JP2007239572A - 内燃機関の燃料噴射システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、蓄圧室を介して供給された燃料を気筒内に直接噴射する燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料噴射システムにおいて、内燃機関の一燃焼サイクル中に主燃料噴射および副燃料噴射が行われるときにPMの生成量が増加するのを抑制することを課題とする。
【解決手段】副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルが所定期間以下のときは、副燃料噴射が実行されることによる蓄圧室での圧力の脈動に基づく主燃料噴射量の増量補正を禁止する。
【選択図】図2

Description

本発明は、蓄圧室を介して供給された燃料を気筒内に直接噴射する燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料噴射システムに関する。
蓄圧室を介して供給された燃料を気筒内に直接噴射する燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料噴射システムにおいて、燃料噴射弁によって主燃料噴射が実行される時期よりも早い時期に副燃料噴射が実行される場合がある。この場合、副燃料噴射が実行されると蓄圧室において圧力の脈動が生じる。このような圧力の脈動が生じると、副燃料噴射に続いて行われる主燃料噴射による噴射燃料量(主燃料噴射量)が指令値とずれる虞がある。
そこで、内燃機関での一燃焼サイクル中において主燃料噴射と副燃料噴射が行われる場合、副燃料噴射後の蓄圧室での圧力の脈動に起因する主燃料噴射量の変動の周期に基づいて副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルを設定し、それによって、主燃料噴射による燃料噴射量の指令値と実際の値とのずれを抑制する技術が知られている(例えば、特許文献1。)。
また、上記のような蓄圧室での圧力の脈動に起因する主燃料噴射量の変動を抑制するために、該圧力の脈動に応じて主燃料噴射量の指令値を補正する技術も知られている。この場合、主燃料噴射実行時期における蓄圧室での圧力が上昇することが予測される場合は、主燃料噴射量の指令値を減少させる。一方、主燃料噴射実行時期における蓄圧室での圧力が低下することが予測される場合は、主燃料噴射量の指令値を増加させる。
特開2005−163639号公報 特開2005−48747号公報 特開2005−48702号公報 特開2003−214236号公報 特開2002−357145号公報
上述したように、蓄圧室を介して供給された燃料を気筒内に直接噴射する燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料噴射システムにおいて、内燃機関の一燃焼サイクル中に主燃料噴射および副燃料噴射が行われる場合、副燃料噴射を実行することによる蓄圧室での圧力の脈動を考慮して主燃料噴射量の指令値を補正する場合がある。
しかしながら、副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルがある程度短くなると、蓄圧室での圧力の脈動が不安定な時期に主燃料噴射が実行される場合がある。つまり、主燃料噴射実行時期における蓄圧室での圧力が脈動によって低下すると予測されたために主燃料噴射量の指令値を増量する補正を行った場合であっても、主燃料噴射実行時期における蓄圧室での実際の圧力は低下していない場合がある。このような場合、実際の主燃料噴射量は過剰に多い量となり、その結果、粒子状物質(以下、PMと称する)の生成量の増加を招く虞がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、蓄圧室を介して供給された燃料を気筒内に直接噴射する燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料噴射システムにおいて、内燃機関の一燃焼サイクル中に主燃料噴射および副燃料噴射が行われるときにPMの生成量が増加するのを抑制することが可能な技術を提供することを課題とする。
本発明は、蓄圧室を介して供給される燃料を内燃機関の気筒内に直接噴射する燃料噴射弁によって主燃料噴射と副燃料噴射とが実行される場合において、副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルが所定期間以下のときは、副燃料噴射が実行されることによる蓄圧室での圧力の脈動に基づく主燃料噴射量の増量補正を禁止するものである。
より詳しくは、本発明に係る内燃機関の燃料噴射システムは、
