JP2007235584A - ゲートウェイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】IEEE1394ネットワークに接続されたAV機器を、IPネットワークに接続されたプレイヤー機器から自動的に検出して、操作し、AV機器に格納されているコンテンツをプレイヤー機器で視聴することのできるIEEE1394ネットワークとIPネットワークを接続するゲートウェイ装置を提供する。
【解決手段】ゲートウェイ装置は、AV/Cを搭載するIEEE1394機器が接続されるネットワークとUPnPに準拠するプレイヤー機器が接続されるネットワークとを接続し、IEEE1394機器のプラグアンドプレイ処理をUPnPのプラグアンドプレイの各ステップに変換する変換手段と、UPnP AVのアクションをIEEE1394機器のAV/Cコマンドに変換する変換手段と、IEEE1394機器から送信されてきたストリームデータをIPネットワークに転送するストリーム転送手段と、を備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は、AV/Cを搭載したIEEE1394機器を仮想的なUPnPのデバイスとして検出、制御し、IEEE1394ネットワーク経由で送信された動画ストリームを、IPネットワークに転送する技術ためのゲートウェイ装置に関するものである。
従来、AV機器のネットワークインターフェースとしてIEEE1394が多く使われて来たが、パソコン、インターネットの普及により、イーサネット(登録商標)などのInternet Protocol(以下、「IP」と略す)のインターフェースを用いるAV機器が増加しつつある。そして、IPとIEEE1394などの異なるプロトコルのネットワーク同士を接続するためにゲートウェイ装置をネットワークの間に配置して機能を構成している。例えば、IPネットワークとIEEE1394ネットワークを接続するために、IEEE1394機器のAV/Cのコマンドに対応したUPnPのアクションを定義して、ゲートウェイ装置がUPnPのアクションとAV/Cコマンドを変換することによって、IPネットワークに接続されたUPnP Control PointからIEEE1394ネットワークに接続されたAV機器を制御している(例えば、特許文献1参照)。
また、ゲートウェイ装置がAV/Cのサブユニットに対応したWebページを生成することにより、IPネットワークに接続されたパソコン等に搭載されたWebブラウザからIEEE1394ネットワークに接続された機器を制御している(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−46535号公報 特開2005−94683号公報
しかし、UPnPのアクションをAV/Cコマンドに変換する方式では、IPネットワーク上のUPnP Control Pointから操作できるのはAV/Cコマンドだけであるため、IPネットワーク上のパソコンなどのプレイヤーからIEEE1394上のAV機器を操作し、そのAV機器に格納されている音声コンテンツや映像コンテンツを、これらプレイヤーにて視聴することができないという問題がある。
また、AV/Cコマンドを理解することが可能なUPnP Control Pointを新規に作成する必要があるため、標準規格であるUPnP AVを採用した例えばDLNA準拠のプレイヤーで操作・視聴することができないという問題がある。
また、Webブラウザを使用する方式では、IEEE1394機器をWebブラウザパソコン上のプレイヤーにて直接視聴することができないという問題がある。
この発明の目的は、IEEE1394ネットワークに接続されたAV機器を、IPネットワークに接続されたパソコンなどのプレイヤー機器から自動的に検出して、操作し、AV機器に格納されている音声・映像などのコンテンツをプレイヤー機器で視聴することのできるIEEE1394ネットワークとIPネットワークを接続するゲートウェイ装置を提供することである。
この発明に係わるゲートウェイ装置は、AV/Cを搭載するIEEE1394機器が接続されるIEEE1394ネットワークとUPnPに準拠するプレイヤー機器が接続されるIPネットワークとを接続し、上記IEEE1394機器のプラグアンドプレイ処理をUPnPのプラグアンドプレイの各ステップに変換する変換手段と、UPnP AVのアクションを上記IEEE1394機器のAV/Cコマンドに変換する変換手段と、上記IEEE1394機器からIEEE1394のIsochronousパケットにより送信されてきたストリームデータを上記IPネットワークに転送するストリーム転送手段と、を備えた。
この発明に係わるゲートウェイ装置の効果は、IEEE1394ネットワークに接続されたAV機器を、IPネットワークに接続されたパソコンなどのプレイヤー機器から自動的に検出して、操作することで、当該AV機器に格納されている音声・映像などのコンテンツを当該プレイヤー機器で視聴することを可能とするという効果を有する。
また、IEEE1394ネットワークに接続されたAV機器を標準規格であるUPnP AVデバイスとして認識するため、UPnP AVに準拠した当該AV機器に格納されている音声・映像などのコンテンツを当該プレイヤー機器で視聴することを可能とするという効果を有する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係わるゲートウェイ装置が適用されたシステムの構成図である。
この発明の実施の形態1に係わるゲートウェイ装置としてのUPnP−IEEE1394ゲートウェイ2は、CPU10、プログラムを格納するROM11、プログラムの実行するためのワーク領域およびデータの格納領域などに使用するRAM12、LANコントローラ13、IEEE1394コントローラ14を備える。
CPU10は、内部バスまたはPCIなどの拡張バスを通じて、ROM11、RAM12、LANコントローラ13、IEEE1394コントローラ14にアクセス可能である。また、2次記憶装置として図示しないHDDを備えても良い。
UPnP−IEEE1394ゲートウェイ2は、LANコントローラ13を通じてIP(Internet Protocol)ネットワーク4に接続されている。このIPネットワーク4は、物理層には依存しないため、物理層の規格としてはイーサネット(登録商標)などの有線LAN、またはIEEE802.11a/b/gなどの無線LANを使用しても良い。この場合、LANコントローラ13は、その物理層に応じたものが使用される。
IPネットワーク4には、Universal Plug and Play(以下、「UPnP」と略す)の規格に対応したUPnP Control Point310が接続されている。UPnP Control Point310は、例えば、UPnP Control Point310の機能を実現するためのアプリケーションを搭載したパソコンで構成される。
