JP2007237216A - レーザ溶接方法およびレーザ溶接装置 - Google Patents

レーザ溶接方法およびレーザ溶接装置 Download PDF

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Abstract

【課題】板厚・材質の異なる部材同士を確実に溶接することができるレーザ溶接方法およびレーザ溶接装置を提供する。
【解決手段】板厚差によって段差が形成されている金属板材または段差がある状態で積層された金属板材のレーザ溶接方法において、上記金属板材2,3の段差部から若干厚板側にレーザ光の光軸C′を移し、その金属板材3の表面に直交する線Cに対し上記レーザ光の光軸C′を、上記金属板材2,3における厚板側に傾斜させレーザ光を照射することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、板厚の異なる金属板材を突合せ溶接する場合や積層された金属板材を隅肉溶接する場合に好適なレーザ溶接方法およびレーザ溶接装置に関するものである。
近年、自動車ボディ部品の製造においてテーラードブランク(Tailored Blanks)と呼ばれる工法が採用されるようになっている。
このテーラードブランクとは、板厚・材質の異なる複数の鋼板を溶接し目的に合わせて仕立てたプレス素材のことである。
このテーラードブランクを利用すれば、一枚の素材の特性を部分的に変えることができるため、三次元デザインからなるパネルを成形する際に板厚や材質を細かく変更する必要のある自動車ボディ部品の製造分野において利用されている。
例えば、自動車ボディ部品としてのセンターピラーはその上部から下部まで一つの部品で構成されているが、上部は細くて比較的簡単な形状であるため高強度が必要とされるのに対し、下部は幅広で強度が確保されているため、強度よりもむしろ成形性が必要とされる。
一枚の鋼板では部分的に材料特性を変えることができないため、上記したような要求を満足することはできないが、テーラードブランクではそれが可能となる。
また、テーラードブランク工法における溶接結合は、マッシュルーム溶接、プラズマ溶接、レーザ溶接などによって行われているが、レーザ溶接は最も熱影響が少なく成形性に優れているという利点がある。
レーザ溶接による突合せ溶接は、素材の突合せ部に高エネルギ密度を持つレーザ光を照射することにより双方の素材を溶融させて接合する。しかしながら、双方の素材を突き合わせた場合に、切断面の加工精度や変形等によって突合せ部に少なからずギャップが生じており、このようなギャップを持つ突合せ部のレーザ溶接は難易度が高くなる。
レーザ溶接において溶接欠陥を抑制する方法として、図9に示すように、トーチ50を溶接進行方向に対して傾斜させ、レーザ光51の照射角度θを調節する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
なお、照射角度θとは鋼板表面52に直交する垂線53とレーザ光51とのなす角度である。また、図中、54はアシストガス、55は溶融部を示している。
特開2004−90072号公報(第(6)頁、図2)
しかしながら、上記した従来のレーザ溶接は、溶接する金属板材に板厚差がある場合やギャップがある場合の対応については記載がなく、溶接不良を起こさずに板厚の異なる金属板材を突合せ溶接する方法、また、積層された金属板材を隅肉溶接する方法については技術が確立していないのが現状である。
本発明は以上のような従来のレーザ溶接における課題を考慮してなされたものであり、板厚の異なる金属板材同士を、溶接不良を起こさず確実に溶接することができるレーザ溶接方法およびレーザ溶接装置を提供するものである。
本発明に係るレーザ溶接方法は、板厚差によって段差のある金属板材または段差がある状態で積層された金属板材のレーザ溶接方法において、金属板材の段差部から若干厚板側にレーザ光の光軸を移し、金属板材の表面に直交する線に対しレーザ光の光軸を、金属板材における厚板側に傾斜させレーザ光を照射することを要旨とする。
上記レーザ溶接方法において、板厚差によって段差が形成される例としては突合せ溶接が示され、また、段差がある状態で積層される例としては重合せ隅肉溶接が示される。