蓄圧室を介して供給される燃料を内燃機関の気筒内に直接噴射する燃料噴射弁によって、前記内燃機関の一燃焼サイクル中に主燃料噴射と該主燃料噴射よりも早い時期に行われる副燃料噴射とを実行する内燃機関の燃料噴射システムにおいて、
前記内燃機関の運転状態に基づいて副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルを設定するインターバル設定手段と、
各燃料噴射の実行時に前記燃料噴射弁に対して出される燃料噴射量の指令値を前記内燃機関の運転状態に基づいて算出する指令値算出手段と、
副燃料噴射が実行されることによって生じる前記蓄圧室での圧力の脈動に伴う主燃料噴射実行時期の前記蓄圧室での圧力の変動を予測する圧力変動予測手段と、
該圧力変動予測手段によって予測された主燃料噴射実行時期の前記蓄圧室での圧力の変動に基づいて、前記指令値算出手段によって算出される主燃料噴射実行時の燃料噴射量の指令値を補正するための補正値を算出する補正値算出手段と、
該補正値算出手段によって算出された補正値に基づいて主燃料噴射実行時の燃料噴射量の指令値を補正する補正実行手段と、を備え、
前記インターバル設定手段によって設定される副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルが所定期間以下であって且つ前記補正値算出手段によって算出された補正値が正の値のときは、前記補正実行手段による主燃料噴射実行時の燃料噴射量の指令値の補正を禁止することを特徴とする。
ここで、所定期間は、副燃料噴射が実行されることによって生じる蓄圧室での圧力の脈動が不安定な時期に主燃料噴射が実行されると判断出来る閾値となる期間である。つまり、副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルが該所定期間より長ければ、補正値算出手段によって算出された補正値に基づいて主燃料噴射量の指令値を補正することで、主燃料噴射によって実際に噴射される燃料量を目標量(即ち、指令値算出手段によって算出される主燃料噴射量の指令値)とすることが出来る。
上記によれば、副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルが所定期間以下であって且つ補正値算出手段によって算出された補正値が正の値のときは、主燃料噴射量の補正は行われない。つまり、副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルが所定期間以下であるときは、主燃料噴射量の増量補正は行われず減量補正のみが実行される。
従って、本発明によれば、主燃料噴射実行時期における蓄圧室での実際の圧力が低下していないときに主燃料噴射量の指令値が増量補正されることが抑制される。そのため、実際の主燃料噴射量が過剰に多くなることを抑制することが出来、以って、PMの生成量が増加するのを抑制することが出来る。
本発明において、内燃機関に、排気の一部をEGRガスとして該内燃機関の吸気系に導入するEGR装置が設けられている場合、インターバル設定手段によって設定される副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルが所定期間以下のときは、燃料噴射弁による主燃料噴射の実行時期を遅角しても良い。
本発明においては、副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルが所定期間以下のときは
、主燃料噴射量の指令値の増量補正が禁止される。これによれば、内燃機関の出力の低下を招く場合があるが、該内燃機関の出力が低下すると運転者によって要求される負荷が増加する。この場合、指令値算出手段によって算出される主燃料噴射量の指令値が増加し、また、これに伴って内燃機関への吸入空気量が増加する。ところが、吸入空気量が増加するとEGR装置によって吸気系に導入されるEGRガス量が減少する。その結果、気筒内における燃焼温度が上昇し、NOxの生成量が増加する虞がある。
上記によれば、副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルが所定期間以下のときは、燃料噴射弁による主燃料噴射の実行時期が遅角される。これにより、気筒内での燃焼温度を低下させることが出来る。従って、NOxの生成量の増加を抑制することが出来る。
また、上記構成においては、インターバル設定手段によって設定される副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルが所定期間以下のときは、さらに、内燃機関の吸入空気量を減量補正しても良い。
