JP2007225014A - 動圧流体軸受の製造方法および、それを用いたスピンドルモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】両端開口型流体軸受に必要な潤滑流体量を、軸受内部に空気の混入を防止しながら、安価で容易な方法で調整する動圧流体軸受の製造方法を提供する。
【解決手段】磁気ディスク駆動装置などに用いられる両端開口型軸受を製造するに際して、両端開口型の動圧流体軸受を真空注油工法にて、軸受内部に潤滑流体を注入した後、軸受開口部より余剰潤滑流体を吸引ノズルにて吸引し、軸受に必要な潤滑流体量とするために、軸受開口部の潤滑流体量を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気ディスク駆動装置などに使用される動圧流体軸受の製造方法に関するものである。より詳細には、両端開口型動圧流体軸受に必要な潤滑流体量を調整する技術に関する。
磁気ディスク駆動装置、例えばハ−ドディスク駆動装置などの信号記録再生装置に用いられるモ−タには、近年、動圧流体軸受を用いることが多くなってきている。動圧流体軸受は、回転体と固定体の間に潤滑流体、例えばオイル、グリ−ス、空気、イオン性液体などを介在させ、その潤滑流体に生ずる動圧を支持力としている軸受である。動圧流体軸受の回転体と固定体の間は、潤滑流体に動圧を支持力として発生させるために微小隙間となっており、軸受構成部品の加工精度および、組立精度に関しては、高精度が必要となっている。その高精度が必要な組立精度の中でも、潤滑流体を軸受内部に必要量注入することは動圧流体軸受にとって重要になっている。例えば、動圧流体軸受に潤滑流体が多く注入されている場合は、高温時などに潤滑流体が膨張して軸受外へ漏れてしまい、磁気ディスクなどへ飛散してデ−タの読み書きが不可能になるという問題が発生する。逆に、動圧流体軸受に潤滑流体に注入されている量が少なければ、長時間軸受を回転させることで潤滑流体が蒸発し、動圧を発生させるための必要潤滑流体量不足になり、流体軸受に必要な支持力を発生させることが出来なくなる。若しくは、軸受内部への空気混入などが生じて、動圧流体軸受に必要な高回転精度が確保できなくなるなどの問題が発生してしまう。
つまり、潤滑流体を軸受内部に必要量注入するということは、高温時における動圧流体軸受の開口部から外部へ漏れ防止、蒸発などによる潤滑流体量不足防止などの動圧流体軸受としての性能、信頼性を左右するというくらい、重要なものである。図7を用いて、その潤滑流体を軸受内部に必要量注入する従来例について説明する。
図7は従来の一端開口型モ−タ断面図および、潤滑流体(オイル)充填装置の断面図である。まず、チャンバ100の壁面にある図示しない開口部から潤滑流体未充填の動圧流体軸受101を挿入し、チャンバ100内の所定位置に設置し、開口部およびバルブ102を閉じ、バルブ103を開いて真空ポンプ104を作動させる。そして予め設定しておいた第一の真空度P1に達した時点で、真空ポンプ104を停止させる。その後、動圧流体軸受101を真空度P1下で所定時間T1の間保持した後に、潤滑流体注入を開始する。
潤滑流体注入を行うためには、先ず潤滑流体注入口105を、可動部106を平行移動および回転させることにより、動圧流体軸受101のテーパシール部(テーパ部)107の真上に位置決めする。その後、潤滑流体槽108に貯留された潤滑流体を潤滑剤吸込口109から吸込み、予め設定された第一の潤滑流体量V1だけ正確に潤滑流体注入口105に送り込むニードルバルブ110を作動させる。次にフィルタ111により防塵された外気を、バルブ102を所定量および所定時間緩め、再度締めることにより流入させ、チャンバ100内の気圧を真空度P2に高める。これにより、注入された潤滑流体量V1を、軸受間隙内部に押し込む。
次にカメラ112を、可動部113を平行移動および回転させることにより、テーパシール部107の内部が観察できる位置に移動させ、注入潤滑流体の充填量を観察する。この観察結果に基づいて、この軸受部に最適潤滑流体量を充填するのに必要な追加潤滑流体量である第二の潤滑流体量V2を決定する。そしてニードルバルブ110にて、第二の潤滑流体量V2を正確に潤滑流体オイル槽108から吸込み、潤滑流体オイル注入口105に送り込むことにより、テーパシール部107に第二の潤滑流体量V2を注入する。
