JP2007231705A - 作業者空間隔離式アスベスト等有害物質除去工法 - Google Patents
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Abstract
【課題】建物の天井や壁面に吹き付けられたアスベストや施設内に付着したダイオキシン等の有害物質を、作業者が有害物質の被害を受けることなく除去する工法、作業者空間隔離式アスベスト等有害物質除去工法の提供。
【解決手段】施工単位空間は施工範囲空間外へ有害物質が流れ出さないように、遮断壁2で遮断され、施工範囲空間外の空間に対して負圧に保たれた空間をつくる。この施工単位空間に対して、機械室や教室の出入口を利用して作業空間隔離膜3および機材エントランスルームを取り付ける。そのほか既存の換気口を利用して負圧装置の排気口とすることが可能であり、作業条件と作業設備の設定が容易である。作業空間隔離膜3は除去作業を作業空間4内で効率よく行える形状や材質とする。この膜は完全に気密状態にできる柔軟性膜で製作されているので、膜内外の圧力差を膜張力で負担する形状に変化する。
【選択図】図1
【解決手段】施工単位空間は施工範囲空間外へ有害物質が流れ出さないように、遮断壁2で遮断され、施工範囲空間外の空間に対して負圧に保たれた空間をつくる。この施工単位空間に対して、機械室や教室の出入口を利用して作業空間隔離膜3および機材エントランスルームを取り付ける。そのほか既存の換気口を利用して負圧装置の排気口とすることが可能であり、作業条件と作業設備の設定が容易である。作業空間隔離膜3は除去作業を作業空間4内で効率よく行える形状や材質とする。この膜は完全に気密状態にできる柔軟性膜で製作されているので、膜内外の圧力差を膜張力で負担する形状に変化する。
【選択図】図1
Description
この発明は、建物の天井や壁面に吹付けられたアスベストや施設内に付着したダイオキシン等の有害物質を、作業者が有害物質の被害を受けることなく除去する工法に関するものである。
現状の吹付けアスベストやダイオキシン等の有害物質を除去する技術を、説明を具体的化するため、吹付けアスベスト除去の場合で説明する。
吹付けアスベスト除去工法は、アスベストの除去時に発生する有害物質粉じんによる作業者や周辺住民の健康障害を回避するために、石綿障害予防規則により以下の措置を行って実施することが規制されている。 a.アスベストが吹付けられた面を含む除去工事全体の作業範囲を閉塞空間とし、この閉塞空間からアスベスト繊維鉱物が空気とともに閉塞空間を構成する遮断幕の欠損部から外部へ飛散することがないように、閉塞空間内部の空気を吸引し閉塞された作業空間を負圧状態にして除去工事を行うこと。 b.閉塞空間内部の空気を外部へ排出する際は、所定基準のフィルターを通してアスベスト繊維を除去すること。 c.a.およびb.によって外部と遮断されたアスベスト除去作業空間内で、アスベスト除去工事を行う作業者は所定性能の保護具や保護衣等を使用すること、閉塞空間内へ出入りする際の保護衣等の繰り返し使用は禁止すること、マスクのフィルターは一定の基準で取替えること。 d.アスベスト除去作業のために内部の閉塞空間へ出入りする際には、外部へのアスベスト漏れをなくするためにエアシャワー室での除塵および隣接した部屋で保護衣等の脱着を行うこと、これらの部屋についても負圧状態に維持すること。 e.使用した保護具等は真空掃除機で付着アスベストを吸い取った後エアシャワーで十分付着アスベストを払い、専用の保管袋に入れ持ち出し保管すること。使い捨てタイプのものは専用の廃棄物袋に入れて適正に処分すること。 f.吹付けアスベストの除去をおこなうすべての作業場所は、作業環境測定基準に従って粉じん気中濃度を測定すること。
