JP2007227131A - 平面ディスプレイパネル - Google Patents

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知之 中谷
Tomoyoshi Iketani
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
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Abstract

【課題】平面ディスプレイパネルの基板に固定される排気管の曲げモーメントに対する強度を向上させて、折れの発生を防止する。
【解決手段】平面ディスプレイパネルの排気管10が管部10Aとこの管部10Aの径よりも大きい径を有するフレア部10Bとを有し、リング状の成形フリット11が、中心部が排気管10の内部と基板Pの排気孔Paに連通された状態で排気管10のフレア部10Bと基板Pとの間に介装されて、このフレア部10Bと基板Pの基板面にそれぞれ溶着されることにより排気管10を基板Pに対して固定し、排気管10の管部10Aとフレア部10Bの接続部分10aと、成形フリット11とフレア部10Bの接合部S1の内周部との間の距離が、0.3mm以上に設定されている。
【選択図】図2

Description

この発明は、平面ディスプレイの構成に関する。
一般に、二枚の基板の間の空間内において発光を行わせることにより表示画像の形成を行うプラズマディスプレイパネル(PDP)やフィールド・エミッション・ディスプレイパネル(FED)等の平面ディスプレイパネルは、その製造工程において、二枚の基板の間の空間内を真空にするための排気やこの真空にされた空間内に放電ガス等の充填を行うためのチップ管と呼ばれる排気管が、二枚の基板のうちの一方の基板に取り付けられる。
図1は、このような平面ディスプレイパネルに取り付けられる従来の排気管の一例を示す断面図である。
この図1に示される排気管1は、ガラス製で、円筒形の管部1Aと、この管部1Aの先端部のフレア部1Bとから構成されている。
そして、この排気管1は、管部1Aが基板Pに形成された排気口Paと同軸になるように位置決めされた状態で、フレア部1Bが低融点ガラス粉末を主成分とする成形フリット(封着材)2によってシール状態で基板Pの背面に固定される。
このように、排気管1のフレア部1Bは、管部1Aを基板Pに対して安定して固定できるように形成されるものであり、ガラス製の円筒の先端部が加熱加工によってフランジ状になるまで拡開されることにより成形されるか、または、管部1Aとは別体に成形された後、管部1Aの先端部に溶着されて固定される(例えば特許文献1参照)。
このような従来の排気管1は、フレア部1Bが管部1Aの先端部を拡開して形成される場合には、このフレア部1Bの管部1Aとの接続部分1aの肉厚が管部1Aの肉厚よりも薄くなり、また、フレア部1Bが別体に成形されて接続部分1aにおいて管部1Aに溶着される場合にはこの溶着によって、何れの場合にも、この接続部分1aの強度が排気管1の他の部分の強度よりも弱くなっている。
平面ディスプレイパネルの製造時には、排気工程において、基板Pに固定された排気管1の基板Pと反対側の端部に、排気ポンプやガス供給ポンプ等が接続される。
このため、これらポンプとの接続によって、排気管1の接続部分1aに大きな曲げモーメントが作用する場合には、この曲げモーメントによって接続部分1aが破損して、排気管1が折れてしまう虞がある。
また、パネル完成後も、この排気管1は閉じられた状態で基板Pに固定されたまま残されるが、この排気管1に外部から大きな曲げモーメントが作用して接続部分1aが折れてしまった場合には、基板Pの間の空間の真空状態が維持できなくなったり、この空間内に封入されている放電ガス等が漏れ出す原因になる。
特開2004−14332号公報
この発明は、上記のような従来の平面ディスプレイパネルが有している問題点を解決することをその技術的課題の一つとしている。
