JP6017374B2 - 熱源システム - Google Patents

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Description

本発明は、熱源システムに関する。
本技術分野の背景技術として、例えば、特許文献1には、「空調システム10は、地中熱を利用した熱交換器と、熱交換器に冷温水を循環させる冷温水ポンプ50と、冷温水ポンプ50の回転数を変化させるインバーター52と、熱交換器を循環した冷温水を介して冷房又は暖房する空調機20と、空調機20の室内負荷を算出するための第1の検出手段と、冷温水負荷を算出するための第2の検出手段と、室内負荷、冷温水負荷、冷温水ポンプ50の第1の消費電力と、空調機20の第2の消費電力を算出してシステムCOPを算出し、システムCOPのうちで最大となる冷温水流量を選定するシミュレーター62と、システムCOPが最大となる前記冷温水流量のインバーター52の周波数設定値で冷温水ポンプ50を制御するコントローラー64と、を備える。」と記載されている(要約参照)。
特開2011−247564号公報
特許文献1に記載されている、地中熱を利用した空調システム(熱源システム)はヒートポンプ式の空調機(ヒートポンプチラー)を備え、冷却水を地中に送水し、地中で冷却水と大地(土壌)が熱交換するように構成されている。地中の温度は年間を通してほぼ一定であるため、地中熱を利用したヒートポンプシステム(地中熱ヒートポンプシステム)は、夏季、冬季においては外気と熱交換するヒートポンプシステム(空冷ヒートポンプシステム)に比べて省エネとすることができる。
しかしながら、地中熱ヒートポンプシステムでは、地中との熱交換量が大きすぎると地中と熱交換する冷却水の温度が上昇し、空冷ヒートポンプシステムよりも消費エネルギが多くなるという問題がある。
そこで本発明は、土壌と熱交換する熱冷媒と作動流体が熱交換する第1ヒートポンプチラーを安定して運転し、かつ、消費エネルギを削減できる熱源システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は、土壌と熱媒体が熱交換する地中熱交換器と、熱媒体と作動流体が熱交換する第1ヒートポンプチラーと、を備える熱源システムであって、地中熱交換器に流入する熱媒体の温度に基づいて、第1ヒートポンプチラーに作動流体を送液する第1ポンプの出力を決定する制御装置を備えるという特徴を有する。
本発明によると、土壌と熱交換する熱冷媒と作動流体が熱交換する第1ヒートポンプチラーを安定して運転し、かつ、消費エネルギを削減できる熱源システムを提供することができる。
実施例1の熱源システムの構成図である。 (a)は熱源システムが冷房装置として動作する場合の地中熱ヒートポンプチラーの状態を示す図、(b)は熱源システムが冷房装置として動作する場合の空冷ヒートポンプチラーの状態を示す図である。 (a)は熱源システムが暖房装置として動作する場合の地中熱ヒートポンプチラーの状態を示す図、(b)は熱源システムが暖房装置として動作する場合の空冷ヒートポンプチラーの状態を示す図である。 実施例2の熱源システムの構成図である。 冷却水ポンプ用テーブルの一例である。 第1冷温水ポンプ用テーブルの一例である。 第2冷温水ポンプ用テーブルの一例である。 制御装置が各データテーブルを作成する手順を示すフローチャート(その1)である。 制御装置が各データテーブルを作成する手順を示すフローチャート(その2)である。 実施例3の熱源システムの構成図である。 実施例4の熱源システムの構成図である。
以下、適宜図を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、実施例1の熱源システムの構成図である。
図1に示すように、熱源システム10は、第1ヒートポンプチラー(地中熱ヒートポンプチラー3)と第2ヒートポンプチラー(空冷ヒートポンプチラー4)の2つのヒートポンプチラーを備える。
地中熱ヒートポンプチラー3には往き配管30aおよび戻り配管30bを介して地中熱交換器1が接続され、地中熱ヒートポンプチラー3と地中熱交換器1の間を冷却水(冷却水Wc)が熱媒体として循環する。つまり、地中熱ヒートポンプチラー3から往き配管30aを介して冷却水Wcが地中熱交換器1に送水され、地中熱交換器1から戻り配管30bを介して冷却水Wcが地中熱ヒートポンプチラー3に送水される。
地中熱交換器1は、地中熱ヒートポンプチラー3から送水された冷却水Wcが流通する管路が地中2に配管され、管路を流通する冷却水Wcが地中2で土壌と熱交換するように構成されている。そして、冷却水Wcは土壌の熱を地中熱ヒートポンプチラー3まで運搬する熱媒体として機能する。
なお、往き配管30aには、地中熱交換器1に冷却水Wcを送水することによって地中熱交換器1と地中熱ヒートポンプチラー3の間で冷却水Wcを循環させる第2ポンプ(冷却水ポンプ12)が備わっている。また、往き配管30aには、地中熱ヒートポンプチラー3から地中熱交換器1に送水される冷却水Wcの水温を計測する温度計測手段(温度センサ41)が備わり、温度センサ41の計測値を示す計測信号が制御装置100に送信される。そして制御装置100は、温度センサ41から送信される計測信号に基づいて、地中熱交換器1に送水される冷却水Wcの水温を算出可能に構成される。
地中熱ヒートポンプチラー3は第1給水管51aを介して還ヘッダ7と接続され、第1排水管51bを介して往ヘッダ8と接続される。そして、地中熱ヒートポンプチラー3には、第1給水管51aを介して還ヘッダ7から作動流体(冷温水Wa)が送水され、往ヘッダ8には、第1排水管51bを介して地中熱ヒートポンプチラー3から冷温水Waが送水される。
そのため、第1給水管51aには、冷温水Waを還ヘッダ7から地中熱ヒートポンプチラー3に送水する第1ポンプ(第1冷温水ポンプ11)が配設される。第1冷温水ポンプ11はインバータ(第1インバータ11a)を備え、第1冷温水ポンプ11は第1インバータ11aによって周波数制御される。つまり、第1インバータ11aに設定される周波数が制御装置100によって変更されることによって、第1冷温水ポンプ11による冷温水Waの吐出量(出力)が変化するように構成される。
制御装置100は、通信部100a、演算部100b、記憶部100c、およびインタフェース部100dを含んで構成される。制御装置100は、記憶部100cに記憶されている所定のプログラムを演算部100bで実行して熱源システム10を制御する。また、制御装置100は、温度センサ41から送信される計測信号を通信部100aで受信し、受信した計測信号に基づいて、演算部100bで冷温水Waの水温を算出する。
さらに制御装置100は、後記するように演算部100bで第1インバータ11aの周波数を決定し、決定した周波数で第1冷温水ポンプ11が駆動するように、インタフェース部100dから第1インバータ11aに制御信号を送信する。
空冷ヒートポンプチラー4は第2給水管52aを介して還ヘッダ7と接続され、第2排水管52bを介して往ヘッダ8と接続される。そして、空冷ヒートポンプチラー4には、第2給水管52aを介して還ヘッダ7から冷温水Waが送水され、往ヘッダ8には第2排水管52bを介して空冷ヒートポンプチラー4から冷温水Waが送水される。
そのため、第2給水管52aには、冷温水Waを還ヘッダ7から空冷ヒートポンプチラー4に送水する第3ポンプ(第2冷温水ポンプ13)が配設される。
また、還ヘッダ7と往ヘッダ8は、並列に配置される空調機5,6と配管60を介して接続され、空調機5,6には往ヘッダ8から配管60を介して冷温水Waが送水される。そのため、往ヘッダ8と空調機5,6の間には、冷温水Waを空調機5,6に送水する第4ポンプ(冷水供給ポンプ14)が備わっている。