吹付けアスベスト除去工法は、アスベストの除去時に発生する有害物質粉じんによる作業者や周辺住民の健康障害を回避するために、石綿障害予防規則により以下の措置を行って実施することが規制されている。 a.アスベストが吹付けられた面を含む除去工事全体の作業範囲を閉塞空間とし、この閉塞空間からアスベスト繊維鉱物が空気とともに閉塞空間を構成する遮断幕の欠損部から外部へ飛散することがないように、閉塞空間内部の空気を吸引し閉塞された作業空間を負圧状態にして除去工事を行うこと。 b.閉塞空間内部の空気を外部へ排出する際は、所定基準のフィルターを通してアスベスト繊維を除去すること。 c.a.およびb.によって外部と遮断されたアスベスト除去作業空間内で、アスベスト除去工事を行う作業者は所定性能の保護具や保護衣等を使用すること、閉塞空間内へ出入りする際の保護衣等の繰り返し使用は禁止すること、マスクのフィルターは一定の基準で取替えること。 d.アスベスト除去作業のために内部の閉塞空間へ出入りする際には、外部へのアスベスト漏れをなくするためにエアシャワー室での除塵および隣接した部屋で保護衣等の脱着を行うこと、これらの部屋についても負圧状態に維持すること。 e.使用した保護具等は真空掃除機で付着アスベストを吸い取った後エアシャワーで十分付着アスベストを払い、専用の保管袋に入れ持ち出し保管すること。使い捨てタイプのものは専用の廃棄物袋に入れて適正に処分すること。 f.吹付けアスベストの除去をおこなうすべての作業場所は、作業環境測定基準に従って粉じん気中濃度を測定すること。
現状の吹付けアスベストやダイオキシン等の有害物質を除去する工法の問題点を、説明を具体的化するため、[0002]と同様に吹付けアスベスト除去の場合で説明する。
アスベスト吹付け材の分解を伴うアスベスト除去作業は、有害物質粉じんの飛散は必然的に発生するので、アスベストを除去する同一空間内に作業者が入って行えば、作業者はアスベスト粉じんを吸い込むことになる。このため作業者はマスクなどの呼吸用保護具を使用して作業することが義務付けられているが、マスクなどの呼吸用保護具の装着によって作業者がアスベスト繊維を肺に吸入するのを完全に防ぐことは困難である。作業空間での発生を抑制するために飛散防止剤を使用することが考えられるが、同一作業室内での危険作業量を増加させるとともに作業能率の低下を招く欠点が生じ、また作業空間内の空気を汚染させる原因にもなり、必ずしも有効な方策ではない。また、作業箇所を散水や水の噴霧などで湿潤状態にして飛散を防止する対策が併用されるが、水の使用は、作業服や既に除去した部分への付着やアスベスト汚染水を発生させるなどの欠点がある。
アスベスト吹付け材の分解を伴うアスベスト除去作業は、有害物質粉じんの飛散は必然的に発生するので、アスベストを除去する同一空間内に作業者が入って行えば、作業者はアスベスト粉じんを吸い込むことになる。このため作業者はマスクなどの呼吸用保護具を使用して作業することが義務付けられているが、マスクなどの呼吸用保護具の装着によって作業者がアスベスト繊維を肺に吸入するのを完全に防ぐことは困難である。作業空間での発生を抑制するために飛散防止剤を使用することが考えられるが、同一作業室内での危険作業量を増加させるとともに作業能率の低下を招く欠点が生じ、また作業空間内の空気を汚染させる原因にもなり、必ずしも有効な方策ではない。また、作業箇所を散水や水の噴霧などで湿潤状態にして飛散を防止する対策が併用されるが、水の使用は、作業服や既に除去した部分への付着やアスベスト汚染水を発生させるなどの欠点がある。
