JP2007241127A - プロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】黒浮きを軽減して投影画像のコントラスト比を向上できるプロジェクタを提供する。
【解決手段】プロジェクタ1は、光源装置と、光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、光学像を拡大投射する投射光学装置50と、光変調装置および投射光学装置50の光路間に配設され光変調装置から射出された光束のうち所定の偏光方向を有する光束のみを透過する射出側偏光素子と、射出側偏光素子の光路後段側に配設される第1の透光性基板5とを備える。第1の透光性基板5は、入射光束の少なくとも一部がブリュースター角θbで入射するように、投射光学装置50から拡大投射される光束の中心軸Axに直交する平面Sに対して傾斜して配設されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、プロジェクタに関する。
従来、会議、学会、展示会等でのプレゼンテーションにプロジェクタを用いることが知られている。このようなプロジェクタは、その内部に複数の光学部品を収容し、これらの光学部品を用いることにより、光源から射出された光束を変調した後に拡大投射して投影画像を形成している。
このような光学部品としては、光源から射出された光束を変調する光変調装置と、この光変調装置を挟むように配置される入射側偏光板および射出側偏光板(射出側偏光素子)等が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、入射側偏光板は、光変調装置に入射する偏光方向を制御するものであり、入射した光束のうち所定の偏光方向を有する直線偏光光束のみを透過させる。また、射出側偏光素子は、入射側偏光板における光束を透過させる透過軸と略直交する透過軸を有し、入射した光束のうち前記所定の偏光方向に略直交する直線偏光光束のみを透過させる。
特開2005−121880号公報
ところで、黒画像を実現するために光変調装置を駆動制御し、光変調装置にて入射側偏光板から射出される光束の偏光方向を変調せずにそのまま射出させた場合であっても、射出側偏光素子の特性により、光変調装置から射出された光束の一部が射出側偏光素子を透過してしまう。このような場合には、投影画像を完全に黒表示にすることができず、いわゆる黒浮きと呼ばれる現象が生じ投影画像のコントラスト比が低下してしまう。
本発明の目的は、黒浮きを軽減して投影画像のコントラスト比を向上できるプロジェクタを提供することにある。
本発明のプロジェクタは、光源装置と、前記光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、前記光学像を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、前記光変調装置および前記投射光学装置の光路間に配設され前記光変調装置から射出された光束のうち所定の偏光方向を有する光束のみを透過する射出側偏光素子と、前記射出側偏光素子の光路後段側に配設される第1の透光性基板とを備え、前記第1の透光性基板は、光束入射側端面に対して入射光束の少なくとも一部がブリュースター角で入射するように配設されていることを特徴とする。
ここで、第1の透光性基板としては、光束入射側端面が平面状となる構成に限らず、曲面状となる構成としても構わない。
また、第1の透光性基板としては、光束入射側端面および光束射出側端面が略平行する形状に限らず、光束入射側端面および光束射出側端面が平行しない形状としても構わない。
本発明では、プロジェクタは、射出側偏光素子の光路後段側に、光束入射側端面に対して入射光束の少なくとも一部がブリュースター角で入射するように配設される第1の透光性基板を備える。そして、例えば、射出側偏光素子における光束を透過する透過軸に略直交する直線偏光成分がS偏光光束として第1の透光性基板の光束入射側端面に入射するように、第1の透光性基板を配設しておく。このように構成すれば、黒画像を実現するために光変調装置を駆動制御し、射出側偏光素子の特性により、光変調装置から射出された光束(S偏光光束)の一部が射出側偏光素子を透過した場合であっても、光束入射側端面に対して入射光束の少なくとも一部がブリュースター角で入射するように第1の透光性基板が配設されているので、前記光束の一部を第1の透光性基板にて反射させ、スクリーン上に到達することを抑制できる。このため、黒浮きを軽減し、投影画像のコントラスト比を向上できる。
また、上述したように構成した場合には、黒以外の他の階調を実現するために光変調装置を駆動制御し、光変調装置から射出され射出側偏光素子を透過した光束、すなわち、射出側偏光素子における光束を透過する透過軸に平行する直線偏光成分は、P偏光光束として第1の透光性基板の光束入射側端面に入射されるため、第1の透光性基板にて反射されることなくスクリーン上に到達させることができ、投影画像を良好に維持できる。
本発明のプロジェクタでは、前記第1の透光性基板は、前記投射光学装置の光路後段側に配設されていることが好ましい。
ところで、最近では、プロジェクタの小型化が促進され、光変調装置、射出側偏光素子、および投射光学装置等の光学部品が密集した状態で配設されている。このため、射出側偏光素子および投射光学装置の光路間に第1の透光性基板を配設する場合には、第1の透光性基板のレイアウトが難しい。
本発明によれば、第1の透光性基板が投射光学装置の光路後段側に配設されているので、プロジェクタの小型化が促進され光学部品が密集した状態で配設されていても、第1の透光性基板のレイアウトを容易とするとともに、第1の透光性基板の形状や大きさを気にすることなく第1の透光性基板の設計の自由度を向上できる。
本発明のプロジェクタでは、前記第1の透光性基板は、光束入射側端面が平面形状を有し、前記光束入射側端面に対して前記光学像の略中心位置の光束がブリュースター角で入射するように、前記投射光学装置から拡大投射される光束の中心軸に直交する平面に対して前記光束入射側端面が傾斜して配設されていることが好ましい。
ところで、第1の透光性基板における光束入射側端面を平面形状とする。また、第1の透光性基板への入射光束がある拡がりをもっている、すなわち、第1の透光性基板への入射角が第1の透光性基板の光束入射側端面上の位置によって異なっている。以上の場合には、第1の透光性基板の光束入射側端面における所定位置に入射する光束のみがブリュースター角で入射し、その他の光束がブリュースター角から外れた入射角で入射することとなる。このため、第1の透光性基板の光束入射側端面上で位置によって反射率が異なることとなり、投影画像において、位置によって黒浮きの軽減度合いが異なるものとなったり、照度ムラや色ムラが生じやすい。
本発明では、第1の透光性基板は、光束入射側端面が平面形状を有する。また、第1の透光性基板は、光束入射側端面に対して光学像の略中心位置の光束がブリュースター角で入射するように配設されている。このような構成では、第1の透光性基板への入射光束がある拡がりをもっている、すなわち、第1の透光性基板への入射角が第1の透光性基板の光束入射側端面上の位置によって異なっている場合、第1の透光性基板の光束入射側端面上に画像光の中心位置の光束がブリュースター角で入射し、その他の光束がブリュースター角から外れた入射角で入射することとなる。このため、観賞者に目に付き易い投影画像における略中心領域の黒浮きの軽減度合いを略均一化することができ、投影画像における位置によって黒浮きの軽減度合いが異なることを観賞者に認識されにくくなる。また、投影画像における略中心領域の照度を略均一化することができ、投影画像における照度ムラや色ムラを観賞者に認識されにくくなる。したがって、観賞者に投影画像を良好に観賞させることができる。
