JP2007231352A - 析出強化型高強度薄鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】C:0.030〜0.070%、Si:0.5%以下、Mn:1.2〜2.0%、N:0.0049%以下、Sol.Al:0.01〜0.1%を含み、さらに、V:0.06〜0.20%を含有する組成の鋼素材に、加熱温度:1050〜1140℃に加熱し、圧延終了温度を830℃以上とする熱延を施し、熱延後、平均冷却速度:20℃/s以上で冷却し、500〜620℃で巻き取る。なお、V単独含有に代えて、V:0.04〜0.20%と、さらにNb:0.005〜0.049%またはTi:0.005〜0.080%を、V+Nb/Tiで0.05〜0.20%を満足するように複合含有してもよい。また、V:0.03〜0.20%と、さらにNb:0.005〜0.049%およびTi:0.005〜0.080%を、Nb+Tiで0.010〜0.080%、およびV+Nb+Tiで0.04〜0.20%を満足するように複合含有してもよい。
【選択図】なし
Description
(1)質量%で、C:0.030〜0.070%、Si:0.5%以下、Mn:1.2〜2.0%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、N:0.0049%以下、Sol.Al:0.01〜0.1%を含み、さらに、V:0.06〜0.20%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、引張強さ:590MPa以上、伸びEl:25%以上を有することを特徴とする析出強化型高強度熱延薄鋼板。
(3)(1)において、前記組成における前記V:0.06〜0.20%に代えて、質量%で、V:0.03〜0.20%と、さらにNb:0.005〜0.049%およびTi:0.005〜0.080%を、NbとTiの合計で0.010〜0.080%、およびV、NbおよびTiの合計で0.04〜0.20%を満足するように含有することを特徴とする析出強化型高強度熱延薄鋼板。
(6)(4)において、前記組成における前記V:0.06〜0.20%に代えて、質量%で、V:0.03〜0.20%と、さらにNb:0.005〜0.049%およびTi:0.005〜0.080%を、NbとTiの合計で0.010〜0.080%、およびV、NbおよびTiの合計で0.04〜0.20%を満足するように含有することを特徴とする析出強化型高強度熱延薄鋼板の製造方法。
(8)質量%で、C:0.030〜0.070%、Si:0.5%以下、Mn:1.2〜2.0%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、N:0.0049%以下、Sol.Al:0.01〜0.1%を含み、さらに、V:0.06〜0.20%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、引張強さが590MPa以上、伸びEl:25%以上を有することを特徴とする析出強化型高強度冷延薄鋼板。
(10)(8)において、前記組成における前記V:0.06〜0.20%に代えて、質量%で、V:0.03〜0.20%と、さらにNb:0.005〜0.049%およびTi:0.005〜0.080%を、NbとTiの合計で0.010〜0.080%、およびV、NbおよびTiの合計で0.04〜0.20%を満足するように含有することを特徴とする析出強化型高強度冷延薄鋼板。
C:0.030〜0.070%
Cは、V、Nb、Tiと結合して炭窒化物を形成し、析出強化により高強度化に寄与する元素である。このような効果を得るためには、0.030%以上の含有を必要とする。C含有量が0.030%未満では、V、Nb、Tiの炭窒化物が十分に析出せず、所望の高強度を確保することができなくなる。一方、0.070%を超えて含有すると、熱間圧延における鋼素材の加熱時に、1150℃以下の加熱温度では炭窒化物の完全溶体化が困難となり、冷却時に未固溶の炭窒化物を核に析出物が粗大化し、所望の高強度を確保することができなくなる。このため、Cは0.030〜0.070%の範囲に限定した。
