JP2007237911A - 制動力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】打音の発生を高精度に検出し、打音を抑制する制動力制御装置を提供することを課題とする。
【解決手段】ディスクブレーキによる制動力を制御する制動力制御装置1において、ディスクブレーキにおける打音に関する情報を検出する打音情報検出手段11と、打音情報検出手段11で検出した打音に関する情報に基づいて打音発生の有無を判定する打音判定手段31aとを備え、打音判定手段31aで打音発生と判定した場合に打音を抑制するための制動制御を行うことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディスクブレーキにおけるラトリング音の発生を検出し、ラトリング音を抑制する制動力制御装置に関する。
ディスクブレーキ装置は、車輪と共に回転するディスクロータを左右両側からブレーキパッドで挟み、ピストンの作動によって2つのブレーキパッドをディスクロータに接触させることによって、制動力を発生させる。ブレーキパッドはキャリパ内でマウンティングによって取り付けられており、ブレーキパッドとマウンティングとの間には僅かに隙間がある。そのため、車両走行中に段差などを乗り越えるときに、その隙間でブレーキパッドが振動することにより、ラトリング音(物体が衝突することによって発生する打音)が発生する場合がある。また、浮動キャリパ型のディスクブレーキ装置の場合、車両走行中、ピストンが移動自在であり、このピストンのガイド部材であるスライドピンも移動自在である。そのため、車両走行中に段差などを乗り越えるときに、キャリパ内でピストンやスライドピンが揺動することにより、スライドピンなどによってラトリング音が発生する場合がある。このようなラトリング音は、運転者に不快感を与える。
そこで、ラトリング音を抑制するための技術が各種開発されている。例えば、キャリパのマウンティングにサポートプレートを設け、サポートプレートのばね力を利用してブレーキパッドを拘束し、ラトリング音の発生を抑制する。しかし、サポートプレートなどを利用したハードによる抑制方法では、ハードの加工精度に依存するため、ラトリング音抑制性能にばらつきが発生し、ラトリング音を抑制できない場合もある。そこで、制御ブレーキによるラトリング音の抑制方法もあり、例えば、車両挙動(路面悪路)を検出し、車両挙動によってラトリング音が発生すると判定された場合、車両走行時でもブレーキパッドをディスクロータに押圧することによってブレーキパッドやスライドピンなどを拘束し、ラトリング音の発生を抑制する(特許文献1参照)。ラトリング音の発生の判定方法としては、例えば、所定時間内に車高の変動が所定幅以上になった場合にラトリング音が発生する可能性があると判定する。
特開2005−104261号公報
従来のラトリング音の発生判定方法では、車高の変動だけで判定を行っているので、その判定精度が低い。そのため、ラトリング音が発生すると判定した場合でも、実際にはラトリング音が発生していないときがあり、車両走行中に不要な制動力を発生させることになる。その結果、燃費が悪化し、ディスクブレーキやブレーキパッドの耐久性が低下する。
そこで、本発明は、打音の発生を高精度に判定し、打音を抑制する制動力制御装置を提供することを課題とする。
本発明に係る制動力制御装置は、ディスクブレーキによる制動力を制御する制動力制御装置において、ディスクブレーキにおける打音に関する情報を検出する打音情報検出手段と、打音情報検出手段で検出した打音に関する情報に基づいて打音発生の有無を判定する打音判定手段とを備え、打音判定手段で打音発生と判定した場合に打音を抑制するための制動制御を行うことを特徴とする。
この制動力制御装置では、打音情報検出手段により、ディスクブレーキにおける打音に関する情報を検出する。打音は、ディスクブレーキにおける各構成部材が衝突することに発生する音である。打音に関する情報は、ディスクブレーキにおける打音発生を検出や予測ができる情報であり、例えば、キャリパ周辺の振動情報や音情報、タイヤから伝わる車両の振動情報、打音の発生させる要因となる路面の凹凸情報や路面の段差情報がある。制動力制御装置では、打音判定手段により、打音に関する情報に基づいて打音の発生の有無を判定する。打音発生と判定した場合、制動力制御装置では、打音を抑制するための制動制御を行う。この制動制御によって、ブレーキパッドをディスクロータに強制的に押し付け、ブレーキパッド、スライドピンなどの各構成部材の挙動を拘束し、ラトリング音が発生しない。このように、この制動力制御装置では、打音発生を検出や予測が可能な情報に基づいて打音発生(打音が発生している場合あるいは打音が発生すると予測される場合)を高精度に検出することができ、打音発生の可能性の高い場合にだけ打音を抑制するための制動制御を行うことができる。その結果、ラトリング音による乗員の不快感を抑制できるとともに、不要な制動力による燃費悪化及びディスクブレーキやブレーキパッドの耐久性低下を防止することができる。
本発明の上記制動力制御装置では、打音情報検出手段は、車両に入力される振動を検出する車両振動検出手段であり、打音判定手段は、車両振動検出手段で検出した振動の振幅と振幅の変化量が所定の条件を満たすか否かによって打音発生の有無を判定する構成としてもよい。
この制御力制御装置では、車両振動検出手段により、車両に入力される振動を検出する。車両に入力される振動は、路面の状況に応じたタイヤから車両に伝わる振動である。そして、制動力制御装置では、打音判定手段により、その検出した振動の振幅と変化量が所定の条件を満たしているか否かによって打音発生の有無を判定する。この所定の条件は、車両に入力される振動から打音の発生する可能性が高い路面状況であると判断できる振動の振幅条件と変化量条件である。このように、制動力制御装置では、車両に入力される振動の振幅とその変化量に基づいて路面状況が打音を発生する可能性が高い状況かを判断でき、打音発生の可能性を高精度に検出することができる。
本発明の上記制動力制御装置では、打音情報検出手段は、ディスクブレーキで発生する音を検出する音検出手段であり、打音判定手段は、車速に基づくサンプリング時間内に音検出手段で検出した音の大きさが所定の大きさを複数回超えるか否かによって打音発生の有無を判定する構成としてもよい。
この制御力制御装置では、音検出手段により、ディスクブレーキで発生する音を検出する。そして、制動力制御装置では、打音判定手段により、車速に基づくサンプリング時間を設定し、サンプリング時間内に検出した音の大きさが所定の大きさを複数回超えるか否かによって打音発生の有無を判定する。所定の大きさは、打音の可能性が高いと判断できる音の大きさである。このように、制動力制御装置では、所定の時間内に打音と判断できる大きさの音が複数回発生した場合だけ打音発生と判定することにより、打音の発生を確実に検知できる。
本発明の上記制動力制御装置では、打音情報検出手段は、キャリパの振動を検出するキャリパ振動検出手段であり、打音判定手段は、キャリパ振動検出手段で検出した振動の振幅に基づいて打音発生の有無を判定し、打音抑制制動制御中には打音判定手段における打音の判定条件を緩和する構成としてもよい。
この制御力制御装置では、キャリパ振動検出手段により、キャリパの振動を検出する。そして、制動力制御装置では、打音判定手段によりキャリパの振動の振幅に基づいて打音発生の有無を判定し、打音発生と判定した場合には打音を抑制するための制動制御を行う。この制動制御中、打音が抑制され、打音によるキャリパの振動が小さくなる。そのため、打音が発生していないと判定し、制動制御を一旦解除する可能性がある。しかし、路面状況としては打音を発生させる状況であるので、再び、打音発生と判定し、制動制御を行う。このような状況をなくすために、制動力制御装置では、打音抑制制動制御中、打音判定手段におけるキャリパの振動の振幅に対する打音の判定条件を緩和する。これによって、打音抑制制動制御によって打音によるキャリパの振動が小さくなっても、打音発生と判定し続けることができ、打音が発生している間、制制動制御を継続することができる。その結果、抑制された打音が再び発生するようなことがなくなり、乗員の不快感を防止できる。
本発明の上記制動力制御装置では、打音情報検出手段は、キャリパの振動を検出するキャリパ振動検出手段であり、打音判定手段は、キャリパ振動検出手段で検出した振動が打音の振動パターンを満たしているかによって打音発生の有無を判定する構成としてもよい。
この制御力制御装置では、キャリパ振動検出手段により、キャリパの振動を検出する。そして、制動力制御装置では、打音判定手段によりキャリパの振動が打音の振動パターンを満たしているかによって打音発生の有無を判定する。このように、制動力制御装置では、打音の振動パターンを利用することにより、打音が発生しているか否かを高精度に判定することができる。
本発明の上記制動力制御装置では、打音情報検出手段は、車両前方の段差を検出する段差検出手段と車速を検出する車速検出手段であり、打音判定手段は、段差検出手段で検出した段差の形状と車速検出手段で検出した車速に基づいて打音発生を予測する構成としてもよい。