また、IPネットワーク4には、UPnPの規格に対応したUPnP Media Renderer312が接続されている。UPnP Media Renderer312は、ホームネットワークから入手したコンテンツを再生するために使用され、主に映像の表示、音声の出力などコンテンツの再生、およびストリーミングの受信を行う機能を含むデバイスである。
また、UPnP−IEEE1394ゲートウェイ2は、IEEE1394コントローラ14を介してIEEE1394ネットワーク5に接続されている。IEEE1394ネットワーク5には、映像情報装置3a、3bが接続されている。なお、図1には、2台の映像情報装置3a、3bが接続されているが、実際にはIEEE1394の規格の範囲内で1台または複数台の映像情報装置3を接続することが可能である。
映像情報装置3a、3bは、IEEE1394ネットワーク5でつながった機器同士をリモートで制御するためのコマンド体系であるAudio Video Control(以下、「AV/C」と略す)コマンドのターゲット機能を搭載している。例えば、市販のDVカメラやD−VHSレコーダなどがこれに該当する。なお、図1で示しているIPネットワーク4およびIEEE1394ネットワーク5は概念的なもので、実際の物理的なネットワークトポロジーを反映していない。
この発明に係わるUPnP−IEEE1394ゲートウェイ2は、IPネットワーク4とIEEE1394ネットワーク5間を接続するための仲介役として働き、IPネットワーク4上のUPnP Control Point310から、IEEE1394ネットワーク5上のUPnPの機能を有さない映像情報装置3a、3bを操作する。
図2は、UPnPの動作ステップを示すチャート図である。
UPnPは、図2に示すように、6種類の動作ステップを有する。
アドレッシングS301は、UPnPとして最初の動作であり、IPネットワーク4に参加したUPnPデバイスが自動的にIPアドレスを取得するための動作である。これを実現するために基本的にはDynamic Host Configuration Protocol(以下、「DHCP」と略す)が使用される。当該のIPネットワーク4がDHCPに対応していない場合はAutoIPを用いる。アドレッシングS301によってIPアドレスを取得したデバイスは、次の動作である、ディスカバリS302に進む。
ディスカバリS302は、IPネットワーク4上のデバイスを検出するための動作である。ディスカバリS302には、新規に追加されたデバイスがUPnP Control Point310に対してアドバタイズを行うアドバタイズ動作と、新規に追加されたUPnP Control Point310がデバイスを検索するためにリクエストを行うサーチ動作の2種類の動作がある。両者ともその手段としてSimple Service Discovery Protocol(以下、「SSDP」と略す)を用いている。
前者は追加されたデバイスがアドバタイズのためのアドバタイズメッセージをマルチキャストする。後者はUPnP Control Point310がサーチのためのメッセージをマルチキャストして、該当するデバイスがUPnP Control Point310に対してサーチレスポンスメッセージを返信する。
ディスクリプションS303は、UPnP Control Point310が検出したデバイスから詳細の情報を取得するための動作である。UPnP Control Point310は、アドバタイズメッセージまたはサーチレスポンスメッセージに記述されているUniform Resource Locator(以下、「URL」と略す)を用いて各デバイスの情報を得ることができる。このデバイス情報は、eXtensible Markup Language(以下、「XML」と略す)の形式で記述されており、モデル名、シリアル番号、製造元名、サービス情報などが記載されているデバイスディスクリプションである。デバイスディスクリプションの中には、そのデバイスが使用可能なサービスの情報を得るためのURLが記述されており、UPnP Control Point310は、このURLを用いてサービスが提供する有効なアクションが記載されているサービスディスクリプションを取得することができる。サービスディスクリプションもXMLの形式で記述されている。ディスクリプションS303が完了した時点で、UPnP Control Point310は対象のデバイスを制御する手段を知ることになる。
コントロールS304は、UPnP Control Point310が実際にデバイスを制御する動作である。UPnP Control Point310は、サービスディスクリプションに記載されているアクション、サービス、各アクションのパラメータや引数のリストを元に、デバイスに対してアクション要求を行う。アクション要求を行うための手段としてSimple Object Access Protocol(以下、「SOAP」と略す)を用いる。UPnP Control Point310は、XML形式で記述された制御コマンドをSOAPを使用してデバイスに送信する。デバイスは要求されたサービスを行い、アクションの結果をUPnP Control Point310に返す。
イベンティングS305は、UPnP Control Point310がデバイスの状態変化を検知するための動作である。デバイスは自身が保有するサービスの状態変数が変化した場合にサブスクライブしているUPnP Control Point310に対して通知を行う。この手段としてGeneric Event Nortification Architecture(以下、「GENA」と略す)を用いる。メッセージはXML形式で記述される。
プレゼンテーションS306は、Webブラウザを用いてデバイスの操作、設定を行うための動作である。対象のデバイスがHyper Text Markup Language(以下、「HTML」と略す)によるユーザインターフェース機能を有している場合に、デバイスディスクリプションに記述されているプレゼンテーションURLにアクセスすることによって、Webブラウザによってプレゼンテーション画面を表示することができ、その画面を用いてデバイスの操作を行うことができる。
UPnPの規格では、ある特定のデバイス・タイプについて、実装すべきインタフェイスや機能をDevice Control Protocol(以下、「DCP」と略す)として定めている。AV機器としてのDCPは、Media ServerおよびMedia Rendererである。
図3は、UPnP AVのアーキテクチャを示す図である。
UPnP AVアーキテクチャでは、UPnP Contorol Point310が、Media Server311とMedia Renderer312を制御するモデルとなっている。
Media Server311は、ホームネットワーク上で有効なコンテンツを探し出すために使用され、主にコンテンツの保管、ストリーミングの送り出しを行う機能を含むデバイスである。このデバイスは、VTRやDVDプレイヤー等の再生装置を想定している。Media Server311は、サービスとしてContent Directory313、Connection Manager314、AV Transport315を含む。