上述したように、EGR装置によって吸気系に導入されるEGRガス量は吸入空気量が増加することで減少する。そこで、上記のように吸入空気量を減量補正することでEGRガスの吸気系への導入量が減少するのを抑制することが出来る。その結果、NOxの生成量の増加をさらに抑制することが出来る。
本発明において、内燃機関の排気系に排気浄化触媒が設けられている場合、前記インターバル設定手段は、該排気浄化触媒の温度が活性温度の下限値以上である所定温度より低いときは副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルを所定期間以下とし、該排気浄化触媒の温度が該所定温度以上のときは副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルを所定期間より長くしても良い。
副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルを所定期間以下とした場合、該インターバルを所定期間より長くした場合に比べて、PMのみならず、HCやNOx等の生成量が減少するため排気エミッションは向上する。しかしながら、燃費が悪化する虞がある。
ここで、排気浄化触媒の温度が所定温度以上であれば、副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルを所定期間より長くすることでHCやNOx等の生成量が増加した場合であっても、排気浄化触媒においてこれらを浄化することが出来る。
従って、上記によれば、排気エミッションの悪化を抑制しつつ燃費の悪化をも抑制することが出来る。
本発明によれば、蓄圧室を介して供給された燃料を気筒内に直接噴射する燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料噴射システムにおいて、内燃機関の一燃焼サイクル中に主燃料噴射および副燃料噴射が行われるときにPMの生成量が増加するのを抑制することが出来る。そのため、排気中のPM量を抑制することが出来る。
以下、本発明に係る内燃機関の燃料噴射システムの具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。
<実施例1>
<内燃機関及びその吸排気系の概略構成>
図1は、本実施例に係る内燃機関及びその吸排気系の概略構成を示す図である。内燃機
関1は4つの気筒2を有する車両駆動用のディーゼル機関である。内燃機関1の気筒2内にはピストン3が摺動自在に設けられている。気筒2内上部の燃焼室には吸気ポート4と排気ポート5とが接続されている。吸気ポート4および排気ポート5の燃焼室への開口部は、それぞれ吸気弁6および排気弁7によって開閉される。吸気ポート4および排気ポート5は、それぞれ吸気通路8および排気通路9に接続されている。
また、気筒2には、該気筒2内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁10が設けられている。該燃料噴射弁10には燃料供給通路17の一端が接続されている。該燃料供給通路17の他端は燃料タンク(図示せず)に接続されている。また、該燃料供給通路17の途中にはコモンレール18が設けられており、該コモンレール18において所定圧力にまで加圧された燃料が燃料噴射弁10に供給される。尚、本実施例においては、コモンレール18が本発明に係る蓄圧室に相当する。
吸気通路8には、吸入空気量を検出するエアフローメータ12および吸入空気量を制御するスロットル弁13が設けられている。排気通路9には、排気中のPMを捕集するパティキュレートフィルタ(以下、単にフィルタと称する)11が設けられている。該フィルタ11には吸蔵還元型NOx触媒(以下、単にNOx触媒と称する)が担持されている。本実施例においては、該NOx触媒が本発明に係る排気浄化触媒に相当する。また、フィルタ11より下流側の排気通路9には排気の温度を検出する温度センサ16が設けられている。
さらに、内燃機関1は排気の一部をEGRガスとして吸気通路8に導入するEGR装置21を備えている。EGR装置21はEGR通路22およびEGR弁23を有している。EGR通路22は一端が排気通路9におけるフィルタ11より上流側に接続されており、他端が吸気通路8におけるスロットル弁13よりも下流側に接続されている。EGR弁23は該EGR通路22の途中に設置されており該EGR通路22を流れるEGRガスの流量を制御する。EGR装置21によって吸気通路8にEGRガスを導入することで、気筒2内における燃焼温度を低下させ、NOxの生成量を低下させる。
