JP2007240145A - 熱橋を有する冷凍、解凍容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は媒体を加熱又は冷却するための熱移動システムに関する。
【解決手段】構造(8、37、46、50、72、81、82、89、93、98、108、306、404)が容器(4、34、124、302)の内部に配置されている。前記構造は前記容器を複数の区画(36、95)に区分し、構造の遠位端は容器の内表面に近接して配置され、熱を媒体へ又は媒体から伝導する熱移動橋を形成できるようになっている。
【選択図】図1
【解決手段】構造(8、37、46、50、72、81、82、89、93、98、108、306、404)が容器(4、34、124、302)の内部に配置されている。前記構造は前記容器を複数の区画(36、95)に区分し、構造の遠位端は容器の内表面に近接して配置され、熱を媒体へ又は媒体から伝導する熱移動橋を形成できるようになっている。
【選択図】図1
Description
関連出願の説明
本出願は、ここに参考資料として挙げる1997年2月4日出願の仮特許出願番号第60/037,283号の利益を請求する。本出願は、ここにリファレンスして挙げる、同一発明者リチャード・ウィズニフスキー及びレオニダス・カートライト・レオナルドによる1997年7月17日出願の「容器と熱交換部材の間に形成された熱橋を有する冷凍、解凍容器」と称する米国特許出願番号第08/895,782号及び、ここに参考資料として挙げる、同一発明者リチャード・ウィズニフスキー及びレオニダス・カートライト・レオナルドによる1997年7月17日出願の「熱交換部材間に形成された熱橋を有する冷凍、解凍容器」と称する米国特許出願番号第08/895,936号及び、ここに参考資料として挙げる、同一発明者リチャード・ウィズニフスキー及びレオニダス・カートライト・レオナルドによる1997年7月17日出願の「内部構造と熱交換部材の間に形成された熱橋を有する冷凍、解凍容器」と称する米国特許出願番号第08/895,777号と関係する。
本出願は、ここに参考資料として挙げる1997年2月4日出願の仮特許出願番号第60/037,283号の利益を請求する。本出願は、ここにリファレンスして挙げる、同一発明者リチャード・ウィズニフスキー及びレオニダス・カートライト・レオナルドによる1997年7月17日出願の「容器と熱交換部材の間に形成された熱橋を有する冷凍、解凍容器」と称する米国特許出願番号第08/895,782号及び、ここに参考資料として挙げる、同一発明者リチャード・ウィズニフスキー及びレオニダス・カートライト・レオナルドによる1997年7月17日出願の「熱交換部材間に形成された熱橋を有する冷凍、解凍容器」と称する米国特許出願番号第08/895,936号及び、ここに参考資料として挙げる、同一発明者リチャード・ウィズニフスキー及びレオニダス・カートライト・レオナルドによる1997年7月17日出願の「内部構造と熱交換部材の間に形成された熱橋を有する冷凍、解凍容器」と称する米国特許出願番号第08/895,777号と関係する。
本発明は、一般的には媒体へ又は媒体からの熱の移動を助けるフィンのような構造を含むシステムに関する。特定すれば、本発明は生薬学製品の加熱、冷却、解凍、冷凍に使うに適した加熱及び冷却構造に関する。
通常、媒体を加熱又は冷却するのに使う容器は、容器の中又は外部に配置されたチューブの中を循環する熱交換液を有する。媒体へ又は媒体からの熱の熱交換液への移動を改善するために、容器又は容器内の何らかの構造の1つ又はそれ以上のエクステンションを使って媒体と接触するシステムの表面積を増やすことができる。
普通、容器のある部分又は容器内のある他の構造にフィンの一端を取り付け、容器のその部分へ又はその部分から熱が伝導されるようにする。しかし、フィンは通常、容器又は内部構造に1点だけで取り付けてあるので、フィンへ又はフィンから容器又は内部構造へ移動する熱は全て、フィンとシステムの他の部分とのその1つの接合部を通ってフィンに出入りしなければならない。
この問題を解くために使用されてきた1つの構成は、1つ又はそれ以上のフィンが容器及び容器内部構造の両方に固定してあるシステムを構築するものであった。これによって、熱はフィンへ又はフィンからフィンの2つの部分を通って移動できるようになり、熱が容器内にある媒体へ入る又はそこから引き出される速さを上げることができる。
しかし、フィンを容器と容器内構造の間に固定的に取り付けることにより、容器内構造自体が容器に固定的に取り付けられることになる。容器内構造を固定的に取り付けると、容器の洗浄及び汚染除去が困難になりかねない。更に、例えばフィンを容器内の2つの面に取り付けることができるように許容差を狭める必要があり、又、各フィンは2カ所又はそれ以上溶接接続する必要が出てくるかもしれないので、システムを製作するのがより困難になる。又更に、ある材料で作られているフィンを容器に溶接するのは不都合であったり、コストが高かったり、或いは不可能な場合もある。
システムが稼働中には、フィンの2つ以上の部分を通してフィンへ又はフィンから熱を移動させることができ、一方で、容器内構造を取り外して洗浄及び汚染除去のできるシステムが必要とされている。更に、熱をフィンの部分へ又はそこから移動させるためにフィンを容器の部分に物理的に接続又は溶接するという必要のないシステムが必要とされている。
本発明の目的の一つは、熱が、媒体を通して流れることによりシステムの異なる部分の間を流れるように加熱又は冷却される媒体から部分的に構成される伝導経路を通して、熱をシステム内に又はシステムから移動させることのできるシステムを提供することである。
本発明の目的の一つは、構造の2つ以上の部分を通して容器内構造(例えばフィン)へ又はそこから熱を移動させることのできるシステムを提供することである。(「フィン」という用語は、これらに限定されるわけではないが、コイル、平坦な突起、チューブ、或いは容器内に伸びる何らかの他の構造を含め、媒体内に伸びるシステムの何らかの熱交換部材を総称的に指すのに用いられる。コイル等容器の特定の形式のエクステンションを論議する際には、システムの構成を明確にするため、特定の形式のエクステンションの名称を用いることがある。) 本発明の更に他の目的は、システムの洗浄及び汚染除去ができるように容器内構造を取り外すことのできるシステムを提供することである。
