JP2007240130A - 蓄熱装置および蓄熱量の計測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄熱材と冷媒との熱交換により蓄熱する蓄熱槽における蓄熱量を精度よく計測できる蓄熱装置と蓄熱量の計測方法を提供する。
【解決手段】蓄熱材9を貯留する蓄熱槽7と、蓄熱槽内に設けられて蓄熱材9と冷媒との熱交換を行う熱交換器11と、熱交換器11の熱交換によって蓄熱槽内に蓄熱された蓄熱量を計測する蓄熱量計測装置13と、を備え、蓄熱量計測装置13は、蓄熱槽7に設置した電極17a、17b、17cに交流電圧を印加して蓄熱材の電気抵抗を計測する電気抵抗計測手段19と、冷媒温度を計測する冷媒温度計測手段24と、蓄熱材の液相の温度を計測する液相温度計測手段21と、電気抵抗計測手段19で計測された電気抵抗値と冷媒温度計測手段24で計測された冷媒温度と液相温度計測手段21で計測された蓄熱材液相温度とに基づいて蓄熱材に蓄熱された蓄熱量を算出する演算手段25と、を備えてなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、冷熱を利用して冷房運転等を行うために蓄熱槽の蓄熱材に蓄熱する蓄熱装置及び蓄熱装置における蓄熱量の計測方法に関する。
ビル空調においては、夜間電力の有効利用及び電力負荷平準化を図るために、夜間や冷房負荷のオフピーク時に蓄熱材に蓄熱して、昼間の冷房運転時に蓄熱材から冷熱を取り出す蓄熱式空調システムが一般に用いられている。
このような蓄熱式空調システムにおいて、蓄熱材として氷のように相変化時の潜熱を利用する潜熱蓄熱材が有用である。氷を用いる氷蓄熱では蓄熱槽内に冷媒を流通させるチューブ式またはコイル式熱交換器を設け、蓄熱時には熱交換器チューブの周囲に氷を作成し、冷熱取出し時には氷を融解させる「内融式」と一般的に呼ばれている蓄熱方法が知られている。
内融式の氷蓄熱方式によると、蓄冷時は、チューブ内に流れる代替フロン、CO2、アンモニアなどの冷媒によって冷却されチューブ外側に氷が成長していき、冷熱取出し時にはチューブ内に流れる冷媒によって加熱され氷が融解する。
蓄熱式空調システムにあっては、蓄熱槽内の蓄熱量を把握して蓄熱運転を制御する必要があるが、蓄熱量を計測する方法としては、(A)冷媒からの熱交換量から蓄熱量を求める方法と、(B)固相に相変化した蓄熱材量(蓄氷量)から蓄熱量を求める方法がある。
冷媒からの熱交換量から蓄熱量を求める方法は、熱交換器に導入される冷媒の流量と熱交換器入口と出口での冷媒の温度と圧力を計測し、これらの計測値に基づき熱交換量を算出し、蓄熱時間を乗算して蓄熱量を算出するものである。
蓄氷量から蓄熱量を求める方法としては、氷蓄熱槽に蓄えられる製氷用水の水位変化に基づき蓄氷量を測定するもの(特許文献1参照)、熱交換器伝熱管面に生成される氷厚から蓄氷量を測定するもの(特許文献2参照)が知られている。
また、潜熱蓄熱材として、包接水和物を生成する水溶液を冷却して包接水和物を生成するものが知られている(特許文献3参照)。
特開平1-131866号公報 特開平6-294564号公報 特開2000-205775号公報
上述した蓄熱槽内の蓄熱量を計測する2つの方法にはそれぞれ以下のような問題がある。
(A)冷媒からの熱交換量から求める方法の問題点
冷熱源として一般的な圧縮式冷凍機を用いる場合、冷媒を圧縮機で圧縮して昇圧する際に冷媒に圧縮機の潤滑油が混入する。このため、冷媒のみの流量を正確に計測、把握することが極めて困難である。しかも、冷媒中の潤滑油の混入率は蓄熱式空調システムの運転状態(空調負荷側の室内空調機の運転状態等)によって変動するため、精度の高い蓄熱量の計測ができないという問題がある。
(B)蓄氷量から求める方法の問題点