往ヘッダ8から送水された冷温水Waは、空調機5,6で外気と熱交換し、空調機5,6の周囲の外気の温度(外気温度)を調節する。つまり、空調機5,6によって、施設等が空調(冷房や暖房)される。
そして、空調機5,6において外気と熱交換した冷温水Waは、配管60を流通して還ヘッダ7に送水される。
なお、還ヘッダ7と往ヘッダ8の間はバイパス管60aで接続され、バイパス管60aには、当該バイパス管60aを流通する冷温水Waの流量を調節する流量調節弁60bが備わっている。
また、還ヘッダ7と空調機5を接続する配管60には冷温水Waの流量を調節する流量調節バルブ32が備わり、還ヘッダ7と空調機6を接続する配管60には冷温水Waの流量を調節する流量調節バルブ33が備わる。
実施例1の熱源システム10は図1に示すように構成され、地中熱ヒートポンプチラー3および空冷ヒートポンプチラー4は、それぞれ冷熱源または温熱源として機能する。
熱源システム10が冷房装置として動作する場合、地中熱ヒートポンプチラー3および空冷ヒートポンプチラー4は冷熱源として機能し、空調機5,6に送水された冷温水Waは、周囲の外気を冷却する。この場合、周囲の外気が冷温水Waの冷却対象になる。
一方、熱源システム10が暖房装置として動作する場合、地中熱ヒートポンプチラー3および空冷ヒートポンプチラー4は温熱源として機能し、空調機5,6に送水された冷温水Waは、周囲の外気を加熱する。この場合、周囲の外気が冷温水Waの加熱対象になる。
《熱源システム10が冷房装置として動作する場合》
図2の(a)は熱源システムが冷房装置として動作する場合の地中熱ヒートポンプチラーの状態を示す図であり、(b)は熱源システムが冷房装置として動作する場合の空冷ヒートポンプチラーの状態を示す図である。
熱源システム10(図1参照)が冷房装置として動作する場合、すなわち、熱源システム10が冷房運転する場合、図2の(a)に示すように、地中熱ヒートポンプチラー3の内部では、圧縮機3aによって圧縮された高温高圧の冷媒(第1冷媒Co1)が凝縮器3bに導入される。そして、第1冷媒Co1は凝縮器3bで地中熱交換器1から送水される相対的に水温の低い冷却水Wcで冷却されて凝縮し、膨張弁3dで減圧された後に蒸発器3cに導入される。蒸発器3cで、第1冷媒Co1は還ヘッダ7から送水される冷温水Waと熱交換して気化し、このときに冷温水Waから気化熱を奪って冷温水Waを冷却する。そして気化した第1冷媒Co1は圧縮機3aで圧縮される。
このように、熱源システム10が冷房運転されると、第1冷媒Co1は、圧縮機3a、凝縮器3b、膨張弁3d、蒸発器3cの順に循環して冷温水Waを冷却する。そして、冷温水Waには冷熱が蓄熱される。つまり、熱源システム10の冷房運転は冷温水Wa(作動流体)に冷熱を蓄熱する蓄熱運転になる。
地中熱ヒートポンプチラー3の蒸発器3cで冷却された冷温水Waは往ヘッダ8を介して空調機5,6(図1参照)に送水される。
また、凝縮器3bでの熱交換で温度が上昇した冷却水Wcは地中熱交換器1に送水されて相対的に低温の地中2で冷却された後、再び地中熱ヒートポンプチラー3の凝縮器3bに送水される。
また、熱源システム10(図1参照)が冷房運転する場合、図2の(b)に示すように、空冷ヒートポンプチラー4の内部では、圧縮機4aによって圧縮された高温高圧の冷媒(第2冷媒Co2)が凝縮器4bに導入される。そして、第2冷媒Co2は凝縮器4bで相対的に低温の外気で冷却されて凝縮し、膨張弁4dで減圧された後に蒸発器4cに導入される。蒸発器4cで、第2冷媒Co2は還ヘッダ7から送水される冷温水Waと熱交換して気化し、このときに冷温水Waから気化熱を奪って冷温水Waを冷却する。そして気化した第2冷媒Co2は圧縮機4aで圧縮される。このように、第2冷媒Co2は、圧縮機4a、凝縮器4b、膨張弁4d、蒸発器4cの順に循環して冷温水Waを冷却する。
《熱源システム10が暖房装置として動作する場合》
図3の(a)は熱源システムが暖房装置として動作する場合の地中熱ヒートポンプチラーの状態を示す図であり、(b)は熱源システムが暖房装置として動作する場合の空冷ヒートポンプチラーの状態を示す図である。
熱源システム10(図1参照)が暖房装置として動作する場合、すなわち、熱源システム10が暖房運転する場合、図3の(a)に示すように、地中熱ヒートポンプチラー3の内部では、圧縮機3aによって圧縮された高温高圧の第1冷媒Co1が凝縮器3bに導入される。そして、第1冷媒Co1は凝縮器3bで還ヘッダ7から送水される冷温水Waと熱交換して冷却されて凝縮し、膨張弁3dで減圧された後に蒸発器3cに導入される。第1冷媒Co1は凝縮器3bで凝縮熱を冷温水Waに与えて冷温水Waを加熱する。また、第1冷媒Co1は蒸発器3cで地中熱交換器1から送水される冷却水Wcと熱交換して気化し、このときに第1冷媒Co1は気化熱を冷却水Wcから奪って冷却水Wcを冷却する。そして気化した第1冷媒Co1は圧縮機3aで圧縮される。
このように、熱源システム10が暖房運転されると、第1冷媒Co1は、圧縮機3a、凝縮器3b、膨張弁3d、蒸発器3cの順に循環して冷温水Waを加熱する。そして、冷温水Waには温熱が蓄熱される。つまり、熱源システム10の暖房運転は冷温水Waに温熱を蓄熱する蓄熱運転になる。
地中熱ヒートポンプチラー3の凝縮器3bで加熱された冷温水Waは往ヘッダ8を介して空調機5,6(図1参照)に送水される。
また、凝縮器3bでの熱交換で温度が低下した冷却水Wcは地中熱交換器1に送水されて相対的に高温の地中2で加熱された後、地中熱ヒートポンプチラー3の蒸発器3cに送水される。
また、熱源システム10(図1参照)が暖房運転する場合、図3の(b)に示すように、空冷ヒートポンプチラー4の内部では、圧縮機4aによって圧縮された高温高圧の第2冷媒Co2が凝縮器4bに導入される。そして、第2冷媒Co2は凝縮器4bで還ヘッダ7から送水される冷温水Waと熱交換して冷却されて凝縮し、膨張弁4dで減圧された後に蒸発器4cに導入される。第2冷媒Co2は凝縮器4bで凝縮熱を冷温水Waに与えて冷温水Waを加熱する。また、第2冷媒Co2は蒸発器4cで外気と熱交換して気化して圧縮機4aで圧縮される。このように、第2冷媒Co2は、圧縮機4a、凝縮器4b、膨張弁4d、蒸発器4cの順に循環して冷温水Waを加熱する。
図1〜3に示すように構成される熱源システム10が冷房運転される場合、空調機5,6での冷却負荷が大きくなると、還ヘッダ7に戻る冷温水Waの水温が高くなり、地中熱ヒートポンプチラー3に高温の冷温水Waが送水される。そして、蒸発器3cで第1冷媒Co1が冷温水Waから受け取る熱量が増え、凝縮器3bで冷却水Wcが第1冷媒Co1から受け取る熱量が増えて、地中熱交換器1に送水される冷却水Wcの水温が高くなる。
地中熱交換器1に送水される冷却水Wcの水温が高くなると、地中2での熱交換が不十分になって冷却水Wcが充分に冷却されなくなる。そして、第1冷媒Co1が地中熱ヒートポンプチラー3の凝縮器3bで充分に凝縮されなくなり、凝縮器3bにおける第1冷媒Co1の圧力が高くなる。この結果、地中熱ヒートポンプチラー3が停止する場合がある。
そこで、実施例1の熱源システム10に備わる制御装置100は、温度センサ41から通信部100aに送信される計測信号に基づいて、地中熱ヒートポンプチラー3から地中熱交換器1に送水される冷却水Wcの水温を演算部100bで算出する。
