JP2007234996A - 薄膜太陽電池の製造方法、及び、薄膜太陽電池。 - Google Patents

薄膜太陽電池の製造方法、及び、薄膜太陽電池。 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、透明導電層と光電変換層間の界面の接合性が改善された性能の高い薄膜太陽電池を提供する事を目的とする。
【解決手段】 少なくとも、透光性基板上に堆積方法由来の固有の表面凹凸を持つ透明導電層、及び光電変換層を備えた薄膜太陽電池において、透明導電層表面をキレート剤を含有してなる薬液にて処理する薄膜太陽電池の製造方法。また、上記薬液が、キレート剤及び/又はその錯体の水溶液である、前記の製造方法。また、上記薬液中のキレート剤のキレート種がアミノカルボン酸系キレート剤、ホスホン酸系キレート剤、及びそれぞれの錯体の群から選択される1以上である前記の製造方法。また、前記透明導電層が、少なくとも亜鉛源としてジエチル亜鉛、又はジメチル亜鉛、及び、酸素源として水、又は炭素数1〜5のいずれかのアルコールを用いて減圧CVD法により作製された酸化亜鉛(以下、ZnO)を含む膜である事を特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高い光閉じ込め効果を有しつつ、界面の接合性の改善された薄膜太陽電池の製造方法、及びその方法を用いて作られた薄膜太陽電池に関する。
近年、化石エネルギーの枯渇問題に関する関心の高まりにより、その代替エネルギーである太陽光発電が注目されている。太陽電池市場は技術開発の進んだシリコン系の太陽電池が主流であり、そのなかでも光電変換効率に優れた結晶系シリコンが主流であるが、その製造コストは高い。それに対し、近年、薄膜太陽電池に関する技術開発が進み、その製造コストの低さに注目が集まっている。
薄膜太陽電池においては、その光電変換層の厚みが薄いため、発電層に入射した光を有効に利用する光閉じ込め技術の開発が必要となる。
光閉じ込め技術とは、発電層と電極層の界面に凹凸を形成し、その界面で光を散乱させることにより光路長を長くせしめ、光電変換層での光の吸収量を増大させるものである。
透明導電層の表面に光閉じ込めに適した凹凸を作製する方法として主流であるのは、CVD法により膜の結晶成長様態に由来する表面凹凸を生成する方法、及び、スパッタ法にて作製した凹凸の少ない膜を薬液処理することにより表面に凹凸を形成する方法である。
CVD法においては、生成したテクスチャの形状を制御する為に、製膜条件の最適化や、例えば、非特許文献1にはCVD法にて作製した透明導電層を塩酸にてエッチングした後、再度CVDにて製膜を実施する方法によりテクスチャ形状を最適化することが検討されているが、セル性能の向上という観点からは不十分である。
また、特許文献1にはスパッタ法にて作製した透明導電層に、アルコールを添加したエッチング液を用いてエッチング処理を実施することにより透明導電層の表面に所望の穴及び凹凸を形成する方法が示されているが、エッチング液に消防法によるところの危険物が含まれることにより、その組成によっては防爆設備対応が必要となり、ハンドリングが煩わしくなる。
特開2003−243677号公報。 Proceedings of the 16th EC Photovoltaic Solar Energy Conference, pp. 361-364, May, 2000。
このように透明導電層表面に形成する凹凸形状は薄膜太陽電池の性能向上におけるキー技術といえるものであり、日夜、各種検討がなされている。
CVD法にて製膜した透明導電層のテクスチャは光閉じ込め性能に優れたピラミッド型をしているが、ピラミッド状の突起の山/谷の頂点が鋭角である為、発電層のカバレジ性に問題があり、カバレジの悪さが透明導電層/光電変換層界面での接合性悪化につながる事が懸念されている。
本発明は、従来技術が持つ前述の欠点を解決し、高い光閉じ込め構造、透明導電層/光電変換層界面の良接合性を両立することの出来る太陽電池の製造方法、及び、その方法により形成された太陽電池を提供することを目的とする
