JP2007229713A - ろ過池の運転管理制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】2池以上の洗浄集中を回避できるようにした。
【解決手段】複数のろ過池を洗浄する際に、各ろ過池のろ過水濁度d1およびろ過抵抗h1を収集した後、収集した濁度d1およびろ過抵抗h1の時間に対する勾配を求めて、ろ過洗浄開始時間td1の予測を行う。そして、ろ過抵抗1.5mに到達するときの洗浄開始予測時間th1を演算し、予め設定した値に早く到達した方の予測時間で最初の洗浄を行うようにして洗浄工程時間が重ならないようにした。
【選択図】図4
【解決手段】複数のろ過池を洗浄する際に、各ろ過池のろ過水濁度d1およびろ過抵抗h1を収集した後、収集した濁度d1およびろ過抵抗h1の時間に対する勾配を求めて、ろ過洗浄開始時間td1の予測を行う。そして、ろ過抵抗1.5mに到達するときの洗浄開始予測時間th1を演算し、予め設定した値に早く到達した方の予測時間で最初の洗浄を行うようにして洗浄工程時間が重ならないようにした。
【選択図】図4
Description
この発明は、浄水場の急速ろ過池の運転管理制御方法に関する。
日本の浄水場における現状の主プロセスは、凝集沈殿+砂ろ過+塩素消毒である。原水中に含まれている濁質分や、近年間題となっているクリプトスポリジウムなどの原虫は、凝集沈殿+砂ろ過で除去する必要がある。その中でも、ろ過池は、マイクロフロックや有機物の吸着、原虫などの漏出の安全弁的な機能を果たしている重要なプロセスである。ろ過池は、これらの機能を維持するため、洗浄を行う必要があり、ろ過池の運転管理上最も重要なことである。ろ過池の洗浄は、一般的には、ろ過継続時間およびろ過抵抗値到達時に実施しており、物理的な要因のみが指標として用いられているのが実状である。
一方、上述したように、クリプトスポリジウムの混入といった問題点があり、水質的な面からも、ろ過池の運転管理を行う必要が出てきている。厚生省では、このような背景の下、ろ過池の水質やろ過池のろ過操作、洗浄操作などについて以下のような通達を出している。
共通事項:各ろ過池毎に、十分調整された濁度計を用いて濁度を測定すること
ろ過池流出水の水質:ろ過池流出水の濁度の常時把握及びその濁度を0.1度に維持すること
洗浄排水の水質:最終濁度2度以下を目標とすること
ろ過開始直後の水質:ろ過池流出水0.1度になるまで捨て水を実施すること
浄水場では、ろ過池流出水測定用に濁度計は設置されているが、各池毎に設置するに至っていないのが現状である。
共通事項:各ろ過池毎に、十分調整された濁度計を用いて濁度を測定すること
ろ過池流出水の水質:ろ過池流出水の濁度の常時把握及びその濁度を0.1度に維持すること
洗浄排水の水質:最終濁度2度以下を目標とすること
ろ過開始直後の水質:ろ過池流出水0.1度になるまで捨て水を実施すること
浄水場では、ろ過池流出水測定用に濁度計は設置されているが、各池毎に設置するに至っていないのが現状である。
上述したろ過池の運転管理に対する問題点は、以下の通りである。
(1)ろ過継続時間およびろ過抵抗値到達時にろ過池の洗浄を実施しているため、安定な水質が得られているかどうかが判らない。
(2)水質を洗浄開始トリガーとして使用すると、各池での洗浄間隔がバラバラになるため、洗浄開始時刻が重なることがある。通常、浄水場では2池を一度に洗浄できる能力を持たないのが普通である。また、一度に沢山のろ過池を洗浄すると、その間、浄水が得られなくなる恐れがある。したがって、2池以上のろ過池を一度に洗浄することは避けるべきである。
(1)ろ過継続時間およびろ過抵抗値到達時にろ過池の洗浄を実施しているため、安定な水質が得られているかどうかが判らない。
(2)水質を洗浄開始トリガーとして使用すると、各池での洗浄間隔がバラバラになるため、洗浄開始時刻が重なることがある。通常、浄水場では2池を一度に洗浄できる能力を持たないのが普通である。また、一度に沢山のろ過池を洗浄すると、その間、浄水が得られなくなる恐れがある。したがって、2池以上のろ過池を一度に洗浄することは避けるべきである。
この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、2池以上の洗浄集中を回避できるようにしたろ過池の運転管理制御方法を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するために、この発明は、複数のろ過池を洗浄する際に、各ろ過池のろ過水濁度およびろ過抵抗を収集した後、収集した濁度およびろ過抵抗の時間に対する勾配を求めて、ろ過洗浄開始時間の予測を行い、その洗浄開始予測時間が、予め設定した値に早く到達した方の予測時間で最初の洗浄を行うようにして洗浄工程時間が重ならないようにしたことを特徴とするものである。
この発明によれば、複数のろ過池の洗浄の際に、各ろ過池のろ過水の濁度から洗浄開始時刻を決定するようにしたので、2池以上の洗浄集中を回避することができる。また、ろ過水濁度およびろ過抵抗から洗浄開始時刻を決定するようにしても上記と同様に2池以上の洗浄集中を回避することができる利点がある。
以下この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はこの発明の実施の形態を述べるためのシステム構成図で、図1において、複数のろ過池11(図1においてはろ過池を1つだけ示した)には、未ろ水を流入させる未ろ水弁12、ろ過水を流出させるろ過水弁13および洗浄時の水を排水させる洗浄排水弁14がそれぞれ設置される。15a、15b…は、各ろ過池11から流出されるろ過水の濁度を測定する濁度計で、この濁度計15a、15b…で測定した濁度データは、それぞれデータ収集機能部16a、16b…を用いて常時蓄積しておく。
そして、各データ収集機能部16a、16b…では、1時間毎のデータを12時間程度使用して、それらの点を最小二乗法により勾配を求める。なお、12時間程度としたが、12時間前の値と現在の値でもよい。
