JP2007227631A - 薄膜シリコン太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

薄膜シリコン太陽電池及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い発電効率を有する薄膜シリコン太陽電池を、高い生産性で提供することを目的とする。
【解決手段】 薄膜シリコン太陽電池において、裏面電極側に設けられた光電変換層における光入射面と対向する面に係るPSD(2μm)/PSD(1μm)を0.9以上とする(但し、PSD(1μm)及びPSD(2μm)は、それぞれ、原子間力顕微鏡で分析して周波数解析した際の波長1μm及び波長2μmに対応する一次元パワースペクトル密度を表す)。
【選択図】 図4

Description

本発明は、薄膜シリコン太陽電池及びその製造方法に関するものである。
太陽電池の技術分野では、
(1)太陽からの光を半導体材料により形成されるpin接合層などのエネルギー変換部にいかに効率良く取り込むか。
(2)また、上記pin接合層等などのエネルギー変換部において、太陽エネルギーから電気エネルギーに変換する効率をいかに高めるか。
という技術開発項目がある。そして、これらの効率を向上させることにより、太陽電池全体の発電効率の向上が図られている。
図1には、これらの効率を向上させることを目的とした従来の薄膜シリコン太陽電池の概略積層構造が示されている。図1に示される薄膜シリコン太陽電池は、順次積層された、透明絶縁基板1、第1透明電極2、p型シリコン層(アモルファスシリコン層)3、i型シリコン層(アモルファスシリコン層)4、n型シリコン層(アモルファスシリコン層)5、p型シリコン層(多結晶シリコン層)6、i型シリコン層(多結晶シリコン層)7、n型シリコン層(多結晶シリコン層)8、第2透明電極9、裏面電極10を備えている。p型シリコン層(アモルファスシリコン層)3と、i型シリコン層(アモルファスシリコン層)4と、n型シリコン層(アモルファスシリコン層)5とにより非晶質シリコン光電変換層が形成される。また、p型シリコン層(多結晶シリコン層)6と、i型シリコン層(多結晶シリコン層)7と、n型シリコン層(多結晶シリコン層)8とにより結晶質シリコン光電変換層が形成される。従って、この太陽電池は、非晶質シリコン光電変換層及び結晶質シリコン光電変換層の2つの光電変換層を有する、いわゆるタンデム構造となっている。尚、結晶質シリコンと称したが、これは、結晶成分と非晶質成分の混合物でもよく、実質的に光電変換装置として結晶質シリコンの特性を示せばよい。透明絶縁基板1側から入射した太陽光は、非晶質シリコン光電変換層において最初の電気エネルギーへの変換が行われる。次に、非晶質シリコン光電変換層で吸収されなかった太陽光が、その下層に形成された結晶質シリコン光電変換層に到達し、そこで再び電気エネルギーへの変換が行われる。図1に示される太陽電池においては、入力される太陽光の反射を減少させ、なるべく多くの太陽光が太陽電池中に取り込まれるように、第1透明電極2の厚さが調整される。また、時間による劣化率の高い非晶質シリコン光電変換層の結晶の高品質化が図られている。
しかし、太陽電池の積層構成とそれらを構成する各層の膜厚の最適化条件の決定など残された課題も多い。特に、太陽電池の安定化効率の向上には非晶質シリコン光電変換層の膜厚さを薄くする必要がある。また、発電効率の向上を目指しつつ、生産性を向上させるためには、結晶質シリコン光電変換層の膜厚を薄くする必要がある。これらを総合的に考慮して各層厚の最適化条件を決定することが重要さを増している。
上記した技術に関連して、以下に示すような提案がなされている。
特許文献1に開示されている「薄膜光電変換装置」では、第1と第2の主面を有しかつ実質的に多結晶の光電変換層と、第2の主面を覆う金属薄膜とを含み、多結晶光電変換層は実質的に多結晶シリコン薄膜からなりかつ0.5〜20μmの範囲内の平均厚さを有し、少なくとも第1の主面は表面テクスチャ構造を有し、そのテクスチャ構造は平均厚さの1/2より小さくかつ実質的に0.05〜3μmの範囲内の高低差を有する微細な凹凸を含む薄膜光電変換装置が提案されている。
また、特許文献2に開示されている「集積型ハイブリッド薄膜光電変換装置」では、透明絶縁基板上に順次積層された透明電極層、非晶質半導体光電変換ユニット層、結晶質半導体光電変換ユニット層、および裏面電極層が複数のハイブリッド光電変換セルを形成するようにレーザスクライブで形成された複数の平行な直線状の分離溝によって分離されていて、かつそれらの複数のセルは分離溝に平行な複数の接続用溝を介して互いに電気的に直列接続されており、非晶質光電変換ユニット層に含まれる非晶質光電変換層の厚さは250nm以上であり、結晶質光電変換ユニット層に含まれる結晶質光電変換層の厚さは3μm未満であり、かつ非晶質光電変換層の厚さの4〜8倍の範囲内にある集積型ハイブリッド薄膜光電変換装置が提案されている。
特開平10−117006号公報 特開2001−177134号公報
上記特許文献1の発明は、多結晶光電変換層の膜厚及び表面の凹凸の高低差に着目したものであり、上記特許文献2の発明は、レーザスクライブで形成された複数の平行な直線状の分離溝によって分離されてなる特定構成の複数のハイブリッド光電変換セルにおいて、非晶質光電変換層及び結晶質光電変換ユニット層のそれぞれの厚さに着目したものである。