この制御力制御装置では、段差検出手段により車両前方の段差を検出するとともに、車速検出手段により車速を検出する。そして、制動力制御装置では、打音判定手段により、段差の形状と車速に基づいて打音発生の有無を予測判定する。段差の形状と車速からその段差を車両が乗り越えるときに発生するエネルギやタイヤが段差に接触する角度などを求めることができ、その段差を乗り越えるときに車両に入力される振動を予測でき、更に、打音が発生するかを予測することができる。このように、制動力制御装置では、段差の形状や車速から打音発生を予測することにより、打音が発生する前に制動制御を行うことができる。そのため、打音発生を未然に防止することができる。なお、段差は、石畳や凹凸などによる段差も含むものとする。
本発明の上記制動力制御装置では、打音判定手段で打音発生を予測した場合に減速操作を検出したときに打音を抑制するための制動制御を行う構成としてもよい。
この制御力制御装置では、打音判定手段により、段差の形状と車速から打音発生と予測判定した場合に減速操作(アクセル戻し操作、ブレーキ踏み込み操作など)を検出したときに打音を抑制するための制動制御を行う。一般に、運転者は、前方にある程度の大きさの段差がある場合には車速を低減させ、段差による衝撃を低減させようとする。そこで、制動力制御装置では、このような運転者の減速操作を利用し、減速操作に応じて打音を抑制するための制動制御を行う。これによって、制動制御による減速感を運転者は減速操作による減速感と感じるので、打音抑制制動制御による減速感を低減できる。
本発明の上記制動力制御装置では、打音抑制制動制御中に駆動力を増大させる構成としてもよい。
この制御力制御装置では、打音抑制制動制御中、制動力を発生させるとともに、同じタイミングで駆動力を増大させる。これによって、制動制御による制動力を駆動力で相殺でき、車速の変化を抑制し、乗員の減速感を低減できる。
本発明は、打音の発生を高精度に判定することができ、打音の発生する可能性の高いときにだけ打音を抑制するための制動制御を行うことができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る制動力制御装置の実施の形態を説明する。
本実施の形態では、本発明に係る制動力制御装置を、車両に搭載されるディスクブレーキ装置に備えられる制動力制御装置に適用する。本実施の形態に係る制動力制御装置は、制御ブレーキによって運転者のブレーキ操作をアシストする装置である。さらに、本実施の形態に係る制動力制御装置は、ラトリング音の発生を検出や予測し、制御ブレーキによってラトリング音を抑制する。本実施の形態には、ラトリング音の発生の検出や予測あるいはラトリング音発生抑制制御中の処理が異なる7つの形態がある。
本実施の形態に係るディスクブレーキは、浮動キャリパ型、対向ピストン型などの様々なタイプのディスクブレーキが適用可能である。ディスクブレーキには、車輪に共に回転するディスクロータが配設され、キャリパにディスクロータを跨いで一対のブレーキパッドが配設されている。キャリパには、ホイールシリンダが形成され、ホイールシリンダにピストンがディスクロータの接線方向に沿って摺動自在に設けられている。ブレーキパッドは、キャリパ内にマウンティングによって取り付けられている。
本実施の形態に係る制動力制御装置は、運転者がブレーキ操作を行った場合、そのブレーキペダルのストロークに基づいて目標のブレーキ油圧(目標油圧)を設定し、その目標油圧になるように制御ブレーキアクチュエータによってホイールシリンダ内を加圧する。また、本実施の形態に係る制動力制御装置は、車両走行中にラトリング音の発生を検出又は予測した場合、一定の小さい目標油圧を設定し、制御ブレーキアクチュエータによってホイールシリンダ内を一定量加圧する。
図1〜図4を参照し、第1の実施の形態に係る制動力制御装置1について説明する。図1は、第1の実施の形態に係る制動力制御装置の構成図である。図2は、第1の実施の形態に係るタイミングチャートであり、(a)が車両振動(路面外乱によるタイヤから伝わる振動)の振幅の時間変化であり、(b)がラトリング音発生抑制制御のON/OFFである。図3は、第1の実施の形態に係るラトリング音発生抑制制御ON/OFFの判断用マップである。図4は、第1の実施の形態に係る車両振動の勾配及び振幅値の求めた方の説明図である。
制動力制御装置1は、走行中に、車両が様々な路面(凹凸、段差など)を通過する際に発生する車両振動に基づいてラトリング音の発生を検出する。そして、制動力制御装置1では、ラトリング音発生と判定した場合にはピストン加圧する。制動力制御装置1は、ブレーキペダルセンサ10、圧電センサ11、制御ブレーキアクチュエータ20及びECU[Electronic Control Unit]31を備えている。なお、第1の実施の形態では、圧電センサ11が特許請求の範囲に記載する打音情報検出手段及び車両振動検出手段に相当する。
ブレーキペダルセンサ10は、ブレーキペダルのストローク量(操作量)を検出するセンサである。ブレーキペダルセンサ10では、検出したブレーキのストローク量をブレーキ信号としてECU31に送信する。
圧電センサ11は、車体に取り付けられ、路面状況に応じたタイヤから伝わる振動(外乱振動)を検出するセンサである。圧電センサ11では、検出した車両振動を振動信号としてECU31に送信する。図2(a)には、圧電センサ11で検出した車両振動波形の一例を示しており、路面の状況に応じて車両振動が変動している。この車両振動によって、ディスクブレーキのブレーキパッドなどが揺動し、ラトリング音が発生する場合がある。
制御ブレーキアクチュエータ20は、各輪に設けられ、ホイールシリンダの油圧を制御するアクチュエータであり、ピストン加圧量を変化させる。制御ブレーキアクチュエータ20では、ECU31からの制御電流に応じてアクチュエータを作動させてホイールシリンダに所定の油圧を発生させる。
ECU31は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[ReadOnly Memory]、RAM[Random Access Memory]などからなり、電子制御ユニットである。ECU31では、各センサ10,11からの検出信号を受信する。そして、ECU31では、制動中、運転者のブレーキ操作に応じて制御ブレーキアクチュエータ20を制御する。また、ECU31では、走行中、車体振動に基づいてラトリング音の発生を検出し、ラトリング音発生と判定した場合には制御ブレーキアクチュエータ20によってピストン加圧制御する。そのために、ECU31には、ラトリング音発生判定部31a、ラトリング音抑制油圧設定部31b、目標油圧設定部31c及び制御ブレーキアクチュエータ作動部31dが構成される。なお、第1の実施の形態では、ラトリング音発生判定部31aが特許請求の範囲に記載する打音判定手段に相当する。
ラトリング音発生判定部31aでは、圧電センサ11で検出した車両振動波形を一定のサンプリング時間Δtでサンプリングし、振動波形からサンプリングの両端Tn−1,Tの振幅An−1,Aを抽出する(図4参照)。そして、ラトリング音発生判定部31aでは、式(1)により、振動の勾配|K|を演算する。また、ラトリング音発生判定部31aでは、振幅An−1と振幅Aのうち大きい方の値を振幅値|A|とする。
Figure 2007237911
勾配|K|は車両振動のサンプリング時間Δt当たりの振動振幅の変化量を示し、振幅値|A|はサンプリング中の車両振動の振幅の最大値を示す。この勾配|K|と振幅値|A|は、車両振動の特徴を示しており、この特徴からラトリング音が発生するか否かを推定できる。
図3には、勾配|K|と振幅値|A|によるラトリング音発生の判断用マップを示している。勾配|K|が|Kmax|以上又は振幅値|A|が|Amax|以上の領域がラトリング音が発生すると推定される領域であり、ラトリング音発生と判定した場合には勾配|K|が|Kmin|以下かつ振幅値|A|が|Amin|以下の領域がラトリング音が発生しなくなったと推定される領域であり、その間の領域がラトリング音非発生領域である。この|Kmax|、|Amax|、|Kmin|、|Amin|の各値は、車体仕様やディスクブレーキ仕様などで変わり、実験によって予め設定される。
ラトリング音発生判定部31aでは、勾配|K|が|Kmax|以上又は振幅値|A|が|Amax|以上かを判定する。そして、勾配|K|が|Kmax|以上又は振幅値|A|が|Amax|以上の場合、ラトリング音発生判定部31aでは、ラトリング音発生抑制制御をONに設定する。この制御をONしている場合、ラトリング音発生判定部31aでは、勾配|K|が|Kmin|以下かつ振幅値|A|が|Amin|以下かを判定する。そして、勾配|K|が|Kmin|以下かつ振幅値|A|が|Amin|以下上になった場合、ラトリング音発生判定部31aでは、ラトリング音発生抑制制御をOFFに設定する。
図2には、ラトリング音発生抑制制御のON/OFFの一例を示している。サンプリングSaでは、|Ka|が|Kmax|以上又は振幅値|Aa|が|Amax|以上となり、制御をONに設定する。サンプリングSbでは、|Kb|が|Kmax|以上かつ振幅値|Ab|が|Amin|以下であり、制御ONを継続する。サンプリングScでは、|Kc|が|Kmin|以下かつ振幅値|Ac|が|Amin|以上であり、制御ONを継続する。サンプリングSdでは、|Kd|が|Kmin|以下かつ振幅値|Ad|が|Amin|以下となり、制御をOFFに設定する。
