以下、添付の図面を参照して、本願発明の最良の実施の形態に係る電気ポットの構成と作用について説明する。
(電気ポット本体部の構成)
先ず図1ないし図3には、同本願発明の最良の実施の形態に係る電気ポットの本体および要部の構成が示されている。
この電気ポットは、図1および図2に示すように、貯湯用の内容器3を備えた容器本体1と、該容器本体1の上部側開口部を開閉する蓋体2と、上記内容器3を湯沸し時において加熱する加熱手段である湯沸しヒータ4Aと、上記内容器3を保温時において加熱する加熱手段である保温ヒータ4Bと、上記内容器3内の湯を外部へ給湯するための給湯通路5と、該給湯通路5の途中に設けられた給湯流量計測用の流量センサ80と、AC電源が接続されている状態において上記給湯通路5を介して上記内容器3内の湯を外部に送り出す電動給湯ポンプ6と、AC電源が接続されていない状態において上記給湯通路5を介して内容器3内の湯を外部に送り出すエア式の手動給湯ポンプ18とを備えて構成されている。
上記容器本体1は、外側面部を構成する合成樹脂製の筒状の外ケース7と、内側面部を構成する上記内容器3と、上記外ケース7と内容器3とを上部側で一体に結合固定する合成樹脂製の環状の肩部材8と、底面部を構成する合成樹脂製の皿状の底部材9とからなっている。
上記内容器3は、ステンレス製の有底円筒形状の内筒10と同じくステンレス製の円筒形状の外筒11との間に真空断熱空間を設けた保温性能の高い真空二重構造体からなっており、その底部には、外周部を除いて上記内筒10の底面部のみにより構成された1枚板部3aが形成されている。該1枚板部3aは若干上方に高く突出して成形されていて、その下面側には、上記湯沸しヒータ4Aと保温ヒータ4B(例えば雲母板にワット数の異なる2組の発熱体を保持させたマイカヒータよりなる)が取り付けられている。
上記内容器3の上端部には、上記内筒10側の上端部を中心軸方向に向けて絞り加工したヒートキープ構造の小径の給水口3bが形成されている。また符号12は、上記内容器3の温度(換言すれば、内容器3内の湯の温度)を検出する湯温検出手段として作用する底センサ(湯温センサ)であり、サーミスタよりなっている。さらに、符号13は上記内容器3の満水位を表示する凸状の満水位表示部である。
上記蓋体2は、合成樹脂製の上板14と該上板14に対して外周縁が結合された合成樹脂製の下板15とからなっており、上記肩部材8の後部に設けられたヒンジ受け16に対してヒンジピン17を介して上下方向に開閉自在且つ着脱自在に支持されている。
この蓋体2には、AC電源が接続されていない状態でも上記給湯通路5を介して外部への給湯が可能なように、手動押圧操作により圧縮作動されるエア式の手動給湯ポンプ18が配設されている。該手動給湯ポンプ18は、上記蓋体2の略中央部に形成された円筒部19内に配設されたベローズタイプのものとされており、押圧カバー20Aと押圧板20Bを介して蛇腹構造のベローズ20Cを下方に押圧操作することにより、ベローズ20C内の加圧空気20Dが空気吹込口を介して内容器3内に吹き込まれ、該加圧空気の吹き込み圧力によって内容器3内のお湯が給湯通路5を介して外部へ押し出されるようになっている。また、20Eはベローズ20Cの上方への復元バネ、15Aは下板15側のベローズ支持板である。なお、符号21a〜21dは、下方から上方に向けて相互に連通した蓋体2の蒸気排出通路、22は同蒸気排出通路21a〜21dの蒸気導出部21a側途中に配設された転倒止水弁である。
上記蓋体2における下板15の下面には、金属製の内カバー部材23が固定されており、該内カバー部材23の外周縁には、上記蓋体2の閉蓋時において上記内容器3の給水口3bの上面に圧接される耐熱ラバー製のシールパッキン24が設けられている。
上記給湯通路5の上流端側である上記内容器3の下部位置には、内容器3側湯導入筒6a、給湯ポンプ側湯吸入口6bを介して直流型の電動給湯ポンプ6が配設されており、この給湯通路5においては上記湯導入筒6aを介して湯吸入口6bより吸入された湯が当該電動給湯ポンプ6のポンピング作用により、その吐出口6cから吐出され、同給湯通路5の直管部5bを経て、上記流量センサ80内の流量検出通路を通り、転倒止水弁側連結パイプ5cから外部への湯注出口5dに導かれる。
さらに、符号35は、後述する各種スイッチ類の操作面や液晶表示装置の表示部を備えた操作パネル部、51aは、後述するマイコン制御部60や各種スイッチ類38〜41,42,43a,43b,44晶表示装置の駆動部等を備えたマイコン基板、51は、液晶表示装置47の支持部材、50は、上記電動給湯ポンプ6の駆動回路や湯沸しヒータ4A、保温ヒータ4Bの加熱制御回路、安定化直流電源回路等を備えた電源基板である。