現状の有害物質除去作業空間内外の環境測定技術を、同様に吹付けアスベスト除去の場合を取り上げて行う。作業空間の管理のため、作業敷地境界、除塵装置の空気排出口、作業空間のアスベスト濃度測定を実施して、作業者と周辺住民の安全が確保されているか、あるいは管理濃度を確保したかを評価することを目的に義務付けられている。しかしながら、環境測定の多くは分析に多くの時間を要するため、所定基準が満足されながら作業が進められているかの確認が遅くなり、基準を満たしているか不明のまま作業が終了しているケースが多い。
これらの従来の方法には、次のような欠点があった。
(イ)吹付けアスベストやダイオキシン等の有害物質を除去する空間内に作業者が入って作業すれば、呼吸用保護具を使用しても有害物質粉じんの飛散による健康障害の危険性を完全に防ぐことは困難である。
(ロ)吹付けアスベストやダイオキシン等の有害物質を除去する空間内での有害物質粉じんの発生を抑制するための飛散防止剤などの使用は、同一作業空間内での危険作業量を増加させるとともに作業能率の低下を招く欠点が生じ、作業空間内の空気を汚染させる原因になり、必ずしも有効な方策ではない。
(ハ)作業箇所を散水や水の噴霧などで湿潤状態にして飛散を防止する対策は、作業服および既に除去した部分への付着を増加させ、余剰水と共に閉塞空間外へ漏出する危険性がある。
(ニ)作業者および周辺住民の安全管理のための環境測定に多くの時間を要するので、測定期間中に環境汚染被害の進行を止めることができない可能性がある。
(ホ)環境測定に高度の測定技術や計測機器が必要なために、多額の環境測定費用がかかる。
(イ)吹付けアスベストやダイオキシン等の有害物質を除去する空間内に作業者が入って作業すれば、呼吸用保護具を使用しても有害物質粉じんの飛散による健康障害の危険性を完全に防ぐことは困難である。
(ロ)吹付けアスベストやダイオキシン等の有害物質を除去する空間内での有害物質粉じんの発生を抑制するための飛散防止剤などの使用は、同一作業空間内での危険作業量を増加させるとともに作業能率の低下を招く欠点が生じ、作業空間内の空気を汚染させる原因になり、必ずしも有効な方策ではない。
(ハ)作業箇所を散水や水の噴霧などで湿潤状態にして飛散を防止する対策は、作業服および既に除去した部分への付着を増加させ、余剰水と共に閉塞空間外へ漏出する危険性がある。
(ニ)作業者および周辺住民の安全管理のための環境測定に多くの時間を要するので、測定期間中に環境汚染被害の進行を止めることができない可能性がある。
(ホ)環境測定に高度の測定技術や計測機器が必要なために、多額の環境測定費用がかかる。
本発明は、以下のような施工順序をとるアスベスト等の有害物質を除去する工法である。
吹付けアスベストやダイオキシン等の有害物質粉じんの飛散を防止して有害物質除去作業が行えるように、外部の気圧に対して負圧状態に準備された空間の内部に、作業者が除去作業を行う作業用空間(4)を張り出させて、有害物質除去空間(1)から作業用空間(4)を隔離する。隔離された作業用空間(4)は完全に気密性が確保でき、柔軟性と透過性を有する作業空間隔離膜(3)で囲われ、閉塞空間から遮断するために設置する遮断壁(2)に取り付ける。
除去する有害物質の位置や使用機器の設置位置、使用工具の形状や動き、除去作業方向、除去する有害物質の回収手順等に応じて、作業空間隔離膜(3)の本体部分に頭部筒状突起(5)・作業腕部袖状突起(6)・作業脚部靴状突起(7)などを取り付ける。遮断壁(2)に取り付けた開口部を閉塞して、内部に空気を封入して気密性や柔軟性および作業性の確認を行う。
有害物質除去作業用の機器や工具は、予め有害物質除去空間(1)の所定箇所に取り込んで配置しておくか、作業空間隔離膜(3)と同様な構造と機構を有した機器エントランスルーム(16)から取り込む。