特許文献1に示されたものは、氷を蓄熱材としたもので水と氷の密度差に起因する水位変化に基づき蓄氷量を求めている。しかしながら、特許文献3に示したような包接水和物蓄熱材の場合には液相と固相の密度差が小さいため液位の変化がほとんどなく、この方法では蓄熱量の計測ができないという問題がある。
また、特許文献2に示されたものは、伝熱管面の局所的な蓄氷量を計測することは可能であるが、蓄熱槽内全体の蓄熱量を精度よく計測することは困難である。
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、蓄熱材と冷媒との熱交換により蓄熱する蓄熱槽における蓄熱量を精度よく計測できる蓄熱装置と蓄熱量の計測方法を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る蓄熱装置は、蓄熱材を貯留する蓄熱槽と、該蓄熱槽内に設けられて前記蓄熱材と冷媒との熱交換を行う熱交換器と、該熱交換器の熱交換によって蓄熱槽内に蓄熱された蓄熱量を計測する蓄熱量計測装置と、を備え、該蓄熱量計測装置は、蓄熱槽に設置した電極に交流電圧を印加して蓄熱材の電気抵抗を計測する電気抵抗計測手段と、冷媒温度を計測する冷媒温度計測手段と、蓄熱材の液相の温度を計測する液相温度計測手段と、前記電気抵抗計測手段で計測された電気抵抗値と冷媒温度計測手段で計測された冷媒温度と液相温度計測手段で計測された蓄熱材液相温度とに基づいて蓄熱材に蓄熱された蓄熱量を算出する演算手段と、を備えてなることを特徴とするものである。
まず、蓄熱量計測装置による蓄熱量の計測原理について説明する。
蓄熱量の計測原理を概説すると、蓄熱時の蓄熱材の電気抵抗を計測し、あらかじめ求めてある蓄熱材の電気抵抗と固相分率との関係から、蓄熱槽内の固相量を算出し、さらに熱交換器に導入される冷媒温度と蓄熱材温度を計測して蓄熱量を算出するというものである。
以下においては、蓄熱槽における固相量算出方法と蓄熱量算出方法に分けてそれぞれ詳細に説明する。
・蓄熱槽における固相量を算出する方法
蓄熱槽内に少なくとも一対の電極を配設し、当該電極間に交流電圧を印加した時の各電極間における電気抵抗値を測定することにより、蓄熱槽内の固相と液相との全体積に対する固相の比率(固相分率、体積比率または重量比率)を計測し、固相量を算出する。
電極間の電気抵抗値Rsは、その電極の形状、配置、電極間距離が一定の場合、電極間に存在する物質によって変化する。固相の電気伝導度は例えば氷では10-7S/m程度であり、液相例えば水の電気伝導度の10-2S/m程度と比較して電気伝導度が小さい。従って、蓄熱槽内に設けた電極間の電気抵抗は、液相部の電気伝導度が一定の場合、電極間に存在する物質中の固相の比率(固相分率λ)が高い程、電極間の電気抵抗値Rsは大きくなる。そして、この電気抵抗値Rsと固相分率λとの間には、ある決まった電極構成において一定の関係が存在する。したがって、特定の蓄熱材の特定の電極構成における電気抵抗値Rsと固相分率λの関係を予め求めておくことによって、この関係を用いることで電気抵抗値Rsを計測して固相分率λを求めることができ、固相量を求めることができる。
また、例えば包接水和物蓄熱材のように水和物が生成されるにつれて水和物生成物質の水溶液濃度が変化するような場合などは以下のようにする。
液相の組成が変化すると液相の電気伝導度が変化するため、固相分率が同じでも電極間の電気抵抗値は変化する。そこで、この液相の電気伝導度変化の影響をなくする必要がある。このため、液相の電気伝導度を電気伝導度計により計測し、その計測値から求めた液相の電気抵抗値Rと電極間の電気抵抗値Rsの比を電気抵抗比α=Rs/Rとして求めれば、液相の電気伝導度変化による影響を補正することになる。