本発明の薄膜太陽電池の製造方法は、少なくとも、透光性基板上に堆積方法由来の固有表面凹凸を持つ透明導電層、及び光電変換層を備えた薄膜太陽電池において、透明導電層表面をキレート剤を含有してなる薬液にて処理することを特徴とする。
上記薬液が、キレート剤及び/又はその錯体の水溶液であることを特徴とする。
上記薬液中のキレート剤のキレート種がアミノカルボン酸系キレート剤、ホスホン酸系キレート剤、及びそれぞれの錯体の群から選択される1以上である事を特徴とする。
上記透明導電層が、少なくとも亜鉛源としてジエチル亜鉛、又はジメチル亜鉛、及び、酸素源として水、又は炭素数1〜5のいずれかのアルコールを用いて減圧CVD法により作製された酸化亜鉛(以下、ZnO)を含む膜である事を特徴とする。
前記の薬液処理にてピラミッド状テクスチャの頂点に溶解が生じ、窪みが生じることを特徴とする。
本発明による薄膜太陽電池の製造方法は、薄膜太陽電池を構成する透明導電層の表面をキレート剤を含有してなる薬液にて処理することにより、透明導電層/光電変換層界面での接合性を改善し、より高い変換効率を得るものである。
本発明による薄膜太陽電池の製造工程を図1に示す。また、本発明による薄膜太陽電池の構成図を図2に示す。以下、図1のフローに従い、図2を用いて本発明の実施の形態を説明する。
まず、透光性基板1としてガラス基板を用いる。但し、透光性基板は必ずしもガラスである必要は無く、光を透過する耐熱/絶縁材料であれば、樹脂等の材料を用いることも可能である。
ガラス基板を受け入れた後、表面に付着した汚れ、ゴミ、ガラスやけを除去する為に洗浄、研磨処理を実施する。本処理手段については、水、酸、アルカリ、洗剤、有機溶媒等を用いた洗浄、及び、酸化セリウム、コロイダルシリカ等の粒子研磨剤による研磨、プラズマ、紫外線ランプ、オゾン等を用いた表面清浄化処理等を単独、又は組み合わせて実施することが出来る。
その後、層間での入射光の反射を減少させる光学層、層間の密着強度改善層、透明導電層表面の凹凸制御の為の下地層等の機能層2を目的に合せて積層することが出来る。その際の積層方法としては、CVD法、スパッタ法のドライコーティング法、又は、スピンコート法、ディップコーティング法等のウェットコーティング法等を目的に合せて選択すればよい。
次に透明導電層3を積層する。本発明に適用する透明導電層として、減圧CVD法にて製作したZnOを含有する膜をあげることが出来る。
ZnO製膜時の圧力は5Pa〜2000Paであれば良く、望ましくは5Pa〜1000Paとする事により、薄膜光電変換装置に適した大きさの表面テクスチャを持つ透明導電層を作製することが出来る。
CVDにて使用する亜鉛種としては、ジメチル亜鉛等の有機亜鉛化合物、酸化剤としてはメタノール、エタノール等の炭素数1〜4のいずれかのアルコール類、又は、酸素、オゾン等を用いることが出来る。
更に、膜の導電性を制御する為にホウ素、アルミ、ガリウム等のドーパント種を供給することが好ましい。例えば、ホウ素ドープを目的とする場合、製膜中にジボラン、ハロゲン化ホウ素ガス、常温常圧では液体であるトリメチルボロン、トリエチルボロンを気化させてZnO膜表面に供給することによりZnO膜中にホウ素がドープされ、膜の導電性が改善されうる。
製膜時の基板の製膜面温度は100℃以下では製膜レートが遅く、生産性が格段に悪くなる。また、140℃以下では膜の表面テクスチャの形状が悪化する為140℃以上である事が好ましい。
テクスチャ凹凸の大きさは膜の成長に由来する為、積層する膜厚が厚いと、テクスチャサイズは大きくなるが、光の透過量が低下する。逆に、積層する膜厚が薄いと、テクスチャサイズが小さくなるが、光の透過量が向上する
上記理由より、透明導電層の平均膜厚は0.5μm〜5μmである事が好ましく、更には1μm〜3μmの厚みに制御することにより、エッチング後に、光閉じ込めに有効な表面テクスチャ形状と透明導電層での光吸収ロスのバランスの取れた、薄膜光電変換装置に適した透明導電層を得る事が出来る。
