JP2007233454A - ノイズライブラリの作成方法、ノイズライブラリの作成プログラム、およびノイズライブラリの作成装置 - Google Patents

ノイズライブラリの作成方法、ノイズライブラリの作成プログラム、およびノイズライブラリの作成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回路シミュレーション回数を低減し、ノイズ耐性・伝播ライブラリ作成に要する時間を大幅に低減するノイズ耐性・伝播ライブラリを提供する。
【解決手段】本発明のノイズ耐性ライブラリ作成方法は、半導体集積回路の論理回路の入力に対する複数通りの動作条件について、それぞれのノイズ耐性特性値を含むノイズ耐性ライブラリを作成方法であって、前記論理回路の閾値電圧を求める論理閾値電圧算出ステップと、前記複数の動作条件のうち一部の動作条件で回路シミュレーションを行って、前記論理回路の出力負荷容量値に対するノイズの電圧時間積の対応表を作成するステップと、前記ノイズの電圧時間積の対応表よりノイズ耐性ライブラリを作成するノイズライブラリ作成ステップと、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路の設計で用いられるEDA(Electric Design Automation)ツール等により参照される、ノイズ伝播特性やノイズ耐性特性情報を含むノイズライブラリの作成方法、作成プログラム、および作成装置に関する。
LSI(Large Scale Integration)設計においてノイズによる回路の誤動作がおこるかどうかを検証する際には、EDAツールにより、セルライブラリのノイズ伝播特性やノイズ耐性等を表現したノイズライブラリが参照される。ここで、セルライブラリとは、複雑な回路を開発するために、あらかじめ用意しておく基本的な論理回路部品のことであり、これら部品を組み合わせて論理回路を実現する。
図11に、セルライブラリを組み合わせた論理回路例を示す。図11において、セルライブラリ101、102、103、104はバッファ機能を持つセルライブラリ(バッファセル)であり、セルライブラリ105は、フリップフロップ機能を持つセルライブラリ(フリップフロップセル)である。
これらバッファセル101、102、103、104やフリップフロップセル105のノイズライブラリを用いてノイズによる回路の誤動作検証を行う。ここでノイズとは、アグレッサセル(ノイズ源となる加害セル)となるバッファセル101から出力される電圧波形107の影響により、ビクティムセル(ノイズの影響を受ける被害セル)となるバッファセル103の電源が変動して生じる小さい電圧波形108のことである。
このノイズ波形108がバッファセル104を伝播し、フリップフロップセル105にて、伝播してきたノイズ波形110がデータラインの電位変化であると誤認識され、クロック信号106の電圧変化109により、ノイズ波形110がラッチされフリップフロップが誤動作してしまう。これらのノイズによる回路の誤動作を精度良く検証するために、3種類のノイズライブラリが使用されている。
1つ目として、ノイズ発生ライブラリが挙げられる。これは、アグレッサセルの電圧変化によって、ビクティムセルから出力されるノイズ波形の幅と高さを精度良くモデル化するために使用されるものである。例えば、図11においては、バッファセル103がノイズ発生ライブラリとしてモデル化される。
2つ目として、ノイズ伝播ライブラリが挙げられる。これは、前述のノイズ発生ライブラリを使用して発生したノイズ波形が、セルを伝播することによって変化する出力ノイズ波形の幅と高さを精度良くモデル化するために使用される。例えば、図11においては、バッファセル104がノイズ伝播ライブラリとしてモデル化される。
3つ目として、ノイズ耐性ライブラリが挙げられる。これは、セルに入力されたノイズ波形が、どの程度のノイズ幅と高さであれば回路が誤動作とならないかというセルのノイズ耐性特性を記載したものである。このライブラリに記載したノイズ幅と高さより大きいノイズ波形が入った場合は回路が誤動作するため、セルに入力されるノイズ波形が小さくなるよう配線修正が必要となる。
例えば、図11においては、ノイズ耐性ライブラリとしてフリップフロップセル105がモデル化される。ここでは、ノイズ耐性ライブラリとしてフリップフロップセルをモデル化したが、ノイズ耐性ライブラリはフリップフロップセルに限られず、フリップフロップセル以外の基本論理回路や組み合わせ回路に対してノイズ耐性情報を持たせてノイズ耐性ライブラリとしてモデル化しても良い。
本発明は、上述の3種類のノイズライブラリうちノイズ耐性ライブラリとノイズ伝播ライブラリに関するものである。よって、以下では、まず、ノイズ耐性ライブラリとノイズ伝播ライブラリを作成する従来技術にについて説明する。
ライブラリ作成方法を説明する前に、まず、ノイズ耐性ライブラリとノイズ伝播ライブラリに記載される内容とライブラリ作成の装置構成について述べる。
(ノイズ伝播・耐性ライブラリの記載内容)
図12に、ノイズ耐性ライブラリの記載内容例を示す。
図12(a)は、ノイズ耐性ライブラリを作成する対象となる回路の構成を示している。図示されるノイズ耐性ライブラリ作成対象回路は、作成対象セル201と容量202により構成されている。
図12(b)は、ノイズ耐性ライブラリの一例であるテーブル10006を示している。図12(c)は、ノイズ耐性ライブラリに記載される各パラメータの説明図である。図12(b)に示されるように、ノイズ耐性ライブラリは、作成対象セル201における入力ノイズ幅203と容量202の出力負荷容量値202の組み合わせに対して、出力ノイズが図12(c)に図示されているノイズの許容閾値電圧205を超えないような入力ノイズの高さの閾値電圧204を2次元テーブルで記載したものである。
例えば、テーブル10006によれば、入力ノイズ幅50ps、出力負荷容量値1ffの場合、入力ノイズの高さの閾値電圧は0.3Vである。また、入力ノイズ幅200ps、出力負荷容量値400ffの場合、入力ノイズの高さの閾値電圧は0.64Vである。
次に、図13にノイズ伝播ライブラリの記載内容例を示す。
図13(a)は、ノイズ伝播ライブラリを作成する対象となる回路の構成を示している。図示されるノイズ伝播ライブラリ作成対象回路は、作成対象セル301と容量302により構成される。
図13(b)は、ノイズ伝播ライブラリの一例である3次元テーブルを示している。図13(c)は、ノイズ伝播ライブラリに記載される各パラメータの説明図である。図13(b)に示されるように、ノイズ伝播ライブラリは、作成対象セル301における入力ノイズ幅303と入力ノイズ高さ304と出力負荷容量値302の組み合わせに対して、出力ノイズ幅305と出力ノイズ高さ306を3次元テーブルで記載したものである。
例えば、図13(b)に示されるテーブルの例では、入力ノイズ幅50ps、入力ノイズ高さ0.2V、出力負荷容量値1ffの場合の出力ノイズ幅および出力ノイズ高さは各々0.4nsと0.4Vである。また、入力ノイズ幅50ps、入力ノイズ高さ1.2V、出力負荷容量値400ffの場合の出力ノイズ幅および出力ノイズ高さは各々0.3nsと0.3Vである。
(装置の構成)
図14に、ノイズ伝播・耐性ライブラリ作成装置の装置構成を示す。
ノイズ伝播・耐性ライブラリ作成装置400は、より具体的には、例えば、図14に示すように、回路動作をシミュレートする例えばSPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)等の回路シミュレータ402と、回路シミュレータ402を制御し、ノイズ伝播ライブラリ10005およびノイズ耐性ライブラリ10006を出力するシミュレータ制御装置401を備えている。
シミュレータ制御装置401は、シミュレーションに用いられるデータを回路シミュレータ402に転送し、シミュレーションの実行を指示し、得られたシミュレーション実行結果よりノイズ耐性ライブラリ10006、ノイズ伝播ライブラリ10005を作成する。