本発明のプロジェクタでは、前記第1の透光性基板は、光束入射側端面が平面形状を有し、前記光束入射側端面に対して入射光束の少なくとも一部がブリュースター角で入射するように前記投射光学装置から拡大投射される光束の中心軸と直交する平面に対して前記光束入射側端面が傾斜して配設され、前記第1の透光性基板の光路後段側に配設される第2の透光性基板を備え、前記第1の透光性基板および前記第2の透光性基板は、前記投射光学装置の光路後段側に配設され、前記第2の透光性基板は、光束入射側端面が平面形状を有し、前記第1の透光性基板の光束入射側端面の傾斜方向と逆方向の傾斜方向に前記第2の透光性基板の光束入射側端面が傾斜して配設されていることが好ましい。
ここで、第2の透光性基板としては、第1の透光性基板と同一の形状、同一の材料で構成してもよく、第1の透光性基板と異なる形状、異なる材料で構成してもよい。また、第2の透光性基板としては、光束入射側端面および光束射出側端面が略平行する形状に限らず、光束入射側端面および光束射出側端面が平行しない形状としても構わない。
ところで、第1の透光性基板における光束入射側端面を平面形状とした場合には、投射光学装置が所定の範囲を有する投影角度(投射光学装置から拡大投射される光束の中心軸と投射光学装置を介した光束とのなす角度)で光束を拡大投射するため、第1の透光性基板への入射角が第1の透光性基板の光束入射側端面上の位置によって異なるものとなる。これらのことにより、第1の透光性基板の光束入射側端面上の所定位置に入射する光束のみがブリュースター角で入射し、その他の光束がブリュースター角から外れた入射角で入射することとなる。このため、第1の透光性基板の光束入射側端面上で位置によって反射率が異なることとなり、投影画像において、投射光学装置における投影角度に応じて、位置によって黒浮きの軽減度合いが異なるものとなったり、照度ムラや色ムラが生じやすい。
本発明では、透光性基板の反射率特性であるブリュースター角付近での入射角と反射率との相関関係を利用して、第1の透光性基板の光路後段側に、第1の透光性基板の光束入射側端面の傾斜方向と逆方向の傾斜方向に光束入射側端面を傾斜させて第2の透光性基板を配設したものである。具体的に、第2の透光性基板の光束入射側端面を第1の透光性基板の光束入射側端面の傾斜方向と逆方向の傾斜方向に傾斜させて配設しておけば、第1の透光性基板への入射角が大きくなるにしたがって、第1の透光性基板を介して第2の透光性基板に入射する光束の入射角が小さくなる。すなわち、例えば、第1の透光性基板においてブリュースター角付近での入射角とS偏光光束の反射率とに正の相関関係があった場合には、第1の透光性基板への入射角が大きくなるにしたがって第1の透光性基板を介して第2の透光性基板に入射する光束の入射角が小さくなるため、第2の透光性基板においては、第1の透光性基板への入射角と第2の透光性基板のS偏光光束の反射率とに負の相関関係が生成されることとなる。また、第1の透光性基板において入射角とP偏光光束の反射率とに負の相関関係があった場合には、第2の透光性基板においては、第1の透光性基板の入射角と第2の透光性基板のP偏光光束の反射率とに正の相関関係が生成される。このため、第2の透光性基板にて第1の透光性基板を介した光束を反射することで、第1の透光性基板における投射光学装置の投影角度に応じた入射角と反射率との正や負の相関関係をならし、投射光学装置の投影角度に依存することなく、投影画像全領域における黒浮きの軽減度合いを略一様にすることができるとともに、投影画像の照度ムラや色ムラを軽減できる。
また、第1の透光性基板および第2の透光性基板の双方においてS偏光光束を反射することで、S偏光光束の反射率が増加し、黒浮きをより軽減して投影画像のコントラスト比をより向上できる。
本発明のプロジェクタでは、前記第1の透光性基板および前記第2の透光性基板は、光束入射側端面および光束射出側端面が略平行する形状をそれぞれ有し、前記投射光学装置から拡大投射される光束の中心軸に直交する平面に対する前記第2の透光性基板の光束入射側端面の傾斜角度φは、前記投射光学装置から拡大投射される光束の投影角度の最大値をαmaxとし、前記平面に対する前記第1の透光性基板の光束入射側端面の傾斜角度をθとした場合に、以下の式(1)の関係を満たすように設定されていることが好ましい。
φ=θ+αmax・・・・・・(1)
本発明によれば、第2の透光性基板の傾斜角度φが上記式(1)を満たすように設定されているので、第1の透光性基板を介した光束は、以下に示すような入射角で第2の透光性基板に入射することとなる。
ここで、例えば、所定の範囲を有する投影角度の最小値をαminとし、投影角度の中間値をαmidとし、投影角度の最大値をαmaxとする。また、投影角度αminで進む光束が第1の透光性基板の光束入射側端面に入射する入射角をβminとし、投影角度αmidで進む光束が第1の透光性基板の光束入射側端面に入射する入射角をβmidとし、投影角度αmaxで進む光束が第1の透光性基板の光束入射側端面に入射する入射角をβmaxとする。
上述した場合には、投影角度αminで進み第1の透光性基板を介して第2の透光性基板の光束入射側端面に入射する光束の入射角は、投影角度αmaxで進む光束が第1の透光性基板の光束入射側端面に入射する入射角βmaxと略同一となる。また、投影角度αmidで進み第1の透光性基板を介して第2の透光性基板の光束入射側端面に入射する光束の入射角は、投影角度αmidで進む光束が第1の透光性基板の光束入射側端面に入射する入射角βmidと略同一となる。さらに、投影角度αmaxで進み第1の透光性基板を介して第2の透光性基板の光束入射側端面に入射する光束の入射角は、投影角度αminで進む光束が第1の透光性基板の光束入射側端面に入射する入射角βminと略同一となる。
すなわち、投影角度の範囲内において、投影角度αmidを基準として、投影角度および第1の透光性基板の反射率の相関関係を示す勾配と、投影角度および第2の透光性基板の反射率の相関関係を示す勾配との正負が逆となる。
したがって、例えば、第2の透光性基板の傾斜角度φが上記式(1)を満たさないように設定されている場合と比較して、第2の透光性基板にて第1の透光性基板を介した光束を反射することで、第1の透光性基板における投射光学装置の投影角度に応じた入射角と反射率との正や負の相関関係を示す勾配を0に近付け、投射光学装置の投影角度に依存することなく投影画像全領域における黒浮きの軽減度合いをより一様にすることができるとともに、投影画像における照度ムラや色ムラをより軽減できる。
本発明のプロジェクタでは、前記第2の透光性基板は、光束入射側端面および光束射出側端面が略平行する形状を有していることが好ましい。
本発明によれば、第2の透光性基板が上述した形状で構成されているので、第2の透光性基板において、光束入射側端面でのS偏光光束の反射状態(反射率)と光束射出側端面(第2の透光性基板と第2の透光性基板の光路後段側の空気層との界面)でのS偏光光束の反射状態(反射率)とを略同一に設定でき、第2の透光性基板全体でのS偏光光束の反射率を増加させ、黒浮きをより軽減し、投影画像のコントラスト比をより向上できる。
本発明のプロジェクタでは、前記第1の透光性基板は、光束入射側端面が所定の曲率を有する曲面形状で形成され、前記光束入射側端面に対して全ての入射光束がブリュースター角で入射するように配設されていることが好ましい。
