JP2007238015A - ジョイントレスバンドを有するエコタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】接地形状、高速耐久性、乗り心地および剛性感をともに向上させることのできるタイヤを提供する。
【解決手段】あらかじめ表面が波付け加工されたフィラメントを用いたスチールコードをジョイントレスバンドとして使用し、全重量の75重量%以上が石油外資源由来の原材料を用いたタイヤであって、該スチールコードの100N荷重時の伸度が1.2〜1.6%、300N荷重時の伸度が2.5〜3.5%、および破断強度が450N以上であるタイヤ。
【選択図】なし

Description

本発明は、ジョイントレスバンドを有するエコタイヤに関する。
現在市販されているタイヤは、全重量の半分以上が石油資源由来の原材料から構成されている。たとえば、一般的な乗用車用ラジアルタイヤは、タイヤ全重量に対して、合成ゴム約2割、カーボンブラック約2割、他にアロマオイルや合成繊維などを含んでおり、タイヤ全体で5割以上の石油資源由来の原材料を含んでいる。
しかしながら、近年、環境問題が重視されるようになり、CO2排出抑制の規制が強化され、また、石油原料は有限であって供給量が年々減少していることから将来的に石油価格の高騰が予測され、石油資源由来の原材料の使用には限界がみられ、石油の枯渇に直面した場合、このような石油資源を主成分とするタイヤを製造するのは不可能となる。
そのため、石油外資源由来の原材料を主成分とするエコタイヤが注目されており、ジョイントレスバンド(JLB)に関しても、合成繊維であるナイロンの代替材料として、石油外資源由来の原材料である再生セルロース繊維のレーヨンなどが検討されている。しかし、レーヨンは、熱寸法安定性には優れるが、温度変化によって強度が低下したり、伸度特性が変化したりするという問題があり、そのため、製造工程において、厳密な温度や湿度の管理が必要であり、コストが著しく増大するという問題があった。また、温度や湿度を完全に管理することは困難であり、ゴムとコードと間の接着強度および強度が低下し、さらに、伸度特性が変化するという問題は解決されておらず、タイヤを製造した際に充分な走行性能を得られないという問題もあった。さらに、タイヤに外傷が発生した場合、この外傷から侵入する湿気によって、コードの強度が低下し、タイヤの耐久性が低下するという問題もあった。
特許文献1には、石油資源由来の原材料の一部または全部を石油外資源由来の原材料で代替することで、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもでき、さらに、石油資源由来の原材料を主成分とするタイヤと比較しても、遜色のない特性を有するエコタイヤが開示されている。しかし、JLBについては石油資源由来の原材料を主成分とするタイヤと同一の合成繊維が使用されており、接地形状、高速耐久性、乗り心地、剛性感などの特性において、いまだ改善の余地がある。
特開2003−63206号公報
本発明は、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもでき、さらに、石油資源由来の原材料を主成分とするタイヤと比較しても、さらに、接地形状、高速耐久性、乗り心地および剛性感をともに向上させることのできるエコタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、あらかじめ表面が波付け加工されたフィラメントを用いたスチールコードをジョイントレスバンドとして使用し、全重量の75重量%以上が石油外資源由来の原材料を用いたタイヤであって、該スチールコードの100N荷重時の伸度が1.2〜1.6%、300N荷重時の伸度が2.5〜3.5%、および破断強度が450N以上であるタイヤに関する。
前記石油外資源由来の原材料としては、天然ゴム、無機フィラーおよび/またはバイオフィラー、植物油脂、天然繊維などを用いることができる。
本発明によれば、所定のスチールコードをジョイントレスバンドとして使用することで、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもでき、さらに、石油資源由来の原材料を主成分とするタイヤと比較しても、さらに、接地形状、高速耐久性、乗り心地および剛性感をともに向上させることのできるエコタイヤを提供することができる。
