JP2007229868A - 内面研削盤 - Google Patents

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貴司 大野
Toyoki Sugiyama
豊樹 杉山
Katsura Yoneda
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Abstract

【課題】 かつぎ量のばらつきを小さくして、加工品質を向上させることができる内面研削盤を提供する。
【解決手段】 切込みモータ8の切込み動作を制御する切込み動作制御手段11は、切込みモータ8の移動速度を収束させることによってかつぎ量を収束させる収束制御手段20を有している。ワークWの内径を計測するインプロセスゲージ11を備えており、収束制御手段20は、インプロセスゲージ速度が収束するように切込みモータ8によるワーク保持台2のスライド速度を決定する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、転がり軸受外輪内周に軌道面を研削する際などに使用される内面研削盤に関する。
従来、内面研削盤として、内面が被研削面であるワークを保持して回転させるワーク保持手段と、研削砥石が装着されて回転する砥石軸を有するホイールヘッドと、ワーク保持手段およびホイールヘッドを相対的に移動させて砥石にワークに対する切込み動作を行わせる切込み付与手段と、切込み付与手段の切込み動作を制御する切込み動作制御手段とを備えているものが知られている(特許文献1)。
切込み動作制御は、ワーク保持手段のスライド速度またはホイールヘッドのモータ電力を一定とする制御を行うことが一般的である。図8(a)には、モータ電力一定制御を行った場合の研削力およびかつぎ量を示し、図8(b)には、スライド速度一定制御を行った場合の研削力およびかつぎ量を示している。ここで、かつぎ量は、ワーク保持手段のスライド位置と被研削面の内径を計測するインプロセスゲージの位置との差をグラフ化したものである。
特開2004−268183号公報
この種の内面研削盤を使用した研削加工では、適応制御(研削負荷を一定にして研削する制御)を行うなどして、加工品質の向上が図られているが、切込み付与手段によってワーク保持手段をホイールヘッドに対して相対的に移動させた場合、砥石軸が撓むことによって、ワーク保持手段のホイールヘッドに対する相対移動量と実際に砥石が研削される量とが等しくならない。この砥石軸の撓みに起因するワーク保持手段の相対移動量と実際に砥石が研削される量との差(本明細書において、「かつぎ量」と称す。)は、砥石の切れ味が「よく切れる状態」と「切れない状態」とでは異なり、砥石の切れ味によってかつぎ量の復元力が異なるものとなる。したがって、仕上工程にて従来より使用している速度や電力を一定とする研削方法では、仕上完了地点近傍におけるかつぎ量が、図8において丸で囲んで示しているように、時間とともに大きく変化し、この結果、ワーク毎のかつぎ量のばらつきが大きくなり、ワーク加工面の品質や加工精度(寸法)が安定しないという問題があった。
この発明の目的は、かつぎ量のばらつきを小さくして、加工品質を向上させることができる内面研削盤を提供することにある。
この発明による内面研削盤は、内面が被研削面であるワークを保持して回転させるワーク保持手段と、研削砥石が装着されて回転する砥石軸を有するホイールヘッドと、ワーク保持手段およびホイールヘッドを相対的に移動させて砥石にワークに対する切込み動作を行わせる切込み付与手段と、切込み付与手段の切込み動作を制御する切込み動作制御手段とを備えている内面研削盤において、切込み動作制御手段は、ワーク保持手段の相対移動速度を収束させることによってかつぎ量を収束させる収束制御手段を有していることを特徴とするものである。
切込み付与手段は、ワーク保持手段を固定してこれに対してホイールヘッドをワークの径方向にスライドさせるものであってもよく、ホイールヘッドを固定してこれに対してワーク保持手段をワークの径方向にスライドさせるものであってもよい。切込み付与手段は、例えば、ワーク保持台を切込みモータによってワークの径方向(切込み方向)にスライドさせることにより、砥石にワークに対する切込み動作を行わせるものとされる。研削は、切込み付与手段の切込み速度(例えば、ワーク保持手段のスライド速度)が切込み動作制御手段によって制御されることで行われる。