各データ収集機能部16a,16b…で測定したデータは、ろ過池洗浄時間演算部17に入力される。ろ過池洗浄時間演算部17は、入力されたデータから図2に示すように、ろ過水濁度d1,d2の勾配を検出し、その勾配が予め設定された濁度0.1度と交わる時刻を演算し、その交わった時刻を洗浄開始時間t1,t2とする。
得られた洗浄開始時間による洗浄工程時間Tが、各ろ過池の洗浄開始時間と重ならないようにろ過池の洗浄開始時間順位判定部18で判定し、この判定の結果を洗浄開始トリガーとして各ろ過池の洗浄シーケンス部19に与える。
洗浄シーケンス部19は洗浄開始トリガーが入力されると、予め設定されていたシーケンスの通りに未ろ水弁12、ろ過水弁13および洗浄排水弁14を動作させる。このように、ろ過池からのろ過水濁度を監視することにより、ろ過池洗浄開始時間の重なりを防止することができる。
なお、上記洗浄開始時間演算部17は、各データ収集機能部毎に設けて、各洗浄開始時間の演算出力をろ過池の洗浄開始時間順位判定部18に入力させて洗浄開始時間の順位を判定させるようにしても良い。
次に、システム構成における運転管理制御方法の形態について図3(a),(b)により述べる。図3(a)は、ろ過水濁度d1,d2の勾配を各ろ過池で測定し、ろ過水濁度が0.1度になる洗浄開始時間を予測し、もし、ある池での洗浄開始予測時間t1からの洗浄工程時間T1が、他の池における洗浄工程時間の範囲内に入るようなら、図3(b)に示すように、早く洗浄開始時間に到達する方の池の洗浄開始時刻t1を早めて、洗浄工程時間T1が、他の池の洗浄開始予測時刻t2にかからないようにする。このように洗浄開始時刻を早めることにより、2池以上を同時に洗浄させるようなことを回避できる。
図4は、この発明の実施の形態を示すろ過抵抗とろ過水濁度監視による洗浄工程開始時刻の移動による洗浄集中対応策の特性図で、図4において、図3における形態で述べたろ過水濁度d1による洗浄開始予測時刻td1と、ろ過抵抗h1の場合にも図3における形態と同様の手法を用いてろ過抵抗1.5mに到達するときの洗浄開始予測時刻th1を演算する。なお、ろ過抵抗h1は、水深計などで監視することにより得る。
図4に示すように洗浄開始予測時刻td1とth1のうち予め設定した濁度0.1と、ろ過抵抗1.5mに早く到達するであろう時刻を洗浄開始時刻として採用する。その時刻を同様な方法で他の池について計算した時刻と比較し、各池での洗浄開始時刻を決定するようにしても良い。
11…ろ過池
12…未ろ水弁
13…ろ過水弁
14…洗浄排水弁
15a,15b……濁度計
16a,16b……データ収集機能部
17…洗浄開始時間演算部
18…洗浄開始時間順位判定部
19…洗浄シーケンス部
12…未ろ水弁
13…ろ過水弁
14…洗浄排水弁
15a,15b……濁度計
16a,16b……データ収集機能部
17…洗浄開始時間演算部
18…洗浄開始時間順位判定部
19…洗浄シーケンス部
Claims (1)
- 複数のろ過池を洗浄する際に、各ろ過池のろ過水濁度およびろ過抵抗を収集した後、収集した濁度およびろ過抵抗の時間に対する勾配を求めて、ろ過洗浄開始時間の予測を行い、その洗浄開始予測時間が、予め設定した値に早く到達した方の予測時間で最初の洗浄を行うようにして洗浄工程時間が重ならないようにしたことを特徴とするろ過池の運転管理制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007124033A JP2007229713A (ja) | 2007-05-09 | 2007-05-09 | ろ過池の運転管理制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007124033A JP2007229713A (ja) | 2007-05-09 | 2007-05-09 | ろ過池の運転管理制御方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10111709A Division JPH11300112A (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | ろ過池の運転管理制御装置及びその方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007229713A true JP2007229713A (ja) | 2007-09-13 |
Family
ID=38550830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007124033A Pending JP2007229713A (ja) | 2007-05-09 | 2007-05-09 | ろ過池の運転管理制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007229713A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009226332A (ja) * | 2008-03-24 | 2009-10-08 | Metawater Co Ltd | ろ過設備の洗浄方法 |
JP2011189283A (ja) * | 2010-03-15 | 2011-09-29 | Miura Co Ltd | 濾過システム |
CN115417516A (zh) * | 2022-09-01 | 2022-12-02 | 苏州科索膜技术有限公司 | 一种内压式超滤膜分离净水系统及方法 |
-
2007
- 2007-05-09 JP JP2007124033A patent/JP2007229713A/ja active Pending
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