JP2007230597A - 殺菌・充填システム及び方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る第1の殺菌・充填システムは、容器内を殺菌した後、充填物を充填する殺菌・充填システムであって、PE又はPP製の容器11を熱水又は高温ガスで殺菌する高温殺菌部12と、前記殺菌された殺菌容器13内に充填物を充填する充填部14と、前記充填物を充填した充填容器15に蓋をする密封・密栓部16とを具備すると共に、これら洗浄部と充填部と密封・密栓部とが無菌エリア内に配設されてなる。
【選択図】 図1
Description
前記提案において、プラスチック容器の外面殺菌工程は、温水又は蒸気等をプラスチック容器に噴出させ、容器外面温度を65〜96℃未満となるようにする方法が提案されている。一方、容器内面殺菌工程は、容器内面温度を65〜70℃未満とする方法が提案されている(特許文献1)。
また、殺菌の薬剤を用いることは、殺菌装置の設置及びコストの向上増加になるので、薬剤を用いない殺菌システムの構築が望まれている。
図1は、実施例に係る殺菌・充填システムを示す概念図である。
図1に示すように、本実施例に係る第1の殺菌・充填システム10−1は、容器内を殺菌した後、充填物を充填する殺菌・充填システムであって、PE又はPP製の容器11を熱水又は高温ガスにより殺菌する高温殺菌部12と、前記殺菌された殺菌容器13内に充填物を充填する充填部14と、前記充填物を充填した充填容器15に蓋をする密封・密栓部16とを具備すると共に、これら洗浄部と充填部と密封・密栓部とが無菌エリア内に配設されてなるものである。
ここで、前記高温殺菌部12、充填部14及び密封・密栓部16はロータリー式の製造ラインからなるものであり、これらの間には、容器を受け渡すための受渡部19−1〜19−4が各々設けられている。
この高温殺菌部12での殺菌処理は、60℃以上、好ましくは60〜130℃、より好ましくは80〜120℃の熱水や例えば過熱水蒸気、過酸化水素水を含む通常の100℃以下の水蒸気及び加熱空気等の高温ガスを用いて、容器の内外面の殺菌処理を行うようにしている。もしこれだけでは殺菌が不十分な場合、過酸化水素などの殺菌剤をさらに混入することにより殺菌効果を補助することも出来る。
また、容器形状としては、所謂ボトル形状、カップ形状、浅底形状等とし、丸型、四角型等の矩形型等各種どのような形状のものを用いるようにしてもよい。また、各種のレトルト食品容器形状であってもよい。
図3に示すように、本実施例に係る殺菌装置30は、前記膜形成容器14を内部に設置する洗浄装置本体31と、前記設置された容器14の口部14a内に挿入され、前記容器14内面に熱水又は過熱水蒸気32を噴射する噴出孔33aを有する内部ノズル33と、前記膜形成容器14の外周面に熱水又は過熱水蒸気32を噴射する外部ノズル34とを具備するものである。
図中、符号35は内部ノズル33に熱水又は過熱水蒸気32を供給する供給部である。熱水や過熱水蒸気以外に、通常の100℃以下の水蒸気又は高温空気等の高温ガスを流したり、吹付けるようにしてもよい。もしこれだけでは殺菌が不十分な場合,過酸化水素などの殺菌剤をさらに利用することにより殺菌効果を補助することも出来る。
プラズマを用いる方法では、例えばプラスチック容器に対する炭素膜コーティング方法として提案されている従来の特許文献に開示される方法としては、特開平8−53116号公報および特許第2788412号公報(特開平8−53117号公報)に開示されており、応用的な方法としてフィルムにコーティングする方法(特開平9−272567号公報)、特殊形状容器に対応する方法(特開平10−226884号公報)、量産化技術として複数個の容器に同時にコーティングする方法(特開平10−258825号公報)等がある。また、非特許文献に開示されるものとして、「K.Takemoto, et al, Proceedings of ADC/FCT '99,p285」、「E.Shimamura et al, 10th years IAPRI World Conference 1997,p251 」がある。
前記飲料用流動性充填物とは例えば清涼飲料水等の液体飲料やヨーグルト等の流動性を有する飲料物を例示することができる。さらに、前記充填物としては、固形又は半固形の例えばご飯やレトルト食品又は液体や流動性の医薬品、化粧品等を例示することができるが、本発明はこれらに限定されるものではなく、容器内部に充填することができるものであれば、いずれであってもよい。
図2は、実施例に係る殺菌・充填システムを示す概略である。なお、実施例1の第1の殺菌・充填システム10−1と同一の構成については同一の符号を付して重複した説明は省略する。