以上述べたように構成された内燃機関1には、この内燃機関1を制御するためのECU20が併設されている。ECU20には、エアフローメータ12や温度センサ16、内燃機関1のクランク角を検出するクランクポジションセンサ14、内燃機関1を搭載した車両のアクセル開度を検出するアクセル開度センサ15が電気的に接続されている。これらの出力信号がECU20に入力される。
ECU20は、クランクポジションセンサ14の出力値に基づいて内燃機関1の回転数を算出し、アクセル開度センサ15の出力値に基づいて内燃機関1の負荷を算出する。また、ECU20は、温度センサ16の出力値に基づいてフィルタ11および該フィルタ11に担持されているNOx触媒の温度を推定する。
また、ECU20には、燃料噴射弁10やスロットル弁13、EGR弁23が電気的に接続されている。ECU20によってこれらが制御される。
<燃料噴射制御>
次に、本実施例に係る燃料噴射弁10からの燃料噴射制御について説明する。本実施例においては、気筒2内において燃料をより好適に燃焼させるために、燃料噴射弁10によって一燃焼サイクル中に主燃料噴射と副燃料噴射とが実行される。主燃料噴射は圧縮行程上死点近傍で行われる燃料噴射であり、また、副燃料噴射は主燃料噴射の実行時期よりも早い時期に行われる燃料噴射である。
ECU20は、一燃焼サイクル中における主燃料噴射と副燃料噴射とのインターバル(以下、噴射インターバルと称する)を内燃機関1の運転状態に基づいて設定する。噴射インターバルと内燃機関1の運転状態との関係はマップとしてECU20に予め記憶されている。また、ECU20は、各燃料噴射の実行時に燃料噴射弁10に対して出す燃料噴射量の指令値を内燃機関1の運転状態に基づいて算出する。主燃料噴射量および副燃料噴射量の指令値と内燃機関1の運転状態との関係も、前記と同様、マップとしてECU20に予め記憶されている。
ここで、燃料噴射弁10からは、通常、コモンレール18において所定圧力にまで加圧された燃料が噴射される。しかしながら、副燃料噴射が実行されるとコモンレール18において圧力の脈動が生じ、この脈動に伴って主燃料噴射実行時期のコモンレール18での圧力が変動する場合がある。この場合、実際の主燃料噴射量に影響を及ぼす虞がある。
つまり、コモンレール18での圧力が脈動によって低下しているときに主燃料噴射が実行された場合、実際の主燃料噴射量が指令値よりも少ない量となる。また、コモンレール18での圧力が脈動によって上昇しているときに主燃料噴射が実行された場合、実際の主燃料噴射量が指令値よりも多い量となる。
このような副燃料噴射が実行されることによるコモンレール18での圧力の脈動は周期的な変動であるため、主燃料噴射実行時期の圧力の変動を予測することが出来る。そこで、本実施例では、ECU20が、副燃料噴射が実行されることによって生じるコモンレール18での圧力の脈動に伴う主燃料噴射実行時期のコモンレール18での圧力の変動を予測する。さらに、ECU20は予測された圧力の変動に基づいて主燃料噴射量の指令値を補正する。
つまり、主燃料噴射実行時期におけるコモンレール18での圧力が脈動によって低下すると予測された場合は、主燃料噴射量の指令値を増量補正し、主燃料噴射実行時期におけるコモンレール18での圧力が脈動によって上昇すると予測された場合は、主燃料噴射量の指令値を減量補正する。このときの補正量は、実際の主燃料噴射量が補正前の主燃料噴射量の指令値となるような量である。ECU20は、副燃料噴射での燃料噴射量および噴射インターバル等に基づいて、主燃料噴射実行時期のコモンレール18での圧力の変動を推定する。また、コモンレール18での圧力の変動量と主燃料噴射量の補正量との関係はマップとしてECU20に予め記憶されている。
副燃料噴射を実行することによってコモンレール18での圧力が脈動して周期的に変動する場合、上記のように主燃料噴射量の指令値を補正することで、実際の主燃料噴射量が不足するまたは過多となることを抑制することが出来る。
ところが、噴射インターバルがある程度短くなると、副燃料噴射が実行されることによるコモンレール18での圧力の脈動が不安定な状態、即ち、該圧力の変動が周期的になっていない状態で主燃料噴射が実行される場合がある。このような場合、主燃料噴射実行時期のコモンレール18での実際の圧力がECU20によって予測された値と異なる場合がある。そのため、上記のように、ECU20によって予測された主燃料噴射実行時期のコモンレール18での圧力の変動に基づいて主燃料噴射量の指令値を補正すると、コモンレール18での実際の圧力が低下していないときに主燃料噴射量の指令値を増量補正する場合がある。この場合、実際の主燃料噴射量が過剰に多い量となり、その結果、PMの生成量の増加を招く虞がある。
そこで、本実施例においては、噴射インターバルが所定期間以下であるときは、主燃料噴射量の指令値の増量補正を禁止する。ここで、所定期間は、副燃料噴射が実行されるこ