本発明のタイヤは、フィラメントからなるスチールコードおよび石油外資源由来の原材料を含有する。
フィラメントの材質としては、たとえば、ピアノ線材、軟鋼線材、硬鋼線材などのスチールなどがあげられるが、ピアノ線材および/または硬鋼線材が好ましく、ピアノ線材がより好ましい。
フィラメントの表面は、ゴム侵入を向上させるという理由から、あらかじめ波付け加工されているものを使用する。波付け加工する方法としては、とくに限定されるわけではないが、ギアによる波付け加工などの方法があげられる。
フィラメントの径は0.08mm以上が好ましく、0.15mm以上がより好ましい。フィラメントの径が0.08mm未満では、線引加工が困難なため生産性が極端に低下する傾向がある。また、フィラメントの径は0.50mm以下が好ましく、0.42mm以下がより好ましい。フィラメントの径が0.50mmをこえると、線引加工による微細構造形成が困難となり、強度が低下する傾向がある。
フィラメントの長さは、タイヤサイズに応じて適宜変更することが好ましい。
スチールコード中のフィラメントの総数は、5〜12本であることが好ましい。スチールコード中のフィラメントの総数が5本未満であると、充分なコード強力を得ることができない傾向がある。また、スチールコード中のフィラメントの総数が12本をこえると、重量が重くなる傾向がある。
また、スチールコードは、複数本のフィラメントを1束とし(フィラメント束)、さらに、このフィラメント束を1本あるいは複数本束ねることにより構成することができる。たとえば、フィラメント2〜4本を束ねてフィラメント束を作製し、該フィラメント束を3本束ねることにより、スチールコードを作製してもよいし、また、フィラメント5〜12本を1本のフィラメント束として、このフィラメント束を1本使用することで、スチールコードを作製してもよい。
スチールコードの100N荷重時のもとの長さに対する伸び(100N荷重時伸度)は1.2%以上、好ましくは1.3%以上である。スチールコードの100N荷重時伸度が1.2%未満では、加硫時にスチールコードが破断する。また、スチールコードの100N荷重時伸度は1.6%以下、好ましくは1.5%以下である。スチールコードの100N荷重時伸度が1.6%をこえると、ブレーカーを押さえつけるタガ効果が不足し、高速耐久性が悪化し、さらに、乗り心地も悪化する。
スチールコードの300N荷重時のもとの長さに対する伸び(300N荷重時伸度)は2.5%以上、好ましくは2.7%以上である。スチールコードの300N荷重時伸度が2.5%未満では、ブレーカーを押さえつけるタガ効果が著しく増大し、接地形状が悪化し、偏摩耗しやすくなり、さらに、剛性感も悪化する。また、スチールコードの300N荷重時伸度は3.5%以下、好ましくは3.3%以下である。スチールコードの300N荷重時伸度が3.5%をこえると、乗り心地が悪化する。
スチールコードの破断強度(TB)は450N以上、好ましくは500N以上である。スチールコードのTBが450N未満では、走行中に路面から衝撃を受けた際に、コードが破断する。また、スチールコードのTBは1000N以下が好ましく、800N以下がより好ましい。スチールコードのTBが1000Nをこえると、コード重量が増大し、低燃費性が悪化する傾向がある。
本発明では、複数の層で構成されているブレーカーの両端部の剥離を防ぎ、高速耐久性能を向上させるために、上記条件を満たすスチールコードをブレーカーの両端部の円周方向に巻きつけて、ジョイントレスバンド(JLB)として使用する。
JLBは、ブレーカーの両端からそれぞれ20mm以上形成することが好ましい。JLBが、ブレーカーの両端から20mm未満であると、高速耐久性能が低下する傾向がある。また、JLBは、2層以上重ねる必要はない。JLBの層を2層以上重ねても、高速耐久性能の改善効果は認められず、タイヤ重量が増大し、逆に低燃費性が悪化する傾向がある。
本発明のタイヤは、合成ゴム、カーボンブラック、石油系オイル、合成繊維などの石油資源由来の原材料を石油外資源由来の原材料で代替しており、石油外資源由来の原材料の含有率は、タイヤ全体の75重量%以上、好ましくは85重量%以上、より好ましくは95重量%以上である。石油外資源由来の原材料が75重量%未満では、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもできず、さらに、転がり抵抗が増大する。