本発明の又更に他の目的は、冷却液をフィン内に流せる経路を含んだフィンを提供することである。
本発明のもう1つの目的は、媒体からの熱の除去を促すが、システムのもう一つの部分には固定されていないフィンを提供することである。
本発明の又もう1つの目的は、システム内の媒体からより早く熱を除去できる非均一断面を持ったフィンを提供することである。
本発明の又更にもう一つの目的は、冷間保存を助けるため、薬学製品のような媒体に対する冷凍速度を制御できるシステムを提供することである。
本発明の更にもう一つの目的は、これに限定するわけではないが、蛋白質、細胞、血液、プラズマ、その他の生薬学製品、又は食品等を含む媒体の冷凍保存を助けるため、樹枝状の氷の成長を促進する制御された冷凍処理を促すシステムを提供することである。
本発明の更に他の目的は、媒体を急速に加熱又は冷却できるシステムを提供することである。
本発明のこれら及びその他の目的は、容器内に配置された構造を用いることにより達成される。この構造は容器を複数の区画に区切り、構造の遠位端は容器の内表面に近接しており、熱を媒体に又は媒体から伝導する熱移動橋を形成できるようにしている。
本発明のある実施例では、前記構造はフィンを含んでいる。フィンの遠位端は容器の部分に近接して配置されている。フィンと容器は固定されていないので、フィンを含め上記構造は容器から取り外せる。
容器内部の媒体が凍結すると、凍結した媒体でできた橋がフィンの遠位端とフィンの遠位端に近接する容器に部分との間に形成される。この橋を通して、熱をフィンから又はフィンへ伝導し、媒体から速やかに熱を除去することができる。
本発明のある実施例では、フィンは少なくとも部分的には容器内構造に取り付けられており、熱はその取り付け点と、熱橋が形成された場合にはその熱橋とを通してフィンから移動させることができるようになっている。
本発明のもう一つの実施例では、媒体が冷却される場合、熱移動橋がフィンと勿論フィンであってもよい容器内の他の構造との間に形成されるほどに、フィンの遠位端は容器の他の表面、例えば容器内の他のフィン又は構造の表面に十分に近接して配置される。
本発明のもう一つの実施例では、第1熱交換部材は少なくとも部分的には容器の内表面と連結されている。第2熱交換部材は、媒体へ又は媒体からの熱の伝導を改善する熱移動橋の形成を助けるために第1熱交換部材のある部分が第2熱交換部材のある部分に近接して配置される構造と、少なくとも部分的には連結されている。本発明のある実施例では、この構造と第2熱交換部材とは、容器又は第1熱交換部材に固定的に取り付けられていないので、洗浄し易くするためシステムから取り外すことができる。
本発明の更にもう一つの実施例は、容器の内表面と少なくとも部分的に連結されている熱交換部材から成り、前記熱交換部材の遠位端は、媒体へ又は媒体から熱を伝導する熱移動橋を形成できるようにこの構造に近接して配置される。本発明のもう一つの実施例では、フィンと容器は固定的に取り付けられてはいないので、この構造は容器から取り外せる。
本発明は媒体の冷却及び加熱の両方に役立つ。媒体が凍結されている場合、熱橋は媒体から熱を移動させるのに役立つ。媒体が加熱されている場合、熱橋は媒体へ熱を移動させるのに役立つ。
媒体は液体に変換されるガスでもよいし、ガスに変換される液体でもよい。この場合、フィンとこの構造との間に集まる媒体の液相が、フィンとこの構造との間の熱の伝導を促進する熱橋として働くことになる。
更に、フィンはその上に、固体又は液体熱橋の形成を促進し、そして/又はその橋を通して熱伝導を促進する構造を有することができる。例えば、フィンの一部を大きくして伝導のための表面積を増やし、熱橋と接触するようにもよいし、フィンを特製にして固体の核の形成或いは液体の凝縮を促進してもよい。又、フィンに一様でない断面を持たせて、熱の移動を促進し或いは所望の熱移動特性を持たせるようにしてもよい。これは低温生物学プロトコルの達成を助けるのに望ましいものである。更に、フィンに内部チャネルを設けて、少なくともフィンの一部の中に熱交換媒体を流せるようにすることもできる。本発明の精神から逸脱することなく、その他にも種々の方法が考えられる。
本システムは、加熱又は冷却装置が容器の何れの部分とでも連結されるように構成することができる。例えば、本発明から逸脱することなく、ヒーター又はクーラーを容器の外側部分(例えば容器の壁)、容器の内部構造、又は直接1つ又はそれ以上のフィンに取り付けることもできる。
一般的に、システムは、熱移動橋によって橋を架ける距離が、媒体及びシステムの熱特性、システムを構築するのに使用される製作要件及び製造プロセス、システム及び使用される構成部品の他の関連パラメータの関数となるように構築されなければならない。橋が掛けられることになるギャップの寸法は簡単な試行錯誤で決定できるが、最適なギャップは、ギャップゼロかもしれない。
本発明のある態様では、フィンは、容器内の表面に向けて又はその間に配置又は割り込ませたどんな形の構造であってもよい。その結果、熱橋がフィンと隣接する表面又は容器の複数の表面との間に形成される。例えば、フィンの端部は、容器の表面に予め設けられたスロットに嵌合するようになっていてもよい。このやり方で、使用されているフィンの数、相対配置、タイプが、製作、プロセス又はプロトコル要件の変更に合わせて容易に変更できるように、容器の各部にフィンを再構成可能に取り付けることができる。
本発明のある態様では、最適なギャップはフィンの厚さに比例する。本発明のもう一つの態様では、最適キャップは5.08センチメートル(2インチ)以下、好ましくは2.54センチメートル(1インチ)以下、更に好ましくは1.27センチメートル(1/2インチ)以下、より更に好ましくは0.64センチメートル(1/4インチ)以下、最も好ましくは0.32センチメートル(1/8インチ)以下である。
