JP2007239354A - 自掃式視線誘導標 - Google Patents
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Abstract
【課題】 自動車の走行時に発せする風や自然風などを利用した自掃式視線誘導標に関し、特に稼動部に付着した粉塵などによる故障が発生しにくい構造を提供する。
【解決手段】 自掃式視線誘導標は、部分円筒表面形状の反射部0101と、風を受けることで揺動する風受部0102と、風受部0102と連動して反射表面を往復運動することで表面の汚れを払拭する払拭部0103とで構成している。又、風受部0102は、無風状態において反射部下方に垂下される反射板を有した板状部材で構成している。
【選択図】 図1
【解決手段】 自掃式視線誘導標は、部分円筒表面形状の反射部0101と、風を受けることで揺動する風受部0102と、風受部0102と連動して反射表面を往復運動することで表面の汚れを払拭する払拭部0103とで構成している。又、風受部0102は、無風状態において反射部下方に垂下される反射板を有した板状部材で構成している。
【選択図】 図1
Description
本件発明は、自動車の走行時に発生する風や自然風などを利用した自掃式視線誘導標に関し、特に反射面を略四角形とし、可動部に付着した粉塵などによる故障が発生しにくい構造としたものである。
従来、自動車の走行時の風や自然風などの風力を利用した自掃式視線誘導標としては、特許文献1に記載するような、風力により円形の反射板の中心に回転羽根を回転し、反射面に付着した塵や汚れを払拭させる構造となっている。図13に従来技術の一例を示した。自動車などの走行時に発生する風は、反射板(1301)の正面から視線誘導標に当たり、反射板の中心(1302)を軸にして回転羽根(1303)が回転する。回転羽根の形状は、正面からの風を利用して効率よく回転するような形状となっている。
公開特許公報 特開平9−31927
しかし、道路上は自動車などの排ガス中に含まれる粒子状物質や道路から巻き上げられる粉塵や降雨などによる水分などが存在している。このような過酷な条件の中で、特許文献1に記載された自掃式視線誘導標は、回転軸にこれらの粒子状物質や粉塵が堆積し、回転羽根の回転を妨げてしまう。このため自掃式視線誘導標を設置後、時間が経過すると風を受けても回転羽根が回転せず、反射板上を払拭出来ずに汚れが蓄積し、視線誘導標としての機能を持たなくなるという問題点があった。
そこで、本件発明では、上記問題を解決するために、排ガス中の粒子状物質や粉塵などから耐久性のある自掃式視線誘導標を提供する。すなわち第一の発明としては、反射部と、風を受けることで揺動する風受部と、風受部と連動して反射部表面を往復運動することでその表面の汚れを払拭する払拭部と、を有する自掃式視線誘導標を提供する。第二の発明としては、反射部表面は部分円筒表面形状であり、払拭部は、前記部分円筒表面形状の反射部表面を円周方向に往復運動するバー状払拭手段を有する自掃式視線誘導標を提供する。第三の発明として、風受部は、無風状態で反射部下方に垂下される板状手段を有する自掃式視線誘導標を提供する。第四の発明として、バー状払拭手段は、無風状態で反射部下方に垂下される風受部に連結されて前記部分円筒表面の円周方向央部に配置される自掃式視線誘導標を提供する。第五の発明としては、板状手段は、反射板を有する自掃式視線誘導標を提供する。
本発明により、長期間使用し、排ガス中の粒子状物質や粉塵などが堆積しても、回転しない等の故障が起こりにくい、耐久性の高い自掃式視線誘導標を提供する。
以下に本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、本発明はこれらの実施形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
実施形態1は、主に請求項1について、実施形態2は、主に請求項2について、実施形態3は、主に請求項3について、実施形態4は、主に請求項4について、実施形態5は、主に請求項5について説明する。
<実施形態1>
<実施形態1:概要>
<実施形態1>
<実施形態1:概要>