ラトリング音抑制油圧設定部31bでは、ラトリング音発生判定部31aでラトリング音発生抑制制御をONに設定している場合、ラトリング音抑制油圧として抑制油圧を設定する。この抑制油圧は、ブレーキパッドとディスクロータとが引き摺りを生じ、ブレーキパッドなどの各部材の挙動を拘束できる程度の小さいピストン加圧を行うための油圧である。抑制油圧は、ディスクブレーキ仕様などによって変わり、実験によって予め設定される。また、ラトリング音抑制油圧設定部31bでは、ラトリング音発生判定部31aでラトリング音発生抑制制御がONからOFFに切り替わった場合、ラトリング音抑制油圧として定常状態の油圧を設定する。
目標油圧設定部31cでは、制動中(ブレーキ操作が行われている場合)、油圧マップを参照し、ブレーキペダルセンサ10で検出したストローク量に応じた目標油圧を設定する。油圧マップは、ブレーキのストローク量とホイールシリンダの目標油圧とを対応付けたマップであり、実験などによって予め設定される。また、目標油圧設定部31cでは、走行中、ラトリング音抑制油圧設定部31bで設定したラトリング音抑制油圧を目標油圧として設定する。
制御ブレーキアクチュエータ作動部31dでは、目標油圧設定部31cで設定した目標油圧になるように、制御ブレーキアクチュエータ20を作動させる目標電流を設定する。そして、制御ブレーキアクチュエータ作動部31dでは、その目標電流になるように、制御ブレーキアクチュエータ20に制御電流を出力する。
図1〜図4を参照し、制動力制御装置1における動作を図5のフローチャートに沿って説明する。特に、ECU31におけるラトリング音発生判定処理については図6のフローチャートに沿って説明する。図5は、第1〜第6の実施の形態に係る制動力制御装置における動作の流れを示すフローチャートである。図6は、第1の実施の形態に係るラトリング音発生判定処理の流れを示すフローチャートである。
ブレーキペダルセンサ10では、ブレーキペダルのストローク量を検出し、ブレーキ信号をECU31に送信している。圧電センサ11では、車両振動を検出し、振動信号をECU31に送信している(S1)。
走行中、ECU31では、ラトリング音発生判定処理を行う(S2)。まず、ECU31では、圧電センサ11からの車両振動情報を取得し(S10)、その車両振動波形をサンプリング時間Δtでサンプリングする(S11)。そして、ECU31では、サンプリング時間Δt(=|t−tn−1|)とそのΔtにおける振幅差ΔA(=|A−An−1|)によって振動の勾配|K|を演算する(S12)。また、ECU31では、振幅A,An−1を比較し、その大きい値を振幅値|A|に設定する(S13)。
そして、ECU31では、勾配|K|が|Kmax|以上又は振幅値|A|が|Amax|以上かを判定する(S14)。S14にて判定条件を満たす場合、ECU31では、ラトリング音発生抑制制御をONに設定する(S15)。一方、S14にて判定条件を満たさない場合、ECU31では、S10の処理に戻る。
ラトリング音発生抑制制御がONしている場合、ECU31では、S10〜S13の各処理と同様に、車両振動情報に基づいて勾配|K|と振幅値|A|を設定する(S16〜S19)。そして、ECU31では、勾配|K|が|Kmin|以下かつ振幅値|A|が|Amin|以下かを判定する(S20)。S20にて判定条件を満たす場合、ECU31では、ラトリング音発生抑制制御をONからOFFに設定する(S21)。一方、S20にて判定条件を満たさない場合、ECU31では、S16の処理に戻る。
次に、ECU31では、ラトリング音発生抑制制御がONの場合にはラトリング音抑制油圧として抑制油圧を設定し(S3)、ラトリング音発生抑制制御がOFFの場合にはラトリング音抑制油圧として定常状態の油圧を設定する。
制動中(ブレーキペダル操作中)、ECU31では、ブレーキペダルセンサ10からのブレーキペダルのストローク量を取り入れ、そのストローク量に応じた目標油圧を設定する(S4)。一方、走行中、ECU31では、ラトリング音抑制油圧を目標油圧として設定する(S4)。ただし、ラトリング音発生抑制制御がOFFの場合には目標油圧は定常状態の油圧である。
そして、ECU31では、目標油圧となるように、各輪の制御ブレーキアクチュエータ20に制御電流を出力する(S5)。すると、各輪の制御ブレーキアクチュエータ20では、その制御電流に応じて作動し、ホイールシリンダに目標油圧に相当する油圧を発生する(S5)。この発生する油圧は、制動中の場合にはブレーキペダル操作に応じた油圧となり、走行中のラトリング音発生抑制制御ONの場合にはラトリング音抑制油圧となる。
各輪で、この発生した油圧によって、ピストンが押圧され、ピストンによりブレーキパッドを加圧する(S6)。制動中、ブレーキパッドがブレーキペダル操作に応じた押圧力でディスクロータを押し付け、ブレーキペダル操作に応じた制動力が発生する。走行中のラトリング音発生抑制制御ONの場合、ブレーキパッドがラトリング音抑制油圧に応じた小さい押圧力でディスクロータを押し付け、小さい制動力が発生する。この際、ブレーキパッドとディスクロータの引き摺りによって、ブレーキパッドやスライドピンなどの各部材が拘束され、ラトリング音の発生が抑制される。
この制動力制御装置1によれば、車両振動における振幅値と振幅の変化量の2つのパラメータによってラトリング音の発生を判定することにより、ラトリング音の発生を高精度に判定することができる。その結果、ラトリング音による乗員の不快感を防止できるとともに、ラトリング音が発生しているときだけ制動制御を行うので、不要な制動力による燃費悪化及びディスクブレーキやブレーキパッドの耐久性低下を防止することができる。
次に、図7及び図8を参照し、第2の実施の形態に係る制動力制御装置2について説明する。図7は、第2の実施の形態に係る制動力制御装置の構成図である。図8は、第2の実施の形態に係るタイミングチャートであり、(a)が音圧レベルの時間変化であり、(b)がラトリング音発生抑制制御のON/OFFである。なお、制動力制御装置2では、第1の実施の形態に係る制動力制御装置1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
制動力制御装置2は、制動力制御装置1と比較すると、ラトリング音発生判定方法だけが異なる。制動力制御装置2は、走行中に、車両(特に、キャリパ周辺)で発生した音に基づいてラトリング音の発生を検出する。そして、制動力制御装置2では、ラトリング音発生と判定した場合にはピストン加圧する。制動力制御装置2は、ブレーキペダルセンサ10、音圧センサ12、車速センサ13、制御ブレーキアクチュエータ20及びECU32を備えている。なお、第2の実施の形態では、音圧センサ12が特許請求の範囲に記載する打音情報検出手段及び音検出手段に相当する。
音圧センサ12は、各輪のキャリパ周辺に取り付けられ、発生している音の音圧を検出するセンサである。音圧センサ12では、検出した音圧を音圧信号としてECU32に送信する。図8(a)には、音圧センサ12で検出した音圧波形の一例を示しており、音圧レベルが変動している。ラトリング音が発生した場合、短時間内に数回継続して大きな音圧レベルとなる。
車速センサ13は、車両の速度を検出するセンサである。車速センサ13では、検出した車速を車速信号としてECU32に送信する。
ECU32は、CPU、ROM、RAMなどからなる電子制御ユニットであり、第1の実施の形態に係るECU31とラトリング音発生判定処理だけが異なる。ECU32では、走行中、キャリパ周辺で発生している音に基づいてラトリング音の発生を検出し、ラトリング音発生と判定した場合には制御ブレーキアクチュエータ20によってピストン加圧制御する。そのために、ECU32には、ラトリング音発生判定部32a、ラトリング音抑制油圧設定部31b、目標油圧設定部31c及び制御ブレーキアクチュエータ作動部31dが構成される。なお、第2の実施の形態では、ラトリング音発生判定部32aが特許請求の範囲に記載する打音判定手段に相当する。
ラトリング音発生判定部32aでは、音圧センサ12で検出した音圧波形を周波数解析し、周波数Fを計測し、1周期毎の振幅A(ピーク値)を計測する。また、ラトリング音発生判定部32aでは、車速センサ13で検出した車速からサンプリング周期Δtを設定する。このサンプリング周期Δtは、車速が高いほど小さい値となる。
そして、ラトリング音発生判定部32aでは、サンプリング周期Δt内に振幅Aが閾値Ajを複数回超えるか否かを判定する。この閾値Ajは、ラトリング音と判断できる大きさの音圧レベルであり、実験によって予め設定される。Δt内に振幅Aが閾値Ajを複数回超える場合、ラトリング音発生判定部32aでは、複数回超えた時点でラトリング音発生抑制制御をONに設定する。一方、Δt内に振幅Aが閾値Ajを複数回超えない場合、ラトリング音発生判定部32aでは、サンプリングが終了した時点でラトリング音発生抑制制御をOFFに設定する。この超える複数回数は、2回以上であればよいが、実験などによって設定される。回数が多いほどラトリング音の発生を確実に検出できるが、判定に遅れを生じる場合があるので、適正な回数に設定する必要がある。