この発明による平面ディスプレイパネルは、上記課題を達成するために、所要の間隔を開けて対向された二枚の基板の一方の基板にこの二枚の基板の間の空間と外部を連通する排気口が形成され、排気管が、排気口に連通された状態で固定部材を介して一方の基板の外面に固定されている平面ディスプレイパネルにおいて、前記排気管が、一方の基板の外面に対して略直角向きに配置される管部と、この管部の基板に固定される側の端部に一体的に設けられて管部の径よりも大きい径を有するフレア部とを有し、前記固定部材が、リング状に成形されて中心部が排気管の内部と基板の排気孔に連通された状態で排気管のフレア部と基板との間に介装されて、このフレア部と基板の基板面にそれぞれ溶着されることにより排気管を基板に対して固定し、前記排気管の管部とフレア部の接続部分と、固定部材とフレア部の接合部の内周部との間の距離が0.3mm以上に設定されていることを特徴としている。
この発明は、所要の間隔を開けて対向された二枚の基板の一方の基板にこの二枚の基板の間の空間と外部を連通する排気口が形成され、排気管が、排気口に連通された状態で固定部材を介して一方の基板の外面に固定されている平面ディスプレイパネルにおいて、前記排気管が、一方の基板の外面に対して略直角向きに配置される管部と、この管部の基板に固定される側の端部に一体的に設けられて管部の径よりも大きい径を有するフレア部とを有し、前記固定部材が、リング状に成形されて中心部が排気管の内部と基板の排気孔に連通された状態で排気管のフレア部と基板との間に介装されて、このフレア部と基板の基板面にそれぞれ溶着されることにより排気管を基板に対して固定し、前記排気管の管部とフレア部の接続部分と、固定部材とフレア部の接合部の内周部との間の距離が0.3mm以上に設定されている平面ディスプレイパネルをその最良の実施形態としている。
この実施形態による平面ディスプレイパネルは、排気管が基板に固定された際に、排気管と固定部材,基板のそれぞれの熱膨張係数の差異等によって排気管の固定部分に残留応力が発生する場合でも、この残留応力が発生するフレア部と固定部材の接合部と排気管の管部とフレア部の接続部分との間が0.3mm以上離れるように設定されていることによって、この残留応力が発生しているフレア部と固定部材の接合部に近接する管部とフレア部の接続部分への残留応力の影響が小さくなって、排気管の曲げモーメントに対する強度が向上されることにより、強度が弱い管部とフレア部の接続部分において排気管に折れが発生するのを防止することが出来る。
上記平面ディスプレイパネルの実施形態において、固定部材と排気管のフレア部の接合部および固定部材と基板の基板面の接合部のうちの径方向の長さが最小の部分の長さが、4mm以上に設定されていることが好ましい。
これによって、排気管の管部とフレア部の接続部分への残留応力の影響を小さくするためにフレア部と固定部材の接合部と排気管の接続部分との間が0.3mm以上離れるように設定されて、固定部材の径方向の幅が狭められる場合でも、排気管内を密閉する固定部材と排気管のフレア部の接合部および固定部材と基板の基板面の接合部の径方向の長さが、最小でも4mm以上になるように設定されていることによって、この接合部からのリークが防止されて、排気管の曲げモーメントに対する強度保持とリーク防止の双方が確保されるようになる。
さらに、前記平面ディスプレイパネルの実施形態において、排気管の管部とフレア部の接続部分と、排気管が固定された基板の基板面との間の距離を1mm以上に設定するのが好ましい。
この残留応力が発生する固定部材と基板の接合部と排気管の接続部分との間が1mm以上離れるように設定されていることによって、固定部材と基板の接合部に発生している残留応力の管部とフレア部の接続部分への影響が小さくなって、排気管の曲げモーメントに対する強度が向上されることにより、強度が弱い管部とフレア部の接続部分において排気管に折れが発生するのがさらに防止されるようになる。
さらに、前記平面ディスプレイパネルの実施形態において、排気管のフレア部を、管部との接続部分からこの管部の軸線に沿って一方の基板の外面の方向にゆくほど拡径される形状に成形するとともに、このフレア部の壁面の管部の軸線に対する角度を85°以下に設定するのが好ましい。