回路シミュレータ402は、ノイズ伝播ライブラリ作成用シミュレーション条件データ10001、ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ10002、サブサーキットデータ10003および入力ノイズパターンデータ10004の入力に基づいてシミュレーションを行い、シミュレーション結果を出力するようになっている。
(ノイズ耐性・伝播ライブラリ作成装置400に入力されるデータ)
上記ノイズ耐性・伝播ライブラリ作成装置400に入力されるデータを以下に説明する。
(1)ノイズ伝播ライブラリ作成用シミュレーション条件データ10001
ノイズ伝播ライブラリ作成用シミュレーション条件データ10001は、ノイズ伝播ライブラリ作成に必要なシミュレーション条件を記載したデータである。具体的には、図18(a)に示すように、シミュレーションを行う電源電圧、温度、入力ノイズ幅、入力ノイズ高さ、出力負荷容量の各条件情報が記載されている。
(2)ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ10002
ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ10002は、ノイズ耐性ライブラリ作成に必要なシミュレーション条件を記載したデータである。具体的には、図16(a)に示すように、シミュレーションを行う電源電圧、温度、入力ノイズ幅、出力負荷容量の各条件情報が記載されている。ノイズ伝播ライブラリ作成用シミュレーション条件データとの違いは入力ノイズ高さ情報が不要なことである。
(3)サブサーキットデータ10003
サブサーキットデータ10003は、シミュレーション対象回路をモデル化したものであり、例えば対象回路内のトランジスタサイズ、配線RC(Resistance Capacitance)の情報、およびそれらの接続情報等を回路シミュレータが解釈できるように示したものである。サブサーキットデータ10003の詳細な説明については例えば「STAR−Hspice Manual Release v.2000.2 日本語版 発行元 Avant社」に記載されているが、内容が直接発明に関係しないため、ここでは説明を省略する。
(4)入力ノイズパターンデータ10004
図15に例示される入力ノイズパターンデータ10004は、ノイズライブラリを作成する際に回路に入力するノイズ波形のパターンを記載したものである。通常は、図に示した4つのパターンのノイズ波形を入力する。図15(a)は、電源電圧VDDを超えた電圧値を持つ上向きのノイズパターンを示している。図15(b)は、電源電圧VDDを少し下回る電圧値を持つ下向きのノイズパターンを示している。図15(c)は、0Vを少し超える電圧値を持つ上向きのノイズパターンを示している。図15(d)は、0Vを下回る電圧値を持つ下向きのノイズパターンを示している。回路によっては、電源電圧を超えたノイズパターン、0Vを下回るノイズパターンはノイズが伝播しないため、シミュレーションを行わない場合がある。
(ノイズ耐性・伝播ライブラリ作成装置400の動作)
以下、ノイズ耐性・伝播ライブラリ作成装置400の動作をノイズ耐性ライブラリ作成の場合とノイズ伝播ライブラリ作成の場合と2つに分けて装置動作を説明する。
(ノイズ耐性ライブラリ作成装置の動作)
ノイズ耐性ライブラリ作成装置の動作について、図17を用いて説明する。
まず、ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ10002とサブサーキットデータ10003と入力ノイズパターンデータ10004を入力し、回路シミュレーションにより、入力ノイズの高さの閾値電圧を記載したデータ605を作成する(S101)。
図16(b)に、入力ノイズの高さの閾値電圧を記載したデータ605の具体例を示す。これは、入力ノイズ幅601が50psであって、出力負荷量値202が1ffである場合の入力ノイズ高さの閾値電圧604を記載したデータである。
前記閾値電圧は、入力ノイズ高さのことである。すなわち、ノイズ耐性ライブラリ作成条件データ10002に記載されている入力ノイズ幅と出力負荷容量値の組み合わせの中から、ある条件を選択して入力ノイズの高さを変動させるとき、出力で観測される出力ノイズの高さがノイズ許容閾値電圧を超えないように決定される入力ノイズ高さのことである。
例えば、ノイズ耐性ライブラリ作成条件データ10002に記載されている入力ノイズ幅と出力負荷容量値の組み合わせの中から、入力ノイズ幅601が50ps、出力負荷容量値202が1ffの条件が選択されたとする。そして、入力ノイズの高さ604を変動させて、そのときの出力ノイズ高さを観測したとき、出力で観測される出力ノイズ高さがノイズ許容閾値電圧603を超えないためには、入力ノイズ高さ0.3V以下である必要があると求められる。このとき、閾値電圧604は、0.3Vとなる。
図16(c)に示す前記ノイズ高さの閾値電圧算出は、ノイズ耐性ライブラリ作成条件データに記載された入力ノイズ幅と出力負荷容量のすべての組み合わせについて、回路シミュレータで2分探索法を実行することにより算出される。本例では入力ノイズ幅として、50ps、80ps、100ps、200ps、出力負荷容量として1ff、10ff、20ff、50ff、400ffが作成条件データとして指定されているので、前記組み合わせ数は20となり、20個の入力ノイズ高さの閾値電圧が算出される。
次に、前記S101によって算出された入力ノイズ幅と出力負荷容量のすべての組み合わせに対する入力ノイズの高さの閾値電圧を記載したデータ605をノイズ耐性ライブラリの形式に変換する。上記ステップによりノイズ耐性ライブラリ10006が作成される(S102)。
(ノイズ伝播ライブラリ作成装置の動作)
ノイズ伝播ライブラリ作成装置の動作について、図19を用いて説明する。まず、ノイズ伝播ライブラリ作成用シミュレーション条件データ10001とサブサーキットデータ10003と入力ノイズパターンデータ10004を入力し、入力ノイズ幅と高さに対する出力ノイズ幅と高さを記載したデータ805を作成する(S201)。
図18(b)に、前記データ805の具体例を示す。これは、入力ノイズ幅801が50ps、入力ノイズ高さ802が0.2V、出力負荷容量値が1ffの場合、出力ノイズ幅803が40psであって出力ノイズ高さ804が0.1Vであることを示すデータである。
この出力ノイズ幅803と出力ノイズ高さ804は、ノイズ伝播ライブラリ作成条件データ10001に記載されている入力ノイズ幅と高さと出力負荷容量値の組み合わせの中から、入力ノイズ幅801が50ps、入力ノイズ高さが0.2V、出力負荷容量値が1ffの条件を選択した時にノイズ伝播ライブラリ作成対象セルの出力で観測される出力ノイズの幅、出力ノイズ高さである。
前述の出力ノイズの幅と高さは、ノイズ伝播ライブラリ作成条件データに記載した入力ノイズ幅と高さと出力負荷容量のすべての組み合わせについて、回路シミュレータを実行することにより算出される。本例では入力ノイズ幅として50ps、80ps、100ps、200ps、入力ノイズ高さとして0.2V、0.4V、1.0V、1.2V、出力負荷容量として1ff、10ff、20ff、50ff、400ffが作成条件データとして指定されているので、組み合わせ数は80となり、80個の出力ノイズ幅と80個の出力ノイズ高さが算出される。
入力ノイズ幅と入力ノイズ高さと出力負荷容量のすべての組み合わせに対する、S201によって算出された出力ノイズの幅と高さを記載したデータ805をノイズ伝播ライブラリ形式に変換する。上記ステップによりノイズ伝播ライブラリ10005が作成される(S202)。
また、上述のノイズ伝播ライブラリ作成方法の他に、例えば、特許文献1に記載のノイズ伝播ライブラリ作成方法がある。特許文献1には、入出力の組み合わせパターンで、駆動されるPFET、NFETの組み合わせすべて算出し、P/N比が最も大きい、または最も小さい入出力パターンを抽出し、そのパターンのみでノイズ伝播特性を算出するノイズ伝播ライブラリ作成方法が記載されている(特許文献1参照)。
特開2003−67440号公報
上述したノイズライブラリ方法により作成したノイズ耐性・伝播ライブラリを使用すれば、精度良くノイズによる回路の誤動作検証が実施できる。