図8には、ラトリング音発生抑制制御のON/OFFの一例を示している。サンプリングSaでは、振幅Aが閾値Ajを1回だけ超えるので、制御OFFを継続する。サンプリングSbでは、振幅Aが閾値Ajを2回超えるので、2回目に超えた時点で制御をONに設定する。サンプリングScでは、振幅Aが閾値Ajを1回だけ超えるので、サンプリングが終了した時点で制御をOFFに設定する。
図7及び図8を参照し、制動力制御装置2における動作を図5のフローチャートに沿って説明する。特に、ECU32におけるラトリング音発生判定処理については図9のフローチャートに沿って説明する。図9は、第2の実施の形態に係るラトリング音発生判定処理の流れを示すフローチャートである。
音圧センサ12では、発生している音の音圧を検出し、音圧信号をECU32に送信している(S1)。車速センサ13は、車速を検出し、車速信号をECU32に送信している。
走行中、ECU32では、ラトリング音発生判定処理を行う(S2)。まず、ECU32では、音圧センサ12からの音圧情報を取得するとともに(S30)、車速センサ13からの車速情報を取得する(S31)。そして、ECU32では、音圧波形を周波数解析し、周波数Fと1周期毎の振幅A(ピーク値)を計測する(S32)。また、ECU32では、車速からサンプリング周期Δtを設定する(S33)。
そして、ECU32では、サンプリング周期Δt毎に、サンプリング周期Δt内において振幅Aが閾値Ajを複数回(例えば、2回)超えるか否かを判定する(S34)。S34にて判定条件を満たす場合、ECU32では、ラトリング音発生抑制制御をONに設定する(S35)。一方、S34にて判定条件を満たさない場合、ECU32では、ラトリング音発生抑制制御をOFFに設定する(S36)。
ラトリング音発生判定処理が終了すると、制動力制御装置2では、第1の実施の形態と同様の動作を行う。これによって、第1の実施の形態と同様に、走行中にラトリング音の発生を検出した場合、ブレーキパッドとディスクロータの引き摺りによって、ラトリング音の発生が抑制する。
この制動力制御装置2によれば、サンプリング周期内にラトリング音と判断できる音が複数回発生していることによってラトリング音の発生を判定することにより、ラトリング音の発生を高精度に判定することができる。
次に、図10及び図11を参照し、第3の実施の形態に係る制動力制御装置3について説明する。図10は、第3の実施の形態に係る制動力制御装置の構成図である。図11は、第3の実施の形態に係る振幅判定閾値マップである。なお、制動力制御装置3では、第1の実施の形態に係る制動力制御装置1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
制動力制御装置3は、制動力制御装置1と比較すると、ラトリング音発生判定方法だけが異なる。制動力制御装置3は、走行中に、キャリパの振動に基づいてラトリング音の発生を検出する。そして、制動力制御装置3では、ラトリング音発生と判定した場合にはピストン加圧する。さらに、制動力制御装置3では、ラトリング音発生抑制制御中にラトリング音の判定基準を緩和する。制動力制御装置3は、ブレーキペダルセンサ10、圧電センサ14、油圧センサ15、制御ブレーキアクチュエータ20及びECU33を備えている。なお、第3の実施の形態では、圧電センサ14が特許請求の範囲に記載する打音情報検出手段及びキャリパ振動検出手段に相当する。
圧電センサ14は、各輪のキャリパに取り付けられ、キャリパの振動を検出するセンサである。圧電センサ14では、検出した振動を振動信号としてECU33に送信する。
油圧センサ15は、各輪のホイールシリンダに取り付けられ、ホイールシリンダの油圧を検出するセンサである。油圧センサ15では、検出した油圧を油圧信号としてECU33に送信する。
ECU33は、CPU、ROM、RAMなどからなる電子制御ユニットであり、第1の実施の形態に係るECU31とラトリング音発生判定処理だけが異なる。ECU33では、走行中、キャリパ振動に基づいてラトリング音の発生を検出し、ラトリング音発生と判定した場合には制御ブレーキアクチュエータ20によってピストン加圧制御する。このピストン加圧制御中、ECU30では、ラトリング音を発生を判定するための閾値を緩和する。そのために、ECU33には、ラトリング音発生判定部33a、ラトリング音抑制油圧設定部31b、目標油圧設定部31c及び制御ブレーキアクチュエータ作動部31dが構成される。なお、第3の実施の形態では、ラトリング音発生判定部33aが特許請求の範囲に記載する打音判定手段に相当する。
ラトリング音発生抑制制御中にラトリング音を発生を判定するための閾値を緩和する理由を説明する。ラトリング音発生抑制制御中、ラトリング音の発生が抑制され、ラトリング音によるキャリパの振動が小さくなる。そのため、キャリパの振動の振幅を一定の閾値と比較してラトリング音の発生判定を行っている場合、ラトリング音が発生していないと判定し、ラトリング音発生抑制制御が一旦解除される。しかし、路面状況としてはラトリング音を発生させる状況(路面外乱が大きい状態)であるので、再び、ラトリング音が発生し、ラトリング音が発生と再度判定し、ラトリング音発生抑制制御を行う。このような状況をなくすために、ラトリング音発生抑制制御中、キャリパの振動の振幅に対するラトリング音を判定するための閾値を小さく、判定条件を緩和する。これによって、ラトリング音発生抑制制御によってキャリパの振動が小さくなっても、ラトリング音発生と判定し続けることができ、ラトリング音が発生している間、ラトリング音発生抑制制御を継続することができる。
ラトリング音発生判定部33aでは、圧電センサ14で検出したキャリパの振動波形を周波数解析し、周波数Fを計測し、1周期毎の振幅A(ピーク値)を計測する。また、ラトリング音発生判定部33aでは、油圧センサ15で検出したホイールシリンダの油圧からブレーキ加圧量を演算する。
そして、ラトリング音発生判定部33aでは、振幅判定閾値マップを参照し、ブレーキ加圧量に対応する振幅判定閾値Ajを設定する。振幅判定閾値マップは、ブレーキ加圧量と振幅判定閾値Ajとを対応付けたマップであり、実験などによって予め設定される。図11に振幅判定閾値マップの一例を示しており、ブレーキ加圧量が0から小さい値のとき(ラトリング音発生抑制制御開始前又は開始時)には振幅判定閾値Ajは一定の大きい値であり、ブレーキ加圧量がそれ以上大きな値のとき(ラトリング音発生抑制制御開始後)にはブレーキ加圧量の増加に応じて振幅判定閾値Ajは小さい値となる。この各振幅判定閾値Ajは、各ブレーキ加圧量のときに、ラトリング音と判断可能なキャリパの振動レベルにそれぞれ設定されている。
そして、ラトリング音発生判定部33aでは、振幅Aが振幅判定閾値Ajを超えるか否かを判定する。振幅Aが振幅判定閾値Ajを超える場合、ラトリング音発生判定部33aでは、ラトリング音発生抑制制御をONに設定する。一方、振幅Aが振幅判定閾値Ajを超えない場合、ラトリング音発生判定部33aでは、ラトリング音発生抑制制御をOFFに設定する。
図10及び図11を参照し、制動力制御装置3における動作を図5のフローチャートに沿って説明する。特に、ECU33におけるラトリング音発生判定処理については図12のフローチャートに沿って説明する。図12は、第3の実施の形態に係るラトリング音発生判定処理の流れを示すフローチャートである。
圧電センサ14では、キャリパの振動を検出し、振動信号をECU33に送信している(S1)。油圧センサ15は、ホイールシリンダの油圧を検出し、油圧信号をECU33に送信している。
走行中、ECU33では、ラトリング音発生判定処理を行う(S2)。まず、ECU33では、圧電センサ14からのキャリパ振動情報を取得するとともに(S40)、油圧センサ15からのホイールシリンダ油圧情報を取得する(S41)。そして、ECU33では、キャリパ振動波形を周波数解析し、周波数Fと1周期毎の振幅A(ピーク値)を計測する(S42)。
また、ECU33では、ホイールシリンダの油圧からブレーキ加圧量を演算する(S43)。そして、ECU33では、振幅判定閾値マップを参照し、ブレーキ加圧量に応じて振幅判定閾値Ajを設定する(S44)。
そして、ECU33では、振幅Aが振幅判定閾値Ajを超えるか否かを判定する(S45)。この判定において、振幅判定閾値Ajは、ラトリング音発生抑制制御がOFFの場合には大きい値となっており、ラトリング音発生抑制制御がONの場合には小さい値となっている。S45にて判定条件を満たす場合、ECU33では、ラトリング音発生抑制制御をONに設定する(S46)。一方、S45にて判定条件を満たさない場合、ECU33では、ラトリング音発生抑制制御をOFFに設定する(S47)。
ラトリング音発生判定処理が終了すると、制動力制御装置3では、第1の実施の形態と同様の動作を行う。これによって、第1の実施の形態と同様に、走行中にラトリング音の発生を検出した場合、ブレーキパッドとディスクロータの引き摺りによって、ラトリング音の発生が抑制する。この際、路面外乱によって、ラトリング音の発生が継続している間、ブレーキパッドとディスクロータの引き摺りによるラトリング音発生が抑制が継続される。
この制動力制御装置3によれば、ラトリング音発生抑制制御中に振幅判定閾値Ajを小さい値にすることにより、ラトリング音発生抑制制御中にラトリング音が発生している間、ラトリング音発生抑制制御を継続することができる。その結果、一度抑制されたラトリング音が再度大きくなるようなことがなくなり、乗員の不快感を防止できる。