上記操作パネル部35には、給湯スイッチ38、給湯ロック解除スイッチ39、給湯ロック解除表示用LED39a、再沸騰スイッチ40、省エネコース選択/タイマースイッチ41、定量給湯モード選択用の計量カップスイッチ42、保温選択スイッチ43a,43b、まほうびん保温保温専用スイッチ44、再沸騰表示用LED45、保温動作表示用LED46、液晶表示装置47(液晶表示面47a)等が設けられている。
なお、この実施の形態の場合、上記保温選択スイッチ43a,43bは、スクリーニング操作による通常保温モード選択設定用の保温モード選択スイッチと設定保温温度のアップ設定スイッチおよびダウン設定スイッチとの2つの機能を兼ねている。
上記液晶表示装置47には、例えば時刻/時間/湯温設定温度/まほうびん保温等の液晶表示面47aが設けられており、低消費電力で各種の必要な情報の表示がなされるようになっている。
また、この電動給湯型の電気ポットは、上記ロック解除スイッチ39がON操作されていることを条件として、上記給湯スイッチ38を押し続ける限り、連続的に上記電動給湯ポンプ6を駆動して湯を注出できる連続給湯モードと、仮に上記ロック解除スイッチ39がON操作されていて、かつ給湯スイッチ38を押し続けても、予じめ計量カップスイッチで設定した所定量の湯を注出すると上記電動給湯ポンプ6が停止するとともに給湯ロックされる定量給湯モードとの2種の給湯モードを備えて構成されている。
上記電動給湯ポンプ6の制御に使用される流量センサ80は、例えば図3に示されるように、回転支軸81の外周に螺旋状の回転スクリュー羽根82を設けたものよりなっていて、それらを給湯通路5の直管部5bの途中に嵌合筒83を介して嵌合固定して支持するとともに、外周部をシリコン弾性体89で液密にカバーし、その上部外周に透明体よりなる筒状の通路形成部材84の下端部84aを嵌合する。そして、さらに該通路形成部材84の上端部84bを上記転倒止水弁側連結パイプ5cの下端に突き合わせ、同突き合わせ部外周部にスリーブ88を嵌合してシール状態で連結固定する。
また、該通路形成部材84の下部側外周には、装置支持フランジ84cが設けられており、その上部に小径の第1の筒壁85aと大径の第2の筒壁85bとの2重の筒壁構造を備えた傘状の装置カバー85が嵌合固定されている。そして、上記第1の筒壁85aを利用して装置基板86が取り付けられており、該装置基板86上の上記透明な通路形成部材84を挟んで対向する前後両位置に発光部87aと受光部87bが、相互に光軸を一致させた状態で設置されている。該発光部87aと受光部87bの光軸は、上記通路形成部材84内の螺旋状の回転スクリュー羽根82の上下羽根間の隙間を介したものとなるように、その回転中心軸位置よりも半径方向外方に所定位置偏位させて設置されている。
したがって、上記電動給湯ポンプ6が駆動され、上記直管部5bを介して上記通路形成部材84内の湯流通路を下方から上方に湯が通ると、それによって上記螺旋状の回転スクリュー羽根82が回転するが、それによって上記発光部87aと受光部87b間の光軸は半回転毎に遮断され、受光部87bからは、その単位時間内の回転速度に応じた所定の個数Nの出力信号が出力される。そして、この出力信号の個数Nが結局上記電動給湯ポンプ6による給湯量を表わすことになる。
なお、本実施の形態の場合、このように構成された流量センサ80の出力信号(流量検出信号)は、従来のように常時動作可能な状態にあって、その出力が常時マイコン制御部60内に読み込まれるようにはなっておらず、後述のように、ユーザーによってロック解除スイッチ39がON操作されたか、または同ロック解除スイッチ39がON操作され、かつ給湯スイッチ38がON操作されて実際に給湯が行われている間だけマイコン制御部60内に読み込まれ得るようになっている。
これにより、例えばまほうびん保温待機時の待機消費電力を0.7Wから0.3Wまで低減させることができるようになっている。
(制御回路部の構成)
次に図4は、上記構成の電気ポット本体における制御回路部の構成を示す電気回路図である。
図4中、先ず符号52はAC電源、4Aは湯沸しヒータ、4Bは保温ヒータ、60はマイコン制御部、63は電源電圧のゼロクロス検出回路、64は平滑コンデサ、6は電動給湯ポンプ(およびポンプ駆動路)、RSは湯沸しヒータ4A作動用の電源スイッチ(リレースイッチ)、RLは同電源スイッチRS駆動用の電源リレー(リレーコイル等リレー駆動回路)、53は保温ヒータ4B作動用のトライアック、57は同トライアック53駆動用のトランジスタ、61は上記電動給湯ポンプ6の出湯防止回路、62は上述の給湯スイッチ38のONを条件として給湯状態を報知する給湯報知回路である。
また符号65は、まほうびん保温中に定電圧電源からの電源に代えてマイコン等作動用の直流定電圧電源として使用される充電可能な大容量の電気二重層コンデンサであり、アース側の充電スイッチ回路66とともに、上記電源リレーRLと並列に接続されている(図では1個だが、2個並列に設けることも可能)。
さらに符号67は、放電電圧検出回路であり、上記電気二重層コンデンサ65の電圧が規定値以下になったことを検出してマイコン制御部60に入力するようになっている。