なお、上記レーザ溶接方法に用いるレーザ光は、溶接される金属板材に対してエネルギを与えることができるものであれば特に限定されず、例えば、COレーザ、YAGレーザ、半導体レーザ、ファイバーレーザ等を用いることができるが、レーザ光の移送性を考慮すれば、より好ましくはYAGレーザ、ファイバーレーザである。
また、上記レーザ溶接方法におけるレーザ光の光軸傾斜角は、金属板材の表面に直交する線に対し3〜25°の範囲で傾斜させることができる。
また、上記レーザ溶接方法において、上記傾斜させたレーザ光の光軸を、さらに前進角となるように傾斜させれば、レーザ光の照射域を広げることができ、溶接欠陥をさらに抑制することができる。
上記レーザ溶接方法においては、焦点位置での光径が小さいため、直径2.5mm程度にデフォーカスされたレーザ光を使用することが好ましい。
本発明に係るレーザ溶接装置は、レーザ発振器で発振されたレーザ光を、集光学系を備えたトーチに導き、レーザ光を所定のサイズに集光させ、集光されたレーザ光を、トーチの先端に形成されたノズルを介しシールドガスとともに、板厚差のある金属板材の突合せ溶接部または積層された金属板材の隅肉溶接部に照射するレーザ溶接装置において、
上記トーチは、金属板材の段差部から若干厚板側にレーザ光の光軸を移し、金属板材の表面に直交する線に対しレーザ光の光軸を、金属板材における厚板側に傾斜させていることを要旨とする。
上記トーチは、金属板材の表面に直交する線に対しレーザ光の光軸を3〜25°の範囲で傾斜可能に構成することが好ましい。
上記レーザ溶接装置において、上記ノズルに、圧縮空気または不活性ガスをシールドガスとしてノズル内に供給するシールドガス流路と、酸素を主成分とするガスをシールドガスの外周側に供給する補助ガス流路を形成することができる。シールドガスとして圧縮空気を供給すれば、圧縮空気中の酸素が溶接金属の粘性を低下させ、溶接ビード中の気泡が外部に排出されやすくなるため溶接部にギャップがある場合に有効である。一方、不活性ガスはギャップの無い場合に必要である。
上記レーザ溶接装置において、ノズル先端面における補助ガス流路の出口を、走査方向において後方側に配置されるとともに、円弧状に湾曲するスリットで構成すれば、上記ガスを層流状態とすることができるためシールドガスに方向性に持たせることができ、溶接金属の粘性を低下させその表面を安定させることができる。
上記レーザ溶接装置において、上記ノズルを光軸まわりに回転可能に構成し、レーザ光反射側であってシールドガスの外側に補助ガス流路を介してさらにガスを吹き付ければ、例えば亜鉛メッキ鋼板を溶接する場合に、亜鉛蒸気によるレーザ光の減衰を防止し安定した溶け込みを保証することができる。
本発明のレーザ溶接方法およびレーザ溶接装置によれば、板厚の異なる金属材同士を、溶接不良を起こさず確実に溶接することができるという長所を有する。
以下、図面に示した実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
一般的なテーラードブランクのレーザ溶接法は、レーザ光を直径0.5mm程度に集光して鋼板に照射し溶融溶接する。高エネルギ密度のレーザ光が鋼板に照射されると、鋼板の溶接部は瞬時に溶融、蒸発を始め、溶接部中にキーホールが形成され、その壁面が熱源として鋼板を加熱し溶接が進行する。
本発明のレーザ溶接法に使用されるレーザ溶接装置の基本構成は、従来のレーザ溶接装置と同様に、レーザ発振器で発振されたレーザを、光ファイバなどの光路を通じ、放物線面鏡や集光レンズ等で構成された集光学系に導き、レーザ光を適用なサイズに集光させ、集光されたレーザ光を鋼板に照射して溶接を行なうものである。
また、溶接部の周囲にはシールドガスを吹き付けるようになっている。なお、溶接方向は紙面奥行き方向である。
本実施形態ではレーザ光の直径を2.5mm程度にデフォーカスし、図1に示すようにノズル1を傾斜させた状態で鋼板に照射させる。
従来のように鋼板表面に対して垂直な方向からレーザ光を照射すると、例えば突合せ溶接する場合において鋼板の間にギャップがあると、溶接部に溶損が発生したり気孔が発生する等の欠陥が起こる場合があり、継手の強度が低下することになる。
