JP2007235363A - 特性決定方法,コモンモードフィルタおよび通信システム - Google Patents

特性決定方法,コモンモードフィルタおよび通信システム Download PDF

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【課題】伝送線路全体の中で、コモンモードフィルタとして望ましい特性を決定するための技術を提供する。
【解決手段】第1基板10,ハーネス30および第2基板20それぞれをSパラメータでモデル化し、このSパラメータに基づいて第1基板10とハーネス30との間を流れるコモンモード電流iLを算出する。次に、電流算出手順にて算出したコモンモード電流が最小となるようなコモンモードフィルタのSパラメータを算出し、このSパラメータで特定される特性を、コモンモードフィルタ18の新たな特性として決定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、差動伝送線路に設けられるコモンモードフィルタに関する。
従来、差動伝送線路(差動通信を行うための伝送線路)に設けられるコモンモードフィルタによって、その線路に発生するコモンモード電流を抑制するための技術が種々提案されている。例えば、コモンモードフィルタを構成する部材の配置やそれらの材料特性を限定することによりコモンモード電流を抑制する、といった技術である(特許文献1)。
特開2005−218031号公報
しかし、上述した技術は、コモンモードフィルタ単体での性能向上を目指したものであり、そのコモンモードフィルタが設けられる伝送線路全体の中で、どのような特性を有していることが望ましいのかといったことまで定めたものではない。そのため、コモンモードフィルタを設けた伝送線路全体の構成によっては、コモンモード電流を充分に抑制することができない恐れがある。
本願発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、伝送線路全体の中で、コモンモードフィルタとして望ましい特性を決定するための技術を提供することである。
上記課題を解決するため請求項1に記載の特性決定方法は、差動通信を行うための伝送線路である差動伝送線路を介してデータを送受信するノードとして、コモンモードフィルタを有する第1のノードとコモンモードフィルタを有しない第2のノードとが存在する通信システムのうち、前記第1のノード内の伝送線路に設けられるコモンモードフィルタの特性を決定するための特性決定方法である。
具体的には、まず、モデル化手順によって、前記第1のノード,前記差動伝送線路および前記第2のノードそれぞれをSパラメータでモデル化する。次に、
該モデル化手順にてモデル化したSパラメータに基づいて前記差動伝送線路を流れるコモンモード電流を、電流算出手順によって算出する。次に、該電流算出手順にて算出したコモンモード電流が所定のしきい値以下となるようなコモンモードフィルタのSパラメータを、パラメータ算出手順によって算出する。そして、該パラメータ算出手順にて算出したSパラメータで特定される特性を、特性決定手順によってコモンモードフィルタの特性として決定する。
このような特性決定方法であれば、コモンモードフィルタが設けられる第1のノードを含めた伝送線路全体の中で、そのコモンモードフィルタとして望ましい特性,具体的にいうと、コモンモード電流を抑制するのに適した特性を決定することができる。そのため、この特性決定方法により決定した特性を有するコモンモードフィルタを用いれば、このコモンモードフィルタが設けられる伝送線路において、コモンモード電流を充分に抑制することが期待できる。
なお、この特性決定方法において、モデル化手順では、第1のノード,差動伝送線路および第2のノードそれぞれをSパラメータでモデル化することとなるが、このとき、第1のノードは、データの送信を制御する制御部,そのデータを伝送する伝送線路それぞれのSパラメータを別々に算出してモデル化することが望ましい。それは、受動的な構成である伝送線路であれば、単純な計測によりSパラメータを特定することができるが、能動的な構成である制御部については、単純な計測によりSパラメータを算出することができず、解析的に求める必要があるからである。