とによって生じるコモンレール18での圧力の脈動が不安定な時期に主燃料噴射が実行されると判断出来る閾値となる期間である。
<主燃料噴射量の指令値設定ルーチン>
以下、本実施例に係る主燃料噴射量の指令値を設定するためのルーチンについて図2に示すフローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは、ECU20に予め記憶されており、内燃機関1の運転中、所定の間隔で実行されるルーチンである。
本ルーチンでは、ECU20は、先ずS101において、内燃機関1の運転状態に基づいて噴射インターバルΔtiを設定する。
次に、ECU20は、S102に進み、内燃機関1の運転状態に基づいて、主燃料噴射量の指令値の基準値Qfmbおよび副燃料噴射量の指令値Qfsを算出する。
次に、ECU20は、S103に進み、噴射インターバルΔti及び副燃料噴射量Qfs等に基づいて、主燃料噴射実行時期のコモンレール18での圧力の変動Pcを推定する。この圧力の変動Pcは、主燃料噴射実行時期のコモンレール18での圧力が所定圧力より低下する場合は負の値となり、該圧力が所定圧力より上昇する場合は正の値となる。
次に、ECU20は、S104に進み、主燃料噴射実行時期のコモンレール18での圧力の変動Pcに基づいて、主燃料噴射量の指令値の基準値Qfmbを補正するための補正値Qfmaを算出する。ここで、圧力の変動Pcが負の値であるときは主燃料噴射量の指令値の基準値Qfmbを増量補正する必要があると判断され補正値Qfmaは正の値となる。一方、圧力の変動Pcが正の値であるときは主燃料噴射量の指令値の基準値Qfmbを減量補正する必要があると判断され補正値Qfmaは負の値となる。
次に、ECU20は、S105に進み、噴射インターバルΔtiが所定期間Δt0以下であるか否かを判別する。このS105において、肯定判定された場合、ECU20はS106に進み、否定判定された場合、ECU20はS108に進む。
S108に進んだECU20は、基準値Qfmbに補正値Qfmaを加算することで主燃料噴射量の指令値を補正する。つまり、この場合、主燃料噴射量の指令値は基準値Qfmbと補正値Qfmaとの和となる。その後、ECU20は本ルーチンの実行を終了する。
一方、S106に進んだECU20は、補正値Qfmaが零より大きいか否か、即ち、補正値Qfmaが正の値であるか否かを判別する。このS106において、肯定判定された場合、ECU20はS107に進み、否定判定された場合、ECU20はS108に進む。
S107において、ECU20は、主燃料噴射量の指令値の補正を禁止する。つまり、この場合、主燃料噴射量の指令値は基準値Qfmbとなる。その後、ECU20は本ルーチンの実行を終了する。
以上説明したルーチンによれば、噴射インターバルΔtiが所定期間Δt0より長いときは、主燃料噴射時期のコモンレール18での圧力の変動に基づいて主燃料噴射量の指令値が補正される。また、噴射インターバルΔtiが所定期間Δt0以下のときにおいて補正値Qfmaが負の値であるときは、前記と同様に主燃料噴射量の指令値が補正される。この場合、主燃料噴射量を減量補正することになる。そして、噴射インターバルΔtiが所定期間Δt0以下のときにおいて補正値Qfmaが正の値であるときは主燃料噴射量の
指令値の補正が禁止される。つまり、主燃料噴射量の指令値の増量補正が禁止される。
このように主燃料噴射量の指令値を設定することで、主燃料噴射実行時期におけるコモンレール18での実際の圧力が低下していないときに主燃料噴射量の指令値が増量補正されることが抑制される。そのため、本実施例によれば、実際の主燃料噴射量が過剰に多くなることを抑制することが出来、以って、PMの生成量が増加するのを抑制することが出来る。
<実施例2>
本実施例に係る内燃機関及びその吸排気系の概略構成は実施例1と同様であるためその説明を省略する。また、本実施例においても、実施例1と同様の燃料噴射制御が行われる。
<NOx抑制制御>
本実施例においては、噴射インターバルが所定期間以下のときは主燃料噴射量の指令値の増量補正が禁止される。これによれば、内燃機関1の出力の低下を招く場合があるが、該内燃機関1の出力が低下すると運転者によって車両のアクセル開度が増大される。即ち、運転者によって要求される負荷が増加する。この場合、主燃料噴射の指令値の基準値が増加し、それに伴ってスロットル弁13の開度が大きくなって吸入空気量が増加する。
本実施例では、EGR装置21によって吸気通路8にEGRガスが導入される。ところが、上記のように吸入空気量が増加すると、その増加分、気筒2内に流入するEGRガス量が減少することになる。その結果、気筒2内における燃焼温度が上昇し、NOxの生成量が増加する虞がある。
