JP2007234215A - 磁気ディスクの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気ヘッドの腐食の発生を抑えることが可能な磁気ディスクを提供する。
【解決手段】面取部及び側壁部からなる端面と、主表面とを有する基板上に磁性層と保護層とを順次形成する磁気ディスクの製造方法であって、前記保護層の成膜時に、前記基板に対して所定のバイアスを印加することによって前記端面に保護層を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、HDD(ハードディスクドライブ)等の情報を記録するための磁気ディスク装置に搭載する磁気ディスクに関する。
従来、磁気ディスク装置においては、停止時には磁気ディスク上の接触摺動用の内周領域面に磁気ヘッドを接触させておき、起動時には磁気ヘッドをこの内周領域面に接触摺動させながら僅かに浮上させ、接触摺動用の内周領域面の外側に位置する記録再生用の領域面で記録再生を開始するCSS(Contact Start and Stop)方式が採用されてきた。このCSS方式では、磁気ディスク上に、記録再生用領域とは別に接触摺動用領域を確保しておく必要がある。
また、CSS方式では、停止時に磁気ディスクと磁気ヘッドとが接触吸着してしまわないように、磁気ディスク主表面上にテクスチャと呼ばれる一定の表面粗さの凹凸形状を設けることが行われている。また、CSS方式では、磁気ヘッドの接触摺動から磁気ディスクを保護するために、磁気ディスクの表面を保護層で被覆する等されてきた。
一方近年では、高記録容量化の可能な、LUL(LoadUnload)方式が採用され始めている。LUL方式では、停止時には、磁気ヘッドを磁気ディスクの外に位置するランプと称される傾斜台に退避させておき、起動時には、磁気ディスクが回転開始した後に、磁気ヘッドをランプから磁気ディスク面上のLUL領域に滑動させてから記録再生を行うため、磁気ディスク上で磁気ヘッドが接触摺動することはない。
このLUL方式では、CSS方式のように磁気ディスク面上に磁気ヘッドの接触摺動用領域を設ける必要がないため、CSS方式に比べて記録再生用領域の面積を広く確保でき、磁気ディスクの記録容量を増やせるという利点がある。
また、LUL方式では、磁気ディスクと磁気ヘッドとが接触しないので、CSS方式のようにテクスチャを設ける必要が無く磁気ディスク表面を更に平滑化できる。従って、磁気ヘッドの浮上量をCSS方式のばあいよりも低下(15nm以下)させて、磁気ディスクの記録密度を高めることが出来るという利点もある。
特許第3058066号明細書
しかしながら、CSS方式からLUL方式へ移行するに伴って磁気ヘッドの再生素子部の腐食障害が頻発するようになってきた。ヘッド再生素子部の腐食現象が発生すると、再生信号の出力が低下することにより読み出しエラーが頻発し、場合によっては全く再生が不可能となったり、腐食部が増大して浮上走行中に磁気ディスクにダメージを与えることがある。
近年の磁気ヘッドは、浮上量制御の容易なNPABスライダ(負圧スライダ)が採用されているが、浮上走行時には、スライダ面に負圧が発生するために、磁気ヘッドは、磁気ディスク面上の記録再生用領域に存在する微量な有機系、無機系の付着物等を掃除機のように徐々にスライダ面に集め濃縮し、スライダ面に堆積させてしまう傾向にある。
CSS方式に比べてLUL方式の場合の方が、腐食障害が発生しやすい傾向にある原因について、本発明者が研究したところによると、CSS方式では、これら磁気ヘッドに移着した堆積物質は、磁気ヘッドが磁気ディスク面上の接触摺動用領域を接触摺動するときにクリーニングされるが、LUL方式では、磁気ヘッドが磁気ディスク上を接触摺動しないために、このクリーニング作用が得られないことを突き止めた。
そして、さらに研究を進めたところ、LUL方式では、クリーニング作用が得られないため、磁気ヘッドに移着した濃縮されたコンタミ、特に硫化物系コンタミ、塩化物系コンタミ、窒化物系コンタミ等の酸性系コンタミが再生素子部の腐食を起こしているものと考えられた。特に、高出力の得られる磁気抵抗効果型再生素子(MR,GMR,TMR素子等)は腐食されやすい。
また、磁気抵抗効果型ヘッドは従来用いられてきた薄膜ヘッドとは異なり、記録素子と再生素子が分離している録再分離構造を有している。録再分離構造の場合、両素子間にFe−Ni系などのパーマロイ等のシールドを広く形成する必要がある。このパーマロイは腐食されやすい合金であるために、薄膜ヘッドと異なり、磁気抵抗効果型ヘッドの場合、腐食現象を厳重に防止する必要があることが判った。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、磁気ヘッドの腐食障害の発生を抑えることが可能な磁気ディスクを提供することにある。