有害物質除去は削り取りなどで主要部分のほとんどを除去したのち、母材面の凹凸に残置した付着物をブラッシングなどにより除去する。除去材はHEPAフィルターを備えた掃除機で吸引して処理する。これらの有害物質除去作業は作業空間隔離膜(3)で囲われた作業用空間(4)と機材エントランスルーム(16)を組み合わせて、作業者が有害物質除去空間(1)に出入りせずに実施する。
有害物質除去空間(1)内で使用した機械工具を外部へ取り出す場合、除去作業完了後に機械工具のエアー洗浄を十分に行っても、ワイヤーブラシなどは有害物質が完全に除去されている確証を得ることは困難であるため、有害物質除去空間(1)から取り出す際には、図5で示す装置を用いて機械工具を密封して高圧洗浄などの除去が可能な作業室へ運び処理する。
作業者が有害物質除去時に、発生する有害物質粉じんの飛散した汚染空気とまったく触れることがないので、有害物質除去作業に従事することに伴う健康障害が回避される。呼吸用保護具や保護衣などの使い捨ての保護具がほとんど不要となる。有害物質除去空間(1)内に作業者が入らないので測定管理箇所が大幅に軽減できる。有害物質粉じんの飛散した汚染空気に接触する材料を、従来工法に比べて少なくすることができるので、廃棄物処理に要する仮設材料を軽減できる。作業空間隔離膜(3)は繰り返し使用でできるので、仮設工事を能率よく行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。説明を具体的化するため、[0002]と同様に吹付けアスベスト除去の場合で説明する。
有害物質のアスベストが建材として吹き付けられた機械室や教室の空間を、天井や壁などの形状・使用する施工機器の性能・作業者の身長に応じて、足場および床を設置して1有害物質除去空間を施工単位に区切る。施工単位空間は施工範囲空間外へ有害物質が流れ出さないように、遮断壁(2)で遮断され、施工範囲空間外の空間に対して負圧に保たれた空間をつくる。この施工単位空間に対して、機械室や教室の出入口を利用して作業空間隔離膜(3)および16機材エントランスルームを取り付ける。そのほか既存の換気口を利用して負圧装置の排気口とすることが可能であり、作業条件と作業設備の設定が容易である。
有害物質のアスベストが建材として吹き付けられた機械室や教室の空間を、天井や壁などの形状・使用する施工機器の性能・作業者の身長に応じて、足場および床を設置して1有害物質除去空間を施工単位に区切る。施工単位空間は施工範囲空間外へ有害物質が流れ出さないように、遮断壁(2)で遮断され、施工範囲空間外の空間に対して負圧に保たれた空間をつくる。この施工単位空間に対して、機械室や教室の出入口を利用して作業空間隔離膜(3)および16機材エントランスルームを取り付ける。そのほか既存の換気口を利用して負圧装置の排気口とすることが可能であり、作業条件と作業設備の設定が容易である。
作業空間隔離膜(3)は除去作業を作業空間(4)内で効率よく行える形状や材質とする。この膜は完全に気密状態にできる柔軟性膜で製作されているので、膜内外の圧力差を膜張力で負担する形状に変化する。膜の形状や材質を作業時に要求される諸元に合わせて、図−1および図−6にその一例を示すような形状に加工しておく。この加工と取り付けによって確保される作業空間(4)内で、有害物質除去作業を有害物質除去時に発生する粉じんに汚染されることがまったくなく、実施することができる。
外部と遮断された負圧空間において、作業空間隔離膜(3)内の作業者は、作業空間隔離膜から突起した図−1に示すような作業者の頭部、腕部、脚部を利用して、能率よく有害物質の除去作業を行うことができる。