本発明から逸脱することなく、容器は多孔性であってもよく、必ずしも天井や底がなくてもよい。媒体は容器を通過する際に加熱又は冷却される。更に、本発明で用いられる容器は、形状、寸法、構成する材料に制限はない。本発明のある態様では、容器の容積は1ないし5リットル、1ないし250リットル、又は250ないし10,000リットルである。
本発明は多様な分野に有効に適用できる。例えば生薬学工業では、本発明を、これに限定するわけではないが、蛋白質、細胞、抗体、薬、プラズマ、血液、緩衝液、ヴィールス、血清、細胞片、細胞成分、及びその他の生薬学製品を含む各種生薬学製品を冷凍及び保存するために利用することができる。
更に、本発明を使えば、このような生薬学製品を、一般的に受け入れられている製作手法と調和して処理することができる。
本発明を使用すれば、容器を殺菌消毒し、無菌フィルターを通して冷凍する製品を容器内に汲み上げ、次に本発明を使って製品から熱を取り除き製品を容器内に冷凍することにより、生薬学製品を冷凍することができる。
本発明は均一な冷凍を高速に行うので、できるだけ元に近い状態で容器内の製品を冷凍することができる。更に、本発明を使用すれば冷凍プロセスを反復可能なやり方で行うことができるので、ユーザーには冷凍プロセスがバッチ間の製品のばらつきを引き起こさないと保証できる。これにより、製品を製造後冷凍状態で保存し必要となったときに解凍することができるので、製品の最終利用を、製品を作るのに必要な製造のステップから切り離すことができる。
又、本発明は精製プロセスのどの段階の間にでも利用することができる。例えば、粒度分離又は親和性分離、発酵、ライシング、濃縮濾過、選択的アフィニティクロマトグラフィ、イオン交換による微少汚染物又は低レベル不純物の除去、ヴィールス濾過、クロマトグラフィ、緩衝液送出システム内への製品の配置等を使用して製品を処理した後、又は他の何らかの処理ステップの後、結果として作られた製品を本発明を使って保存することができる。これにより、中間生成物を劣化させることなく製造プロセスを中断することができる。
例えば、種々の構成要素が分離されつつある製造プロセスの間に、処理を中断しようとする場合、製品内の関心対象である蛋白質の幾らかを時間の経過と共に劣化させてしまうかもしれない汚染物であるプロテアーゼが、中間製品内にあるかもしれない。本発明を使えば中間生成物を十分に速やかに且つ均一に冷凍できるので、製品はその元のままに近い状態に保つことができる。製品内の分子は互いに十分に接近させられることはなく、凍結濃縮は低減でき、望まない反応の速度を遅くするか又は止めることができる。
このように、本発明は製造プロセスの柔軟性を上げ、プロセスの計画、スケジューリングを容易にする。後刻の処理や出荷に向けて中間製品を冷凍することができる。更に、本発明は所望のいかなる大きさにでも作ることができるので、製品の大きなバッチを全て一時に処理し、本発明を使って保存し、後刻必要の際に使用することができる。
本発明の1つの実施例を図1に示す。加熱、冷却システム2は容器4、フィン6、構造8から成る。フィン6は容器4の内表面10に近接して配置されるように構成されている。一般に、フィン6と内表面10との間のギャップは小さい方が望ましい。しかし、ギャップの大きさは、製造許容差、材料のパラメータ、或いは他の現実的配慮によって決められてしまう。
図2は容器4、フィン6、構造8の破断平面図である。本実施例では、6個のフィンが構造8に関し対称に配置されている。いかなる配置設計、構成、又はフィンの数でも、本発明から逸脱することなく使用できる。例えば、フィンは容器内に対称に配置する必要はなく、同じ形状である必要も、同じ材料で作る必要もない。
再度図1についてであるが、構造8は熱交換液を終端片14に向けて内部経路12を流れ下すことにより加熱又は冷却される。次に、熱交換液は構造8の外部経路16を通って流れ上る。この熱交換液の流れのパターンと構造8に関するフィンの対称構成とは、システム2が容器内の媒体を下から上へと冷却し始めるのを助ける。これは、熱交換液が先ず容器の底で容器及びフィン内の媒体に密接に連結されるからである。
媒体を下から上へ冷却するのは、特に、液体媒体が凍りつつある場合に利点があり、水の場合にはそうであるように、凍結した媒体の密度は液層である場合よりも小さい。下から上に凍結することによって、液層が固相に拘束される場合ほどに圧力が立ち上がるのを防ぐことができる。
当業者であれば、本発明から逸脱することなく、何れであれ好みの方向に、均一に、そして/又は指定した速度で媒体を加熱又は冷却するために、他の流れのパターン、フィン形状、フィン構成を使用できるであろうことを理解頂きたい。
更に、流量及び/又は温度のような熱交換液のパラメータを使って媒体を冷却する速度に影響を与えることもできる。
終端片14には底部フィン30が取り付けられている。底部フィン30はフィン6と同じように機能する。底部フィン30と内表面10の一部との間に熱移動橋が形成される。
本発明のある態様では、フィン6上のテーパ19は、フィン6の上部への熱橋の形成を遅らせる助けをする。これは、容器の上部からの熱の移動を僅かに遅らせ、システムが媒体を下から上へと冷凍できるようにする。フィンの何れの部分にでもこのようなテーパを使って、容器からの熱の除去に関し好みの方向を作り出す助けとすることができる。
容器4はその周囲にジャケット20を持っている。容器4の外表面18とジャケット20の間は液流経路22である。螺旋バッフル24が、容器4の周り、外表面18とジャケット20との間に螺旋状に設けられ、液流経路22内の熱交換液を容器4の外表面18の周りの螺旋状経路に流すようにしている。熱交換液はポート26を通って液流経路22に流れ込みポート28を通って外へ出るが、熱交換液は容器4の周りを下から上へ流れることになる。熱交換液に関するこの流れのパターンは、システム2が容器内の媒体を下から上に冷却するのを助ける。
本発明から逸脱することなく、媒体をいかなる好みの方向にでも、均一にそして/又は指定の速度で加熱又は冷却するためには、他の液流パターン及びバッフルが使用できることを理解いただきたい。更に、流量及び/又は温度のような熱交換液のパラメータを使って媒体を冷却する速度に影響を与えることもできる。
