JP2007238395A - 発泡粒子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】天然のガラス質鉱物を原料とした焼成発泡体であって、フライアッシュバルーンと同等又はそれ以上の強度を有する発泡粒子、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】発泡粒子は、ガラス質鉱物の焼成発泡体であって、粒子径が100μm以下であり、かさ密度が0.3g/cm3以上1.0g/cm3未満であり、かつ水銀圧入法により求めた、前記焼成発泡体が40体積%存在するときの水銀圧力が40N/mm2以上である。また、このような発泡粒子は、破砕されたガラス質鉱物を分級して所定の粒子径を有する焼成用原料を製造し、前記焼成用原料を所定の温度条件下で所定の時間焼成した後、得られた焼成物を比重分離手段に供給し、前記焼成物に含まれる発泡粒子を回収することで製造することができる。
【選択図】図1
【解決手段】発泡粒子は、ガラス質鉱物の焼成発泡体であって、粒子径が100μm以下であり、かさ密度が0.3g/cm3以上1.0g/cm3未満であり、かつ水銀圧入法により求めた、前記焼成発泡体が40体積%存在するときの水銀圧力が40N/mm2以上である。また、このような発泡粒子は、破砕されたガラス質鉱物を分級して所定の粒子径を有する焼成用原料を製造し、前記焼成用原料を所定の温度条件下で所定の時間焼成した後、得られた焼成物を比重分離手段に供給し、前記焼成物に含まれる発泡粒子を回収することで製造することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、発泡粒子に関し、特に粒子径が小さく強度の高い微小発泡粒子及びその製造方法に関する。
従来、建築用材や断熱材等の資材としてフライアッシュバルーンが利用されている。フライアッシュは、石炭火力発電所で微粉炭を燃焼した際に発生する石炭灰のうちの集塵装置で捕集されたものをいい、石炭に含まれる無機質成分(灰分)が高温状態での燃焼により溶融し、温度低下に伴う再凝固時に表面張力の作用で球形の微粒子になったものである。このフライアッシュの粒子径は、1〜200μmであり、平均粒子径は10〜20μm程度である。
このようなフライアッシュの中には、中空球状の形態を有する灰が含まれており、この灰はかさ密度(見掛け比重)が1g/cm3以下と小さく、石炭火力発電所の灰沈殿池に浮遊することから、フライアッシュバルーン(浮灰)と呼ばれている。
このようにして得られるフライアッシュバルーンは、軽量、高強度、高耐熱性という特長を有しているため、コンクリートモルタル製品、耐火物、タイル、塗料、接着剤、シーリング材、床用シート材、農薬、砥石等に混合されて利用されている。
このフライアッシュバルーンの粒子径は、数十〜数百μmであり、用途に応じて所定の粒子径に調整されたものが商品として市場に流通しているが、近年、粒子径が100μm以下の微細フライアッシュバルーンは、耐熱性に優れ、高強度であり、自動車関連等における断熱材等の用途に有用であるため、この微細フライアッシュバルーンの需要が急増している。しかしながら、現状ではフライアッシュは輸入に頼っていること、及びフライアッシュバルーンの製造国においても環境問題への意識の高まりもあって、広大な灰沈殿池を作ることが困難な状況にあり、フライアッシュバルーンの供給余力がほとんどないのが実情である。
この対策として、天然のガラス質鉱物を原料として用い、当該ガラス質鉱物を焼成して得られたパーライトがその代替物として考えられ、種々のパーライトが提案されている(特許文献1参照)。
特開2001−114578号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のパーライトは、粒子径が数百μm〜数mmの範囲のものであり、100μm以下の微細パーライトは未だ提供されていない。また、上記特許文献1に記載のパーライトは軽量ではあるが、その強度はフライアッシュバルーンに比較して著しく低いという欠点がある。