Siは、鋼板中に固溶し、フェライト相を固溶強化する作用を有する元素であり、必要に応じて含有させるが、0.5%を超える含有は、熱間圧延時に赤スケールと呼ばれる表面欠陥を発生させ、鋼板歩留を低下させる。このため、Siは0.5%以下(0%を含む)に限定した。なお、良好な化成処理性を確保するために、Siは0.15%以下(0%を含む)とすることが望ましい。本発明では、Siを0.15%以下含有としても、さらに鋼素材の加熱温度を1140℃以下とする条件下においても、引張強さ:590MPa以上の高強度を確保することができる。なお、Si無添加(0%)の場合でもSiは不可避的に0.01%以下程度含まれる。
Mnは、析出強化量を安定的に高く確保するために本発明では、重要な元素である。Mn 含有量が1.2%未満では、析出物が粗大化し、所望の高強度が確保できなくなる。一方、2.0%を超える含有は、熱延後の組織が針状フェライト、またはベイナイト組織となり、十分な伸びが得られず、延性を低下させる。このため、Mnは1.2〜2.0%の範囲に限定した。なお、めっき原板として良好なめっき密着性を得るためにはMnは1.8%以下とすることが望ましい。
Pは、鋼中に不純物として不可避的に含有され、鋼板中に固溶し、フェライト相を固溶強化する作用を有する元素であるが、0.05%を超える含有は、スポット溶接性を低下させる。このため、Pは0.05%以下に限定した。なお、好ましくは0.025%以下である。また、本発明では、Pを0.05%以下としても、さらに鋼素材の加熱温度を1140℃以下とする条件下においても、引張強さ:590MPa以上の高強度が確保できる。
Sは、鋼板中に不純物として含有されるが、0.01%を超えて含有すると、溶接性を著しく低下させる。このため、Sは0.01%以下に限定した。なお、良好な伸びフランジ性を確保する観点から、Sは0.005%以下とすることが好ましい。
N:0.0049%以下
Nは、鋼板中に不純物として含有され、V、Nb、Tiと強度に寄与しない粗大な窒化物を形成する。Nを0.0049%を超えて含有すると、強度低下が顕著となるため、Nは0.0049%以下に限定した。なお、好ましくは0.0019%以下である。
Alは、脱酸剤として作用する元素であり、製鋼工程での脱酸のために添加される。Sol.Alが0.01%未満ではその効果が十分でなく、一方、0.1%を超えて含有しても、上記した効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待できなるとともに、溶接性やめっき性が低下する。このため、Sol.Alは0.01〜0.1%の範囲に限定した。
Vは、炭窒化物生成元素として析出強化の効果を発現させる、本発明で最も重要な合金元素である。V単独で含有する場合には、析出強化の効果を十分に確保するために、0.06%以上の含有を必要とする。一方、0.20%を超えて含有すると、鋼素材の加熱時に、1140℃以下の加熱温度では炭窒化物の完全溶体化が困難となり、冷却時に未固溶の炭窒化物を核に析出物が粗大化し、所望の高強度を確保することができなくなる。このため、Vは単独で含有する場合には、0.06〜0.20%の範囲に限定した。
本発明では、Vを、上記したような限られた範囲で含有することにより、鋼素材の加熱温度を、従来の析出強化型鋼材における一般的な加熱温度より大幅に低い、1140℃以下とすることができる。このような低温加熱でも、炭窒化物の完全溶体化が可能で、熱間圧延時の冷却過程で炭窒化物が析出し、炭窒化物による析出強化の効果を顕著に発現させることができる。