研削工程は、例えば、割出、準急、黒皮、粗、仕上およびスパークアウトからなるものとされ、このうちの仕上工程の切込み速度が収束制御手段に基づいて決定される。粗工程は、従来と同様に、スライド速度またはモータ電力を一定とする制御とされ、好ましくは、モータ電力をモニタリングしながら一定の研削負荷で研削する適応制御とされる。すなわち、モータ電力による適応制御とされた粗工程の後に、速度収束制御とされた仕上工程を行うことが好ましい。粗工程では、適応制御によって、かつぎ量一定制御が達成され、仕上工程では、収束制御によって、切込み速度が緩やかに収束するとともに、かつぎ量が所定の値に収束する。
ワーク保持手段の相対移動速度(ホイールヘッドが固定されている場合のワーク保持手段のスライド速度)を収束させるには、切込み付与手段(例えば切込みモータ)によるワーク保持手段のスライド量をスライド速度(移動量の時間変化)が収束するような適宜な曲線(スライド移動曲線)で規定し、この曲線にしたがってワーク保持手段をスライドさせればよい。また、研削中にワークの内径を計測するとともに、ワークの内径の変化量を内径の変化速度(実切込み量の時間変化)が収束するような適宜な曲線(実加工位置曲線)で規定し、この曲線が得られるように、ワーク保持手段をスライドさせるようにしてもよい。
すなわち、被研削面の内径を計測するインプロセスゲージを備えており、収束制御手段は、インプロセスゲージ速度が収束するように切込み付与手段による切込み速度を決定するもの(ゲージ速度収束制御)とされることがあり、収束制御手段に、ワーク保持手段のスライド移動曲線が設定されており、収束制御手段は、スライド移動曲線から求めた目標速度を切込み付与手段による切込み速度とするもの(スライド速度収束制御)とされることがある。
ゲージ速度収束制御において、インプロセスゲージは、ワークの被研削面にそのアーム先端部を接触させて被研削面の内径を計測するとともに、切込み動作を制御するのに必要なワークの直径(切込み残量)の信号を切込み動作制御手段に出力する。インプロセスゲージによると、実切込み量が検出され、インプロセスゲージを備えている場合、かつぎ量は、ワーク保持手段(例えばワーク支持台)の位置(スライド量)とインプロセスゲージの位置(内径変化量)の差として求められる。
ゲージ速度(インプロセスゲージにより検出される切込み残量の変化速度)を収束させるには、インプロセスゲージによって得られるべき理想的な実加工位置曲線を例えば指数関数(時間とともに最終位置までの距離が減少する関数)で表し、この実加工位置曲線を例えば100回程度の複数区間に分解して、1区間ずつゲージ速度を決定することにより行えばよい。指数関数では、最初、傾きが大(速度大)であり、時間とともに、傾きが減少(速度が減少)し、最終段階では、当該区間と前の区間との速度の差がほぼ0(速度が収束)となる。なお、仕上工程ではある程度の切込み量が必要であるので、最終の切込み速度は、0ではない値に調整される。
スライド速度収束制御において、スライド速度を収束させるには、スライド移動曲線を例えば指数関数(時間とともに最終位置までの距離が減少する関数)で表し、このスライド移動曲線を例えば100回程度の複数区間に分解して、1区間ずつ速度を決定することにより行えばよい。この場合は、フィードバック制御を行わないオープン制御となる。指数関数では、最初、傾きが大(速度大)であり、時間とともに、傾きが減少(速度が減少)し、最終段階では、当該区間と前の区間との速度の差がほぼ0(速度が収束)となる。なお、仕上工程ではある程度の切込み量が必要であるので、最終の切込み速度は、0ではない値に調整される。
ゲージ速度収束制御およびスライド速度収束制御において、収束制御手段では、研削加工実施前に、加工条件として、仕上残量、グラフゲイン、研削完了位置オフセットおよび仕上完了時間が設定される。この際、グラフゲインが適正な値であるかの判定手段が設けられていることが好ましく、適正でない場合には、グラフゲインが再設定される。
ゲージ速度収束制御においては、収束制御手段に、インプロセスゲージの理想的な実加工位置曲線が設定されており、実加工位置曲線上の目標加工位置とインプロセスゲージから得られる実加工位置との差分値を使用してフィードバック制御が行われていることが好ましい。この場合、仕上残量、グラフゲイン、研削完了位置オフセットおよび仕上完了時間を加工初期条件して、これらの加工初期条件から理想的なインプロセスゲージの実加工位置曲線が算出され、加工時間毎に目標位置を変化させ、インプロセスゲージから得られる実加工位置との差分値からPIフィードバック制御によって切込み速度が決定される。これにより、インプロセスゲージ速度およびスライド速度がともに収束する。