代替する石油資源由来の原材料のなかでも、合成ゴムおよびカーボンブラックはタイヤの主たる構成成分であり、これらを石油外資源由来の原材料で代替することが好ましい。タイヤ部材別には、石油資源由来の原材料はトレッドに最も多く含まれ、トレッドを構成する石油資源由来の原材料は、タイヤ全重量の約23%を占める。ついで、サイドウォール、カーカスプライトッピング、インナーライナー、ブレーカートッピング、ビードエイペックスの順に、石油資源由来の原材料を多く含み、これらのタイヤ部材において、石油資源由来の原材料を石油外資源由来の原材料で代替することが好ましい。ここで、石油外資源由来の原材料とは、たとえば、植物由来の資源、鉱物、石炭、天然ガス、貝殻、卵殻、骨粉、甲殻類の殻などがあげられる。
合成ゴムを代替する石油外資源由来の原材料としては、天然ゴム(NR)およびエポキシ化天然ゴム(ENR)があげられる。また、水素化天然ゴム(H−NR)などのENR以外の改質天然ゴムを用いることもできる。
ENRとしては、市販のENRを用いてもよいし、NRをエポキシ化して用いてもよい。NRをエポキシ化する方法としては、とくに限定されるものではないが、クロルヒドリン法、直接酸化法、過酸化水素法、アルキルヒドロペルオキシド法、過酸法などの方法を用いて行うことができる。過酸法としてはたとえば、NRに過酢酸や過蟻酸などの有機過酸を反応させる方法などがあげられる。
ゴム成分中のNRおよび/またはENRの含有率は75重量%以上が好ましく、85重量%以上がより好ましい。NRおよび/またはENRの含有率が75重量%未満では、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもできない。とくに、NRおよび/またはENRの含有率は100重量%が最も好ましい。
カーボンブラックを代替する石油外資源由来の原材料としては、シリカ、セリサイト、炭酸カルシウム、クレー、アルミナ、タルク、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタンなどの無機フィラー;でんぷん、セルロースなどの植物多糖や、キチン、キトサンなどの動物多糖などのバイオフィラーなどがあげられる。なかでも、充分な補強性を確保できるという理由から、無機フィラーが好ましく、シリカがより好ましい。
シリカのBET比表面積(以下、BETとする)は150m2/g以上が好ましい。シリカのBETが150m2/g未満では、補強性が劣る傾向がある。また、シリカのBETは250m2/g以下が好ましい。シリカのBETが250m2/gをこえると、分散性に劣り、凝集してしまうため、物性が低下する傾向がある。
充填剤中の無機フィラーおよび/またはバイオフィラーの含有率は75重量%以上が好ましく、85重量%以上がより好ましい。無機フィラーおよび/またはバイオフィラーの含有率が75重量%未満では、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもできず、さらに、転がり抵抗が増大する傾向がある。とくに、無機フィラーおよび/またはバイオフィラーの含有率は100重量%が最も好ましい。
カーボンブラックを無機フィラーで代替する場合には、シランカップリング剤を併用することが好ましい。シランカップリング剤としては、従来からタイヤの分野において用いられているものであればとくに制限はないが、たとえば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシランなどがあげられ、これらをそれぞれ単独で、または任意に組み合わせて用いることができる。なかでも、シランカップリング剤の補強性効果と加工性という点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリエトキシシランを用いることが好ましく、さらに、加工性という点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドを用いることがとくに好ましい。
無機フィラーにシランカップリング剤を併用する場合、シランカップリング剤の含有量は、無機フィラー100重量部に対して3重量部以上が好ましい。シランカップリング剤の含有量が3重量部未満では、シランカップリング剤の配合による補強性の改善効果が充分に得られない傾向がある。また、シランカップリング剤の含有量は20重量部以下が好ましい。シランカップリング剤の含有量が20重量部をこえると、コストが上がる割に得られる補強性の改善効果の向上が小さくなる傾向がある。