具体的には、請求項2に記載のように、前記第1のノードをSパラメータでモデル化するにあたり、該第1のノードにおいてデータの送信を制御するデータを送信電圧に変換して伝送線路を駆動するトランシーバIC,および,該トランシーバICにより送信されるデータを伝送する伝送線路それぞれのSパラメータを算出し、該算出したSパラメータそれぞれを結合することにより、前記第1のノードのモデル化を行うとよい。
このような手順とすれば、第1のノード内におけるトランシーバICと伝送線路とについて、それぞれ別々にSパラメータを算出し、これを結合することで、第1のノードをモデル化している。これにより、伝送線路とトランシーバICとを、それぞれ適切な手法によりSパラメータを算出することで各Sパラメータを正確に算出できるようになるため、こうして算出したSパラメータを結合することで、より正確に第1のノードをモデル化することができる。
また、請求項3に記載のコモンモードフィルタは、差動通信を行うための伝送線路である差動伝送線路を介してデータを送受信するノードとして、コモンモードフィルタを有する第1のノードとコモンモードフィルタを有しない第2のノードとが存在する通信システムのうち、前記第1のノード内の伝送線路に設けられるコモンモードフィルタであって、請求項1または請求項2に記載の特性決定方法により決定された特性を有している。
このように構成されたコモンモードフィルタによれば、請求項1または請求項2に記載の特性決定方法により特性が決定されたコモンモードフィルタと同様の作用,効果を得ることができる。
また、請求項4に記載の通信システムは、差動通信を行うための伝送線路である差動伝送線路を介してデータを送受信するノードとして、コモンモードフィルタを有する第1のノードとコモンモードフィルタを有しない第2のノードとが存在する通信システムである。この通信システムにおいて、前記第1のノードは、該第1のノード内の伝送線路にコモンモードフィルタが設けられており、該コモンモードフィルタとして、請求項1または請求項2に記載の特性決定方法により決定された特性を有するものが用いられている。
このように構成された通信システムによれば、第1のノードに備えられたコモンモードフィルタにより、請求項1または請求項2に記載の特性決定方法により特性が決定されたコモンモードフィルタと同様の作用,効果を得ることができる。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(1)全体構成
通信システム1は、図1に示すように、第1基板10,第2基板20,この両者を接続するハーネス30などからなる。
第1基板10は、差動通信によるデータ通信を制御するトランシーバIC12,第1基板10をハーネス30に接続するコネクタ14,トランシーバIC12からコネクタ14までをつなぐ配線パターン16,配線パターン16中に設けられたコモンモードフィルタ18などで構成される。
第2基板20は、差動通信によるデータ通信を制御するトランシーバIC22,第2基板20をハーネス30に接続するコネクタ24などで構成される。
ハーネス30は、ツイストペアケーブルで構成された差動通信用の伝送線路である。
なお、上述した第1基板10が本発明における第1のノードであり、第2基板20が本発明における第2のノードであり、ハーネス30が本発明における差動伝送線路である。また、上述した配線パターン16が本発明における「制御部により送信されるデータを伝送する差動伝送線路」である。
(2)コモンモードフィルタの特性
上述した第1基板10のコモンモードフィルタ18は、以下に示す特性決定方法のいずれかにてその特性が決定されたものである。その手順について以下に説明する。
(2−1)特性決定方法その1
まず、通信システム1を、図2に示すように、トランシーバIC12,コモンモードフィルタ18,配線パターン16,ハーネス30,第2基板20それぞれを4ポート(入力,出力にそれぞれ2つずつの線路)のデバイスとしてモデル化した構成を想定する。
次に、第1基板10,ハーネス30および第2基板20それぞれをSパラメータでモデル化する(モデル化手順)。