このような問題に鑑みて、本発明は、天然のガラス質鉱物を原料とした焼成発泡体であって、フライアッシュバルーンと同等又はそれ以上の強度を有する発泡粒子、及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、ガラス質鉱物の焼成発泡体であって、粒子径が100μm以下であり、かさ密度が0.3g/cm3以上1.0g/cm3未満であり、かつ水銀圧入法により求めた、前記焼成発泡体が40体積%存在するときの水銀の圧入圧力が40N/mm2以上であることを特徴とする発泡粒子を提供する(請求項1)。
上記発明(請求項1)によれば、粒子径が100μm以下であって、軽量、かつ高強度の発泡粒子を提供することができる。特に、この発泡粒子は、フライアッシュバルーンと同等又はそれ以上の強度を有するため、フライアッシュバルーンの代替物として有用である。
ここで、本明細書において、「焼成発泡体が40体積%存在する」とは、焼成発泡体を容器に充填した状態で当該容器に水銀を圧入し、圧入された水銀により未だ破壊されていない(潰れていない)焼成発泡体が体積基準で40%残存しているということを意味する。
また、本発明は、破砕されたガラス質鉱物を分級して所定の粒子径を有する焼成用原料を製造し、前記焼成用原料を所定の温度条件下で所定の時間焼成した後、得られた焼成物を比重分離手段に供給し、前記焼成物に含まれる発泡粒子を回収することを特徴とする発泡粒子の製造方法を提供する(請求項2)。
上記発明(請求項2)によれば、所定のかさ密度を有し、かつ所定の強度を有する発泡粒子を容易に製造することができる。
上記発明(請求項2)においては、前記焼成用原料を焼成する焼成温度が900〜1000℃であり、焼成時間が10分以下であることが好ましい(請求項3)。かかる発明(請求項3)によれば、焼成温度が900〜1000℃であって焼成時間が10分以下であれば、所定のかさ密度を有し、かつ所定の強度を有する発泡粒子を効率的に、かつ容易に製造することができる。
上記発明(請求項2,3)においては、前記比重分離手段は、湿式比重分離手段であることが好ましい(請求項4)。かかる発明(請求項4)により製造された発泡粒子は、かさ密度が0.3g/cm3以上1.0g/cm3未満であり、水に浮遊するため、かかる発明(請求項4)によれば、比重分離手段が湿式比重分離手段であることで、水に浮遊した焼成物(浮遊粒子)を回収するだけで、発泡粒子を容易に製造することができる。
上記発明(請求項2〜4)においては、さらに、前記比重分離手段により回収された発泡粒子を乾燥して分級し、100μm以下の粒子径を有する発泡粒子を回収することが好ましい(請求項5)。
上記発明(請求項5)によれば、比重分離手段により回収された粒子のうち100μm以下の粒子径を有する発泡粒子を回収することで、耐熱性に優れ、高強度であり、自動車関連等における断熱材等の用途に適した発泡粒子を容易に製造することができる。
上記発明(請求項2〜5)においては、かさ密度が0.3g/cm3以上1.0g/cm3未満の前記発泡粒子を回収することが好ましい(請求項6)。かかる発明(請求項6)によれば、かさ密度が0.3g/cm3以上のものであれば、フライアッシュバルーンと同等の又はそれ以上の強度を有する発泡粒子を得ることができる。また、かさ密度が1.0g/cm3未満のものであれば、比重分離手段により効率的に、かつ容易に発泡粒子を回収することができ、特に、比重分離手段が湿式比重分離手段であれば、所望とする発泡粒子が水に浮遊するため、浮遊した粒子を回収することで、より容易に発泡粒子のみを回収することができる。
上記発明(請求項2〜6)においては、前記焼成用原料を分級し、粒子径100μm以下の焼成用原料を焼成することが好ましい(請求項7)。かかる発明(請求項7)によれば、焼成用原料の粒子径をあらかじめ100μm以下に調整しておくことで、より効率的に、かつより容易に100μm以下の発泡粒子を製造することができる。
本発明によれば、天然のガラス質鉱物を原料とした焼成発泡体であって、フライアッシュバルーンと同等又はそれ以上の強度を有する発泡粒子、及びそのような発泡粒子を容易に製造することのできる方法を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る発泡粒子の製造方法を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る発泡粒子の製造方法を示すフロー図である。