さらに、求めた電気抵抗比αと、固相分率λ=0の時の電気抵抗比αλ=0との比を求めて、電気抵抗比αを規格化して、規格化電気抵抗比αを求める。
規格化電気抵抗比α=α/αλ=0
規格化電気抵抗比αと蓄熱槽内の固相分率λの関係をあらかじめ求めておき、例えば所定の換算式を作成しておき、蓄熱槽内の電極間の実際の電気抵抗を計測して前記換算式にあてはめることにより蓄熱槽内の固相分率を得ることができる。そして、得られた固相分率を蓄熱槽内の蓄熱材量に乗算して固相量を算出する。
なお、電極間に印加する交流電圧の大きさは、計測結果に影響を及ぼさないことが、本発明者等によって確かめられている。また、電極間に印加する電圧は交流電圧を印加することが好ましい。直流電圧を印加すると水溶液の電気分解が発生するので不適である。
・蓄熱量の算出方法
上述の方法により蓄熱材の固相量mが算出されている。
蓄熱運転開始時の蓄熱槽内蓄熱材(液相)温度Tl(t=0)を計測しておく。
また、蓄熱量を求める時刻tにおける熱交換器に導入される冷媒温度Tr(t)、蓄熱材温度としての蓄熱槽内液相温度Tl(t)を計測する。
固相部分の平均温度Ts(t)を熱交換器に導入された冷媒温度Tr(t)と蓄熱槽内液相温度Tl(t)から求める。
熱交換器例えば伝熱管表面に固相が付着して生成している場合には、液相の沖合に向かって固相が生成しているので、伝熱管表面の固相の温度は熱交換器内の冷媒温度Tr(t)にほぼ等しく、液相と接している固相面の温度は蓄熱槽内液相温度Tl(t)にほぼ等しい。このため、固相部分の概略平均温度Ts(t)は下式によって求めることができる。
Ts(t)=(Tr(t)+Tl(t))/2
蓄熱槽内の蓄熱量Qstは、液相顕熱:(M-m)Cpl(Tl(t=0)−Tl(t))、固相が液相であった時の融点までの顕熱:mCpl(Tl(t=0)−Tm)、液相から固相へ変化する際の潜熱量:m・r、固相顕熱:mCps(Tm−Ts(t))の総和として下式によって求まる。
Qst=(M-m)Cpl(Tl(t=0)−Tl(t))+mCpl(Tl(t=0)−Tm)+m・r+mCps(Tm−Ts(t))
但し、
M:蓄熱材量(固相と液相)
m:固相量
Cpl:液相比熱
Cps:固相比熱
Tm:蓄熱材融点
r:蓄熱材潜熱量
このように蓄熱材の電気抵抗と熱交換器に導入される冷媒温度と蓄熱材温度を計測することにより蓄熱量を算出することができる。
(2)また、本発明に係る蓄熱装置は、上記(1)に記載のものにおいて、熱交換器は冷媒が流れる伝熱管を有し、電気抵抗計測手段は前記伝熱管を一つの電極とし、蓄熱槽内に設けられた他の電極と前記伝熱管との間の電気抵抗を計測することを特徴とするものである。
熱交換器として伝熱管を用いる場合には、この伝熱管を電気抵抗を計測する電極として用いて、蓄熱槽の内壁や底面に設けた電極と伝熱管との間の電気抵抗を計測して、蓄熱材の電気抵抗を求める。伝熱管の表面に固相の蓄熱材が付着して生成しているので、蓄熱材の電気抵抗を感度よく計測できる。
電気抵抗を計測するために電圧を電極間に印加するが、伝熱管を一方の電極としている場合には、伝熱管に接続されている配管を通じて印加電圧が伝わってしまい、他の装置、例えば計測・制御装置などへノイズなどとして影響を及ぼすおそれが生じる。この場合、伝熱管を接地しておき、蓄熱槽の内壁や底面に設けた電極をホット側とすることにより、電極間に印加した電圧は、常に伝熱管側はグラウンド(電圧=0)に保たれ、伝熱管と対を成す電極側がグラウンドに対して電圧を有する状態とすることができ、印加電圧の影響が伝熱管から配管を通じて他へ及ぶのを防止することができる。
(3)また、本発明に係る蓄熱量の計測方法は、冷媒との熱交換により蓄熱材を冷却して蓄熱する蓄熱装置の蓄熱量の計測方法であって、蓄熱材の電気抵抗値と、熱交換器に導入される冷媒温度と、蓄熱材温度とを計測し、これら計測値に基づいて蓄熱量を算出することを特徴とするものである。
