JP2007239854A - 合成樹脂製保持器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ボールとの摩擦による摩擦熱や摩耗粉を生じにくい合成樹脂製保持器を提供する。
【解決手段】ボール3を収容する半球状のポケット7を環状体6の側面に周方向に間隔をおいて形成し、そのポケット7を環状体の周方向に挟んで対向する爪8を環状体6の側面に形成した玉軸受用保持器において、ポケット7の内面に、環状体6の軸方向に見て周方向に連続するグリース溝9を形成する。
【選択図】図1
【解決手段】ボール3を収容する半球状のポケット7を環状体6の側面に周方向に間隔をおいて形成し、そのポケット7を環状体の周方向に挟んで対向する爪8を環状体6の側面に形成した玉軸受用保持器において、ポケット7の内面に、環状体6の軸方向に見て周方向に連続するグリース溝9を形成する。
【選択図】図1
Description
この発明は、転がり玉軸受に組み込まれる合成樹脂製保持器に関する。
転がり玉軸受に組み込まれる合成樹脂製保持器として、ボールを収容する半球状のポケットを環状体の側面に周方向に間隔をおいて形成し、そのポケットを環状体の周方向に挟んで対向する爪を環状体の側面に形成した合成樹脂製保持器が知られている(特許文献1)。
しかし、この保持器は、ポケットの内面にグリース溜りが設置されていない。そのため、保持器とボールの間の潤滑状態が好ましくなく、この保持器を組み込んだ玉軸受は、保持器とボールの摩擦熱によって温度が上昇しやすい。また、保持器とボールの摩擦によって生じた摩耗粉によってグリースを早く劣化させるという問題があった。
特に、自動車電装・補機に用いられるグリース封入玉軸受には高い信頼性が求められ、グリースを劣化させにくい保持器の実現が望まれている。
特開平8−21450号公報
この発明が解決しようとする課題は、ボールとの摩擦による摩擦熱や摩耗粉を生じにくい合成樹脂製保持器を提供することである。
上記の課題を解決するために、ボールを収容する半球状のポケットを環状体の側面に周方向に間隔をおいて形成し、そのポケットを環状体の周方向に挟んで対向する爪を前記環状体の側面に形成した玉軸受用保持器において、前記ポケットの内面に、前記環状体の軸方向に見て周方向に連続するグリース溝を形成した。
この合成樹脂製保持器は、前記グリース溝を前記爪の先端に開放して形成するとより好ましいものとなる。
この発明の合成樹脂製保持器は、グリース溝に保持されるグリースが、ポケットの内面とボールの間を潤滑して摩擦熱や摩耗粉の発生を抑制する。そのため、摩擦熱による温度上昇や摩耗粉によるグリース寿命の低下を生じにくい。
さらに、前記グリース溝を前記爪の先端に開放して形成したものは、軸受回転時に爪の先端からグリース溝内にグリースが流入するので、ポケット7の内面とボール3の間をより安定して潤滑することができる。
この発明の実施形態に係る合成樹脂製保持器を、図1から図4に基づいて説明する。図1に示す玉軸受は、内輪1と外輪2の間にボール3が組み込まれ、そのボール3がこの発明の実施形態に係る保持器4で保持されている。また、内輪1と外輪2の間には軸方向に対向する環状のシール部材5,5が組み込まれ、このシール部材5が、内輪1と外輪2の間に封入されたグリースの漏れを防止している。
保持器4は合成樹脂製の環状体6を有し、環状体6の側面には、図2、図3に示すようにボール3を収容する半球状のポケット7が周方向に間隔をおいて形成されている。また、環状体6の側面には、ポケット7を周方向に挟んで対向する爪8,8が形成され、図3に示すように、この爪8でボール3がポケット7内に保持される。
また、ポケット7の内面には、図2に示すように環状体6の軸方向に見て、ボール3のピッチ円の位置に周方向に連続するグリース溝9が形成され、このグリース溝9は、図3、図4に示すように爪8の先端8aに開放して形成されている。
また、環状体6のポケット7を形成した側面とは反対の側面には、図1、図3に示すように隣り合うポケット7,7間の位置に盗み10が設けられ、その盗み10が保持器4の厚みを均一化して、成形後の変形を防止している。
環状体6を構成する合成樹脂としてはポリアミド(PA)やポリフェニレンサルファイド(PPS)等のエンジニアリングプラスチック単体材料、あるいは更にガラス繊維、炭素繊維などの短繊維を混入して強化した複合材料を用いることができる。
この保持器4を用いると、グリース溝9に保持されるグリースが、ポケット7の内面とボール3の間を潤滑して摩擦熱や摩耗粉の発生を抑制する。そのため、この保持器4を組み込んだ玉軸受は、摩擦熱による温度上昇や摩耗粉によるグリース寿命の低下を生じにくい。
また、この保持器4は、グリース溝9が爪8の先端8aに開放しているので、軸受回転時に爪8の先端8aからグリース溝9内にグリースが流入する。そのため、グリース溝9内のグリースが不足しにくく、ポケット7の内面とボール3の間を安定して潤滑することができる。
上記実施形態では、保持器4を深溝玉軸受に組み込んだ例を挙げて説明したが、この保持器4は、たとえばアンギュラ玉軸受等の他の形式の玉軸受に組み込んでもよい。
3 ボール
4 保持器
6 環状体
7 ポケット
8 爪
8a 先端
9 グリース溝
10 盗み
4 保持器
6 環状体
7 ポケット
8 爪
8a 先端
9 グリース溝
10 盗み
Claims (2)
- ボール3を収容する半球状のポケット7を環状体6の側面に周方向に間隔をおいて形成し、そのポケット7を環状体の周方向に挟んで対向する爪8を前記環状体6の側面に形成した玉軸受用保持器において、前記ポケット7の内面に、前記環状体6の軸方向に見て周方向に連続するグリース溝9を形成したことを特徴とする合成樹脂製保持器。
- 前記グリース溝9を、前記爪8の先端8aに開放して形成した請求項1に記載の合成樹脂製保持器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006062462A JP2007239854A (ja) | 2006-03-08 | 2006-03-08 | 合成樹脂製保持器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006062462A JP2007239854A (ja) | 2006-03-08 | 2006-03-08 | 合成樹脂製保持器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007239854A true JP2007239854A (ja) | 2007-09-20 |
Family
ID=38585596
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006062462A Pending JP2007239854A (ja) | 2006-03-08 | 2006-03-08 | 合成樹脂製保持器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007239854A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106246727A (zh) * | 2015-11-03 | 2016-12-21 | 无锡市三立轴承有限公司 | 轴承的尼龙保持架结构 |
WO2019189421A1 (ja) * | 2018-03-28 | 2019-10-03 | Ntn株式会社 | 車輪用軸受装置 |
JP2019173966A (ja) * | 2018-03-28 | 2019-10-10 | Ntn株式会社 | 車輪用軸受装置 |
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JP2003247552A (ja) * | 2002-02-22 | 2003-09-05 | Nsk Ltd | 転がり玉軸受用冠形保持器の製造方法、転がり玉軸受用冠形保持器の製造に用いられる金型、転がり玉軸受用冠形保持器、転がり玉軸受 |
-
2006
- 2006-03-08 JP JP2006062462A patent/JP2007239854A/ja active Pending
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