最後に外気開放バルブ102を開放することにより、テーパシール部107にあった第二の潤滑流体量V2を軸受間隙の中に再度注入し、この軸受部への最適潤滑流体量の充填を完了する。
また、個々の軸受部への最適オイル量充填のために、カメラ112により観察された画像に基づく潤滑流体除去量の決定(バキュームノズル114の先端位置の決定)は、人為的に行っても良いし、所定の画像処理により行っても良い。更に軸受間隙部の容積に比較して大きなテーパシール部107(例えば100% 以上)の容積を有する流体動圧軸受では、テーパシール部107に対する一定位置にバキュームノズル114の先端部が位置する様に位置調整した後に、ノズル周辺気圧に対して一定の圧力差の吸い取り圧をバキュームノズル114の先端部に印加することにより、余分なオイルの除去を行っても良い。
特開2005−098393号公報 特開2004−150605号公報
しかしながら、前記従来の潤滑流体除去方法は、下記の課題を有する。
まず、前記真空チャンバ100内にて軸受内部の潤滑流体を除去する際の潤滑流体除去量の決定方法である。カメラ112などの画像処理や、非接触の液面計などを用いて潤滑流体の除去量を決めていると記載されているが、前記真空チャンバ100内にて上述した作業を行うとなれば市販されている真空チャンバ−を大幅に改造しなければならないので、設備費が高くなる。また、減圧されている真空チャンバ内での作業なので、圧力を一定に保ちながらの作業であるために、大気圧環境下と比較して作業性が極端に悪くなる。
上述したように、一端開口型(他方は閉塞)の軸受での潤滑流体除去方法は、設備費が高くなり作業性が悪くなるという課題を有している。また、さらに両端開口型の軸受については下記の課題を有する。
一方、両端開口型軸受は、両端が開口しているために一端開口型軸受のように一方開口部から潤滑流体除去を行うと、他方開口部の潤滑流体の液面も変化する。そのため、潤滑流体除去量を軸受両端からカメラなどを用いて計測しなければなく、上述した一端開口型軸受の潤滑流体除去設備費以上に多くの設備費を有してしまう。
また、一方開口部からだけ潤滑流体除去をすれば、他方の軸受開口部の潤滑流体の液面が変化することとなり、その結果、シャフトとスリーブの隙間部に充填する潤滑流体に空気が巻き込まれる。例えば、一端開口部から軸受に必要な潤滑流体を調整する場合、両端開口部の潤滑流体量が常に同じ量、つまり、軸受端面からの潤滑流体表面までの距離(以降、液面高さとする)が同じであれば、つりあいの関係からテーパシール形状となっている両端開口部に潤滑流体が保持され、空気の巻き込みなどは発生しない。しかしながら、両端開口部の液面高さを常につりあっているかどうかを確認しながら軸受に必要な潤滑流体を調整することは、両端開口部の潤滑流体の液面高さが常に安定するまで待機することが必要となり、多くの工程および手間を要することとなり、結果、製造コスト高になってしまう。また、両端開口部の液面高さのつりあいを考慮しないで一方開口部からのみ軸受に必要な潤滑流体の調整を行えば、一方開口部は常に潤滑流体にて満たされているが、他方開口部の潤滑流体液面は、徐々に軸受部に近づくように変化し、軸受部にまで達して、結果、軸受部に空気が混入する。
以上のように、両端開口型軸受の潤滑流体除去方法には一端開口型軸受の潤滑流体除去方法に加えて以上の課題を有している。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、両端開口型軸受の潤滑流体量を設計注入量にするための潤滑流体除去方法および、その潤滑流体除去方法を用いたスピンドルモ−タを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の動圧流体軸受の製造方法は、軸受孔としての開口部を有するスリーブと、前記スリーブに対して相対回転可能な状態で前記スリーブとの間に隙間部を有して配置されたシャフト部と、前記隙間部に充填される潤滑流体と、前記開口部には前記スリーブとシャフト部との対向する少なくとも一方の面にテーパ部が形成された動圧流体軸受を大気圧より低い第一の圧力環境下にて前記隙間部に潤滑流体を滴下注入する第一の工程と、前記動圧流体軸受を前記第一の圧力より高い第二の圧力環境下にて前記滴下状態を所定時間放置することで前記隙間部に潤滑流体を充填する第二の工程と、前記工程において充填された前記潤滑流体の界面と前記テーパ部を有する前記開口部側上面との差を測定し潤滑流体量を検査する第三の工程と、その測定結果をみて前記潤滑流体の界面が前記開口部側上面より差が大のときは前記潤滑流体の界面を前記開口部側上面よりも小とする前記テーパ部に必要な潤滑流体量にノズルを用いて吸引除去する第四の工程とを備えたことを特徴としたものである。