本実施形態に係る発泡粒子は、ガラス質鉱物から焼成用原料を製造し、得られた焼成用原料を焼成し、得られた焼成物に含まれる浮遊粒子を回収し、回収した浮遊粒子から発泡粒子を回収することにより製造することができる。
(1)焼成用原料の製造
焼成用原料は、図1に示す焼成用原料製造システム1により製造することができる。
図1に示すように、焼成用原料製造システム1は、原料となるガラス質鉱物を解砕する解砕装置11と、解砕装置11の後段に接続された解砕原料タンク12と、解砕原料タンク12に一時的に貯蔵された解砕ガラス質鉱物(解砕原料)を粉砕する粉砕装置13と、粉砕装置13により粉砕されたガラス質鉱物(粉砕原料)を分級する分級機14とを有する。
焼成用原料は、図1に示す焼成用原料製造システム1により製造することができる。
図1に示すように、焼成用原料製造システム1は、原料となるガラス質鉱物を解砕する解砕装置11と、解砕装置11の後段に接続された解砕原料タンク12と、解砕原料タンク12に一時的に貯蔵された解砕ガラス質鉱物(解砕原料)を粉砕する粉砕装置13と、粉砕装置13により粉砕されたガラス質鉱物(粉砕原料)を分級する分級機14とを有する。
焼成用原料製造システム1において、まず、原料となるガラス質鉱物を解砕装置11に導入し、最大粒子径5〜50mm程度に解砕する。このように、ガラス質鉱物をあらかじめ最大粒子径5〜50mm程度に解砕しておくことで、後述する粉砕装置13に導入されるガラス質鉱物の粒子径を小さくすることができる。これにより、粉砕装置13にかかる負荷を低減することができ、粉砕装置13の粉砕能力を増加させることができる。
ガラス質鉱物としては、例えば、日本国内で多量に産出される真珠岩、松脂岩、黒曜岩等が挙げられるが、珪酸質(SiO2)が含まれ、発泡性を有する鉱物であれば特に限定されるものではない。
解砕装置11としては、塊状のガラス質鉱物を解砕できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ジョークラッシャー、ハンマークラッシャー、インパクトクラッシャー等を使用することができる。
解砕装置11において解砕されたガラス質鉱物は、解砕原料タンク12に一時的に貯蔵され、その後粉砕装置13に導入されることで、粉砕される。これにより、粒子径の小さい発泡粒子の原料としてのガラス質鉱物を得ることができる。
粉砕装置13としては、ガラス質鉱物を数百μm以下の粒子径を有する粉体に粉砕することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、竪型ミル、ボールミル等を使用することができる。
次いで、粉砕装置13により粉砕されたガラス質鉱物を、分級機14に導入し、100μm以下の粒子径を有する焼成用原料を得る。焼成用原料の粒子径を100μm以下に調整することで、100μm以下の粒子径を有する発泡粒子を効率的に、かつ容易に製造することができる。
分級機14としては、所定の粒度に分級できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、遠心気流分級機、篩分け機等を使用することができる。なお、分級機により分級されたガラス質鉱物のうち、粒子径100μmを超えるガラス質鉱物は、解砕原料タンク12に返送される。これにより、粒子径100μmを超えるガラス質鉱物は、再度粉砕装置13に導入されて粉砕されることで、粒子径100μm以下の焼成用原料として使用することができ、原料であるガラス質鉱物を無駄なく利用することができる。
(2)焼成用原料の焼成
焼成用原料は、図1に示す焼成システム2により焼成される。
図1に示すように、焼成システム2は、焼成用原料を一時的に貯蔵する焼成用原料タンク21と、焼成用原料を焼成する焼成装置22と、焼成装置2により焼成された焼成物を一時的に貯蔵する焼成物タンク23とを有する。
焼成用原料は、図1に示す焼成システム2により焼成される。
図1に示すように、焼成システム2は、焼成用原料を一時的に貯蔵する焼成用原料タンク21と、焼成用原料を焼成する焼成装置22と、焼成装置2により焼成された焼成物を一時的に貯蔵する焼成物タンク23とを有する。