このような溶接不良を防止するためには外部からフィラーを供給するなどの盛肉が必要となる。しかしフィラーを溶かしながら鋼板表面も溶かして接合するという溶接方法は、制御方法が難しいだけでなく、コストも高くなる。
そこで、本発明は
a)フィラーを使用しない、
b)薄板側が溶ける量を抑制する、
c)ギャップを埋める溶湯量を厚板側で確保する、
d)薄板表面と厚板表面との間に滑らかな傾斜を形成、すなわち、厚板側から薄板側へ溶湯を円滑に流入させることを目的として、レーザ光中心を厚板側端面からわずかに内側に配置し、ギャップ量や板厚差に応じてレーザ光の光軸を厚板側に傾斜させることを特徴としている。
具体的には、板厚差によって段差のある金属板材同士を突合せ溶接する場合、または段差がある状態で積層された金属板材を重合せ隅肉溶接する場合において、レーザ光の光軸がそれらの段差部の高い側から低い側に向けて傾斜し、且つ厚板側の縁角部を通過するようにレーザ光を照射する。
以下、上記a)からd)に示した目的を達成する方法を具体的に説明する。
突合せ溶接される金属板材として、薄板側の鋼板2(厚さd)、と厚板側の鋼板3(厚さd)を用意する。板厚比(d:d)は1:2とする。
図1(a)は鋼板2と鋼板3との間にギャップが無い場合の突合せ溶接を示しており、この場合、鋼板表面に直交する垂線Cに対し、ノズル1の傾斜角(垂線Cとノズル中心軸C′とのなす角度)θは5°程度に設定される。なお、ノズル中心軸C′はレーザ光の光軸と一致している。
ノズル中心軸C′の下端は、鋼板端面3aから若干内側(図では右側)に移動した位置Dにある。すなわち、鋼板端面3aからわずかに内側にレーザ光の中心がある。
同図(b)は鋼板2と鋼板3との間に0.15mm程度のギャップGがある場合の突合せ溶接を示しており、この場合、ノズル1の傾斜角θは10°程度に設定される。
同図(c)は鋼板2と鋼板3との間に0.3mm程度のギャップGがある場合の突合せ溶接を示しており、この場合、ノズル1の傾斜角θは15°程度に設定される。
次に、図2は積層された二枚の鋼板について重合せ隅肉溶接を行なう場合を示したものであり、4は第一の鋼板であり、5はその第一の鋼板4上に積層される第二の鋼板である。
この場合、第二の鋼板5の端部5aによって形成される段差部に対してレーザ溶接が行なわれ、ノズル1の傾斜角θは5°程度に設定される。
なお、この場合もノズル中心軸C′が鋼板表面と交わる点Dは、第二の鋼板の端面5bから若干内側(図では右側)に移動した位置にある。
上記した突合せ溶接および重合せ隅肉溶接において、ノズル1は板厚の厚い鋼板側に傾斜させる。なお、ノズル1を薄肉鋼板側に傾斜させてレーザ溶接を行なうと、薄肉側が溶ける量が多くなり、溶接不良となる。
本発明ではノズル1を厚板側に傾斜させた状態でレーザ溶接を行なうため、厚板側鋼板の端部の一部を溶融しながら、その溶鋼を薄肉側鋼板の端部表面上に盛肉し、同時に鋼板同士のギャップに流し込むことができる。
図3は厚板側を溶かしてその溶鋼を薄板側に盛り、傾斜面を形成する様子を説明したものである。
同図(a)において、直径rのレーザ光を、厚板側の鋼板端面3aから距離E、内側のある鋼板3上の点Dに向けて傾斜角θで照射すると、領域Fについて溶損引きが生じ、一方、薄板側の鋼板2の突合せ端部については溶鋼が流れ込んで盛肉が形成され、同時にギャップG内にも溶鋼が流れ込む。
そこで、鋼板2および3の板厚、およびギャップGが一定であることを前提とし、上記傾斜角θと距離Eとを変化させた場合の溶損引き量と盛り量とを比較する。
両値が略一致するときは図3(b)に示すように、溶損引き量(溶湯量)と盛り量(流入量)が釣り合っていることを意味し、溶接良好と評価することができる。
図4は突合せ溶接される各鋼板の板厚を変更し、溶損引き量と盛り量のバランスが取れるときのノズル傾斜角をプロットしたグラフである。
各グラフにおいて横軸は板厚差(d−d)を示し、縦軸はノズル傾斜角θを示している。
また、同図(a)はギャップGが0.1mm、同図(b)は0.3mm、同図(c)は0.5mmの場合をそれぞれ示している。