しかしながら、従来のノイズライブラリ作成方法は、ノイズ耐性ライブラリについては、入力ノイズ幅条件数×出力負荷容量値条件数×入力ノイズパターン数×2分探索回数の数だけ、回路シミュレーションを実施する必要がある。また、ノイズ伝播ライブラリについては、入力ノイズ幅条件数×入力ノイズ高さ条件数×出力負荷容量値条件数×入力ノイズパターン数の数だけ回路シミュレーションを実施する必要がある。このように、従来のノイズライブラリ作成方法では、回路シミュレーション回数が非常に膨大になるという課題があった。
本発明は、上述の課題を鑑みてなされたものであり、回路シミュレーション回数を低減し、ノイズ耐性・伝播ライブラリ作成に要する時間を大幅に低減することを目的とする。
本発明のノイズ耐性ライブラリを作成方法は、半導体集積回路の論理回路の入力に対する複数通りの動作条件について、それぞれのノイズ耐性特性値を含むノイズ耐性ライブラリを作成方法であって、前記論理回路の閾値電圧を求める論理閾値電圧算出ステップと、前記複数の動作条件のうち一部の動作条件で回路シミュレーションを行って、前記論理回路の出力負荷容量値に対するノイズの電圧時間積の対応表を作成するステップと、前記ノイズの電圧時間積の対応表よりノイズ耐性ライブラリを作成するノイズライブラリ作成ステップと、を有する。
この構成により、一部の動作条件のみ回路シミュレーションを実施し、出力負荷容量値に対するノイズの電圧時間積の対応表を作成し、この対応表よりすべての動作条件におけるノイズ耐性ライブラリを作成するため、従来技術に比べて少ない回路シミュレーション回数にて精度が同等であるノイズ耐性ライブラリを作成できる。
また、本発明のノイズ耐性ライブラリの作成方法は、前記論理閾値電圧が、論理回路に入力される電圧の変化に対して、出力が応答し始める入力電圧値である。
この構成により、ノイズの高さが論理閾値電圧に到達していないものは回路シミュレーションを実施しなくとも、ノイズが回路に伝播しないことが分かるため、不要な回路シミュレーションをする必要がなく、回路シミュレーション数を削減することができる。
また、本発明のノイズ耐性ライブラリの作成方法は、前記電圧時間積が、ノイズの電圧値の時間変化を時間に対して積分を行った値である。
この構成により、動作条件に記載のすべてのノイズ幅に対して回路シミュレーションを実施するのではなく、ある1つのノイズ幅における電圧時間積に着目してノイズ耐性ライブラリを作成するため、回路シミュレーション回数を削減することができる。
また、本発明のノイズ耐性ライブラリの作成方法は、前記ノイズが前記論理回路を伝播するのは、ノイズ波形の高さが前記論理回路の論理閾値電圧を越えた部分のみであり、前記電圧時間積は、前記ノイズ波形が前記論理閾値電圧を超えた部分の電圧時間積である。
この構成により、ある1つのノイズ幅における電圧時間積に着目して、出力負荷容量値におけるノイズ波形の電圧時間積の対応表を回路シミュレーションにて求めておけば、それ以外の動作条件におけるノイズ電圧の閾値電圧は、対応表より算出できるため、回路シミュレーション数を削減できる。
また、本発明のノイズ耐性ライブラリの作成方法は、前記動作条件が、電源電圧、温度、ノイズ幅、出力負荷容量のうちの少なくとも1つである。
この構成により、上記動作条件の内、回路シミュレーションはその中の一部の動作条件のみ、例えば、ある1つのノイズ幅に対してのみ回路シミュレーションを実施すればよく、回路シミュレーション数を削減できる。
また、本発明のノイズ耐性ライブラリ作成装置は、半導体集積回路の論理回路の入力に対する複数通りの動作条件について、それぞれのノイズ耐性特性値を含むノイズ耐性ライブラリを作成する装置であって、前記動作条件に基づいてシミュレーションを行う回路シミュレータと、前記動作条件を前記回路シミュレータに転送し、シミュレーションの実行を指示し、得られたシミュレーション実行結果よりノイズ耐性ライブラリを作成するシミュレータ制御部と、を備え、前記回路シミュレータは、前記複数の動作条件における前記論理回路の閾値電圧を求めるシミュレーションと、前記複数の動作条件のうち一部の動作条件で、前記論理回路の出力負荷容量毎に入力ノイズの高さの閾値を求めるシミュレーションと、を実行し、前記シミュレータ制御部は、前記閾値電圧と前記入力ノイズの高さの閾値とを用いて、前記出力負荷容量値毎の入力ノイズの電圧時間積の閾値の対応表を作成し、前記対応表からノイズ耐性ライブラリを作成する。
また、本発明のノイズ耐性ライブラリ作成用プログラムは、半導体集積回路の論理回路の入力に対する複数通りの動作条件について、それぞれのノイズ耐性特性値を含むノイズ耐性ライブラリを作成するためにコンピュータを、前記複数の動作条件における前記論理回路の閾値電圧を求める手段、前記複数の動作条件のうち一部の動作条件で、前記論理回路の出力負荷容量毎に入力ノイズの高さの閾値を求める手段、前記閾値電圧と前記入力ノイズの高さの閾値を用いて、前記出力負荷容量値毎の入力ノイズの電圧時間積の閾値の対応表を作成する手段、及び、前記対応表からノイズ耐性ライブラリを作成する手段、として機能させるものである。
また、本発明のノイズ伝播ライブラリ作成方法は、半導体集積回路の論理回路の入出力に対する複数通りの動作条件について、それぞれのノイズ伝播特性値を含むノイズ伝播ライブラリを作成する方法であって、前記論理回路の論理閾値値電圧を求める論理閾値電圧算出ステップと、前記複数の動作条件のうち一部の動作条件で回路動作のシミュレーションを行って、入力ノイズの幅と高さと出力負荷容量値とに対する、出力ノイズの幅と高さの対応表を作成するステップと、前記対応表よりノイズ伝播ライブラリを作成するノイズ伝播ライブラリ作成ステップと、を有する。
この構成により、一部の動作条件のみ回路シミュレーションを実施し、出力負荷容量値と入力ノイズの電圧時間積に対する出力ノイズの電圧時間積の対応表を作成し、この対応表よりすべての動作条件におけるノイズ伝播ライブラリを作成するため、従来技術に比べて少ない回路シミュレーション回数にて精度が同等であるノイズ伝播ライブラリを作成できる。
また、本発明のノイズ伝播ライブラリ作成方法は、前記論理閾値電圧が、論理回路に入力される電圧の変化に対して、出力が応答し始める入力電圧値である。
この構成により、ノイズの高さが論理閾値電圧に到達していないものは回路シミュレーションを実施しなくとも、ノイズが回路に伝播しないことが分かるため、不要な回路シミュレーションをする必要がなく、回路シミュレーション数を削減することができる。
また、本発明のノイズ伝播ライブラリ作成方法は、前記電圧時間積が、入力ノイズと出力ノイズの電圧値の時間変化を時間に対して積分を行った値である。
この構成により、動作条件に記載のすべてのノイズ幅に対して回路シミュレーションを実施するのではなく、ある1つの入力ノイズ幅の電圧時間積と出力ノイズの電圧時間積に着目してノイズ伝播ライブラリを作成するため、回路シミュレーション回数を削減することができる。
また、本発明のノイズ伝播ライブラリ作成方法は、前記ノイズが前記論理回路を伝播するのは、ノイズ波形の高さが前記論理回路の論理閾値電圧を越えた部分のみであり、前記電圧時間積は、前記ノイズ波形が前記論理閾値電圧を越えた部分の電圧時間積である。
この構成により、ある1つのノイズ幅における電圧時間積に着目して、入力ノイズの電圧時間積と出力負荷容量値における出力ノイズの電圧時間積の対応表を回路シミュレーションにて求めておけば、それ以外の動作条件における入力ノイズの伝播特性は、対応表より算出できるため、回路シミュレーション数を削減できる。
また、本発明のノイズ伝播ライブラリ作成方法は、電源電圧、温度、ノイズ幅、出力負荷容量のうちの少なくとも1つである。
この構成により、上記動作条件の内、回路シミュレーションはその中の一部の動作条件のみ、例えば、ある1つのノイズ幅に対してのみ回路シミュレーションを実施すればよく、回路シミュレーション数を削減できる。