Content Directory313は、図示しないサーバ(Media Server311を含んだ機器)が供給可能なコンテンツをUPnP Control Point310が列挙できるようにするためのアクションセットを提供するサービスである。これらのアクションを使用することで、UPnP Control Point310はコンテンツ階層の閲覧および属性検索を行ったり、タイトル、作者、URL等属性のコンテンツのメタデータを入手したり、コンテンツの作成、削除などのコンテンツの操作を行ったりすることが可能となる。
Connection Manager314は、特定のデバイスに関連したコネクションを管理するためのアクションセットを提供するサービスである。これらのアクションを使用することで、UPnP Control Point310は、ストリーミングのプロトコルとデータフォーマットを列挙したり、現在のコネクション状況を列挙したりすることが可能となる。
AV Transport315は、UPnP Control Point310がコンテンツのプレイバック制御を行えるようにするためのアクションセットを提供するサービスである。これらのアクションを使用することで、UPnP Control Point310はコンテンツの再生、停止、シーク等の再生制御を行うことが可能となる。
Media Renderer312は、ホームネットワークから入手したコンテンツを再生するために使用され、主に映像の表示、音声の出力等のコンテンツの再生、およびストリーミングの受信を行う機能を含むデバイスである。
Media Renderer312は、サービスとしてRendering Control316、Connection Manager314,AV Transport315を含む。
Rendering Control316は、図示しないレンダラ(Media Renderer312を含んだ機器)がコンテンツをどのように再生するかを、UPnP Control Point310が制御できるようにするためのアクションセットを提供するサービスである。これらのアクションを使用することで、UPnP Control Point310はビデオ映像の輝度、コントラスト、音声の音量、ミュートなどの制御を行うことが可能となる。
図4は、UPnP AVアーキテクチャを用いたプル型の再生フローを示す。
ステップS310では、デバイスの発見を行う。これはUPnPのディスカバリS302とディスクリプションS303によって行われる。このステップS310が完了した後、UPnP Control Point310は、Media Server311とMedia Renderer312を認識し、コントロールすることが可能となる。
ステップS311では、コンテンツの検索を行う。このステップS311では、UPnP Control Point310はMedia Server311のContent Directory313のサービスを使用して、コンテンツの検索を行う。このとき、UPnP Control Point310は、Media Server311にSOAP通信によってBrowseアクションまたはSearchアクションのメッセージを送信する。Media Server311は、その回答として、UPnP Control Point310にコンテンツの階層構造、転送プロトコルデータ、データフォーマットを含んだ情報を返す。
ステップS312では、UPnP Control Point310は、回答を受信した後、Media Renderer312のConnection Manager314サービスを使用してMedia Renderer312がサポートしている転送プロトコルとフォーマットの情報を入手する。このとき、UPnP Control Point310は、Media Renderer312にGetProtocolInfoアクションのメッセージを送信し、Media Renderer312は、その回答として、サポートしている転送プロトコルとフォーマットのリストを含んだ情報をUPnP Control Point310に返す。この後、UPnP Control Point310は、ここで得た転送プロトコルとフォーマットの情報とステップS311で得た情報をもとにプロトコルとデータフォーマットを比較し、Media Server311とMedia Renderer312の両方で使用可能な組み合わせを決定する。
ステップS313では、UPnP Control Point310は、Connection Manager314サービスを使用してMedia Server311とMedia Renderer312の両方に対して、ステップS312で決定した転送プロトコルとフォーマットによるコネクションが生成されることを通知する。このとき、UPnP Control Point310は、Media Server311にPrepareForConnectionアクションのメッセージを送信する。Media Server311は、プル型の場合であるので、その回答として、UPnP Control Point310に特に情報を返す必要はない。
また、UPnP Control Point310は、Media Renderer312にPrepareForConnectionアクションのメッセージが送信され、回答としてMedia Renderer312は、UPnP Control Point310にAV Transport Instance IDまた、Rendering Control Instance IDが返される。
ステップS314では、UPnP Control Point310は、プル型の場合であるので、AV Transport315サービスを使用してMedia Renderer312に何れのコンテンツを転送するかの情報を通知する。このとき、UPnP Control Point310は、Media Renderer312にSetAVTransportURIアクションのメッセージが送信される。
ステップS315では、UPnP Control Point310は、プル型の場合であるので、AV Transport315サービスを使用してMedia Renderer312に対して、Play、Stop、Seekなど、実際の再生制御の指令を行う。このとき、UPnP Control Point310は、Media Renderer312に、例えばPlayアクションのメッセージを送信する、Media Renderer312デバイスは、ステップS314で受け取ったコンテンツを示すURLを基に、Media Server311に対してコンテンツの転送要求を発行する。この転送要求の内容は、コンテンツの転送に使用されるプロトコルによって異なる。例えば、HTTPを用いる場合はHTTP−GETメソッドが使用される。以上の処理の結果としてコンテンツの再生が開始される。またコンテンツの再生を中止したい場合はStopアクションが送信される。