本実施形態は、反射部表面を往復運動によって、反射部表面の汚れを払拭することを特徴とした、自掃式視線誘導標である。
<実施形態1:構成>
<実施形態1:構成>
本実施形態の自掃式視線誘導標は、反射部と、風を受けることで揺動する風受部と、風受部と連動して反射部表面を往復運動することでその表面の汚れを払拭する払拭部と、を有する。
図1に本実施形態の自掃式視線誘導標の概略図を示した。本実施形態の自掃式視線誘導標は、反射部(0101)と、風受部(0102)と、払拭部(0103)とからなる。
反射部は、表面に反射材が配されている。反射材は反射シートや反射板として取り付けられている。反射材は、自動車や二輪車などのヘッドライトにより、光を反射し、夜間や降雨時など路面が暗く視認性が悪い時に、道路の境界や中央分離帯の位置を示し、運転者の視認性を向上させる。反射材は、100から700cd/lx/m2程度の反射係数を持つ反射材が望ましい。
風受部は、自動車や二輪車などの走行時に発生する風により前後に往復運動しながら揺動し、それと連動して払拭部が上下に揺動する。風受部は、設置される道路状況に応じて大きさを変化させてもよい。通常、図1のように、反射部と同程度の幅となっているが、より大きく風を受ける必要がある場合には、図2の(a)のように、払拭部を部分的に幅を広く持たせることも可能である。また、設置場所によっては、(b)の様に位置をずらして配置することも可能である。また、図2の(a)や(b)の様に、風受部を大きくした場合には、その重量が大きくなるため、微風では風受部が揺動しなくなる可能性もある。このため、材質をより軽量な樹脂を採用する必要もある。また、サイズも適時、適当なサイズにする必要がある。
本実施形態の自掃式視線誘導標は、図13に示した従来からの回転による自掃式視線誘導標に比べ、払拭部を可動させる動力を得るための風を受ける面積が大きい。そのため、払拭のためにより大きな動力が得られる。よって、本実施形態の自掃式視線誘導標を設置後、時間が経過し、排ガス中の粒子状物質や粉塵などが付着しても、確実に反射板表面を払拭することが可能であり、従来からの自掃式視線誘導標の様に、払拭されないなどの故障が起こる可能性が極めて低い。
払拭部は、風による風受部の揺動と協働して、反射部の表面を払拭する。払拭部は、図1のように、反射部の外側から反射表面に向けて反射部表面を払拭する構造や、図3に示したように、反射部(0301)の内部を通って反射表面(0302)の両サイド付近に払拭部(0303)が通る溝(0304)を開けた構造としてもよい。設置場所によっては、両脇の空間に余裕が無い場合や、可動部分が外側に設けられない場合には、図4の様な構造が有効である。払拭部の反射表面方向の先端部には、反射表面を払拭するためのブラシなどが設置され、払拭部の往復運動によってこれらのブラシなどが、反射表面を払拭する。
払拭部は、図1、2、3に示した自掃式視線誘導標は、風を受けることによって振り子の様に可動し、払拭部により反射部表面を払拭するが、図4に、バネにより払拭部を付勢した自掃式視線誘導標を示した。払拭部をバネにより付勢することにより、無風状態で払拭部を特定の位置に固定することが可能となる。バネによる払拭部の付勢は、例えば図4の(a)や(b)に示すように、払拭部が可動する軸部にバネを設ける方法や、(c)の様に上下する払拭部を付勢する方法がある。バネにより払拭部を付勢することにより、図5(b)に示すように、反射部の左右方向に風受部を設け、払拭方向を上下方向ではなく、左右方向として設置することや、設置場所の下部にスペースが無い場合などは、反射部の上方に風受部を設置することも可能である。
本実施形態の自掃式視線誘導標は、図5(a)に示すように、前後に同様の反射部(0501、0502)を設け、1つの風受部(0503)の動きによって前後両方に設けられた払拭部(0504、0505)を協働して、前後の反射部を払拭することも可能である。
<実施形態2>
<実施形態2:概要>
<実施形態2>
<実施形態2:概要>
本実施形態は、反射部表面が部分円筒形状で、反射部表面を円周方向に往復運動するバー状払拭手段を有することを特徴とした自掃式視線誘導標である。
<実施形態2:構成>
<実施形態2:構成>