本発明によれば、両端開口型軸受の必要な潤滑流体量を空気の混入を防止しながら十二分に潤滑剤を充填することが可能であり、簡単に余剰潤滑流体も除去、調整できる。
さらに、本発明の請求項2に記載の動圧流体軸受の製造方法は、前記第一の圧力環境下を0.1Paより低くしたことを特徴としたものである。
また、本発明の請求項3に記載の動圧流体軸受の製造方法は、前記第二の圧力環境下において放置する所定時間を0.5Hr以上としたことを特徴としたものである。
また、本発明の請求項4に記載の動圧流体軸受の製造方法は、前記第二の圧力環境下を大気圧環境下としたことを特徴としたものである。
また、本発明の請求項5に記載の動圧流体軸受の製造方法は、前記動圧流体軸受の開口部の両端から前記潤滑流体量に吸引除去することを特徴としたものである。
また、本発明の請求項6に記載の動圧流体軸受の製造方法は、前記動圧流体軸受の開口部を水平方向にした状態で前記開口部の両端より前記隙間部に必要な潤滑流体量にノズルを用いて吸引除去したことを特徴としたものである。
また、本発明の請求項7に記載の動圧流体軸受の製造方法は、前記動圧流体軸受の開口部の両端より前記隙間部に必要な潤滑流体量にノズルを用いて吸引除去する際に用いる前記ノズルの先端に撥油剤を塗布したことを特徴としたものである。
また、本発明の請求項8に記載の動圧流体軸受の製造方法は、大気圧より低い第一の圧力環境下にて、前記動圧流体軸受に潤滑流体を滴下注入する工程を2回以上繰り返すことを特徴としたものである。
また、本発明の請求項9に記載の動圧流体軸受は、前記隙間部の潤滑流体が、開口部の両端から流出させないためのテーパ部を構成した動圧流体軸受について、請求項1〜8に記載された製造方法により前記隙間部に必要な潤滑流体量にノズルを用いてに吸引除去したことを特徴としたものである。
また、本発明の請求項10に記載のスピンドルモータは、請求項1から8に記載された製造方法により製造された動圧流体軸受および、請求項9に記載された動圧流体軸受を用いて構成されたことを特徴としたものである。
本発明の動圧流体軸受の製造方法によれば、隙間部(軸受内部)に空気の混入を防止しながら動圧流体軸受に必要な潤滑流体量を軸受開口部から容易に調整することができる。また、潤滑流体量を軸受の両端開口部から行うので、作業時間が半分になり、コストダウンも可能となる。
また、軸受の両端開口部の潤滑流体液面高さを安定させ、両端開口部の液面高さを同じにすることが可能となり、動圧流体軸受に必要な潤滑流体量を軸受開口部から容易に調整することができる。また、真空注油では潤滑流体を注入しきれていないと思われるピンホール部や、圧入、接着、溶接などの工法にて固定されている隙間にまで潤滑流体を注入することが可能となり、動圧流体軸受に必要な潤滑流体を正確に調整することができる。
さらに、軸受の隙間部に潤滑流体を十二分に充填することが可能となり、軸受の隙間部に空気の混入などを防止することができる。
また、軸受の両端開口部の液面高さを同じ高さ保った状態にて動圧流体軸受に必要な潤滑流体量を軸受開口部から容易に調整することができるので、軸受内部(動圧発生溝部分)へ空気が混入することがなくなり、必要な高回転精度が確保された軸受を提供することが可能となる。
請求項5の製造方法によれば、軸受に必要な潤滑流体量を調整する前に、軸受の両端開口部分の液面高さを同じ高さに保持することとなり、両端開口部から両端部とも同量の潤滑流体をほぼ同時に調整することが可能となり、作業時間短縮が可能となる。また、調整するための設備(制御装置)を容易、かつ安価にすることも可能となる。
請求項6の製造方法によれば、軸受を軸に平行に置いてある状態の潤滑流体の液面と比べて、潤滑流体の自重の影響がなくなり、両端開口部分の潤滑流体の液面がより、等しくなり、より潤滑流体を調整しやすくなる。