このように、フレア部が、その壁面の管部の軸線に対する角度が85°以下に設定された略円錐形等の形状に成形されていることによって、残留応力が発生する固定部材と基板の接合部と排気管の管部とフレア部の接続部分との間の距離が、フレア部がその壁面の管部の軸線に対する角度が90°のフランジ形状に成形されている場合に比較して長くなり、これによって、固定部材と基板の接合部に発生している残留応力の管部とフレア部の接続部分への影響が小さくなって、排気管の曲げモーメントに対する強度が向上されて、強度が弱い管部とフレア部の接続部分において排気管に折れが発生するのがさらに防止されるようになる。
さらに、前記平面ディスプレイパネルの実施形態において、排気管のフレア部の外周部にこのフレア部から一方の基板の外面の方向に張り出して内側に固定部材が嵌合されるリング状の嵌合部を形成するのが好ましい。
この嵌合部によって、フレア部と固定部材の接合部の面積が嵌合部の分だけ拡大されて、リークの発生がより防止されるようになり、また、その分、排気管の管部とフレア部の接続部分とフレア部と固定部材の接合部の内周部との間の距離を長くして、排気管の曲げモーメントに対する強度を向上させることが出来るようになる。
さらに、前記平面ディスプレイパネルの実施形態において、排気管を基板に固定する固定部材の軸線方向の厚さを内周側から外周側にゆくほど薄くなるように成形するのが好ましい。
これによって、排気管のフレア部が略円錐形状に成形されている場合でも、排気管が固定部材によって確実に基板に固定されるようになる。
図2は、この発明による平面ディスプレイパネルの実施形態における一実施例を示す断面図である。
この図2において、排気管10は、管部10Aとフレア部10Bとから構成されており、フレア部10Bは、管部10Aの先端部(図2において下側の端部)に、径が先端側(図2において下側)に行くほど大きくなる向きに一体的に固定されている。
なお、この排気管10のフレア部10Bは、管部10Aの先端部が加熱加工されて拡開されることにより管部10Aと一体成形されていてもよく、または、管部10Aとは別体に成形された後、管部10Aの先端部に溶着されて固定されていてもよい。
この排気管10は、管部10Aが基板Pに対して直角向きにされるとともに基板Pに形成された排気口Paに対して同軸になるように位置決めされた後、フレア部10Bと基板Pとの間に、低融点ガラス粉末を主成分とする封着材によってリング状に成形された成形フリット11が介装されて、この成形フリット11がフレア部10Bと基板Pの基板面にそれぞれ溶着されることによって、基板Pに対して固定される。
この成形フリット11は、その内径d11が、排気管10の管部10Aの内径d10よりも大きくなるように成形されており、外径はフレア部10Bの外径とほぼ等しくなっていて、フレア部10Bと基板Pの間に全体が収まって、排気管10と基板Pとの間を封止している。
ここで、一般に、基板に排気管を固定した場合に、排気管の基板に固定される部分(フレア部)と基板との間に、排気管と成形フリット,基板のそれぞれの熱膨張係数の差異等によって残留応力が発生し、前述したように強度が弱い排気管の管部とフレア部の接続部分が、基板とこの基板に固定されている排気管との間の残留応力が発生している部分に近接しているために、排気管の接続部分に対して残留応力が影響して、排気管の曲げモーメントに対する強度が大きく弱められてしまうことが考えられる。
このため、排気管の曲げモーメントに対する強度低下を防止するためには、排気管を基板に固定した際に発生する残留応力の排気管の管部とフレア部の接続部分に対する影響を小さくすることが必要であると考えられる。
本願発明者は、上記のような観点から、排気管10の管部10Aとフレア部10Bとの接続部分10aと、基板Pとフレア部10Bの間の残留応力が発生している部分との間の距離に着目し、接続部分10aが排気管10と基板Pとの間に発生している残留応力の影響を受け難い構造を設計するために、各種の強度試験を行った。