石油系オイルを代替する石油外資源由来の原材料としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生湯、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、サフラワー油、桐油などの植物油脂などがあげられる。なかでも、軟化効果が大きく低コストであるという理由から、なたね油、パーム油およびやし油からなる群から選ばれる少なくとも1種の植物油脂が好ましく、パーム油がより好ましい。なかでも、不飽和度の小さい植物油脂が好ましく、ヨウ素価(油脂100gに付加させることのできるヨウ素のグラム数)が100〜130の半乾性油、ヨウ素価が100以下の不乾性油、固形脂などが好ましい。ヨウ素価が130をこえると、tanδが上昇し、硬さが低下して、転がり抵抗が増大し、操縦安定性が低下する傾向がある。
オイル中の植物油脂の含有率は75重量%以上が好ましく、85重量%以上がより好ましい。植物油脂の含有率が75重量%未満では、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもできず、さらに、転がり抵抗が増大する傾向がある。とくに、植物油脂の含有率は100重量%が最も好ましい。
また、植物油脂は、加硫後のゴム硬さが、40〜90となる量、配合されることが好ましい。ゴム硬度が40未満では必要な剛性が得られない傾向があり、90をこえると加工性に劣る傾向がある。
合成繊維を代替する石油外資源由来の原材料としては、木材パルプから製造されるレーヨン、アセテート、綿実粗リンターから製造されるキャプラなどがあげられる。なかでも、タイヤに必要とされる高強力を有することから、レーヨンが好ましい。
本発明のタイヤは、従来使用されていた石油資源由来の原材料の大部分または全てを前記石油外資源由来の原材料で代替し、従来のタイヤと同様の方法で製造することができる。このようにして製造した本発明のタイヤは、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもできるエコタイヤとすることができる。
実施例にもとづいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
次に、実施例および比較例で用いた各種薬品を説明する。
天然ゴム(NR):RSS♯3
シリカ:デグッサ社製のウルトラジルVN3(BET:175m2/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
セリサイト:日本フォラム(株)製のKM−S
植物油:日清製油(株)製の精製パーム油J
ワックス:日本精鑞(株)製のオゾエース0355
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
硬化レジン:住友デュレス(株)製のスミライトレジンPR12686
接着剤(COST):(株)ジャパンエナジー製のCOST−F
接着剤(S620):住友化学(株)製のスミカノール620
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
<スチールコードの作製>
実施例1
径が0.17mmであるピアノ線材(JIS G 3502のSWRS72A)をギアで型付け加工することで波付け加工し、それを3本束ねてフィラメント束を作製し、さらに、フィラメント束を3本束ね、径が0.76mmの実施例1のスチールコードを作製した。
実施例2
実施例1で使用したピアノ線材より高強度なピアノ線材(JIS G 3502のSWRS82A)を使用する以外は実施例1と同様に、実施例2のスチールコードを作製した。
比較例1
フィラメントの波付けをしないで撚線加工する以外は実施例1と同様に、比較例1のスチールコードを作製した。
比較例2
フィラメントの波付けを極端に大きく撚線加工する以外は実施例1と同様に、比較例1のスチールコードを作製した。
比較例3
フィラメントの波付けをせず、撚ピッチを大きく撚線加工する以外は実施例1と同様に、比較例1のスチールコードを作製した。
比較例4
撚ピッチを大きく撚線加工する以外は実施例1と同様に、比較例1のスチールコードを作製した。
(引張試験)