また、製膜時に生成する固有のテクスチャ凹凸の高低差は10〜500nm程度であれば良く、好ましくは100nm〜500nmであれば、後に述べるエッチング処理実施後に良好な形状のテクスチャが得られる。
透明導電層の製膜が終了後、CVD装置より取り出した透明導電層を積層した基板に対して、キレート剤を含有してなる薬液にて処理する。本処理の目的はテクスチャ凹凸に対するエッチング処理である。
本エッチングに使用する薬液は、キレート剤を主成分とした薬液が好ましく、特にアミノカルボン酸系キレート剤、ホスホン酸系キレート剤であれば良好な形状のテクスチャを得ることが出来る。
エッチングの目安として、エッチング後のテクスチャ凹凸の高低差が8nm〜400nm程度であれば良く、好ましくは80nm〜400nmであれば、良好な形状のテクスチャが得られる。
エッチング処理時間が5秒以下である場合は、レーザーパターニングした溝中のZnO残渣を十分に取り除くことが出来ず、絶縁不十分となる場合が多くなると共に、エッチング時間が短い為、エッチングにばらつきが生じる為、均一な透明導電層を得ることが困難である。よって、処理時間は5秒以上であれば良く、15秒以上であれば、基板間エッチング量のばらつきを小さくすることが出来る。
エッチング時の薬液温度はエッチングレートに影響を及ぼすので、一定に管理する必要がある。しかし、室温に比べて液温を格段に低く保とうとすると、エッチング装置に結露が生じ、好ましくない。また、室温より格段に高く保とうとすると、薬液の気化量が増え、好ましくない。よって、薬液の温度が5℃〜80℃の範囲で有れば本特許に示すエッチングの効果が得られるが、上記理由を考慮すると、液温が15℃〜50℃の範囲であることが望ましい。
また、エッチング時のキレート剤種の濃度については、テクスチャ形状変化に与える影響は少ないが、エッチング後の洗浄を考慮して、低濃度である事が好ましい。その為には、キレート剤種の濃度は10重量%以下であれば良く、5重量%以下では特に良好なリンス性を得ることが出来る。
本エッチングを実施する装置に関しては、結果として基板表面の薬液の濃度、流動状態、温度を均一にコントロールできる方法であれば、その形態を問わない。例えば、基板を薬液を満たした容器に基板を浸漬する方式であっても良いし、基板に薬液をスプレーノズル、スリットノズル等を用いて供給する方式等であってもよい。また、装置内に洗浄及びエッチング効果を高める為のブラシロール、スポンジロール、超音波発振装置等の機器が設置してあってもよい。
加えて、洗浄効果を高めるための界面活性剤を薬液に添加しておくと、基板の取り置き時に付着する汚れを効果的に除去が出来、光電変換層製膜時に収率を向上させることが出来るので望ましい。
エッチング後、基板上に残った薬液を速やかに純水等にてリンスし、エアブロー等により透明導電層上に残ったリンス液を除去する。
その後、透明導電層上には薄膜光電変換ユニット4が形成される。
結晶質シリコン系薄膜変換層は、例えばpinの順にプラズマCVD法により各半導体層を積層して形成される。具体的には、ボロンをドープしたp型層、真性結晶質シリコン層、リンをドープしたn型層を形成することが出来る。尚、導電型微結晶シリコン系層の膜厚は3nm〜100nmの範囲であれば良く、5nm〜50nmである事が好ましい。また、真性結晶質シリコン層の膜厚は0.1μm以上10μm以下である事が望ましい。
更に、結晶質シリコン系薄膜変換層と非晶質シリコン系薄膜変換層を積層した構造をとる事も出来る。本形態であれば、各層の発電に利用する波長が異なる為、太陽光を効率よく利用することが出来る。
加えて、各層の間に光反射層、絶縁層等の特定の機能を目的とした層を導入することも可能である。
次に薄膜光電変換ユニット上に裏面電極5を形成する。裏面電極の材料として、光電変換層内を通過し、裏面に到達した光を発電層内に再反射させる事により光の利用効率を上げる目的にて、反射率の高い金属を用いる事が好ましく、例えばAgやAlを用いることが出来る。本裏面電極は、一般にスパッタ法を用いて作製することが可能である。
更には光閉じ込め効果の増大、裏面電極表面の合金化防止を目的として、光電変換層と裏面電極の間にZnO等の表面テクスチャを持つ透明導電層を積層して、セル性能を向上させる事も可能である。