NbまたはTiを複合含有する場合には、Vは0.06〜0.20%の含有に代えて、V:0.04〜0.20%の含有とし、さらにNb:0.005〜0.049%またはTi:0.005〜0.080%を、Vと、Nb またはTiの合計(V+NbまたはV+Ti)で0.05〜0.20%を満足するように含有することができる。
Vに、NbおよびTiを複合して含有すると、上記したVとNb、あるいはVとTiの複合含有による強度上昇に加えて、さらに強度が上昇する。V、NbおよびTiを複合して含有する場合には、NbとTiの合計量(Nb+Ti)を0.010〜0.080%、V、NbおよびTiの合計量(V+Nb+Ti)を0.04〜0.20%を満足するように調整することが好ましい。Nb+Tiが0.010%未満、またはV+Nb+Tiが0.04%未満では、析出強化の効果が十分でない。また、Nb+Tiが0.080%超え、またはV+Nb+Tiが0.20%超えでは、1140℃以下の加熱温度では炭窒化物の完全な溶体化が困難となり、冷却時に未固溶の炭窒化物を核に析出物が粗大化し、所望の高強度を確保することができなくなる。
本発明の高強度薄鋼板は、上記した組成を有し、さらに基地組織中に析出物が析出した
組織を有する。本発明の高強度薄鋼板では、基地組織は、熱延鋼板および冷延鋼板ともに、フェライトを主相とする組織とすることが好ましい。なお、フェライトを主相とする組織は、フェライト単相、あるいはフェライト以外に第二相として、パーライト、ベイナイト、マルテンサイトのうち少なくとも1種を合計で20面積%以下含有してもよい。
つぎに、本発明高強度薄鋼板の好ましい製造方法について説明する。
本発明では、上記した組成の鋼素材を出発素材として用いる。鋼素材の製造方法はとくに限定する必要はないが、上記した組成の溶鋼を、転炉等の常用の溶製方法を用いて溶製し、連続鋳造法等の常用の方法でスラブ等の鋼素材とすることが好ましい。
熱間圧延では、まず鋼素材を加熱温度:1050〜1140℃に加熱する。
加熱温度が1140℃を超えると、環境への悪影響が増大するとともに、鋼板製造コストの高騰および生産性の低下を招く。また、1140℃を超える加熱を行なっても、更なる機械的特性の向上も少ない。さらに、環境負荷軽減のためには、1100℃以下が好ましい。一方、1050℃未満では、合金元素の拡散が不十分となり、炭窒化物の溶体化が不十分となり、析出強化能が不足する。このため、本発明では鋼素材の加熱温度は1050〜1140℃の範囲に限定した。
圧延終了温度が830℃未満では、得られる熱延板(熱延鋼板)の組織が不均一となり、伸びが低下する。このため、熱間圧延の圧延終了温度は830℃以上に限定した。なお、熱間圧延においては、圧延終了温度以外の熱延条件、例えば圧下率等、はとくに限定されない。
冷却における平均冷却速度が20℃/s未満では、ランナウトテーブル上の比較的高温域で、析出強化に寄与しない粗大なTi、Nb、Vの炭窒化物が多量に析出し、強度が著しく低下する。このため、冷却処理における平均冷却速度は20℃/s以上に限定した。なお、好ましくは40〜100℃/sである。冷却速度の上限はとくに限定する必要はないが、冷却設備の能力に依存した、700℃/s程度以下である。また、上記した冷却速度での冷却は、フェライト相の等軸化の観点から、720〜650℃の範囲の温度までとすることが好ましい。冷却の停止温度が650℃未満では、針状フェライト相またはベイナイト相が生成し、伸びが低下する。一方、720℃を超える高温ではフェライト相が粗大化し強度が低下する。
巻取り温度が500℃未満では、ベイナイト組織が生成して伸びが低下する。一方、620℃を超えると、強化に寄与しない粗大なTi、Nb、Vの炭窒化物が多量に析出するため、強度が著しく低下する。このため、巻取り温度は500〜620℃の範囲に限定した。
熱延板には、さらに溶融亜鉛めっきまたは合金化溶融亜鉛めっきを施してもよい。その場合の焼鈍温度は820℃以下とすることが好ましい。
熱延板に施す冷間圧延は、所定の寸法形状を確保できればよく、その条件はとくに限定されない。冷間圧延後、再結晶焼鈍を施す。