上記湯沸しヒータ4Aは、例えば上記マイコン制御部60から湯沸しヒータON信号が出力されると、先ず上記電源リレーRLが作動され、それに対応して電源スイッチRSがONになることにより駆動される。
また、上記保温ヒータ4Bは、上記マイコン制御部60から、保温ヒータON信号が出力されると、上記トランジスタ57がONになり、トライアック53がトリガーされて駆動される。
さらに、上記電動給湯ポンプ6は、そのアース側ライン中に挿入された上記給湯スイッチ38がON操作されると、上記給湯報知回路62を介してマイコン制御部60に同給湯スイッチ38のON信号が入力され、それに応じてマイコン制御部60が上記保温ヒータ4BをOFFにするとともに、上記マイコン制御部60から所定のデューティー比のパルス電圧信号が出力されて、所定のデューティー比で適切に回転駆動される。
また、上記マイコン制御部60には、図示しないが定電圧電源部(本来の動作電源)を介して所定の定電圧が供給されるようになっている(図示省略)。
また、上記マイコン制御部60には、さらに液晶表示部47、再沸騰表示用LED44、保温動作表示用LED45、給湯ロック解除表示用LED46等の各種表示部や給湯スイッチ38、再沸騰スイッチ40、給湯ロック解除スイッチ39、省エネコース選択/タイマースイッチ41、計量カップスイッチ42、保温選択スイッチ43a,43b、まほうびん保温保温専用スイッチ44等の各種操作部(スイッチ回路)や温度検知手段12、流量センサ80などの各種センサー部(センサ回路)、通常時におけるマイコン作動用の第1のクロック周波数発振器(4MHz)58、まほうびん保温時(省エネ時)におけるマイコン作動用の第2のクロック周波数発振器(32.768KHz)59等が、各々入出力ポートを介して接続されている。
さらに上記回路では、沸騰動作時及び保温動作時等における上記保温ヒータ4BのON時に本来のチョッパー電源回路を用いて上述の電気二重層コンデンサ65に充電を行う一方、保温ヒータ4BのOFF時には同チョッパー電源回路をマイコン制御により停止させ、上記電気二重層コンデンサ65の放電電荷によってマイコンや表示部を動作させるようになっており、それによって可及的にまほうびん保温時の待機電力を節約するようにしている。一例として、上記電気二重層コンデンサ65の耐圧は5.5V(MAX)であり、耐圧を上げるためには直列接続を行えばよいが、そのようにすると合成容量が低下するので、5.5V(MAX)にて充電するようにしている。
この場合、上記電気二重層コンデンサ65の充電制御は、例えば2F(ファラッド)のものの場合、充電に約2分間程度必要で、2分間の充電後にマイコン動作電源として15分間程度動作させることが可能であるとすると、2分+15分=合計17分を1サイクルとして、2分間のみチョッパー電源回路を生きとして、その間に充電を行い、その後の15分間は本来の動作電源OFFでまほうびん保温を継続することができる。
したがって、トータルとして相当な消費電力の低減効果を実現することができる。
また上記回路では、まほうびん保温中でない通常の場合は、第1のクロック周波数発振器58を使用して第1のクロック周波数4MHzで動作させているが、まほうびん保温に移行すると、第1のクロック周波数4MHzから相当に遅い第2のクロック周波数発振器59の第2のクロック周波数32.768KHzへの切り替えを行い、それによって可及的にマイコンの消費電力を低減するようにしている。
一方、上記のように電気二重層コンデンサ65を設けると、その容量特性のために、電源投入時等に電源の立ち上がり時間が長くなり、ユーザーのスイッチ操作に対する反応が遅くなる問題が生じる。そこで、上記の回路では、そのような電源の立ち上がり時には、並列に設けた通常の電解コンデンサ68の小さな静電容量にて速やかに電源を立ち上げ、その後動作が安定した後に、上記電気二重層コンデンサ65の方へ充電するようにしている。
また、上記の回路では、上記電気二重層コンデンサ65の電荷が所定レベル以下に減少してしまい、それによってマイコンがリセットしてしまわないように放電電圧検出回路67を設けており、それにより上記電気二重層コンデンサ65が所定の規定電圧以下まで放電した場合には、自動的に上記充電スイッチ回路66を動作させて5.5Vまで充電を開始させるようしている。
このように、以上の回路では放電電圧検出回路67により、電気二重層コンデンサ65の放電電位が所定の基準値まで下がると、自動的に充電されるようになっているが、何らかの事情で、電気二重層コンデンサ65が、次の充電までに放電してしまったような時には、次のような対応を採ることもできる。
(1) リセットが働き、湯温が高い時には通常保温を実行する。
(2) 湯温が低い時には、通常の湯沸しを実行する。
このようにすると、万一の充電前の放電でも、通常の工程の実行が可能となる。