そして、制御装置100は、地中熱ヒートポンプチラー3から地中熱交換器1に送水される冷却水Wcの水温が上昇して、あらかじめ設定されている所定の温度以上になった場合、冷却水Wcの水温が所定の温度より低いときよりも第1冷温水ポンプ11の第1インバータ11aに設定する周波数を低くして、第1冷温水ポンプ11からの冷温水Waの吐出量を低減する。
つまり、制御装置100は、温度センサ41の計測値に基づいて第1インバータ11aの周波数を決定する。より詳細には、制御装置100は、温度センサ41の計測値が、あらかじめ設定されている所定の温度以上になった場合、温度センサ41の計測値が所定の温度より低いときよりも第1インバータ11aの周波数を低くする。
例えば、制御装置100は、温度センサ41の計測値が所定の温度より低いときには第1インバータ11aの周波数を定格の周波数とし、温度センサ41の計測値が所定の温度以上になったときには、第1インバータ11aの周波数を定格の周波数より低い周波数とする。
これによって、第1冷温水ポンプ11によって地中熱ヒートポンプチラー3に送水される冷温水Waの単位時間当たりの流量が少なくなる。そして、蒸発器3cにおける冷温水Waと第1冷媒Co1の交換熱量が低減し、地中熱ヒートポンプチラー3を循環する第1冷媒Co1の温度が低下する。その結果として、凝縮器3bにおける第1冷媒Co1と冷却水Wcの交換熱量が低減して地中熱交換器1に送水される冷却水Wcの水温が低下し、冷却水Wcが地中熱交換器1において地中2で充分に冷却されるようになる。
なお、制御装置100が第1インバータ11aに設定する周波数を低くする閾値となる冷却水Wcの水温(所定の温度)は、熱源システム10の特性値として予め設定される水温であればよい。そして、制御装置100は、定格の周波数を第1インバータ11aに設定して第1冷温水ポンプ11を駆動しているときに地中熱交換器1に送水される冷却水Wcの水温が所定の温度以上になった場合に、第1インバータ11aに設定する周波数を定格の周波数よりも低くすればよい。
このことによって、凝縮器3bに送水される冷却水Wcの水温を低温に維持することが可能になり、凝縮器3bにおける第1冷媒Co1の凝縮が促進される。したがって、凝縮器3bにおける第1冷媒Co1の昇圧が抑制されて地中熱ヒートポンプチラー3の停止が防止される。そして、地中熱ヒートポンプチラー3が安定して運転される。
また、地中熱交換器1に送水される冷却水Wcの水温が所定の温度以上になったときには、第1インバータ11aに設定される周波数が低くなるため第1冷温水ポンプ11の出力が低下し、第1冷温水ポンプ11での消費電力(消費エネルギ)が低減する。
例えば、地中熱交換器1に送水される冷却水Wcの水温(往き配管30aを流通する冷却水Wcの水温)と、第1冷温水ポンプ11を駆動する第1インバータ11aの周波数と、の関係を示すマップデータが実験計測等によって予め設定され、このマップデータが制御装置100の記憶部100cに記憶されている構成とすればよい。制御装置100の演算部100bは、温度センサ41から通信部100aに送信される計測信号に基づいて往き配管30aを流通する冷却水Wcの水温を算出し、さらに、算出した冷却水Wcの水温に基づいて当該マップデータを参照して第1インバータ11aの周波数を決定できる。
このような構成によって、制御装置100は、地中熱ヒートポンプチラー3から地中熱交換器1に送水される冷却水Wcの水温に基づいて第1冷温水ポンプ11を駆動することができ、地中熱ヒートポンプチラー3を安定して運転できる。
一方、図1に示す熱源システム10が暖房運転される場合は、地中熱ヒートポンプチラー3から地中熱交換器1に送水される冷却水Wcの水温が、あらかじめ設定される所定の温度より低くなったときに、制御装置100は、第1冷温水ポンプ11の第1インバータ11aに設定する周波数を小さくして第1冷温水ポンプ11からの冷温水Waの吐出量を低減する。
この構成によって、冷却水Wcは地中熱交換器1において充分に加熱され、蒸発器3cで第1冷媒Co1が好適に蒸発する。そして、地中熱ヒートポンプチラー3が安定して運転される。
図4は、実施例2の熱源システムの構成図である。なお、図4に示す熱源システム10aにおいては、図1に示す実施例1の熱源システム10と同じ構成要素には同じ符号を付し、実施例1の熱源システム10と異なる構成について説明する。
実施例2の熱源システム10aに備わる冷却水ポンプ12はインバータ(第2インバータ12a)を備え、冷却水ポンプ12は第2インバータ12aによって周波数制御される。また、実施例2の熱源システム10aには、地中熱交換器1と地中熱ヒートポンプチラー3を接続する戻り配管30bに、地中熱交換器1から地中熱ヒートポンプチラー3に送水される冷却水Wcの水温を計測する温度センサ42と、戻り配管30bを流通する冷却水Wcの流量を計測する流量センサ47が備わっている。温度センサ42の計測値を示す計測信号は制御装置100の通信部100aに送信され、制御装置100の演算部100bは、温度センサ42から送信される計測信号によって地中熱交換器1から地中熱ヒートポンプチラー3に送水される冷却水Wcの水温を算出可能に構成される。同様に、流量センサ47の計測値を示す計測信号は制御装置100の通信部100aに送信され、制御装置100の演算部100bは、流量センサ47から送信される計測信号によって地中熱交換器1から地中熱ヒートポンプチラー3に送水される冷却水Wcの流量を算出可能に構成される。
また、冷却水ポンプ12は、制御装置100のインタフェース部100dから第2インバータ12aに送信される制御信号で当該冷却水ポンプ12を駆動する周波数が設定されるように構成される。
さらに、第2給水管52aに配設されている第2冷温水ポンプ13はインバータ(第3インバータ13a)を備え、第2冷温水ポンプ13は第3インバータ13aによって周波数制御される。つまり、第3インバータ13aに設定される周波数が制御装置100によって変更されることによって、第2冷温水ポンプ13による冷温水Waの吐出量(出力)が変化するように構成される。
例えば、第2冷温水ポンプ13は、制御装置100のインタフェース部100dから第3インバータ13aに送信される制御信号で当該第2冷温水ポンプ13を駆動する周波数が設定されるように構成される。
また、往ヘッダ8と空調機5,6を接続する配管60に、冷温水Waの水温を計測する温度センサ43と、冷温水Waの流量を計測する流量センサ48が備わり、還ヘッダ7と空調機5,6を接続する配管60に、冷温水Waの温度を計測する温度センサ44が備わる。
制御装置100の演算部100bは、温度センサ43から通信部100aに送信される計測信号に基づいて、往ヘッダ8から空調機5,6に送水される冷温水Waの水温を算出することができ、温度センサ44から通信部100aに送信される計測信号に基づいて、空調機5,6から還ヘッダ7に送水される冷温水Waの水温を算出できるように構成される。さらに、制御装置100の演算部100bは、流量センサ48から通信部100aに送信される計測信号に基づいて、往ヘッダ8から空調機5,6に送水される冷温水Waの流量を算出できるように構成される。
さらに、実施例2の熱源システム10aには外気温度を計測する外気温度センサ45が備わる。外気温度センサ45は計測値を示す計測信号を制御装置100の通信部100aに送信可能に構成され、制御装置100の演算部100bは、外気温度センサ45から送信される計測信号に基づいて外気温度を算出可能に構成される。
実施例2の熱源システム10aは、以上に説明した構成の他は、図1に示す実施例1の熱源システム10と同等に構成される。