ところで、第1の透光性基板における光束入射側端面を平面形状とする。また、第1の透光性基板への入射光束がある拡がりをもっている、すなわち、第1の透光性基板への入射角が第1の透光性基板の光束入射側端面上の位置によって異なっている。以上の場合には、第1の透光性基板の光束入射側端面における所定位置に入射する光束のみがブリュースター角で入射し、その他の光束がブリュースター角から外れた入射角で入射することとなる。このため、第1の透光性基板の光束入射側端面上で位置によって反射率が異なることとなり、投影画像において、位置によって黒浮きの軽減度合いが異なるものとなったり、照度ムラや色ムラが生じやすい。
本発明では、第1の透光性基板は、光束入射側端面が所定の曲率を有する曲面形状で形成され、全ての入射光束がブリュースター角で入射するように配設されている。このことにより、第1の透光性基板における光束入射側端面上の全領域でS偏光光束の反射率が略同一となり、投影画像全領域における黒浮きの軽減度合いを略一様にすることができる。また、第1の透光性基板における光束入射側端面上の全領域でP偏光光束の反射率が略0%で略同一となり、投影画像における照度ムラや色ムラを軽減するとともに、明るさを十分に確保できる。
本発明のプロジェクタでは、前記第1の透光性基板は、光束入射側端面および光束射出側端面が略平行する形状を有していることが好ましい。
本発明によれば、第1の透光性基板が上述した形状で構成されているので、第1の透光性基板において、光束入射側端面でのS偏光光束の反射状態(反射率)と光束射出側端面(第1の透光性基板と第1の透光性基板の光路後段側の空気層との界面)でのS偏光光束の反射状態(反射率)とを略同一に設定でき、第1の透光性基板全体でのS偏光光束の反射率を増加させ、黒浮きをより軽減し、投影画像のコントラスト比をより向上できる。
本発明のプロジェクタでは、前記光変調装置および前記射出側偏光素子は、色光毎にそれぞれ設けられ、前記色光毎の光変調装置および射出側偏光素子を介した色光毎の光学像を合成して画像光を形成する色合成光学装置を備え、前記第1の透光性基板は、前記投射光学装置の光路後段側に配設されていることが好ましい。
本発明によれば、第1の透光性基板が投射光学装置の光路後段側に配設されているので、例えば、色光毎の射出側偏光素子と色合成光学装置の光路間にそれぞれ第1の透光性基板を配設する構成と比較して、単体の第1の透光性基板にて各色光に対応させることができ、部材の省略からプロジェクタの小型化、軽量化、低コスト化等が図れる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクタの構成〕
図1は、第1実施形態におけるプロジェクタ1の概略構成を示す平面図である。
プロジェクタ1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成し、該画像光をスクリーン等の投射面上に拡大投射する光学機器である。このプロジェクタ1は、図1に示すように、略直方体状の外装筺体2と、この外装筺体2内部に収納配置される光学ユニット3と、この外装筺体2の外面に支持固定される第1の透光性基板5とで大略構成される。
なお、具体的な図示は省略するが、外装筺体2内部には、光学ユニット3の他、プロジェクタ1の構成部材に外部からの電力を供給する電源ユニット、プロジェクタ1内部を冷却する冷却ユニット、プロジェクタ1全体を制御する制御装置等が配置されるものとする。
外装筺体2は、射出成型等による合成樹脂製品であり、プロジェクタ1の天面、前面、背面、および側面をそれぞれ構成するアッパーケース、およびプロジェクタ1の底面、前面、背面、および側面をそれぞれ構成するロアーケース等で構成される。そして、各ケースは、互いにねじ等で固定されている。
なお、外装筺体2は、合成樹脂製に限らず、その他の材料にて形成してもよく、例えば、金属等により構成してもよい。
光学ユニット3は、外装筺体2内部に配置され、画像光を形成して拡大投射する。この光学ユニット3は、図1に示すように、光源装置10、均一照明光学系20、色分離光学系30、リレー光学系35、光学装置40、および投射光学装置としての投射光学系50を備えて構成され、これらの光学系20〜35を構成する光学素子および光学装置40は、所定の照明光軸Aが設定された光学部品用筐体60内に位置決め調整されて収納される。また、投射光学系50は、光学部品用筐体60に対して、照明光軸Aに対する所定位置に接続される。
光源装置10は、光源ランプ11から放射された光束を一定方向に揃えて射出し、光学装置40を照明するものである。この光源装置10は、図1に示すように、光源ランプ11、主反射鏡12、および平行化凹レンズ14を備えて構成されている。この光源装置10は、ランプハウジング10Bに収納配置されることで、光学部品用筐体60に対する所定位置(光源装置10から射出される光束の中心軸と光学部品用筐体60内に設定された照明光軸Aとが一致する位置)に位置決めされる。
そして、光源ランプ11から放射された光束は、主反射鏡12により光源装置10の前方側に射出方向を揃えて集束光として射出され、平行化凹レンズ14によって平行化され、均一照明光学系20に射出される。
ここで、光源ランプ11としては、ハロゲンランプやメタルハライドランプ、または高圧水銀ランプが多用される。また、主反射鏡12としては、図1では、楕円面リフレクタで構成しているが、光源ランプ11から射出された光束を略平行化して反射するパラボラリフレクタとして構成してもよい。この場合には、平行化凹レンズ14を省略する。
均一照明光学系20は、光源装置10から射出された光束を複数の部分光束に分割し、照明領域の面内照度を均一化する光学系である。この均一照明光学系20は、第1レンズアレイ21、第2レンズアレイ22、偏光変換素子23、および重畳レンズ24を備えている。
第1レンズアレイ21は、光源装置10から射出された光束を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子としての機能を有し、照明光軸Aと直交する面内にマトリクス状に配列される複数の小レンズを備えて構成される。
第2レンズアレイ22は、上述した第1レンズアレイ21により分割された複数の部分光束を集光する光学素子であり、第1レンズアレイ21と同様に照明光軸Aに直交する面内にマトリクス状に配列される複数の小レンズを備えた構成を有している。
偏光変換素子23は、第1レンズアレイ21により分割された各部分光束の偏光方向を略一方向の直線偏光に揃える偏光変換素子である。
この偏光変換素子23は、図示を略したが、照明光軸Aに対して傾斜配置される偏光分離膜および反射膜を交互に配列した構成を具備する。偏光分離膜は、各部分光束に含まれるP偏光光束およびS偏光光束のうち、一方の偏光光束を透過し、他方の偏光光束を反射する。反射された他方の偏光光束は、反射膜によって曲折され、一方の偏光光束の射出方向、すなわち、照明光軸Aに沿った方向に射出される。射出された偏光光束のいずれかは、偏光変換素子23の光束射出面に設けられる位相差板によって偏光変換され、略全ての偏光光束の偏光方向が揃えられる。このような偏光変換素子23を用いることにより、光源ランプ11から射出される光束を、略一方向の偏光光束に揃えることができるため、光学装置40で利用する光源光の利用率を向上することができる。