インプロセスゲージの位置信号およびホイールヘッドのモータ電力信号などは、好ましくは、全て研削盤内のコントローラ(PLC(プログラマブルロジックコントロール)、モーション・コントローラなど)に入力され、コントローラからの指示によってワーク保持手段が移動させられる。
この発明の内面研削盤によると、かつぎ量が収束するように切込み速度を収束制御することで、加工寸法精度・品質ばらつきが安定する。また、実加工位置曲線またはスライド移動曲線を設定するとともに、加工時間に関するパラメータ(グラフゲイン、研削時間など)を導入することで、実加工時間の調整を容易に行うことができる。
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
図1から図4までは、この発明による内面研削盤(1)の第1実施形態を示している。
内面研削盤(1)は、図1に示すように、内面が被研削面であるワーク(W)を保持して回転させるワーク保持台(ワーク保持手段)(2)と、研削砥石(3)が装着されて回転する砥石軸(4)を有するホイールヘッド(5)と、ホイールヘッド(5)の砥石軸(4)をベルト(7)を介して回転させるホイールヘッド駆動手段としてのホイールヘッド駆動用モータ(6)と、ワーク保持台(2)およびホイールヘッド(5)を相対的に移動させて砥石(3)にワーク(W)に対する切込み動作を行わせる切込み付与手段としての切込みモータ(8)と、加工中のワーク(W)内径を測定するインプロセスゲージ(11)と、切込み付与手段(8)による切込み動作を制御するコントローラ(切込み動作制御手段)(12)(図2参照)とを備えている。
砥石軸(4)は、1対の転がり軸受(図示略)を介して回転自在に支持されており、ホイールヘッド(5)の砥石軸(4)およびホイールヘッド駆動手段(6)の回転軸には、それぞれプーリ(9)(10)が設けられており、ホイールヘッド駆動用モータ(6)の回転(例えば、3000rpm)が異なる径のプーリ(9)(10)を介して研削砥石(3)に伝達されることにより、研削砥石(3)は高速(例えば、30000rpm)で回転させられる。
砥石(3)は、ハウジング内にある砥石軸(4)の部分よりも小径のクイル(4a)に取り付けられており、このクイル(4a)は、片持ち状態であることから、切込み方向に対する研削力により撓みやすいものとなっている。
インプロセスゲージ(11)は、処理回路などが収められたケーシング(11a)と、先端部がワーク(W)の内面に接触させられる1対のアーム(11b)とを備えている。
切込み動作制御手段としてのコントローラ(12)は、図2に示すように、切込みモータ(8)に所要の速度制御信号を出力する速度制御手段(14)と、粗工程用の適応制御手段(19)および仕上工程用の収束制御手段(20)を有し研削工程に応じた制御速度を速度制御手段(14)に出力するスライド速度制御手段(15)と、適応制御手段(19)に入力される研削電力の目標値が設定される研削電力設定手段(16)と、砥石(3)とワーク(W)との接触の有無を検知してこれをスライド速度制御手段(15)に入力する砥石接触検知手段(17)と、ホイールヘッド(5)を駆動するモータ(6)の電力を検知してこれをスライド速度制御手段(15)に入力するホイールヘッド(W/H)電力検知手段(18)とを備えている。スライド速度制御手段(15)には、上記モータ(6)の電力などのデータに加えて、インプロセスゲージ(11)で得られる寸法データも入力されている。
粗工程では、適応制御手段(19)により、インプロセスゲージ(11)の寸法データ、ホイールヘッド(5)のモータ電力などに応じた通常の適応制御により、ワーク保持台(2)のスライド速度が求められている。この際、インプロセスゲージ(11)によって、加工中にリアルタイムでワーク(W)寸法をモニタすることができるので、精度の高い研削が可能となるとともに、かつぎ量も一定となる。
収束制御手段(20)は、目標加工位置算出手段(21)と、目標加工位置算出手段(21)からの目標値をインプロセスゲージ(11)で得られた実加工位置によって補正するPIフィードバック制御手段(22)とからなる。
目標加工位置算出手段(21)は、仕上残量、グラフゲイン、研削完了位置オフセットおよび仕上完了時間を加工条件として、理想的な実加工位置曲線を算出するものである。実加工位置曲線は、例えば、指数関数とされ、加工位置をy、仕上残量をA、グラフゲインをB、研削完了位置オフセットをC、時間をtとして、y=Ae−Bt+Cと表される。