焼成システム2において、まず、上述した焼成用原料製造システム1における焼成用原料を一時的に貯蔵する焼成用原料タンク21から、焼成用原料を焼成装置22に導入し、焼成装置22において当該焼成用原料を所定温度条件下で所定時間焼成する。
焼成装置22としては、所定温度条件下で焼成用原料を焼成し得るものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ロータリーキルン、気流焼成炉(仮焼炉)等を使用することができる。
焼成装置22における焼成用原料の焼成温度は、900〜1000℃であることが好ましい。焼成温度が900℃未満であると、ガラス質鉱物の軟化が起こらず、焼成物中に未発泡の粒子が多く含まれてしまうおそれがあり、焼成温度が1000℃を超えると、焼成用原料の発泡が過剰になり、発泡粒子の強度が低下するおそれがある。
焼成装置22における焼成用原料の焼成時間は、10分以下であることが好ましい。焼成時間が10分を超えると、発泡粒子同士が融着してしまうおそれがある。
焼成装置22にて焼成された焼成物は、焼成装置22から排出された直後に冷却用空気に接触させることで、焼成物の表面温度を600℃以下にまで急冷することが好ましい。焼成装置22から排出された直後の焼成物は、その表面温度が高温状態のままであるため、そのまま放置すると、焼成物同士の融着が起こるおそれがある。このようにして得られた焼成物は、焼成物貯蔵タンク23に一時的に貯蔵される。
(3)浮遊粒子の回収
浮遊粒子は、図1に示す浮遊粒子回収システム3により回収される。
図1に示すように、浮遊粒子回収システム3は、焼成物と水とを接触させて焼成物のスラリーを製造するスラリー化タンク31と、スラリー化タンク31の後段に設けられた湿式比重分離装置32と、湿式比重分離装置32により分離された浮遊粒子を一時的に貯蔵する浮遊粒子貯蔵タンク33とを有する。
浮遊粒子は、図1に示す浮遊粒子回収システム3により回収される。
図1に示すように、浮遊粒子回収システム3は、焼成物と水とを接触させて焼成物のスラリーを製造するスラリー化タンク31と、スラリー化タンク31の後段に設けられた湿式比重分離装置32と、湿式比重分離装置32により分離された浮遊粒子を一時的に貯蔵する浮遊粒子貯蔵タンク33とを有する。
焼成システム2により得られた焼成物は、焼成物タンク23からスラリー化タンク31に供給される。スラリー化タンク31には、さらに水が供給されることで、焼成物と水とが接触し、焼成物スラリーが製造される。
スラリー化タンク31にて製造された焼成物のスラリーは、湿式比重分離装置32に供給され、湿式比重分離装置32にて発泡した焼成物(浮遊粒子)は回収される。発泡した焼成物(浮遊粒子)は、かさ密度(見掛け比重)が1.0g/cm3未満であるため、焼成物のスラリーが湿式比重分離装置32に供給されるだけで、焼成物のうち発泡したものは浮遊粒子として浮遊し、発泡しなかったものは沈殿する。したがって、発泡した焼成物(浮遊粒子)を容易に、かつ効率的に回収することができる。このとき、発泡した焼成物(浮遊粒子)は水とともに回収されるが、傾斜スクリーン、ベルトスクリーン等の固液分離装置によって発泡粒子のみを回収するようにしてもよい。
湿式比重分離装置32としては、例えば、シックナー、クラリファイアー、沈殿池、ジグ選別機、浮選機等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
湿式比重分離装置32にて水とともに回収された発泡した焼成物(浮遊粒子)は、固液分離装置(図示せず)により発泡した焼成物(浮遊粒子)と水とに分離され、発泡した焼成物(浮遊粒子)は、浮遊粒子貯蔵タンク33に一時的に貯蔵される。湿式比重分離装置32にて発泡した焼成物(浮遊粒子)とともに回収され、固液分離装置(図示せず)により分離された分離水は、リサイクルタンク38に貯蔵され、スラリー化タンク31に戻される。
湿式比重分離装置32にて沈降した未発泡の焼成物は、スラリー状態としてスラリー貯蔵タンク34に一時的に貯蔵される。スラリー貯蔵タンク34に貯蔵されたスラリーは、フィルタープレス35により脱水され、脱水ケーキはケーキ貯蔵ホッパー36に貯蔵され、フィルタープレス35から生じた水は、ろ液タンク37に貯蔵される。ろ液タンク37に貯蔵された水は、リサイクル水タンク38に貯蔵され、スラリー化タンク31に戻される。