更に、システムへの又はシステムからの熱流のタイミング、方向、速さを調製するために、システムの他の点を通して、そして時間又はプロセスが変化するやり方で、熱交換液を流すこともできる。又、使用される材料、形状、フィンを含むシステムの構成を使って、速度、タイミング、方向性のような加熱又は冷却プロセスのパラメータを制御することもできる。
容器4、構造8、フィン6が冷媒で冷却されると容器内の媒体は冷え始める。
媒体が十分に冷却されると、フィン6の遠位端と内表面10の間の媒体の一部が凍る。熱は凍結橋を通ってフィン6と容器4の間を伝導する。こうなると、媒体から熱を高速で取り出し、容器内の媒体の冷凍速度を上げることができる。本発明は、これに限るわけではないが、生薬学製品を含むあらゆるタイプの薬に利用することができる。
図3は本発明の1つの態様による熱橋の形成を示す。図3aは構造31に8個のフィン32が取り付けられている本発明の1つの実施例の平面図である。各フィン32は容器34の内表面33近くまで伸びている。
図3bは熱橋35を形成し始めた直後のシステムをシミュレーションしたものである。このシミュレーションでは、容器及びフィンに関しては315ステンレス鋼の物性が使われ、冷媒温度は−45℃であった。液体の温度は−0.2℃、液体と接触するフィンの温度は−0.2℃近く、凍結した製品と接触する部分のフィンの温度は壁の温度に向かって傾斜していた。壁の温度は冷媒の温度の2−5℃以内であった。
図3bのグラフから分かるように、熱はフィン32から両端を通して抽出されている。フィンの1つの端だけから熱が抽出されるようなフィン構造と比較すれば、媒体はより高速に冷却される。図3cはフィン32により形成された区画36内の媒体の温度プロフィールを示す。図3cのグラフに示されているように、熱は、空洞内の媒体から容器内壁33、構造31、フィン32を通して引き出される。
本発明を使えば、比較的均一に媒体から熱を取り除くことができるので、冷凍プロセスの間に樹枝状構造の成長を促すことができる。本発明によれば、熱をフィンの両端から取り除くことができるので、容器内に均一な温度プロフィールを作り出す助けとなる。更に、容器を複数の小さな容積に効果的に分割するようにフィンを配置できるので、分割された区画それぞれから熱を均等に取り除くことができる。例として、図2に、フィンにより6個の区画に分割された容器4を示す。
本発明は、例えフィンが2つ以上の点でシステムに固定的に取り付けてある場合でも、氷を樹枝状に成長させるのに使うことができることを注記しておく。フィンを使えば、容器をより均一に加熱及び冷却できる小さな領域に分割できる。
このように、特定のアプリケーションが容器の内部構造が取り外せることを必要としない場合は、フィン及び構造を容器内に永久取り付けにしておくこともできる。
樹枝状の氷の成長は、限定するわけではないが、生薬学製品の冷却保存を含む広範な領域で特に有用である。図3dに示すように、熱が表面501(これは本発明のいかなる表面でもよい)から取り除かれると、樹枝502が出来始め、表面501から先へ成長して行く。樹枝502が成長するにつれ、媒体内の構成要素503は冷凍され、ついには樹枝502に取り囲まれる。樹枝502が更に成長すると、構成要素503は最終的に凍結した媒体内に捕捉される。表面501からの熱の除去を制御することにより、樹枝502の成長速度を制御できる。樹枝502の成長速度を制御すれば、構成要素は成長する樹枝先端505に入って行き捕捉されるので、本発明を使って、構成要素503から取り除かれる液体の量を制御することができる。構成要素503は、保存したいと所望するどのような構成要素でもよいことを注記しておく。
本発明を採用するためには、構造及び容器の両方を冷却しなくてもよいことを理解いただきたい。本発明から離脱することなく、冷媒はシステムのいかなる部分を通して循環することもできるし、システムの一部だけでもよいし、冷媒を使わず、システムを他の手段で、間接的に、或いは受動的に冷却してもよい。
本発明のもう1つの実施例では、フィン6の遠位端上に取り外し可能なライナーを設けて、構造8及びフィン6が、容器に挿入又は容器から取り外される際に内表面10と接触するのを防いでいる。これは、例えば、組み付け取り外しの間にフィン6で内表面10にひっかき傷を付けるのを防ぐのに役立つ。
本発明から離れることなく、他のフィン構成も可能である。例えば図4では、フィン39は部分的に容器内壁41に連結されており、各フィンの遠位端は構造37に近接して配置され、フィン39各々の遠位端と構造37との間に熱橋が形成されるようになっている。
図5では、フィン40は内表面42に取り付けられている。フィン44は構造46に取り付けられている。システム38は、フィン40とフィン44の一部同士が接触するように、接触間近に、或いは場合によっては回転できるようになっている。容器内の媒体が凍結すると、熱移動橋はフィン40とフィン44の一部同士の間に形成される。本発明のもう一つの態様では、フィン40とフィン44は平行である必要はない。フィン40とフィン44は互いに角度をなし、ギャップ45がフィン40及び44の長さに沿って変化するようになっていてもよい。
図6は多数の考えられるフィンの配置を示す。例えば、フィン48Aは構造50Aに部分的に連結され、遠位端はもう1つの構造50Bに近接して配置され、熱橋はフィン48Aの遠位端と構造50Bの間に形成されるようになっている。
フィン54は内壁56に連結されている。フィン54Aの遠位端はフィン58の遠位端近くに配置され、フィン58は構造50に連結されている。熱橋はフィン54A、58A、58Bの遠位端の間に形成される。このように、熱橋は2つ以上のフィンの間にも形成することができる。例えば、設計その他の要件によって容器の部分を冷却作用表面から離しておく必要がある場合には、2つ又はそれ以上のフィンの間に熱橋を形成するのが望ましい。フィン及び熱橋は孤立した構造から熱を抽出する助けとして使用できる。