しかし、光電変換層の製膜後の表面形状の周期的パターンに着目して、高い発電効率を有する薄膜シリコン太陽電池を高い生産性で提供する手段は見いだされていなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、高い発電効率を有する薄膜シリコン太陽電池を高い生産性で提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、光電変換層、薄膜シリコン太陽電池において、透明電極及び裏面電極を順に備えた光電変換層の面を、原子間力顕微鏡(AFM)で分析して周波数解析して得られる一次元パワースペクトル密度(Power Spectral Density;PSD)の相対値は、発電効率と相関があることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明にかかる薄膜シリコン太陽電池は、光の入射面及び該入射面と対向する面を有する第1の光電変換層と、該第1の光電変換層における前記入射面と対向する面側に設けられた透明電極と、該透明電極における前記第1の光電変換層側の面と対向する面側に設けられた裏面電極とを備えた薄膜シリコン太陽電池であって、前記第1の光電変換層における前記入射面と対向する面に係るPSD(2μm)/PSD(1μm)が0.9以上であり、好ましくは2以上である(但し、PSD(1μm)及びPSD(2μm)は、それぞれ、原子間力顕微鏡で分析して周波数解析した際の波長1μm及び波長2μmに対応する一次元パワースペクトル密度を表す)。
パワースペクトル密度は、周期的な表面形状の頻度を表す。パワースペクトル密度の絶対値は、装置、視野、走査速度などにより異なるが、異なる測定波長におけるパワースペクトル密度の相対値は、装置、視野、走査速度などによらず決まるので、容易に比較することができる。従って、本発明の薄膜シリコン太陽電池においては、第1の光電変換層の裏面電極側の面の凹凸の周期性を評価するために、前記PSD(2μm)/PSD(1μm)という指標を採用した。
本発明の薄膜シリコン太陽電池において、第1の光電変換層の裏面電極と反対側の面から入射した太陽光は、第1の光電変換層の裏面電極側の面で反射・散乱する。この際、第1の光電変換層の裏面電極側の面の凹凸が、前記PSD(2μm)/PSD(1μm)が0.9以上、より好ましくは2以上となる周期性を有することにより、第1の光電変換層における太陽光の光路長を長くし、薄膜シリコン太陽電池の発電効率を高くすることができる。また、第1の光電変換層を薄膜化できるので、薄膜シリコン太陽電池の生産性を向上し、製造コストを低減できる。
なお、PSD(2μm)/PSD(1μm)の上限は特に限定されないが、例えばPSD(2μm)/PSD(1μm)=20でも本発明の効果は得られる。
前記第1の光電変換層に入射した光のうち、短波長の光は吸収係数が高く、800nm未満の波長を有する光は、裏面電極側の面で反射する前に第1の光電変換層で吸収されたり、第1の光電変換層より入射側にさらに別の光電変換層がある場合にはそこで吸収されたりする。従って、前記本発明の薄膜シリコン太陽電池は、前記第1の光電変換層が800nm以上の波長を有する光を光電変換する場合に好適に適用される。
このような特性の第1の光電変換層としては、結晶質シリコン、結晶質シリコンゲルマニウム及び非晶質シリコンゲルマニウムのいずれかを含む光電変換層が好適に採用される。
本発明の薄膜シリコン太陽電池において、前記第1の光電変換層が1μm以上2μm以下の膜厚を有する真性半導体層(i層)を含む場合、特に高い発電効率が得られるので、好ましい。
本発明の薄膜シリコン太陽電池は、前記第1の光電変換層における前記入射面側に第2の光電変換層を設けて、いわゆるタンデム型としてもよい。
この場合、前記第2の光電変換層が、結晶質シリコン又は非晶質シリコンを含む層であることが好ましい。
また、前記第1の光電変換層と前記第2の光電変換層との間に、第1の透明導電層を設けると、この第1の透明導電層で入射太陽光の一部が反射されて、第2の光電変換層に再度入射され、第2の光電変換層での発電電流が増加するので好ましい。
前記第1の透明導電層は、ZnO、ITO及びSnOのうちの少なくとも1つを含み、600nm以上1200nm以下の波長を有する光の吸収率が1%以下である層とすることができる。
本発明の薄膜シリコン太陽電池は、前記第2の光電変換層における前記第1の光電変換層側の面と対向する面側に第3の光電変換層を設け、いわゆるトリプル型としてもよい。
この場合、前記第3の光電変換層が非晶質シリコンを含む層であることが好ましい。
また、前記第2の光電変換層と前記第3の光電変換層との間に、第2の透明導電層を設けると、この第2の透明導電層で入射太陽光の一部が反射されて、第3の光電変換層に再度入射され、第3の光電変換層での発電電流が増加するので好ましい。
前記第2の透明導電層は、ZnO、ITO及びSnOのうちの少なくとも1つを含み、600nm以上1200nm以下の波長を有する光の吸収率が1%以下である層とすることができる。
本発明による薄膜シリコン太陽電池の製造方法は、光の入射面及び該入射面と対向する面を有する第1の光電変換層を形成する工程と、該第1の光電変換層における前記入射面と対向する面側に透明電極を形成する工程と、該透明電極における前記第1の光電変換層側の面と対向する面側に裏面電極を形成する工程とを有し、前記第1の光電変換層における前記入射面と対向する面に係るPSD(y)/PSD(x)が予め設定した目標値以上(但し、PSD(x)及びPSD(y)は、それぞれ、原子間力顕微鏡で分析して周波数解析した際の波長x及び波長yの一次元パワースペクトル密度を表し、0μm<x≦1μm<y≦2.5μmである)となるように制御する段階を有している。
周波数解析の際の波長xが1μm以下の場合、表面形状がPSD(x)の値に与える影響が小さいので、PSD(y)を相対的に表すための基準としてPSD(x)を好適に用いることができる。また、周波数解析の際の波長yの上限は、測定精度の限界から2.5μmとした。
この方法によれば、高い発電効率を有する薄膜シリコン太陽電池を高い生産性で製造することができる。
なお、本発明の薄膜シリコン太陽電池の製造方法において、各工程を行う順序は特に限定されず、例えば、薄膜シリコン太陽電池を形成する基板が光の入射側にある、いわゆるスーパーストレート型の場合は、上記の記載順で各工程を行えばよい。一方、薄膜シリコン太陽電池を形成する基板が光の入射側と反対側にある、いわゆるサブストレート型の場合は、上記の記載順と逆順で各工程を行えばよい。