PIフィードバック制御手段(22)は、追従ゲイン演算手段(22a)および積分器(22b)を有しており、実加工位置と目標値との差分値は、追従ゲイン演算手段(22a)において適宜な速度追従ゲインが与えられるとともに、その出力値と積分器(22b)を経た出力とが加算されて速度制御手段(14)に出力される。
こうして、仕上工程では、収束制御手段(20)により、加工時間毎に目標加工位置が変化させられ、インプロセスゲージ(11)で得られた実加工位置と目標値との差分値によって補正された目標加工位置によって、ワーク保持台(2)のスライド速度が求められている。
次いで、収束制御手段における研削ステップについて、図3を参照して説明する。
まず、研削前に、加工条件を設定し、仕上用初期速度E0および初期位置J0の演算をしておく(ステップ1(S1))。加工条件のグラフゲインBについては、これを変更することにより、仕上完了時間Dが変わるので、適正なものかどうかの判定を経て設定される。フィードバック制御用の速度追従ゲインMもこの段階で決定され、また、速度指令および位置確認を仕上加工中に何回行うか(移動曲線の分割区間の数)もこの段階で設定される。区間の数をQとして、仕上用初期速度E0および初期位置J0は、それぞれ次式で表される。
E0=A(1−e−BxD/Qx1)/(D/Q)
J0=A(1−e−BxD/Qx1
次いで、研削を開始し、粗加工については、適応制御により実施し(ステップ2(S2))、粗加工後に、仕上加工用のタイマーカウントを開始させて、仕上加工へ移行する(ステップ3(S3))。仕上加工では、各区間における速度変更時間Gの演算が行われる(ステップ4(S4))。この速度変更時間Gは、G=(D/Q)×I(Iはループ回数)として求められる。得られた速度変更時間Gについては、これが仕上時間Hに達しているかが判定される(ステップ5(S5))。すなわち、ステップ5(S5)では、H≧Gであれば、ステップ6(S6)以降のスライド速度を求めるループを実行し、H<Gであれば、研削終了と見なしてステップ12(S12)へと移行する。ステップ6(S6)では、ループ回数カウントがI=I+1とされ、この後、目標ゲージ位置Jおよび目標ゲージ速度Nが演算される(ステップ7(S7))。目標ゲージ位置Jおよび目標ゲージ速度Nは、それぞれ次式で表される。
N=A(e−BxD/Qx(I−1)−e−BxD/QxI)/(D/Q)
J=A(e−BxD/Qx(I−1)−e−BxD/QxI
次いで、インプロセスゲージの出力を使用して、フィードバック補正量Lの演算が行われる(ステップ8(S8))。実測ゲージ位置をKとすると、上記目標ゲージ位置Jを使用して、フィードバック補正量Lは、L=J−Kで求められる。したがって、スライド速度Eは、フィードバック補正量L、速度追従ゲインMおよびおよび目標ゲージ速度Nを使用して、E=L×M×Nとして算出される(ステップ9(S9))。ここで、得られたスライド速度Eが設定最低速度を超えているかが判定される(ステップ10(S10))。実加工位置曲線を時間とともに減少する指数関数としているので、スライド速度は徐々に減少していくことになるが、仕上加工においては、ある程度の大きさのスライド速度が必要であり、演算により得られたEが予め設定されているスライド速度の最低速度以下になった場合には、Eは、この設定最低速度とされる(ステップ11(S11))。このスライド速度の設定最低速度は、0ではない適宜な値に設定される。ステップ10(S10)またはステップ11(S11)で求められたスライド速度Eは、新たなスライド速度としてオーバーライドされ(ステップ12(S12))、これが切込みモータ(8)によるワーク保持台(2)のスライド速度として使用される。この後、仕上工程が完了したかが判定され(ステップ13(S13))、完了していない場合には、ステップ4(S4)に戻り、ステップ4(S4)からステップ13(S13)までが繰り返される。ステップ13(S13)における完了判定は、インプロセスゲージ(11)により得られる仕上加工用の切込み残量が0となっているか、研削時間が設定時間となっているかなどによって判定される。
図4は、上記のようにインプロセスゲージ(11)の実加工位置を設定して、インプロセスゲージ(11)の位置変化からワーク支持台(2)のスライド速度をシミュレーションにより求めたもので、この速度シミュレーション結果(理想状態)から、インプロセスゲージ速度が収束しているとともに、ワーク支持台(2)のスライド速度も収束していることが分かる。したがって、上記の収束制御により、かつぎ量を収束させることが可能となり、これにより、加工寸法精度・品質ばらつきが安定することが分かる。
図5から図7までは、この発明による内面研削盤(1)の第2実施形態を示している。