以下、この強度試験について説明を行う。
先ず、フレア部10Bと成形フリット11の接合部S1に発生している残留応力の排気管10の接続部分10aに対する影響を調べる強度試験1を行った。
ここで、図2において、排気管10のフレア部10Bの円錐角(フレア部10Bの内周面の軸線に対する傾斜角度)をθとし、排気管10の管部10Aとフレア部10Bの接続部分10aと、フレア部10Bと成形フリット11の接合部S1の内周部との間の距離をmとする。
この強度試験1には、PDPの排気管として広く利用されている日本電気硝子(株)製FE−2によってフレア部10Bの円錐角θが80°で各部分の平断面形状が円形になるように成形された排気管10と、PDPの基板として広く用いられている高歪点ガラスである旭硝子(株)製PD200によって成形された基板Pと、結晶性の低融点フリットガラスによって成形された成形フリット11が用いられた。
排気管10の接続部分10aの外側面の曲率半径rは、0.5mmに設定されされている。
試験用の成形フリット11は、排気管10の接続部分10aと接合部S1の内周部との間の距離mが0mmから0.5mmまでの0.1mm間隔で設定されるように、それぞれの内径が設定され、フレア部10Bに当接される側の端面の軸線に対する傾斜角θ1が、リーク防止のためフレア部10Bの円錐角θと同じ80°に設定され、気管10を基板Pに固定している状態で、排気管10の接続部分10aと基板Pの基板面との間の距離nを1mmに設定するように、その厚さが設定され、さらに、成形フリット11の径方向の幅が、内周部の厚さと外周縁部の厚さの差Δtが0.5mmになるように設定されている。
この強度試験1は、図2に示されるように、排気管10の管部10Aに対して、基板Pの基板面からの距離h1が55mmの位置に4kgfの荷重Fが負荷されている状態で、排気管10の接続部分10aに折れが発生するか否かを検証することにより行われた。
なお、この負荷条件は、PDPの製造時の排気工程において排気管に負荷される実際の加重を基準にして、排気管に負荷される曲げモーメントが実際よりも大きくなる様に設定されている。
以上の条件で行われた強度試験1の結果が、図3に示されている。
この図3に示されるように、この強度試験1において、排気管10の接続部分10aとフレア部10Bと成形フリット11の接合部S1の内周部との間の距離mの値が0〜0.2mmのときには、排気管10の接続部分10aに折れが発生したが、距離mの値が0.3mm以上の場合には、接続部分10aに折れは発生しなかった。
この強度試験1の結果から、成形フリット11によって排気管10を基板Pに固定した際に排気管10のフレア部10Bと成形フリット11の接合部S1に発生する残留応力が、排気管10の接続部分10aの曲げモーメントに対する強度に影響を及ぼしていることが確認され、さらに、接続部分10aと接合部S1の内周部との間の距離mを0.3mm以上に設定することによって、排気管10と成形フリット11との間に発生する残留応力の影響が小さくなって、製造工程において排気管に負荷される曲げモーメントの想定値に対して、排気管に折れが発生するのを防止出来ることが分かる。
なお、上記の強度試験1は、排気管10のフレア部10Bの円錐角θが80°の場合について行われているが、円錐角θが他の角度に設定されている場合でも、接続部分10aと接合部S1の内周部との間の距離mを所定置以上に設定することによって、残留応力の接続部分10aに対する影響を減少させることが出来、例えば図4に示されるようにフレア部10Bの円錐角θが90°に設定されている場合でも、距離mが0.3mm以上に設定されることによって、排気管10の基板Pに固定されている際の曲げモーメントに対する強度を増加させることが出来る。
なお、上記の強度試験1において、排気管10の接続部分10aと接合部S1の内周部との間の距離mを大きくするために、成形フリット11の径方向の幅が小さくなる場合には、フレア部10Bと成形フリット11の接合部S1および成形フリット11と基板Pの接合部S2におけるリーク発生の問題が生じる。