有害物質除去空間で除去された有害物質は、集塵機内の袋に取り込む。集塵機から取り出した有害物質を入れた袋は、図−5に示す有害汚染物質回収用の機材エントランスルーム(16)において、専用の回収袋に包み込んで回収装置を用いて外部に取り出す。作業終了後、除去作業用に使用したブラシや布類など付着した有害物質の除去に手間を要する部品についても、同様にして取り出す。また、逆の手順を行うことによって、機材エントランスルーム(16)より除去作業に必要なブラシや布類などの消耗部材を供給する。
収納した材料は、別途現場に設置した付着有害物質除去のための除去室で、有害物質と非有害物質に分けた後、有害物質を処分場へ運搬するための処置を施す。回収用の袋は再利用する。
除去作業が完了した後は作業空間隔離膜の外部を清掃して、図2で示すように有害物質除去空間(1)に接触していたすべての面を内面として、負圧に保たれた作業空間(4)内から、作業隔離範囲外へ収納する。収納後は有害物質を含んだ塵が付着していないことを、重量測定を行って共用前と比較して確認することができ、再使用が可能になる。
1 有害物質除去空間
2 遮断壁
3 作業空間隔離膜
4 作業用空間
5 頭部筒状突起
6 作業腕部袖状突起
7 作業脚部靴状突起
8 警報触手
9 警報触手輪
10 仕切り板
11 連結帯
12 遮断膜
13 作業空間隔離膜取付け用坑口装置
14 ファスナー膜A
15 引き出し用ロープ
16 機材エントランスルーム
17 回収袋取付け用口環装置
18 機材用開閉扉
19 機材用昇降装置
20 着脱補助用皮膜
21 ファスナー膜B
22 連結部収納袋
2 遮断壁
3 作業空間隔離膜
4 作業用空間
5 頭部筒状突起
6 作業腕部袖状突起
7 作業脚部靴状突起
8 警報触手
9 警報触手輪
10 仕切り板
11 連結帯
12 遮断膜
13 作業空間隔離膜取付け用坑口装置
14 ファスナー膜A
15 引き出し用ロープ
16 機材エントランスルーム
17 回収袋取付け用口環装置
18 機材用開閉扉
19 機材用昇降装置
20 着脱補助用皮膜
21 ファスナー膜B
22 連結部収納袋
Claims (7)
- 吹付けアスベストやダイオキシン等の有害物質粉じんの飛散を確実に防止しながら有害物質を除去するために、有害物質が存在する範囲と外部を遮断壁(2)にて気密状態に遮断するとともに、遮断が不完全な箇所から外部への有害物質粉じんの飛散を防ぐ目的で有害物質が存在する範囲を負圧状態にして除去作業を行場合に、作業者が除去作業を行うための空間が包括できるような形状に加工した気密で柔軟な皮膜を、遮断壁の所定箇所に設けた開口部に欠損部が無いように取り付け、当該皮膜に外圧を与えて負圧状態に維持された有害物質除去空間(1)の内部に張り出させ、予め加工された形状の作業用空間(4)を作り、作業者が当該皮膜によって有害物質と接触することや吸引することがないように、当該皮膜で囲まれた作業用空間(4)の内部から有害物質の除去作業を行う工法。
負圧状態に維持された有害物質除去空間(1)が形成された後、完全に気密性が確保される柔軟な皮膜(3)(以下作業空間隔離膜と言う)を、有害物質除去空間(1)内の有害物質除去作業に適合できる形状に加工して、有害物質が存在する範囲を遮断するために設置された遮断壁(2)の開口部に取り付けて開放すると、作業空間隔離膜(3)は外部の空気圧で張り出して、有害物質除去作業範囲の負圧空間内部に作業用空間(4)を形成する。作業者はこの作業空間隔離膜(3)で囲まれた作業用空間(4)の内部から除去作業を行うことにより、有害物質と接触することや吸引する危険性を回避することができる。 - 作業空間隔離膜(3)が形成した作業空間(4)内から、各種の機器や工具を使って行う有害物質除去作業の作業能率を向上させるため、透明性を高くした皮膜で加工した頭部筒状突起(5)、柔軟性と伸縮性を高くした皮膜で加工した作業腕部袖状突起(6)及び耐久性を高くした皮膜で加工した作業脚部靴状突起(7)を張り出して取り付ける。突起物の形状や材質は有害物質の除去作業の内容や能率に対応した機能を事前に試験施工により確認し、必要な機能に応じて加工して予め所定の位置に取り付けておくことで[請求項1]の方法で形成された作業空間(4)の作業性を付加せしめる工法。