上記第1実施形態では、インプロセスゲージ(11)を使用するとともに、インプロセスゲージ(11)の速度を収束させる制御を行うことで、かつぎ量を収束させているが、この実施形態では、インプロセスゲージ(11)を使用せずに、かつぎ量を収束させている。第2実施形態の全体構成は、図1からインプロセスゲージ(11)を削除したものであり、以下の説明において、第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付してその説明を省略する。
内面研削盤(1)は、ワーク保持台(ワーク保持手段)(2)、砥石軸(4)を有するホイールヘッド(5)、ホイールヘッド駆動用モータ(6)、切込みモータ(8)およびコントローラ(切込み動作制御手段)(12)(図5参照)とを備えている。
切込みモータ(切込み付与手段)(8)による切込み動作を制御するコントローラとしての切込み動作制御手段(12)は、図5に示すように、切込みモータ(8)に所要の速度制御信号を出力する速度制御手段(14)と、粗工程用の適応制御手段(19)および仕上工程用の目標加工位置算出手段(収束制御手段)(31)を有し研削工程に応じた制御速度を速度制御手段(14)に出力するスライド速度制御手段(15)と、適応制御手段(19)に入力される研削電力の目標値が設定される研削電力設定手段(16)と、砥石(3)とワーク(W)との接触の有無を検知してこれを適応制御手段(19)に入力する砥石接触検知手段(17)と、ホイールヘッド(5)を駆動するモータ(6)の電力を検知してこれを適応制御手段(19)に入力するホイールヘッド(W/H)電力検知手段(18)とを備えている。
粗工程では、適応制御手段(19)により、ホイールヘッド(5)のモータ電力などに応じた通常の適応制御がなされる。
目標加工位置算出手段(31)は、仕上残量、グラフゲイン、研削完了位置オフセットおよび仕上完了時間を加工条件として、スライド移動曲線を算出するものである。スライド移動曲線は、例えば、指数関数とされ、加工位置をy、仕上残量をA、グラフゲインをB、研削完了位置オフセットをC、時間をtとして、y=Ae−Bt+Cと表される。この実施形態の収束制御手段(31)は、第1実施形態のPIフィードバック制御手段(22)に相当するものがなく、目標加工位置算出手段のみで構成され、オープン制御とされている。
次いで、収束制御手段(31)における研削ステップについて、図6を参照して説明する。
まず、研削前に、加工条件を設定し、仕上用初期速度E0および初期位置J0の演算をしておく(ステップ1(S1))。ステップ1(S1)において、スライド移動曲線は、例えば、仕上残量を30μm、グラフゲインを2μm、研削完了位置オフセットを0、仕上完了時間を3秒として、y=30e−2tと表される。グラフゲインBについては、これを変更することにより、仕上完了時間Dが変わるので、適正なものかどうかの判定を経て設定される。速度指令および位置確認を仕上加工中に何回行うか(移動曲線の分割区間の数)もこの段階で設定される。区間の数をQとして、仕上用初期速度E0は、次式で表される。
E0=A(1−e−BxD/Qx1)/(D/Q)
次いで、研削を開始し、粗加工については、適応制御により実施し(ステップ2(S2))、粗加工後に、仕上加工用のタイマーカウントを開始させて、仕上加工へ移行する(ステップ3(S3))。仕上加工では、各区間における速度変更時間Gの演算が行われる(ステップ4(S4))。この速度変更時間Gは、G=(D/Q)×I(Iはループ回数)として求められる。得られた速度変更時間Gについては、これが仕上時間Hに達しているかが判定される(ステップ5(S5))。すなわち、ステップ5(S5)では、H≧Gであれば、ステップ6(S6)以降のスライド速度を求めるループを実行し、H<Gであれば、研削終了と見なしてステップ12(S12)へと移行する。ステップ6(S6)では、ループ回数カウントがI=I+1とされ、この後、スライド速度Eが演算される(ステップ7(S7))。スライド速度Eは、次式で表される。
E=A(e−BxD/Qx(I−1)−e−BxD/QxI)/(D/Q)