(4)また、上記(3)に記載のものにおいて、蓄熱材の電気抵抗値の計測は、冷媒を流す伝熱管と蓄熱槽内に設けた電極との間に交流電圧を印加して計測することを特徴とするのである。
本発明においては、蓄熱材の電気抵抗を計測し、熱交換器に導入される冷媒温度と蓄熱材温度を計測し、これら計測値に基づいて蓄熱量を算出するようにしたので、蓄熱材と冷媒との熱交換により蓄熱する蓄熱槽における蓄熱量を精度よく計測できる。
図1は本発明の一実施の形態に係る蓄熱装置を有する蓄熱式空気調和システムの構成を説明する図である。本実施の形態の蓄熱式空気調和システムは、熱源装置Aと空調負荷装置Bと蓄熱装置Cのそれぞれを構成する各構成機器を冷媒配管で連結し、冷媒配管の途中に冷媒の流路を切替える開閉弁51、53、55で連結して冷凍サイクル回路を構成する。
熱源装置Aは、冷媒を加圧する圧縮機1、外気と冷凍サイクルの冷媒との熱交換を行う室外側熱交換器2を備えて構成される。
また、空調負荷装置Bは、室内に設置されて室内空気と冷凍サイクルの冷媒との熱交換を行う室内側熱交換器4a、4b、室内側熱交換器4a、4bに流入する冷媒を減圧する第2の減圧装置5a、5bを備えて構成される。
さらに、蓄熱装置Cは、蓄熱材を貯留する蓄熱槽7、蓄熱槽7に貯留される水和物生成物質を含む水溶液からなる蓄熱材9、蓄熱材9と冷凍サイクルの冷媒とを熱交換させる蓄熱用熱交換器11、蓄熱用熱交換器11に送られる冷媒の圧力を減圧する第1の減圧装置12、蓄熱材9の蓄熱量を計測する蓄熱量計測装置13、蓄熱量計測装置13の検出値を入力して所定の蓄熱運転を行うように制御信号を第1の減圧装置12および圧縮機1へ出力する調節装置15を備えている。
以下、各構成を詳細に説明する。
<蓄熱材>
本実施形態で蓄熱材というときは、包接水和物生成物質を含む水溶液、当該水溶液を冷却して生成した包接水和物、包接水和物と包接水和物生成物質を含む水溶液の両方、全てを含むものとする。
蓄熱式空気調和システムにおいては、一般に冷凍サイクルの冷媒蒸発温度が高いほど冷凍サイクルの効率(COP)は高く省エネルギーとなる。このような蓄熱式空気調和システムでは、融点が0℃より高く20℃より低い温度の蓄熱材が好適であるとされている。例えば、特許文献3に開示されているテトラn−ブチルアンモニウム塩、テトラiso−アミルアンモニウム塩、テトラn−ブチルフォスフォニウム塩、トリisoアミルサルフォニウム塩、トリn−ブチルnペンチルアンモニウム塩などの水溶液を冷却して生成される包接水和物がその代表例である。テトラn−ブチルアンモニウム塩のひとつである臭化テトラn−ブチルアンモニウムは調和融点が12℃であり好適である。
<蓄熱量計測装置>
図2は本実施の形態の蓄熱量計測装置13の説明図である。図2に示すものは、図1に示した蓄熱用熱交換器11として伝熱管11を用いた例であり、蓄熱用熱交換器(伝熱管)11の周囲に包接水和物の固相が形成されて付着している状態を示している。
蓄熱量計測装置13は、蓄熱槽7の側壁面および底面に設置した電極17a、17b、17cと、該電極17a、17b、17cに交流電圧を印加すると共に伝熱管11と各電極間の電気抵抗を計測する交流電圧発生装置兼電気抵抗計測装置19と、蓄熱槽7に設けた蓄熱材温度計21及び導電率計23の計測値、冷媒温度を計測する冷媒温度計24、交流電圧発生装置兼電気抵抗計測装置19からの電気抵抗値を入力して蓄熱量を算出する演算装置25を備えている。
主な構成装置をさらに詳細に説明する。
〔交流電圧発生装置兼電気抵抗計測装置〕
交流電圧発生装置兼電気抵抗計測装置19は、交流電圧を発生させ電極に印加し、電圧を電圧計により計測し、伝熱管11と電極の間に流れる電流を電流計により計測し、これによって得られる電気抵抗値を演算装置25に送信する。