請求項7の製造方法によれば、ノズル先端に潤滑流体が付着することなく、調整する量分だけを確実に吸引することが可能となり、より正確に軸受に必要な潤滑流体の調整が可能となる。
請求項8の製造方法によれば、軸受内部に空気の混入などがなく、十二分に潤滑流体を充填することが可能となる。また、注油工程を2回以上としたことで、一回の潤滑流体塗布量が少量となることで、潤滑流体が軸受に付着する部分を最小限にすることが可能となり、注油後および、潤滑流体量の調整後の軸受に付着した潤滑流体のふき取り作業を短縮することが可能となる。
請求項9の動圧流体軸受および、請求項10のスピンドルモ−タは、上述された製造方法により製造された動圧流体軸受を用いて構成されているので大量生産においても、安定して安価かつ正確に、そして軸受内部に空気が含まれていない潤滑流体が充填することが可能である。よって、性能面、信頼性面において優れた動圧流体軸受および、スピンドルモ−タを提供することが可能となる。
以下に、本発明の動圧流体軸受の必要な潤滑流体量を調整する製造方法及び動圧流体軸受及びスピンドルモータの実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
本実施形態に係る動圧流体軸受である流体軸受装置4を用いたスピンドルモータ1について、図1および図2を用いて説明すれば以下の通りである。
[スピンドルモータ1の全体構成]
スピンドルモータ1は、図1に示すように、主に、ベース2と、ロータ3と、流体軸受装置4と、ステータ5とを備えている。ベース2は、スピンドルモータ1の静止側の部分(固定部)を構成しており、記録ディスク装置(記録再生装置)のハウジングの一部である。なお、ベース2は、ハウジングと別部材であってもよい。また、ベース2は、筒状部21を有しており、筒状部21の内周側には、流体軸受装置4のシャフト41(図2参照)の一端が固定されている。
ロータ3は、スピンドルモータ1の回転側の部材であって、磁気回路で発生する回転力により回転駆動される。流体軸受装置4は、図2に示すように、ベース2およびステータ5に対して相対回転可能な状態で支持するための装置である。なお、ロータ3の構成、及び流体軸受装置4については後段にて詳述する。
ステータ5は、後述するバックヨーク32およびロータマグネット33とともに磁気回路を構成しており、筒状部21の外周側に固定されている。そして、この磁気回路により発生した回転方向の駆動力により、ベース2およびステータ5に対してロータ3が回転駆動される。
[ロータ3の構成]
ロータ3は、図1に示すように、バックヨーク32と、ロータマグネット33と、ロータハブ31と、を有している。
バックヨーク32は、ロータハブ31の軸方向下側に設けられた環状の部材であり、圧入等により固定されている。また、バックヨーク32は、磁性体によって構成されている。
ロータマグネット33は、ステータ5の半径方向における外周側において対向するように配置された環状の部材であって、バックヨーク32の内周側に固定されている。
ロータハブ31は、記録ディスクM(図示せず)が装着される部材であり、後述するスリーブ42(図2参照)の外周側に接着等により固定されている。また、ロータハブ31は、図1に示すように、ロータハブ本体34と、ディスク載置部35とを有している。
ロータハブ本体34は、記録ディスクMを半径方向に支持する筒状の部分であって、スリーブ42の外周側に固定されている。ロータハブ本体34の外周側には、例えば、3枚の記録ディスクMが挿嵌される。
ディスク載置部35は、記録ディスクMを載置するための環状の部分であり、ロータハブ本体34の軸方向における下端部の外周側に形成されている。なお、記録ディスクMとしては、例えば、情報アクセス手段(図示せず)によって情報を読み書きできる磁気ディスク等が含まれる。また、記録ディスクMは、クランパP(図示せず)によってロータハブ本体34の側方に固定配置される。複数の記録ディスクMを固定する場合には、スペーサ(図示せず)によって各記録ディスクMを一定の距離を隔てて、各記録ディスクMを挟持固定する。
[流体軸受装置4の構成]