このモデル化手順では、まず、上記モデルのトランシーバIC12を、2つの信号源E1,E2およびインピーダンスZ1,Z2からなる等価回路とみなし、この等価回路に基づいてSパラメータ「Sic」を算出する。ここで、トランシーバIC12を等価回路とみなすにあたっては、まず、図3に示すように、トランシーバIC12に負荷回路100を接続した状態で、この負荷回路100における特定の抵抗(図3のr1,r2参照)を複数の値それぞれに変化させた場合における全ての抵抗(図3のr1〜r3参照)それぞれの電圧波形を測定する。そして、こうして測定された電圧波形をFFT(Fast Fourier Transform)によりスペクトル解析し、各周波数成分から最小二乗法により求められるパラメータに基づいて信号源E1,E2およびインピーダンスZ1,Z2の推定値を得る。こうして得られた信号源およびインピーダンスに基づいて、トランシーバIC12のSパラメータが算出される。なお、このトランシーバIC12からみたコモンモードフィルタ18との間における入射波と反射波との関係は、下記の式1−1のようになる。
Figure 2007235363
c11,c12:信号源E1,E2に起因する定数
続いて、コモンモードフィルタ18のSパラメータ「Scf」を、ネットワークアナライザにて実測し、その値を得る。ここで、コモンモードフィルタ18からトランシーバIC12をみた場合の入射波と反射波との関係は、下記の式1−2のようになる。
Figure 2007235363
続いて、トランシーバIC12とコモンモードフィルタ18とを結合したブロックにおけるSパラメータ「Sic_cf」を算出する。ここでは、上記式1−1,式1−2,トランシーバIC12とコモンモードフィルタ18との間における入射波と反射波との関係(a1=b3,b1=a3,a2=b4,b2=a4)から、b5,b6を解くことにより「Sic_cf」を算出する。ここで、コモンモードフィルタ18から配線パターン16をみた場合における入射波と反射波との関係は、下記の式1−3のようになる。
Figure 2007235363
c21,c22:信号源E1,E2に起因する定数
続いて、配線パターン16のSパラメータ「Sbd」を、ネットワークアナライザにて実測し、その値を得る。ここで、配線パターン16からコモンモードフィルタ18をみた場合における入射波と反射波との関係は、下記の式1−4のようになる。
Figure 2007235363
続いて、トランシーバIC12とコモンモードフィルタ18と配線パターン16とを結合したブロックにおけるSパラメータ「Sic_cd_bd」を算出する。ここでは、上記式1−3,式1−4,コモンモードフィルタ18と配線パターン26との間における入射波と反射波との関係(a5=b7,b5=a7,a6=b8,b6=a8)から、b9,b10を解くことにより「Sic_cd_bd」を算出する。ここで、第1基板10からハーネス30をみた場合における入射波と反射波との関係は、下記の式1−5のようになる。
Figure 2007235363
c31,c32:信号源E1,E2に起因する定数
続いて、ハーネス30と第2基板20とを結合したブロックのSパラメータ「Sld」を、ネットワークアナライザにて実測し、その値を得る。ここで、ハーネス30から第1基板10をみた場合における入射波と反射波との関係は、下記の式1−6のようになる。
Figure 2007235363
こうして、各上述した第1基板10,ハーネス30および第2基板20それぞれのSパラメータを取得することにより、Sパラメータによるモデル化がなされたこととなる。
次に、モデル化手順にてモデル化したSパラメータに基づいて第1基板10とハーネス30との間を流れるコモンモード電流iLを算出する(電流算出手順)。
ここでは、まず、第1基板10とハーネス30との間における伝送線路それぞれを流れる電流iL1,iL2を、上記式1−5,式1−6,および,電流iL1,iL2を示す下記の式1−7,1−8に基づいて算出する。そして、こうして算出した各電流iL1,iL2,および,下記の式1−9に基づいてコモンモード電流iLを算出する。
Figure 2007235363
R0:伝送線路の特性インピーダンス(Ω)
iL=(iL1+iL2)/2 … (1−9)
次に、電流算出手順にて算出したコモンモード電流が所定の最小となるようなコモンモードフィルタのSパラメータを算出する(パラメータ算出手順)。ここでは、コモンモードフィルタ18が対称な性質を有するものであることを条件として、上記の式1−9にて算出されるコモンモード電流が最小となるパラメータ(Sパラメータ)を算出する。この最小となるSパラメータは,勾配法等の最適化アルゴリズムによって求められる.