〔電極〕
電極は、この例では両側壁面(電極17a、17b)および底面(電極17c)に設けられている。この例のように、電極を複数設けて、伝熱管11との電気抵抗を複数の回路で順次計測して平均値または代表値を求めるようにすることによって蓄熱槽内の平均的な固相量を求めることができるので好ましい。
なお、底面に電極17cを設置しておくことにより、固相が液相より密度が大きい場合、伝熱管11から剥がれて沈降している固相の量も計測可能となる。
また、蓄熱材固相が液相より密度が小さく液相に固相が浮遊する場合には、蓄熱槽7の液面に電極を設けるようにするのが好ましい。
もっとも、電極は蓄熱槽7の内壁もしくは底面に少なくとも1つ設けるようにしてもよい。
蓄熱槽7が密閉されてなく、蓄熱材が蒸発して減少する場合には伝熱管11の蓄熱材に浸っている部分の面積が変化するため電気抵抗が液位に依存する。そこで、この場合には液位を計測する液位計を設け、液位と電気抵抗の関係をあらかじめ求めておき、液位の変動による影響を補正するようにすることが好ましい。液位計としては蓄熱槽内の蓄熱材重量を計測するセンサ、液面位置を計測するセンサ、液ヘッド圧力を計測するセンサ等を用いることができる。
上記のように構成された蓄熱量計測装置13による蓄熱量の計測は以下のように行う。
交流電圧発生装置兼電気抵抗計測装置19によって伝熱管11および電極に交流電圧を順次印加し、その時の伝熱管11および各電極間における電気抵抗値を測定して、測定値を演算装置25に送信する。
演算装置25は、交流電圧発生装置兼電気抵抗計測装置19から送信される電気抵抗値を入力して蓄熱槽内の固相と液相との全体積に対する固相の比率(固相分率、体積比率または重量比率)を演算し、さらに固相量mを算出する。
演算装置25は蓄熱運転開始時の蓄熱槽内蓄熱材(液相)温度Tl(t=0)を計測して記憶しておく。
また、演算装置25は蓄熱量を求める時刻tにおける熱交換器に導入される冷媒温度Tr(t)、蓄熱材温度としての蓄熱槽内液相温度Tl(t)を入力し、入力された冷媒温度Tr(t)と蓄熱槽内液相温度Tl(t)から固相部分の平均温度Ts(t)を求める。なお、平均温度Ts(t)は下式によって算出する。
Ts(t)=(Tr(t)+Tl(t))/2
さらに、演算装置25は、M:蓄熱材量(固相と液相)、m:固相量、Cpl:液相比熱、Cps:固相比熱、Tm:蓄熱材融点、r:蓄熱材潜熱量の各値を下式に代入することによって、蓄熱槽内の蓄熱量Qstを算出する。
Qst=(M-m)Cpl(Tl(t=0)−Tl(t))+mCpl(Tl(t=0)−Tm)+m・r+mCps(Tm−Ts(t))
<調節装置>
調節装置15は、所定の時刻ごとに蓄熱量計測装置13の検出値を入力し、この検出値に基づいて所定時刻に予め設定されている目標蓄熱量になるような蓄熱運転を行うように制御信号を第1の減圧装置12および圧縮機1へ出力する。
次に上記のような蓄熱量計測装置13を備えた図1に示す蓄熱式空気調和システムの運転方法を、蓄熱を行う蓄熱運転方法と、蓄熱を利用する蓄熱利用冷房運転方法と、に分けて説明する。
<蓄熱運転方法>
蓄熱運転時には、開閉弁51、53は閉の状態、開閉弁55は開の状態になっている。
圧縮機1で圧縮された冷媒は室外側熱交換器2で空気との熱交換により冷却されて凝縮される。冷却された冷媒は第1の減圧装置12で減圧されて蓄熱用熱交換器11で蒸発し、このとき蓄熱材9を冷却して冷熱を蓄熱する。蒸発した冷媒は圧縮機1に戻りこのサイクルを繰り返す。
蓄熱量計測装置13は所定の時刻ごとに蓄熱量を計測して調節装置15に入力する。調節装置15は、蓄熱量計測装置13の計測値を入力し、この検出値に基づいて所定時刻に予め設定されている目標蓄熱量となるような所定の蓄熱運転を行うように制御信号を第1の減圧装置12および圧縮機1へ出力する。