図4に示す実施例2の熱源システム10aに備わる制御装置100は、熱源システム10aが冷房運転される場合、空調機5,6における冷却負荷と、外気温度と、に基づいて、冷却水ポンプ12、第1冷温水ポンプ11、および第2冷温水ポンプ13の吐出量を決定する。つまり、制御装置100は、空調機5,6における冷却負荷(冷却負荷率)と、外気温度と、に基づいて、各インバータ(第1インバータ11a,第2インバータ12a,第3インバータ13a)の周波数をそれぞれ設定するように構成される。
そのため、外気温度と、空調機5,6における冷却負荷(冷却負荷率)と、各インバータ11a,12a,13aの周波数と、の関係を示すマップ形式のデータテーブルが制御装置100の記憶部100cに記憶されている構成が好ましい。
図5は冷却水ポンプ用テーブルの一例、図6は第1冷温水ポンプ用テーブルの一例、図7は第2冷温水ポンプ用テーブルの一例である。
図4に示す実施例2の制御装置100に備わる演算部100bは、温度センサ43から通信部100aに送信される計測信号に基づいて、往ヘッダ8から空調機5,6に送水される冷温水Waの温度(入側温度T1)を算出する。また、演算部100bは、温度センサ44から通信部100aに送信される計測信号に基づいて、空調機5,6から還ヘッダ7に送水される冷温水Waの温度(出側温度T2)を算出する。さらに、演算部100bは、流量センサ48から通信部100aに送信される計測信号に基づいて往ヘッダ8から空調機5,6に送水される冷温水Waの流量(送水流量V1)を算出する。
そして、演算部100bは、算出した入側温度T1,出側温度T2,送水流量V1から空調機5,6における冷却負荷を算出する。
例えば、演算部100bは、入側温度T1と出側温度T2の差(T1−T2)に、単位時間当たりの送水流量V1を乗算した値を空調機5,6における冷却負荷とする。
この場合、入側温度T1を計測する温度センサ43と、出側温度T2を計測する温度センサ44と、送水流量V1を計測する流量センサ48と、を含んで、熱源システム10の冷却負荷を計測する冷却負荷計測手段が構成される。
さらに演算部100bは、算出した冷却負荷を、地中熱ヒートポンプチラー3と空冷ヒートポンプチラー4の冷却能力の合計で除した値を「冷却負荷率CW」として算出する。
また、演算部100bは、外気温度センサ45から送信される計測信号に基づいて外気温度Toutを算出する。そして演算部100bは、算出した外気温度Toutと、算出した冷却負荷率CWに基づいて、各インバータ11a,12a,13aの周波数をそれぞれ設定する。つまり、実施例2の熱源システム10aに備わる制御装置100は、外気温度センサ45の計測値と、冷却負荷計測手段(温度センサ43,温度センサ44,流量センサ48)の計測値と、に基づいて、各インバータ11a,12a,13aの周波数をそれぞれ設定する。
また、制御装置100の記憶部100c(図4参照)に、図5に一例を示す、外気温度Toutと、冷却負荷率CWと、冷却水ポンプ12の第2インバータ12aに設定する周波数の関係を示す第2のデータテーブル(以下、冷却水ポンプ用テーブル121)が記憶されていることが好ましい。
そして、演算部100bは、算出した外気温度Toutと算出した冷却負荷率CWに基づいて、記憶部100cに記憶されている冷却水ポンプ用テーブル121を参照する。演算部100bは、冷却水ポンプ用テーブル121において、外気温度Toutと冷却負荷率CWの交点が示す周波数を第2インバータ12aに設定する周波数に決定する。
冷却水ポンプ用テーブル121は、図5に示すように、外気温度Toutと冷却負荷率CWの組み合わせごとに、熱源システム10a(図4参照)が冷房運転されるときの消費電力を最小にする第2インバータ12aの周波数が決定されているデータテーブルである。
つまり、実施例2の熱源システム10aに備わる制御装置100は、外気温度センサ45の計測値と、冷却負荷計測手段(温度センサ43,温度センサ44,流量センサ48)の計測値と、に基づいて冷却水ポンプ用テーブル121を参照して、第2インバータ12aの周波数を決定する。
なお、演算部100bは、冷却水ポンプ用テーブル121を使用することなく、算出した外気温度Toutと算出した冷却負荷率CWに基づいて、所定の関数で第2インバータ12aの周波数を算出する構成であってもよい。
また、制御装置100の記憶部100c(図4参照)に、図6に一例を示す、外気温度Toutと、冷却負荷率CWと、第1冷温水ポンプ11の第1インバータ11aに設定する周波数の関係を示す第1のデータテーブル(以下、第1冷温水ポンプ用テーブル111)が記憶されていることが好ましい。
そして、演算部100bは、算出した外気温度Toutと算出した冷却負荷率CWに基づいて、記憶部100cに記憶されている第1冷温水ポンプ用テーブル111を参照する。演算部100bは、第1冷温水ポンプ用テーブル111において、外気温度Toutと冷却負荷率CWの交点が示す周波数を第1インバータ11aに設定する周波数に決定する。
第1冷温水ポンプ用テーブル111は、図6に示すように、外気温度Toutと冷却負荷率CWの組み合わせごとに、熱源システム10a(図4参照)が冷房運転されるときの消費電力を最小にする第1インバータ11aの周波数が決定されているデータテーブルである。
つまり、実施例2の熱源システム10aに備わる制御装置100は、外気温度センサ45の計測値と、冷却負荷計測手段(温度センサ43,温度センサ44,流量センサ48)の計測値と、に基づいて第1冷温水ポンプ用テーブル111を参照して、第1インバータ11aの周波数を決定する。
なお、演算部100bは、第1冷温水ポンプ用テーブル111を使用することなく、算出した外気温度Toutと算出した冷却負荷率CWに基づいて、所定の関数で第1インバータ11aの周波数を算出する構成であってもよい。
同様に、制御装置100の記憶部100c(図4参照)には、図7に一例を示す、外気温度Toutと、冷却負荷率CWと、第2冷温水ポンプ13の第3インバータ13aに設定する周波数の関係を示す第3のデータテーブル(以下、第2冷温水ポンプ用テーブル131)が記憶されていることが好ましい。
そして、演算部100bは、算出した外気温度Toutと算出した冷却負荷率CWに基づいて、記憶部100cに記憶されている第2冷温水ポンプ用テーブル131を参照する。演算部100bは、第2冷温水ポンプ用テーブル131において、外気温度Toutと冷却負荷率CWの交点が示す周波数を第3インバータ13aに設定する周波数に決定する。
第2冷温水ポンプ用テーブル131は、図7に示すように、外気温度Toutと冷却負荷率CWの組み合わせごとに、熱源システム10a(図4参照)が冷房運転されるときの消費電力を最小にする第3インバータ13aの周波数が決定されているデータテーブルである。
つまり、実施例2の熱源システム10aに備わる制御装置100は、外気温度センサ45の計測値と、冷却負荷計測手段(温度センサ43,温度センサ44,流量センサ48)の計測値と、に基づいて第2冷温水ポンプ用テーブル131を参照して、第3インバータ13aの周波数を決定する。
なお、演算部100bは、第2冷温水ポンプ用テーブル131を使用することなく、算出した外気温度Toutと算出した冷却負荷率CWに基づいて、所定の関数で第3インバータ13aの周波数を算出する構成であってもよい。
そして演算部100bは、各インバータ11a,12a,13aの周波数を、それぞれ決定した周波数に設定し、制御装置100は設定された周波数で冷却水ポンプ12、第1冷温水ポンプ11、および第2冷温水ポンプ13を運転する。