表1に示すように、所定のサイズのコードを用いて、JIS K 6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引張特性の求め方」に準じて、100N荷重時のもとの長さに対する伸び(100N荷重時伸度)、300N荷重時のもとの長さに対する伸び(300N荷重時伸度)、および破断強度を測定した。100N荷重時伸度、300N荷重時伸度および破断強度が大きいほど、ゴム強度に優れることを示す。
<タイヤの製造>
表1に示す配合処方にしたがい、バンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の配合剤を混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、混練りし、未加硫のトレッド、サイドウォール、インナーライナー、ビードエイペックス、ブレーカートッピングおよびカーカスプライトッピングを成形した。この際、コードとしては、ブレーカーには、径が0.27mmのフィラメントを4本束ねて得られたスチールコードを40本束ね、幅5cmのシート状に成形したものを2枚使用した。また、カーカスプライには、1840dtex/2のレーヨンコード50本を束ねて幅5cmのシート状に成形したものを2枚使用した。続いて、前記の各部材およびその他の部材をタイヤ成型機上に通常の方法で貼り付けて未加硫タイヤを成形した。加硫機中で加熱加圧して、実施例1〜2および比較例2〜4のタイヤを製造した。この際、ブレーカーエッジ部分には、ジョイントレスバンドとして、前記得られたスチールコードを6本束ね、幅12.5mmのシート状に成形したものを3回巻きつけた。なお、比較例1では、加硫時にスチールコードが破断し、タイヤを製造できなかった。
タイヤを製造する際の各タイヤ部材の配合を表1に示す。
Figure 2007238015
(接地形状)
紙を敷き、製造したタイヤの接地させるトレッド面に墨を塗り、その面を下にして、JISの規定荷重である615kgで上から押し付け、紙に写った墨の形状から、以下のように評価した。
○:円形
×:鼓状などの歪な楕円形
(高速耐久性)
JIS D 4230「自動車用タイヤ」の高速性能試験に準じて、内圧260kPaおよび荷重492kgの条件下で、破壊する最高速度を測定した。この際、(1)〜(4)の順にドラム走行をおこない、各ドラム走行終了後において、タイヤに損傷が生じていないか確認した。(4)のドラム走行終了後、タイヤに損傷が生じない場合は、速度を10km/hずつ上昇させてドラム走行を20分間おこない、タイヤに損傷が生じるまで続け、タイヤに損傷が生じた速度を測定した。なお、速度が大きいほど、高速耐久性に優れることを示す。
(1)速度140km/hにて10分間
(2)速度150km/hにて10分間
(3)速度160km/hにて10分間
(4)速度170km/hにて20分間、
(軽快感)
製造したタイヤを排気量2000ccの乗用車に装着させ、ドライアスファルト路面のテストコースを100km/hで実車走行させた。この際、テストドライバーが乗り心地を、下記のように、3点満点で評価した。
1:ハンドルが重く、運転に支障をきたす
2:通常運転が可能
3:良好
(しっかり感)
製造したタイヤを排気量2000ccの乗用車に装着させ、ドライアスファルト路面のテストコースを100km/hで実車走行させた。この際、テストドライバーが剛性感を、下記のように、3点満点で評価した。
1:不安を感じる
2:通常運転が可能
3:良好
上記試験の評価結果を表2に示す。
Figure 2007238015

Claims (5)

  1. あらかじめ表面が波付け加工されたフィラメントを用いたスチールコードをジョイントレスバンドとして使用し、
    全重量の75重量%以上が石油外資源由来の原材料を用いたタイヤであって、
    該スチールコードの100N荷重時の伸度が1.2〜1.6%、
    300N荷重時の伸度が2.5〜3.5%、および
    破断強度が450N以上であるタイヤ。
  2. 石油外資源由来の原材料として、天然ゴムを含む請求項1記載のタイヤ。
  3. 石油外資源由来の原材料として、無機フィラーおよび/またはバイオフィラーを含む請求項1または2記載のタイヤ。
  4. 石油外資源由来の原材料として、植物油脂を含む請求項1、2または3記載のタイヤ。
  5. 石油外資源由来の原材料として、天然繊維を含む請求項1、2、3または4記載のタイヤ。
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