本発明者が、腐食現象の発生メカニズムについて究明したところ、磁気ディスクの保護層、特に、ディスク端面の保護層と、磁気ヘッドの腐食現象との間に一定の因果関係があることを突き止めた。
磁気ディスク装置では、磁気ディスク端面上を磁気ヘッドが浮上飛行することは無いので、従来、前記特許文献1に記載があるようにディスク主表面の保護層については種々検討がなされていたが、磁気ディスク端面に形成される保護層については十分な留意が払われていなかった。
本発明者の考察によれば、以下のメカニズムが考えられている。
(1)磁性層を構成する金属イオン(Coイオン等)は、酸性系コンタミ、特に硫酸イオン(SO 2−)系コンタミを吸引しやすいこと。
金属イオンは陽イオンであり、酸性系コンタミは陰イオンであることから、両者の親和性は高いと考えられる。
(2)磁気ディスク端面は主表面に比べて、磁性層の金属イオンが保護層を浸透して表面に浸出し易いこと。
磁気ディスク端面は、高度に精密鏡面化されている主表面と比べて表面粗さが粗い場合が多いので、主表面と同一の保護層膜厚でも保護層被覆率が低下し易く、結果、磁性層を構成する金属イオンが保護層を浸透して、端面表面に浸出し易いと考えられる。
浸出した金属イオンは上記(1)のメカニズムにより、端面表面に酸性系コンタミを誘引、吸着すると考えられる。
(3)端面に浸出した金属イオンは主表面上へマイグレート(拡散)すること。
磁気ディスク装置の作動環境は周囲の装置及び磁気ディスク装置駆動部の発熱により40℃以上となる場合が多く、ディスク主表面、特に、内周又は外周端面近傍の主表面に拡散し易いと考えられる。
従って、磁気ディスク端面は主表面に比べて、磁気ディスク装置雰囲気に存在する微量の酸性系コンタミ(特に、硫酸イオン系コンタミ)が選択的に付着し易く、付着した硫酸イオンが直接、又は、金属イオンを担体として磁気ディスク主表面に拡散し、磁気ヘッドが吸引、スライダー上に移着堆積して、腐食現象が発生していると考察され、特に前述のLUL方式の場合では、前述のクリーニング作用が得られないので、CSS方式に比べて腐食障害の発生が促進されているものと説明できる。
本発明者は。上記知見に基づいて、特にLUL方式で顕著となり易い腐食障害を解決するために、以下の構成を有する発明を完成した。
勿論、CSS方式用磁気ディスクに採用することも好適である。
(構成1)ディスク基板上に順次形成された磁性層と保護層とを含む薄膜を有する磁気ディスクであって、前記磁気ディスクを平面視したときの保護層の周辺部分が、前記基板の端面上の磁性層を被覆していることを特徴とする磁気ディスク。
(構成2)ディスク基板上に順次形成された磁性層と保護層とを含む薄膜を有する磁気ディスクであって、前記磁気ディスクの主表面と端面とが保護層で被覆されてなり、前記端面に形成された保護層は、前記主表面に形成された保護層の膜厚よりも厚く形成されていることを特徴とする磁気ディスク。
(構成3)ディスク基板の端面上に磁性層と保護層とを備える磁気ディスクであって、磁気ディスク端面の保護層の膜厚は35Å以上であることを特徴とする磁気ディスク。
(構成4)前記磁気ディスク端面の保護層の被覆率は95%以上であることを特徴とする構成1乃至3の何れかに記載の磁気ディスク。
(構成5)前記保護層は炭素系保護層であることを特徴とする構成1乃至4の何れかに記載の磁気ディスク。
(構成6)前記保護層はスパッタリング法により形成された保護層であることを特徴とする構成1乃至5の何れか記載の磁気ディスク。
(構成7)前記保護層はプラズマCVD法により形成された保護層であることを特徴とする構成1乃至5の何れか記載の磁気ディスク。
(構成8)前記磁性層はコバルト(Co)合金系磁性層であることを特徴とする構成1乃至7の何れか記載の磁気ディスク。
本発明の磁気ディスクは、ディスク基板上に順次形成された磁性層と保護層とを有する。ここで、保護層は、磁性層を腐食や磨耗から保護するために設けられている。そして、本発明の磁気ディスクにおいては、磁気ディスクを平面視したときの保護層の周辺部分が、前記基板の端面上の磁性層を被覆していることを特徴とするものである。