また、本発明のノイズ伝播ライブラリ作成装置は、半導体集積回路の論理回路の入力に対する複数通りの動作条件について、それぞれのノイズ伝播特性値を含むノイズ伝播ライブラリを作成する装置であって、前記動作条件に基づいてシミュレーションを行う回路シミュレータと、前記動作条件を前記回路シミュレータに転送し、シミュレーションの実行を指示し、得られたシミュレーション実行結果よりノイズ伝播ライブラリを作成するシミュレータ制御部と、を備え、前記回路シミュレータは、前記複数の動作条件における前記論理回路の閾値電圧を求めるシミュレーションと、前記複数の動作条件のうち一部の動作条件における出力ノイズの幅と高さを算出するシミュレーションと、を実行し、前記シミュレータ制御部は、前記出力ノイズの幅と高さと、前記閾値電圧と、を用いて、出力負荷容量値と入力・出力ノイズ電圧時間積の対応表を作成し、前記対応表からノイズ伝播ライブラリを作成する。
また、本発明のノイズ伝播ライブラリ作成用プログラムは、半導体集積回路の論理回路の入力に対する複数通りの動作条件について、それぞれのノイズ伝播特性値を含むノイズ伝播ライブラリを作成するためにコンピュータを、前記複数の動作条件における前記論理回路の閾値電圧を求める手段、前記複数の動作条件のうち一部の動作条件における出力ノイズの幅と高さを算出する手段、算出された前記出力ノイズの幅と高さと、前記閾値電圧とを用いて、出力負荷容量値と入力・出力ノイズ電圧時間積の対応表を作成する手段、及び、前記対応表からノイズ伝播ライブラリを作成する手段、として機能させるためのものである。
本発明によれば、回路シミュレーション回数を低減し、ノイズ耐性・伝播ライブラリ作成に要する時間を大幅に低減することができる。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1のノイズ耐性ライブラリ作成装置の構成図を示している。図2は、論理閾値電圧と出力負荷容量と電圧時間積の対応表の説明図である。図3は、回路シミュレーションに使用される条件データの記載例である。図4は、ノイズ耐性ライブラリ作成フローチャートである。図5は、入力ノイズ高さの閾値電圧算出方法の説明図である。
なお、図1は、実施の形態1のノイズ耐性ライブラリ作成装置1000の概略構成図であるが、ノイズ耐性ライブラリ作成装置は、特に限定されずに、例えばコンピュータに、以下で説明するノイズ耐性ライブラリ作成の機能を実行させるプログラムを組み込んで構成することができる。
(動作原理)
ノイズ耐性ライブラリ作成装置1000は、次の2点に着目してノイズ耐性ライブラリを作成する。1つはノイズが回路を伝播するのは、ノイズの波形の高さが回路の論理閾値電圧を越えた部分のみであること、もう1つは、回路を伝播したノイズ波形の電圧時間積は、回路に入力されるノイズ波形の電圧時間積に比例することである。
つまり、入力ノイズ波形の電圧時間積が大きければ大きい程、回路を伝播した出力のノイズ波形の電圧時間積は大きい。ここで、論理閾値電圧とは、図2(c)示すように、入力電圧を遷移させた時に、出力電圧が応答し始める入力電圧値1101である。また、電圧時間積とは、図2(a)に記載される入力ノイズ波形のうち、論理閾値電圧1101を超えた波形の電圧の時間変化を積分したもの、つまり電圧の時間変化における面積1102である。
以上の点を踏まえ、まず、ノイズ耐性ライブラリ作成対象回路を表現したサブサーキットデータ20004と論理閾値電圧算出用シミュレーション条件データ20001を用いて回路シミュレーションを実施し、ノイズ耐性ライブラリ作成対象回路の論理閾値電圧1101を算出する。
次に、入力ノイズ幅を1条件に固定した、出力負荷容量値と電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件データ20002とノイズ波形を表現した入力ノイズパターン20005に基づいて回路シミュレーションを実施し、当該入力ノイズ幅における出力負荷容量値と電圧時間積の対応表を作成する。図2(b)は、出力負荷容量値と電圧時間積の対応表の具体例を示している。
次に、求められた出力負荷容量値と入力ノイズの電圧時間積の対応表1104を使用して、ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ20003に記載された前記1条件に固定した入力ノイズ幅以外の入力ノイズ幅におけるノイズ高さの閾値電圧を算出する。
ノイズ高さの閾値電圧の算出方法は、ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ中に記述されている出力負荷容量値と、前記1条件に固定した入力ノイズ幅以外の入力ノイズ幅を1つ選択して、前記ノイズ幅においてノイズ高さを何点か変化させた時の電圧時間積の変化図作成し、出力負荷容量値と入力ノイズの電圧時間積の対応表にある前記選択した出力負荷容量値に対応した入力ノイズの電圧時間積に対する入力ノイズ高さを、前記図より算出することにより、前記選択した入力ノイズ幅に対応する入力ノイズの高さを求める。
以上の処理をノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ中に記述されている出力負荷容量値と、前記1条件に固定した入力ノイズ幅以外の入力ノイズ幅の全ての組み合わせに対して実行し、各組み合わせに対する入力ノイズの高さを求める。算出された入力ノイズ高さの閾値と、ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ中に記述されている入力ノイズ幅と、出力負荷容量と、によりノイズ耐性ライブラリ20006を作成する。作成されたノイズ耐性ライブラリの例は従来技術で説明した図12の10006と同じ形式である。
(装置の構成)
ノイズ耐性ライブラリ作成装置1000は、より具体的には、例えば、図1に示すように、回路動作をシミュレートする例えばSPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)等の回路シミュレータ1002と、回路シミュレータ1002を制御し、ノイズ耐性ライブラリ20006を出力するシミュレータ制御装置1001と、を備えている。
シミュレータ制御装置1001は、シミュレーションに用いられるデータを回路シミュレータ1002に転送し、シミュレーションの実行を指示し、得られたシミュレーション実行結果よりノイズ耐性ライブラリ20006を作成する。
回路シミュレータ1002は、論理閾値電圧算出用条件データ20001、出力負荷容量値と電圧時間積の対応表作成用シミュレーションデータ20002、ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ20003、サブサーキットデータ20004および入力ノイズパターンデータ20005の入力に基づいてシミュレーションを行い、シミュレーション結果を出力するように構成されている。
(ノイズ耐性ライブラリ作成装置1000に入力されるデータ)
上記ノイズ耐性ライブラリ作成装置1000に入力されるデータには、例えば以下のようなものがある。
(1)論理閾値電圧算出用条件データ20001
論理閾値電圧算出用条件データ20001は、ノイズ耐性ライブラリ作成対象回路の論理閾値電圧を算出するための条件が記載されたデータである。図3(a)に論理閾値電圧算出用条件データ20001の例を示す。このデータには、電源電圧と温度、入力電圧遷移範囲が記載されている。
この条件にて、回路シミュレータでDC(DIRECT CURRENT)解析を実行し、入力電圧遷移に対して出力が応答し始める論理閾値電圧を算出する。具体的には、論理閾値電圧とは、図2(c)に示すように、図3(a)に記載されている入力電圧を論理閾値電圧算出用条件データの入力電圧遷移範囲1201に基づいて0V〜1.2Vまで遷移させ、その時に出力電圧が応答し始める入力電圧値1101のことである。
(2)出力負荷容量値と電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件データ20002