(4)発泡粒子の回収
発泡粒子は、図1に示す発泡粒子回収システム4によって回収される。
図1に示すように、発泡粒子回収システム4は、浮遊粒子乾燥機41と、分級機42と、発泡粒子貯蔵タンク43と、不良品貯蔵タンク44とを有する。
発泡粒子は、図1に示す発泡粒子回収システム4によって回収される。
図1に示すように、発泡粒子回収システム4は、浮遊粒子乾燥機41と、分級機42と、発泡粒子貯蔵タンク43と、不良品貯蔵タンク44とを有する。
発泡粒子回収システム4においては、まず、浮遊粒子貯蔵タンク33から浮遊粒子が浮遊粒子乾燥機41に供給される。浮遊粒子は、湿式比重分離装置32にて吸水した状態であるため、浮遊粒子乾燥機41にて浮遊粒子を乾燥する。浮遊粒子乾燥機41としては、例えば、ロータリーキルン等が挙げられるが、浮遊粒子を乾燥することができるものであれば特に限定されない。
浮遊粒子乾燥機41にて乾燥した浮遊粒子は、分級機42に供給され、当該分級機42にて粒子径100μm以下の発泡粒子と粒子径が100μmを超える粒子とに分級される。分級機42としては、例えば、篩い分け機等が挙げられるが、特にこれに限定されるものではない。粒子径100μm以下の発泡粒子は、発泡粒子貯蔵タンク43に貯蔵され、粒子径が100μmを超える粒子は、不良品として不良品貯蔵タンク44に貯蔵される。
このようにして得られた発泡粒子は、粒子径が100μm以下であり、80μm以下であることが好ましい。また、当該発泡粒子のかさ密度(見掛け比重)は、0.3g/cm3以上1.0g/cm3未満であり、0.3〜0.5g/cm3であることが好ましい。かさ密度が0.3g/cm3未満であると、強度が低下してしまうおそれがあり、1.0g/cm3以上であると、湿式比重分離装置32にて未発泡の焼成物と発泡粒子とを選別することが困難となり、発泡粒子を効率的に回収できないおそれがある。
さらに、上記発泡粒子は、水銀圧入法により求めた、焼成発泡体が40体積%存在するときの水銀の圧入圧力が40N/mm2以上であり、特に60N/mm2以上であることが好ましい。具体的には、焼成発泡体を容器に充填し、水銀圧入法により空隙率を求め、水銀を圧入する前の空隙率と水銀を圧入した後の空隙率とを比較して空隙率が40%になったときを、焼成発泡体が体積基準で40%残存するときとし、そのときの水銀の圧入圧力が40N/mm2以上であり、特に60N/mm2以上であることが好ましい。上述のようにして求めた水銀の圧入圧力が40N/mm2未満であると、発泡粒子の強度が不足し、フライアッシュバルーンの代替物として利用できないおそれがあり好ましくない。
本発明の発泡粒子は、粒子径が100μm以下であり、フライアッシュバルーンと同等又はそれ以上の強度を有しているため、建築用材、断熱材等の各種資材として利用することができる。
本発明の発泡粒子の製造方法によれば、粒子径が100μm以下であり、フライアッシュバルーンと同等又はそれ以上の強度を有する発泡粒子を製造することができる。また、本発明の製造方法により製造された発泡粒子は、そのかさ密度が0.3g/cm3以上であれば、水銀圧入法により求めた、焼成発泡体が40体積%存在するときの水銀の圧入圧力が40N/mm2以上であり、所定の強度を有するため、本発明の発泡粒子及びその製造方法によれば、かさ密度を指標に発泡粒子の品質管理をすることもできる。
以下、実施例及び試験例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、下記の実施例及び試験例に何ら制限されるものではない。
〔実施例1〜5,比較例1〜5〕
天然のガラス質鉱物である真珠岩(奥尻産)を、解砕装置(ジョークラッシャー)で解砕し、解砕物をさらに粉砕装置(竪型ミル)で粉砕し、得られた粉砕物を、振動篩を用いて粒子径32〜53μmの粉体に分級し、焼成用原料を得た。
天然のガラス質鉱物である真珠岩(奥尻産)を、解砕装置(ジョークラッシャー)で解砕し、解砕物をさらに粉砕装置(竪型ミル)で粉砕し、得られた粉砕物を、振動篩を用いて粒子径32〜53μmの粉体に分級し、焼成用原料を得た。