磁気ヘッドの腐食現象の発生を防止するためには、磁気ヘッドの腐食を引き起こす要因である、磁性層からの金属イオンの溶出を抑制することが重要である。たとえば、保護層の膜厚を厚くしたり、更に磁性層と保護層との間にCr等の不導体層を入れるなどして、磁性層からの金属イオンの溶出を抑える方法もあるが、高記録密度の磁気ディスクを提供するためには、スペーシングロスを抑えることが必要となったため、保護層及び不導体層の膜厚を低減する必要が生じてきた。
また、低膜厚で金属イオンの溶出を防ぐ方法として、保護層の膜質を水素等で改質することにより、保護層を緻密化しようという試みもあるが、本発明者の検討によると、この保護層の緻密化だけでは、磁性層からの金属イオンの溶出を低減させるのに十分ではないことが判明した。すなわち、前述のように、本発明者の検討によれば、磁気ディスク端面は、高度に精密鏡面化されている主表面と比べて表面粗さが粗い場合が多いので、主表面と同一の保護層膜厚でも保護層被覆率が低下し易く、結果、磁性層を構成する金属イオンが保護層を浸透して、端面表面に浸出し易いからである。
保護層が、ディスク基板端面上の磁性層を被覆することにより、基板端面において特に浸出しやすい前記金属イオンの浸出を好適に防止することが可能となる。
本発明の磁気ディスクによると、ディスク基板の端面の保護層の膜厚を35Å以上とすることにより、金属イオンの溶出量を一定値以下に抑制することが出来る。その結果、磁性層からの金属イオンの溶出を原因とする磁気ヘッドの腐食現象の発生率をゼロにすることが可能となる。金属イオンの溶出量は、25μg/m以下であることが好ましく、更に好ましくは10μg/m以下である。金属イオンの溶出量が25μg/mを超えると、金属イオンの溶出を原因とする磁気ヘッドの腐食現象の発生率をゼロにすることが困難となる。
本発明において、ディスクの例えば外周側端面の保護層の膜厚は35Å以上とする場合、金属イオンの溶出抑制の観点からは特に上限を設ける必要はない。ただし、成膜時間等の観点からは例えば100Å以下としてもよい。
なお、ディスクの内周側端面からの金属イオンの溶出量は、外周側端面からの金属イオンの溶出量よりも少ないと考えられる。何故ならば、内周側端面の円周長は外周側端面の円周長よりも小さいからである。また、同様に、内周側端面部分に誘引付着される酸性系コンタミの量は少ないと考えられる。また、通常の磁気ディスク装置においては、内周側端面部分はスピンドルハブに接しているため、磁気ディスク装置雰囲気に暴露される部分が少ないと考えられる。しかし、本発明の効果をより確実に得る観点からは、内周側端面についても、保護層膜厚を35Å以上とすることが望ましい。
一方、ディスクの主表面の保護層の膜厚については、金属イオンの溶出を抑制する効果を得るために30Å以上とするのが好ましいが、上限については、磁気ディスクの高記録密度化に伴うスペーシングロスを抑えるため、保護層の膜厚を出来るだけ低減する必要があり、その観点からは50Å以下とすることが好ましい。
なお、上述の端面保護層膜厚及び主表面保護層膜厚の範囲内で、端面保護層膜厚の方を厚くすることが好ましい。前述のように、磁気ディスク端面は、高度に精密鏡面化されている主表面と比べて表面粗さが粗い場合が多いので、主表面と同一の保護層膜厚でも保護層被覆率が低下し易く、結果、磁性層を構成する金属イオンが保護層を浸透して、端面表面に浸出し易いからである。このようにすることで、端面の保護層被覆率を好適なものとすることができる。
本発明においては、主表面と端面を備えるディスク基板上に、磁性層と保護層とが形成された磁気ディスクにおいて、磁気ディスクの主表面と端面とが保護層で被覆され、前記端面に形成された保護層は、前記主表面に形成された保護層の膜厚よりも厚いことを特徴とする磁気ディスクも提供される。
通常、主表面の保護層の膜厚は、磁気ディスク装置としての所望の情報記録密度を実現するために適宜設定される場合が多い。例えば、所望の情報記録密度を実現するために、所定のスペーシングロスが設定され、このスペーシングロスを実現するために、所定の主表面の保護層膜厚が設定される。このようにして磁気ディスクの主表面の保護層膜厚は決定される。本発明においては、この主表面の保護層膜厚よりも、端面の保護層の膜厚を厚くする。主表面に比べて端面の保護層膜厚を厚くすることで、端面において特に浸出しやすい前記金属イオンの浸出を好適に防止することが可能となる。
なお、この場合にあっても、前記の通り、端面の保護層膜厚を35Å以上とすることが好ましい。また前記のとおり、主表面の保護層膜厚を30Å以上とすることが好ましい。