上記薄膜シリコン太陽電池の製造方法において、y/x≧2とすると、PSD(y)/PSD(x)と薄膜シリコン太陽電池の発電効率との相関が良いので、特に好ましい。
前記本発明の薄膜シリコン太陽電池の製造方法で形成される前記第1の光電変換層に入射する光のうち、短波長の光は吸収係数が高く、800nm未満の波長を有する光は、裏面電極側の面で反射する前に第1の光電変換層で吸収されたり、第1の光電変換層より入射側にさらに別の光電変換層がある場合にはそこで吸収されたりする。従って、本発明の薄膜シリコン太陽電池の製造方法は、形成される前記第1の光電変換層が800nm以上の波長を有する光を光電変換する層である場合に、好適に適用される。
このような特性の第1の光電変換層としては、結晶質シリコン、結晶質シリコンゲルマニウム及び非晶質シリコンゲルマニウムのいずれかを含む光電変換層が好適に採用される。
本発明の薄膜シリコン太陽電池の製造方法において、前記第1の光電変換層内に、1μm以上2μm以下の膜厚を有する真性半導体層を形成すると、特に高い発電効率を有する薄膜シリコン太陽電池を製造できるので好ましい。
本発明の薄膜シリコン太陽電池の製造方法は、前記第1の光電変換層における前記入射面側に第2の光電変換層を形成する工程を行って、タンデム型の薄膜シリコン太陽電池を製造する方法としてもよい。
この場合、前記第2の光電変換層が、結晶質シリコン又は非晶質シリコンを含む層であることが好ましい。
また、本発明の薄膜シリコン太陽電池の製造方法においては、前記第1の光電変換層と前記第2の光電変換層との間に第1の透明導電層を形成する工程を行ってもよい。この場合、製造された薄膜シリコン太陽電池を用いる際に、第1の透明導電層で入射太陽光の一部が反射されて、第2の光電変換層に再度入射され、第2の光電変換層での発電電流が増加するので好ましい。
前記第1の透明導電層は、ZnO、ITO及びSnOのうちの少なくとも1つを含み、600nm以上1200nm以下の波長を有する光の吸収率が1%以下である層とすることができる。
本発明の薄膜シリコン太陽電池の製造方法は、前記第2の光電変換層における前記第1の光電変換層側の面と対向する面側に第3の光電変換層を形成する工程を行って、トリプル型の薄膜シリコン太陽電池を製造する方法としてもよい。
この場合、前記第3の光電変換層が非晶質シリコンを含む層であることが好ましい。
また、前記第2の光電変換層と前記第3の光電変換層との間に、第2の透明導電層を形成する工程を行ってもよい。この場合、製造された薄膜シリコン太陽電池を用いる際に、第2の透明導電層で入射太陽光の一部が反射されて、第3の光電変換層に再度入射され、第3の光電変換層での発電電流が増加するので好ましい。
前記第2の透明導電層は、ZnO、ITO及びSnOのうちの少なくとも1つを含み、600nm以上1200nm以下の波長を有する光の吸収率が1%以下である層とすることができる。
本発明によれば、高い発電効率を有する薄膜シリコン太陽電池を高い生産性で提供することができる。
あるいは、本発明によれば、特定の目標発電効率を達成する薄膜シリコン太陽電池を提供する場合において、シングル型薄膜シリコン太陽電池の光電変換層の膜厚、又は多接合(タンデム又はトリプル)型薄膜シリコン太陽電池の複数の光電変換層のうちの光入社側と反対側の光電変換層の膜厚を、1〜2μmの範囲に薄膜化でき、薄膜シリコン太陽電池の生産性向上及び低コスト化を実現できる。
以下、比較例及び実施例を参照して、本発明による薄膜シリコン太陽電池を実施するための最良の形態を説明する。
〔第1の実施形態〕
本発明は、太陽電池の高効率化、および生産性の向上を目的としている。このために、本実施形態では、第1の光電変換層、透明電極及び裏面電極が順に積層されている薄膜シリコン太陽電池において、第1の光電変換層の裏面電極側の面の凹凸の周期性を最適化した。これにより、第1の光電変換層の裏面電極と反対側の面から入射した後、第1の光電変換層の裏面電極側の面で反射・散乱する太陽光の光路長を長くして安定化効率(一定条件で一定時間光を照射した後の、安定化した発電効率)を向上させた。
ここで、安定化効率の向上を目指しつつ、生産性を向上させるためには、第1の光電変換層の膜厚は出来る限り薄くする必要がある。
本実施形態においては、上記したように十分な光路長の確保と第1の光電変換層の膜厚とのバランスも考慮に入れた上で、高効率で生産性の高い薄膜シリコン太陽電池が実現される。
(比較例1)
比較例1は、標準的な透明絶縁基板に、通常の方法で製膜を行い、タンデム構造有する薄膜シリコン太陽電池を作製した例である。
図2に、比較例1に係わるタンデム構造を有する薄膜シリコン太陽電池の積層構造を示す。
この薄膜シリコン太陽電池は、透明絶縁基板11と、その上に順次積層されたピッチが0.3μmで、高低差が0.1μmである凹凸を有し、ヘイズ率8%の第1透明電極20と、非晶質p型シリコン層30、非晶質n型シリコン層50および非晶質i型シリコン層40からなるpin構造又はnip構造の非晶質シリコン光電変換層(第2の光電変換層)150と、結晶質p型シリコン層60、結晶質n型シリコン層80および結晶質i型シリコン層70からなるpin構造又はnip構造の結晶質シリコン光電変換層(第1の光電変換層)200と、第2透明電極90と、裏面電極100とを備えている。
結晶質シリコン光電変換層200において、結晶質p型シリコン層60の膜厚は30nm、結晶質i型シリコン層70の膜厚は2000nm(2μm)、結晶質n型シリコン層80の膜厚は30nmである。従って、結晶質i型シリコン層70の膜厚が結晶質シリコン光電変換層200の膜厚の大部分を占めているので、結晶質i型シリコン層70の薄膜化が特に要求される。非晶質シリコン光電変換層150の膜厚は300nmである。