図3(b)に出力負荷容量値と電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件データ20002の例を示す。このデータは、ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ20003に対して、入力ノイズ幅の条件数を減らしたものである。具体的には、ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ20003では、入力ノイズ幅は50ps〜200psまでの4点が記載されているが、出力負荷容量値と電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件データ20002では、入力ノイズ幅は50psの1点しか記載されていない。
電源電圧、温度条件および出力負荷容量値は、ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ20003と同一の条件とする。ノイズ耐性ライブラリ作成装置は入力ノイズ幅を1条件として回路シミュレーションを実施し、当該ノイズ耐性ライブラリ作成対象回路に対して前記出力負荷容量値と電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件データで指定されている入力ノイズ幅の場合における出力負荷容量値と入力ノイズの電圧時間積の閾値との対応を示した表1104を作成する。
なお、図1で説明した出力負荷容量値と電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件データ20001を用意しなくとも、ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ20003から入力ノイズ幅を1条件のみ取り出して、出力負荷容量と電圧時間積の対応表を作成しても良い。
(3)ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ20003
ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ20003とは、ノイズ耐性ライブラリ作成に必要なシミュレーション条件をすべて記載したデータである。図3(c)にノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ20003の例を示す。
このデータには、電源電圧、温度、入力ノイズ幅、出力負荷容量値が記載されている。図3(c)の例では、入力ノイズ幅が50ps〜200psの4点×出力負荷容量値が1ff〜400ffの5点=20通りのノイズ高さの閾値を記載したノイズ耐性ライブラリ20006が作成される。
(4)サブサーキットデータ20004
サブサーキットデータ20004は、シミュレーション対象回路をモデル化したものであり、このデータ従来技術で説明したものと同じデータを使用する。ここでは説明を省略する。
(5)入力ノイズパターンデータ20005
入力ノイズパターンデータ20005は、ノイズ耐性ライブラリを作成する際に、回路に入力するノイズ波形のパターンを記載したものである。このデータは、シミュレーション対象回路をモデル化したものであり、例えば対象回路内のトランジスタサイズ、配線RC(Resistance Capacitance)の情報、およびそれらの接続情報等を回路シミュレータが解釈できるように示したものである。
(ノイズ耐性ライブラリ作成装置1000の動作)
以下、ノイズ耐性ライブラリ作成装置1000の動作について図4を用いて説明する。まず、論理閾値電圧算出用条件データ20001およびサブサーキットデータ20004を入力し、回路シミュレーションによりノイズ耐性ライブラリ作成対象回路の論理閾値電圧を算出する(S301)。
次に、出力負荷容量値と電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件ファイル20002とサブサーキットデータ20004と入力ノイズパターンデータ20005に基づいて、回路シミュレーションにより、前記出力負荷容量値と電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件ファイルで指定された入力ノイズ幅に対する出力負荷容量毎の入力ノイズの高さの閾値(当該入力ノイズによる出力ノイズがノイズの許容閾値電圧を超えない電圧値)を算出する。この結果と前記S301で算出された論理閾値電圧より出力負荷容量値毎の入力ノイズの電圧時間積の閾値の対応表1104を作成する(S302)。
前記S302で算出された出力負荷容量値毎の入力ノイズの電圧時間積の閾値の対応表1104とノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ20003に基づいて、ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ20003に記載されている各入力ノイズ幅における入力ノイズの高さを算出する(S303)。
具体例には、まず、図5A(a)、(b)に示すように、ノイズ幅100ps、出力負荷容量値が1ffの時に、何点か入力ノイズ高さ1402変えたとき(例えば、論理閾値電圧が0.2Vの場合は、0.2Vを基準として、0.1V刻みで、0.3V、0.4V、0.5Vとしたとき)のノイズの電圧時間積を算出し(図5A(a)参照)、入力ノイズ高さに対する入力ノイズ電圧時間積の変化図(図5A(b)参照)を作成する。
図5A(b)は、ノイズ幅が100ps、出力負荷容量値が1ffの場合における入力ノイズの電圧時間積値の変化図を示している。次に、図5B(c)に記載の電圧時間積が、出力負荷容量値と電圧時間積の対応表1104に記載されている1ffにおける電圧時間積値1.7であるときのノイズ高さ1402を算出する。出力負荷容量値と電圧時間積の対応表1104によると出力負荷容量値が1ffの時、入力ノイズの電圧時間積値1407が1.7となっている。
図5A(b)より、入力ノイズの電圧時間積1407が1.7となる入力ノイズの高さ1408を求めると0.3Vとなる。尚、上記ノイズ高さを算出する際に、入力ノイズは三角波であると仮定している。この作業をノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ20003に記載されているすべての、ノイズ幅、出力容量値の組み合わせに対して実施する。
例えば、ノイズ幅100psに対して上記作業を実施すると1406の表(図5B(d)参照)を得ることができる。1406はノイズ幅100psにおける各出力負荷容量に対するノイズ高さの閾値を示している。上記シミュレーションは回路シミュレータ1002を実行して行うのではなく、シミュレータ制御装置1001にてノイズ高さの算出を実施する。
そして、S303で得られた出力負荷容量値に対する入力ノイズの高さの閾値対応表1406よりノイズ耐性ライブラリ20006が作成される(S304)。
このように、上述した本実施の形態1のノイズ耐性ライブラリ作成装置は、回路シミュレータ1002が、出力負荷容量値と電圧時間積の対応表を作成する場合のみ使用される。
従って、従来の技術では、ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ10002と入力ノイズパターンデータ10004に基づけば、80回(80回=入力ノイズ幅数4×出力負荷容量値数5×シミュレーションパターン数4)のシミュレーションが必要であったところ、本実施の形態1のノイズ耐性ライブラリ作成装置によれば、出力負荷容量値と電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件データ20003と入力ノイズパターンデータ20005より、20回(20回=入力ノイズ幅数1×出力負荷容量値数5×シミュレーションパターン数4)のシミュレーションで済む。すなわち、従来の1/4のシミュレーションで従来技術と同等の精度のノイズ耐性ライブラリを作成することが可能となる。
(実施の形態2)
次に、本発明に係る実施の形態2について図面を参照して詳細に説明する。図6は、実施の形態2のノイズ伝播ライブラリ作成装置の構成図である。図7は、出力負荷容量と、入力ノイズの電圧時間積と、出力ノイズの電圧時間積との対応表の記載例である。図8は、回路シミュレーションに使用される条件データの記載例である。図9は、ノイズ伝播ライブラリ作成フローチャートである。図10は、出力ノイズ高さと幅の算出方法の説明図である。