ステップS316では、再生中にレンダラの音量調整や画質調整を行う音量・画質調整ステップである。このステップS316では、Rendering Control316サービスを用いる。このとき、例えば音量調整を行う場合はUPnP Control Point310は、Media Renderer312に、SetVolumeアクションのメッセージが送信され、結果として音量が変更される。最終的にコンテンツの転送が完了した後、ステップ転送完了S317に移行する。
ステップS317では、最終的にコンテンツの転送が完了した後で行われる転送終了ステップである。このステップでは、UPnP Control Point310は、Connection Manager314サービスを使用して、Media Server311とMedia Renderer312それぞれとの間のコネクションの終了処理を行う。このとき、UPnP Control Point310は、Media Renderer312に、ConnectionCompleteアクションのメッセージが送信される。次に、UPnP Control Point310は、Media Server311に同様にConnectionCompleteアクションのメッセージが送信される。
このようにしてUPnP AVアーキテクチャを用いたプル型の一連の再生が完了する。
次に、IEEE1394でつながった機器同士でのAV/Cコマンドのやり取りを説明する。なお、AV/Cコマンドは、IEEE1394でつながった機器同士をリモートで制御するためのコマンド体系であり、制御する側の機器をコントローラ20、制御される側の機器をターゲット21と称する。図5および図6にコントローラ20とターゲット21間でのAV/Cコマンドのやりとりの概念を示す。
AV/CコマンドのやりとりはIEC61883−1で定義されているFunction Control Protocol(以下、「FCP」と略す)を用いて行う。
コントローラ20からターゲット21に制御のためのコマンドを発行する場合は、図5に示すように、コントローラ20はターゲット21に内蔵されているコマンドレジスタ22に、IEEE1394の非同期転送であるAsynchronous転送によるライトトランザクションを発行することにより、FCPのフレーム形式に従ったコマンドフレームの書き込みを行う。この結果ターゲット21は、コントローラ20から送られたAV/Cコマンドを受信することができて、コマンドに応じた動作を行う。
逆に、ターゲット21からコントローラ20に、動作の結果などを通知するためのレスポンスを返す場合には、図6に示すように、コントローラ20に内蔵されているレスポンスレジスタ23に、同様にAsynchronous転送によるライトトランザクションを発行することにより、FCPのフレーム形式に従ったレスポンスフレームの書き込みを行う。
図7は、AV/Cコマンドにおいてモデル化されたビデオレコーダのモデルを示す図である。
AV/Cコマンドでは、AV機器をモデル化するために、ユニットおよびサブユニットという概念を使用している。ユニットはAV機器そのものを示す。1台のAV機器が1つのAV/Cユニットに対応する。サブユニットは、AV機器の機能をモデル化したものである。例えば、テープに録画・再生する機能に対応するサブユニットは、Tape Recorder/Player Subunitとして規定されている。また、放送を受信する機能に対応するサブユニットは、Tuner Subunitとして規定されている。
チューナを内蔵したビデオレコーダの場合、図7に示すように、Unit30の中にTape Recorder/Player Subunit31とTuner Subunit32に含まれていると表すことができる。サブユニットは、機能をモデル化した構成のため、それぞれのサブユニット毎に、機能に応じたAV/Cコマンドが定義されている。例えば、図7に示したビデオレコーダに対してテープの再生操作を行う場合はTape Recorder/Player Subunit31に含まれている再生のコマンドを使用する。
次に、UPnP−IEEE1394ゲートウェイ2がIPネットワーク4とIEEE1394ネットワーク5の間のデリゲーションサーバとして動作し、IPネットワーク4上のUPnP Control Point310から、UPnPの機能を有さないIEEE1394ネットワークに接続された映像情報装置3a、3bを操作して、IEEE1394ネットワーク5を経由して送信される映像情報装置3a、3bのコンテンツをIPネットワーク4上のPCで視聴するための手順を説明する。
図8は、UPnP−IEEE1394ゲートウェイ2がデリゲーションサーバとして動作するためのソフトウェア構成の例を示す。
UPnPスタック321は、UPnPの処理を行うソフトウェア群であり、一般的には標準的なHTTPのGETリクエストを取り扱うHTTPサーバ、HTTPメッセージのヘッダを解釈するためのHTTPパーサ、XMLパーサ、SOAP、GENA,SSDPのプロトコルを扱うモジュール群などから構成される。UPnPスタック321は、TCP/IPスタック500の上位層として構成される。
IEEE1394スタック322は、IEEE1394のトランザクションや、FCPなどのAVプロトコル、またAV/CコマンドなどのIEEE1394関連プロトコルを扱うためのソフトウェア群である。
デリゲーションマネージャ326は、IEEE1394機器(例:映像情報機器3a、3bに相当する)がIEEE1394ネットワーク5に接続されたときに、取得したIEEE1394機器情報をもとにしてUPnPエミュレーション処理325を起動したり、また、IEEE1394機器がIEEE1394ネットワーク5から切断されたときに、その機器に対して起動したUPnPエミュレーション処理325を終了させたりする機能を有するソフトウェアである。
UPnPエミュレーション処理325は、IEEE1394ネットワーク5に接続されている個々のIEEE1394機器に対応して、それぞれ独立したプロセスとしてデリゲーションマネージャ326から起動され、IEEE1394機器を1つのUPnPデバイスとして振舞わせるために、UPnPの各ステップをデバイスの代わりに実行する機能を持つソフトウェアである。このソフトウェアはIEEE1394ネットワーク5に接続されているIEEE1394機器の数だけプロセスが起動される。
IEEE1394バス制御処理324は、IEEE1394機器の状態を監視し、デリゲーションマネージャ326に対してそのIEEE1394機器の接続/切断の情報を通知する他、IEEE1394機器から受信したAV/CコマンドデータをUPnPエミュレーション処理325に引き渡したり、逆にUPnPエミュレーション処理325から受け取ったAV/CコマンドデータをIEEE1394機器に送信したりする機能を有するソフトウェアである。