次に、図13及び図14を参照し、第4の実施の形態に係る制動力制御装置4について説明する。図13は、第4の実施の形態に係る制動力制御装置の構成図である。図14は、第4の実施の形態に係るキャリパ振動の振幅の時間変化の一例である。なお、制動力制御装置4では、第1の実施の形態に係る制動力制御装置1、第3の実施の形態に係る制動力制御装置3と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
制動力制御装置4は、制動力制御装置1と比較すると、ラトリング音発生判定方法だけが異なる。制動力制御装置4は、走行中に、キャリパの振動に基づいてラトリング音の発生を検出する。そして、制動力制御装置4では、ラトリング音発生と判定した場合にはピストン加圧する。制動力制御装置4は、ブレーキペダルセンサ10、圧電センサ14、制御ブレーキアクチュエータ20及びECU34を備えている。なお、第4の実施の形態では、圧電センサ14が特許請求の範囲に記載する打音情報検出手段及びキャリパ振動検出手段に相当する。
ECU34は、CPU、ROM、RAMなどからなる電子制御ユニットであり、第1の実施の形態に係るECU31とラトリング音発生判定処理だけが異なる。ECU34では、走行中、キャリパ振動に基づいて路面状況による車両外乱の振動成分を検出し、その車両外乱に応じたラトリング音の振動成分を検出し、ラトリング音発生と判定した場合には制御ブレーキアクチュエータ20によってピストン加圧制御する。そのために、ECU34には、ラトリング音発生判定部34a、ラトリング音抑制油圧設定部31b、目標油圧設定部31c及び制御ブレーキアクチュエータ作動部31dが構成される。なお、第4の実施の形態では、ラトリング音発生判定部34aが特許請求の範囲に記載する打音判定手段に相当する。
ラトリング音発生判定部34aでは、圧電センサ14で検出したキャリパの振動波形を周波数解析し、大きい振動成分Cを抽出する。図14にはキャリパの振動波形の一例を示しており、キャリパ振動において大きい振動成分Cが発生するときがあり、その大きい振動成分Cに応じた小さい振動成分Cも発生する。このように大きい振動成分Cが発生する場合、凹凸や段差などの路面外乱が大きく、車両が大きく振動していると推定できる。その大きいな振動成分Cに連動して小さい振動成分Cが発生する場合、車両振動によってディスクブレーキのブレーキパッドなどが揺動し、ラトリング音が発生したと推定できる。
ラトリング音発生判定部34aでは、大きい振動成分Cから周波数Fを計測し、1周期毎の振幅A(ピーク値)を計測する。そして、ラトリング音発生判定部34aでは、振幅Aが車両外乱判定閾値Aaを超えるか否かを判定する。振幅Aが車両外乱判定閾値Aaを超える場合、ラトリング音発生判定部34aでは、大きい振動成分Cが車両外乱の振動成分と判定する。車両外乱判定閾値Aaは、路面からの大きな外乱による車両振動と判断できる大きさのキャリパの振動レベルであり、実験によって予め設定される。
車両外乱の振動成分と判定した場合、ラトリング音発生判定部34aでは、キャリパの振動波形を周波数解析し、大きい振動成分Cに連動する小さい振動成分Cを抽出する。そして、ラトリング音発生判定部34aでは、小さい振動成分Cから周波数Fを計測し、1周期毎の振幅A(ピーク値)を計測する。さらに、ラトリング音発生判定部34aでは、大きい振動成分Cと小さい振動成分Cとのピーク値間の位相差θを計測する(図14参照)。
ラトリング音発生判定部34aでは、ピーク位相差θが−θからθの範囲内か否かを判定する。ピーク位相差θが−θからθの範囲内の場合、ラトリング音発生判定部34aでは、小さい振動成分Cがラトリング音発生による衝撃力と判断する。このように、路面外乱による車両振動のピークに対して所定範囲内にピークを有する振動成分は、車両振動に連動して発生したラトリング音と推定する。θは、路面外乱による車両振動成分に応じたラトリング音発生による振動成分と判断できる最大の位相差であり、実験によって予め設定される。一方、ピーク位相差θが−θからθの範囲外の場合、ラトリング音発生判定部34aでは、ラトリング音発生抑制制御をOFFに設定する。
小さい振動成分Cがラトリング音発生による衝撃力と判断した場合、ラトリング音発生判定部34aでは、小さい振動成分Cの振幅Aがラトリング音判定閾値Abを超えるか否かを判定する。振幅Aがラトリング音判定閾値Abを超える場合、ラトリング音発生判定部34aでは、ラトリング音発生抑制制御をONに設定する。一方、振幅Aがラトリング音判定閾値Abを超えない場合、ラトリング音発生判定部34aでは、ラトリング音発生抑制制御をOFFに設定する。
図13及び図14を参照し、制動力制御装置4における動作を図5のフローチャートに沿って説明する。特に、ECU34におけるラトリング音発生判定処理については図15のフローチャートに沿って説明する。図15は、第4の実施の形態に係るラトリング音発生判定処理の流れを示すフローチャートである。
圧電センサ14では、キャリパの振動を検出し、振動信号をECU34に送信している(S1)。
走行中、ECU34では、ラトリング音発生判定処理を行う(S2)。まず、ECU34では、圧電センサ14からのキャリパ振動情報を取得する(S50)。そして、ECU34では、キャリパ振動波形を周波数解析し、大きい振動成分Cの振幅A(ピーク値)を計測する(S51)。そして、ECU34では、振幅Aが車両外乱判定閾値Aaを超えるか否かを判定する(S52)。S52にて判定条件を満たさない場合、ECU34では、ラトリング音発生抑制制御をOFFに設定する(S59)。
一方、S52にて判定条件を満たす場合、ECU34では、大きい振動成分Cを車両外乱の振動成分と判定する(S53)。そして、ECU34では、キャリパ振動波形を周波数解析し、車両外乱の振動成分と異なる他の小さい振動成分Cのピーク値を検出し、さらに、車両外乱の大きい振動成分Cと小さい振動成分Cとのピーク位相差θを計測する(S54)。
ECU34では、ピーク位相差θが−θからθの範囲内か否かを判定する(S55)。S55にて判定条件を満たす場合、ECU34では、小さい振動成分Cがラトリング音発生による衝撃力と判断し、小さい振動成分Cの振幅Aを計測する(S56)。そして、ECU34では、振幅Aがラトリング音判定閾値Abを超えるか否かを判定する(S57)。S57にて判定条件を満たす場合、ECU34では、ラトリング音発生抑制制御をONに設定する(S58)。一方、S57にて判定条件を満たさない場合、ECU34では、ラトリング音発生抑制制御をOFFに設定する(S59)。
ラトリング音発生判定処理が終了すると、制動力制御装置4では、第1の実施の形態と同様の動作を行う。これによって、第1の実施の形態と同様に、走行中にラトリング音の発生を検出した場合、ブレーキパッドとディスクロータの引き摺りによって、ラトリング音の発生が抑制する。
この制動力制御装置4によれば、車両外乱の振動成分とラトリング音発生時の衝撃力による振動成分とを分離し、車両外乱の振動成分との関係に応じたラトリング音発生時の衝撃力の振動パターンによってラトリング音の発生を判定することにより、ラトリング音の発生を高精度に判定することができる。この際、ラトリング音発生時の衝撃力だけを判定するのではなく、車両外乱の振動成分との関係でラトリング音発生判定を行っているので、電気信号ノイズなどによる誤判定を防止することができる。
次に、図16〜図19を参照し、第5の実施の形態に係る制動力制御装置5について説明する。図16は、第5の実施の形態に係る制動力制御装置の構成図である。図17は、第5の実施の形態に係る段差の高さ及びタイヤとの接線角度の求め方の説明図である。図18は、第5の実施の形態に係るラトリング音判定マップである。図19は、第5の実施の形態に係るタイミングチャートであり、(a)が車両と段差との位置関係であり、(b)がラトリング音発生抑制制御のON/OFFである。なお、制動力制御装置5では、第1の実施の形態に係る制動力制御装置1、第2の実施の形態に係る制動力制御装置2と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する
制動力制御装置5は、制動力制御装置1と比較すると、ラトリング音発生判定方法だけが異なる。制動力制御装置5は、走行中に、画像認識によって車両前方の段差を検出し、段差の形状と車速に基づいてラトリング音の発生を予測する。そして、制動力制御装置5では、ラトリング音が発生を予測判定した場合に車両が段差に所定時間内に到達するときにピストン加圧する。制動力制御装置5は、ブレーキペダルセンサ10、車速センサ13、CCD[Charge Coupled Device]カメラ16、制御ブレーキアクチュエータ20及びECU35を備えている。なお、第5の実施の形態では、車速センサ13及びCCDカメラ16とECU35における画像認識処理が特許請求の範囲に記載する打音情報検出手段に相当し、車速センサ13が特許請求の範囲に記載する車速検出手段に相当し、CCDカメラ16とECU35における画像認識処理が特許請求の範囲に記載する段差検出手段に相当する。