さらに、従来は、ロック解除スイッチ39を操作することなく給湯スイッチ38が操作され、電動給湯ポンプ6に駆動電圧が印加された場合、保温ヒータ4Bを強制的に駆動することによって電動給湯ポンプ6に電圧が印加されないようにしていたが、上述のように本実施の形態では、マイコンのクロック周波数が通常時の第1のクロック周波数4MHz(通常モード)からまほうびん保温時の第2のクロック周波数32.768KHz(低消費電力モード)に切り替えられるようになっている。したがって、同切り替えられた時に、上記給湯スイッチ38のON操作時から保温ヒータ4Bの強制駆動時まで時間遅れが発生し、そのままでは出湯に対する保護ができない。
したがって、その対策として、以上の回路では上述のようにハード的に出湯保護回路61を設けており、それによって上記ロック解除スイッチ39のON信号が入力されると、その後にマイコンにより同出湯保護回路61の出湯保護機能を解除するようにしている。
(省エネコース選択時の保温制御)
次に、図5は、上記のように構成された電気ポットにおける省エネコース選択時の省エネ保温制御の制御パターンの一例を示している。
この省エネ保温制御では、例えば図5のタイムチャートに示すように、1日24時間の内の各家庭で湯を必要とする時間帯に合わせて、電気ポット(マイコン制御部60)が自動的に湯沸しヒータ4A、保温ヒータ4BのON状態とOFF状態とを切り替え、起床時6:00から就寝時23:00および就寝中間のトータルの消費電力が最も少なくなるように、上述のまほうびん保温機能(保温ヒータ4BのOFFによる断熱保温機能)を活かした消費電力の少ない効率的な加熱保温制御を実現するようになっている。
(まほうびん保温選択時の制御)
ところで、本実施の形態では、上記のように、従来からある保温選択スイッチ43a,43bとは別に、上述のような電源OFFの「まほうびん保温」モードを選択設定する専用のまほうびん保温スイッチ44が設けられており、通常保温中に「まほうびん保温スイッチ44」を押すと通常の保温からまほうびん保温工程へすぐに遷移する。他方、湯沸し中に「まほうびん保温スイッチ44」を押すと、湯沸し工程終了後に通常の保温工程より優先的にまほうびん保温工程へ遷移し、まほうびん保温工程を行うようにしている。
このような構成にすると、いつでも、まほうびん保温を選択できるし、通常保温よりまほうびん保温の方が優先されるために、省エネ性能が向上する。
また、本実施の形態における上記マイコン制御部60は、まほうびん保温以外の選択設定温度を記憶する保温設定温度記憶手段を持っていて、まほうびん保温以外の通常保温モードの保温設定温度が選択され確定した際には、同保温設定温度記憶手段に該通常保温モードの設定温度を記憶するようになっている。そして、まほうびん保温スイッチ44が押され、「まほうびん保温モード」が選択された場合には、同保温設定温度記憶手段に記憶している設定温度は更新せず、「まほうびん保温モード」が解除された時には、それまでに記憶している日常使用されている元の設定温度(まほうびん保温を選択する直前の通常保温モードの設定温度)で保温するようになっている。
そして、その場合、上記「まほうびん保温モード」での保温時には、その加熱制御及び保温表示については「まほうびん保温制御」の方を優先するようになっている。
一方、「まほうびん保温」中に停電等で記憶している設定温度がリセットされたような場合には、「まほうびん保温」を解除した時に改めて移行する設定温度は、例えば初期設定温度の90℃とするようになっている。
以下、これらの本実施の形態特有の各制御機能について、詳細に説明する。
(保温設定温度記憶手段への設定温度の記憶制御)
先ず図6のフローチャートは、設定温度の記憶制御フローを示している。
同制御では、先ずステップS1で、上述の設定温度記憶手段に基準となる初期設定温度90℃を記憶させて保持する。
そして、その後、ユーザーがまほうびん保温以外の保温温度を選択したか否かを判定し、YESの場合にはステップS3に進んで、設定温度記憶手段に記憶させる設定温度を新たに設定された保温温度に更新する。
他方、NOの場合には、ステップS4に進んで、同設定温度記憶手段の記憶温度を90℃のままに保持する。
(まほうびん保温状態から通常保温状態の設定温度への復帰・・・まほうびん保温スイッチ44使用の場合)
次に図7のフローチャートは、まほうびん保温状態から通常保温状態の設定温度へ復帰する場合の制御フローを示している。
このフローでは、先ずステップS1で停電の有無を検出する。その結果、YESの停電があった場合は、一旦ステップS2で、上記保温設定温度記憶手段に基準となる保温温度90℃を記憶保持させた上で、ステップS3に進んで、まほうびん保温のためのまほうびん保温スイッチ44がON操作されたか否かを判定する。他方、NOの停電がなかった場合には同ステップS2を経ることなく、ステップS3に進む。
ステップS3でのまほうびん保温スイッチ44の操作判定の結果、NOの場合は、YESとなるまで、以上の処理を繰り返す。