IPアドレスマネージャ323は、UPnPエミュレーション処理325によってエミュレートされている各IEEE1394機器に対してIPアドレスを割り付けるための機能を有するソフトウェアである。
ストリーミング処理501は、IEEE1394スタック322経由で受信した映像ストリーミングデータをTCP/IPスタック500経由でIPネットワーク4上に送信する機能を持つソフトウェアである。
次に、UPnPのアドレッシングS301におけるUPnP−IEEE1394ゲートウェイ2のソフトウェアの動作について説明する。図9は、アドレッシングS301の動作のシーケンスを示した図である。
ステップS320では、IEEE1394機器3の電源がONされるか、IEEE1394ネットワーク5に新規に接続されると、Bus Resetが発生し、これをIEEE1394バス制御処理324が検出する。
ステップS321では、IEEE1394バス制御処理324は、これを受けて、デリゲーションマネージャ326に対して新規にIEEE1394機器3がIEEE1394ネットワーク5に接続されたことを知らせるための接続通知を行う。
ステップS322では、デリゲーションマネージャ326は、この通知を受けて、UPnPエミュレーション処理325を起動する。ここで起動されたUPnPエミュレーション処理325は、以降の全てのUPnPステップにおいて、常に通知の発端となったIEEE1394機器3に対応する。IEEE1394ネットワーク5に複数台のIEEE1394機器3が接続された場合はそれぞれのIEEE1394機器3に1対1に対応するUPnPエミュレーション処理325が起動されることになる。
ステップS323では、起動されたUPnPエミュレーション処理325は、IPアドレスマネージャ323に対してIPアドレス取得要求を行う。
ステップS324では、IPアドレスマネージャ323は、IEEE1394機器3に対して仮想的に割り当てるIPアドレスを選択し、決定したIPアドレスをUPnPエミュレーション処理325に対して通知する。IPアドレスの選択はDHCPのように、テーブルに定義されているアドレスを割り当てる方式か、AutoIPの方式を用いるのが良い。
次に、UPnPのディスカバリS302のアドバタイズ動作を行う場合におけるUPnP−IEEE1394ゲートウェイ2のソフトウェアの動作について説明する。図10は、ディスカバリS302の内、新規に追加されたデバイスがUPnP Control Point310に対してアドバタイズ動作を行う場合のシーケンスを示したものである。この例では、UPnP Control Point310a、310bがIPネットワーク4上に2台存在している場合を示している。
ステップS330では、特定のIEEE1394機器3に対応したUPnPエミュレーション処理325は、IPネットワーク4上にAdvertizingのDiscoveryメッセージをSSDPを用いてマルチキャストする。このメッセージをUPnP Control Point310aと、UPnP Control Point310bが受信すると、結果としてUPnP Control Point310aおよびUPnP Control Point310bはIEEE1394機器3をUPnPのデバイスとして認識することになる。
次に、UPnPのディスカバリS302のサーチ動作を行う場合におけるUPnP−IEEE1394ゲートウェイ2のソフトウェアの動作について説明する。図11は、ディスカバリS302の内、新規に追加されたUPnP Control Point310がデバイスを検索するためにリクエストを行うサーチ動作を行う場合のシーケンスを示したものである。この例では、IEEE1394ネットワーク5上にIEEE1394機器3が2台存在している場合を示している。
ステップS340では、UPnP Control Point310は、IPネットワーク4上にSearchのDiscoveryメッセージをSSDPを用いてマルチキャストする。このメッセージをIEEE1394機器3aに対応したUPnPエミュレーション処理325aとIEEE1394機器3bに対応したUPnPエミュレーション処理325bが受信する。
ステップS341では、SearchのDiscoveryメッセージの条件に示されているサービスまたはデバイスに相当する機能を有したIEEE1394機器3bに対応したUPnPエミュレーション処理325bがResponseのDiscoveryメッセージをUPnP Control Point310に対して送信する。結果としてUPnP Control Point310は、IEEE1394機器3bを、自身が探していたUPnPのデバイスとして認識することになる。
次に、UPnPのディスクリプションS303を行う場合におけるUPnP−IEEE1394ゲートウェイ2のソフトウェアの動作について説明する。図12は、UPnPのディスクリプションS303の動作を行う場合のシーケンスを示したものである。
ステップS350では、UPnP Control Point310は、アドバタイズメッセージもしくはサーチレスポンスメッセージに記述されているURLを用いて、IEEE1394機器3に対応したUPnPエミュレーション処理325に対して、デバイスディスクリプションの要求を行う。この際に用いるプロトコルはHTTPである。
ステップS351では、UPnPエミュレーション処理325は、IEEE1394機器3に関するデバイス情報を、XML形式でデバイスディスクリプションとして作成し、これをUPnP Control Point310に送信する。
ステップS352では、UPnP Control Point310は、このデバイスディスクリプション中のサービスリストにサービスディスクリプションを取得するためのURLが記載されている場合、UPnPエミュレーション処理325に対して、サービスディスクリプションの要求を行う。
ステップS353では、UPnPエミュレーション処理325は、サービスディスクリプションの要求に対して、IEEE1394機器3に関するサービス情報を、XML形式でサービスディスクリプションとして作成し、これをUPnP Control Point310に送信する。
一般的なUPnP機器の場合はディスクリプションのステップまで完了したら、UPnP Control Point310からデバイスをコントロールすることが可能となる。
次に、図4に示したコンテンツの再生フローの各ステップにおいて、図8に示したソフトウェアの実際の動作について説明する。
最初に、コンテンツの検索S311におけるソフトウェアの動作について説明する。この説明ではIEEE1394機器3としてTape Recorder/Player Subunit31を搭載したD−VHSレコーダ・プレーヤを例に説明する。また、ストリームデータの転送に用いるプロトコルはHTTPを例に取る。
図13は、コンテンツの検索S311におけるソフトウェアの動作のシーケンスを示した図である。