このように、本発明者は従来問題となっていた透明導電層/光電変換層界面の接合性について、透明導電層表面をキレート剤によりエッチングする事により、改善する事を可能としたものであり、その工業的意味は大きい。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はその趣旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
厚さ0.7mmの薄膜太陽電池用途ガラス上にCVD法によりジエチル亜鉛:水=1:3(モル比)の組成のガス、及びドーパントとして水素により0.1%に希釈したジボランガスを供給し、基板温度170℃、圧力40Paにて製膜を実施した。このとき、得られたZnO膜の厚みは1500nm〜1700nmであった。
得られた透明導電層付き基板にスプレーノズルを用いて100平方センチあたりの薬液供給量6000立方センチ/分の量の薬液を噴霧してエッチングを実施した。このときの液温は30℃であり、エッチング時間は目的とするエッチング量に基づき調整している。
また、エッチング終了後、直ちに純水にてリンスを実施、エアブローにて基板を乾燥させた。
(実施例1)
薬液として、EDTA−2Na2重量%水溶液にNaOHを添加することによりpHを7に調整して、エッチング処理を30秒間実施した。このときのエッチング量は100nmであり、エッチング後の膜厚は1738nm、ヘイズ率は20%、シート抵抗は8.1Ω/□であった。
得られた基板の5μm角の表面を、デジタルインスツルメント社製の原子間力顕微鏡(以下、AFM)DIMENSION3000を用いて、スキャンレート1Hz、走査線512本の条件にて、タッピングモードを用いて観察した。観察により得られた画像を図3に示す。本画像より、後に示す比較例1と比較して、ピラミッド状のテクスチャの頂点が除去された特異な形状となっている事が分かる。
得られた透明導電層の上に厚さ15nmのp型微結晶シリコン層、厚さ2.5μmの真性結晶質シリコン層、及び厚さ15nmのn型微結晶シリコン層からなる結晶質シリコン光電変換層を順次プラズマCVD法にて作製した。その後裏面電極として厚さ100nmのアルミニウムをドープしたZnOと厚さ200nmの銀をスパッタ法にて順次形成した。
以上のようにして得られた薄膜太陽電池(受光面積1平方センチ)にAM1.5の光を100mW/平方センチの光量にて照射して出力特性を測定したところ、開放電圧(以下、Voc)が0.471V、短絡電流(以下、Jsc)が26.1mA/平方センチ、曲線因子(以下FF)が0.658、そして変換効率が8.08%であった。
(実施例2)
薬液として、株式会社パーカーコーポレーション製のキレート剤、界面活性剤、及び、水からなる洗浄剤PK−LGC488Aを2wt%に純水にて希釈した液を用いてエッチング処理を実施した。このときのエッチング量は100nmであり、エッチング後の膜厚は1735nm、ヘイズ率は23%、シート抵抗は7.7Ω/□であった。
その表面を実施例1と同様に、AFMにより観察を実施したところ、実施例1と同様のテクスチャが生成していることが確認できた。
得られた透明導電層上に実施例1と同様に光電変換ユニットを形成し、その評価を実施したところ、開放電圧Vocが0.476V、Jscが25.7mA/平方センチ、FFが0.666、そして変換効率が8.14%であった。
(比較例1)
CVDあがりの基板の、膜厚は1805nm、ヘイズ率は27%、シート抵抗は7.1Ω/□であった。
CVDにて生成した表面テクスチャをエッチングすること無しにAFM観察した画像を図4に示す。ピラミッド状のテクスチャが生成しており、その頂点は鋭角に尖っている事が分かる。
得られた透明導電層上に実施例1と同様に光電変換層を形成し、その評価を実施したところ、開放電圧Vocが0.455V、Jscが26.2mA/平方センチ、FFが0.634、そして変換効率が7.57%であった。
(比較例2)