図7は多数の他の考えられるフィンの配置を示す。フィンは、熱橋が2つのフィンの遠位端の間にではなく、1つのフィンの遠位端ともう一つのフィンのある他の部分との間に形成されるように構成することもできる。例えば、フィン60は、その中央部においてフィン62との間に熱橋を形成し、フィン64は、その中央部においてフィン66との間に熱橋を形成する。更に、フィンは最初から何かに連結されている必要はなく、熱移動橋をフィンの一部とシステムの他の部分との間に形成することもできる。例えば、フィン68は容器内の何かの構造に固定的に取り付けられてはいないが、フィン64、70及び構造72との間に熱橋を形成する。
更に、フィンはそれ自体の上に、熱移動橋の形成を助ける、又は橋の熱移動容量を強化する構造を持っていてもよい。フィン62はその遠位端上に伸張表面76を持っている。伸張表面76は幅広の熱橋の形成を可能とし、橋の熱移動速度を改良する。これはある環境下では望ましい。例えば、フィン材料の熱伝達特性は熱橋を形成する凍結材料より優れていてもよい。熱橋の面積が増えると、その合計熱伝達特性が改良される。
更に、所望の特性を持った熱移動橋の形成を助けるため、フィン、構造又は内表面に伸張表面を設けてもよい。例えば、伸張表面78を使って、フィン62に伸張表面76が取り付けてあるか否かに関わらず、フィン62との間の熱橋の形成を促進することができる。
図8は本発明のもう1つの実施例を示す。この実施例は本発明に基づく、フィンのもう1つの構成を詳しく示している。この実施例では、フィン80は構造81に接続され、構造82と熱橋を形成する。フィン83は構造82に接続され、容器内壁84と熱橋を形成する。フィン85は互いに熱橋を形成し、フィン86は容器内壁84と熱橋を形成する。
図9は本発明の更にもう1つの実施例を示す。フィン87はその長手方向に沿って断面が一様ではない。フィン87は構造89に接続する端部88では厚く、中央部では薄い。フィンはそれから内表面91に近接する遠位端91に向かって幅広になっている。熱橋は遠位端90と内表面91との間に形成される。フィンの根本が厚いので、より多くの熱束をフィンから端部88及び遠位端90で引き出すことができる。
図10は本発明の更にもう一つの実施例を示す。フィン92は構造93に取り付けられており、容器壁94との間で熱橋を形成する。フィン92は曲がっており区画95を形成する。容器を区画に分割すれば、媒体内の各点から冷却表面までの距離が短くなるので、より均一に冷却できるようになる。又、冷却表面間の距離が短くなれば、媒体を冷凍する時間を短縮することもできる。フィン96のような他のフィンを追加して区画95を更に分割することもできる。フィン97も他の構造98と熱橋を形成するために利用できる。当業者には、本発明から逸脱することなく、他の形状及び構成を持ったフィンを使って、より多くの又はより少ない所望のサイズの区画を作ることもできるし、本案はどのような所望の容器体積にでも尺度合わせできることが理解できるであろう。
図11は本発明のもう1つの実施例を示す。この実施例では、フィ102は内部経路104を有している。熱交換液は、構造108内の開口106を通って内部通路104に流れ込む。フィン102には、熱交換液の流れのパターンが最適になるように、ディンプル110、スペーサー114又は乱流発生機構を設けてもよい。ディンプルやスペーサーは、熱交換液と接触するフィンの内部表面積を増やし、熱交換液がフィンから熱を吸収する時間を長くする等を含めた理由で、熱交換液の流れのパターンの最適化を助ける。これにより冷凍速度が速くなり、樹枝の収束がより速やかになる。
本発明のもう一つの実施例では、フィン102の上にエクステンション120が設けられている。図12aに示すように、熱交換液はエクステンション120内を流れない。エクステンション120はフィン102に接続されており、容器124の内表面122の近くまで伸びている。図12bは、フィン102、エクステンション120、内表面122の詳細図である。図12cは、フィン102の端部にエクステンションが配置されていない本発明の他の実施例を示す。
図12bに示すように、本発明を使って容器124内の媒体を冷凍する場合、熱移動橋126は内表面122とエクステンション120との間に形成され始めることになる。図12cでは、熱移動橋はフィン102と内表面122の間に形成され始めることになる。
図13は本発明の更にもう一つの実施例を示す。この実施例では、熱交換液はフィン202の頂部206に接続されたチューブ204を通してフィン202に出入りする。この実施例では、フィンは中心構造に接続されていない。この実施例を使って媒体を冷凍する場合、熱移動橋208はフィン202と内表面210との間、及びフィン202の内部部分212同士の間に形成される。
図14aは本発明の更にもう一つの実施例を示す。この実施例では、システム300は構造306に取り付けられた内部フィン304を有している。熱交換液は構造306を通って流れる。熱交換液の流れは図1の構造8に関して説明した流れと同じように構成される。所望の加熱又は冷却速度を得るために、この他いかなる流れの構成を使用してもよい。更に、必要なら、内部フィン304を通して熱交換液を流してもよい。
コイル308は内部フィン304の周りに配置されている。熱交換液は入口310を通してコイル308に流入し、出口312から流出する。外部フィン314は、コイル308と容器302の内表面316との間に配置される。この実施例の一つの態様では、外部フィンは自立でき、コイル308か内表面316に取り付けられている。この実施例のもう一つの態様では、外部フィン314、コイル308、内表面316、外部入口又は何か他の供給源を通して熱交換液を流すことができる。
この実施例では、熱移動橋は、内部フィン304とコイル308の間、コイル308と外部フィン314の間、外部フィン314と内表面316の間、コイル308のコイル同士の間に形成される。
図14bはシステム300の平面図である。この実施例では、フィン314はコイル308に取り付けられていないように示されている。フィン314は容器302の天井又は底からの支持部材に懸架してもよく、自立していてもよい。