結晶質i型シリコン層70は、チャンバ内に放電電極と接地電極が対向するように設置されたプラズマCVD装置を用いて製造される。透明絶縁基板11上に結晶質p型シリコン層60まで製膜されたもの(以下、単に「基板」ともいう)を、ヒーター内蔵の接地電極に設置し、基板と平板型の放電電極との間隔を8mmとし、シランガスと水素ガスを1:20の比率で供給し、雰囲気圧力を1000Pa、基板の温度を180℃とした。放電電極に60MHzの高周波電力を1.2W/cmを供給して、プラズマ反応により、結晶質i型シリコン層70を形成した。
結晶質i型シリコン層70を形成したところで、その表面を原子間力顕微鏡で分析して周波数解析を行い、異なる波長における一次元パワースペクトル密度(PSD)を求めた。原子間力顕微鏡には、デジタルインスツルメンツ社製原子間力顕微鏡「ディメンジョン3100」を用いた。また、周波数解析には、原子間力顕微鏡装置に組み込まれている解析ソフトを用いた。
比較例1に関する周波数解析における波長とPSDの関係を表すグラフを図3に示す。波長1μmにおける一次元パワースペクトル密度(PSD(1μm))は1220000であり、波長2μmにおける一次元パワースペクトル密度(PSD(2μm))は520000であり、これらの比PSD(2μm)/PSD(1μm)は0.42であった。
なお、本例では、結晶質i型シリコン層70の表面に関して解析を行っているが、結晶質i型シリコン層70上に形成される結晶質n型シリコン層80の膜厚は、結晶質i型シリコン層70の表面の凹凸と比べて相対的に非常に薄いので、前記解析で得られた結果は、結晶質シリコン光電変換層200の裏面電極100側表面の解析結果を表しているとみなしてもよい(以下の実施例についても同様)。また、結晶質シリコン光電変換層200上に第2透明電極90及び裏面電極100を形成した後に、これら第2透明電極90及び裏面電極100を適当な溶剤で溶解除去し、結晶質シリコン光電変換層200表面に関して周波数解析を行っても、上記と同様の結果が得られると考えられる(以下の実施例についても同様)。
比較例1において、非晶質シリコン光電変換層150の膜厚が300nm、結晶質シリコン光電変換層200中の結晶質i型シリコン層70の膜厚が2μmであるときの薄膜シリコン太陽電池の評価を行った。太陽電池の評価(測定)は、JIS C8934に基づき、AM1.5の条件で実施された。非晶質シリコン光電変換層を備える太陽電池は、使用中に光劣化することが知られている。光劣化後の安定化効率は、1SUN;100mW/cm、50℃、1000時間の光照射後の計測値とした。
測定の結果、安定化効率は9.8%であった。発生する電流密度は10.8mA/cmであった。一方、11%の安定化効率を得るためには、結晶質i型シリコン層70は3.0μmの膜厚が必要であった。
(実施例1)
比較例1に対し、第1透明電極20の形状のみを変えて薄膜シリコン太陽電池を作製した。具体的には、第1透明電極20を厚膜化することにより、第1透明電極20中の金属結晶粒を大型化し、ピッチが0.45μm、高低差が0.15μmの平均凹凸を得た。透明絶縁基板11上に形成されたこの第1透明電極20の上に比較例1と同様に製膜を行い、薄膜シリコン太陽電池を作製した。
結晶質i型シリコン層70を形成したところで、比較例1と同様に、その表面を原子間力顕微鏡で分析して周波数解析を行い、異なる波長における一次元パワースペクトル密度(PSD)を求めた。
実施例1に関する周波数解析における波長とPSDの関係を表すグラフを図3に示す。波長1μmにおける一次元パワースペクトル密度(PSD(1μm))は1870000であり、波長2μmにおける一次元パワースペクトル密度(PSD(2μm))は1720000であり、これらの比PSD(2μm)/PSD(1μm)は0.92であった。
比較例1と同じ測定条件で、実施例1において非晶質シリコン光電変換層150の膜厚が300nm、結晶質シリコン光電変換層200中の結晶質i型シリコン層70の膜厚が2μmであるときの薄膜シリコン太陽電池の評価を行った。測定の結果、安定化効率は10.6%であった。発生する電流密度は11.6mA/cmであった。一方、非晶質シリコン光電変換層150の膜厚が300nm、結晶質シリコン光電変換層200中の結晶質i型シリコン層70の膜厚が2.3μmであるとき、安定化効率は11.0%で、発生する電流密度は12.0mA/cmであった。
(実施例2)
比較例1に対し、結晶質i型シリコン層70の製膜条件のみを変えて薄膜シリコン太陽電池を作製した。具体的には、基板の温度を220℃、シランガスと水素ガスの供給比を1:25、圧力1200Pa、高周波電力を0.6W/cmとした。
結晶質i型シリコン層70を形成したところで、比較例1と同様に、その表面を原子間力顕微鏡で分析して周波数解析を行い、異なる波長における一次元パワースペクトル密度(PSD)を求めた。
実施例2に関する周波数解析における波長とPSDの関係を表すグラフを図3に示す。波長1μmにおける一次元パワースペクトル密度(PSD(1μm))は1590000であり、波長2μmにおける一次元パワースペクトル密度(PSD(2μm))は1570000であり、これらの比PSD(2μm)/PSD(1μm)は0.99であった。
比較例1と同じ測定条件で、実施例2において非晶質シリコン光電変換層150の膜厚が300nm、結晶質シリコン光電変換層200中の結晶質i型シリコン層70の膜厚が2μmであるときの薄膜シリコン太陽電池の評価を行った。測定の結果、安定化効率は10.5%であった。発生する電流密度は11.5mA/cmであった。一方、非晶質シリコン光電変換層150の膜厚が300nm、結晶質シリコン光電変換層200中の結晶質i型シリコン層70の膜厚が2.4μmであるとき、安定化効率は11.0%で、発生する電流密度は12.0mA/cmであった。
(実施例3)
第1透明電極20は実施例1と同様のものを用いて、透明絶縁基板11上に形成されたこの第1透明電極20上に、実施例2と同様の条件で結晶質i型シリコン層70を形成して、薄膜シリコン太陽電池太陽電池を作製した。