重畳レンズ24は、第1レンズアレイ21、第2レンズアレイ22、および偏光変換素子23を経た複数の部分光束を集光して光学装置40の後述する3つの液晶パネルの画像形成領域上で重畳させる光学素子である。
色分離光学系30は、2枚のダイクロイックミラー31,32と、反射ミラー33とを備え、ダイクロイックミラー31,32により均一照明光学系20から射出された複数の部分光束を、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する機能を具備する。
ダイクロイックミラー31,32は、基板上に所定の波長領域の光束を反射し、他の波長領域の光束を透過する波長選択膜が形成された光学素子である。そして、光路前段に配置されるダイクロイックミラー31は、青色光を反射し、その他の色光を透過するミラーである。また、光路後段に配置されるダイクロイックミラー32は、緑色光を反射し、赤色光を透過するミラーである。
リレー光学系35は、入射側レンズ36と、リレーレンズ38と、反射ミラー37,39とを備え、色分離光学系30を構成するダイクロイックミラー31,32を透過した赤色光を光学装置40まで導く機能を有している。なお、赤色光の光路にこのようなリレー光学系35が設けられているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。本実施形態においては赤色光の光路の長さが長いのでこのような構成とされているが、青色光の光路の長さを長くしてリレー光学系35を青色光の光路に用いる構成も考えられる。
上述したダイクロイックミラー31により分離された青色光は、反射ミラー33により曲折された後、フィールドレンズ41を介して光学装置40に供給される。また、ダイクロイックミラー32により分離された緑色光は、そのままフィールドレンズ41を介して光学装置40に供給される。さらに、青色光は、リレー光学系35を構成するレンズ36,38および反射ミラー37,39により集光、曲折されてフィールドレンズ41を介して光学装置40に供給される。なお、光学装置40の各色光の光路前段に設けられるフィールドレンズ41は、第2レンズアレイ22から射出された各部分光束を、各部分光束の主光線に対して平行な光束に変換するために設けられている。
図2は、光学装置40を通過する光束の軌跡を示す模式図である。具体的に、図2は、光学装置40を上方側から見た平面図である。
光学装置40は、入射した光束を画像情報に応じて変調して画像光(カラー画像)を形成するものである。この光学装置40は、照明対象となる光変調装置としての3つの液晶パネル42R,42G,42B(赤色光側の液晶パネルを42R、緑色光側の液晶パネルを42G、青色光側の液晶パネルを42Bとする)と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム43とを備えて構成される。なお、フィールドレンズ41および各液晶パネル42R,42G,42Bの間には、入射側偏光板44がそれぞれ介在配置され、各液晶パネル42R,42G,42Bおよびクロスダイクロイックプリズム43の間には、射出側偏光素子としての射出側偏光板45がそれぞれ介在配置され、入射側偏光板44、液晶パネル42R,42G,42B、および射出側偏光板45によって入射する各色光の光変調が行なわれる。
3つの入射側偏光板44は、同一の構成を有し、偏光変換素子23で偏光方向が略一方向に揃えられた各色光が入射され、入射された光束のち、偏光変換素子23で揃えられた光束の偏光方向と略同一方向の偏光光(図2中、紙面に平行な偏光方向を有する光束)のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。この入射側偏光板44は、例えば、サファイアガラスまたは水晶等の透光性基板上に偏光膜が貼付された構成を有している。
液晶パネル42R,42G,42Bは、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶を密閉封入したものであり、例えば、ポリシリコンTFT(Thin Film Transistor)をスイッチング素子として、与えられた画像信号にしたがって、入射側偏光板44から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
3つの射出側偏光板45は、同一の構成を有し、液晶パネル42R,42G,42Bから射出された光束のち、入射側偏光板44における光束の透過軸と直交する偏光方向を有する光束(図2中、紙面に直交する偏光方向を有する光束)のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。この射出側偏光板45は、入射側偏光板44と同様に、例えば、サファイアガラスまたは水晶等の透光性基板上に偏光膜が貼付された構成を有している。
クロスダイクロイックプリズム43は、射出側偏光板45から射出された色光毎の変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム43は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字状の一方の誘電体多層膜は、赤色光を反射するものであり、他方の誘電体多層膜は、青色光を反射するものであり、これらの誘電体多層膜によって赤色光および青色光は曲折され、緑色光の進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。また、クロスダイクロイックプリズム43から射出される各色光は、図2に示すように、同一の偏光方向を有する光束(図2中、紙面に直交する偏光方向を有する光束)として射出される。
そして、クロスダイクロイックプリズム43から射出されたカラー画像は、投射光学系50によって拡大投射され、図示を略したスクリーン上で大画面画像を形成する。
ところで、黒画像を実現するために液晶パネル42R,42G,42Bを駆動制御し、液晶パネル42R,42G,42Bにて入射側偏光板44から射出される光束(図2中、紙面に平行な偏光方向を有する光束)の偏光方向を変調せずにそのまま射出させた場合であっても、射出側偏光板45の特性により、液晶パネル42R,42G,42Bから射出された光束(図2中、紙面に平行な偏光方向を有する光束)の一部が透過してしまう(図2の破線)。このような場合には、投影画像を完全に黒表示にすることができず、いわゆる黒浮きと呼ばれる現象が生じる。特に、暗い投影画像を生成した場合には、投影画像のコントラスト比も低下してしまう。
そして、第1の透光性基板5は、具体的な構成は後述するが、射出側偏光板45を通過した直線偏光成分、すなわち、射出側偏光板45の透過軸と直交する直線偏光成分(図2の破線で示す図2中、紙面に平行な偏光方向を有する光束)を反射させ、スクリーン上に到達することを抑制するものである。すなわち、第1の透光性基板5は、黒画像を実現するために液晶パネル42R,42G,42Bを駆動制御した場合に、射出側偏光板45の特性により、射出側偏光板45を通過した白成分を除去し、黒浮きを軽減させ投影画像のコントラスト比を向上させるものである。
〔第1の透光性基板の構成〕
図3は、第1の透光性基板5の形状および配設位置を模式的に示す図である。具体的に、図3は、プロジェクタ1を側方から見た側面図である。
第1の透光性基板5は、図3に示すように、図示しない支持部材により外装筺体2外面に支持固定され、投射光学系50の光路後段側に配設される。また、第1の透光性基板5は、図3に示すように、光束入射側端面51および光束射出側端面52が略平行する平面視矩形状の平板で形成されている。この第1の透光性基板5の材料としては、屈折率が1.4以上の光学特性を有していれば特に限定されず、例えば、白板ガラス、水晶、サファイアガラス等が例示できる。