図15は本発明の更に又もう1つの実施例を示す。この実施例では、システム400は構造404に取り付けられた内部フィン402と、内部フィン402を取り巻く第1コイル406とを有している。中間フィン408は第1コイル406の周囲に配置され、第2コイル410が中間フィン408を取り巻いている。外部フィン412は第2コイル410と内表面414の間に配置されている。第1及び第2コイル406、410はそれぞれ入口416、418を通して熱交換液を受け取り、熱交換液はそれぞれ出口420、422を通って流出する。
図15bはこの実施例の平面図を示す。この実施例では、フィン408と412とは自由に懸架されているように描かれている。熱移動橋は、内部フィン402と第1コイル406の間、第1コイル406のコイル同士の間、第1コイル406と中間フィン408の間、中間フィン408と第2コイル410の間、第2コイル410のコイル同士の間、第2コイル410と外部フィン412の間、外部フィン412と内表面414の間に形成される。
図15cは、第1コイル406又は第2コイル410のコイル同士の間の熱移動橋424の形成、及びコイルとフィン、内部フィン、中間フィン又は外部フィン、との間に形成された熱移動橋の詳細側面図である。距離X1、X2は、フィン、コイル、媒体、容器の特性の関数として望むように最適化できる。図15dは図15cに示す熱橋の形成の平面図である。
図16は、本発明と調和する、他の考えられるコイルの構成を示す。図16aでは、中心パイプ602は円形断面を持っている。冷却液はパイプ602の中を通って流れる。中心パイプ602はフィン604に隣接しており、フィン604と熱橋を形成する。パイプ606の中にも冷却液は流れており、このパイプ606はフィン604の他端に隣接している。パイプ606は非円形断面を持っている。どのような断面のパイプでも本発明と調和して使用できる。図16bでは、非円形断面パイプ608が隣接するフィンに関し異なる方位で示されている。
図17は非円形断面パイプがシステム内に使用されているところを示す。図17aでは、2つの隣接するフィンの間の角度が小さく、そのため非円形断面パイプ610は互いに近接して配置できるような方角に向けられている。非円形断面パイプを使う利点の一つは、非円形パイプ610の表面積は拡がっているので、区画612の間の長いインタフェースの部分を、冷媒が中を流れるパイプで冷却できることである。
図17bは非円形断面パイプ614が図17aとは違う向きで使用されているところを示す。図17bでは、隣接するフィン間の角度が広いので、非円形断面パイプ614は図示の向きで使用できる。図示の向きの場合、非円形断面パイプ614は隣接する区画内に飛び出ており、区画内の媒体をより均一に冷却し易いという利点がある。
図18は本発明と調和する、パイプとフィンとのもう一つの構成を示す。図18では、非円形断面パイプ702上にフィン704が溶接されている。
図19は本発明と調和する、非円形断面パイプの又もう一つの使用例を示す。
図19aでは、非円形断面パイプ802は図14aのコイル308と同様にコイル状に巻かれている。非円形断面パイプ802はフィン806に近接する伸張平坦側804を有している。伸張平坦測804により、パイプ802により形成されたコイル808とフィン806との間に、そしてコイル808のパイプ802同士の間に熱橋が形成されやすくなる。図19bは異なる断面のパイプ810を示すが、これにも熱橋の形成を助ける利点がある。
非円形断面パイプ802又は810を使えば、パイプの内側断面積を一定として円形パイプと比べた場合、フィン806又は812が互いにより接近できるようになる。フィンが互いに接近しているので、熱橋がより早く形成され、冷凍プロセスをスピードアップし、より均一に保つ。
図20は非円形断面パイプ902及び904の、又もう一つの構成の詳細を示す。ここに示されている配置は大容積のタンクを区割りするのに使用できる。このように形成される区画は、所望の均一レベルを達成するために必要なだけ小さくすることができる。
本発明は多くの分野に有用に適用できる。例えば生薬学工業では、本発明を、これに限定するわけではないが、蛋白質、細胞、抗体、薬、プラズマ、血液、緩衝液、ヴィールス、血清、細胞片、細胞成分、及びその他の生薬学製品を含む各種生薬学製品を冷凍及び保存するために利用することができる。
更に、本発明を使えば、このような生薬学製品を、一般的に受け入れられている製作手法と調和して処理することができる。
本発明を使用すれば、容器を殺菌消毒し、無菌フィルターを通して冷凍する製品を容器内に汲み上げ、次に本発明を使って製品から熱を取り除き製品を容器内に冷凍することにより、生薬学製品を冷凍することができる。
本発明は均一な冷凍を高速に行うので、できるだけ元に近い状態で容器内の製品を冷凍することができる。更に、本発明を使用すれば冷凍プロセスを反復可能なやり方で行うことができるので、ユーザーには冷凍プロセスがバッチ間の製品のばらつきを引き起こさないと保証できる。これにより、製品を製造後冷凍状態で保存し必要となったときに解凍することができるので、製品の最終利用を、製品を作るのに必要な製造のステップから切り離すことができる。
又、本発明は精製プロセスのどの段階の間にでも利用することができる。例えば、粒度分離又は親和性分離、発酵、ライシング、濃縮濾過、選択的アフィニティクロマトグラフィ、イオン交換による微少汚染物又は低レベル不純物の除去、ヴィールス濾過、クロマトグラフィ、緩衝液送出システム内への製品の配置等を使用して製品を処理した後、又は他の何らかの処理ステップの後、結果として作られた製品を本発明を使って保存することができる。これにより、中間生成物を劣化させることなく製造プロセスを中断することができる。
例えば、種々の構成要素が分離されつつある製造プロセスの間に、処理を中断しようとする場合、製品内の関心対象である蛋白質の幾らかを時間の経過と共に劣化させてしまうかもしれない汚染物であるプロテアーゼが、中間製品内にあるかもしれない。本発明を使えば中間生成物を十分に速やかに且つ均一に冷凍できるので、製品はその元のままに近い状態に保つことができる。製品内の分子は互いに十分に接近させられることはなく、凍結濃縮は低減でき、望まない反応の速度を遅くするか又は止めることができる。