流体軸受装置4は、図2に示すように、スリーブ42の両端が開放された両端開放型の流体軸受装置であって、シャフト41とスリーブ42とを有している。また、この流体軸受装置4は、固定されたシャフト41の周りを回転体が回転するシャフト固定型の流体軸受装置である。
(シャフト41)
シャフト41は、流体軸受装置4の固定側の部材であって、軸方向における下端部がベース2の筒状部21に固定されている。また、シャフト41は、シャフト本体41aと、第1スラストフランジ41bと、第2スラストフランジ41cとを有している。
シャフト本体41aは、シャフト41の主要部を構成する円柱状の部材であって、スリーブ42の内周側にスリーブ42との間に微小隙間を介して配置されている。
第1スラストフランジ41bは、例えば、シャフト本体41aと一体成形された環状の部材であって、軸方向においてスリーブ42の軸方向下側端面と微小隙間を介して対向するように第1筒状突出部42bの内周側に配置されている。
第2スラストフランジ41cは、スリーブ42に対して軸方向の第1スラストフランジ41bと反対側に配置された環状の部材であって、例えば、シャフト本体41aに対してレーザ溶接や圧入、接着等によって固定されている。また、第2スラストフランジ41cは、スリーブ42の軸方向上側端面と軸方向に微小隙間を介して対向するように第2筒状突出部42cの内周側に配置されている。
また、第1・第2スラストフランジ41b・41cには、スリーブ42の一部と対向する側の面もしくは、スリーブ42に、エッチング等によってヘリングボーン形状に形成されているスラスト動圧発生溝72a・73aが形成されている。
第1・第2スラストフランジ41b・41cは、外周部にテーパ形状を有している。具体的には、第1・第2スラストフランジ41b・41cの外周面は、軸方向下側および上側に向かって第1・第2筒状突出部42b・42cの内周面と離れる方向に傾斜している。
(スリーブ42)
スリーブ42は、流体軸受装置4に含まれる略上下対称な回転側の筒状部材であって、シャフト41に対して相対回転可能な状態で配置された筒状の部材である。
そして、スリーブ42は、複数のラジアル動圧発生溝71a・71bと、第1筒状突出部42bと、第2筒状突出部42cと、ロータハブ内接部42gと、環状凸部42hとを有している。また、スリーブ42は、銅系合金によって形成されており、それぞれ単独にブランク加工が施された後で互いに圧入固定されて一体となる。その後、中加工、精密加工、ラジアル動圧溝加工が施されて、内径形状測定後に無電解ニッケルメッキが所定厚み(約1〜10μm厚み)だけ行われる。
ラジアル動圧発生溝71a・71bは、スリーブ42の内周面に形成された円周方向に均等に配置された溝であって、ヘリングボーン形状に形成されている。
第1・第2筒状突出部42b・42cは、スリーブ42の両端部の外周部が軸方向外側に突出する筒状の部分である。第1・第2筒状突出部42b・42cの内周部には、第1・第2スラストフランジ41b・41cが配置されており、そのため第1・第2筒状突出部42b・42cの内径は、スリーブ42の内径よりも大きく設定されている。
第2筒状突出部42cは、端部から軸方向上側へさらに突出するスリーブ42の筒状部分である。また、第2筒状突出部42cの外周面は、記録ディスクMをロータハブ31に固定するためのクランパPが、スリーブ42に内接する部分である。
ロータハブ内接部42gは、スリーブ42にロータハブ31(図1参照)が内接するようにして取り付けられる部分である。
環状凸部42hは、軸方向におけるスリーブ42のほぼ中央近傍に形成される環状の凸部分であり、ロータハブ内接部42gとロータハブ31を取り付ける際の位置決めとして用いる。
(シャフト41およびスリーブ42の間の軸受部71・72・73の構成)
また、シャフト41およびスリーブ42の間には、潤滑流体46が充填されている。そして、第1スラストフランジ41bと第1筒状突出部42bとの間および第2スラストフランジ41cと第2筒状突出部42cとの間には、テーパシール部48a・48bが形成されている。
そして、この流体軸受装置4では、ロータ3を半径方向に支持するラジアル軸受部71が、ラジアル動圧発生溝71a・71bを有するスリーブ42、シャフト41およびその間に介在する潤滑流体46によって構成される。また、ロータ3を軸方向に支持する第1スラスト軸受部72は、スラスト動圧発生溝72aを有する第1スラストフランジ41b、スリーブ42およびその間に介在する潤滑流体46によって構成される。さらに、ロータ3を軸方向に支持する第2スラスト軸受部73は、スラスト動圧発生溝73aを有する第2スラストフランジ41c、スリーブ42およびその間に介在する潤滑流体46によって構成される。