薬液として、pH3の塩酸を用いてエッチング処理を60秒間実施した。このときのエッチング量は96nmであり、エッチング後の膜厚は1801nm、ヘイズ率は24%、シート抵抗は9.7Ω/□であった。
その表面を実施例1と同様に、AFMにより観察を実施したところ、比較例1と同様のテクスチャが生成していることが確認できた。すなわち、エッチングによりテクスチャ形状が変化しないことが分かった。
本実施例における透明導電層はテクスチャ変化が無い為、エッチングによるセルの性能向上は期待できない。
(比較例3)
薬液として、pH3の酢酸を用いてエッチング処理を30秒間実施した。このときのエッチング量は150nmであり、エッチング後の膜厚は1754nm、ヘイズ率は33%、シート抵抗は36Ω/□であった。
その表面を実施例1と同様に、AFMにより観察を実施したところ、図5に示すテクスチャが生成していることが確認できた。観察により得られた画像より、CVD由来のテクスチャ形状が壊れ、小粒子の結合体状の様相を示していることが分かる。
本実施例における透明導電層はシート抵抗が高い為、エッチングによるセルの性能向上は期待できない。
以上、実施例1及び実施例2に示すようにキレート剤を含有してなるエッチング液を用いて処理した透明導電層付き基板のみ図4に示す特異なテクスチャを示し、高い薄膜太陽電池性能を示すことが明らかである。
表1は上述の実施例1〜2、及び比較例1〜3におけるエッチング処理実施時の条件と表面テクスチャ変化の有無を示している。
表2は実施例1〜2、及び比較例1〜3における透明導電層を用いた薄膜太陽電池の出力特性の測定結果を示している。
本発明による薄膜太陽電池の製造フロー 本発明による薄膜太陽電池の構成 キレート剤を用いた薬液処理時の透明導電層表面のAFM写真 薬液処理をしない基板の透明導電層表面のAFM写真 酢酸を用いた薬液処理基板の透明導電層表面のAFM写真
符号の説明
1 透光性基板
2 機能層
3 透明導電層
4 光電変換層
5 裏面電極

Claims (6)

  1. 少なくとも、透光性基板上に堆積方法由来の固有表面凹凸を持つ透明導電層、及び光電変換層を備えた薄膜太陽電池において、透明導電層表面をキレート剤を含有してなる薬液にて処理することを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
  2. 上記薬液が、キレート剤及び/又はその錯体の水溶液である請求項1に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  3. 上記薬液中のキレート剤のキレート種がアミノカルボン酸系キレート剤、ホスホン酸系キレート剤、及びそれぞれの錯体の群から選択される1以上である事を特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  4. 上記透明導電層が、少なくとも亜鉛源としてジエチル亜鉛、又はジメチル亜鉛、及び、酸素源として水、又は炭素数1〜5のいずれかのアルコールを用いて減圧CVD法により作製された酸化亜鉛(以下、ZnO)を含む膜である事を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  5. 前記の薬液処理にてピラミッド状テクスチャの頂点に溶解が生じ、窪みが生じることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法にて製造された事を特徴とする薄膜太陽電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103339688A (zh) * 2011-01-26 2013-10-02 三菱电机株式会社 透明电极基板及其制造方法、光电变换装置及其制造方法、光电变换模块
US11945746B2 (en) 2015-12-01 2024-04-02 Pilkington Group Limited Method for depositing a coating

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