以上の例は本発明を制限するものではなく、単に本発明の考えられる実施例を示したに過ぎない。本発明から逸脱することなく他の実施態様も可能である。
Claims (57)
- 少なくとも内部壁で画定される内部空間を有する容器に生薬学製品を含む媒体を配置し、
流体を用いて前記内部壁を冷却し、
熱的に結合された一つ以上の熱移動部材を有する双方向流動導管を介して流体を流すことによって前記空間内の熱交換構造を冷却し、
前記容器内の前記媒体を冷凍して前記生薬学製品を保存する段階とからなることを特徴とする生薬学製品を保存する方法。 - 前記双方向流動導管が流体を収容するようになった内部通路を画定するコア部材と、前記コア部材から隔置され前記コア部材とともに外部通路を画定する外部部材とを備え、
前記内部通路と外部通路は互いに流体連通して流体のための流通経路を画定することを特徴とする請求項1に記載の方法。 - さらに前記内部通路を流れ下り前記外部通路を流れ上がるように指向させる段階を備えている請求項2に記載の方法。
- 前記双方向流動導管が前記内部空間の中心部に位置していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記構造が前記容器内の内部空間に着脱可能に装着されていること特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記1つ以上の熱移動部材がフィンであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記フィンが前記双方向流動導管から半径方向外方に延びていることを特徴とする請求項6に記載の方法。
- 前記フィンが前記双方向流動導管の周りに対称的になっており前記内部空間内においてほぼ同様な区画を形成していることを特徴とする請求項7に記載の方法。
- 生薬学製品を含む媒体を収容するようになっている容器であって、流体を用いて冷却されるようになっている容器の内部壁によって少なくとも画定される内部空間を有する容器と、
熱的に結合された一つ以上の熱移動部材を有する前記空間内に配置される熱交換構造であって、流体を用いて冷却されるようになっている双方向流動導管を有する熱交換構造とを備えた生薬学製品の保存装置。 - 前記双方向流動導管が、流体を収容するようになった内部通路を画定するコア部材と、前記コア部材から隔置され前記コア部材とともに外部通路を画定する外部部材とを備え、
前記内部通路と外部通路は互いに流体連通して流体のための流通経路を画定することを特徴とする請求項9に記載の装置。 - さらに流体が前記内部通路を流れ下り前記外部通路を流れ上がるように指向されること特徴とする請求項9に記載の装置。
- 前記コア部材及び前記外部部材が環状であることを特徴とする請求項10に記載の装置。
- 前記熱交換構造が着脱可能に前記内部空間内に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の装置。
- 前記1つ以上の熱移動部材がフィンであることを特徴とする請求項9に記載の装置。
- 前記フィンが前記内部空間内において冷凍区画を形成するようになっていることを特徴とする請求項14に記載の装置。
- 前記外部部材が、前記コア部材によって画定される前記内部通路を介して流れる流体を収容するようになっている端部片を有することを特徴とする請求項10に記載の装置。
- 前記端部片が熱交換部材を含むことを特徴とする請求項16に記載の装置。
- 前記端部片の熱交換部材が前記内部壁に向かって延びていることを特徴とする請求項17に記載の装置。
- 前記1つ以上の熱移動部材が前記熱交換構造から半径方向に延びていることを特徴とする請求項9に記載の装置。
- 前記双方向流動導管が前記容器の中心に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の装置。
- 前記熱交換構造が前記内部空間内に冷凍区画を形成するようになった複数の熱移動部材を備えていることを特徴とする請求項9に記載の装置。
- 前記内部壁が前記構造に向かって延びる一つ以上の熱移動部材を備えることを特徴とする請求項9に記載の装置。
- 前記内部壁から延びる前記一つ以上の熱移動部材が前記熱交換構造の前記一つ以上の熱移動部材に向かって延びていることを特徴とする請求項22に記載の装置。
- 前記双方向流動導管が底部から頂部への冷凍を促進することを特徴とする請求項9に記載の装置。
- 生薬学製品を含む媒体を収容するようになってる容器であって、内部空間を画定し、流体を用いて冷却されるようになっている内部壁を有する容器と、
前記内部空間内の複数の熱交換構造とを備え、
前記複数の熱交換構造のうち少なくとも一つが流体を用いて冷却されるようになった双方向流動導管を有しており、
少なくとも一つの前記複数の熱交換構造が一つ以上の熱移動部材を有していることを特徴とする生薬学製品を処理するための装置。 - 前記双方向流動導管が、流体を収容するようになった内部通路を画定するコア部材と、前記コア部材から隔置され前記コア部材とともに外部通路を画定する外部部材とを備え、
前記内部通路と外部通路は互いに流体連通して流体のための流通経路を画定することを特徴とする請求項25に記載の装置。 - 内部に生薬学製品を含む媒体を収容するようになった容器であって、少なくとも該容器の内部壁で画定される内部空間を有する容器を提供し、
冷却流体を用いて前記内部壁を冷却する通路を提供し、
前記空間内に熱交換構造を提供する段階を備え、
該熱交換構造が熱的に結合された一つ以上の熱移動部材を有する双方向流動導管を含んでおり、前記双方向流動導管が冷却流体を用いて前記一つ以上の熱交換部材を冷却するための通路を画定していることを特徴とする生薬学製品の処理を促進するための方法。 - 前記双方向流動導管が、流体を収容するようになった内部通路を画定するコア部材と、前記コア部材から隔置され前記コア部材とともに外部通路を画定する外部部材とを備え、