そして、パラメータ算出手順にて算出したSパラメータで特定される特性を、コモンモードフィルタ18の新たな特性として決定する(特性決定手順)。
こうして特性を決定した後、上記モデルにおいて設けられていたコモンモードフィルタ18の代わりに、パラメータ算出手段にて算出された特性のものを、第1基板10のコモンモードフィルタ18として置き換える。
なお、上述した各手順においては、通信システム1における各構成のSパラメータ(Sic,Scf,Sbd,Sld)を、各手順の中でその都度算出,実測しているが、これらSパラメータは、各手順とは無関係にまとめて算出,実測しておくこととしてもよい。
(2−2)特性決定方法その2
続いて、上記特性決定方法とは別の方法について説明する。
まず、通信システム1を、トランシーバIC12,コモンモードフィルタ18,配線パターン16,ハーネス30,第2基板20それぞれが4ポートを有するブロックとした構成にモデル化する(図2参照)。
次に、第1基板10,ハーネス30および第2基板20それぞれをSパラメータでモデル化する(モデル化手順)。このモデル化手順では、まず、上記モデルのトランシーバIC12を、上記「特性決定方法その1」のときと同様、その等価回路に基づいてSパラメータ「Sic」を算出する。続いて、コモンモードフィルタ18のSパラメータ「Scf」、配線パターン16のSパラメータ「Sbd」、ハーネス30と第2基板20とを結合したブロックのSパラメータ「Sld」を、それぞれネットワークアナライザにて実測し、その値を得る。こうして、各上述した第1基板10,ハーネス30および第2基板20それぞれがSパラメータでモデル化されたこととなる。
次に、モデル化手順にてモデル化したSパラメータ(スタンダードSパラメータ)それぞれを、ミックスモードSパラメータに変換する。ここでは、各スタンダードSパラメータを「Snm」(Snm_ic,Snm_cf,Snm_bd,Snm_ld)とし、これを下記の式2−1によって、ミックスモードSパラメータ「Smm」(Smm_ic,Smm_cf,Smm_bd,Smm_ld)それぞれに変換する。
Figure 2007235363
このミックスモードSパラメータとは、図4(a)に示すように、4ポートを有するデバイスについて、それぞれが一組のポートからなるポートP1,P2に対する信号の入出力を、ディファレンシャルモード,コモンモードそれぞれについて別々に表してなるSパラメータである(図4(b)参照)。
次に、第1基板10とハーネス30との間を流れるコモンモード電流iLを、上記のように変換された各構成要素のミックスモードSパラメータを用いて,さらにSパラメータを結合することによって,関数Fccとして,算出する(電流算出手順)。ここで、コモンモード電流iLは、下記の式2−2のように、コモンモードフィルタのミックスモードSパラメータSmmのうち、コモンモードでの入出力に関する部分のみのパラメータ(Smmcc11,Smmcc12,Smmcc21,Smmcc22)で示されるFccとして示される。
iL=Fcc(Smmcc11,Smcc12, Smmcc21,Smcc22) … (2−2)
次に、電流算出手順にて算出したコモンモード電流が最小となるようなコモンモードフィルタ18のSパラメータを算出する(パラメータ算出手順)。ここでは、コモンモードフィルタ18が無損失のものであることを条件として、上記の式2−2にて算出されるコモンモード電流が最小となるパラメータ(Sパラメータ)を算出する。ここで、ミックスモードSパラメータに関しては、コモンモードフィルタ18における特性の対称性を考慮すると、下記の式2−3,2−4が成立する。
Smmcc11=Smmcc22 … (2−3)
Smmcc12=Smmcc21 … (2−4)
また、ここで、コモンモードフィルタ18が無損失のものであることを前提にすると、下記の式2−5が成立する。
|Smmcc11|^2+|Smmcc21|^2=1 … (2−5)
よって、上記の式2−2,2−3,2−4,2−5に基づき、コモンモード電流Fcc(Smmcc11,Smcc12)の絶対値が最小になるパラメータ(Sパラメータ)を算出することとすればよい。このSパラメータをもとめる際には,勾配法等の最適化アルゴリズムを用いて,算出することができる.