- 作業空間隔離膜(3)は内部の圧力に対して6倍以上の耐圧張力をもたせると同時に、1.5倍程度の耐圧張力の低い特殊皮膜部を配置して、作業空間隔離膜(3)が全体的に破裂することを回避する。これは膜が接合継目などで一気に破れることを回避するためにウイークポイントを作っておくものである。また作業空間隔離膜(3)内の空気が流れ出した場合に、内部の作業者が感知できるように、内部の圧力の低下を知らせる警報システムを取り付ける。
この警報システムは、内圧が低下した場合に警報触手(8)の腕が警報触手輪(9)に接触し、両者が接触した場合は警報ブザー等が作動するシステムで、これにより膜が破損した場合には有害物質除去空間(1)から速やかに退避することができるため、作業空間隔離膜(3)内の作業者が有害物質と接触したり吸引したりすることが避けられる。これにより、作業空間隔離膜(3)内で有害物質を除去する作業者の、安全を確保せしめる工法。 - 負圧に維持された有害物質除去空間(1)内に張り出した作業空間隔離膜(3)を位置および形状の変動時における速度を制限する構造にして、アスベスト等の有害物質を除去している有害物質除去空間(1)の負圧状態を確実に維持せしめる工法。
内圧の作用により張り出された作業空間隔離膜(3)は、所定空間を包括した一定の形状を有するので、揺動等した場合は運動の速度に応じた空気流速圧を作り出し、有害物質除去空間(1)の負圧状態を崩す危険性がある。所定空間を包括した全体形状が一体となって、急速に揺動しないために作業空間隔離膜(3)内が揺動の支点となる取付け部から一定の離隔距離を越えるまでは、[請求項2]の作業脚部靴状突起(7)等を取り付けない。また同じく一定の離隔距離を越えた場合は、横方向に可撓性を持たせるため蛇腹構造の伸縮部を設置する。蛇腹は連続した円弧状の仕切り板(10)を連結帯(11)で連結して作業空間隔離膜(3)の内面側部に左右対称に気密性を保って取り付ける。 - 作業空間隔離膜(3)を有害物質除去空間(1)に出し入れする際、遮断壁との取り合いから有害物質が漏出・漏気しないようにするとともに、使用終了時に再利用可能な状態で収納する工法。
遮断壁開口部には開閉可能な遮断膜(12)を設置し、その外周に作業空間隔離膜(3)取付け用坑口装置(13)を設置する。作業空間隔離膜(3)はこの坑口装置(13)を使って遮断壁(2)に密着させる。作業空間隔離膜(3)には遮断壁(2)開口部との間にファスナー膜(14)を取付け、先端部には引き出し用ロープ(15)をとりつける。作業空間隔離膜(3)の有害物質除去空間(1)内への張り出しは有害物質除去空間(1)の負圧を利用し、使用終了時の外部への回収は付着物をエアシャワー洗浄後、引き出し用ロープ(15)を使って図2に示す▲1▼、▲2▼、▲3▼、▲4▼の順序で引き出し、遮断膜(12)を閉鎖した後遮断壁より切り離して、ファスナー膜(14)を閉じて収納完了とする。作業空間隔離膜(3)は遮断壁(2)に取り付ける前と使用を終了して取り外した後に重量計測を行い、有害物の残置の有無を確認する。 - 汚染物質の飛散防止のため外部と遮断し負圧状態になった空間との安全な物品の移動方法。