また、図4に示す、実施例2の熱源システム10aに備わる制御装置100の演算部100bは、熱源システム10aが冷房運転されるときの消費電力を最小にするための各インバータ11a,12a,13aの周波数の変化を、外気温度Toutの変化と冷却負荷率CWの変化に対応してシミュレートするシミュレーション機能を備え、冷却水ポンプ用テーブル121(図5参照)、第1冷温水ポンプ用テーブル111(図6参照)、および第2冷温水ポンプ用テーブル131(図7参照)を作成可能に構成されていてもよい。
図8,9は、制御装置が各データテーブルを作成する手順を示すフローチャートである。図8,9を参照して、制御装置100が各データテーブルを作成する手順を説明する(適宜図4〜7参照)。
図8,9に示すように、制御装置100(演算部100b)は、外気温度Toutと冷却負荷率CWの組み合わせごとに各インバータ11a,12a,13aの周波数を評価する。そして、制御装置100は、外気温度Toutと冷却負荷率CWの組み合わせごとに、熱源システム10aが冷房運転されるときの消費電力が最小になる各インバータ11a,12a,13aの周波数を決定し、外気温度Toutと冷却負荷率CWと各インバータ11a,12a,13aの周波数との関係を示す各データテーブル(第1冷温水ポンプ用テーブル111,冷却水ポンプ用テーブル121,第2冷温水ポンプ用テーブル131)を作成する。そして制御装置100は作成した各データテーブルを記憶部100c(図4参照)に記憶する。
制御装置100は、各データテーブル(第1冷温水ポンプ用テーブル111,冷却水ポンプ用テーブル121,第2冷温水ポンプ用テーブル131)を作成する手順を開始すると、外気温度Toutと冷却負荷率CWを設定する(図8:ステップS1)。例えば制御装置100は、各データテーブルにおいて各インバータ11a,12a,13aの周波数を設定する外気温度Toutの範囲の最低値を設定する。図5〜7に示す一例では、制御装置100は外気温度Toutを「10℃」に設定する。
また、制御装置100は、各データテーブルにおいて各インバータ11a,12a,13aの周波数を設定する冷却負荷率CWの範囲の最低値を設定する。図5〜7に示す一例では、制御装置100は冷却負荷率CWを「5%」に設定する。
そして制御装置100は、各インバータ11a,12a,13aの周波数を最大周波数(例えば「50Hz」)に設定する(図8:ステップS2)。なお、このとき制御装置100が設定する最大周波数は、例えば交流電源の周波数である「50Hz」に限定されるものではない。例えば、交流電源の周波数が「60Hz」の地域では、制御装置100は各インバータ11a,12a,13aの周波数を「60Hz」に設定する。
次いで制御装置100は、地中熱ヒートポンプチラー3における冷温水Waの流量と第1冷温水ポンプ11の消費電力を算出し(図8:ステップS3)、空冷ヒートポンプチラー4における冷温水Waの流量と第2冷温水ポンプ13の消費電力を算出する(図8:ステップS4)。さらに、制御装置100は、地中熱ヒートポンプチラー3における冷却水Wcの流量と冷却水ポンプ12の消費電力を算出する(図8:ステップS5)。
図8のステップS3で制御装置100は、第1インバータ11aに設定されている周波数で第1冷温水ポンプ11が駆動するときに第1冷温水ポンプ11から吐出される冷温水Waの吐出量を地中熱ヒートポンプチラー3における冷温水Waの流量とし、第1インバータ11aに設定されている周波数で第1冷温水ポンプ11が駆動するときの消費電力を算出する。
同様に、図8のステップS4で制御装置100は、第3インバータ13aに設定されている周波数で第2冷温水ポンプ13が駆動するときに第2冷温水ポンプ13から吐出される冷温水Waの吐出量を空冷ヒートポンプチラー4における冷温水Waの流量とし、第3インバータ13aに設定されている周波数で第2冷温水ポンプ13が駆動するときの消費電力を算出する。
さらに、図8のステップS5で制御装置100は、第2インバータ12aに設定されている周波数で冷却水ポンプ12が駆動するときに冷却水ポンプ12から吐出される冷却水Wcの吐出量を地中熱ヒートポンプチラー3における冷却水Wcの流量とし、第2インバータ12aに設定されている周波数で冷却水ポンプ12が駆動するときの消費電力を算出する。
そして、制御装置100は、地中熱ヒートポンプチラー3と空冷ヒートポンプチラー4のそれぞれの冷却負荷率を算出する(図8:ステップS6)。
図8のステップS6で制御装置100は、地中熱ヒートポンプチラー3における冷温水Waの流量と空冷ヒートポンプチラー4における冷温水Waの流量の比と、設定した冷却負荷率CWと、に基づいて、地中熱ヒートポンプチラー3と空冷ヒートポンプチラー4の冷却負荷率を算出する。例えば、設定した冷却負荷率CWが「5%」のときに、地中熱ヒートポンプチラー3における冷温水Waの流量と空冷ヒートポンプチラー4における冷温水Waの流量の比が「1:1」の場合、地中熱ヒートポンプチラー3と空冷ヒートポンプチラー4の冷却負荷率はそれぞれ「2.5%」になる。
次いで制御装置100は、地中熱ヒートポンプチラー3における冷却水Wcへの放熱量と、地中熱ヒートポンプチラー3の消費電力を算出する(図8:ステップS7)。
図8のステップS7で制御装置100は、地中熱ヒートポンプチラー3における冷却水Wcと冷温水Waの流量および水温を入力とし、予め設定されている地中熱ヒートポンプチラー3の消費電力特性と、地中熱交換器1の伝熱特性と、に基づいて、冷却水Wcへの放熱量および地中熱ヒートポンプチラー3の消費電力を算出する。
制御装置100は、凝縮器3bにおける第1冷媒Co1と冷却水Wcの交換熱量と、地中熱交換器1における冷却水Wcと土壌の交換熱量が等しくなるように、凝縮器3bにおける冷却水Wcの水温を設定する。凝縮器3bにおける第1冷媒Co1と冷却水Wcの交換熱量と、地中熱交換器1における冷却水Wcと土壌の交換熱量は、凝縮器3bにおける冷却水Wcの水温の変化に応じて変化することから、制御装置100は、凝縮器3bにおける冷却水Wcの温度を擬似的に変化させて、凝縮器3bにおける第1冷媒Co1と冷却水Wcの交換熱量と、地中熱交換器1における冷却水Wcと土壌の交換熱量をシミュレートする。そして制御装置100は、凝縮器3bにおける第1冷媒Co1と冷却水Wcの交換熱量と、地中熱交換器1における冷却水Wcと土壌の交換熱量が等しくなる冷却水Wcの水温(凝縮器3bにおける冷却水Wcの水温)を決定する。
そして、制御装置100は、決定した冷却水Wcの水温に基づいて地中熱ヒートポンプチラー3の消費電力を算出する。
なお、地中熱ヒートポンプチラー3の消費電力と冷却水Wcの水温の関係は、地中熱ヒートポンプチラー3の特性として予め設定されているものであり、制御装置100はこの特性に基づいて地中熱ヒートポンプチラー3の消費電力を算出できる。
次いで制御装置100は、空冷ヒートポンプチラー4の消費電力を算出する(図8:ステップS8)。空冷ヒートポンプチラー4の消費電力と、外気温度Toutと、冷温水Waの流量の関係は空冷ヒートポンプチラー4の特性として設定されている。したがって、制御装置100は、設定した外気温度Toutと、第3インバータ13aの周波数で設定される第2冷温水ポンプ13の吐出量から換算される冷温水Waの流量と、に基づいて空冷ヒートポンプチラー4の消費電力を算出できる。
そして、制御装置100は熱源システム10の消費電力を算出する(図8:ステップS9)。
制御装置100は、ステップS7で算出した地中熱ヒートポンプチラー3の消費電力とステップS8で算出した空冷ヒートポンプチラー4の消費電力の合計を熱源システム10の消費電力(全体消費電力PWall)とする。つまり、制御装置100は図8のステップS9で全体消費電力PWallを算出する。そして制御装置100は図9のステップS10に手順を進める(符号A)。