ここで、回転側の部材(スリーブ42等)が固定側の部材(シャフト41等)に対して相対回転すると、各軸受部71・72・73においてシャフト41の半径方向および軸方向において、それぞれ回転側の部材と所定の隙間を空けた状態で支持する力(動圧)が発生する。これにより、回転側の部材と固定側の部材とを非接触状態として効率よくスピンドルモータ1における回転を開始することができる。
以上のような構成であるスピンドルモータに搭載されている、ラジアル軸受部隙間とスラスト軸受部隙間および、両端開口部がつながっている両端開口型の流体軸受の内部に、真空注油工法などの潤滑流体注入方法を用いて潤滑流体を注入する。次に、その真空注油方法について説明する。
(ステップ1)
まず、チャンバ200の壁面にある図示しない開口部から潤滑流体未充填の動圧流体軸受4を挿入し、スリーブ42の環状凸部42hを受け面としてチャンバ200内の冶具201に垂直に設置する。開口部およびバルブ202を閉じ、バルブ203を開いて真空ポンプ204を作動させる。そして、真空度1×10-2Paに達した時点で、真空ポンプ204を停止させることにより、流体軸受装置4の軸受部分の中から空気を除去する。
(ステップ2)
次に、真空チャンバ200内に設置された流体軸受装置4の開放端側から、潤滑油流体46を真空チャンバ200内に設置されている注油装置205および、ノズル206を用いて軸受開口部に所定量滴下する。すると、潤滑流体46は大きな液滴状になり、潤滑流体46の自重と、第2スラストフランジ41cとスリーブ42の第2筒状突出部42cとの間に形成されたテーパシール部に相当する隙間の毛細管力によって、潤滑流体46は軸受の内部へと誘導される。
なお、ステップ2における潤滑流体46の点滴量が1回では不足する場合には、数回滴下を繰り返してもよい。
(ステップ3)
潤滑流体46は、スラスト軸受部分の外周にある図示しない連通孔を経由してスラスト軸受部72,73の部分にまで充填される。ここで、スラスト軸受部分の軸受シールには、固定側に相当する第1スラストフランジ41bの外周面と、スリーブ42の第1筒状突出部42bの内周面との双方に撥油剤Hが塗布されている。このため、潤滑流体46は、この撥油剤Hによって下向きの移動を抑制され、撥油剤Hの塗布部分よりも下に移動することを防止することができる。
なお、第1スラストフランジ41b側の軸受シール部分については、第1スラストフランジ41bおよびスリーブ42の第1筒状突出部42bのどちらか一方だけに撥油剤が塗布されている場合でも、潤滑流体46のシールは可能であるが、本実施例では潤滑流体46の漏れ出しによる潤滑流体46の蒸発を抑制するために、回転側と固定側に相当する両部材に対して撥油剤を塗布している。
また、ステップ3においては、潤滑流体46は、まだラジアル軸受部71側には入っていかず、スラスト軸受部72,73の最内周側の近傍で止まっている。
ここで、スラスト軸受部72,73の最内周側の近傍において潤滑流体46の移動が止まるのは、スラスト軸受部72,73とラジアル軸受部71とが交わる部分の隙間が大きいために、毛細管力による潤滑流体46の移動が停止するためである。ただし、スラスト軸受部72,73側では、軸方向の数十μmの遊びがあり、ラジアル軸受部71と比較して毛細管力が比較的小さい。このため、スラスト軸受部72,73側からラジアル軸受部71の下端まで充填される場合がある。
(ステップ4)
潤滑流体46が注入された流体軸受装置4を、大気圧もしくは前記減圧時よりも高い圧力になるまで外部環境を変化させる。すると、ステップ3においてまだ充填されていなかったラジアル軸受部71に、潤滑流体46が大気圧によって押し込まれて充填される。
また、真空チャンバ200から潤滑流体46が注入された流体軸受装置4を取り出し、0.5Hr以上大気圧環境下で放置する。この放置により真空注油では注入しきれていないピンホ−ル部、圧入、接着、溶接などにて固定されている隙間にまで潤滑流体46を注入することができる。