各グラフから分かるように、板厚差が増えるのにつれてノズル傾斜角θを小さくする必要がある。これは、板厚差が大きい場合はノズル傾斜角θを大きくしてレーザ光を溶射しても、厚板側で溶かした溶鋼を薄板側表面に盛ることができなくなるからである。
また、各グラフにおいて厚板側鋼板の板厚dは、0.8mm、1mm、1.5mm、2mm,3mmの5種類について調べた。
図4のグラフから、レーザ光を厚板側に傾ける傾斜角θの範囲は、3〜25°に設定すればよいことがわかる。
次に、図5は突合せ溶接される各鋼板の板厚を変更し、溶損引き量と盛り量のバランスが取れるときの距離Eをプロットしたグラフである。
各グラフにおいて横軸は板厚差(d−d)を示し、縦軸は距離Eを示している。
また、同図(a)はギャップGが0.1mm、同図(b)は0.3mm、同図(c)は0.5mmの場合をそれぞれ示している。
各グラフから分かるように、板厚差が増えるのにつれて距離Eの値が小さくなる傾向がある。これは、上記ノズル傾斜角での説明と同様に、板厚差が大きい場合は距離Eを大きくしてレーザ光を溶射しても、厚板側で溶かした溶鋼を薄板側表面に盛ることができなくなるからである。
図5のグラフから、厚板側鋼板の端面からの距離Eは0.2〜1mmの範囲に設定すればよいことがわかる。しかしながら、距離Eを0.2mmに維持して溶接を行なうことは現実的ではないため、実用ではレーザ光の中心軸が必ず、厚板側鋼板の端面近傍をトレースすることができればよい。
また、上記したようにノズル1を厚板側に(積層された鋼板を重合せ隅肉溶接する場合には、重ね合わされることによって厚板となる側に)傾斜させるのに加え、前進角となるようにノズル1を傾斜させると、溶融池上でレーザ光の照射域が広くなり、溶融池中に入った金属蒸気が凝固前に抜けやすくなり、溶接欠陥をさらに抑制することができる。
上記溶接進行方向に向けて傾斜させるノズル1の傾斜角の範囲は3〜30°が好ましい。
図6はノズル1の構成を示しており、(a)は縦断面図、(b)はその底面図である。
なお、同図は図1の矢印K方向から見た状態を示している。
図6において、ノズル1の側壁にはノズル1内に連通するシールドガス流路1aが水平方向に設けられ、図示しないシールドガス供給装置からノズル1内にシールドガスを供給するようになっている。
上記シールドガスとしては、一般にAr(アルゴン)やHe(ヘリウム)などの不活性ガスやNガスを主成分とするガスが使用されているが、突合せ溶接のように少なからずギャップGがある場合には圧縮空気を使用することができる。
空気の成分としてのNは溶湯に入り込み、ギャップGから抜けさせることで流動性が上がり、良好なビードが得られる。また、Oは溶湯温度を上昇させてボイドの発生を防止するとともに、溶接金属の組織を微細化する効果があり、しかも安価である。したがって、ギャップGがある場合のシールドガスとしてこれらN、Oを含むガスとして圧縮空気を使用することができる。
なお、重合せ隅肉溶接のようにギャップGが無い場合には、ギャップへの流動性が必要とされないため、従来通り、Arのような溶湯に入り込まない不活性ガスを使用してポアの発生を防止することが必要である。
また、ノズル1におけるシールドガス流路1aの下方には補助ガス流路1bが形成されている。この補助ガス流路1bはノズル1の側壁を鉤状に貫通しており、その出口はノズル先端の端面に開口している。
この補助ガス流路1bにはOを主成分とするガス、具体的には90Vol%未満のOガスが導入される。または、上記シールドガスと併用して圧縮空気を使用することも可能である。
図6(b)は上記補助ガス流路1bの出口を示したものである。同図に示すように補助ガス流路1bの出口は、略180°の範囲にわたって円弧状に切り欠かれたスリット状開口1cをなしている。
この補助ガス流路1bからのガスはカーテン状に吐出され、均一で滑らかな層流状態とすることができる。それにより、ガスに方向性を持たせることが可能になり溶接ビードを昇温させつつその表面を滑らかに形成することができる。
また、上記構成を有するノズル1はレーザ光の中心軸Bまわり回転させることができるようになっている。