CCDカメラ16は、左右一対のステレオカメラである。CCDカメラ16は、車両前方中央に取り付けられ、車両前方を撮像する。CCDカメラ16では、車両前方を撮像したステレオ撮像画像を画像信号としてECU35に送信する。
ECU35は、CPU、ROM、RAMなどからなる電子制御ユニットであり、第1の実施の形態に係るECU31とラトリング音発生判定処理だけが異なる。ECU35では、走行中、車両前方のステレオ画像に基づいて段差を認識し、段差の形状と車速からラトリング音の発生を予測し、ラトリング音発生と予測判定した場合には車両の段差への到達時間が所定時間以内になると制御ブレーキアクチュエータ20によってピストン加圧制御する。そのために、ECU35には、ラトリング音発生判定部35a、ラトリング音抑制油圧設定部31b、目標油圧設定部31c及び制御ブレーキアクチュエータ作動部31dが構成される。なお、第5の実施の形態では、ラトリング音発生判定部35aが特許請求の範囲に記載する打音判定手段に相当する。
ラトリング音発生判定部35aは、画像処理機能を有している。ラトリング音発生判定部35aでは、CCDカメラ16で撮像したステレオ撮像画像に対して認識処理を行い、車両に最も近くに存在する段差を検出する。そして、ラトリング音発生判定部35aでは、段差Bの高さhと車両Cから段差Bまでの距離lを計測する(図17、図19(a)参照)。また、ラトリング音発生判定部35aでは、段差Bの高さhに基づいてタイヤRが段差Bに接する点におけるタイヤRと段差Bとの接線角度θを演算する(図17参照)。さらに、ラトリング音発生判定部35aでは、式(2)により、車速センサ13による車速Vと車両重量Mから段差に衝突したときの衝撃エネルギJを演算する。
Figure 2007237911
衝撃エネルギJは、車両が段差に衝突し、乗り越えるときのエネルギである。この衝撃エネルギJと接線角度θから、その段差による車両の振動を推定することができる。さらには、ラトリング音の発生の可能性を推定することができる。
ラトリング音発生判定部35aでは、ラトリング音判定マップを参照し、接線角度θの正弦値sinθと衝撃エネルギJから、ラトリング音が発生する可能性があるか否かを判定する(図18参照)。ラトリング音判定マップは、sinθと衝撃エネルギJとの関係からラトリング音の発生の可能性のあるラトリング音判定領域を示すマップであり、実験やシミュレーションなどによって予め設定される。sinθと衝撃エネルギJの関係がラトリング音判定マップのラトリング音判定領域内に入る場合、ラトリング音発生判定部35aでは、ラトリング音が発生すると判断する。一方、sinθと衝撃エネルギJの関係がラトリング音判定マップのラトリング音判定領域に入らない場合、ラトリング音発生判定部35aでは、ラトリング音が発生しないと判断し、ラトリング音発生抑止制御をOFFに設定する。
ラトリング音が発生すると予測した場合、ラトリング音発生判定部35aでは、車速Vと段差までの距離lから段差までの到達時間Tを演算する。ラトリング音発生判定部35aでは、到達時間Tが制御開始時間Tjより短くなったか否かを判定する。制御開始時間Tjは、制御ONから実際にピストン加圧が開始するまでの時間以上の極力短い時間(ラトリング音発生抑制ための制御ブレーキの作動時間を極力短くするため)が設定され、実験などによって予め設定される。到達時間Tが制御開始時間Tjより短くなった場合、ラトリング音発生判定部35aでは、ラトリング音発生抑止制御をONに設定する(図19参照)。一方、到達時間Tが制御開始時間Tj以上の場合、ラトリング音発生判定部35aでは、再度、到達時間Tを演算し、到達時間Tが制御開始時間Tjより短くなったか否かを判定する。
ラトリング音発生抑止制御をONした場合、ラトリング音発生判定部35aでは、所定時間(例えば、数秒程度)経過後、ラトリング音発生抑止制御をOFFに設定する。あるいは、第1〜第4の実施の形態のいずれかの形態のラトリング音発生判定部におけるラトリング音発生抑止制御をOFF判定により、ラトリング音発生抑止制御のOFFを判定する。
図16〜図19を参照し、制動力制御装置5における動作を図5のフローチャートに沿って説明する。特に、ECU35におけるラトリング音発生判定処理については図20のフローチャートに沿って説明する。図20は、第5の実施の形態に係るラトリング音発生判定処理の流れを示すフローチャートである。
車速センサ13では、車速を検出し、車速信号をECU35に送信している(S1)。CCDカメラ16では、車両前方を撮像し、その撮像画像(ステレオ画像)を示す画像信号をECU35に送信している(S1)。
走行中、ECU35では、ラトリング音発生判定処理を行う(S2)。まず、ECU35では、車速センサ13からの車速情報を取得するとともに(S60)、CCDカメラ16からの画像情報を取得する(S61)。そして、ECU35では、ステレオ撮像画像により前方に存在する段差の認識処理を行い、段差を認識できた場合にはその段差の高さhと段差までの距離lを計測する(S62)。また、ECU35では、段差の高さhに基づいてタイヤと段差との接線角度θを演算する(S63)。さらに、ECU35では、車速と車両重量から衝撃エネルギJを演算する(S64)。
そして、ECU35では、sinθと衝撃エネルギJとの関係がラトリング音判定マップのラトリング音判定領域内か否かを判定する(S65)。S65にて判定条件を満たす場合、ECU35では、ラトリング音が発生すると予測する。一方、S65にて判定条件を満たさない場合、ECU35では、ラトリング音が発生しないと判定し、ラトリング音発生抑制制御をOFFに設定する(S69)。
ラトリング音が発生すると予測した場合、ECU35では、車速と段差までの距離lから段差への到達時間Tを演算する(S66)。そして、ECU35では、到達時間Tが制御開始時間Tjより短くなったか否かを判定する(S67)。S67にて判定条件を満たす場合、ECU35では、ラトリング音発生抑制制御をONに設定する(S68)。一方、S68にて判定条件を満たさない場合、ECU35では、S66の処理に戻る。
ラトリング音発生判定処理が終了すると、制動力制御装置5では、第1の実施の形態と同様の動作を行う。これによって、走行中にラトリング音の発生を予測した場合、第1の実施の形態と同様に、ブレーキパッドとディスクロータの引き摺りによって、ラトリング音の発生を抑制する。この際、ラトリング音が発生する直前に(段差に到達する直前に)、ブレーキパッドとディスクロータの引き摺り状態となり、ラトリング音の発生自体を未然に防止することができる。なお、このラトリング音発生抑制制御は、例えば、制御開始後の数秒後に解除される。
この制動力制御装置5によれば、前方の段差を認識し、その段差の形状と車速からラトリング音の発生の可能性を判定することにより、ラトリング音の発生を高精度に予測することができる。その結果、ラトリング音の発生を未然に防止することができる。
次に、図21及び図22を参照し、第6の実施の形態に係る制動力制御装置6について説明する。図21は、第6の実施の形態に係る制動力制御装置の構成図である。図22は、第6の実施の形態に係るタイミングチャートであり、(a)がラトリング音発生判定のON/OFFであり、(b)が車両の段差までの到達距離であり、(c)がアクセル操作量の時間変化であり、(d)がラトリング音発生抑制制御のON/OFFであり、(e)がブレーキ加圧量の時間変化であり、(f)が車速の時間変化である。なお、制動力制御装置6では、第5の実施の形態に係る制動力制御装置5と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する
制動力制御装置6は、制動力制御装置5と比較すると、ラトリング音発生判定方法だけが異なる。制動力制御装置6は、走行中に、画像認識によって車両前方の段差を検出し、段差の形状と車速に基づいてラトリング音の発生を予測する。そして、制動力制御装置6では、ラトリング音発生を予測した場合に運転者が減速操作を行うとピストン加圧する。制動力制御装置6は、ブレーキペダルセンサ10、車速センサ13、CCDカメラ16、アクセルペダルセンサ17、制御ブレーキアクチュエータ20及びECU36を備えている。
アクセルペダルセンサ17は、アクセルペダルのストローク量(操作量)を検出するセンサである。アクセルペダルセンサ17では、検出したアクセルのストローク量をアクセル信号としてECU36に送信する。
ECU36は、CPU、ROM、RAMなどからなる電子制御ユニットであり、第5の実施の形態に係るECU35とラトリング音発生判定処理だけが異なる。ECU36では、走行中、ECU35と同様の方法によりラトリング音発生を予測判定する。そして、ECU36では、ラトリング音発生を予測した場合には運転者の減速操作を検知すると制御ブレーキアクチュエータ20によってピストン加圧制御する。そのために、ECU36には、ラトリング音発生判定部36a、ラトリング音抑制油圧設定部31b、目標油圧設定部31c及び制御ブレーキアクチュエータ作動部31dが構成される。なお、第6の実施の形態では、ラトリング音発生判定部36aが特許請求の範囲に記載する打音判定手段に相当する。
ラトリング音発生判定部36aは、第5の実施の形態に係るラトリング音発生判定部35aと同様に、画像処理機能を有している。そして、ラトリング音発生判定部36aでは、ラトリング音発生判定部35aと同様の処理により、段差を認識し、段差の形状と車速からラトリング音が発生を予測判定(ON/OFF)する(図22(a)参照)。