本実施形態の自掃式視線誘導標は、反射部表面は部分円筒表面形状であり、払拭部は、前記部分円筒表面形状の反射部表面を円周方向に往復運動するバー状払拭手段を有する。図6に本実施形態を説明するための概念図を示した。(a)に示したように、本実施形態の自掃式視線誘導標は、反射部(0601)と払拭部(0602)の反射部表面に設置されたバー状払拭手段(0603)を有し、バー状払拭手段は、回転軸(0604)を中心に反射部表面を円周方向(矢印の方向)に往復運動する。反射部表面は、バー状払拭手段が回転軸を中心に円周方向に往復運動を行うため、図6中のLの長さを半径とした円筒表面形状となる。また、Lの長さを長くすることで、反射部表面の曲率を小さくすることも可能である。逆に、スペースが限られる範囲である場合には、Lの長さを短くすることによって、より小さいサイズに対応することも可能である。
バー状払拭手段は、反射部表面と接触し、反射部表面を払拭する。バー状払拭手段の先端にはブラシ状の部材や布、ゴムや樹脂などの反射部を払拭する部材が設けられている。図6の(b)には、ブラシ状の部材を設けた例である。バー状払拭手段が往復運動することにより、ブラシ状の部材が反射部表面を払拭する。(c)は、布状の部材が設けられた例で、(d)は自動車用ワイパーの様なゴム製の部材が設けられた例である。バー状払拭手段の先端に設けられる部材は、自掃式視線誘導標が設置される状況や環境、耐用年数に応じて、様々な部材を選択して設けることが可能である。
また、バー状払拭手段が反射部表面の上方を払拭する際、図7の(a)に示すように、反射部表面(0701)よりも上方へ可動させることで、バー状払拭手段(0702)の先端にたまった汚れを確実に反射部表面から取り除くことが可能である。例えば、図7の(b)の(1)に示すように、バー状払拭手段(0702)が、反射部表面(0701)の上方を上部方向へ払拭する際、払拭された汚れ(0703)は、バー状払拭手段の先端上方の反射部表面に溜まる。(2)のように、バー状払拭手段が反射部表面よりも上方へ移動すると、払拭された汚れは反射部表面から取り除かれる。その後、(3)の様にバー状払拭手段は下部方向へ移動し、汚れが確実に取り除かれた状態で、反射部表面へと移動する。
<実施形態3>
<実施形態3:概要>
<実施形態3>
<実施形態3:概要>
本実施形態は、風受部の板状手段が無風状態で反射部下方に垂下されることを特徴とする、自掃式視線誘導標である。
<実施形態3:構成>
<実施形態3:構成>
本実施形態の自掃式視線誘導標は、風受部が無風状態で反射部下方に垂下される板状手段を有する。
図8に本実施形態を説明するための概念図を示した。本実施形態の自掃式視線誘導標は、反射部(0801)下方に風受部(0802)が垂下され、風受部には板状手段(0803)を有する。板状手段は、自動車や二輪車、また自然の風などを受けるための板であり、この板状手段が風を受けることにより、風受部が往復運動を行う。板状手段の形状は、通常は図8の(a)に示したような、平板であるが、(b)や(c)のような曲面であってもよい。特に、設置条件によっては、下方からの風が強い場合などは、(c)の様な形状にするなど、変化させて用いてもよい。
また、図9に示したように、板状手段の形状を、受ける風の量に応じて、(a)や(b)の様に、横や縦に伸ばすことにより大きくすることも可能である。また、(c)の様な円形の他、三角形や四角形、台形、平行四辺形、五角形、六角形などの多角形の形状や、(d)の様な矢印や文字などの形状としても良い。
<実施形態4>
<実施形態4:概要>
<実施形態4>
<実施形態4:概要>
本実施形態は、バー状払拭手段が反射部の部分円筒表面の円周方向央部に配置されていることを特徴とする自掃式視線誘導標である。
<実施形態4:構成>
<実施形態4:構成>
本実施形態の自掃式視線誘導標は、バー状払拭手段が、無風状態で反射部下方に垂下される風受部に連結されて前記部分円筒表面の円周方向央部に配置される。