なお、図6は、実施の形態2のノイズ伝播ライブラリ作成装置1500の概略構成図であるが、ノイズ伝播ライブラリ作成装置は、特に限定されずに、例えばコンピュータに、以下で説明するノイズ伝播ライブラリ作成機能を実行させるプログラムを組み込んで構成することができる。
(動作原理)
ノイズ伝播ライブラリ作成装置1500は、次の3点に着目してノイズ伝播ライブラリを作成する。1つはノイズが回路を伝播するのは、ノイズの波形の高さが回路の論理閾値電圧を超えた部分のみであること、2つ目は回路を伝播したノイズ波形の出力電圧時間積は、回路に入力されるノイズ波形の入力電圧時間積に比例すること、3つ目は、伝播したノイズ波形の幅は、1つ目の理由により、入力ノイズの論理閾値電圧をまたいだ波形の幅と同じ幅になることである。
ここで、論理閾値電圧とは実施の形態1の説明において、図2を用いて説明したように、入力電圧の遷移に対して、出力が応答し始めた時の入力電圧値1101のことである。入力電圧時間積は、図7(a)の1601に示すように、入力ノイズ波形の論理閾値電圧をまたいだ電圧値の時間変化を積分したものであり、出力電圧時間積とは図7(a)の1603に示すように出力ノイズ波形の電圧値の時間変化を積分したものである。
次に、ノイズ伝播ライブラリ作成装置の動作概要を説明する。まず、ノイズ伝播ライブラリ作成装置は、ノイズ伝播ライブラリ作成対象回路に対して、入力電圧遷移情報を与えて回路シミュレーションを実施し、論理閾値電圧を算出する。
次に、前記ノイズ伝播ライブラリ作成対象回路に対して、任意の1条件の入力ノイズ幅と、複数の入力ノイズ高さと、複数の出力負荷容量値条件を与えて回路シミュレーションを実施し、当該入力ノイズ幅における、出力負荷容量値に対する入力・出力ノイズ電圧時間積の対応表を求める。
ここで、出力負荷容量値と入力・出力ノイズ電圧時間積の対応表とは具体的には、図7(b)のような対応表のことである。求められた出力負荷容量値と入力・出力ノイズ電圧時間積の対応表1606より、ノイズ伝播ライブラリ作成用シミュレーション条件データ30003に記載されている入力ノイズ幅と高さに対する出力ノイズの幅と高さを算出する。
算出方法としては、任意の1条件の出力負荷容量値と入力ノイズ幅と高さにおける入力ノイズの電圧時間積を求め、出力負荷容量値と入力・出力ノイズ電圧時間積の対応表1606より、選択した前記任意の1条件の出力負荷容量値における前記算出した入力ノイズの電圧時間値に対して、前記対応表を用いて線形補間を実施し、出力ノイズの電圧時間積を算出する。
ここで、出力ノイズの幅については、入力ノイズが論理閾値電圧をまたいだ時間と同じものとし、出力ノイズの電圧時間積と出力ノイズ幅より出力ノイズ高さを算出する。この算出された出力ノイズ幅と高さよりノイズ伝播ライブラリ30006を作成する。
(装置の構成)
ノイズ伝播ライブラリ作成装置1500は、より具体的には、例えば、図6に示すように、回路動作をシミュレートする例えばSPICE (Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)等の回路シミュレータ1502と、回路シミュレータ1502を制御し、ノイズ耐性ライブラリ30006を出力するシミュレータ制御装置1501と、を備えている。
シミュレータ制御装置1501は、シミュレーションに用いられるデータを回路シミュレータ1502に転送し、シミュレーションの実行を指示し、得られたシミュレーション実行結果よりノイズ伝播ライブラリ30006を作成する。
回路シミュレータ1502は、論理閾値電圧算出用条件データ30001、出力負荷容量値と入力・出力ノイズ電圧時間積対応表作成用シミュレーションデータ30002、ノイズ伝播ライブラリ作成用シミュレーション条件データ30003、サブサーキットデータ30004および入力ノイズパターンデータ30005の入力に基づいてシミュレーションを行い、シミュレーション結果を出力するようになっている。
(ノイズ伝播ライブラリ作成装置1500に入力されるデータ)
上記ノイズ伝播ライブラリ作成装置1500に入力されるデータには、例えば以下のようなものがある。
(1)論理閾値電圧算出用条件データ30001
論理閾値電圧算出用条件データ30001は、図13(a)のノイズ伝播ライブラリ作成対象回路301における論理閾値電圧を算出するための条件が記載されたデータである。図8(a)に論理閾値電圧算出用条件データ30001の例を示す。
このデータには、電源電圧と温度、入力電圧遷移範囲が記載されている。この条件にて回路シミュレータでDC(DIRECT CURRENT)解析を実行し、入力電圧遷移に対して出力が応答し始める論理閾値電圧を算出する。論理閾値電圧の定義については、すでに実施の形態1にてすでに述べているのでここでは省略する。
(2)出力負荷容量値と入力・出力ノイズ電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件データ30002
図8(b)に出力負荷容量値と入力と出力の電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件データ30002の例を示す。このデータには、ノイズ伝播ライブラリ作成用シミュレーション条件データ30003に対して、入力ノイズ幅の条件数を減らし、1条件とした条件データが記載されている。
具体的には、例えば、ノイズ伝播ライブラリ作成用シミュレーション条件データ30003では、入力ノイズ幅は50ps〜200psまでの4点記載されているが、出力負荷容量と入力・出力電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件データ30002では、入力ノイズ幅は50psの1点しかない。電源電圧、温度条件、ノイズ高さ、出力負荷容量値は、ノイズ伝播ライブラリ作成用シミュレーション条件データ30003と同一の条件とする。
当該ノイズ伝播ライブラリ作成装置は、出力負荷容量値と入力と出力の電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件データを用いて、回路シミュレーションを実行し、指定された入力ノイズ幅における出力負荷容量と入力・出力電圧時間積の対応テーブルを作成する。
なお、図8で説明した出力負荷容量値と入力・出力ノイズ電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件データ30002を用意しなくとも、ノイズ伝播ライブラリ作成用シミュレーション条件データ30003から入力ノイズ幅を1条件のみ取り出して、出力負荷容量と入力・出力ノイズ電圧時間積の対応表を作成しても良い。
(3)ノイズ伝播ライブラリ作成用シミュレーション条件データ30003
ノイズ伝播ライブラリ作成用シミュレーション条件データ30003とは、ノイズ伝播ライブラリ作成に必要なシミュレーション条件をすべて記載したデータである。図8(c)にノイズ伝播ライブラリ作成用シミュレーション条件データ30003の例を示す。
このデータには、電源電圧、温度、入力ノイズ幅、入力ノイズ高さ、出力負荷容量値が記載されている。図8の例では、入力ノイズ幅が50ps〜200psの4点×入力ノイズ高さが0.2V〜1.2Vの4点×出力負荷容量値が1ff〜400ffの5点=80通りの出力ノイズ幅とノイズ高さを記載したノイズ伝播ライブラリ30006が作成される。
(4)サブサーキットデータ30004
サブサーキットデータ30004は、シミュレーション対象回路をモデル化したものである。従来技術ですでに説明しているため、以下説明を省略する。
(5)入力ノイズパターンデータ30005
入力ノイズパターンデータ30005は、ノイズ耐性ライブラリを作成する際に、回路に入力するノイズ波形のパターンを記載したものである。このデータは、シミュレーション対象回路をモデル化したものであり、例えば、対象回路内のトランジスタサイズ、配線RC(Resistance Capacitance)の情報、およびそれらの接続情報等を回路シミュレータが解釈できるように示したものである。