結晶質i型シリコン層70を形成したところで、比較例1と同様に、その表面を原子間力顕微鏡で分析して周波数解析を行い、異なる波長における一次元パワースペクトル密度(PSD)を求めた。
実施例3に関する周波数解析における波長とPSDの関係を表すグラフを図3に示す。波長1μmにおける一次元パワースペクトル密度(PSD(1μm))は1960000であり、波長2μmにおける一次元パワースペクトル密度(PSD(2μm))は2680000であり、これらの比PSD(2μm)/PSD(1μm)は1.37であった。
比較例1と同じ測定条件で、実施例3において非晶質シリコン光電変換層150の膜厚が300nm、結晶質シリコン光電変換層200中の結晶質i型シリコン層70の膜厚が2μmであるときの薄膜シリコン太陽電池の評価を行った。測定の結果、安定化効率は %であった。発生する電流密度は11.7mA/cmであった。一方、非晶質シリコン光電変換層150の膜厚が300nm、結晶質シリコン光電変換層200中の結晶質i型シリコン層70の膜厚が2.2μmであるとき、安定化効率は11.0%で、発生する電流密度は12.0mA/cmであった。
(実施例4)
実施例2に対し、第1透明電極20の形状のみを変えて薄膜シリコン太陽電池を作製した。具体的には、第1透明電極20を厚膜化することにより、第1透明電極20中の金属結晶粒を大型化し、ピッチが0.6μm、高低差が0.2μmの平均凹凸を得た。透明絶縁基板11上に形成されたこの第1透明電極20の上に実施例2と同様に製膜を行い、薄膜シリコン太陽電池を作製した。
結晶質i型シリコン層70を形成したところで、比較例1と同様に、その表面を原子間力顕微鏡で分析して周波数解析を行い、異なる波長における一次元パワースペクトル密度(PSD)を求めた。
実施例4における結晶質i型シリコン層70の表面の原子間力顕微鏡像を、図6に示す。また、実施例4に関する周波数解析における波長とPSDの関係を表すグラフを図3及び図5に示す。波長1μmにおける一次元パワースペクトル密度(PSD(1μm))は2020000であり、波長2μmにおける一次元パワースペクトル密度(PSD(2μm))は5860000であり、これらの比PSD(2μm)/PSD(1μm)は2.9であった。
比較例1と同じ測定条件で、実施例1において非晶質シリコン光電変換層150の膜厚が300nm、結晶質シリコン光電変換層200中の結晶質i型シリコン層70の膜厚が2μmであるときの薄膜シリコン太陽電池の評価を行った。測定の結果、安定化効率は11.0%であった。発生する電流密度は12.0mA/cmであった。
(実施例5)
比較例1に対し、第1透明電極20の形状のみを変えて薄膜シリコン太陽電池を作製した。具体的には、第1透明電極20を厚膜化することにより、第1透明電極20中の金属結晶粒を大型化し、ピッチが0.9μm、高低差が0.3μmの平均凹凸を得た。透明絶縁基板11上に形成されたこの第1透明電極20の上に比較例1と同様に製膜を行い、薄膜シリコン太陽電池を作製した。
結晶質i型シリコン層70を形成したところで、比較例1と同様に、その表面を原子間力顕微鏡で分析して周波数解析を行い、異なる波長における一次元パワースペクトル密度(PSD)を求めた。
実施例5に関する周波数解析における波長とPSDの関係を表すグラフを図5に示す。波長1μmにおける一次元パワースペクトル密度(PSD(1μm))は2140000であり、波長2μmにおける一次元パワースペクトル密度(PSD(2μm))は6760000であり、これらの比PSD(2μm)/PSD(1μm)は3.2であった。
比較例1と同じ測定条件で、実施例5において非晶質シリコン光電変換層150の膜厚が300nm、結晶質シリコン光電変換層200中の結晶質i型シリコン層70の膜厚が2μmであるときの薄膜シリコン太陽電池の評価を行った。測定の結果、安定化効率は11.0%であった。発生する電流密度は12.0mA/cmであった。
(実施例6)
第1透明電極20は実施例5と同様のものを用いて、透明絶縁基板11上に形成されたこの第1透明電極20上に、実施例2(実施例4)と同様の条件で結晶質i型シリコン層70を形成して、薄膜シリコン太陽電池太陽電池を作製した。
結晶質i型シリコン層70を形成したところで、比較例1と同様に、その表面を原子間力顕微鏡で分析して周波数解析を行い、異なる波長における一次元パワースペクトル密度(PSD)を求めた。
実施例6に関する周波数解析における波長とPSDの関係を表すグラフを図5に示す。波長1μmにおける一次元パワースペクトル密度(PSD(1μm))は1570000であり、波長2μmにおける一次元パワースペクトル密度(PSD(2μm))は11060000であり、これらの比PSD(2μm)/PSD(1μm)は7.1であった。
比較例1と同じ測定条件で、実施例5において非晶質シリコン光電変換層150の膜厚が300nm、結晶質シリコン光電変換層200中の結晶質i型シリコン層70の膜厚が2μmであるときの薄膜シリコン太陽電池の評価を行った。測定の結果、安定化効率は11.3%であった。発生する電流密度は12.3mA/cmであった。また、非晶質シリコン光電変換層150の膜厚が300nm、結晶質シリコン光電変換層200中の結晶質i型シリコン層70の膜厚が1.7μmと、結晶質シリコン光電変換層200を薄膜化しても、安定化効率は11.0%、発生する電流密度は12.0mA/cmであり、十分な発電効率を達成できた。
(実施例7)
実施例6に対し、第1透明電極20として、更に大型の凹凸を有するもの(ピッチが1.2μm、高低差が0.4μm)を用いて、透明絶縁基板11上に形成されたこの第1透明電極20の上に、実施例2(実施例4)と同様の条件で結晶質i型シリコン層70を形成して、薄膜シリコン太陽電池太陽電池を作製した。
結晶質i型シリコン層70を形成したところで、比較例1と同様に、その表面を原子間力顕微鏡で分析して周波数解析を行い、異なる波長における一次元パワースペクトル密度(PSD)を求めた。