第1の減圧装置12では調節装置15から入力される制御信号を受けて、減圧弁の開度が制御されることにより冷媒の膨張比が制御され、冷媒の蒸発温度と熱流が調整される。
また、圧縮機1では回転数制御などにより圧縮容量制御がなされることにより、蓄熱用熱交換器11へ導入される冷媒の流量が調整される。
以上の制御運転を行って目標とする所定の蓄熱量になったらその時点で蓄熱運転を停止する。
なお、蓄熱量計測装置13で計測される蓄熱量の計測値を、単に、所定の蓄熱量になった時点で蓄熱運転を停止する判断に用いるような制御としてももちろんよい。
<蓄熱利用冷房運転方法>
蓄熱利用冷房運転においては、開閉弁51、55は閉状態、開閉弁53は開状態、第1の減圧装置12は全開状態とする。圧縮機1で圧縮された冷媒は室外側熱交換器2で空気との熱交換により冷却され凝縮される。第1の減圧装置12は全開の状態であり、冷媒は減圧されずに蓄熱用熱交換器11に流通する。蓄熱用熱交換器11に流通した冷媒は蓄熱材9によりさらに冷却され、過冷却状態となる。過冷却された冷媒は第2の減圧装置5a、5bで減圧されて室内用熱交換器4a、4bで蒸発し、このとき空気を冷却して冷房空調する。蒸発した冷媒は圧縮機1に戻りこのサイクルを繰り返す。冷媒が蓄冷材9により過冷却されることにより、同一流量の冷媒における冷房能力を増大できる。
この蓄熱利用冷房運転は、蓄熱式空気調和システムが蓄熱槽内に蓄熱残量が無いと判断したときに終了する。以降の冷房空調は、開閉弁51を開、第1の減圧装置12を閉の状態にして冷媒が蓄熱槽7をバイパスするようにして行われる。
本発明の一実施の形態に係る蓄熱装置を有する蓄熱式空気調和システムの構成を説明する図である。 本発明の一実施の形態の蓄熱量計測装置13の説明図である。
符号の説明
1 圧縮機、2 室外側熱交換器、4a、4b 室内側熱交換器、5a、5b 第2の減圧装置、7 蓄熱槽、9 蓄熱材、11 蓄熱用熱交換器、12 第1減圧装置、13 蓄熱量計測装置、15 調節装置、17a、17b、17c 電極、19 交流電圧発生装置兼電気抵抗測定装置、21 蓄熱材温度計、23 導電率計、25 演算装置、51、53、55 開閉弁。

Claims (4)

  1. 蓄熱材を貯留する蓄熱槽と、該蓄熱槽内に設けられて前記蓄熱材と冷媒との熱交換を行う熱交換器と、該熱交換器の熱交換によって蓄熱槽内に蓄熱された蓄熱量を計測する蓄熱量計測装置と、を備え、
    該蓄熱量計測装置は、蓄熱槽に設置した電極に交流電圧を印加して蓄熱材の電気抵抗を計測する電気抵抗計測手段と、冷媒温度を計測する冷媒温度計測手段と、蓄熱材の液相の温度を計測する液相温度計測手段と、前記電気抵抗計測手段で計測された電気抵抗値と冷媒温度計測手段で計測された冷媒温度と液相温度計測手段で計測された蓄熱材液相温度とに基づいて蓄熱材に蓄熱された蓄熱量を算出する演算手段と、を備えてなることを特徴とする蓄熱装置。
  2. 熱交換器は冷媒が流れる伝熱管を有し、電気抵抗計測手段は前記伝熱管を一つの電極とし、蓄熱槽内に設けられた他の電極と前記伝熱管との間の電気抵抗を計測することを特徴とする請求項1に記載の蓄熱装置。
  3. 冷媒との熱交換により蓄熱材を冷却して蓄熱する蓄熱装置の蓄熱量の計測方法であって、
    蓄熱材の電気抵抗値と、熱交換器に導入される冷媒温度と、蓄熱材温度とを計測し、これら計測値に基づいて蓄熱量を算出することを特徴とする蓄熱量の計測方法。
  4. 蓄熱材の電気抵抗値の計測は、冷媒を流す伝熱管と蓄熱槽内に設けた電極との間に交流電圧を印加して計測することを特徴とする請求項3に記載の蓄熱量の計測方法。
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