(ノイズ伝播ライブラリ作成装置1500の動作)
以下、ノイズ伝播ライブラリ作成装置1500の動作について図9を用いて説明する。
まず、論理閾値電圧算出用条件データ30001およびサブサーキットデータ30004に基づいて、回路シミュレーションにより、ノイズ伝播ライブラリ作成対象回路の論理閾値電圧を算出する(S401)。
出力負荷容量値と入力・出力電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件データ30002とサブサーキットデータ30004と入力ノイズパターンデータ30005に基づいて、回路シミュレーションにより、指定された入力ノイズ幅におけるノイズ高さと出力負荷容量値の組み合わせ毎に、出力ノイズの幅と高さを算出する。この結果とS401で算出された論理閾値電圧より、図7(b)に示されている出力負荷容量値と入力・出力ノイズ電圧時間積の対応表1606を作成する(S402)。
ノイズ伝播ライブラリ作成条件データ30003の条件データについて、図10A(a)、(b)に記載するように、あるノイズ幅と高さの組み合わせ、例えば、入力ノイズ幅1902は100ps、高さ1903を0.2V、出力負荷容量値1605が1ffに対して、その時の入力ノイズ電圧時間積1601を算出し、この入力ノイズ電圧時間積と、出力負荷容量値と入力・出力ノイズの電圧時間積の対応表により、出力ノイズ波形の電圧時間積1603を算出する(S403)。
具体的には、前記入力ノイズ幅が100ps、入力ノイズ高さが0.2Vの時には入力ノイズ電圧時間積が0.55となり、その時の出力ノイズ電圧時間積1603を図10B(c)に示したグラフから線形補間により算出すると0.45となる。そこで、図10B(d)に示すように、出力ノイズ幅1604が、入力ノイズが論理閾値電圧をまたいだ時間1901と同じになるため、例えば、出力ノイズ幅1604を10psとすると、ノイズ高さは、(0.45×2)/10=0.09Vとなる。
尚、上記算出の際に、入力、出力ノイズ波は共に三角波であると仮定している。算出結果から図10B(e)に記載しているような出力負荷容量と入力ノイズ幅と高さにおける出力ノイズ高さの対応表1905を作成する。これをノイズ伝播ライブラリ作成条件シミュレーションデータで記述された全ての出力負荷容量値と入力ノイズ幅と入力ノイズ高さの組み合わせに対して実行することによりノイズ伝播ライブラリ30006が作成される。
S403で得られた出力負荷容量と入力ノイズ幅と高さにおける出力ノイズ高さの対応表よりノイズ伝播ライブラリ30006が作成される(S404)。
このように、上述した本実施の形態2のノイズ伝播ライブラリ作成装置1500は、回路シミュレータ1502が、出力負荷容量値と入力・出力電圧時間積の対応表を作成する場合のみ使用される。
従って、従来の技術では、ノイズ伝播ライブラリ作成用シミュレーション条件データ10001と入力ノイズパターンデータ10004に基づけば、320回(320回=入力ノイズ幅数4×入力ノイズ高さ4×出力負荷容量値数5×シミュレーションパターン数4)のシミュレーションが必要であったところ、本実施の形態2のノイズ伝播ライブラリ作成装置によれば、出力負荷容量値と入力・出力電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件データ30002と入力ノイズパターンデータ30005より、80回(80回=入力ノイズ幅数1×入力ノイズ高さ数4×出力負荷容量値数5×シミュレーションパターン数4)のシミュレーションで済む。即ち、従来の1/4のシミュレーションで従来技術と同等の精度のノイズ耐性ライブラリを作成することが可能となる。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本発明に係るノイズライブラリの作成方法、シミュレータ制御装置、およびノイズライブラリの作成プログラムは、回路シミュレーション回数を低減し、ノイズライブラリ作成に要する時間を大幅に低減するという効果を有し、例えば、半導体集積回路の設計で用いられるEDA(Electric Design Automation)ツール等により参照される、ノイズライブラリの作成方法、作成プログラム、および作成装置等として有用である。
本実施の形態1のノイズ耐性ライブラリ作成装置の概略構成図 本実施の形態1のノイズ耐性ライブラリの説明図、(a)論理閾値電圧を基準とした入力ノイズの電圧時間積の説明図、(b)出力負荷容量値と入力ノイズの電圧時間積の対応表、(c)論理閾値電圧の説明図 本実施の形態1の回路シミュレーション時に入力する条件データ、(a)論理閾値電圧算出用シミュレーション条件データ、(b)出力負荷容量値と電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件データ、(c)ノイズ耐性ライブラリ作成用シミュレーション条件データ、を示す図 本実施の形態1のノイズ耐性ライブラリ作成方法のフローチャート ノイズ高さの閾値算出方法を説明する図 ノイズ高さの閾値算出方法を説明する図 本実施の形態2のノイズ伝播ライブラリ作成装置の概略構成図 本実施の形態2のノイズ伝播ライブラリの説明図、(a)論理閾値電圧を基準とした入力・出力ノイズの電圧時間積の説明図、(b)出力負荷容量値と入力・出力ノイズの電圧時間積の対応表 本実施の形態2の回路シミュレーション時に入力する条件データ、(a)論理閾値電圧算出用シミュレーション条件データ、(b)出力負荷容量値と入力ノイズの電圧時間積に対する出力ノイズの電圧時間積の対応表作成用シミュレーション条件ファイル、を示す図 本実施の形態2におけるノイズ伝播ライブラリ作成方法フローチャート ノイズ伝播ライブラリの説明図、(a)回路を伝播するノイズの幅の大きさについての説明図、(b)出力負荷容量値と入力・出力ノイズの電圧時間積の対応表 ノイズ伝播ライブラリの説明図、(c)出力負荷容量値1ffにおける入力ノイズ電圧時間積に対する出力ノイズ電圧時間積の変化図、(d)出力ノイズ高さの算出方法、(e)出力負荷容量値と入力ノイズ幅・高さにおける出力ノイズ高さの対応表 ノイズの説明図 ノイズ耐性ライブラリの説明図、(a)ノイズ耐性ライブラリ作成対象回路、(b)ノイズ耐性ライブラリ、(c)ノイズ耐性ライブラリに記載する各パラメータの説明図 ノイズ伝播ライブライの説明図、(a)ノイズ伝播ライブラリ作成対象回路、(b)ノイズ伝播ライブラリ、(c)ノイズ伝播ライブラリに記載する各パラメータの説明図 ノイズ耐性・伝播ライブラリ作成装置 入力ノイズパターンデータを示す図 従来のノイズ耐性ライブラリ作成方法、(a)ノイズ耐性ライブラリ作成条件データ、(b)ノイズ高さの閾値を記載したデータ、(c)ノイズ高さの閾値電圧算出方法を説明する図 従来のノイズ耐性ライブラリ作成方法のフローチャート 従来のノイズ伝播ライブラリ作成方法、(a)ノイズ伝播ライブラリ作成条件データ、(b)入力ノイズ幅と高さに対する出力ノイズ幅と高さのデータ、(c)入力ノイズ幅と高さに対する出力ノイズ幅と高さを算出する方法を説明する図 従来のノイズ伝播ライブラリ作成方法フローチャート
符号の説明
101 アグレッサとなるバッファセル
102 バッファセル
103 ビクティムとなるバッファセル
104 ノイズ波形を伝播するバッファセル
105 フリップフロップ
106 クロック信号線
107 アグレッサセルより出力された電圧波形
108 ビクティムセルより出力されたノイズ波形
109 クロックの電圧変化
110 フリップフロックに入力されるノイズ波形
201 ノイズ耐性ライブラリ作成対象回路
202 出力負荷容量
203 入力ノイズの幅
204 入力ノイズの高さ
205 ノイズ許容閾値電圧
301 ノイズ伝播ライブラリ作成対象回路
302 出力負荷容量
303 入力ノイズの幅
304 入力ノイズの高さ
305 出力ノイズの幅
306 出力ノイズの高さ
400 ノイズ耐性・伝播ライブラリ作成装置
401 シミュレータ制御装置
402 回路シミュレータ
601 入力ノイズ幅例(0.5ns)
603 ノイズ許容値電圧
604 入力ノイズ高さ