ラトリング音が発生すると予測した場合、ラトリング音発生判定部36aでは、ステレオ撮像画像から段差までの到達距離lを演算する。そして、ラトリング音発生判定部36aでは、到達距離lが制御許可距離ljより短くなったか否かを判定する。制御許可距離ljは、運転者が段差を認識したときに減速操作を行う際の段差までの一般的な距離を考慮した、ラトリング音発生抑制制御が許可される距離であり、実験などによって予め設定される。到達距離lが制御許可距離lj以上の場合、ラトリング音発生判定部36aでは、再度、到達距離lを計測し、到達距離lが制御許可距離ljより短くなったか否かを判定する。
到達距離lが制御許可距離ljより短くなった場合、ラトリング音発生判定部36aでは、ブレーキペダルセンサ10で検出したブレーキのストローク量とアクセルペダルセンサ17で検出したアクセルのストローク量に基づいて、ブレーキ操作が行われたかまたはアクセル戻し操作が行われたか(すなわち、減速操作が行われたか)否かを判定する。そして、ブレーキ操作が行われたかまたはアクセル戻し操作が行われた場合、ラトリング音発生判定部36aでは、ラトリング音発生抑止制御をONに設定する。
このような減速操作を判定するのは、前方に段差が存在する場合(特に、ラトリング音が発生するような比較的大きな段差が存在する場合)、通常、運転者としてはその段差による衝撃を低減するために車速を低下させるので、このような運転者の通常行う運転行動を前提として減速操作の判定を行う。なお、運転者がブレーキ操作を行った場合、そのブレーキ操作に応じたピストン加圧によってラトリング音も抑制されるが、段差に到達する前に運転者がブレーキ操作をOFFすることを考慮し、ブレーキ操作もラトリング音発生抑制制御のON/OFFの判定条件としている。したがって、ブレーキ操作を検知した場合、ブレーキ操作がOFFしても、ラトリング音発生抑制制御が所定期間継続する。
ラトリング音発生抑止制御をONした場合、ラトリング音発生判定部35aでは、所定時間(例えば、数秒程度)経過後、ラトリング音発生抑止制御をOFFに設定する。あるいは、運転者の加速操作(アクセルペダルの踏み込み操作)に合わせて、ラトリング音発生抑止制御をOFFに設定してもよい。このように加速タイミングに合わせることにより、制御ブレーキ解除による加速感による運転者の違和感を低減できる。
図22には、アクセル戻し操作によってラトリング音発生抑制制御をONする場合の制御タイミングの一例を示している。ラトリング音が発生すると予測判定した場合((a)図)、到達距離lが制御許可距離ljより短くなったか否かを判定する((b)図)。到達距離lが制御許可距離ljより短くなった後に、アクセル操作量が減少し始めると((c)図)、ラトリング音発生抑制制御をONする((d)図)。この制御ONに応じて、ブレーキ加圧量が増加し始め((e)図)、ピストン加圧によって車速が低下する((f)図)。この際、運転者によるアクセル戻し操作と制御ブレーキによるピストン加圧のタイミングが一致するので、運転者に対する制御ブレーキによる減速感を低減できる。
図21を参照し、制動力制御装置6における動作を図5のフローチャートに沿って説明する。特に、ECU36におけるラトリング音発生判定処理については図23のフローチャートに沿って説明する。図23は、第6の実施の形態に係るラトリング音発生判定処理の流れを示すフローチャートである。
車速センサ13では、車速を検出し、車速信号をECU36に送信している(S1)。CCDカメラ16では、車両前方を撮像し、その撮像画像(ステレオ画像)を示す画像信号をECU36に送信している(S1)。
走行中、ECU36では、ラトリング音発生判定処理を行う(S2)。そして、ECU36では、第5の実施の形態に係るECU35におけるS60〜S65の各処理と同様の処理を行う(S70〜S75)。
ラトリング音が発生すると予測判定した場合、ECU36では、ステレオ撮像画像から車両の段差への到達距離lを演算する(S76)。そして、ECU36では、到達距離lが制御許可距離ljより短くなったか否かを判定する(S77)。S77にて判定条件を満たさない場合、ECU36では、S76の処理に戻る。
S77にて判定条件を満たす場合、ECU36では、アクセルペダル戻し操作又はブレーキペダル操作ONか否かを判定する(S78)。S78にて判定条件を満たす場合、ECU36では、ラトリング音発生抑制制御をONに設定する。一方、S78にて判定条件を満たさない場合、ECU36では、S78の判定に戻る。
ラトリング音発生判定処理が終了すると、制動力制御装置6では、第1の実施の形態と同様の動作を行う。これによって、走行中にラトリング音の発生を予測した場合、第1の実施の形態と同様に、ブレーキパッドとディスクロータの引き摺りによって、ラトリング音の発生を抑制する。この際、段差に到達する前の減速操作が行われたとき、ブレーキパッドとディスクロータの引き摺り状態となり、ラトリング音の発生自体を未然に防止することができ、運転者の減速操作に応じて制御ブレーキが作動する。なお、このラトリング音発生抑制制御は、例えば、制御開始後の数秒後に解除される。
この制動力制御装置6によれば、第5の実施の形態と同様の効果を有する上に、運転者の減速操作に応じてラトリング音発生抑制のための制御ブレーキを作動させることにより、制御ブレーキによる減速感を低減でき、運転者が違和感を感じない。
次に、図24及び図25を参照し、第7の実施の形態に係る制動力制御装置7について説明する。図24は、第7の実施の形態に係る制動力制御装置の構成図である。図25は、第7の実施の形態に係るタイミングチャートであり、(a)がラトリング音発生抑制制御のON/OFFであり、(b)がブレーキ加圧量の時間変化であり、(c)が駆動力の時間変化であり、(d)が車速の時間変化である。なお、制動力制御装置7では、第3の実施の形態に係る制動力制御装置3と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する
制動力制御装置7は、制動力制御装置3と比較すると、駆動力制御が追加される。制動力制御装置7では、ラトリング音抑制制御による制御ブレーキを作動させる場合、その制御ブレーキよる制動力を相殺する駆動力を発生させる。制動力制御装置7は、ブレーキペダルセンサ10、圧電センサ14、油圧センサ15、制御ブレーキアクチュエータ20及びECU36を備え、駆動力制御装置21を利用する。
駆動力制御装置21は、車両の駆動力を制御する装置である。駆動力制御装置21では、制動力制御装置7からの駆動力制御信号を受信すると、駆動力制御信号に示される駆動力増加量分増加するように駆動力を制御する。
ECU37は、CPU、ROM、RAMなどからなる電子制御ユニットであり、第3の実施の形態に係るECU33に対して駆動力増加量演算部37eを更に備える点が異なる。ECU37では、走行中、ECU33と同様のラトリング音発生判定及びラトリング音抑制制御を行う。さらに、ECU37では、ブレーキ加圧量に応じた駆動力増加量を演算し、駆動力制御装置21によって駆動力増加制御する。そのために、ECU37には、ラトリング音発生判定部33a、ラトリング音抑制油圧設定部31b、目標油圧設定部31c、制御ブレーキアクチュエータ作動部31d及び駆動力増加量演算部37eが構成される。
駆動力増加量演算部37eでは、ラトリング音発生抑制制御がONしている場合、ラトリング音抑制油圧(すなわち、ブレーキ加圧量)に応じて発生する制動力増加量を演算し、その制動力増加量に相当する駆動力増加量を設定する。そして、駆動力増加量演算部37eでは、駆動力増加量を示す駆動力制御信号を駆動力制御装置21に送信する。また、駆動力増加量演算部37eでは、ラトリング音発生抑制制御がONからOFFに切り替わったとき(ラトリング音抑制油圧が定常状態の油圧になるとき)、駆動力増加量を0に設定し、0を示す駆動力制御信号を駆動力制御装置21に送信する。
図25には、ラトリング音発生抑制制御をONしたときの制御タイミングの一例を示している。ラトリング音発生抑制制御がONした場合((a)図)、ラトリング音抑制油圧に応じたブレーキ加圧量が増加するとともに((b)図)、駆動力が駆動力増加量分増加する((c)図))。この際、制御ブレーキによるピストン加圧と駆動力制御による駆動力増加のタイミングが一致し、その制動力増加量と駆動力増加量が相殺するので、ラトリング音発生抑制制御中、車速の変化が極力抑制される((d)図)。
図24を参照し、制動力制御装置7における動作を図26のフローチャートに沿って説明する。図26は、第7の実施の形態に係る制動力制御装置における動作の流れを示すフローチャートである。
制動力制御装置7では、第1の実施の形態で説明したS1〜S6と同様の動作を行う(S91〜S96)。特に、ECU37では、ラトリング音発生判定処理(S92)については第3の実施の形態に係るECU33と同様の処理を行う。
ラトリング音発生抑制制御がONし、ラトリング音抑制油圧として抑制油圧が設定されると、ECU37では、ラトリング音抑制油圧に基づいて駆動力増加量を設定する(S97)。そして、ECU37では、その駆動力増加量を示す駆動力制御信号を駆動力制御装置21に送信する(S98)。すると、駆動力制御装置21では、駆動力増加量分の駆動力を増加制御する(S98)。この駆動力増加は、ラトリング音発生を抑制するためのピストン加圧に合わせて行われ、その駆動力増加によって制動力増加を相殺する。その結果、制御ブレーキよる減速が抑制され、車速が略一定に保持される。