前記内部通路と外部通路は互いに流体連通して流体のための流通経路を画定することを特徴とする請求項27に記載の方法。 - さらに流体が前記内部通路を流れ下り前記外部通路を流れ上がるように指向させるようにする段階を備えている請求項28に記載の方法。
- 前記双方向流動導管が前記内部空間の中心部に位置していることを特徴とする請求項27に記載の方法。
- 前記構造が前記容器内の内部空間に着脱可能に装着されていること特徴とする請求項27に記載の方法。
- 前記1つ以上の熱移動部材がフィンであることを特徴とする請求項27に記載の方法。
- 前記フィンが前記双方向流動導管から半径方向外方に延びていることを特徴とする請求項32に記載の方法。
- 前記フィンが前記双方向流動導管の周りに対称的になっており前記内部空間内においてほぼ同様な区画を形成していることを特徴とする請求項33に記載の方法。
- 内部に生薬学製品を含む媒体を収容するようになった容器であって、前記容器の内部壁によって画定される内部空間を有するものであって、かつ、熱的に結合された一つ以上の熱移動部材を有する双方向流動導管を有する、前記空間内の熱交換構造を有する容器を提供し、
前記容器内に生薬学製品を含む媒体を配置し、
冷却流体を用いて前記内部壁を冷却し、
前記双方向流動導管を介して流体を流動させることによって前記熱交換構造を冷却し、
前記容器内の前記媒体を冷凍して前記生薬学製品を保存する段階を備えたこと特徴とする生薬学製品を処理する方法。 - 前記双方向流動導管が流体を収容するようになった内部通路を画定するコア部材と、前記コア部材から隔置され前記コア部材とともに外部通路を画定する外部部材とを備え、
前記内部通路と外部通路は互いに流体連通して流体のための流通経路を画定することを特徴とする請求項1に記載の方法。 - さらに前記内部通路を流れ下り前記外部通路を流れ上がるように指向させる段階を備えている請求項36に記載の方法。
- 前記双方向流動導管が前記内部空間の中心部に位置していることを特徴とする請求項35に記載の方法。
- 前記構造が前記容器内の内部空間に着脱可能に装着されていること特徴とする請求項35に記載の方法。
- 前記1つ以上の熱移動部材がフィンであることを特徴とする請求項35に記載の方法。
- 前記フィンが前記双方向流動導管から半径方向外方に延びていることを特徴とする請求項40に記載の方法。
- 前記フィンが前記双方向流動導管の周りに対称的になっており前記内部空間内においてほぼ同様な区画を形成していることを特徴とする請求項41に記載の方法。
- 中心軸を有し、内部壁で画定される内部空間を有する容器内に生薬学製品を含む媒体を配置し、
前記容器の内部空間内に着脱可能な熱交換構造を介して冷却流体を流す段階を備え、
前記構造が中心軸を有する長いパイプを有しており、前記長いパイプの前記中心軸の少なくとも一部が前記空間内の前記容器の中心軸と同軸に位置しており、前記構造が熱的に結合された一つ以上の熱移動部材を有しており、
前記方法がさらに流体を用いて前記内部壁を冷却する段階を備えていることを特徴とする生薬学製品を保存する方法。 - 前記長いパイプが環状でありかつ流体を用いて冷却されるようになっていることを特徴とする請求項43に記載の方法。
- 前記一つ以上の前記熱移動部材がフィンであること特徴とする請求項43に記載の方法。
- 前記一つ以上の前記フィンが前記長いパイプから半径方向に延びていることを特徴とする請求項45に記載の方法。
- 前記構造が前記容器内の内部空間に着脱可能に装着されていること特徴とする請求項27に記載の方法。
- 内部に生薬学製品を含む媒体を収容するようになった容器であって、少なくとも該容器の内部壁で画定される内部空間を有し、かつ中心軸を有する容器を提供し、
冷却流体を用いて前記内部壁を冷却する通路を提供し、
前記空間内に熱交換構造を提供する段階を備え、
該熱交換構造が中心軸を有する長いパイプを有しており、前記長いパイプの前記中心軸の少なくとも一部は前記空間内の前記容器の中心軸と同軸上に配置されており、前記長いパイプは熱的に結合された一つ以上の熱移動部材を有しており、前記長いパイプは冷却流体を用いて前記一つ以上の熱移動部材を冷却する通路を画定していることを特徴とする生薬学製品の処理を促進するための方法。 - 前記長いパイプが環状でありかつ流体を用いて冷却されるようになっていることを特徴とする請求項48に記載の方法。
- 前記一つ以上の熱移動部材がフィンであることを特徴とする請求項48に記載の方法。
- 前記一つ以上のフィンが前記長いパイプから半径方向に延びていることを特徴とする請求項50に記載の方法。
- 前記容器が着脱自在の頂部によって閉鎖可能になっている開口端を有しており、前記構造が前記容器の前記開口端を介して着脱自在になっていることを特徴とする請求項48に記載の方法。
- 内部に生薬学製品を含む媒体を収容するようになった容器であって、該容器の内部壁で画定される内部空間と該空間内の熱交換構造であって、中心軸を有する長いパイプを有する熱交換構造と有する容器であり、前記長いパイプの前記中心軸の少なくとも一部は前記空間内の前記容器の中心軸と同軸上に配置されており、前記長いパイプが熱的に結合されている一つ以上の熱移動部材を有している、容器を提供し、
前記容器内に生薬学製品を含む媒体を配置し、
流体を用いて]前記内部壁を冷却し、
前記長いパイプを介して流体を流すことによって前記熱交換構造を冷却し、
前記容器内の前記媒体を冷凍して前記生薬学製品を保存することを特徴とする生薬学製品の処理を促進するための方法。 - 前記長いパイプが環状であることを特徴とする請求項53に記載の方法。
- 前記一つ以上の熱移動部材がフィンであることを特徴とする請求項53に記載の方法。
- 前記一つ以上のフィンが前記長いパイプから半径方向に延びていることを特徴とする請求項55に記載の方法。
- 前記容器が着脱自在の頂部によって閉鎖可能になっている開口端を有しており、前記構造が前記容器の前記開口端を介して着脱自在になっていることを特徴とする請求項53に記載の方法。
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