特に成形フリット11を形成するフリット材として結晶性の材質が用いられた場合には、排気管10を基板Pに固定した際に加熱によって成形フリット11の結晶状態が粗になることによって、微小リークが発生してしまう虞がある。
このため、成形フリット11の上記の強度試験1と合わせて、成形フリット11の径方向の幅を種々に設定して、成形フリット11による排気管10の固定部分からのリーク試験を行った。
すなわち、成形フリット11とフレア部10Bの接合部S1および成形フリット11と基板Pの接合部S2のうちの径方向の長さ(密封されている部分の長さ)が最も小さい部分の長さが、それぞれ、1mmから6mmの間で1mm間隔の長さになるような複数の試験用成形フリット11を用意して、このリーク試験を行った。
なお、この接合部S1とS2のうちの径方向の長さが最小になる部分の位置は、排気管10を基板Pに固定したときの成形フリット11の状態によって異なるため、排気管10を基板Pに固定したときの実際の成形フリット11の状態を観察して、接合部S1とS2の径方向の長さが最小になっている部分の長さがそれぞれ1mm〜6mmの値になっていることを確認してリーク試験を行った。
さらに、上記以外の排気管10等の条件は、前記の強度試験1の場合と同じ条件に設定し、管部10Aの端部に市販のリークディテクタを取り付けて、接合部S1とS2においてリークが発生しているかを確認するリークチェックを行うことによって、リーク試験を行った。
以上の条件で行われたリーク試験の結果が、図5に示されている。
この図5に示されるように、接合部S1およびS2のうちの径方向の長さが最小の部分の長さが1mmないし3mmのときには、接合部S1またはS2においてリークが発生するが、4mm以上のときにはリークは発生していない。
従って、このリーク試験の結果から、前述した図3の強度試験1の結果に基づいて接続部分10aと接合面S1の内周部との間の距離mを0.3mm以上に設定し、これによって成形フリット11の径方向の幅が小さくなる場合でも、接合部S1およびS2の径方向の長さの最小値が4mm以上になるように成形フリット11の径方向の幅を設定することによって、排気管10の曲げモーメントに対する強度保持とリーク防止の双方を確保することが出来るようになる。
次に、成形フリット11と基板Pの接合部S2に発生している残留応力の排気管10の接続部分10aに対する影響を調べる強度試験2を行った。
この強度試験2は、接続部分10aと接合部S1の内周部との距離mが0.3mmに設定され、排気管10の接続部分10aと基板Pの基板面との距離nが0.5mmから3mmまで0.5mm間隔に設定され、他の条件(円錐角θ等)は前記の強度試験1の場合と同一条件に設定された複数の試験用排気管10を用い、荷重5kgfを強度試験1の場合と同じ位置に負荷することによって、それぞれ、排気管10の曲げモーメントに対する強度試験を行った。
以上の条件で行われた強度試験2の結果が、図6に示されている。
この図6に示されるように、この強度試験2において、排気管10の接続部分10aと基板Pの基板面との距離nが0.5mmのときに排気管10の接続部分10aに折れが発生したが、距離nが1mm以上の場合には、5kgfの負荷荷重に対しても接続部分10aに折れは発生しなかった。
この強度試験2の結果から、成形フリット11によって排気管10を基板Pに固定した際に成形フリット11と基板Pの接合部S2に発生している残留応力が、排気管10の接続部分10aの曲げモーメントに対する強度に影響を及ぼしていることが確認され、さらに、接続部分10aと接合部S2の距離nを1mm以上に設定すると、接合部S2に発生する残留応力の影響が小さくなって、製造工程において排気管に負荷される曲げモーメントの想定値に対して、排気管に折れが発生するのを防止出来ることが分かる。
なお、排気管10の接続部分10aと接合部S2の距離nが小さい場合には、接合部S1と接合部S2の距離も小さくなり、これらの部分における残留応力が相互に影響しあって排気管10の接続部分10aの強度がさらに弱められると考えられるが、上記のように接続部分10aと接合部S2の距離nが1mm以上に設定されることにより、接合部S1と接合部S2の距離も長くなって、これらの部分の残留応力の相互佐用による影響が減少される。