図9のステップS10で制御装置100は、算出した全体消費電力PWallが、記憶部100cに記憶されている全体消費電力PWallの最小値よりも小さいか否かを判定する。そして、制御装置100は、算出した全体消費電力PWallが記憶部100cに記憶されている全体消費電力PWallの値よりも小さい最小値の場合(図9:ステップS10→Yes)、制御装置100は、算出した全体消費電力PWallと、設定されている各インバータ11a,12a,13aの周波数を最小値として記憶部100cに記憶し(図9:ステップS11)、手順をステップS12に進める。
具体的に制御装置100は、設定されている第2インバータ12aの周波数を冷却水ポンプ用テーブル121の、設定されている外気温度Toutおよび冷却負荷率CWが交差する点の周波数として記憶部100cに記憶する。また、制御装置100は、設定されている第1インバータ11aの周波数を、第1冷温水ポンプ用テーブル111の、設定されている外気温度Toutおよび冷却負荷率CWが交差する点の周波数として記憶部100cに記憶する。同様に制御装置100は、設定されている第3インバータ13aの周波数を、第2冷温水ポンプ用テーブル131の、設定されている外気温度Toutおよび冷却負荷率CWが交差する点の周波数として記憶部100cに記憶する。
なお、制御装置100は、最初に全体消費電力PWallを算出したときなど、全体消費電力PWallが記憶部100cに記憶されていない場合には、図8のステップS9で算出した全体消費電力PWallを最小値として記憶部100cに記憶し、さらに、設定されている各インバータ11a,12a,13aの周波数を、それぞれのインバータの周波数として記憶部100cに記憶する(図9:ステップS11)。
一方、算出した全体消費電力PWallが最小値でない場合(図9:ステップS10→No)、制御装置100は手順を図9のステップS12に進める。
制御装置100は、第2インバータ12aの周波数が最小周波数か否かを判定し(図9:ステップS12)、第2インバータ12aの周波数が最小周波数でなければ(図9:ステップS12→No)、第2インバータ12aの周波数を変更する(図9:ステップS13)。例えば、制御装置100は第2インバータ12aの周波数を「1Hz」だけ小さく設定して手順を図8のステップS5に戻す(符号B)。
一方、第2インバータ12aの周波数が最小周波数の場合(図9:ステップS12→Yes)、制御装置100は、第3インバータ13aの周波数が最小周波数か否かを判定する(図9:ステップS14)。
第3インバータ13aの周波数が最小周波数でなければ(図9:ステップS14→No)、制御装置100は第3インバータ13aの周波数を変更する(図9:ステップS15)。例えば、制御装置100は第3インバータ13aの周波数を「1Hz」だけ小さく設定して手順を図8のステップS4に戻す(符号C)。
一方、第3インバータ13aの周波数が最小周波数の場合(図9:ステップS14→Yes)、制御装置100は、第1インバータ11aの周波数が最小周波数か否かを判定する(図9:ステップS16)。
第1インバータ11aの周波数が最小周波数でなければ(図9:ステップS16→No)、制御装置100は第1インバータ11aの周波数を変更する(図9:ステップS17)。例えば、制御装置100は第1インバータ11aの周波数を「1Hz」だけ小さく設定して手順を図8のステップS3に戻す(符号D)。
一方、第1インバータ11aの周波数が最小周波数の場合(図9:ステップS16→Yes)、制御装置100は、設定されている冷却負荷率CWが、各データテーブル(第1冷温水ポンプ用テーブル111,冷却水ポンプ用テーブル121,第2冷温水ポンプ用テーブル131)に設定される冷却負荷率CWの範囲の最大値か否かを判定する(図9:ステップS18)。例えば、冷却負荷率CWが5〜100%の範囲の、各インバータ11a,12a,13aの周波数を設定する場合、制御装置100は、冷却負荷率CWが100%に設定されているか否かを判定する。そして、設定されている冷却負荷率CWが最大値(例えば「100%」)でない場合(図9:ステップS18→No)、制御装置100は冷却負荷率CWが大きくなる側に変更し(図9:ステップS19)、手順を図8のステップS2に戻す(符号E)。例えば、図5〜7に示すように、冷却負荷率CWが「5%」間隔で変化するデータテーブルの場合、制御装置100はステップS19で冷却負荷率CWを「5%」高くする。
一方、設定されている冷却負荷率CWがデータテーブルに設定される冷却負荷率の最大値の場合(図9:ステップS18→Yes)、制御装置100は、設定されている外気温度Toutがデータテーブルに設定される外気温度の範囲の最大値か否かを判定する(図9:ステップS20)。例えば、外気温度Toutが10〜40℃の範囲の、各インバータ11a,12a,13aの周波数を設定する場合、制御装置100は、外気温度Toutが40℃に設定されているか否かを判定する。そして、外気温度Toutが最大値(例えば「40℃」)でない場合(図9:ステップS20→No)、制御装置100は外気温度Toutが大きくなる側に変更する。また、制御装置100は、冷却負荷率CWを最小値に変更し(図9:ステップS21)、手順を図8のステップS2に戻す(符号E)。例えば、図5〜7に示すように外気温度Toutが「2℃」間隔で変化するデータテーブルの場合、制御装置100はステップS21で外気温度Toutを「2℃」高くする。また、制御装置100は冷却負荷率CWを最小値(例えば「5%」)に設定する。
一方、設定されている外気温度Toutが各データテーブルに設定される外気温度の最大値の場合(図9:ステップS20→Yes)、制御装置100は各データテーブルを作成する手順を終了する。
このように、実施例2の制御装置100(演算部100b)は、外気温度Tout、冷却負荷率CW、各インバータ11a,12a,13aの周波数を順次変更しながら、各状態における熱源システム10の全体消費電力PWallをシミュレートし、外気温度Toutおよび冷却負荷率CWごとの全体消費電力PWallが最小になるように、各インバータ11a,12a,13aの周波数を決定する。そして、外気温度Toutおよび冷却負荷率CWごとの第2インバータ12aの周波数が決定された冷却水ポンプ用テーブル121と、外気温度Toutおよび冷却負荷率CWごとの第1インバータ11aの周波数が決定された第1冷温水ポンプ用テーブル111と、外気温度Toutおよび冷却負荷率CWごとの第3インバータ13aの周波数が決定された第2冷温水ポンプ用テーブル131を作成する。
そして制御装置100は、熱源システム10aを制御するときに、外気温度Toutと、冷却負荷率CWと、に対応する、各インバータ11a,12a,13aの周波数を、作成した冷却水ポンプ用テーブル121、第1冷温水ポンプ用テーブル111、第2冷温水ポンプ用テーブル131を参照して決定する。
このことによって、熱源システム10aは消費電力(消費エネルギ)が最も小さくなる状態で冷房運転(蓄熱運転)されるため、熱源システム10aの冷房運転での消費エネルギが低減する。
図10は実施例3の熱源システムの構成図である。なお、図10に示す熱源システム10bにおいては、図4に示す実施例2の熱源システム10aと同じ構成要素には同じ符号を付し、実施例2の熱源システム10aと異なる構成について説明する。