ステップS400では、UPnP Control Point310は、SOAPを用いて、UPnPエミュレーション処理325に対し、「Browse」、または「Search」アクション要求を含んだメッセージを送信する。
ステップS405では、IEEE1394機器3に対応して既に起動されているUPnPエミュレーション処理325は、UPnPスタック321を介し、送信されたメッセージを受信する。D−VHSレコーダ・プレーヤは、コンテンツリストを読み出すことができないため、メッセージを受信したUPnPエミュレーション処理325は、テープを一本の大きなコンテンツと見なして、「Browse」、または「Search」レスポンスのデータを生成し、UPnPスタック321を介し、UPnP Control Point310に送信する。
このステップにより、UPnP Control Point310は、IEEE1394機器3の有するコンテンツの階層構造、転送プロトコルデータ、データフォーマットの情報を認識する。このときの転送プロトコルデータは、IEEE1394機器3がIEEE1394ネットワーク5経由で送出するプロトコルではなく、UPnP−IEEE1394ゲートウェイ2がIPネットワーク4に対して送出することが可能なプロトコルとする。この例ではHTTPである。また、データフォーマットの情報も同様に、IEEE1394機器3がIEEE1394ネットワーク5経由で送出する際のフォーマットではなく、UPnP−IEEE1394ゲートウェイ2がIPネットワーク4に対して送出する際のフォーマットである。
次に、プロトコルとデータフォーマットチェックS312におけるソフトウェアの動作について説明する。
このステップは、Media Renderer312に対して行われるものであり、UPnP−IEEE1394ゲートウェイ2の動作とは無関係である。このステップは通常のUPnP AVの処理としてUPnP Control Point310とMedia Renderer312との間で実行される。
次に、サーバ、レンダラの準備S313におけるソフトウェアの動作について説明する。図14は、サーバ、レンダラの準備S313におけるソフトウェアの動作のシーケンスを示した図である。
まず、ステップS420では、UPnP Control Point310は、SOAPを用いて、UPnPエミュレーション処理325に対し、「PrepareForConnection」アクションを含んだメッセージを送信する。IEEE1394機器3に対応して既に起動されているUPnPエミュレーション処理325は、UPnPスタック321を介し、送信されたメッセージを受信する。
ステップS421では、メッセージを受信したUPnPエミュレーション処理325は、IEEE1394バス制御処理324に対しコネクション要求を行う。
ステップS422では、IEEE1394バス制御処理324は、IEEE1394スタック322を介し、IEEE1394機器3に対し、lockトランザクションによるプラグの設定要求を送信する。このlockトランザクションを受信したIEEE1394機器3は、物理的なコネクションを生成する。
ステップS423では、コネクションの生成後、lockトランザクションによるプラグの設定結果を、IEEE1394スタック322を介し、IEEE1394バス制御処理324に送信する。
ステップS424では、IEEE1394バス制御処理324は、コネクション完了回答をAV/Cコマンドの送信元であるUPnPエミュレーション処理325に送信する。
ステップS425では、コネクション完了回答を受信したUPnPエミュレーション処理325は、UPnPのサービスとAV/Cコマンドとの対応表を用いUPnPのサービスである「PrepareForConnection」アクションをAV/Cコマンドの「CONNECT AV」に変換し、IEEE1394バス制御処理324に送信する。
ステップS426では、IEEE1394バス制御処理324は、IEEE1394スタック322を介し、IEEE1394機器3に「CONNECT AV」を送信する。
ステップS427では、このAV/Cコマンドを受信したIEEE1394機器3は、実際に、自身と他のデバイスと間でデータの送受信が可能となるコネクション生成した後、IEEE1394スタック322を介し、生成結果を含むAV/CレスポンスをIEEE1394バス制御処理324に返信する。
ステップS428では、IEEE1394バス制御処理324は、受信したAV/Cレスポンスを、AV/Cコマンドの送信元であるUPnPエミュレーション処理325に送信する。
ステップS429では、UPnPエミュレーション処理325は、UPnPのサービスとAV/Cレスポンスとの対応表を用いUPnPのレスポンスメッセージに変換し、UPnPスタック321を介し、UPnP Control Point310に送信する。これにより、IEEE1394機器3に対してコンテンツを送受信することが可能となる。
次に、コンテンツの選択S314におけるソフトウェアの動作について説明する。
このステップは、Media Renderer312に対して行われるものであり、UPnP−IEEE1394ゲートウェイ2の動作とは無関係である。このステップは通常のUPnP AVの処理としてUPnP Control Point310とMedia Renderer312との間で実行される。この際のSetAVTransportURIアクションにて、Media Renderer312に引き渡されるコンテンツのURIはステップS311において、UPnPエミュレーション処理325がUPnP Control Point310に送信したHTTP使用したコンテンツのURLである。
次に、再生S315におけるソフトウェアの動作について説明する。図15は、再生S315におけるソフトウェアの動作のシーケンスを示した図である。
ステップS440では、UPnP Control Point310は、SOAPを用いて、Media Renderer312に対し、「Play」アクション要求を含んだメッセージを送信する。
ステップS441では、Media Renderer312は、「Play」アクション要求を受け付けたことをUPnP Control Point310に通知するためにレスポンスメッセージを返す。
ステップS442では、Media Renderer312は、その後、UPnP−IEEE1394ゲートウェイ2に対してHTTPのGETメソッドを用いてコンテンツの取得要求を送信する。UPnP−IEEE1394ゲートウェイ2のストリーミング処理501がHTTPのGETメソッドを受信する。
ステップS443では、メッセージを受信したストリーミング処理501は、AV/Cコマンドの「PLAY」をIEEE1394バス制御処理324に送信する。
ステップS444では、IEEE1394バス制御処理324は、IEEE1394スタック322を介し、IEEE1394機器3にAV/Cコマンド「PLAY」を送信する。