実施例7に関する周波数解析における波長とPSDの関係を表すグラフを図5に示す。波長1μmにおける一次元パワースペクトル密度(PSD(1μm))は2200000であり、波長2μmにおける一次元パワースペクトル密度(PSD(2μm))は24800000であり、これらの比PSD(2μm)/PSD(1μm)は11.3であった。
比較例1と同じ測定条件で、実施例7において非晶質シリコン光電変換層150の膜厚が300nm、結晶質シリコン光電変換層200中の結晶質i型シリコン層70の膜厚が2μmであるときの薄膜シリコン太陽電池の評価を行った。測定の結果、安定化効率は11.3%であった。発生する電流密度は12.3mA/cmであった。また、非晶質シリコン光電変換層150の膜厚が300nm、結晶質シリコン光電変換層200中の結晶質i型シリコン層70の膜厚が1.5μmと、結晶質シリコン光電変換層200を薄膜化しても、安定化効率は11.0%、発生する電流密度は12.0mA/cmであり、十分な発電効率を達成できた。
比較例1及び実施例1から実施例4について、結晶質シリコン光電変換層200中の結晶質i型シリコン層70の膜厚が2μmであるときのPSD(2μm)/PSD(1μm)の値と発電電流との関係を、図4に示す。また、実施例4から実施例7について、結晶質シリコン光電変換層200中の結晶質i型シリコン層70の膜厚が2μmであるときのPSD(2μm)/PSD(1μm)の値と発電電流との関係を、図7に示す。
図4及び図7より、PSD(2μm)/PSD(1μm)と薄膜シリコン太陽電池の発電電流には、相関があることが分かる。また、図4より、PSD(2μm)/PSD(1μm)が0.9以上のとき、膜厚が2μmの結晶質i型シリコン層70を有する薄膜シリコン太陽電池の発電電流は、11.4mA/cm以上であった。また、図7より、PSD(2μm)/PSD(1μm)が2以上のとき、膜厚が2μmの結晶質i型シリコン層70を有する薄膜シリコン太陽電池の発電電流は、12mA/cm(発電効率11%相当)以上であった。すなわち、膜厚2μm以下の結晶質i型シリコン層70で良好な発電特性を得るためには、結晶質i型シリコン層70(又は結晶質シリコン光電変換層200)の表面形状のPSD(2μm)/PSD(1μm)が0.9以上であればよく、2以上であれば発電効率が11%以上となり特によいことが分かる。
また、膜厚1.5μm以下の結晶質i型シリコン層70で良好な発電特性を得るためには、実施例7より、結晶質i型シリコン層70(又は結晶質シリコン光電変換層200)の表面形状のPSD(2μm)/PSD(1μm)が10以上であればよいことが分かる。
〔第2の実施形態〕
第2の実施形態に係わる、薄膜シリコン太陽電池の概略積層構成を図8に示す。本実施形態の基本的な積層構成は、前記第1の実施形態に係わる薄膜シリコン太陽電池と同じである。しかし本実施形態においては、非晶質シリコン光電変換層150と結晶質シリコン光電変換層200との間に、さらに透明中間層(第1の透明導電層)300が積層されている。
本実施形態に係わる薄膜シリコン太陽電池は、順次積層された、透明絶縁基板11と、ピッチが0.6μmで、高低差が0.2μmである凹凸部を有する第1透明電極20と、非晶質p型シリコン層30、非晶質n型シリコン層50および非晶質i型シリコン層40からなるpin構造又はnip構造の非晶質シリコン光電変換層(第2の光電変換層)150と、透明中間層(第1の透明導電層)300と、結晶質p型シリコン層60、結晶質n型シリコン層80および結晶質i型シリコン層70からなるpin構造又はnip構造の結晶質シリコン光電変換層(第1の光電変換層)200と、第2透明電極90と、裏面電極100とを備えている。
透明中間層300は、ZnOにより形成され、60nmの膜厚を有している。透明中間層300を形成するZnOには0.5%のGaがドープされ、透明中間層300は酸素含有雰囲気下でスパッタリングにより積層される。
本実施形態においては、透明中間層300がさらに積層されることにより、この透明中間層300で入射太陽光の一部が反射されて、非晶質シリコン光電変換層150に再度入射される。
これにより、非晶質シリコン光電変換層150における発電電流が増加する。そして、非晶質シリコン光電変換層150の膜厚を薄くしても、透明中間層300が積層されない場合と同等の発電電流を得ることができる。非晶質シリコン光電変換層150の膜厚を薄くすることにより当該層における光劣化を抑制でき、電池全体としての安定化効率を向上させることができる。
本実施形態における薄膜シリコン太陽電池においては、透明中間層300が、非晶質シリコン光電変換層150と結晶質シリコン光電変換層200との間に積層される。これにより、非晶質シリコン光電変換層150における発電電流が向上される。また、非晶質シリコン光電変換層150の薄膜化が実現される。そして、第1の実施形態に比較して、さらに安定化効率の向上が実現される。
〔第3の実施形態〕
第3の実施形態に係わる薄膜シリコン太陽電池においては、第2の実施形態に係わる薄膜シリコン太陽電池の透明中間層(第1の透明導電層)300の膜厚の値が、安定化効率の向上のために最適化される。
前記第2の実施形態にも記載されているように、透明中間層300の膜厚を厚くすることにより、非晶質シリコン光電変換層150の発電電流を増加させることができる。このとき、透明中間層300により反射される太陽光の波長における結晶質シリコン光電変換層200での発電電流は減少する。実際には、結晶質シリコン光電変換層200においては、非晶質シリコン光電変換層150よりも長波長領域の太陽光による電気エネルギーへの変換が行われている。
従って、透明中間層300の膜厚を最適化することにより、透明中間層300による、結晶質シリコン光電変換層200が吸収すべき長波長領域の太陽光の吸収率を抑制することが必要になる。