そして、パラメータ算出手順にて算出したSパラメータで特定される特性を、コモンモードフィルタ18の新たな特性として決定する(特性決定手順)。
こうして特性を決定した後、上記モデルにおいて設けられていたコモンモードフィルタ18の代わりに、パラメータ算出手段にて算出された特性のものを、第1基板10のコモンモードフィルタ18として置き換える
(3)作用,効果
このように構成された第1基板10のコモンモードフィルタ18は、上述した特性決定方法によって、その特性が決定されたものである。この方法では、コモンモードフィルタ18が設けられる第1基板10を含めた通信システム1全体の中で、そのコモンモードフィルタ18として望ましい特性,具体的にいうと、コモンモード電流を抑制するのに適した特性を決定している。そのため、この方法により決定した特性を有するコモンモードフィルタ18を用いれば、このコモンモードフィルタ18が設けられる伝送線路において、コモンモード電流を充分に抑制することができる。
また、上述した特性決定方法におけるモデル化手順においては、第1基板10を、データの送信を制御するデータを送信電圧に変換して,伝送線路を駆動するトランシーバIC,そのデータを伝送する配線パターン16それぞれのSパラメータを別々に算出してモデル化している。
このような手順とすれば、第1基板10内におけるトランシーバIC12と配線パターン16とについて、それぞれ適切な手法によりSパラメータを算出できるため、こうして算出したSパラメータを結合することで、より正確に第1基板10をモデル化することができる。ここで、受動的な構成である配線パターン16は、単純な計測によりSパラメータを特定することができるが、能動的な構成であるトランシーバIC12については、単純な計測によりSパラメータを算出することができず、解析的に求める必要がある。よって、上述のように、別々にSパラメータを算出することは、それぞれ適切なSパラメータを算出し、正確に第1基板10をモデル化するのに好適である。
(4)変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、通信システム1の第1基板10にコモンモードフィルタ18が設けられた状態をモデル化し、そのコモンモードフィルタ18の特性として、コモンモード電流を抑制できるような特性を決定するように構成されたものを例示した。しかし、コモンモードフィルタ18が設けられていない状態をモデル化した状態でコモンモード電流を算出し、これを最小化できるようなコモンモードフィルタ18の特性を決定するように構成してもよい。この場合、コモンモードフィルタ18が設けられていないものとして上記各手順を行うものとすればよい。
通信システムの構成を示す斜視図 通信システムをモデル化したブロック図 トランシーバICの等価回路を推定するために用いる負荷回路を示す回路図 ミックスモードSパラメータを説明するための図
符号の説明
1…通信システム、10…第1基板、12…トランシーバIC、14…コネクタ、16…配線パターン、18…コモンモードフィルタ、20…第2基板、22…トランシーバIC、24…コネクタ、26…配線パターン、30…ハーネス。

Claims (4)

  1. 差動通信を行うための伝送線路である差動伝送線路を介してデータを送受信するノードとして、コモンモードフィルタを有する第1のノードとコモンモードフィルタを有しない第2のノードとが存在する通信システムのうち、前記第1のノード内の伝送線路に設けられるコモンモードフィルタの特性を決定するための特性決定方法であって、 前記第1のノード,前記差動伝送線路および前記第2のノードそれぞれをSパラメータでモデル化するモデル化手順と、
    該モデル化手順にてモデル化したSパラメータに基づいて前記差動伝送線路を流れるコモンモード電流を算出する電流算出手順と、
    該電流算出手順にて算出したコモンモード電流が最小となるようなコモンモードフィルタのSパラメータを算出するパラメータ算出手順と、
    該パラメータ算出手順にて算出したSパラメータで特定される特性を、コモンモードフィルタの特性として決定する特性決定手順と、からなる
    ことを特徴とする特性決定方法。
  2. 前記モデル化手順では、前記第1のノードをSパラメータでモデル化するにあたり、該第1のノードにおいてデータの送信を制御するデータを送信電圧に変換して伝送線路を駆動するトランシーバIC,および,該トランシーバICにより送信されるデータを伝送する伝送線路それぞれのSパラメータを算出し、該算出したSパラメータそれぞれを結合することにより、前記第1のノードのモデル化を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の特性決定方法。
  3. 差動通信を行うための伝送線路である差動伝送線路を介してデータを送受信するノードとして、コモンモードフィルタを有する第1のノードとコモンモードフィルタを有しない第2のノードとが存在する通信システムのうち、前記第1のノード内の伝送線路に設けられるコモンモードフィルタであって、
    請求項1または請求項2に記載の特性決定方法により決定された特性を有している
    ことを特徴とするコモンモードフィルタ。
  4. 差動通信を行うための伝送線路である差動伝送線路を介してデータを送受信するノードとして、コモンモードフィルタを有する第1のノードとコモンモードフィルタを有しない第2のノードとが存在する通信システムであって、
    前記第1のノードは、該第1のノード内の伝送線路にコモンモードフィルタが設けられており、該コモンモードフィルタとして、請求項1または請求項2に記載の特性決定方法により決定された特性を有するものが用いられている
    ことを特徴とする通信システム。
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