また、本発明の磁気ディスクにおいて、ディスク端面の保護層の被覆率が95%以上であることが好ましい。保護層が端面部位を被覆する度合いを高めることにより、端面からの金属イオンの溶出を十分に抑制することが可能になる。端面の保護層の膜厚が例えば35Å未満で、保護層による端面部位の被覆が充分でないと、端面からの金属イオンの溶出を十分抑制することが出来ない。なお、上述したように、ディスクの内周側端面からの金属イオンの溶出量は、外周側端面からの金属イオンの溶出量よりも少ないと考えられ、内周側端面の保護層の被覆率については特に下限を設けなくてもよいが、金属イオンの溶出をより確実に抑制する観点からは、内周側端面の保護層被覆率についても95%以上であることが望ましい。
本発明においては、前記保護層は炭素系保護層であることが好ましい。炭素系保護層は、一般に膜が硬く、耐磨耗性に優れ、摺動特性が良好である。特に、水素を含有する炭素系保護層は、CのダングリングボンドをHが埋めることにより、剛性の高い安定な非晶質構造が構成されるので、保護膜が全体として高い耐磨耗性を発揮する。また、この水素を含有する炭素系保護層は、極めて緻密な構造であるため、磁性層からの金属イオンの溶出を防止する作用が高い。
また本発明において、保護層表面部分を窒素を含有する炭素系保護層とすることも好適である。窒素を含有する炭素系保護層は酸性系、特に、硫酸系コンタミの付着を防止する作用があるので、本発明にとって好適である。従って、保護層の磁性層に接する部分を炭素水素系保護層、保護層の表面部分を炭素窒素系保護層又は炭素水素窒素系保護層とすると、本発明にとって好適である。
なお、本発明において炭素系保護層は、炭素を主成分とするダイヤモンドライク炭素保護層とすることが好ましい。炭素水素系保護層や炭素窒素系保護層においても、炭素を主成分とするダイヤモンドライク炭素保護層として形成されることが好ましい。
このような炭素系保護層は、例えば、スパッタリング法により形成される。通常、スパッタリング法では、スパッタされた炭素原子が基板(ガラス基板上に少なくとも磁性層が形成されている状態)上にスパッタされる際に、基板に対し垂直に直線性良くスパッタリングされるため、基板の内外周の端面には殆ど保護層が形成されない。しかし、本発明者の研究の結果、保護層成膜時に、基板に所定のバイアスを印加しながらスパッタリングすることにより、スパッタさせる炭素原子の方向を予め基板の端面に向かせることで、基板の主表面だけでなく、端面にも保護層が形成されることを見い出した。これにより、ディスクの主表面及び端面の保護層の膜厚をそれぞれ所定値に調整することが可能になり、本発明の磁気ディスクが得られる。
この際、バイアス電源としては高周波電源を用い、例えば10〜400W、好ましくは100〜300Wの高周波電力を印加することが望ましい。これにより、ディスクの主表面の保護層の膜厚が30Å以上であって、少なくとも外周側端面の保護層の膜厚が35Å以上である本発明の磁気ディスクが容易に得られる。バイアス印加時の周波数については特に規定されないが、例えば、周波数が10〜30MHzのものを用いることが出来る。
なお、保護層の成膜は、以上のスパッタリング法に限定されず、たとえば、バイアスを印加しながらプラズマCVD法により行うことも可能である。
本発明の磁気ディスクは、上記のとおり、端面の保護層の膜厚を例えば35Å以上としているが、ディスクの主表面の内外周端部においては、少なくとも磁気ヘッドの浮上領域以外であれば保護層膜厚を厚くしてもよい。磁気ヘッドの浮上領域、すなわち記録再生に使用されるデータ領域の保護層膜厚が厚いと、高記録密度化に伴うスペーシングロスを抑制することが出来ない。本発明の磁気ディスクは、これにより、記録再生の特性を妨げることなく、磁性層からの金属イオンの溶出を低減させることができる。
本発明においては、前記磁性層はコバルト(Co)合金系磁性層であることが好ましい。Co合金系磁性層は保持力が高く高記録密度化にとって好適であるが、Coイオンが保護層に浸出し易いという欠点があった。従って、スペーシングロスを低減させるために保護層膜厚を低減させると腐食障害が発生し易い場合があるが、本発明ではこれら欠点を十分に抑えられるので好適である。
具体的には、磁性層は、CoPt系合金、CoCr系合金、CoCrPt系合金、CoCrPtTa系合金、CoCrPtB系合金、CoCrPtTaB系合金、CoCrNi系合金等を用いて構成できる。