表1に、本実施形態に係わる薄膜シリコン太陽電池の透明中間層300の膜厚と、結晶質シリコン太陽電池200における波長800nm(太陽光の長波長領域に対応)の量子効率(入射のうち発電に寄与する割合)との関係を示す。
Figure 2007227631
透明中間層300の膜厚が厚くなると、透明中間層300での長波長領域の太陽光の反射率も増大して結晶質シリコン光電変換層200に入射する光量が減少する。透明中間層300の波長600〜1200nmの光学特性として、光吸収率は1%未満であり、この波長領域に対しては、ほぼ透明である。
一方、透明中間層300の膜厚が厚くなると、透明中間層300と裏面電極100との間で光の閉じ込め効果が増大する。このため、結晶質シリコン光電変換層200に入射した太陽光の吸収率が増大する。表1によると、波長800nmの太陽光に対して、結晶質シリコン光電変換層200における光の閉じ込め効果が有効に作用する(量子効率を一定の値に維持することができる)透明中間層300の膜厚は100nm以下である。
本実施形態により、非晶質シリコン光電変換層150と結晶質シリコン光電変換層200との発電電流バランスを考慮して、最適な透明中間層300の膜厚値が決定される。これにより、より高安定化効率を有する薄膜シリコン積層型太陽電池が実現される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、太陽光の入射側のトップセルとして非晶質シリコン光電変換層150を有し、太陽光の入射側と反対側(裏面電極100側)のボトムセルとして結晶質シリコン光電変換層200を有する、いわゆるタンデム型の薄膜シリコン太陽電池について説明したが、トップセルとボトムセルの間にもう1層の光電変換層(ミドルセル)を有する、いわゆるトリプル型の薄膜シリコン太陽電池や、結晶質シリコン光電変換層200のみを発電層として有する、いわゆるシングル型の薄膜シリコン太陽電池にも本発明は適用可能である。
上記トリプル型の薄膜シリコン太陽電池において、上記第2の実施形態及び第3の実施形態で説明した透明中間層を設ける場合は、ボトムセル(第1の光電変換層)とミドルセル(第2の光電変換層)の間に透明中間層(第1の透明導電層)を設けてもよく、またミドルセル(第2の光電変換層)とトップセル(第3の透明導電層)の間に透明中間層(第2の透明導電層)を設けてもよい。あるいは、ボトムセル(第1の光電変換層)とミドルセル(第2の光電変換層)の間及びミドルセル(第2の光電変換層)とトップセル(第3の透明導電層)の間に、それぞれ透明中間層(第1の透明導電層及び第2の透明導電層)を設けてもよい。
上記実施形態においては、結晶質シリコン光電変換層200(あるいは結晶質i型シリコン層70)の裏面電極100側の表面形状は、結晶質i型シリコン層70の製膜速度を遅くしたり(実施例1)、第1透明電極20を厚膜化したり(実施例2及び実施例4)、これらの方法を組み合わせることにより(実施例3)調整しているが、本発明はこれらに限定されない。例えば、透明絶縁基板11表面に型押し又はエッチング等で凹凸を設ける方法、結晶質シリコン光電変換層200より基板側に設けられたいずれかの層を厚膜化することにより結晶粒を大型化する方法、第1透明電極20の表面にエッチングで凹凸を設ける方法、結晶質シリコン光電変換層200より透明絶縁基板11側に、凹凸を有する層を別途設ける方法等により製造される薄膜シリコン太陽電池及びその製造方法も本発明に含まれる。
また、上記実施形態では、太陽光が透明絶縁基板11から入射する、いわゆるスーパーストレート型の薄膜シリコン太陽電池について説明したが、本発明は、基板と反対側から太陽光が入射する、いわゆるサブストレート型の薄膜シリコン太陽電池に適用することも可能である。この場合、ボトムセルとなる結晶質シリコン光電変換層(あるいは結晶質i型シリコン層)の裏面電極側の表面形状は、基板表面に型押し又はエッチング等で凹凸を設ける方法、裏面電極又は裏面電極と結晶質シリコン光電変換層(ボトムセル)の間の第2透明電極を厚膜化することにより結晶粒を大型化する方法、第2透明電極の表面にエッチングで凹凸を設ける方法、結晶質シリコン光電変換層より基板側に、凹凸を有する層を別途設ける方法等により調整される。
本発明は、例えば、表2に示した構成の光電変換層を有する薄膜シリコン太陽電池に適用できる。
Figure 2007227631
μc−Si: 微結晶シリコン
a−Si: 非晶質シリコン
μc−SiGe: 微結晶シリコンゲルマニウム
a−SiGe: 非晶質シリコンゲルマニウム
従来の、タンデム構造を有した薄膜シリコン太陽電池の概略積層構成を示す図である。 第1の実施形態に係わる薄膜シリコン太陽電池の概略積層構成を示す図である。 比較例1及び実施例1から実施例4に関して、周波数解析における波長とPSDの関係を表すグラフである。 比較例1及び実施例1から実施例4に関して、PSD(2μm)/PSD(1μm)の値と発電電流との関係を表すグラフである。 実施例4から実施例7に関して、周波数解析における波長とPSDの関係を表すグラフである。 実施例4における結晶質i型シリコン層の表面の原子間力顕微鏡像である。 実施例4から実施例7に関して、PSD(2μm)/PSD(1μm)の値と発電電流との関係を表すグラフである。 第2の実施形態に係わる薄膜シリコン太陽電池の概略積層構成を示す図である。
符号の説明
1、11…透明絶縁基板
2、20…第1透明電極
3、30…非晶質p型シリコン層(アモルファスシリコン層)
4、40…非晶質i型シリコン層(アモルファスシリコン層)
5、50…非晶質n型シリコン層(アモルファスシリコン層)
6、60…結晶質p型シリコン層(多結晶シリコン層)
7、70…結晶質i型シリコン層(多結晶シリコン層)
8、80…結晶質n型シリコン層(多結晶シリコン層)
9、90…第2透明電極
10、100…裏面電極
150…非晶質シリコン光電変換層
200…結晶質シリコン光電変換層
300…透明中間層(第1の透明導電層)

Claims (26)

  1. 光の入射面及び該入射面と対向する面を有する第1の光電変換層と、