そして、第1の透光性基板5は、図3に示すように、投射光学系50にて拡大投射される画像光の中心位置Oの光束がブリュースター角θbで入射するように、投射光学系50のレンズ光軸Ax(投射光学系50から拡大投射される光束の中心軸)に直交する平面Sに対して矢印R1の傾斜方向に傾斜配置されている。より具体的に、第1の透光性基板5は、図3に示すように、上方側端縁が投射光学系50から離間し、下方側端縁が投射光学系50に近接するように傾斜配置されている。
図4は、第1の透光性基板5の反射率特性を示す図である。なお、図4では、第1の透光性基板5を水晶(屈折率:1.54)で構成した場合を示す図である。
第1の透光性基板5のブリュースター角θbは、図4に示すように、57.0°である。
ここで、平面Sに対する第1の透光性基板5の傾斜角度θは、投射光学系50にて拡大投射される画像光の中心位置Oの光束の投影角度(レンズ光軸Axとのなす角度)をαmidとした場合に、以下の式(2)を満たすように設定されている。
θ=θb−αmid・・・・・(2)
そして、黒画像を実現するために液晶パネル42R,42G,42Bを駆動制御した場合に、射出側偏光板45を通過した直線偏光成分、すなわち、射出側偏光板45の透過軸と直交する直線偏光成分(図2の破線で示す図2中、紙面に直交する偏光方向を有する光束)は、第1の透光性基板5に対して、図3に示すように、S偏光成分ISとして入射し、第1の透光性基板5にて反射される。第1の透光性基板5にて反射されるS偏光成分ISの反射率は、図4に示すように、略16.6%程度である。
一方、黒以外の他の階調の画像を実現するために液晶パネル42R,42G,42Bを駆動制御した場合に、射出側偏光板45を通過した直線偏光成分、すなわち、射出側偏光板45の透過軸に平行する直線偏光成分(図2の実線で示す図2中、紙面に平行する偏光方向を有する光束)は、第1の透光性基板5に対して、P偏光成分IPとして入射し、第1の透光性基板5を透過する。第1の透光性基板5にて反射されるP偏光成分IPの反射率は、図4に示すように、略0%である。
上述した第1実施形態によれば、以下の効果がある。
本実施形態では、プロジェクタ1は、射出側偏光板45の光路後段側に、光束入射側端面51に対して入射光束の少なくとも一部がブリュースター角θbで入射するように配設される第1の透光性基板5を備える。そして、射出側偏光板45における光束を透過する透過軸に略直交する直線偏光成分がS偏光光束ISとして第1の透光性基板5の光束入射側端面51に入射するように、第1の透光性基板5が配設されている。このことにより、黒画像を実現するために液晶パネル42R,42G,42Bを駆動制御し、射出側偏光板45の特性により、液晶パネル42R,42G,42Bから射出された光束(S偏光光束)の一部が射出側偏光板45を透過した場合であっても、S偏光光束ISの一部を第1の透光性基板5にて反射させ、スクリーン上に到達することを抑制できる。このため、黒浮きを軽減し、投影画像のコントラスト比を向上できる。
また、黒以外の他の階調を実現するために液晶パネル42R,42G,42Bを駆動制御し、液晶パネル42R,42G,42Bから射出され射出側偏光板45を透過した光束、すなわち、射出側偏光板45における光束を透過する透過軸に平行する直線偏光成分は、P偏光光束IPとして第1の透光性基板5の光束入射側端面51に入射されるため、第1の透光性基板5にて反射されることなくスクリーン上に到達させることができ、投影画像を良好に維持できる。
ところで、第1の透光性基板5としては、射出側偏光板45の光路後段側であれば、いずれの位置に配設しても構わないが、最近では、プロジェクタ1の小型化が促進され、液晶パネル42R,42G,42B、射出側偏光板45、および投射光学系50等の光学部品が密集した状態で配設されている。このため、射出側偏光板45および投射光学系50の光路間に第1の透光性基板5を配設する場合には、第1の透光性基板5のレイアウトが難しい。
本実施形態では、第1の透光性基板5が投射光学系50の光路後段側に配設されているので、プロジェクタ1の小型化が促進され光学部品が密集した状態で配設されていても、第1の透光性基板5のレイアウトを容易とするとともに、第1の透光性基板5の形状や大きさを気にすることなく第1の透光性基板5の設計の自由度を向上できる。
特に、プロジェクタ1は、液晶パネル42R,42G,42Bを3つ用いる三板式のプロジェクタで構成されているので、例えば、3つの射出側偏光板45の光路後段側、すなわち、3つの射出側偏光板45とクロスダイクロイックプリズム43との間にそれぞれ第1の透光性基板を配設する構成と比較して、投射光学系50の光路後段側に第1の透光性基板5を配設することで、単体の第1の透光性基板5にて各色光に対応させることができ、部材の省略からプロジェクタ1の小型化、軽量化、低コスト化等が図れる。
ところで、第1の透光性基板5における光束入射側端面51を平面形状とした場合には、投射光学系50が所定の範囲を有する投影角度(レンズ光軸Axと投射光学系50を介した光束とのなす角度)で光束を拡大投射するため、第1の透光性基板5への入射角が第1の透光性基板5の光束入射側端面51上の位置によって異なるものとなる。これらのことにより、第1の透光性基板5の光束入射側端面51における所定位置に入射する光束のみがブリュースター角で入射し、その他の光束がブリュースター角から外れた入射角で入射することとなる。このため、第1の透光性基板5の光束入射側端面51上で位置によって反射率が異なることとなり、投影画像において、投射光学系50における投影角度に応じて、位置によって黒浮きの軽減度合いが異なるものとなったり、照度ムラや色ムラが生じやすい。
本実施形態では、第1の透光性基板5は、光束入射側端面51が平面形状を有する。また、第1の透光性基板5は、光束入射側端面51に対して画像光の略中心位置Oの光束がブリュースター角で入射するように配設されている。すなわち、第1の透光性基板5の光束入射側端面51に対して、画像光の略中心位置Oの光束がブリュースター角で入射し、その他の光束がブリュースター角から外れた入射角で入射することとなる。このため、観賞者に目に付き易い投影画像における略中心領域の黒浮きの軽減度合いを略均一化することができ、投影画像における位置によって黒浮きの軽減度合いが異なることを観賞者に認識されにくくなる。また、投影画像における略中心領域の照度を略均一化することができ、投影画像における照度ムラや色ムラを観賞者に認識されにくくなる。したがって、観賞者に投影画像を良好に観賞させることができる。
また、第1の透光性基板5が平板状に形成されているので、第1の透光性基板5において、光束入射側端面51でのS偏光光束の反射状態(反射率)と光束射出側端面52(第1の透光性基板5と第1の透光性基板5の光路後段側の空気層との界面)でのS偏光光束の反射状態(反射率)とを略同一に設定でき、第1の透光性基板5全体でのS偏光光束の反射率を増加させ、黒浮きをより軽減し、投影画像のコントラスト比をより向上できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図5は、第2実施形態における第1の透光性基板5Aの形状および配設位置を模式的に示す図である。具体的に、図5は、プロジェクタ1Aを側方から見た側面図である。