再結晶焼鈍は、冷延歪を除去する目的で実施するが、製造能率が高く、また析出物の粗大化による鋼板の軟化を抑制できる連続焼鈍とすることが好ましい。なお、焼鈍温度は720℃〜820℃の範囲の温度とすることが好ましい。焼鈍温度が720℃未満では上記した焼鈍の効果が十分でなく、一方、820℃を超えると、Ti、Nb、Vの析出物が粗大化し、強度が低下する。なお、連続焼鈍時に、同時に溶融亜鉛めっき処理または合金化溶融亜鉛めっき処理を行ってもよい。
表1に示す組成を有する溶鋼を転炉で溶製し、連続鋳造法で鋼素材(スラブ)とした。得られた鋼素材(スラブ)を用い、製造条件を一定として、熱延鋼板または冷延鋼板を製造した。すなわち、スラブを一旦800℃以下まで冷却した後、加熱温度1090℃に再加熱した。加熱されたスラブに、ついで圧延終了温度:830〜850℃の熱間圧延、平均冷却速度:40〜60℃/sの冷却処理、および巻取り温度:580〜620℃の巻取り処理を施し、板厚:2.6mmの熱延板とした。なお、一部の熱延板には、さらに圧下率:50%の冷間圧延および焼鈍温度:800℃の再結晶焼鈍を施し板厚:1.4mmの冷延板とした。
得られた鋼板(熱延板、冷延板)から、組織観察用試験片を採取し、該試験片を研磨、ナイタール腐食して、光学顕微鏡および分析装置付透過型電子顕微鏡を用いて組織を観察した、組織の種類、および、析出物の種類、平均粒径、存在密度を調査した。
得られた鋼板(熱延板、冷延板)から、引張試験片(JIS 5号試験片)を引張方向が圧延方向と直角方向となるように採取し、JIS Z 2241の規定に準拠して引張試験を実施し、降伏強さYS、引張強さTSおよび伸びElを求めた。
また、Si含有量が本発明の範囲を高く外れる比較例(鋼板No.K)は、熱延工程で赤スケールと呼ばれる表面欠陥が発生し、製品の表面性状が低下した。
(実施例2)
表1に示す組成の鋼素材(一部)に、表3に示す条件で、熱間圧延、冷却処理、および巻取り処理を施し、板厚:1.6〜3.2mmの熱延板とした。一部の熱延板には、さらに酸洗し、連続溶融亜鉛めっき設備(CGL)で焼鈍および溶融亜鉛めっき処理を施した。
得られた鋼板について、金属組織および引張特性を調査した。
得られた鋼板(熱延板、冷延板)から、組織観察用試験片を採取し、該試験片を研磨、ナイタール腐食して、光学顕微鏡および分析装置付透過型電子顕微鏡を用いて組織を観察した、組織の種類、および、析出物の種類、平均粒径、存在密度を調査した。
得られた結果を表3に併記して示す。
鋼素材の加熱温度が本発明の好適範囲を低く外れた比較例(鋼板No.2J、2W)では、TSが590MPa未満で、所望の高強度が得られていない。なお、鋼素材の加熱温度が本発明の好適範囲を高く外れた従来例(鋼板No.2X、2K)では、加熱炉作業の能率が低く、生産性が著しく低下した。
また、熱延後の冷却で平均冷却速度が本発明の好適範囲を低く外れた比較例(鋼板No.2F、2R)では、TSが590MPa未満で、所望の高強度が得られていない。
巻取り温度が本発明の好適範囲を低く外れた比較例(鋼板No.2C)では、伸びElが23%と低く延性が低下しており、巻取り温度が本発明の好適範囲を高く外れた比較例(鋼板No.2I、No.2N)では、TSが590MPa未満で、所望の高強度が得られていない。
Claims (10)
- 質量%で、
C:0.030〜0.070%、 Si:0.5%以下、
Mn:1.2〜2.0%、 P:0.05%以下、
S:0.01%以下、 N:0.0049%以下、
Sol.Al:0.01〜0.1%
を含み、さらに、V:0.06〜0.20%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、引張強さ:590MPa以上、伸びEl:25%以上を有することを特徴とする析出強化型高強度熱延薄鋼板。 - 前記組成における前記V:0.06〜0.20%に代えて、質量%で、V:0.04〜0.20%と、さらにNb:0.005〜0.049%またはTi:0.005〜0.080%を、Vと、Nb またはTiの合計で0.05〜0.20%を満足するように含有することを特徴とする請求項1に記載の析出強化型高強度熱延薄鋼板。