    該第1の光電変換層における前記入射面と対向する面側に設けられた透明電極と、
    該透明電極における前記第1の光電変換層側の面と対向する面側に設けられた裏面電極とを備えた薄膜シリコン太陽電池であって、
    前記第1の光電変換層における前記入射面と対向する面に係るPSD(2μm)/PSD(1μm)が0.9以上である(但し、PSD(1μm)及びPSD(2μm)は、それぞれ、原子間力顕微鏡で前記入射面と対抗する面の表面形状を三次元分析して三次元表面形状を周波数解析した際の波長1μm及び波長2μmに対応する一次元パワースペクトル密度を表す)薄膜シリコン太陽電池。
  2. 前記PSD(2μm)/PSD(1μm)が2以上である請求項1に記載の薄膜シリコン太陽電池。
  3. 前記第1の光電変換層が、800nm以上の波長を有する光を光電変換可能である請求項1又は請求項2に記載の薄膜シリコン太陽電池。
  4. 前記第1の光電変換層が、結晶質シリコン、結晶質シリコンゲルマニウム及び非晶質シリコンゲルマニウムのいずれかを含む請求項1から請求項3のいずれかに記載の薄膜シリコン太陽電池。
  5. 前記第1の光電変換層が、1μm以上2μm以下の膜厚を有する真性半導体層を含む請求項1から請求項4のいずれかに記載の薄膜シリコン太陽電池。
  6. 前記第1の光電変換層における前記入射面側に第2の光電変換層を備えた請求項1から請求項5のいずれかに記載の薄膜シリコン太陽電池。
  7. 前記第2の光電変換層が、結晶質シリコン又は非晶質シリコンを含む請求項6に記載の薄膜シリコン太陽電池。
  8. 前記第1の光電変換層と前記第2の光電変換層との間に、第1の透明導電層を備えた請求項6又は請求項7に記載の薄膜シリコン太陽電池。
  9. 前記第1の透明導電層がZnO、ITO及びSnOのうちの少なくとも1つを含み、該第1の透明導電層による600nm以上1200nm以下の波長を有する光の吸収率が1%以下である請求項8に記載の薄膜シリコン太陽電池。
  10. 前記第2の光電変換層における前記第1の光電変換層側の面と対向する面側に第3の光電変換層を備えた請求項6から請求項9のいずれかに記載の薄膜シリコン太陽電池。
  11. 前記第3の光電変換層が非晶質シリコンを含む請求項10に記載の薄膜シリコン太陽電池。
  12. 前記第2の光電変換層と前記第3の光電変換層との間に、第2の透明導電層を備えた請求項10又は請求項11に記載の薄膜シリコン太陽電池。
  13. 前記第2の透明導電層がZnO、ITO及びSnOのうちの少なくとも1つを含み、該第2の透明導電層による600nm以上1200nm以下の波長を有する光の吸収率が1%以下である請求項12に記載の薄膜シリコン太陽電池。
  14. 光の入射面及び該入射面と対向する面を有する第1の光電変換層を形成する工程と、
    該第1の光電変換層における前記入射面と対向する面側に透明電極を形成する工程と、
    該透明電極における前記第1の光電変換層側の面と対向する面側に裏面電極を形成する工程とを有する薄膜シリコン太陽電池の製造方法であって、
    前記第1の光電変換層における前記入射面と対向する面に係るPSD(y)/PSD(x)が予め設定した目標値以上(但し、PSD(x)及びPSD(y)は、それぞれ、原子間力顕微鏡で分析して周波数解析した際の波長x及び波長yの一次元パワースペクトル密度を表し、0μm<x≦1μm<y≦2.5μmである)となるように制御する段階を有する薄膜シリコン太陽電池の製造方法。
  15. PSD(y)/PSD(x)≧2である請求項14に記載の薄膜シリコン太陽電池の製造方法。
  16. 前記第1の光電変換層が、800nm以上の波長を有する光を光電変換可能に形成される請求項14又は請求項15に記載の薄膜シリコン太陽電池の製造方法。
  17. 前記第1の光電変換層が、結晶質シリコン、結晶質シリコンゲルマニウム及び非晶質シリコンゲルマニウムのいずれかを含む請求項14から請求項16のいずれかに記載の薄膜シリコン太陽電池の製造方法。
  18. 前記第1の光電変換層内に、1μm以上2μm以下の膜厚を有する真性半導体層を形成する請求項14から請求項17のいずれかに記載の薄膜シリコン太陽電池の製造方法。
  19. 前記第1の光電変換層における前記入射面側に第2の光電変換層を形成する工程を有する請求項14から請求項18のいずれかに記載の薄膜シリコン太陽電池の製造方法。
  20. 前記第2の光電変換層が、結晶質シリコン又は非晶質シリコンを含む請求項19に記載の薄膜シリコン太陽電池の製造方法。
  21. 前記第1の光電変換層と前記第2の光電変換層との間に、第1の透明導電層を形成する工程を有する請求項19又は請求項20に記載の薄膜シリコン太陽電池の製造方法。
  22. 前記第1の透明導電層がZnO、ITO及びSnOのうちの少なくとも1つを含み、該第1の透明導電層による600nm以上1200nm以下の波長を有する光の吸収率を1%以下とする請求項21に記載の薄膜シリコン太陽電池の製造方法。
  23. 前記第2の光電変換層における前記第1の光電変換層側の面と対向する面側に第3の光電変換層を形成する工程を有する請求項19から請求項22のいずれかに記載の薄膜シリコン太陽電池の製造方法。
  24. 前記第3の光電変換層が非晶質シリコンを含む請求項23に記載の薄膜シリコン太陽電池の製造方法。
  25. 前記第2の光電変換層と前記第3の光電変換層との間に、第2の透明導電層を備えた請求項23又は請求項24に記載の薄膜シリコン太陽電池の製造方法。
  26. 前記第2の透明導電層がZnO、ITO及びSnOのうちの少なくとも1つを含み、該第2の透明導電層による600nm以上1200nm以下の波長を有する光の吸収率が1%以下である請求項25に記載の薄膜シリコン太陽電池の製造方法。
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