ステップS445では、このAV/Cコマンド「PLAY」を受信したIEEE1394機器3は、再生開始処理を実行した後、IEEE1394スタック322を介し、コンテンツの再生を開始した情報を含んだAV/CレスポンスをIEEE1394バス制御処理324に返信する。
ステップS446では、IEEE1394バス制御処理324は、受信したAV/Cレスポンスを、AV/Cコマンドの送信元であるストリーミング処理501に送信する。
ステップS447では、IEEE1394機器3は、IEEE1394のIsochronousパケットに乗せて、コンテンツのストリームデータをMPEG2−TSなどの形式で送信する。ストリーミング処理501は、このIsochronousパケットを受信する。
ステップS448では、ストリーミング処理501は、このパケットからMPEG2−TSなどのストリーム形式のデータを取り出し、HTTPのGETメソッドレスポンスの形式に変換し、Media Renderer312に対し送信する。この際に、同期転送であるIsochronous転送と、非同期であるHTTPによる転送のタイミングを調整するために、Isochronousパケットから取り出したストリームデータを任意の量だけRAM12の内部などに構成されたバッファメモリエリアに格納するする必要がある。
Media Renderer312は、受信したGETメソッドレスポンスからストリームデータを取り出し、多重分離、デコードを行いコンテンツの再生を開始する。なお、ストリーミングのソースがD−VHSのようなテープメディアの場合は、再生が完了するまでコンテンツの正確なサイズは分からないので、この場合、HTTPのGETメソッドレスポンス中のTransfer−Encodingをchunkedとすることで、chunked転送エンコーディングを用いるのが良い。
UPnP Control Point310からMedia Renderer312に対し、「Stop」アクション要求を含んだメッセージを送信されることによって、ストリームの再生を中断する場合は、Media Renderer312がUPnP−IEEE1394ゲートウェイ2のストリーミング処理501に対するTCPコネクションを切断するので、ストリーミング処理501は、IEEE1394バス制御処理324を介し、IEEE1394機器327にAV/Cコマンド「WIND」を送信することでIEEE1394機器の再生を停止させる必要がある。
次に、音量・画質調整S316におけるソフトウェアの動作について説明する。
このステップは、Media Renderer312に対して行われるものであり、UPnP−IEEE1394ゲートウェイ2の動作とは無関係である。このステップは通常のUPnP AVの処理としてUPnP Control Point310とMedia Renderer312との間で実行される。
最後に、転送完了S316におけるソフトウェアの動作について説明する。図16は、転送完了S316におけるソフトウェアの動作のシーケンスを示した図である。
まず、ステップS460では、UPnP Control Point310は、SOAPを用いて、UPnPエミュレーション処理325に対し、「TransferComplete」アクション要求を含んだメッセージを送信する。IEEE1394機器3に対応して既に起動されているUPnPエミュレーション処理325は、UPnPスタック321を介し、送信されたメッセージを受信する。
ステップS461では、メッセージを受信したUPnPエミュレーション処理325は、UPnPのサービスとAV/Cコマンドとの対応表を用いUPnPのサービスである「TransferComplete」アクションをAV/Cコマンドの「DISCONNECT AV」に変換し、IEEE1394バス制御処理324に送信する。
ステップS462では、IEEE1394バス制御処理324は、IEEE1394スタックを介し、IEEE1394機器3にAV/Cコマンド「DISCONNECT AV」を送信する。このAV/Cコマンドを受信したIEEE1394機器3は、自身のコネクションを解除する。
ステップS463では、IEEE1394機器3は、その後、IEEE1394スタック322を介し、コネクションを解除した情報を含んだAV/CレスポンスをIEEE1394バス制御処理324に返信する。
ステップS464では、IEEE1394バス制御処理324は、受信したAV/CレスポンスをAV/Cコマンドの送信元であるUPnPエミュレーション処理325に送信する。
ステップS465では、コネクション解除回答を受信したUPnPエミュレーション処理325は、さらに物理的なコネクションを解除するため、コネクション終了要求をIEEE1394バス制御処理324に送信する。
ステップS466では、コネクション終了要求を受信したIEEE1394バス制御処理324は、IEEE1394スタック322を介し、IEEE1394機器3に対し、lockトランザクションによるプラグの解除要求を送信する。このメッセージを受信したIEEE1394機器3は、物理的なコネクションを解除する。
ステップS467では、IEEE1394機器3は、その後、IEEE1394スタック322を介し、物理的なコネクションを解除した情報を含んだlockトランザクションオートをIEEE1394バス制御処理324に返信する。
ステップS468では、IEEE1394バス制御処理324は、受信したAV/Cレスポンスを、AV/Cコマンドの送信元であるUPnPエミュレーション処理325に送信する。
ステップS469では、UPnPエミュレーション処理325は、UPnPのサービスとAV/Cレスポンスとの対応表を用いUPnPのレスポンスメッセージに変換し、UPnPスタック321を介し、UPnP Control Point310に送信する。これにより、UPnP Control Point310は、IEEE1394機器3のコネクションが解除されたことを認識することが可能となる。
このようなゲートウェイ装置は、IPネットワーク4上のUPnP Control Point310が、IEEE1394ネットワーク5上にあるUPnPの機能を有さないIEEE1394機器を操作して、IEEE1394機器がIEEE1394ネットワーク5経由で送信するストリームデータを、IPネットワーク上のUPnP MediaRendererデバイス機能を持つメディアプレーヤにて再生するこIEEE1394ネットワーク5に接続された映像情報装置を、IPネットワーク4に接続されたパソコンなどのプレイヤー機器から自動的に検出して、操作することで、映像情報装置に格納されている音声・映像などのコンテンツをIPネットワーク4に接続されたプレイヤー機器で視聴することができる。
また、IEEE1394ネットワーク5に接続された映像情報装置を標準規格であるUPnP AVデバイスとして認識するため、UPnP AVに準拠した映像情報装置に格納されている音声・映像などのコンテンツを当該プレイヤー機器で視聴することを可能とするという効果を有する。
実施の形態2.