- 前記組成における前記V:0.06〜0.20%に代えて、質量%で、V:0.03〜0.20%と、さらにNb:0.005〜0.049%およびTi:0.005〜0.080%を、NbとTiの合計で0.010〜0.080%、かつV、NbおよびTiの合計で0.04〜0.20%を満足するように含有することを特徴とする請求項1に記載の析出強化型高強度熱延薄鋼板。
- 質量%で、
C:0.030〜0.070%、 Si:0.5%以下、
Mn:1.2〜2.0%、 P:0.05%以下、
S:0.01%以下、 N:0.0049%以下、
Sol.Al:0.01〜0.1%
を含み、さらに、V:0.06〜0.20%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する鋼素材に、該鋼素材を加熱温度:1050〜1140℃に加熱し圧延終了温度を830℃以上とする熱間圧延と、該熱間圧延終了後に、平均冷却速度:20℃/s以上の冷却速度で冷却する冷却処理と、巻取り温度:500〜620℃で巻き取る巻取り処理とを施し、熱延板とすることを特徴とする引張強さ:590MPa以上、伸びEl:25%以上を有する析出強化型高強度熱延薄鋼板の製造方法。 - 前記組成における前記V:0.06〜0.20%に代えて、質量%で、V:0.04〜0.20%と、さらにNb:0.005〜0.049%またはTi:0.005〜0.080%を、Vと、NbまたはTiの合計で0.05〜0.20%を満足するように含有することを特徴とする請求項4に記載の析出強化型高強度熱延薄鋼板の製造方法。
- 前記組成における前記V:0.06〜0.20%に代えて、質量%で、V:0.03〜0.20%と、さらにNb:0.005〜0.049%およびTi:0.005〜0.080%を、NbとTiの合計で0.010〜0.080%、およびV、NbおよびTiの合計で0.04〜0.20%を満足するように含有することを特徴とする請求項4に記載の析出強化型高強度熱延薄鋼板の製造方法。
- 請求項4ないし6のいずれかに記載の熱延鋼板の製造方法で製造された熱延板を素材として、さらに、冷間圧延と、焼鈍温度を720〜820℃とする再結晶焼鈍と、を順次施すことを特徴とする引張強さ:590MPa以上、伸びEl:25%以上を有する析出強化型高強度冷延薄鋼板の製造方法。
- 質量%で、
C:0.030〜0.070%、 Si:0.5%以下、
Mn:1.2〜2.0%、 P:0.05%以下、
S:0.01%以下、 N:0.0049%以下、
Sol.Al:0.01〜0.1%
を含み、さらに、V:0.06〜0.20%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、引張強さが590MPa以上、伸びEl:25%以上を有することを特徴とする析出強化型高強度冷延薄鋼板。 - 前記組成における前記V:0.06〜0.20%を含有に代えて、質量%で、V:0.04〜0.20%と、さらにNb:0.005〜0.049%またはTi:0.005〜0.080%を、Vと、Nb またはTiの合計で0.05〜0.20%を満足するように含有することを特徴とする請求項8に記載の析出強化型高強度冷延薄鋼板。
- 前記組成における前記V:0.06〜0.20%に代えて、質量%で、V:0.03〜0.20%と、さらにNb:0.005〜0.049%およびTi:0.005〜0.080%を、NbとTiの合計で0.010〜0.080%、かつV、NbおよびTiの合計で0.04〜0.20%を満足するように含有することを特徴とする請求項8に記載の析出強化型高強度冷延薄鋼板。
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