本発明の磁気ディスクは、前記保護層上に潤滑層を備えることができる。潤滑層の素材は特に限定されないが、炭素系保護層との密着性が良好なものが好ましく、液体であっても固体であってもよい。具体的には、潤滑層を形成する潤滑剤としては、PFPE(パーフロロポリエーテル)化合物が好適である。このようなPFPE(パーフロロポリエーテル)化合物としては、アルコール変性PFPEを好ましく用いることができる。アルコール変性PFPEは、PFPE主鎖の末端官能基に水酸基(−OH)を備える化学構造となっている。このため、端面の保護層膜厚が薄く、また被覆率が小さいと、磁性層の金属イオン(Coイオンなど)に誘引されて、端面の潤滑層膜厚が所望値よりも厚くなってしまう場合がある。本発明では端面の保護層膜厚を厚くしているのでこのような課題を解決することができる。
潤滑層の膜厚は、本発明においては特に限定されないが、通常5〜20Å程度とするのが好ましい。
本発明において、前記基板としてはガラス基板を使用するのが好ましい。ガラス基板は、平滑性が高く、高記録密度化に伴う磁気ヘッドの低浮上量化の要求を満たすことが可能である。ガラス基板の材質としては、例えば、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ソーダアルミノシリケートガラス、アルミノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、石英ガラス、チェーンシリケートガラス、又は結晶化ガラス等のガラスセラミックス等が挙げられる。アルミノシリケートガラスは、耐衝撃性や耐振動性に優れるため特に好ましい。
このようなアルミノシリケートガラスは、化学強化することによって、ガラス基板表面に圧縮応力層を設けることができ、抗折強度や、剛性、耐衝撃性、耐振動性、耐熱性に優れ、高温環境下にあってもNaの析出がないとともに、平坦性を維持し、ヌープ硬度にも優れる。
また、ガラス基板の厚さは、0.1mm〜1.5mm程度が好ましい。
本発明において、ディスク基板は、端面が鏡面研磨されたディスク基板であると、本発明の作用が一層顕著なものとなるので好ましい。端面の鏡面品質としては、表面粗さRmaxで1μm以下、Raでは0.1μm以下の鏡面であることが好ましい。主表面についても鏡面研磨されたディスク基板であることが好ましく、主表面の鏡面品質としては、Rmaxで6nm以下、Raで0.6nm以下であることが好ましい。主表面は、端面よりも平滑な鏡面であることが好ましい。なお、RmaxおよびRaは日本工業規格(JIS)B0601に準拠するものである。
基板上に、少なくとも上述の磁性層と保護層を形成することにより、本発明の磁気ディスクが得られる。具体的な実施形態としては、基板上に、シード層、下地層、オンセット層、磁性層、保護層、潤滑層を設けた磁気ディスクとするのが好適である。
シード層としては、例えば、Al系合金、Cr系合金、NiAl系合金、NiAlB系合金、AlRu系合金、AlRuB系合金、AlCo系合金、FeAl系合金等のbccまたはB2結晶構造型合金等を用いることにより、磁性粒子の微細化を図ることができる。特に、AlRu系合金、中でもAl:30〜70at%、残部がRuの配合量の合金であれば、磁性粒子の微細化作用に優れているので好ましい。
下地層としては、Cr系合金、CrMo系合金、CrV系合金、CrW系合金、CrTi系合金、Ti系合金等の磁性層の配向性を調整する層を設けることができる。特に、CrW系合金、中でも、W:5〜40at%、残部がCrの配合量の合金は、磁性粒子の配向を整える作用に優れているので好ましい。
オンセット層としては、磁性層と同様の結晶構造をもつ非磁性材料を用いることにより、磁性層のエピタキシャル成長を助けることができる、例えば、磁性層がCo系合金材料からなる場合は、非磁性のhcp結晶構造をもつ材料、例えば、CoCr系合金、CoCrPt系合金、CoCrPtTa系等を用いる。
その他の、磁性層、保護層及び潤滑層についての詳細はすでに説明したとおりである。
本発明において、基板上に各層を成膜する方法については、公知の技術を用いることができ、たとえばスパッタリング法(DCマグネトロンスパッタ、RFスパッタ等)、プラズマCVD法等を採用できる。中でも、スパッタリング法は、各層の膜厚を薄くできるので好ましい。
また、前記潤滑層の形成は、ディップ法、スプレイ法、スピンコート法等、公知の方法を用いることが出来る。
以上のように、本発明の磁気ディスクによると、ディスクの端面を被覆する保護層の膜厚を厚く形成する、例えば35Å以上とすることにより、金属イオンの溶出量を一定値以下に抑制することが出来、金属イオンの溶出を原因とする磁気ヘッドの腐食現象の発生を防止することが可能となる。また、ディスクの主表面の保護層の膜厚は30Å以上とすることで、金属イオンの溶出を抑制できる上に、保護層膜厚の低減を実現でき、その結果、スペーシングロスを抑えて、記録再生信号の出力を大きくし良好な記録再生を行うことが可能になる。