そこで、本実施例においては、噴射インターバルが所定期間以下のときは、主燃料噴射の実行時期を遅角する。これにより、気筒内での燃焼温度が低下することになる。その結果、NOxの生成量の増加を抑制することが出来る。
また、上記のように、吸入空気量は主燃料噴射量の指令値の基準値の増加に伴って増加するが、本実施例では、主燃料噴射量の指令値の基準値に基づいて設定された吸入空気量を減量補正する。これにより、EGRガスの吸気通路8への導入量が減少するのを抑制することが出来る。その結果、気筒2内における燃焼時のNOxの生成量の増加をさらに抑制することが出来る。
以下、本実施例に係るNOx生成量抑制制御のルーチンについて図3に示すフローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは、ECU20に予め記憶されており、内燃機関1の運転中、所定の間隔で実行されるルーチンである。
本ルーチンでは、ECU20は、先ずS201において、噴射インターバルΔtiが所定期間Δt0以下であるか否かを判別する。このS201において、肯定判定された場合、ECU20はS202に進み、否定判定された場合、ECU20は本ルーチンの実行を終了する。
S202において、ECU20は主燃料噴射の実行時期を遅角する。このときの遅角量は、NOxの生成量の増加を抑制することが出来る程度の量であって実験等によって予め定められている。
次に、ECU20は、S203に進み、スロットル弁13の開度を減少補正することで吸入空気量を減量補正する。通常、スロットル弁13の開度は主燃料噴射量の指令値の基
準値に基づいて予め定められているが、ここでは、スロットル弁13の開度がこの予め定められた開度よりも小さい開度となるように補正する。このときの補正量も、NOxの生成量の増加を抑制することが出来る程度の量であって実験等によって予め定められている。この補正量を、吸入空気量が、主燃料噴射量の増量補正を禁止していないときの量となるような量としても良い。その後、ECU20は本ルーチンの実行を終了する。
以上説明したルーチンによれば、噴射インターバルΔtiが所定期間Δt0以下の場合、即ち、主燃料噴射量の増量補正が禁止されている場合は、主燃料噴射の実行時期が遅角され、且つ、吸入空気量が減量補正される。従って、気筒2内における燃焼時のNOxの生成量の増加を抑制することが出来る。
<実施例3>
本実施例に係る内燃機関及びその吸排気系の概略構成は実施例1と同様であるためその説明を省略する。また、本実施例においても、実施例1と同様の燃料噴射制御が行われる。
<噴射インターバルの設定>
本実施例においては、噴射インターバルが所定期間以下の場合、主燃料噴射量の増量補正が禁止されるため、PMの生成量の増加が抑制される。また、噴射インターバルが所定期間以下の場合、該噴射インターバルを所定期間より長くした場合に比べて、HCやNOx等の生成量も減少するため排気エミッションが向上する。しかしながら、燃費が悪化する虞がある。
そこで、本実施例では、内燃機関1の冷間始動時等、フィルタ11に担持されたNOx触媒の温度が所定温度より低いときは噴射インターバルを所定期間以下とし、該NOx触媒の温度が該所定温度以上のときは噴射インターバルを所定期間より長くするよう制御する。ここで、所定温度は、NOx触媒の活性温度の下限値以上の温度であって予め定められた温度である。
NOx触媒の温度が所定温度以上のときは噴射インターバルを所定期間より長くすることでHCやNOx等の生成量が増加した場合であっても、NOx触媒においてこれらを浄化することが出来る。従って、上記のように噴射インターバルを制御することで、排気エミッションの悪化を抑制しつつ燃費の悪化をも抑制することが出来る。
以下、本実施例に係る噴射インターバルを設定するためのルーチンについて図4に示すフローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは、ECU20に予め記憶されており、内燃機関1の運転中、所定の間隔で実行されるルーチンである。
本ルーチンでは、ECU20は、先ずS301において、フィルタ11の温度、即ち、該フィルタ11に担持されたNOx触媒の温度Tcが所定温度T0より低いか否かを判別する。このS301において、肯定判定された場合、ECU20はS302に進み、否定判定された場合、ECU20はS303に進む。
S302に進んだECU20は、噴射インターバルΔtiを所定期間Δt0以下に設定する。その後、ECU20は本ルーチンの実行を終了する。
一方、S303に進んだECU20は、噴射インターバルΔtiを所定期間Δt0より長い値に設定する。その後、ECU20は本ルーチンの実行を終了する。
尚、本実施例においては、噴射インターバルΔtiを所定期間Δt0以下に設定する場