605 入力ノイズ高さの閾値を記載したデータ
801 入力ノイズ幅
802 入力ノイズ高さ
803 出力ノイズ幅
804 出力ノイズ高さ
805 入力ノイズ幅と高さに対する出力ノイズ幅と高さを記載したデータ
1000 実施形態1におけるノイズ耐性ライブラリ作成装置
1001 シミュレータ制御回路
1002 回路シミュレータ
1101 論理閾値電圧
1102 入力ノイズの電圧時間積
1103 出力負荷容量値
1104 出力負荷容量値と入力ノイズの電圧時間積の対応表
1201 論理閾値電圧算出のための電圧遷移範囲
1402 入力ノイズの高さ
1404 入力ノイズ幅例(100ps)
1405 入力ノイズの高さ
1406 出力負荷容量値に対する入力ノイズ高さの閾値の対応表
1500 実施形態2におけるノイズ伝播ライブラリ作成装置
1501 シミュレータ制御回路
1502 回路シミュレータ
1601 入力ノイズの電圧時間積
1602 入力ノイズ幅
1603 出力ノイズの電圧時間積
1604 出力ノイズ幅
1605 出力負荷容量値
1606 出力負荷容量値と入力・出力電圧時間積の対応表
1901 論理閾値をまたいだ入力ノイズ波形の幅
1902 入力ノイズ幅例(100ps)
1903 入力ノイズ高さ例(0.2V)
1904 出力ノイズの高さ
1905 出力負荷容量値と入力ノイズ幅・高さにおける出力ノイズの高さの対応表

Claims (14)

  1. 半導体集積回路の論理回路の入力に対する複数通りの動作条件について、それぞれのノイズ耐性特性値を含むノイズ耐性ライブラリを作成方法であって、
    前記論理回路の閾値電圧を求める論理閾値電圧算出ステップと、
    前記複数の動作条件のうち一部の動作条件で回路シミュレーションを行って、前記論理回路の出力負荷容量値に対するノイズの電圧時間積の対応表を作成するステップと、
    前記ノイズの電圧時間積の対応表よりノイズ耐性ライブラリを作成するノイズライブラリ作成ステップと、を有するノイズ耐性ライブラリ作成方法。
  2. 請求項1のノイズ耐性ライブラリ作成方法であって、前記論理閾値電圧は、論理回路に入力される電圧の変化に対して、出力が応答し始める入力電圧値であることを特徴とするノイズ耐性ライブラリ作成方法。
  3. 請求項1のノイズ耐性ライブラリ作成方法であって、前記電圧時間積は、ノイズの電圧値の時間変化を時間に対して積分を行った値であるということを特徴とするノイズ耐性ライブラリ作成方法。
  4. 請求項1のノイズ耐性ライブラリ作成方法であって、前記ノイズが前記論理回路を伝播するのは、ノイズ波形の高さが前記論理回路の論理閾値電圧を越えた部分のみであり、
    前記電圧時間積は、前記ノイズ波形が前記論理閾値電圧を超えた部分の電圧時間積であることを特徴とするノイズ耐性ライブラリ作成方法。
  5. 請求項1のノイズ耐性ライブラリ作成方法あって、前記動作条件は、電源電圧、温度、ノイズ幅、出力負荷容量のうちの少なくとも1つであることを特徴とするノイズ耐性ライブラリ作成方法。
  6. 半導体集積回路の論理回路の入力に対する複数通りの動作条件について、それぞれのノイズ耐性特性値を含むノイズ耐性ライブラリを作成する装置であって、
    前記動作条件に基づいてシミュレーションを行う回路シミュレータと、
    前記動作条件を前記回路シミュレータに転送し、シミュレーションの実行を指示し、得られたシミュレーション実行結果よりノイズ耐性ライブラリを作成するシミュレータ制御部と、を備え、
    前記回路シミュレータは、前記複数の動作条件における前記論理回路の閾値電圧を求めるシミュレーションと、前記複数の動作条件のうち一部の動作条件で、前記論理回路の出力負荷容量毎に入力ノイズの高さの閾値を求めるシミュレーションと、を実行し、
    前記シミュレータ制御部は、前記閾値電圧と前記入力ノイズの高さの閾値とを用いて、前記出力負荷容量値毎の入力ノイズの電圧時間積の閾値の対応表を作成し、前記対応表からノイズ耐性ライブラリを作成するノイズ耐性ライブラリ作成装置。
  7. 半導体集積回路の論理回路の入力に対する複数通りの動作条件について、それぞれのノイズ耐性特性値を含むノイズ耐性ライブラリを作成するためにコンピュータを、
    前記複数の動作条件における前記論理回路の閾値電圧を求める手段、
    前記複数の動作条件のうち一部の動作条件で、前記論理回路の出力負荷容量毎に入力ノイズの高さの閾値を求める手段、
    前記閾値電圧と前記入力ノイズの高さの閾値を用いて、前記出力負荷容量値毎の入力ノイズの電圧時間積の閾値の対応表を作成する手段、及び、
    前記対応表からノイズ耐性ライブラリを作成する手段、として機能させるためのノイズ耐性ライブラリ作成用プログラム。
  8. 半導体集積回路の論理回路の入出力に対する複数通りの動作条件について、それぞれのノイズ伝播特性値を含むノイズ伝播ライブラリを作成する方法であって、
    前記論理回路の論理閾値値電圧を求める論理閾値電圧算出ステップと、
    前記複数の動作条件のうち一部の動作条件で回路動作のシミュレーションを行って、入力ノイズの幅と高さと出力負荷容量値とに対する、出力ノイズの幅と高さの対応表を作成するステップと、
    前記対応表よりノイズ伝播ライブラリを作成するノイズ伝播ライブラリ作成ステップと、を有することを特徴とするノイズ伝播ライブラリ作成方法。
  9. 請求項8のノイズ伝播ライブラリ作成方法であって、前記論理閾値電圧は、論理回路に入力される電圧の変化に対して、出力が応答し始める入力電圧値であることを特徴とするノイズ伝播ライブラリ作成方法。
  10. 請求項8のノイズ伝播ライブラリ作成方法であって、前記電圧時間積は、入力ノイズと出力ノイズの電圧値の時間変化を時間に対して積分を行った値であるということを特徴とするノイズ伝播ライブラリ作成方法。
  11. 請求項8のノイズ伝播ライブラリ作成方法であって、前記ノイズが前記論理回路を伝播するのは、ノイズ波形の高さが前記論理回路の論理閾値電圧を越えた部分のみであり、前記電圧時間積は、前記ノイズ波形が前記論理閾値電圧を越えた部分の電圧時間積であることを特徴とするノイズ耐性ライブラリ作成方法。
  12. 請求項8のノイズ伝播ライブラリ作成方法あって、請求項6記載の動作条件は、電源電圧、温度、ノイズ幅、出力負荷容量のうちの少なくとも1つであることを特徴とするノイズ伝播ライブラリ作成方法。
  13. 半導体集積回路の論理回路の入力に対する複数通りの動作条件について、それぞれのノイズ伝播特性値を含むノイズ伝播ライブラリを作成する装置であって、
    前記動作条件に基づいてシミュレーションを行う回路シミュレータと、
    前記動作条件を前記回路シミュレータに転送し、シミュレーションの実行を指示し、得られたシミュレーション実行結果よりノイズ伝播ライブラリを作成するシミュレータ制御部と、を備え、
    前記回路シミュレータは、前記複数の動作条件における前記論理回路の閾値電圧を求めるシミュレーションと、前記複数の動作条件のうち一部の動作条件における出力ノイズの幅と高さを算出するシミュレーションと、を実行し、
    前記シミュレータ制御部は、前記出力ノイズの幅と高さと、前記閾値電圧と、を用いて、出力負荷容量値と入力・出力ノイズ電圧時間積の対応表を作成し、前記対応表からノイズ伝播ライブラリを作成するノイズ伝播ライブラリ作成装置。
  14. 半導体集積回路の論理回路の入力に対する複数通りの動作条件について、それぞれのノイズ伝播特性値を含むノイズ伝播ライブラリを作成するためにコンピュータを、
    前記複数の動作条件における前記論理回路の閾値電圧を求める手段、
    前記複数の動作条件のうち一部の動作条件における出力ノイズの幅と高さを算出する手段、
    算出された前記出力ノイズの幅と高さと、前記閾値電圧とを用いて、出力負荷容量値と入力・出力ノイズ電圧時間積の対応表を作成する手段、及び、
    前記対応表からノイズ伝播ライブラリを作成する手段、として機能させるためのノイズ伝播ライブラリ作成用プログラム。
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