前記第1実施形態では、第1の透光性基板5は、光束入射側端面51および光束射出側端面52が略平行する平板で形成されている。
これに対して第2実施形態では、第1の透光性基板5Aは、図5に示すように、その光束入射側端面51Aが、全ての入射光束がブリュースター角θbで入射するように所定の曲率を持つ曲面状に形成されている。また、第1の透光性基板5は、図5に示すように、光束入射側端面51Aおよび光束射出側端面52Aが略平行するように形成されている。第1の透光性基板5Aの形状が異なる点以外は、前記第1実施形態と同様のものとする。
上述した第2実施形態によれば、前記第1実施形態と略同様の効果の他、以下の効果がある。
ところで、前記第1実施形態のように、第1の透光性基板5における光束入射側端面51が平面形状である場合には、投射光学系50による投影角度(レンズ光軸Axと投射光学系50を介した光束とのなす角度)に依存して、第1の透光性基板5への入射角が光束入射側端面51上の位置によって異なる。すなわち、第1の透光性基板5の光束入射側端面51における所定位置に入射する光束のみがブリュースター角で入射し、その他の光束がブリュースター角から外れた入射角で入射することとなる。このため、第1の透光性基板5の光束入射側端面51上で位置によって反射率が異なることとなり、投影画像において、投射光学系50による投影角度に応じて、位置によって黒浮きの軽減度合いが異なるものとなったり、照度ムラや色ムラが生じやすい。
本実施形態では、第1の透光性基板5Aは、光束入射側端面51が所定の曲率を有する曲面形状で形成され、全ての入射光束がブリュースター角で入射するように配設されている。このことにより、投射光学系50による投影角度に依存することなく、第1の透光性基板5Aにおける光束入射側端面51上の全領域でS偏光光束ISの反射率が略同一となり、投影画像全領域における黒浮きの軽減度合いを略一様にすることができる。また、第1の透光性基板5Aにおける光束入射側端面51上の全領域でP偏光光束IPの反射率が略0%で略同一となり、投影画像における照度ムラや色ムラを軽減するとともに、明るさを十分に確保できる。
また、前記第1実施形態と同様に、第1の透光性基板5Aも、光束入射側端面51Aと光束射出側端面52Aとが略平行する形状を有しているので、光束入射側端面51AでのS偏光光束の反射状態(反射率)と光束射出側端面52A(第1の透光性基板5Aと第1の透光性基板5Aの光路後段側の空気層との界面)でのS偏光光束の反射状態(反射率)とを略同一に設定でき、第1の透光性基板5A全体でのS偏光光束の反射率を増加させ、黒浮きをより軽減し、投影画像のコントラスト比をより向上できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図6は、第3実施形態における第1の透光性基板5および第2の透光性基板5Bの形状および配設位置を模式的に示す図である。具体的に、図6は、プロジェクタ1Bを側方から見た側面図である。
本実施形態は、図6に示すように、プロジェクタ1Bにおいて、第1の透光性基板5の光路後段側に、第2の透光性基板5Bを配設した点が前記第1実施形態と異なるのみである。その他の点は、前記第1実施形態と同様のものである。
第2透光性基板5Bは、第1の透光性基板5と同様の形状および材料で形成されたものであり、第1の透光性基板5と同様に、外装筐体2の外面に図示しない支持部材を介して支持固定され、図6に示すように、第1の透光性基板5の矢印R1の傾斜方向と逆方向の矢印R2の傾斜方向に傾斜配置されている。すなわち、第2の透光性基板5Bには、第1の透光性基板5を介したS偏光光束ISがS偏光光束として入射し、第1の透光性基板5を介したP偏光光束IPがP偏光光束として入射する。
より具体的に、平面Sに対する第2の透光性基板5Bの傾斜角度φは、平面Sに対する第1の透光性基板5の傾斜角度θを用い、投射光学系50から拡大投射される光束の投影角度の最大値をαmaxとした場合に、以下の式(3)を満たすように設定されている。
φ=θ+αmax・・・・・(3)
上述した第1実施形態によれば、前記第1実施形態と同様の効果の他、以下の効果がある。
図7は、第3実施形態の効果を説明するための図である。具体的に、図7(A)は、投射光学系50の投影角度と第1の透光性基板5の光束入射側端面51でのS偏光光束の反射率との関係の一例を示す図である。図7(B)は、投射光学系50の投影角度と第2の透光性基板5Bの光束入射側端面51BでのS偏光光束の反射率との関係の一例を示す図である。図7(C)は、投射光学系50の投影角度と第1の透光性基板5の光束入射側端面51および第2の透光性基板5Bの光束入射側端面51Bの双方におけるS偏光光束を反射する反射率との関係の一例を示す図である。
なお、図7において、投影角度α(最小値をαmin、中間値をαmid、最大値をαmaxとする)は、0°〜24.2°の範囲に設定している。また、第1の透光性基板5の傾斜角度θは、投影角度αmidが12.1°であり、ブリュースター角度θbが57.0°であるため、上記式(2)を用いて、44.9°に設定している。さらに、第2の透光性基板5Bの傾斜角度φは、投影角度αmaxが24.2°であり、傾斜角度θが44.9°であるため、上記式(3)を用いて、69.1°に設定している。
ところで、第1の透光性基板5における光束入射側端面51が平面形状である場合には、図7(A)に示すように、投射光学系50による投影角度αに依存して、第1の透光性基板5への入射角βが光束入射側端面51上の位置によって異なる。より具体的に、第1の透光性基板5への入射角βは、図6に示すように、以下の式(4)で与えられる。
β=θ+α・・・・・・(4)
第1の透光性基板5への入射角βは、図7(A)の横軸に示すように、投影角度α(0°〜24.2°)の範囲に応じて、所定の範囲を有する。なお、以下では、入射角βにおいて、投影角度αminでの入射角をβmin、投影角度αmidでの入射角をβmid、投影角度αmaxでの入射角をβmaxとする。すなわち、式(4)により、図7(A)の横軸に示すように、投影角度αmin(0°)で第1の透光性基板5への入射角βminが44.9°、投影角度αmid(12.1°)で第1の透光性基板5への入射角βmidが57.0°、投影角度αmax(24.2°)で第1の透光性基板5への入射角βmaxが69.1°となる。
したがって、第1の透光性基板5の光束入射側端面51における所定位置に入射する光束(投影角度βmid:画像光の中心位置Oの光束)のみがブリュースター角θb(57.0°)で入射し、その他の光束がブリュースター角から外れた入射角で入射することとなる。このため、第1の透光性基板5の光束入射側端面51上で位置によって反射率が異なることとなり、投影画像において、投射光学系50による投影角度αに依存して、位置によって黒浮きの軽減度合いが異なるものとなったり、照度ムラや色ムラが生じやすい。