図10に本実施形態の自掃式視線誘導標を説明するための概念図を示した。図10の(1)は、無風状態での自掃式視線誘導標を表している。風受部(1001)は反射部(1002)の下方に位置し、バー状払拭手段(1003)は、反射部の部分円筒表面の円周方向央部に配置されている。自動車や二輪車などの走行により、反射部前方方向から風を受けると、風受部は矢印(1004)の方向に移動し、それと協働して払拭部のバー状払拭手段は、反射部の下方方向を払拭する。風が止むと、風受部は重力により、(3)の状態まで戻り、戻るときの反動によって(4)のように矢印(1005)の方向に押し戻される。それと協働して払拭部のバー状払拭手段は、反射部の上方を払拭する。これにより、反射部全面がバー状払拭手段により払拭される。また、逆に自動車などの走行後の吹き返しの風や自然風などにより、反射部の部分円筒表面とは逆方向から風を受けた場合でも、(4)の状態から(3)、(2)の状態となり、反射部の全面がバー状払拭手段によって払拭される。
<実施形態5>
<実施形態5:概要>
<実施形態5>
<実施形態5:概要>
本実施形態は、板状手段に反射板を有することを特徴とした自掃式視線誘導標である。
<実施形態5:構成>
<実施形態5:構成>
本実施形態の自掃式視線誘導標は、板状手段に反射板を有する。図11に本実施形態の自掃式視線誘導標を説明するための概念図を示した。図11の(a)の場合、反射部の下方に垂下される風受部の板状反射手段全体が反射板を有している。この場合、板状手段の形状全体が反射板となっており、例えば、板状手段の形状が図9の様に円形や三角形、四角形、五角形、六角形のような多角形などの場合でも、板状手段の全体が反射板となっている。また、図11の(b)は、板状手段の一部が反射板となって、矢印を示している。このように、板状手段の一部を反射板としても良い。その際、板状手段の反射板の形状は、円形や三角形、四角形、五角形、六角形のような多角形や矢印のようなマークや文字などでも良い。
板状手段に反射板を配することで、自掃式視線誘導標全体としての反射する面積が大きくなり視認性が向上する。また、板状手段は、風により可動することから、板状手段に配された反射板も風により可動し、あたかも点滅しているように視認され、固定されていて、無可動の反射板に比べ目立つ利点がある。
<具体例>
<具体例>
図12に本実施形態の具体例を示した。具体例に示した自掃式視線誘導標の反射部は、半径略62mmの部分円筒状であり、反射面となる部分円筒状表面のサイズが縦略80mm、横略80mmである。風受部の板状手段は、高さ略65mm、幅103mmの平板である。また、バー状払拭手段は、板状手段に対して略100°の角度、つまり水平方向に対して略10°上方に向けて設置されている。バー状払拭手段が水平方向に対して略10°上方に向けて設置されているのは、板状手段の位置や形状と、反射部の角度に応じて、無風状態でバー状払拭手段を部分円筒表面の央部に配置させるためである。
0101 反射部
0102 風受部
0103 払拭部
0102 風受部
0103 払拭部
Claims (5)
- 反射部と、
風を受けることで揺動する風受部と、
風受部と連動して反射部表面を往復運動することでその表面の汚れを払拭する払拭部と、
を有する自掃式視線誘導標。 - 反射部表面は部分円筒表面形状であり、
払拭部は、前記部分円筒表面形状の反射部表面を円周方向に往復運動するバー状払拭手段を有する請求項1に記載の自掃式視線誘導標。 - 風受部は、無風状態で反射部下方に垂下される板状手段を有する請求項1又は2に記載の自掃式視線誘導標。
- バー状払拭手段は、無風状態で反射部下方に垂下される風受部に連結されて前記部分円筒表面の円周方向央部に配置される請求項3に記載の自掃式視線誘導標。
- 板状手段は、反射板を有する請求項3に記載の自掃式視線誘導標。
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JP2006064832A JP2007239354A (ja) | 2006-03-09 | 2006-03-09 | 自掃式視線誘導標 |
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2006
- 2006-03-09 JP JP2006064832A patent/JP2007239354A/ja active Pending
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