一方、ステップS3の判定でYESの場合には、ステップS4に進んでそれまでの「まほうびん保温モード」を解除し、さらにステップS5で、現在記憶している設定温度の設定確認モードに移行する。要するに、まほうびん保温スイッチ44の1回のONにより設定保温モードに戻る場合は、現在記憶している温度に戻るだけであり、設定温度記憶手段の更新はしない。
そして、その上で最終的にステップS6に進み、同設定保温温度での通常保温モードへ移行する。
このような構成によると、まほうびん保温がまほうびん保温スイッチ44のワンタッチで選択でき、また同スイッチ44のワンタッチで通常保温モードに戻ることができ、使い勝手が向上する。
また、近年の電気ポットは省エネ志向が非常に高いので、そのような省エネ専用キーを設けることで省エネに特化している商品としてのアピール性が高くなる。
さらに、まほうびん保温以外の通常保温用の設定温度を記憶しておき、まほうびん保温が解除された時に同記憶している設定温度に自動復帰することは、ユーザーが普段よく使用している保温温度に復帰できることであり、再度設定しなおす手間が省けてより使い勝手が向上する。
(まほうびん保温状態から通常保温状態の設定温度への復帰・・・保温選択スイッチ43a,43b使用の場合)
次に図8のフローチャートは、まほうびん保温状態から通常保温状態の設定温度へ復帰する場合の制御フローを示している。
このフローでは、先ずステップS1で停電の有無を検出する。その結果、YESの停電があった場合は、一旦ステップS2で、上記設定温度記憶手段に基準となる初期保温温度90℃を記憶保持させた上で、ステップS3に進んで、通常保温のための保温選択スイッチ43a,43bがON操作されたか否かを判定する。その結果、NOの停電がなかった場合にはステップS2を経ることなく、ステップS3に進む。
ステップS3での保温選択スイッチ43a,43bの操作判定の結果、NOの場合は、YESとなるまで、以上の処理を繰り返す。
他方、同ステップS3の判定でYESの場合には、ステップS4に進んでそれまでの「まほうびん保温モード」を解除し、さらにステップS5で、現在記憶している設定温度の設定確認モードに移行する。要するに、保温選択スイッチ43a,43bの1回のONにより設定保温モードに戻る場合は、現在記憶している設定温度に戻るだけであり、設定温度記憶手段の設定値の更新はしない。
そして、その上で最終的にステップS6に進み、同設定保温温度での通常保温モードへ移行する。
このような構成によると、まほうびん保温の選択および通常保温への復帰がワンタッチで選択できることで、使い勝手が向上する。
また、近年の電気ポットは省エネ志向が非常に高いので、省エネ専用キーを設けることで省エネに特化している商品としてのアピール性が高くなる。
さらに、まほうびん以外の設定温度を記憶しておき、まほうびん保温が解除された時に同記憶している設定温度に自動復帰することは、ユーザーが普段よく使用している保温温度に復帰できることであり、再度設定しなおす手間が省けて使い勝手が向上する。
(保温設定温度記憶手段等を別々に設けた場合)
以上の方法に変えて、例えば保温設定温度記憶手段を、通常保温時用とまほうびん保温時用と別々に持たせ、まほうびん保温を選択するとまほうびん保温を記憶させるようにし、まほうびん保温中に停電が生じ、バックアップ時間中に復電すると、まほうびん保温が記憶されているので「まほうびん保温」から通電が開始され、他方まほうびん保温を解除すると、もう一つの通常保温時用の保温設定温度記憶手段で記憶している通常保温温度での保温制御を行わせるようにすることもできる。
(まほうびん保温モード解除時の自動沸とう制御)
次に図9のフローチャートは、まほうびん保温モード解除時の水温低下による自動沸とう制御について示している。
この制御では、先ずステップS1で、上述のようなまほうびん保温モードが解除される状態となっているか否かを判定し、同解除状態になると、続くステップS2で、現在の湯の温度が所定の自動再沸とう温度よりも低下しているか否かを判定する。
その結果、YESの場合はステップS3の自動再沸とうモードに移行する一方、NOの場合は、ステップS4.S5,S6に進んで、そのまま保温モードを継続しながら、設定保温温度での保温加熱(保温ヒータ4BのON,OFF)を行なって、当該設定保温温度での保温を実行する。
(まほうびん保温モード解除時の沸とうモードへの移行制御)
次に図10のフローチャートは、まほうびん保温モード解除時の所定水温以下への水温低下に対応した沸とうモードへの移行制御について示している。
この制御では、先ずステップS1で、上述のようなまほうびん保温モードが解除される状態となっているか否かを判定し、同解除状態になると、続くステップS2で、現在の湯の温度が所定の水温50℃よりも低下しているか否かを判定する。