図2に示すように、本実施例に係る第2の殺菌・充填システム10−2は、容器内を殺菌した後、充填物を充填する殺菌・充填システムであって、PE又はPP製のPE又はPP容器11を殺菌する高温殺菌部12と、前記殺菌された殺菌容器13内に充填物を充填する充填部14と、前記充填物を充填した充填容器15に蓋をする密封・密栓部16とを具備してなり、且つ前記高温殺菌部12が無菌エリア外に配設すると共に、前記充填部14と密封・密栓部16とが無菌エリアA内に配設されてなるものである。
具体的には、薬剤を削減することで一ライン当たり年間2000〜3000万円のコスト削減が可能となる。プラントまた、大量の水によるリンス作業も大幅に削減されることができる。さらに、殺菌設備を省略することで、20〜30%の設置面積の削減が可0−能となる。
また、無菌エリア外に殺菌設備を設けることができるので、殺菌用の洗浄設備等が減ることで、初期システム構築費用の大幅な削減を図ることが可能となる。
11 PE又はPP製の容器
12 高温殺菌部
13 殺菌容器
14 充填部
15 充填容器
16 密封・密栓部
17 密封・密栓容器
Claims (12)
- 容器内を殺菌した後、充填物を充填する殺菌・充填システムであって、
PE又はPP又はPLAからなる容器を熱水又は高温ガスにより殺菌する高温殺菌部と、
前記殺菌された殺菌容器内に充填物を充填する充填部と、
前記充填物を充填した充填容器に蓋をする密封・密栓部とを具備すると共に、
これら高温殺菌部と充填部と密封・密栓部とが無菌エリア内に配設されてなることを特徴とする殺菌・充填システム。 - 容器内を殺菌した後、充填物を充填する殺菌・充填システムであって、
PE又はPP又はPLAからなる容器を熱水又は高温ガスにより殺菌する高温殺菌部と、
前記殺菌された容器内に充填物を充填する充填部と、
前記充填物を充填した容器に蓋をする密封・密栓部とを具備してなり、且つ
前記高温殺菌部が無菌エリア外に配設すると共に、前記充填部と密封・密栓部とが無菌エリア内に配設されてなることを特徴とする殺菌・充填システム。 - 請求項1又は2において、
前記高温殺菌部の殺菌装置が、
前記容器を内部に設置する殺菌装置本体と、
前記設置された容器の内面又は外面の一方又は両方に、熱水又は高温ガスを流す又は吹付ける手段とを
具備することを特徴とする殺菌・充填システム。 - 請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、
前記容器の殺菌温度が60℃以上であることを特徴とする殺菌・充填システム。 - 請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
前記PE又はPP又はPLAからなる容器が、PE又はPP又はPLAのいずれかの樹脂、或いはこれらの共重合樹脂、混合樹脂を主成分とする容器、又は少なくとも表面がPE層又はPP層又はPLA層、或いはこれらの混合層である多層容器であることを特徴とする殺菌・充填システム。 - 請求項1乃至5のいずれか一つにおいて、
前記高温殺菌部の上流側に設けられ、容器内部又は外部にプラズマを発生させるプラズマ発生装置を具備することを特徴とする殺菌・充填システム。 - 請求項1乃至6のいずれか一つにおいて、
前記容器の内面又は外面のいずれか一方又は両方に、バリヤ膜が形成されてなることを特徴とする殺菌・充填システム。 - 請求項7において、
前記バリヤ膜が炭素膜又はシリカ膜であることを特徴とする殺菌・充填システム。 - 容器内を殺菌した後、充填物を充填する殺菌・充填方法であって、
無菌エリア内で、PE又はPP又はPLAからなる容器を60℃以上で殺菌した後に、充填物を充填し、その後密封・密栓することを特徴とする殺菌・充填方法。 - 容器内を殺菌した後、充填物を充填する殺菌・充填方法であって、
無菌エリア外でPE又はPP製の容器を60℃以上で殺菌した後、
無菌エリア内で、充填物を充填し、その後密封・密栓することを特徴とする殺菌・充填方法。 - 請求項9又は10において、
前記PE又はPP又はPLAからなる容器が、PE又はPP又はPLAのいずれかの樹脂、或いはこれらの共重合樹脂、混合樹脂を主成分とする容器、又は少なくとも表面がPE層又はPP層又はPLA層、或いはこれらの混合層である多層容器であることを特徴とする殺菌・充填方法。 - 請求項9乃至11のいずれか一つにおいて、
前記容器に形成されるバリヤ膜が炭素膜又はシリカ膜であることを特徴とする殺菌・充填方法。
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