得られた焼成用原料を、外熱式ロータリーキルンを用いて、表1に示す焼成温度及び焼成時間の条件下にて焼成した後、空気を用いて100℃以下にまで急冷し、焼成物を得た。
この焼成物に水を加え、5000ppm濃度のスラリーとし、シックナーで湿式比重分離し、浮遊粒子のみを回収した。この浮遊粒子を、ロータリーキルン型外熱式乾燥装置を用いて乾燥させた後、振動篩を用いて100μm以下の発泡粒子のみを回収した(実施例1〜5,比較例1〜4)。なお、比較例5としてフライアッシュバルーン(オーストラリア産)を用意した。
得られた発泡粒子(実施例1〜5,比較例1〜4)及びフライアッシュバルーン(比較例5)について、以下のようにしてかさ密度(g/cm3)を算出し、また水銀の圧入圧力(N/mm2)を測定した。
かさ密度(g/cm3)は、体積100ccの容器に発泡粒子を充填して、その質量(g)を測定し、当該質量を体積(cm3)で除することにより算出した。また、強度は、水銀圧入式ポロシメータを用いて空隙率を求め、水銀の圧入圧力と空隙率との関係から、発泡粒子が40体積%存在するときの水銀の圧入圧力を求めた。このときの水銀の圧入圧力が高いほど発泡粒子の強度が高いことを示す。結果を表1に示す。
表1に示すように、焼成温度900〜1000℃にて焼成した発泡粒子(実施例1〜5)は、フライアッシュバルーン(比較例5)と同等又はそれ以上の強度を有することが確認された。また、これらの発泡粒子(実施例1〜5)のかさ密度は、いずれも0.3g/cm3以上であることが確認された。これにより、本実施例に係る方法により製造された発泡粒子は、かさ密度0.3g/cm3以上のものであれば、所定の強度を有するため、発泡粒子のかさ密度を指標に品質管理をすることもできる。
本発明の発泡粒子は、建築用材、断熱材等として使用されているフライアッシュバルーンの代替物として有用であり、本発明の発泡粒子の製造方法は、かかる発泡粒子の製造に有用である。
1…焼成用原料製造システム
11…解砕装置
13…粉砕装置
14…分級機
2…焼成システム
22…焼成装置
3…浮遊粒子回収システム
32…湿式比重分離装置
4…発泡粒子回収システム
41…浮遊粒子乾燥機
42…分級機
11…解砕装置
13…粉砕装置
14…分級機
2…焼成システム
22…焼成装置
3…浮遊粒子回収システム
32…湿式比重分離装置
4…発泡粒子回収システム
41…浮遊粒子乾燥機
42…分級機
Claims (7)
- ガラス質鉱物の焼成発泡体であって、
粒子径が100μm以下であり、かさ密度が0.3g/cm3以上1.0g/cm3未満であり、かつ水銀圧入法により求めた、前記焼成発泡体が40体積%存在するときの水銀の圧入圧力が40N/mm2以上であることを特徴とする発泡粒子。 - 破砕されたガラス質鉱物を分級して所定の粒子径を有する焼成用原料を製造し、前記焼成用原料を所定の温度条件下で所定の時間焼成した後、得られた焼成物を比重分離手段に供給し、前記焼成物に含まれる発泡粒子を回収することを特徴とする発泡粒子の製造方法。
- 前記焼成用原料を焼成する焼成温度が900〜1000℃であり、焼成時間が10分以下であることを特徴とする請求項2に記載の発泡粒子の製造方法。
- 前記比重分離手段は、湿式比重分離手段であることを特徴とする請求項2又は3に記載の発泡粒子の製造方法。
- さらに、前記比重分離手段により回収された発泡粒子を乾燥して分級し、100μm以下の粒子径を有する発泡粒子を回収することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の発泡粒子の製造方法。
- かさ密度が0.3g/cm3以上1.0g/cm3未満の前記発泡粒子を回収することを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の発泡粒子の製造方法。
- 前記焼成用原料を分級し、粒子径100μm以下の焼成用原料を焼成することを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の発泡粒子の製造方法。
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