次に、排気管10のフレア部10Bの円錐角θがそれぞれ45°から90°まで5°間隔で設定(この場合に、接続部分10aの外側面の曲率半径rが常にr≧0.5mmとなるように設定)された複数の試験用排気管10を用い、接続部分10aと接合面S1の内周部との間の距離mを0.3mmに設定し、負荷荷重Fを5kgfに設定し、他の条件を前記強度試験1の場合と同一条件にして、排気管10の曲げモーメントに対する強度試験3を行った。
なお、成形フリット11の排気管10のフレア部10Bに当接される側の端面の軸線に対する傾斜角θ1は、排気管10のフレア部10Bの円錐角θに合わせてほぼ同一になるように設定した。
以上の条件で行われた強度試験3の結果が、図7に示されている。
この図7に示されるように、この強度試験において、円錐角θが90°のときには接続部分10aにおいて排気管10に折れが発生したが、円錐角θが85°以下の場合には、負荷加重Fが5kgfの場合でも折れは発生しなかった。
このようにフレア部10Bの円錐角θが90°のときに接続部分10aにおいて排気管10が折れ易くなるのは、フレア部10Bの円錐角θが90°の完全なフランジ形状の場合には、フレア部10Bが略円錐形である場合よりも接続部分10aが基板Pに近接する位置に位置されるため、排気管10に対する負荷加重Fの作用点と基板Pの基板面との間の距離h1(図2参照)が同一の場合に、この負荷加重Fの作用点と接続部分10aの間の距離h2が長くなって、接続部分10aに作用する曲げモーメントが、フレア部10Bが略円錐形である場合よりも大きくなってしまうからと考えられる。
以上の結果から、フレア部10Bの形状が、円錐角θが90°のフランジ形状ではなく、フレア部10Bの外端部が接続部分10aから基板側(図2において下方側)に張り出す略円錐形であれば、排気管10と成形フリット11との間に発生する残留応力の影響が小さくなって、製造工程において排気管に負荷される曲げモーメントの想定値に対して、排気管に折れが発生するのを防止出来ることが分かる。
図8は、この発明による実施形態の他の実施例を示している。
この実施例における排気管20は、フレア部20Bの外周縁部に、このフレア部20Bの外周縁部から基板側(図8において下方側)の突出するリング状の嵌合壁20Baが設けられており、この嵌合壁20Ba内に成形フリット11が嵌合されるようになっている。
この排気管20は、嵌合壁20Baによって、フレア部20Bと成形フリット11との接合部S11の面積が拡大されて、リークの発生がより防止されるようになり、また、その分、管部20Aとフレア部20Bの接続部分20aと接合部S11の内周部との間の距離m1を長くして、排気管20の曲げモーメントに対する強度をさらに向上させることが出来るようになる。
なお、上記各実施例においては、フレア部と成形フリットの各部における平断面形状がそれぞれ円形となるように成形されている例が示されているが、フレア部と成形フリットは、それぞれの平断面形状が楕円や多角形形状となるように成形されていても良い。
また、排気管と成形フリットは、互いに分離されていて排気管を基板に固定する際に互いに溶着されても良く、基板への固定前に成形フリットが排気管に仮固定されて一体化されても良い。
上記各実施例における平面ディスプレイパネルは、所要の間隔を開けて対向された二枚の基板の一方の基板にこの二枚の基板の間の空間と外部を連通する排気口が形成され、排気管が、排気口に連通された状態で固定部材を介して一方の基板の外面に固定されている平面ディスプレイパネルにおいて、前記排気管が、一方の基板の外面に対して略直角向きに配置される管部と、この管部の基板に固定される側の端部に一体的に設けられて管部の径よりも大きい径を有するフレア部とを有し、前記固定部材が、リング状に成形されて中心部が排気管の内部と基板の排気孔に連通された状態で排気管のフレア部と基板との間に介装されて、このフレア部と基板基板面にそれぞれ溶着されることにより排気管を基板に対して固定し、前記排気管の管部とフレア部の接続部分と、固定部材とフレア部の接合部の内周部との間の距離が0.3mm以上に設定されている平面ディスプレイパネルを、その上位概念の実施形態としている。