遮断壁(2)から有害物質除去空間(1)に張り出して、有害汚染物質回収用の機材エントランスルーム(16)を作業空間隔離膜(3)で形成した作業用空間(4)とは別に予め設置しておく。この機材エントランスルーム(16)には開閉可能な開口部およびその外周に回収袋取付け用口環装置(17)を設置する。開口部にはスライド式の機材用開閉扉(18)を取り付ける。開口部を閉じた状態で回収袋を回収袋取付け用口環装置(17)に取り付け、機材用昇降装置(19)の架台上にセットし架台に固定する。回収物を回収する場合は、開口部の開閉扉(18)を開放し機材用昇降装置(19)の架台を上昇させて有害物質除去空間に押し出して、所定の位置で回収物を受け取れるようにする。
受け取った回収材は、架台を機材用昇降装置(19)で所定の位置まで下降させ、開口部開閉扉(18)を閉鎖する。回収袋内の空気は扉に設置した吸引パイプで有害物質除去空間(1)内に排気し、真空パック状態で袋を閉めて回収袋取付け用口環装置(17)から切り離し、機材エントランスルーム(16)内に取り出す。回収袋は汚染物質を取り出した後は再利用することができる。また回収袋は各作業工程で袋内が加圧・減圧されるのでその形状を目視することで、袋の粉じん遮断性を確認することで汚染された回収材を安全に回収することができる。
この回収方法と逆の操作により、外部と遮断した負圧になった空間へアスベスト等の有害物質を除去するための資機材を安全に供給することが可能である。 - 外部と遮断された、有害物質が飛散している可能性がある空間での作業空間隔離膜型作業服の製作方法および使用方法。
[請求項1]、[請求項2]、[請求項3]の形状・性能を有する作業空間隔離膜(3)を使い、[請求項5]の収納方法(着脱方法と呼びかえる)によって着脱可能とした作業空間隔離膜型作業服(18)を加工製作する。作業空間隔離型作業服(18)は作業空間隔離膜(3)で形成された連絡部(19)作業位置部とで構成される。負圧空間内での作業時は、作業者が作業空間隔離型作業服(18)内に収まった後、連結部(19)を作業空間隔離型作業服(18)に収納し、給排気ホースで連絡する方式とするので、高所作業や複雑な形状の作業空間での安全性と作業効率の向上が可能となる。
着脱の方法は、遮断壁(2)に作業空間隔離膜(3)を使った連結部(19)および作業空間隔離型作業服(18)を取り付け、遮断膜(12)を開けて作業空間隔離膜(3)を有害物質除去空間(1)に張り出し、作業者が作業位置に納まった後、作業位置側のファスナー膜B(21)を閉じ、着脱作業補助用皮膜(20)を使って連結部を切り離し、連結部を連結部収納袋(22)に収納する。作業終了後は、同様に着脱作業補助用皮膜(20)を使って、連結部収納袋(22)から引き出した連結部を遮断壁に取り付けて固定し、作業位置側のファスナー膜B(21)を開き、作業者が作業空間隔離膜型作業服から脱出して、給排気ホースを取り外す。
その後、作業空間隔離膜(3)の表裏を返して遮断壁内に回収し、遮断膜(12)を閉鎖した後遮断壁より切り離して、ファスナー膜A(14)を閉じて収納完了とする。
作業空間隔離膜型作業服は[請求項5]と同様に着脱前後にその重量を計量し、有害物の残置の有無を確認する。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010203054A (ja) * | 2009-02-27 | 2010-09-16 | Shimizu Corp | 建物改修/解体用装置及び建物の改修/解体方法 |
JP2015190773A (ja) * | 2014-03-27 | 2015-11-02 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 燃料デブリまたは炉内機器等の搬出用作業ハウス及びそれに用いられる作業員接近用エアロック装置 |
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