以下に実施例を挙げて、本発明の実施の形態についてさらに具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例の磁気ディスク10は、図1に示すように、ガラス基板1上に、シード層2、下地層3、磁性層4、保護層5、潤滑層6を順次積層してなる。
本実施例では、まず、溶融ガラスから上型、下型、胴型を用いたダイレクトプレスにより直径66mmφ、厚さ1.5mmの円盤状のアルミノシリケートガラスからなるガラス基板を得、これに粗ラッピング工程(粗研削工程)、形状加工工程、精ラッピング工程(精研削工程)、端面鏡面加工工程、第1研磨工程、第2研磨工程を順次施すとともに、次いで化学強化を施すことにより、磁気ディスク用ガラス基板1を製造した。このガラス基板1は、主表面、端面ともに鏡面研磨加工されている。
上記化学強化及びその後の洗浄を終えたガラス基板表面の目視検査及び精密検査を実施した結果、ガラス基板表面に付着物による突起や、傷等の欠陥は発見されなかった。また、上記工程を経て得られたガラス基板の主表面の表面粗さを原子間力顕微鏡(AFM)にて測定したところ、Rmax=2.13nm、Ra=0.20nmと超平滑な表面を持つ磁気ディスク用ガラス基板を得た。また、ガラス基板の外径は65mm、内径は20mm、板厚は0.635mmであった。
得られたガラス基板1は、図3に示すように、2つの主表面11と、その間に形成された端面12からなり、端面12は2つの面取部12bと、その間に形成された側壁部12aとからなる。この端面は、ガラス基板1の内周側及び外周側に同様に形成されている。なお、端面の表面粗さは、Rmaxで0.8μm、Raで0.07μmであり、主表面に比べて粗かった。
次に、得られた磁気ディスク用ガラス基板1に前記各層を成膜することにより、磁気ディスク10を製造した。すなわち、枚葉式スパッタリング装置を用いて、上記ガラス基板1上に、シード層2、下地層3、磁性層4及び保護層5を順次形成し、更にその上に潤滑層6をディップ法により形成した。
シード層2は、CrTi薄膜(膜厚300オングストローム)からなる第1のシード層2aと、AlRu薄膜(膜厚:400オングストローム)からなる第2のシード層2bを形成した。
下地層3は、CrW薄膜(膜厚:100オングストローム)で、磁性層の結晶構造を良好にするために設けた。なお、このCrW薄膜は、Cr:90at%、W:10at%の組成比で構成されている。
磁性層4は、CoPtCrB合金からなり、膜厚は、200オングストロームである。この磁性層のCo、Pt、Cr、B の各含有量は、Co:73at%、Pt:7at%、Cr:18at%、B:2at%である。なお、磁性粒子グレインサイズをTEM(透過型電子顕微鏡)の平面撮影で調査したところ平均7nmであった。
保護層5は、水素化カーボン保護層とした。すなわち、炭素ターゲットを用い、純Arガスに水素ガスを加え、水素ガス含有量を30%とした混合ガス雰囲気下で、磁性層4上に膜厚50オングストロームの水素化カーボンからなる保護層を成膜した。なお、この保護層成膜は基板に100Wの高周波バイアスを印加しながら行い、保護層5の形成時の基板温度は250℃とし、混合ガスの供給量を80sccmに設定した。以上のようにして、水素化カーボン保護層をダイヤモンドライク炭素保護層となるように形成した。
潤滑層6は、パーフルオロポリエーテルの液体潤滑剤をディップ法により形成し、110℃60分間加熱焼成し、膜厚は9オングストロームとした。なお、上記パーフルオロポリエーテル(PFPE)として、PFPE主鎖の両末端に水酸基(−OH)を備えるアルコール変性PFPEを用いた。
得られた磁気ディスク10は、図4に示すように、2つの主表面101と、その間に形成された端面102からなる。
得られた磁気ディスクについて、ディスク外周端面を評価したところ、ガラス基板1の側壁部12aと面取部12bを含む、ディスク端面102の全領域に磁性層と保護層が形成されていた。また、内周端面についても同様であった。主表面及び端面の保護層の膜厚は、透過型電子顕微鏡(TEM)による断面観察により測定した。また、これらの保護層の被覆率は、X線光電子分光分析法により測定した。なお、端面の測定については外周端面で測定した。
さらに、得られた磁気ディスクについて、以下のCoイオン溶出試験、硫酸イオン付着性試験、及び磁気ヘッドの記録再生素子部の腐食検査を行った。
〔Coイオン溶出試験〕
得られた磁気ディスクを70℃80%RHの高温高湿環境下に48時間放置後、その磁気ディスクを80℃の純水にて1時間抽出(温水抽出法)した後の純水に含まれるCo2+イオン量をイオンクロマトグラフィーにて測定した。