実施例3の熱源システム10bは、空冷ヒートポンプチラー4と地中熱ヒートポンプチラー3が接続配管53を介して接続され、冷温水Waが空冷ヒートポンプチラー4から地中熱ヒートポンプチラー3に直接流入するように構成される。つまり、冷温水Waの流通において空冷ヒートポンプチラー4と地中熱ヒートポンプチラー3が直列に接続される。そして、地中熱ヒートポンプチラー3と還ヘッダ7が直接接続されず、空冷ヒートポンプチラー4と往ヘッダ8が直接接続されない。
実施例3の熱源システム10bは、以上に説明した構成の他は、図2に示す実施例2の熱源システム10aと同等に構成される。
図10に示す熱源システム10bは、還ヘッダ7の冷温水Waが第2冷温水ポンプ13で空冷ヒートポンプチラー4に送水されて外気と熱交換し、さらに、接続配管53を流通して地中熱ヒートポンプチラー3に送水される。そして、地中熱ヒートポンプチラー3で冷却水Wcと熱交換した後に第1排水管51bを流通して往ヘッダ8に送水される。
実施例3の熱源システム10bを制御する制御装置100は、熱源システム10bが冷房運転される場合、実施例2と同様に、冷却負荷計測手段(温度センサ43,温度センサ44,流量センサ48)が計測する、空調機5,6における冷却負荷(冷却負荷率CW)と、外気温度センサ45が計測する外気温度Toutと、に基づいて、冷却水ポンプ12、第1冷温水ポンプ11、および第2冷温水ポンプ13の吐出量を決定する。つまり、制御装置100(演算部100b)は、冷却負荷計測手段の計測値と、外気温度センサ45の計測値と、に基づいて、各インバータ(第1インバータ11a,第2インバータ12a,第3インバータ13a)の周波数をそれぞれ設定する。
また、実施例3の制御装置100の記憶部100cにも、それぞれ図5〜7に一例を示すデータテーブル(冷却水ポンプ用テーブル121,第1冷温水ポンプ用テーブル111,第2冷温水ポンプ用テーブル131)が記憶されており、演算部100bは、外気温度センサ45の計測値(外気温度Tout)と冷却負荷計測手段の計測値(冷却負荷率CW)に基づいて各データテーブルを参照して、インバータ11a,12a,13aの周波数をそれぞれ設定する。
また、実施例2と同様に、制御装置100の演算部100bは、各データテーブルを作成する機能を有していてもよい。この場合、演算部100bは図8,9に示す手順で、各データテーブルを作成するが、地中熱ヒートポンプチラー3と空冷ヒートポンプチラー4が並列に配置される実施例2の熱源システム10bの場合とパラメータが異なる。例えば、図8のステップS7,S8で演算部100bが算出する地中熱ヒートポンプチラー3と空冷ヒートポンプチラー4の消費電力が異なったものとなる。
図4に示す実施例2の熱源システム10aは、地中熱ヒートポンプチラー3と空冷ヒートポンプチラー4はそれぞれ独立した系に含まれる。したがって、地中熱ヒートポンプチラー3の消費電力と空冷ヒートポンプチラー4の消費電力はそれぞれ単独に算出される。
これに対し、図10に示す実施例3の熱源システム10bは、地中熱ヒートポンプチラー3と空冷ヒートポンプチラー4が同じ系に含まれる。したがって、地中熱ヒートポンプチラー3の消費電力と空冷ヒートポンプチラー4の消費電力は互いに所定の相関を持って変化することになり、それぞれの消費電力は特定の相関関係に基づいて算出される。このような相関関係は、地中熱ヒートポンプチラー3と空冷ヒートポンプチラー4のそれぞれの特性に基づいて適宜決定される。
図11は実施例4の熱源システムの構成図である。なお、図11に示す熱源システム10cにおいては、図4に示す実施例2の熱源システム10aと同じ構成要素には同じ符号を付し、実施例2の熱源システム10aと異なる構成について説明する。
実施例4の熱源システム10cには、還ヘッダ7と第1冷温水ポンプ11の間で第1給水管51aに開閉バルブ(第1冷温水バルブ54a)が備わり、空冷ヒートポンプチラー4と往ヘッダ8の間で第2排水管52bに開閉バルブ(第2冷温水バルブ54b)が備わる。
また、第1冷温水ポンプ11と第1冷温水バルブ54aの間を、空冷ヒートポンプチラー4と第2冷温水バルブ54bの間に接続する接続配管54が備わり、接続配管54に開閉バルブ(接続管バルブ54c)が備わる。
実施例4の熱源システム10cは、以上に説明した構成の他は、図4に示す実施例2の熱源システム10aと同等に構成される。
図11に示す熱源システム10cは、第1冷温水バルブ54aおよび第2冷温水バルブ54bが開いて接続管バルブ54cが閉じると、還ヘッダ7の冷温水Waは第1冷温水ポンプ11によって地中熱ヒートポンプチラー3に送水され、第2冷温水ポンプ13によって空冷ヒートポンプチラー4に送水される。また、地中熱ヒートポンプチラー3に送水された冷温水Waは冷却水Wcと熱交換した後に往ヘッダ8に送水され、空冷ヒートポンプチラー4に送水された冷温水Waは外気と熱交換した後に往ヘッダ8に送水される。
この状態では、冷温水Waの流通において地中熱ヒートポンプチラー3と空冷ヒートポンプチラー4が並列に接続されることになり、実施例2の熱源システム10a(図4参照)と同等の構成となる。以下、地中熱ヒートポンプチラー3と空冷ヒートポンプチラー4が並列に接続される状態を「並列接続状態」と称する。
また、第1冷温水バルブ54aおよび第2冷温水バルブ54bが閉じて接続管バルブ54cが開くと、還ヘッダ7の冷温水Waは第2冷温水ポンプ13で空冷ヒートポンプチラー4に送水されて外気と熱交換し、さらに、接続配管54を流通して地中熱ヒートポンプチラー3に送水される。そして、地中熱ヒートポンプチラー3で冷却水Wcと熱交換した後に第1排水管51bを流通して往ヘッダ8に送水される。
この状態では、冷温水Waの流通において地中熱ヒートポンプチラー3と空冷ヒートポンプチラー4が直列に接続されることになり、実施例3の熱源システム10b(図10参照)と同等の構成となる。以下、地中熱ヒートポンプチラー3と空冷ヒートポンプチラー4が直列に接続される状態を「直列接続状態」と称する。
つまり、実施例4の熱源システム10cは、第1冷温水バルブ54a、第2冷温水バルブ54b、および接続管バルブ54cの開閉を適宜設定することによって、「並列接続状態」と「直列接続状態」を切り替えることができる。
また、実施例4の熱源システム10cは、データテーブル(冷却水ポンプ用テーブル121(図5参照),第1冷温水ポンプ用テーブル111(図6参照),第2冷温水ポンプ用テーブル131(図7参照))について、「並列接続状態」に対応したデータテーブルと、「直列接続状態」に対応したデータテーブルと、が制御装置100の記憶部100cに記憶されていることが好ましい。
「並列接続状態」に対応したデータテーブルは、実施例2において制御装置100が作成するデータテーブルであり、「直列接続状態」に対応したデータテーブルは、実施例3において制御装置100が作成するデータテーブルとすればよい。
制御装置100は、熱源システム10cが「並列接続状態」に切り替わっているときには、外気温度Toutと空調機5,6における冷却負荷率CWに基づいて、「並列接続状態」に対応したデータテーブルを参照し、各インバータ(第1インバータ11a,第2インバータ12a,第3インバータ13a)の周波数をそれぞれ設定する。
また、制御装置100は、熱源システム10cが「直列接続状態」に切り替わっているときには、外気温度Toutと空調機5,6における冷却負荷率CWに基づいて、「直列接続状態」に対応したデータテーブルを参照し、各インバータの周波数をそれぞれ決定する。
つまり、実施例4の熱源システム10cに備わる制御装置100(演算部100b)は、熱源システム10cが「並列接続状態」に切り替わっているときには、外気温度センサ45の計測値と、冷却負荷計測手段(温度センサ43,温度センサ44,流量センサ48)の計測値と、に基づいて「並列接続状態」に対応したデータテーブルを参照し、各インバータの周波数を決定する。