本実施形態では、透光性基板の反射率特性であるブリュースター角付近での入射角と反射率との相関関係を利用して、第1の透光性基板5の光路後段側に、第1の透光性基板5の光束入射側端面51の傾斜方向と逆方向の傾斜方向に光束入射側端面51Bを傾斜させて第2の透光性基板5Bを配設したものである。具体的に、第2の透光性基板5Bの光束入射側端面51Bを第1の透光性基板5の光束入射側端面51の傾斜方向と逆方向の傾斜方向に傾斜させて配設しておけば、図7(A),(B)の各横軸に示すように、第1の透光性基板5への入射角が大きくなるにしたがって、第1の透光性基板5を介して第2の透光性基板5Bに入射する光束の入射角が小さくなる。すなわち、図7(A)に示すように投影角度αと第1の透光性基板5のS偏光光束の反射率とに正の相関関係があった場合には、第1の透光性基板5への入射角が大きくなるにしたがって第1の透光性基板5を介して第2の透光性基板5Bに入射する光束の入射角が小さくなるため、第2の透光性基板5においては、図7(B)に示すように、投影角度αと第2の透光性基板5BのS偏光光束の反射率とに負の相関関係が生成されることとなる。このため、第2の透光性基板5Bにて第1の透光性基板5を介したS偏光光束を反射することで、図7(C)に示すように、第1の透光性基板5における投射光学系50の投影角度αとS偏光光束の反射率との正の相関関係をならすことができる。したがって、投射光学系50の投影角度αに依存することなく、投影画像全領域における黒浮きの軽減度合いを略一様にすることができるとともに、照度ムラや色ムラを軽減できる。
また、第1の透光性基板5および第2の透光性基板5Bの双方においてS偏光光束を反射することで、S偏光光束の反射率が増加し、黒浮きをより軽減して投影画像のコントラスト比をより向上できる。
ここで、第1の透光性基板5が平板状に形成され、第2の透光性基板5Bの傾斜角度φが上記式(3)を満たすように設定されているので、第1の透光性基板5を介した光束は、以下に示すような入射角で第2の透光性基板5Bに入射することとなる。具体的に、第2の透光性基板5Bへの入射角γは、図6に示すように、以下の式(5)で与えられる。
γ=φ−α・・・・・・(5)
第2の透光性基板5Bへの入射角γは、図7(B)の横軸に示すように、投影角度α(0°〜24.2°)の範囲に応じて、所定の範囲を有する。なお、以下では、入射角γにおいて、投影角度αminでの入射角をγmin、投影角度αmidでの入射角をγmid、投影角度αmaxでの入射角をγmaxとする。すなわち、式(5)により、図7(B)の横軸に示すように、投影角度αmin(0°)で第2の透光性基板5Bへの入射角γminが第1の透光性基板5の入射角βmaxと同一の69.1°となり、投影角度αmid(12.1°)で第2の透光性基板5Bへの入射角γmidが第1の透光性基板5の入射角βmidと同一の57.0°となり、投影角度αmax(24.2°)で第2の透光性基板5Bへの入射角γmaxが第1の透光性基板5の入射角βminと同一の44.9°となる。
すなわち、図7(A),(B)に示すように、投影角度αの範囲内において、投影角度αmidを基準として、投影角度αおよび第1の透光性基板5のS偏光光束の反射率の相関関係を示す勾配と、投影角度αおよび第2の透光性基板5BのS偏光光束の反射率の相関関係を示す勾配との正負が逆となる。また、図示を省略したが、投影角度αの範囲内において、投影角度αmidを基準として、投影角度αおよび第1の透光性基板5のP偏光光束の反射率の相関関係を示す勾配と、投影角度αおよび第2の透光性基板5BのP偏光光束の反射率の相関関係を示す勾配との正負も逆となる。
したがって、例えば、第2の透光性基板5Bの傾斜角度φが上記式(3)を満たさないように設定されている場合と比較して、第2の透光性基板5Bにて第1の透光性基板5を介したS偏光光束を反射することで、図7(C)に示すように、第1の透光性基板5における投射光学系50の投影角度αに応じた入射角βとS偏光光束の反射率との相関関係を示す勾配を0に近付け、投射光学系50の投影角度αに依存することなく投影画像全領域における黒浮きの軽減度合いをより一様にすることができる。また、P偏光光束においても同様に、第1の透光性基板5における投射光学系50の投影角度αに応じた入射角βとP偏光光束の反射率との相関関係を示す勾配を0に近付け、投射光学系50の投影角度αに依存することなく投影画像における照度ムラや色ムラをより軽減できる。
また、第2の透光性基板5Bが平板状に形成されているので、第2の透光性基板5Bにおいて、光束入射側端面51BでのS偏光光束の反射状態(反射率)と光束射出側端面52BでのS偏光光束の反射状態(反射率)とを略同一に設定でき、第2の透光性基板5B全体でのS偏光光束の反射率を増加させ、黒浮きをより軽減し、投影画像のコントラスト比をより向上できる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の変更が可能である。
前記各実施形態では、第1の透光性基板5,5Aは、光束入射側端面51,51Aと光束射出側端面52,52Aとが略平行する形状を有していたが、これに限らず、光束入射側端面と光束射出側端面とが平行しない形状としても構わない。
同様に、前記第3実施形態では、第2の透光性基板5Bは、光束入射側端面51Bと光束射出側端面52Bとが略平行する形状を有していたが、これに限らず、光束入射側端面と光束射出側端面とが平行しない楔状としても構わない。また、第2の透光性基板5Bは、第1の透光性基板5と同一の形状および材料に限らず、第1の透光性基板5と異なる形状および異なる材料にて構成しても構わない。
前記第1実施形態および前記第3実施形態において、第1の透光性基板5は、上方側端縁が投射光学系50から離間し下方側端縁が投射光学系50に近接するように傾斜配置されていたが、これに限らない。すなわち、第1の透光性基板5は、射出側偏光板45を透過した光束(射出側偏光板45の透過軸と直交する偏光方向を有する光束)がS偏光光束として入射するように傾斜配置されていればよい。また、第2の透光性基板5Bも同様である。
前記第1実施形態および前記第3実施形態では、第1の透光性基板5は、画像光の中心位置Oの光束が光束入射側端面51に対してブリュースター角θbで入射するように配設されていたが、これに限らない。画像光の中心位置O付近の光束が光束入射側端面51に対してブリュースター角θbで入射するように第1の透光性基板5が配設されていることが好ましい。また、入射光束の少なくとも一部が光束入射側端面51に対してブリュースター角θbで入射するように第1の透光性基板5を配設すればよく、例えば、投影角度αmaxで投射された光束が光束入射側端面51に対してブリュースター角θbで入射するように第1の透光性基板5を配設してもよく、あるいは、投影角度αminで投射された光束が光束入射側端面51に対してブリュースター角θbで入射するように第1の透光性基板5を配設してもよい。
前記各実施形態では、第1の透光性基板5,5Aは、投射光学系50の光路後段側に配設されていたが、これに限らず、射出側偏光板45の光路後段側であれば、いずれの位置でも構わない、例えば、3つの射出側偏光板45とクロスダイクロイックプリズム43の間に3つの第1の透光性基板5,5Aをそれぞれ配設してもよく、あるいは、クロスダイクロイックプリズム43と投射光学系50との間に第1の透光性基板5,5Aを配設してもよい。
前記各実施形態では、第1の透光性基板5,5Aは、外装筺体2の外面に図示しない支持部材を介して支持固定されていたが、これに限らず、第1の透光性基板5,5Aの傾斜角度を適宜変更可能に、前記支持部材に角度調整機構を設ける構成を採用しても構わない。
同様に、前記第3実施形態では、第2の透光性基板5Bは、外装筺体2の外面に図示しない支持部材を介して支持固定されていたが、これに限らず、第2の透光性基板5Bの傾斜角度を適宜変更可能に、前記支持部材に角度調整機構を設ける構成を採用しても構わない。
前記各実施形態では、入射側偏光板44および射出側偏光板45は、所定方向の偏光方向を有する光束を透過しその他の光束を吸収する吸収型の偏光板で構成したが、これに限らず、所定方向の偏光方向を有する光束を透過しその他の光束を反射する反射型の偏光板で構成しても構わない。