ここで、得られたスライド速度Eが設定最低速度を超えているかが判定される(ステップ8(S8))。スライド移動曲線を時間とともに減少する指数関数としているので、スライド速度は徐々に減少していくことになるが、仕上加工においては、ある程度の大きさのスライド速度が必要であり、演算により得られたEが予め設定されているスライド速度の最低速度以下になった場合には、Eは、この設定最低速度とされる(ステップ9(S9))。このスライド速度の設定最低速度は、0ではない適宜な値に設定される。ステップ8(S8)またはステップ9(S9)で求められたスライド速度Eは、新たなスライド速度としてオーバーライドされ(ステップ10(S10))、これが切込みモータ(8)によるワーク保持台(2)のスライド速度として使用される。この後、仕上工程が完了したかが判定され(ステップ11(S11))、完了していない場合には、ステップ4(S4)に戻り、ステップ4(S4)からステップ11(S11)までが繰り返される。ステップ11(S11)における完了判定は、研削時間が設定時間となっているかなどによって判定される。
図7は、上記のようにワーク支持台(2)の移動量がスライド移動曲線にしたがうように設定して、ワーク支持台(2)の移動量からワーク支持台(2)のスライド速度をシミュレーションにより求めたもので、このシミュレーション結果から、スライド速度が収束していることが分かる。したがって、上記の収束制御により、かつぎ量を収束させることが可能となり、これにより、加工寸法精度・品質ばらつきが安定することが分かる。
インプロセスゲージ(11)有りの場合でも、第2実施形態のように、収束制御手段をオープン制御とすることは可能であるが、インプロセスゲージ(11)有りの場合には、第1実施形態に示したように、インプロセスゲージ速度を収束させるとともに、オープン制御でなく、フィードバック制御とすることがより好ましい。
なお、上記の各実施形態において、粗工程に関しては、電力適応制御(砥石軸(4)を駆動するモータ電力をモニタすることで、擬似的に一定の研削負荷で研削するよう制御すること)で、かつぎ量を一定にすることが可能であり、収束制御を行う必要はない。
また、上記の実施形態においては、切込み動作を行わせるのに、ホイールヘッドを固定してワーク保持台(ワーク保持手段)をスライドさせる構成としているが、ワーク保持台を固定して、ホイールヘッドをスライドさせる構成としてもよい。この場合、上記制御におけるワーク支持台(2)のスライド速度をホイールヘッドのスライド速度と置き換えることにより、上記と同様の制御を行うことができる。
図1は、この発明による内面研削盤の全体構成を概略的に示す斜視図である。 図2は、この発明による内面研削盤の第1実施形態を示すブロック図である。 図3は、この発明による内面研削盤の第1実施形態の制御ステップを示すフローチャートである。 図4は、この発明による内面研削盤の第1実施形態の制御状態を示すグラフである。 図5は、この発明による内面研削盤の第2実施形態の要部を示すブロック図である。 図6は、この発明による内面研削盤の第2実施形態の制御ステップを示すフローチャートである。 図7は、この発明による内面研削盤の第2実施形態の制御状態を示すグラフである。 図8は、従来の内面研削盤の制御状態を示すグラフである。
符号の説明
(1) 内面研削盤
(2) ワーク保持台(ワーク保持手段)
(3) 研削砥石
(4) 砥石軸
(5) ホイールヘッド
(8) 切込みモータ(切込み付与手段)
(11) インプロセスゲージ
(12) コントローラ(切込み動作制御手段)
(20) 収束制御手段
(31) 収束制御手段
(W) ワーク

Claims (4)

  1. 内面が被研削面であるワークを保持して回転させるワーク保持手段と、研削砥石が装着されて回転する砥石軸を有するホイールヘッドと、ワーク保持手段およびホイールヘッドを相対的に移動させて砥石にワークに対する切込み動作を行わせる切込み付与手段と、切込み付与手段の切込み動作を制御する切込み動作制御手段とを備えている内面研削盤において、
    切込み動作制御手段は、ワーク保持手段の相対移動速度を収束させることによってかつぎ量を収束させる収束制御手段を有していることを特徴とする内面研削盤。
  2. 被研削面の内径を計測するインプロセスゲージを備えており、収束制御手段は、インプロセスゲージ速度が収束するように切込み付与手段による切込み速度を決定するものである請求項1の内面研削盤。
  3. 収束制御手段に、インプロセスゲージの理想的な実加工位置曲線が設定されており、実加工位置曲線上の目標加工位置とインプロセスゲージから得られる実加工位置との差分値を使用してフィードバック制御が行われている請求項2の内面研削盤。
  4. 収束制御手段に、ワーク保持手段のスライド移動曲線が設定されており、収束制御手段は、スライド移動曲線から求めた目標速度を切込み付与手段による切込み速度とするものである請求項1の内面研削盤。
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