その結果、YESの場合はステップS3の沸とうモードに移行する一方、NOの場合は、ステップS4.S5,S6に進んで、そのまま保温モードを継続しながら、設定保温温度での保温加熱(保温ヒータON,OFF)を行なって、当該設定保温温度での保温を実行する。
また、まほうびん保温モードで保温中に、「再沸騰」操作を行った時は、一旦まほうびん保温をメモリーしておき、沸騰後に再びまほうびん保温を実行するようにし、まほうびん保温で保温中に水を継ぎ足す等で「沸騰」工程をおこなった時は、まほうびん保温をメモリーしておき。沸騰後にまほうびん保温工程を実行するようにしている。
このような構成によると、まほうびん保温を選択していると「再沸騰」「沸騰」工程を行ってもまほうびん保温をメモリーしているため、自動でまほうびん保温工程を行うため、自然と省エネ作用が達成される。
また、「まほうびん保温」から通常の保温工程へ戻る場合は、まほうびん保温で保温中に、さらにまほうびん保温スイッチ44をON操作する。すると通常の保温工程へ遷移するようにしている。
このような構成すると、まほうびん保温を効果的に利用することができる。
(水の継ぎ足しに対応したまほうびん保温モード解除時の制御)
次に図11のフローチャートは、水の継ぎ足しに対応したまほうびん保温モード解除時の制御について示している。
この制御では、上述のような「まほうびん保温制御」を行っている時に、急激な水温降下があった場合は、水の継ぎ足しがあったと判定して一度沸騰させ、常に清潔なお湯を提供することができるようにしたことを特徴とするものである。
この制御では、先ず最初にステップS1で水の継ぎ足し判定のラグをゼロにリセットした上で制御を開始し、続くステップS2で、上述のまほうびん保温モードが選択設定されている否かを判定する。そして、その結果、YESの場合は、まほうびん保温表示用LEDを点灯させて表示し、まほうびん保温制御を実行する。その後、水の継ぎ足しの有無を判定し、YESの時は、ステップS5で水の継ぎ足しフラグ1をにセットした後、ステップS6で、上述のようなまほうびん保温モードが解除されたか否かを判定し、同解除状態になると、続くステップS7に進み、沸とうモードに移行し、一度沸とうさせた上でステップS8〜S10の設定温度での通常保温モードに移行する。
他方、NOの時は、ステップS8で水の継ぎ足しフラグを0にセットした後、通常保温モードに移行し、設定保温温度への保温加熱(保温ヒータ4BのON,OFF)を行なって、当該設定保温温度での保温を実行する。
(まほうびん保温時におけるまほうびん保温表示の省エネ対策について)
まほうびん保温スイッチ44のONにより、上述のような「まほうびん保温モード」が選択設定された場合、すでに述べたように「まほうびん保温表示」がなされるが、その表示方法には、以下に述べるような各種の省エネ対策が採用される。
(1) 第1の省エネ表示方法
この方法の場合、例えば図12のフローチャートに示されるように、保温制御開始後、先ずステップS1で、現在の保温モードが「まほうびん保温モード」であるか否かを判定する。
その結果、NOの「まほうびん保温モード」でない「通常保温モード」である場合には、ステップS2に進んで、保温表示用LED46を通常の明るい輝度で点灯させるとともに、続くステップS3で、その時の設定保温温度(例えば90℃)を液晶表示装置47の液晶表示面47aに表示して、「通常保温モード」での保温制御を実行する。
すなわち、温度センサ12の検出値に基いて検出された湯温がその時の設定温度以下まで低下しているか否かをウォッチング(ステップS4)しながら、検出された湯温が同設定温度よりも高い場合(NO)には、保温ヒータ4BをOFF(ステップS5)、湯沸しヒータ4AもOFF(ステップS6)にする。他方、検出された湯温が、同設定温度よりも低い場合(YES)には、保温ヒータ4BをON(ステップS7)にする一方、湯沸しヒータ4AはOFF(ステップS8)して設定温度までの保温加熱を実行する。
一方、上述のステップS1の判定で、現在の保温モードが「まほうびん保温モード」であると判定された場合には、ステップS9に進んで、上記保温表示用LED46の輝度を上記通常保温モードの時よりも落して暗点灯させ、消費電力を可及的に小さくする。
他方、その後ステップS10に進み、液晶表示装置47の液晶表示面47aに通常保温モードの時と同様の設定温度表示を行う。
そして、保温ヒータ4B、湯沸しヒータ4A共にOFFして「まほうびん保温」を実行する(ステップS11,S12)。
このように、通常の保温表示のLED46とまほうびん保温表示のLEDを兼用し、まほうびん保温モード選択時には通常保温モード時よりも輝度を落として保温表示を行わせるようにすると、それだけ省エネ性能が向上するとともに、通常の保温とまほうびん保温の明確な差別化を図ることができる。またLEDの数が少なくてすみ、製品のコストダウンになる。
(2) 第2の省エネ表示方法
この方法の場合、例えば図13のフローチャートに示されるように、保温制御開始後、先ずステップS1で、現在の保温モードが「まほうびん保温モード」であるか否かを判定する。