以上の真空注油後の流体軸受装置2の両端開口部の潤滑流体の状態は、潤滑流体の液面張力により図2の46a、46bに示すような潤滑流体の液面状態となる。この液面状態で、図4に示しているように、専用冶具50に対して流体軸受装置2の液面が略垂直となるように設置する。
そこで、図4に示している流体軸受装置4の両端開口部の液面46aと46bの近傍に潤滑流体を吸引するノズル51a、51bを設置する。この際に、ノズル51a、51bの先端は、軸受部材に接触しないことが好ましいが、多少の接触でも問題はない。また、ノズルの先端には潤滑流体切れを良くして、より正確に吸引するために撥油剤を塗布する。流体軸受装置4の両端開口部に潤滑流体吸引ノズル51a、51bが設置された状態で、流体軸受装置4に必要な潤滑流体量に調整するために、余剰量となっている潤滑流体46cを吸引する。吸引するタイミングは、両端開口部同時でも良いし、アンバランスなタイミングでも良い。なお、必要な潤滑流体量状態である開口部の潤滑流体隙間部と大気に連通する空気との接触部分である液面高さは図1に示している。
流体軸受装置4に必要な潤滑流体量に調整し終えた後、流体軸受装置4に注入されている潤滑流体量を開口部より確認する。確認方法は、軸受の端面(テーパ部を有する開口部側上面)を基準として、潤滑流体の大気に連通する空気との接触部分である界面までの距離を、顕微鏡を用いて確認することが好ましいが、カメラなどを用いて軸受の端面を基準として、潤滑流体の界面までの距離を確認する画像処理を行う方法でもよい。
流体軸受装置4内部に必要な潤滑流体量が正確に滴下注入されていることが確認できれば、潤滑流体の調整は完了する。しかし、余剰となっている潤滑流体量46cが残っている場合は、再度、ノズル51a、51bを用いて潤滑流体除去を行い、潤滑流体量を調整する。なお、不足の場合は各工程を踏まずに注入することはできないので使えないので、必要量もしくはより多めに設定される。
このように流体軸受装置4内部の潤滑流体の調整を行なえば、作業性が良く、安価でかつ容易に、流体軸受装置4に必要な潤滑剤量を正確に調整することができる。
また、本発明の流体軸受装置4内部の潤滑流体の調整方法を用いれば、両端開口型の動圧流体軸受内部に必要量の潤滑流体を調整する際に空気の混入を防止することが可能となり、軸受の性能、信頼性を向上させることが可能となる。
また、本実施例においては流体軸受装置4を横置きにした状態での液面調整方法について説明しているが、流体軸受装置4を縦置きにした状態でも同様の効果が得られる。加えて、流体軸受装置および、スピンドルモータを構成している部材の材質は、特に限定されるものではないことは言うまでもない。
本発明の他の実施形態に係る流体軸受装置を搭載したスピンドルモータ80について、図5を用いて説明すれば以下の通りである。なお、上記実施形態1において説明した部材と共通の機能を有する部材については、ここではその説明を省略する。
[スピンドルモータ80全体の構成]
本実施形態に係るスピンドルモータ80は、図5に示すように、ロータハブ85、ロータマグネット86、ステータ87、ベース88および流体軸受装置90等を備えている。
そして、流体軸受装置90は、スリーブ(回転部)81、シャフト(固定部)82、スラストフランジ(固定部)83、シール板(回転部)84を有している
シャフト3は回転中心軸でありスピンドルモ−タ80を構成しているベ−ス88に圧入接着固定されている。シャフト82をベース88に固定する方法としては、接着、溶接、圧入などがあるが固定方法については限定するものではない。
シャフト82には、軸方向下側の部分に略環状のリング部材である、スラストフランジ83が固定されている。シャフト82に固定されている。シャフト82にスラストフランジ83を固定する方法としては、接着、溶接、圧入、一体成形などがあるが固定方法については限定するものではない。
略筒状のスリーブ81は、シャフト82とスラストフランジ83にて構成されているシャフト部91に対して相対的に回転自在に配置されている。スリ−ブ81は、3つの筒状部81a、81b、81cから構成されている。本実施例では3つの筒状部は一体成形されているが、これに限るものではない。(別体の構成でもよい。)