ラトリング音発生抑制制御がONからOFFし、ラトリング音抑制油圧として定常状態の油圧が設定されると、ECU37では、駆動力増加量として0を示す駆動力制御信号を駆動力制御装置21に送信する。すると、駆動力制御装置21では、駆動力増加量分の駆動力を低減制御する。
この制動力制御装置7によれば、第3の実施の形態と同様の効果を有する上に、ラトリング音発生抑制制御による制動力増加に連動させて駆動力を増加させることにより、制御ブレーキによる制動力増加量を相殺でき、運転者が減速感を感じず、車速の変化を抑制できる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、本実施の形態では7つの形態のラトリング音の発生の判定について説明したが、7つの形態のうちの幾つかを組み合わせてラトリング音の発生の判定を行う構成としてもよい。この場合、判定精度が更に向上し、より必要なときだけ制動制御を行うことができる。
また、本実施の形態ではラトリング音発生油圧を一定量としたが、予測されるラトリング音の大きさなどを考慮し、可変量としてもよい。
また、第1の実施の形態ではタイヤから伝わる振動を圧電センサで検出する構成としたが、上下Gセンサ、サスペンションのストロークなどの他の検出手段を用いてもよい。
また、第2の実施の形態では車両で発生する音を音圧センサで検出する構成としたが、マイクロフォンなどの他の検出手段を用いてもよい。
また、第3、第4の実施の形態ではキャリパの振動を圧電センサで検出する構成としたが、加速度センサなどの他の検出手段を用いてもよい。
また、第3の実施の形態ではブレーキ加圧量に応じた閾値を単にキャリパの振動の振幅と比較して判定する構成としたが、他の実施の形態における振幅判定における各閾値に対してブレーキ加圧量に応じた閾値を適用してもよい。
また、第3の実施の形態では油圧センサによってホイールシリンダの油圧を検出し、その油圧からラトリング音発生抑制制御中のブレーキ加圧量を求めたが、ECU内で設定したラトリング音抑制油圧からブレーキ加圧量を求めてもよい。
また、第5の実施の形態及び第6の実施の形態では路面の状況をCCDカメラによる画像認識によって検出する構成としたが、ナビゲーションシステムなどの他の手段によって路面の状況を検出する構成としてもよい。また、第5の実施の形態及び第6の実施の形態では路面の状況として段差を検出し、段差によってラトリング音の発生を予測する構成としたが、凹凸路や石畳などの他の路面状況を検出する構成としてもよい。
また、第7の実施の形態では第3の実施の形態に対してラトリング音発生抑制制御中に駆動力制御を行う構成としたが、他の実施の形態に対してラトリング音発生抑制制御中に駆動力制御を行う構成としてもよい。
第1の実施の形態に係る制動力制御装置の構成図である。 第1の実施の形態に係るタイミングチャートであり、(a)が車両振動(路面外乱によるタイヤから伝わる振動)の振幅の時間変化であり、(b)がラトリング音発生抑制制御のON/OFFである。 第1の実施の形態に係るラトリング音発生抑制制御ON/OFFの判断用マップである。 第1の実施の形態に係る車両振動の勾配及び振幅値の求めた方の説明図である。 第1〜第6の実施の形態に係る制動力制御装置における動作の流れを示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係るラトリング音発生判定処理の流れを示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係る制動力制御装置の構成図である。 第2の実施の形態に係るタイミングチャートであり、(a)が音圧レベルの時間変化であり、(b)がラトリング音発生抑制制御のON/OFFである。 第2の実施の形態に係るラトリング音発生判定処理の流れを示すフローチャートである。 第3の実施の形態に係る制動力制御装置の構成図である。 第3の実施の形態に係る振幅判定閾値マップである。 第3の実施の形態に係るラトリング音発生判定処理の流れを示すフローチャートである。 第4の実施の形態に係る制動力制御装置の構成図である。 第4の実施の形態に係るキャリパ振動の振幅の時間変化の一例である。 第4の実施の形態に係るラトリング音発生判定処理の流れを示すフローチャートである。 第5の実施の形態に係る制動力制御装置の構成図である。 第5の実施の形態に係る段差の高さ及びタイヤとの接線角度の求め方の説明図である。 第5の実施の形態に係るラトリング音判定マップである。 第5の実施の形態に係るタイミングチャートであり、(a)が車両と段差との位置関係であり、(b)がラトリング音発生抑制制御のON/OFFである。 第5の実施の形態に係るラトリング音発生判定処理の流れを示すフローチャートである。 第6の実施の形態に係る制動力制御装置の構成図である。 第6の実施の形態に係るタイミングチャートであり、(a)がラトリング音発生判定のON/OFFであり、(b)が車両の段差までの到達距離であり、(c)がアクセル操作量の時間変化であり、(d)がラトリング音発生抑制制御のON/OFFであり、(e)がブレーキ加圧量の時間変化であり、(f)が車速の時間変化である。 第6の実施の形態に係るラトリング音発生判定処理の流れを示すフローチャートである。 第7の実施の形態に係る制動力制御装置の構成図である。 第7の実施の形態に係るタイミングチャートであり、(a)がラトリング音発生抑制制御のON/OFFであり、(b)がブレーキ加圧量の時間変化であり、(c)が駆動力の時間変化であり、(d)が車速の時間変化である。 第7の実施の形態に係る制動力制御装置における動作の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1,2,3,4,5,6,7…制動力制御装置、10…ブレーキペダルセンサ、11…圧電センサ(車両振動検出用)、12…音圧センサ、13…車速センサ、14…圧電センサ(キャリパ振動検出用)、15…油圧センサ、16…CCDカメラ、17…アクセルペダルセンサ、20…制御ブレーキアクチュエータ、21…駆動力制御装置、31,32,33,34,35,36,37…ECU、31a,32a,33a,34a,35a,36a…ラトリング音発生判定部、31b…ラトリング音抑制油圧設定部、31c…目標油圧設定部、31d…制御ブレーキアクチュエータ作動部、37e…駆動力増加量演算部

Claims (8)

  1. ディスクブレーキによる制動力を制御する制動力制御装置において、
    前記ディスクブレーキにおける打音に関する情報を検出する打音情報検出手段と、
    前記打音情報検出手段で検出した打音に関する情報に基づいて打音発生の有無を判定する打音判定手段と
    を備え、
    前記打音判定手段で打音発生と判定した場合に打音を抑制するための制動制御を行うことを特徴とする制動力制御装置。
  2. 前記打音情報検出手段は、車両に入力される振動を検出する車両振動検出手段であり、
    前記打音判定手段は、前記車両振動検出手段で検出した振動の振幅と振幅の変化量が所定の条件を満たすか否かによって打音発生の有無を判定することを特徴とする請求項1に記載する制動力制御装置。
  3. 前記打音情報検出手段は、ディスクブレーキで発生する音を検出する音検出手段であり、
    前記打音判定手段は、車速に基づくサンプリング時間内に前記音検出手段で検出した音の大きさが所定の大きさを複数回超えるか否かによって打音発生の有無を判定することを特徴とする請求項1に記載する制動力制御装置。
  4. 前記打音情報検出手段は、キャリパの振動を検出するキャリパ振動検出手段であり、
    前記打音判定手段は、前記キャリパ振動検出手段で検出した振動の振幅に基づいて打音発生の有無を判定し、
    打音抑制制動制御中には前記打音判定手段における打音の判定条件を緩和することを特徴とする請求項1に記載する制動力制御装置。
  5. 前記打音情報検出手段は、キャリパの振動を検出するキャリパ振動検出手段であり、
    前記打音判定手段は、前記キャリパ振動検出手段で検出した振動が打音の振動パターンを満たしているかによって打音発生の有無を判定することを特徴とする請求項1に記載する制動力制御装置。
  6. 前記打音情報検出手段は、車両前方の段差を検出する段差検出手段と車速を検出する車速検出手段であり、
    前記打音判定手段は、前記段差検出手段で検出した段差の形状と前記車速検出手段で検出した車速に基づいて打音発生を予測することを特徴とする請求項1に記載する制動力制御装置。
  7. 前記打音判定手段で打音発生を予測した場合に減速操作を検出したときに打音を抑制するための制動制御を行うことを特徴とする請求項6に記載する制動力制御装置。
  8. 打音抑制制動制御中に駆動力を増大させることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載する制動力制御装置。
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