その結果、NOの「まほうびん保温モード」でない「通常保温モード」である場合には、ステップS2に進んで、保温表示用LED46を連続点灯させるとともに、続くステップS3で、その時の設定保温温度(例えば90℃)を液晶表示装置47の液晶表示面47aに表示して、「通常保温モード」での保温制御を実行する。
すなわち、温度センサ12の検出値に基いて検出された湯温がその時の設定温度以下まで低下しているか否かをウォッチング(ステップS4)しながら、検出された湯温が同設定温度よりも高い場合(NO)には、保温ヒータ4BをOFF(ステップS5)、湯沸しヒータ4AもOFF(ステップS6)にする。他方、検出された湯温が、同設定温度よりも低い場合(YES)には、保温ヒータ4BをON(ステップS7)にする一方、湯沸しヒータ4AはOFF(ステップS8)にして設定温度までの保温加熱を実行する。
一方、上述のステップS1の判定で、現在の保温モードが「まほうびん保温モード」であると判定された場合には、ステップS9に進んで、上記保温表示用LED46を点滅させて、消費電力を可及的に小さくする。
他方、その後ステップS10に進み、液晶表示装置47の液晶表示面47aに通常保温モードの時と同様の設定温度表示を行う。
そして、保温ヒータ4B、湯沸しヒータ4A共にOFFにして「まほうびん保温」を実行する(ステップS11,S12)。
このように、通常の保温表示用のLED46とまほうびん保温表示用のLEDを1つのLEDで兼用し、まほうびん保温モード選択時には、同LED46を点滅させて保温表示を行わせるようにすると、そのOFF時間分だけ省エネ性能が向上するとともに、通常の保温とまほうびん保温の差別化を図ることができる。また別々に専用のLEDを設ける場合に比べてLEDの数が少なくてすみ、製品のコストダウンになる。
(3) 第3の省エネ表示方法
上述のように「まほうびん保温」時の「まほうびん保温表示」を通常保温表示用LED46で表示すると、消費電力が大きい。
そこで、この第3の表示方法では、上述の第1,第2の表示方法の場合とは異なり、「まほうびん保温モード」表示専用の特に消費電力の小さいLEDを別に設け、まほうびん保温モード選択時には、同専用のLEDを点灯させることにより、可能な限り消費電力を節減するようにしたことを特徴とするものである。
この方法の場合、例えば図14のフローチャートに示されるように、保温制御開始後、先ずステップS1で、現在の保温モードが「まほうびん保温モード」であるか否かを判定する。
その結果、NOの「まほうびん保温モード」でない「通常保温モード」である場合には、ステップS2に進んで、上述の保温表示用LED46を通常点灯させるとともに、続くステップS3で、その時の設定保温温度(例えば90℃)を液晶表示装置47の液晶表示面47aに表示して、「通常保温モード」での保温制御を実行する。
すなわち、温度センサ12の検出値に基いて検出された湯温がその時の設定温度以下まで低下しているか否かをウォッチング(ステップS4)しながら、検出された湯温が同設定温度よりも高い場合(NO)には、保温ヒータ4BをOFF(ステップS5)、湯沸しヒータ4AもOFF(ステップS6)にする。他方、検出された湯温が、同設定温度よりも低い場合(YES)には、保温ヒータ4BをON(ステップS7)にする一方、湯沸しヒータ4AはOFF(ステップS8)にして設定温度までの保温加熱を実行する。
一方、上述のステップS1の判定で、現在の保温モードが「まほうびん保温モード」であると判定された場合には、先ずステップS9に進んで、上記保温表示用LED46を消灯し、ステップS10に進んで、上記まほうびん保温表示専用のLEDを点灯させて「まほうびん保温」表示し、消費電力を可及的に小さくする。
その後ステップS11に進み、液晶表示装置47の液晶表示面47aに通常保温モードの時と同様の設定温度の表示を行う。
そして、その後、保温ヒータ4B、湯沸しヒータ4A共にOFFにして「まほうびん保温」を実行する(ステップS12,S13)。
このように、通常保温モードでは通常の保温表示用のLED46の点灯で報知する一方、まほうびん保温選択時には同LED46を消灯させて、同LED46よりも消費電力の小さい「まほうびん保温」専用のLEDで表示させるようにすると、それだけ省エネ性能が向上するとともに、通常の保温とまほうびん保温の明確な差別化を図ることができる。
(4) 第4の省エネ表示方法
上述のように「まほうびん保温」時の「まほうびん保温表示」を保温表示用LED46で表示すると、消費電力が大きい。
そこで、この方法では、同LED46による「まほうびん保温表示」を設定温度の表示とともに液晶での表示(まほうびんの文字)に変え、可能な限り消費電力を節減するようにしたことを特徴とするものである。