また、熱源システム10cが「直列接続状態」に切り替わっているときに、制御装置100(演算部100b)は、外気温度センサ45の計測値と、冷却負荷計測手段(温度センサ43,温度センサ44,流量センサ48)の計測値と、に基づいて「直列接続状態」に対応したデータテーブルを参照し、各インバータの周波数を決定する。
このような構成であれば、熱源システム10cは、「並列接続状態」と「直列接続状態」のどちらの状態に切り替わっていても、それぞれの状態において消費電力(消費エネルギ)が最も小さくなるように冷房運転(蓄熱運転)されるため、熱源システム10cの冷房運転での消費エネルギが低減する。
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではない。例えば、前記した実施例は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
例えば、図1に示す、実施例1の熱源システム10の冷却水ポンプ12に第2インバータ12a(図4参照)が備わる構成であってもよいし、第2冷温水ポンプ13に第3インバータ13a(図4参照)が備わる構成であってもよい。
また、実施例1の熱源システム10に温度センサ42〜44(図4参照)や流量計47,48(図4参照)や外気温度センサ45(図4参照)が備わる構成であってもよい。
この他、本発明は、前記した実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、図1に示す実施例1の熱源システム10、図4に示す実施例2の熱源システム10a、図10に示す実施例3の熱源システム10b、図11に示す実施例4の熱源システム10cには、2つの空調機5,6が並列に配置されている。しかしながら、空調機の数は2つに限定されるものではなく、1つの空調機のみが備わる熱源システム10(10a〜10c)に本発明を適用することも可能であるし、3つ以上の空調機が並列に配置される熱源システム10(10a〜10c)に本発明を適用することも可能である。また、2つ以上の空調機が直列に配置される熱源システム10(10a〜10c)に本発明を適用することも可能である。
1 地中熱交換器
2 地中
3 地中熱ヒートポンプチラー(第1ヒートポンプチラー)
4 空冷ヒートポンプチラー(第2ヒートポンプチラー)
10,10a,10b,10c 熱源システム
11 第1冷温水ポンプ(第1ポンプ)
11a 第1インバータ
12 冷却水ポンプ(第2ポンプ)
12a 第2インバータ
13 第2冷温水ポンプ(第3ポンプ)
13a 第3インバータ
41 温度センサ(温度計測手段)
43,44 温度センサ(冷却負荷計測手段)
45 外気温度センサ
48 流量計(冷却負荷計測手段)
100 制御装置
111 第1冷温水ポンプ用テーブル(第1のデータテーブル)
121 冷却水ポンプ用テーブル(第2のデータテーブル)
131 第2冷温水ポンプ用テーブル(第3のデータテーブル)
Wa 冷温水(作動流体)
Wc 冷却水(熱媒体)

Claims (6)

  1. 土壌と熱媒体が地中で熱交換するように構成される地中熱交換器と、
    前記熱媒体と作動流体が熱交換する第1ヒートポンプチラーと、
    前記第1ヒートポンプチラーに前記作動流体を送液する第1ポンプと、
    前記第1ポンプを周波数制御する第1インバータと、
    前記地中熱交換器と前記第1ヒートポンプチラーの間で前記熱媒体を循環させる第2ポンプと、
    前記第1ヒートポンプチラーで前記作動流体と熱交換して前記地中熱交換器に流入する前記熱媒体の温度を計測する温度計測手段と、
    前記作動流体に冷熱を蓄熱する蓄熱運転時に、前記温度計測手段の計測値に基づいて前記第1インバータの周波数を決定する制御装置と、を備えることを特徴とする熱源システム。
  2. 前記制御装置は、前記蓄熱運転時に、前記温度計測手段の計測値が所定の温度以上になったときに、前記温度計測手段の計測値が所定の温度より低いときよりも前記第1インバータの周波数を低くすることを特徴とする請求項1に記載の熱源システム。
  3. 外気温度を計測する外気温度センサと、
    前記作動流体が冷却対象を冷却するときの冷却負荷を計測する冷却負荷計測手段と、をさらに備え、
    前記制御装置は、前記蓄熱運転時に、前記外気温度センサの計測値と、前記冷却負荷計測手段の計測値と、に基づいて、当該蓄熱運転での消費電力が最小になるように前記第1インバータの周波数を決定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱源システム。
  4. 前記制御装置は、
    前記蓄熱運転時に前記消費電力を最小にする前記第1インバータの周波数の変化を、外気温度の変化および前記冷却負荷の変化に対応してシミュレートするシミュレーション機能を有し、
    外気温度と前記冷却負荷の組み合わせごとに前記消費電力を最小にする前記第1インバータの周波数を決定した第1のデータテーブルを作成し、
    さらに、前記蓄熱運転時に、前記外気温度センサの計測値と、前記冷却負荷計測手段の計測値と、に基づいて前記第1のデータテーブルを参照して前記第1インバータの周波数を決定することを特徴とする請求項3に記載の熱源システム。
  5. 前記作動流体が外気と熱交換可能に構成される第2ヒートポンプチラーと、
    前記作動流体を前記第2ヒートポンプチラーに送液する第3ポンプと、
    前記第2ポンプを周波数制御する第2インバータと、
    前記第3ポンプを周波数制御する第3インバータと、
    外気温度を計測する外気温度センサと、
    前記作動流体が冷却対象を冷却するときの冷却負荷を計測する冷却負荷計測手段と、をさらに備え、
    前記制御装置は、前記蓄熱運転時に、前記外気温度センサが計測する外気温度と、前記冷却負荷計測手段が計測する冷却負荷と、に基づいて、当該蓄熱運転での消費電力が最小になるように、前記第1インバータの周波数と、前記第2インバータの周波数と、前記第3インバータの周波数と、を決定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱源システム。
  6. 前記制御装置は、
    前記蓄熱運転時に前記消費電力を最小にするための、前記第1インバータの周波数の変化と、前記第2インバータの周波数の変化と、前記第3インバータの周波数の変化と、を外気温度の変化および前記冷却負荷の変化に対応してシミュレートするシミュレーション機能を有し、
    外気温度と前記冷却負荷の組み合わせごとに前記消費電力を最小にする前記第1インバータの周波数を決定した第1のデータテーブルと、
    外気温度と前記冷却負荷の組み合わせごとに前記消費電力を最小にする前記第2インバータの周波数を決定した第2のデータテーブルと、
    外気温度と前記冷却負荷の組み合わせごとに前記消費電力を最小にする前記第3インバータの周波数を決定した第3のデータテーブルと、を作成し、
    さらに、前記蓄熱運転時に、前記外気温度センサの計測値と、前記冷却負荷計測手段の計測値と、に基づいて、前記第1のデータテーブルを参照して前記第1インバータの周波数を決定し、前記第2のデータテーブルを参照して前記第2インバータの周波数を決定し、前記第3のデータテーブルを参照して前記第3インバータの周波数を決定することを特徴とする請求項5に記載の熱源システム。
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