〔硫酸イオン付着性試験〕及び〔腐食検査〕
磁気ヘッドの記録再生素子部の腐食を観察するため以下の処理を行った。
すなわち、得られた磁気ディスクを、40℃75%RHの環境下の高温高湿恒温槽にセットし、さらに10ppmのSOガスをこの高温高湿恒温槽内に導入することにより、高温高湿雰囲気にSOガスを導入した腐食環境で磁気ディスクを12時間暴露し、この磁気ディスクを磁気ヘッドと共に磁気記録装置に装着し、以下の耐久信頼性試験を行った。
なお、上述の腐食環境で磁気ディスクを暴露後、磁気ディスクに付着した硫酸イオン(SO 2−)を前述の温水抽出法と同様の方法で抽出し、硫酸イオン付着量をイオンクロマトグラフィーにて測定した。
上記耐久信頼性試験は、以下のLUL試験により行った。
〔LUL試験〕
磁気記録装置に、上記磁気ディスクと、巨大磁気抵抗効果型再生素子(GMR素子)を備えた磁気ヘッドとを装着し、磁気ヘッド浮上時の浮上量を12nmとし、磁気記録装置内の環境を70℃、80%RHの高温高湿環境下で、80万回のヘッドのロード・アンロード動作を繰り返し行った。
上記の耐久信頼性試験後、磁気記録装置から磁気ディスクと磁気ヘッドを取り出し。高輝度ハロゲンランプ下での目視検査と、50倍の倍率を有する光学顕微鏡検査とで、磁気ディスク表面と、磁気ヘッドのスライダー部及び、GMR素子部とシールド部の検査を行った。更に、GMR素子部とシールド部の腐食は、走査型電子顕微鏡(SEM)により1万倍の倍率で精密に検査し、腐食の発生率を調査した。
本実施例の磁気ディスクについて、主表面及び外周側端面の保護層の膜厚及び被覆率、並びにCoイオン溶出試験、硫酸イオン付着性試験、磁気ヘッドの記録再生素子部の腐食検査の結果をまとめて後記表1に示す。
(実施例2〜5)
保護層を成膜する際、印加する高周波バイアスを種々変更し、あわせて成膜時間を変更して、主表面と端面の保護層の膜厚を種々変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2〜5の各磁気ディスクを作製し、実施例1と同様の試験を行った。これらの結果はまとめて後記表1に示す。
(比較例1)
保護層を成膜する際、印加する高周波バイアスを80Wとし、主表面と端面の保護層の膜厚を変更したこと以外は、実施例1と同様にして磁気ディスクを作製し、実施例1と同様の試験を行った。結果は後記表1に示す。
(比較例2)
保護層を成膜する際、バイアスを印加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして磁気ディスクを作製し、実施例1と同様の試験を行った。結果は後記表1に示す。
Figure 2007234215
なお、図2は、表1の結果をもとに、磁気ディスクの端面の保護層膜厚とCoイオン溶出量との関係をプロットしたグラフである。図中、●は比較例、◆は実施例の結果をそれぞれ示す。
上記表1及び図2の結果を参照して、本発明の実施例と比較例を対比すると、次のことがわかる。
すなわち、本発明の実施例のように、端面の保護層膜厚を35Å以上とすることにより、Coイオンの溶出量を25μg/m以下に出来る。その結果、磁気ヘッドの腐食現象発生率をゼロにすることが可能となる。また、端面の保護層膜厚を35Å以上とすることにより、端面の保護層の被覆率を95%以上に出来る。
これに対し、比較例1では、主表面の保護層膜厚は実施例1と同じであるが、端面の保護層膜厚は主表面と同じ30Åであり、端面の保護層被覆率は少し悪くなり、Coイオンの溶出量は25μg/m以上となる。その結果、磁気ヘッドの腐食現象発生率をゼロにすることが出来ない。
また、比較例2では、主表面の保護層膜厚は例えば実施例2と同じであるが、端面の保護層膜厚は12Åとかなり薄く、端面の保護層被覆率も非常に低くなり、端面の磁性層が保護層で十分被覆されておらず、Coイオンの溶出量も非常に高い値を示している。その結果、磁気ヘッドの腐食現象発生率も50%と非常に高くなる。
以上、実施例と比較例との対比から、Coイオンの溶出及びこれを要因とする磁気ヘッドの腐食現象は、磁気ディスクの主表面の保護層よりも、端面の保護層との間に高い因果関係があることが判明した。
また、磁気ディスクをSOガス雰囲気に暴露し、磁気ディスク面上に硫酸イオンを付着させ、このような付着物が磁気ヘッドへ移着、堆積する現象を加速させるような過酷な試験条件においても、本発明の実施例は比較例よりも硫酸イオンの付着量が少なく、腐食現象の発生を防げる。このように実施例では硫酸イオンの付着量が少ないことについても、本発明者の考察のように、端面の保護層との間に因果関係があるものと判断できる。