この方法の場合、例えば図15のフローチャートに示されるように、保温制御開始後、先ずステップS1で、現在の保温モードが「まほうびん保温モード」であるか否かを判定する。
その結果、NOの「まほうびん保温モード」でない「通常保温モード」である場合には、ステップS2に進んで、保温表示用LED46を通常点灯させるとともに、続くステップS3で、その時の設定保温温度(例えば90℃)を液晶表示装置47の液晶表示面47aに表示して、「通常保温モード」での保温制御を実行する。
すなわち、温度センサ12の検出値に基いて検出された湯温がその時の設定温度以下まで低下しているか否かをウォッチング(ステップS4)しながら、検出された湯温が同設定温度よりも高い場合(NO)には、保温ヒータ4BをOFF(ステップS5)、湯沸しヒータ4AもOFF(ステップS6)にする。他方、検出された湯温が、同設定温度よりも低い場合(YES)には、保温ヒータ4BをON(ステップS7)にする一方、湯沸しヒータ4AはOFF(ステップS8)にして設定温度までの保温加熱を実行する。
一方、上述のステップS1の判定で、現在の保温モードが「まほうびん保温モード」であると判定された場合には、先ずステップS9に進んで、上記保温表示用LED46を消灯し、消費電力を可及的に小さくする。
他方、その後ステップS10,S11に進み、液晶表示装置47の液晶表示面47aに「まほうびん保温」の文字表示を行った上で、さらに通常保温モードの時と同様の設定温度の表示を行う。
そして、その後、保温ヒータ4B、湯沸しヒータ4A共にOFFにして「まほうびん保温」を実行する(ステップS12,S13)。
このように、通常の保温表示はLED46の点灯で報知する一方、まほうびん保温選択時には同LED46を消灯させて、消費電力の小さい液晶表示装置47の液晶表示面47a内での表示のみとすると、それだけ省エネ性能が向上するとともに、通常の保温とまほうびん保温の極めて明確な差別化をも図ることができる。またLEDの数が少なくてすみ、より製品のコストダウンになる。
(5) 第5の省エネ表示方法
この表示方法では、通常の保温表示はLED46で報知する一方、通常保温モード選択時は液晶表示装置47の表示面47aには内容物の温度表示等の保温時にユーザーにとって必要な情報を表示するようにする。他方、まほうびん保温選択時にはLED46を消灯させ、全てを液晶表示装置47による表示のみとして省エネを図り、しかも、まほうびん保温時の温度表示は通常保温時の液晶表示とは異なる文字数の少ない小さな表示としたことを特徴とするものである。
この方法の場合、例えば図16のフローチャートに示されるように、保温制御開始後、先ずステップS1で、現在の保温モードが「まほうびん保温モード」であるか否かを判定する。
その結果、NOの「まほうびん保温モード」でない「通常保温モード」である場合には、ステップS2に進んで、保温表示用LED46を通常点灯させるとともに、続くステップS3で、その時の設定保温温度(例えば90℃)を液晶表示装置47の液晶表示面47aに表示して、「通常保温モード」での保温制御を実行する。
すなわち、温度センサ12の検出値に基いて検出された湯温がその時の設定温度以下まで低下しているか否かをウォッチング(ステップS4)しながら、検出された湯温が同設定温度よりも高い場合(NO)には、保温ヒータ4BをOFF(ステップS5)、湯沸しヒータ4AもOFF(ステップS6)にする。他方、検出された湯温が、同設定温度よりも低い場合(YES)には、保温ヒータ4BをON(ステップS7)にする一方、湯沸しヒータ4AはOFF(ステップS8)にして設定温度までの保温加熱を実行する。
一方、上述のステップS1の判定で、現在の保温モードが「まほうびん保温モード」であると判定された場合には、先ずステップS9に進んで、上記保温表示用LED46を消灯し、消費電力を可及的に小さくする。
他方、その後ステップS10に進み、上記液晶表示装置47の液晶表示面47aに「まほうびん」の文字表示を行った後、さらに通常保温モードの時に比べて小さい数字での設定温度の表示を行う。
そして、その後、保温ヒータ4B、湯沸しヒータ4A共にOFFにして「まほうびん保温」を実行する(ステップS12,S13)。
このように、通常の保温表示用のLED46をまほうびん保温表示には一切使用せず、まほうびん保温モード選択時には通常保温モード時よりも消費電力の小さい液晶表示のみを行うようにし、しかも「まほうびん」のみの文字数の少ない文字表示と小さな数字での設定温度表示を行わせるようにすると、それだけ省エネ性能が向上するとともに、通常の保温とまほうびん保温の明確な差別化を図ることができる。またLEDの数が少なくてすみ、製品のコストダウンになる。
1は容器本体、2は蓋体、3は内容器、4Aは湯沸しヒータ、4Bは保温ヒータ、5は給湯通路、6は電動給湯ポンプ、7は外ケース、10は内筒、11は外筒、12は温度センサ、18は手動給湯ポンプ、43a,43bは保温選択スイッチ、44はまほうびんスイッチ、60はマイコン制御部である。