図7はノズル1を中心軸Bまわりに所定角度回転させた状態で固定している。詳しくは、走行方向に沿った仮想軸Hに対し30〜60°の範囲でノズル1を回転させ、スリット状開口1cが走査方向と反対側に位置するように配置する。なお、図中、Sは溶接ビードの幅を示している。
このノズル1の配置で補助ガス流路1bを通じて酸素を主成分とするガスを供給すれば、薄板側の鋼板2に向けてガス吹付量を多くすることができ、それにより、亜鉛メッキ鋼板をレーザ溶接するような場合に、スパッタが薄板側の鋼板2へ飛散するのを防止することができる。
板厚0.7mmと1.4mmの亜鉛メッキ鋼板を用意し、YAGレーザ溶接機を使用して突合せ溶接を行なった。
φ2.5mmのデフォーカスビームを上述した方法で厚板側に15°傾斜させ、鋼板表面に照射した。ただし、レーザ出力は4kW(加工点出力)、溶接速度は2m/min一定とした。また、シールドガス流量は40 l/minである。
その結果、図8に示したような良好な接合が得られた。
(a)〜(c)は本発明のレーザ溶接方法による突合せ溶接例を示す説明図である。 本発明のレーザ溶接方法による重ね合せ隅肉溶接例を示す説明図である。 (a)はレーザ光の照射位置を拡大して示した縦断面図であり、(b)は溶接結果を示した縦断面図である。 (a)〜(c)は板厚差と最適ノズル傾斜角との関係を示したグラフである。 (a)〜(c)は板厚差と最適ノズル位置との関係を示したグラフである。 (a)はノズルの構成を示す縦断面図であり、(b)はその底面図である。 (a)はノズルの構成を示す縦断面図であり、(b)はノズルを回転させた状態を示す底面図である。 本発明による突合せ溶接結果を示す縦断面図である。 従来のレーザ溶接方法を示す説明図である。
符号の説明
1 ノズル
1a シールドガス流路
1b 補助ガス流路
1c スリット状開口
2 薄板側の鋼板
3 厚板側の鋼板
3a 鋼板端面
4 第一の鋼板
5 第二の鋼板
5a 第二の鋼板端面
G ギャップ

Claims (9)

  1. 板厚差によって段差のある金属板材または段差がある状態で積層された金属板材のレーザ溶接方法において、
    上記金属板材の段差部から若干厚板側にレーザ光の光軸を移し、上記金属板材の表面に直交する線に対し上記レーザ光の光軸を、上記金属板材における厚板側に傾斜させレーザ光を照射することを特徴とするレーザ溶接方法。
  2. 上記レーザ光の光軸を、上記金属板材の表面に直交する線に対し3〜25°の範囲で傾斜させる請求項1記載のレーザ溶接方法。
  3. 上記傾斜させたレーザ光の光軸を、さらに前進角となるように傾斜させる請求項1または2記載のレーザ溶接方法。
  4. 直径2.5mm程度にデフォーカスされたレーザ光を使用する請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法。
  5. レーザ発振器で発振されたレーザ光を集光学系を備えたトーチに導き、レーザ光を所定のサイズに集光させ、集光されたレーザ光を、上記トーチの先端に形成されたノズルを介しシールドガスとともに、板厚差のある金属板材の突合せ溶接部または積層された金属板材の隅肉溶接部に照射するレーザ溶接装置において、
    上記トーチは、上記金属板材の段差部から若干厚板側にレーザ光の光軸を移し、上記金属板材の表面に直交する線に対し上記レーザ光の光軸を、上記金属板材における厚板側に傾斜させていることを特徴とするレーザ溶接装置。
  6. 上記トーチは、上記金属板材の表面に直交する線に対し上記レーザ光の光軸を3〜25°の範囲で傾斜可能に構成されている請求項5記載のレーザ溶接装置。
  7. 上記ノズルに、圧縮空気または不活性ガスをシールドガスとしてノズル内に供給するシールドガス流路と、酸素を主成分とするガスをシールドガスの外周側に供給する補助ガス流路が形成されている請求項5または6記載のレーザ溶接装置。
  8. 上記ノズル先端面における上記補助ガス流路の出口が、走査方向において後方側に配置されるとともに、円弧状に湾曲するスリットで構成されている請求項7記載のレーザ溶接装置。
  9. 上記ノズルが上記光軸まわりに回転可能に構成されている請求項7または8記載のレーザ溶接装置。
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