(実施例6)
次に実施例6の磁気ディスクを製造した。実施例1と同様に磁性層4まで形成したのちに、保護層5をプラズマCVD法で形成した。具体的には、材料ガスとしてアセチレンガスを用い、高周波電力(周波数27MHz)を電極に印加してプラズマを発生させ、CVD法で形成した。このとき、基板温度は250℃、真空度を5×10−7mb程度とした。成膜時の基板には高周波バイアス100Wを印加した。この点以外は実施例1と同様の製造方法による同様の磁気ディスクである。
得られた磁気ディスクを実施例1と同様に試験したところ、主表面の保護層膜厚は30Å、主表面の保護層被覆率は100%、端面の保護層膜厚は35Å、端面の保護層被覆率は100%であった。また、磁性層のCoイオン溶出量は14μg/mとなった。GMR素子・シールド部腐食率や、硫酸イオン付着性試験結果は実施例1と同様であった。従って、プラズマCVD法で保護層を形成した場合、スパッタリング法で形成する場合と同等か、それ以上の好ましい特性が得られることが分かった。製造コストの観点を重視する場合はスパッタリング法を選択することができ、磁気ディスクの品質を重視する場合はプラズマCVD法を選択することができる。特に、磁気ヘッドの浮上量が12nm以下の磁気ディスク装置に用いるための磁気ディスクにあっては、プラズマCVD法を選択すると良い。
なお、以上の実施の形態では、基板に印加する高周波バイアスのエネルギーに基づいて、主表面に対する端面の保護層膜厚比を制御したが、例えば、ガス流量や基板温度その他の製造条件に基づいて制御することも可能である。
(発明の効果)
以上詳細に説明したように、本発明の磁気ディスクによれば、ディスクの端面を被覆する保護層の膜厚を厚く形成する、例えば35Å以上とすることにより、磁性層からの金属イオンの溶出量を一定値以下に抑制することが出来、金属イオンの溶出を要因とする磁気ヘッドの腐食現象の発生を有効に防止することが可能となる。
また、上記端面の保護層の被覆率を95%以上とすることにより、保護層が端面部位を被覆する度合いを高め、端面からの金属イオンの溶出を十分に抑制することが可能になる。
また、上記保護層は炭素系保護層で構成することにより、剛性の高い、耐磨耗性に優れた保護層を形成でき、特に水素を含有する炭素系保護層は緻密な構造で、磁性層からの金属イオンの溶出を抑制する作用が高い。
また、上記保護層をスパッタリング法により形成することにより、成膜中にバイアスを印加することで、ディスクの主表面と端面の保護層の膜厚をそれぞれコントロールすることができ、本発明の磁気ディスクが容易に得られる。また、保護層の成膜は、バイアスを印加しながらプラズマCVD法により行うことも可能であり、特に高品質の磁気ディスクが得られる。
また、上記磁性層として、磁性層から溶出しやすいCo等を含む磁性材料を用いた場合、本発明の作用を有効に発揮できる。
実施例の磁気ディスクの層構成を模式的に示す断面図である。 磁気ディスク端面の保護層膜厚と磁性層からのCoイオン溶出量との関係をプロットしたグラフである。 ガラス基板の側断面図である。 磁気ディスクの全体斜視図である。
符号の説明
1 ガラス基板
2 シード層
3 下地層
4 磁性層
5 保護層
6 潤滑層
10 磁気ディスク

Claims (5)

  1. 面取部及び側壁部からなる端面と、主表面とを有する基板上に磁性層と保護層とを順次形成する磁気ディスクの製造方法であって、
    前記保護層の成膜時に、前記基板に対して所定のバイアスを印加することによって前記端面に保護層を形成することを特徴とする磁気ディスクの製造方法。
  2. 前記バイアスの電源は、10〜400Vの高周波電源であることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスクの製造方法。
  3. 前記バイアス印加によって、前記端面の保護層の膜厚を、前記主表面の保護層の膜厚よりも厚く形成することを特徴とする請求項1又は2記載の磁気ディスクの製造方法。
  4. 前記保護層の形成は、プラズマCVD法により行うことを特徴とする請求項1又は2記載の磁気ディスクの製造方法。
  5. 前記端面に35Å以上の膜厚の保護層を形成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の磁気ディスクの製造方法。
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