実施の形態1では、IP上でのストリーム転送プロトコルとして、HTTPを使用する場合について説明したが、代わりにRealtime Transport Protocol(以下、「RTP」と略す)を使用することも可能である。この説明ではRTPを使用してストリームデータ転送を行う場合に使用するセッションの制御プロトコルとしてRealtime Streaming Protocol(以下、「RTSP」と略す)を使用する。以下の説明ではHTTPの場合と異なる部分だけを説明する。
まず、コンテンツの検索S311において、図13のステップS405でUPnPエミュレーション処理325がUPnP Control Point310に送信する。「Browse]、または「Search」レスポンスのデータの内、転送プロトコルデータはRTSP/RTPとする。
また、コンテンツの選択S314におけるソフトウェアの動作の内、UPnP Control Point310からMedia Renderer312に対して実行されるSetAVTransportURIアクションにて、Media Renderer312に引き渡されるURIは、ステップS311においてUPnPエミュレーション処理325がUPnP Control Point310に送信したRTSP/RTPを使用したコンテンツのURLである。
次に、再生S315におけるソフトウェアの動作について説明する。図17は、再生S315におけるソフトウェアの動作のシーケンスを示した図である。
ステップS470では、UPnP Control Point310は、SOAPを用いて、Media Renderer312に対し、「Play」アクション要求を含んだメッセージを送信する。
ステップS471では、Media Renderer312は、「Play」アクション要求を受け付けたことをUPnP Control Point310に通知するためにレスポンスメッセージを返す。
ステップS472では、Media Renderer312は、その後、UPnP−IEEE1394ゲートウェイ2に対してRTSPのPLAYメソッドを用いてコンテンツの転送開始要求を送信する。UPnP−IEEE1394ゲートウェイ2のストリーミング処理501がRTSPのPLAYメソッドを受信する。
ステップS473では、メッセージを受信したストリーミング処理501は、AV/Cコマンドの「PLAY」をIEEE1394バス制御処理324に送信する。
ステップS474では、IEEE1394バス制御処理324は、IEEE1394スタック322を介し、IEEE1394機器3にAV/Cコマンド「PLAY」を送信する。
ステップS475では、このAV/Cコマンド「PLAY」を受信したIEEE1394機器3は、再生開始処理を実行した後、IEEE1394スタック322を介し、コンテンツの再生を開始した情報を含んだAV/CレスポンスをIEEE1394バス制御処理324に返信する。
ステップS476では、IEEE1394バス制御処理324は、受信したAV/Cレスポンスを、AV/Cコマンドの送信元であるストリーミング処理501に送信する。
ステップS477では、ストリーミング処理501は、Media Renderer312に対してRTSPのPLAYメッソドのレスポンスを返す。
ステップS478では、IEEE1394機器3は、IEEE1394のIsochronousパケットに乗せて、コンテンツのストリームデータをMPEG2−TSなどの形式で送信する。ストリーミング処理501は、このIsochronousパケットを受信する。
ステップS479では、このパケットからMPEG2−TSなどのストリーム形式のデータを取り出し、RTPパケットに乗り換えた上で、Media Renderer312に対し送信する。
Media Renderer312は、受信したRTPパケットからストリームデータを取り出し、多重分離、デコードを行いコンテンツの再生を開始する。
ストリームの再生を中断する場合は、UPnP Control Point310からMedia Renderer312に対し、「STOP」アクション要求を含んだメッセージを送信し、Media Renderer312がUPnP−IEEE1394ゲートウェイ2のストリーミング処理501に対してRTSPのTEARDOWNメソッドを送信する。そして、ストリーミング処理501は、IEEE1394バス制御処理324を介し、IEEE1394機器327にAV/Cコマンド「WIND]を送信することでIEEE1394機器の再生を停止する。
この発明の実施の形態1に係わるゲートウェイ装置の構成図である。 この発明の実施の形態1に係わるUPnPの動作ステップを示すチャート図である。 この発明の実施の形態1に係わるUPnP AVのアーキテクチャを示す図である。 この発明の実施の形態1に係わるUPnP AVのアーキテクチャを用いたプル型の再生フローを示す図である。 この発明の実施の形態1に係わるIEEE1394機器のコマンド送信の方法を示す図である。 この発明の実施の形態1に係わるIEEE1394機器のレスポンス受信の方法を示す図である。 この発明に係わるAV/Cユニットおよびサブユニットの概念を示す図である。 この発明の実施の形態1に係わるゲートウェイ装置のソフトウェアの構成図である。 この発明の実施の形態1に係わるゲートウェイ装置のアドレッシング時におけるソフトウェア動作シーケンスを示す図である。 この発明の実施の形態1に係わるゲートウェイ装置のディスカバリ時のアドバタイジング動作におけるソフトウェア動作シーケンスを示す図である。 この発明の実施の形態1に係わるゲートウェイ装置のディスカバリ時のサーチ動作におけるソフトウェア動作シーケンスを示す図である。 この発明の実施の形態1に係わるゲートウェイ装置のディスクリプション時におけるソフトウェア動作シーケンスを示す図である。 この発明の実施の形態1に係わるゲートウェイ装置のコンテンツ検索時のソフトウェア動作シーケンスを示す図である。 この発明の実施の形態1に係わるゲートウェイ装置のサーバ、レンダラの準備時のソフトウェア動作シーケンスを示す図である。 この発明の実施の形態1に係わるゲートウェイ装置のストリーム再生時のソフトウェア動作シーケンスを示す図である。 この発明の実施の形態1に係わるゲートウェイ装置のストリーム転送終了時のソフトウェア動作シーケンスを示す図である。 この発明の実施の形態2に係わるゲートウェイ装置のストリーム再生時のソフトウェア動作シーケンスを示す図である。
符号の説明
2 UPnP−IEEE1394ゲートウェイ、3 映像情報装置、4 IPネットワーク、5 IEEE1394ネットワーク、10 CPU、11 ROM、12 RAM、13 LANコントローラ、14 IEEE1394コントローラ、20 コントローラ、21 ターゲット、22 コマンドレジスタ、23 レスポンスレジスタ、30 ユニット、31 Tape Recorder/Player Subunit、32 Tuner Subunit、310 UPnP Control Point、311 Media Server、312 Media Renderer、313 Content Directory、314 Connection Manager、315 AV Transport、316 Rendering Control、321 UPnPスタック、322 IEEE1394スタック、323 IPアドレスマネージャ、324 IEEE1394バス制御処理、325 UPnPエミュレーション処理、326 デリゲーションマネージャ、500 TCP/IPスタック、501 ストリーミング処理。

Claims (3)

  1. AV/Cを搭載するIEEE1394機器が接続されるIEEE1394ネットワークとUPnPに準拠するプレイヤー機器が接続されるIPネットワークとを接続し、
    上記IEEE1394機器のプラグアンドプレイ処理をUPnPのプラグアンドプレイの各ステップに変換する変換手段と、
    UPnP AVのアクションを上記IEEE1394機器のAV/Cコマンドに変換する変換手段と、
    上記IEEE1394機器からIEEE1394のIsochronousパケットにより送信されてくるストリームデータを上記IPネットワークに転送するストリーム転送手段と、
    を備えたことを特徴とするゲートウェイ装置。
  2. ストリームデータを上記IPネットワークに転送するプロトコルとしてHTTPを用いることを特徴とする請求項1に記載するゲートウェイ装置。
  3. ストリームデータを上記IPネットワークに転送するプロトコルとしてRTPを用いることを特徴とする請求項1に記載するゲートウェイ装置。
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