合、および、噴射インターバルΔtiを所定期間Δt0より長い値に設定する場合のそれぞれにおいて、内燃機関1の運転状態と噴射インターバルΔtiとの関係を定めたマップが別々にECU20に記憶されている。そして、上記ルーチンのS302およびS303においてはそれぞれマップに基づいて噴射インターバルΔtiが設定される。
実施例1に係る内燃機関及びその吸排気系の概略構成を示す図。 実施例1に係る主燃料噴射量の指令値を設定するためのルーチンを示すフローチャート。 実施例2に係るNOx生成量抑制制御のルーチンを示すフローチャート。 実施例3に係る噴射インターバルを設定するためのルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
1・・・内燃機関
2・・・気筒
8・・・吸気通路
9・・・排気通路
10・・燃料噴射弁
11・・パティキュレートフィルタ
12・・エアフローメータ
13・・スロットル弁
14・・クランクポジションセンサ
15・・アクセル開度センサ
16・・温度センサ
17・・燃料供給通路
18・・コモンレール
20・・ECU
21・・EGR装置
22・・EGR通路
23・・EGR弁

Claims (4)

  1. 蓄圧室を介して供給される燃料を内燃機関の気筒内に直接噴射する燃料噴射弁によって、前記内燃機関の一燃焼サイクル中に主燃料噴射と該主燃料噴射よりも早い時期に行われる副燃料噴射とを実行する内燃機関の燃料噴射システムにおいて、
    前記内燃機関の運転状態に基づいて副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルを設定するインターバル設定手段と、
    各燃料噴射の実行時に前記燃料噴射弁に対して出される燃料噴射量の指令値を前記内燃機関の運転状態に基づいて算出する指令値算出手段と、
    副燃料噴射が実行されることによって生じる前記蓄圧室での圧力の脈動に伴う主燃料噴射実行時期の前記蓄圧室での圧力の変動を予測する圧力変動予測手段と、
    該圧力変動予測手段によって予測された主燃料噴射実行時期の前記蓄圧室での圧力の変動に基づいて、前記指令値算出手段によって算出される主燃料噴射実行時の燃料噴射量の指令値を補正するための補正値を算出する補正値算出手段と、
    該補正値算出手段によって算出された補正値に基づいて主燃料噴射実行時の燃料噴射量の指令値を補正する補正実行手段と、を備え、
    前記インターバル設定手段によって設定される副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルが所定期間以下であって且つ前記補正値算出手段によって算出された補正値が正の値のときは、前記補正実行手段による主燃料噴射実行時の燃料噴射量の指令値の補正を禁止することを特徴とする内燃機関の燃料噴射システム。
  2. 前記内燃機関には、排気の一部をEGRガスとして該内燃機関の吸気系に導入するEGR装置が設けられており、
    前記インターバル設定手段によって設定される副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルが前記所定期間以下のときは、前記燃料噴射弁による主燃料噴射の実行時期を遅角することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃料噴射システム。
  3. 前記インターバル設定手段によって設定される副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルが前記所定期間以下のときは、さらに、前記内燃機関の吸入空気量を減量補正することを特徴とする請求項2記載の内燃機関の燃料噴射システム。
  4. 前記内燃機関の排気系には排気浄化触媒が設けられており、
    前記インターバル設定手段が、該排気浄化触媒の温度が活性温度の下限値以上である所定温度より低いときは副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルを前記所定期間以下とし、該排気浄化触媒の温度が該所定温度以上のときは副燃料噴射と主燃料噴射とのインターバルを前記所定期間より長くすることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の燃料噴射システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107630752A (zh) * 2016-07-19 2018-01-26 现代自动车株式会社 预测柴油发动机压力的装置及使用该装置的压力预测方法

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