この上位概念を構成する実施形態による平面ディスプレイパネルは、排気管が基板に固定された際に、排気管と固定部材,基板のそれぞれの熱膨張係数の差異等によって排気管の固定部分に残留応力が発生する場合でも、この残留応力が発生するフレア部と固定部材の接合部と排気管の管部とフレア部の接続部分との間が0.3mm以上離れるように設定されていることによって、この残留応力が発生しているフレア部と固定部材の接合部に近接する管部とフレア部の接続部分への残留応力の影響が小さくなって、排気管の曲げモーメントに対する強度が向上されることにより、強度が弱い管部とフレア部の接続部分において排気管に折れが発生するのを防止することが出来る。
従来例を示す側断面図である。 この発明の実施形態における一実施例を示す側断面図である。 同実施例における平面ディスプレイパネルの強度試験1の結果を示す表図である。 同実施例における平面ディスプレイパネルの変形例を示す側断面図である。 同実施例における平面ディスプレイパネルのリーク試験の結果を示す表図である。 同実施例における平面ディスプレイパネルの強度試験2の結果を示す表図である。 同実施例における平面ディスプレイパネルの強度試験3の結果を示す表図である。 同実施例における平面ディスプレイパネルの他の変形例を示す側断面図である。
符号の説明
10,20 …排気管
10A,20A …管部
10B,20B …フレア部
10a,20a …接続部分
20Ba …嵌合壁(嵌合部)
11 …成形フリット(固定部材)
P …基板
Pa …排気口
S1,S2,S11 …接合部

Claims (7)

  1. 所要の間隔を開けて対向された二枚の基板の一方の基板にこの二枚の基板の間の空間と外部を連通する排気口が形成され、排気管が、排気口に連通された状態で固定部材を介して一方の基板の外面に固定されている平面ディスプレイパネルにおいて、
    前記排気管が、一方の基板の外面に対して略直角向きに配置される管部と、この管部の基板に固定される側の端部に一体的に設けられて管部の径よりも大きい径を有するフレア部とを有し、
    前記固定部材が、リング状に成形されて中心部が排気管の内部と基板の排気孔に連通された状態で排気管のフレア部と基板との間に介装されて、このフレア部と基板の基板面にそれぞれ溶着されることにより排気管を基板に対して固定し、
    前記排気管の管部とフレア部の接続部分と、固定部材とフレア部の接合部の内周部との間の距離が0.3mm以上に設定されていることを特徴とする平面ディスプレイパネル。
  2. 前記固定部材と排気管のフレア部の接合部および固定部材と基板の基板面の接合部のうちの径方向の長さが最小の部分の長さが、4mm以上に設定されている請求項1に記載の平面ディスプレイパネル。
  3. 前記排気管の管部とフレア部の接続部分と、排気管が固定された基板の基板面との間の距離が1mm以上に設定されている請求項1に記載の平面ディスプレイパネル。
  4. 前記排気管のフレア部が、管部との接続部分からこの管部の軸線に沿って一方の基板の外面の方向にゆくほど拡径される形状を有している請求項1に記載の平面ディスプレイパネル。
  5. 前記管部の軸線に対するフレア部の壁面の角度が85°以下に設定されている請求項4に記載の平面ディスプレイパネル。
  6. 前記排気管が、フレア部の外周部に、このフレア部から一方の基板の外面の方向に張り出して内側に固定部材が嵌合されるリング状の嵌合部が形成されている請求項1の記載の平面ディスプレイパネル。
  7. 前記固定部材の軸線方向の厚さが内周側から外周側にゆくほど薄くなっている請求項1に記載の平面ディスプレイパネル。
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