前記各実施形態では、光源装置10は、放電発光型の光源装置で構成していたが、これに限らず、レーザダイオード、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子を採用してもよい。
また、前記実施形態では、光源装置10を1つのみ用い色分離光学系30にて3つの色光に分離していたが、色分離光学系30を省略し、3つの色光をそれぞれ射出する3つの前記固体発光素子を光源装置として構成してもよい。
前記各実施形態では、色合成光学装置としてクロスダイクロイックプリズム43を採用していたが、これに限らず、ダイクロイックミラーを複数用いることで各色光を合成する構成を採用してもよい。
前記各実施形態では、プロジェクタ1は、液晶パネル42R,42G,42Bを3つ備える三板式のプロジェクタで構成していたが、これに限らず、液晶パネルを1つ備える単板式のプロジェクタで構成しても構わない。また、液晶パネルを2つ備えるプロジェクタや、液晶パネルを4つ以上備えるプロジェクタとして構成しても構わない。
前記各実施形態では、光入射面と光射出面とが異なる透過型の液晶パネルを用いていたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよい。
前記各実施形態では、光変調装置として液晶パネルを用いていたが、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
前記各実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行なうフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行なうリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明は、黒浮きを軽減して投影画像のコントラスト比を向上できるため、プレゼンテーションやホームシアタで用いられるプロジェクタとして利用できる。
第1実施形態におけるプロジェクタの概略構成を示す平面図。 前記実施形態における光学装置を通過する光束の軌跡を示す模式図。 前記実施形態における第1の透光性基板の形状および配設位置を模式的に示す図。 前記実施形態における第1の透光性基板の反射率特性の一例を示す図。 第2実施形態における第1の透光性基板の形状および配設位置を模式的に示す図。 第3実施形態における第1の透光性基板および第2の透光性基板の形状および配設位置を模式的に示す図。 前記実施形態の効果を説明するための図。
符号の説明
1,1A,1B・・・プロジェクタ、5,5A・・・第1の透光性基板、5B・・・第2の透光性基板、10・・・光源装置、42R,42G,42B・・・液晶パネル(光変調装置)、43・・・クロスダイクロイックプリズム(色合成光学装置)、45・・・射出側偏光板(射出側偏光素子)、50・・・投射光学系(投射光学装置)、51,51A・・・光束入射側端面、52,52A・・・光束射出側端面、θb・・・ブリュースター角、O・・・中心位置、S・・・平面。

Claims (9)

  1. 光源装置と、前記光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、前記光学像を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、
    前記光変調装置および前記投射光学装置の光路間に配設され前記光変調装置から射出された光束のうち所定の偏光方向を有する光束のみを透過する射出側偏光素子と、前記射出側偏光素子の光路後段側に配設される第1の透光性基板とを備え、
    前記第1の透光性基板は、光束入射側端面に対して入射光束の少なくとも一部がブリュースター角で入射するように配設されていることを特徴とするプロジェクタ。
  2. 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
    前記第1の透光性基板は、前記投射光学装置の光路後段側に配設されていることを特徴とするプロジェクタ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
    前記第1の透光性基板は、光束入射側端面が平面形状を有し、前記光束入射側端面に対して前記光学像の略中心位置の光束がブリュースター角で入射するように、前記投射光学装置から拡大投射される光束の中心軸に直交する平面に対して前記光束入射側端面が傾斜して配設されていることを特徴とするプロジェクタ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
    前記第1の透光性基板は、光束入射側端面が平面形状を有し、前記光束入射側端面に対して入射光束の少なくとも一部がブリュースター角で入射するように前記投射光学装置から拡大投射される光束の中心軸と直交する平面に対して前記光束入射側端面が傾斜して配設され、
    前記第1の透光性基板の光路後段側に配設される第2の透光性基板を備え、
    前記第1の透光性基板および前記第2の透光性基板は、前記投射光学装置の光路後段側に配設され、
    前記第2の透光性基板は、光束入射側端面が平面形状を有し、前記第1の透光性基板の光束入射側端面の傾斜方向と逆方向の傾斜方向に前記第2の透光性基板の光束入射側端面が傾斜して配設されていることを特徴とするプロジェクタ。
  5. 請求項4に記載のプロジェクタにおいて、
    前記第1の透光性基板および前記第2の透光性基板は、光束入射側端面および光束射出側端面が略平行する形状をそれぞれ有し、
    前記投射光学装置から拡大投射される光束の中心軸に直交する平面に対する前記第2の透光性基板の光束入射側端面の傾斜角度φは、
    前記投射光学装置から拡大投射される光束の投影角度の最大値をαmaxとし、
    前記平面に対する前記第1の透光性基板の光束入射側端面の傾斜角度をθとした場合に、
    φ=θ+αmax
    の関係を満たすように設定されていることを特徴とするプロジェクタ。
  6. 請求項4または請求項5に記載のプロジェクタにおいて、
    前記第2の透光性基板は、光束入射側端面および光束射出側端面が略平行する形状を有していることを特徴とするプロジェクタ。
  7. 請求項1または請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
    前記第1の透光性基板は、光束入射側端面が所定の曲率を有する曲面形状で形成され、前記光束入射側端面に対して全ての入射光束がブリュースター角で入射するように配設されていることを特徴とするプロジェクタ。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
    前記第1の透光性基板は、光束入射側端面および光束射出側端面が略平行する形状を有していることを特徴とするプロジェクタ。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
    前記光変調装置および前記射出側偏光素子は、色光毎にそれぞれ設けられ、
    前記色光毎の光変調装置および射出側偏光素子を介した色光毎の光学像を合成して画像光を形成する色合成光学装置を備え、
    前記第1の透光性基板は、前記投射光学装置の光路後段側に配設されていることを特徴とするプロジェクタ。
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