筒状部81a、81bにて形成されているスリーブ81の外径部分の段部92には、磁気記憶ディスクM(図示せず)を搭載するロータハブ85とスリーブ81を接着固定する際の軸方向位置決め部として用いている。
筒状部81b、81cにて形成されているスリーブ81の外径部分の段部93には、流体軸受装置4の軸方向上側の開口部を覆うようにカバープレート94が接着固定されており、カバープレート94の最内径面とシャフト82の外径面との間にてラビリンスシールを形成している。
モータハブ85とスリーブ81、カバープレート94とスリーブ18のそれぞれを固定する方法としては、接着、溶接、圧入などがあるが固定方法については限定するものではない。
筒状部81b、81cにて形成されている軸方向下側のスリーブ81の内径部分の段部95には、シャフト82取り付けられているスラストフランジ83が配置されている。
筒状部81a、81bにて形成されている軸方向下側のスリーブ81の内径部分の段部96には、シールプレート84が固定されている。
ラジアル軸受部97は、筒状部81aの内周面とシャフト82の外周面との隙間に形成されている。また、筒状部81aの内周面もしくは、シャフト82の外周面のどちらか一方に、へリングボーン形状の動圧発生溝97a、97bが形成されている。動圧発生溝97a、97bは、スパイラル形状でもよい。
スラスト軸受部は、筒状部81cとスラストフランジ83の軸方向に対向する隙間に形成されている第1のスラスト軸受部98と、スラストフランジ83とシールプレート84の軸方向に対向する隙間に形成されている第2のスラスト軸受部99より構成されている。
筒状部81cとスラストフランジ83が軸方向に対向している面、スラストフランジ83とシールプレート84が軸方向に対向している面、の少なくとも1面には、へリングボーン形状の動圧発生溝98a、99aが形成されている。動圧発生溝98a、99aは、スパイラル形状でもよい。
シールプレート84の内周面に対向しているシャフト82の外周面は、テーパ形状となっており、軸受内部(隙間部)の潤滑流体を軸受外部へ漏出させないためのシ−ル構造を形成している。本実施例では、シャフト82の外周面がテーパ形状となっているが、シャフト82に対向している部材に設けてもよい。
以上のような構成であるスピンドルモータに搭載されている、ラジアル軸受部隙間とスラスト軸受部隙間および、両端開口部がつながっている両端開口型の流体軸受の内部に、真空注油工法などの潤滑剤注入方法を用いて潤滑剤を注入する。
真空注油方法および、流体軸受装置80に必要な潤滑流体量に調整する方法については、実施例1と同様の過程のため、省略する。
このように流体軸受装置2内部の潤滑流体の調整を行なえば、作業性が良く、安価でかつ容易に、流体軸受装置80に必要な潤滑流体量を正確に調整することができる。
また、本発明の流体軸受装置80内部の潤滑流体の調整方法を用いれば、両端開口型の動圧流体軸受内部に必要量の潤滑流体を調整する際に空気の混入を防止することが可能となり、性能、信頼性が向上した動圧流体軸受および、それを搭載したスピンドルモータを提供することが可能となる。
また、本実施例においては流体軸受装置90を横置きにした状態での液面調整方法について説明しているが、流体軸受装置90を縦置きにした状態でも同様の効果が得られる。
加えて、流体軸受装置および、スピンドルモータを構成している部材の材質は、特に限定されるものではないことは言うまでもない。
上記実施例1および、実施例2では、ラジアル動圧発生部とスラスト動圧発生部を有するタイプの流体軸受装置に対して本発明を適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図6に示すような、コニカル軸受を有するタイプの流体軸受装置310を用いたスピンドルモータ300に対しても広く適用可能である。
流体軸受装置310は、テーパコーン150が、シャフト141に圧入されて、スリーブ142の凹面との間に所定の隙間を介している。コニカル軸受には、軸受内周側に向かって潤滑剤を圧送する向きに動圧を発生するスパイラル動圧溝が設けられている。このコニカル軸受は、ラジアル方向とスラスト方向とにおける力を同時に受け持つ。シールカバー151a,151bとテーパコーン150との間には、軸受外部側に向かって隙間が広がるテーパシール構造を有しており、軸受の潤滑流体146が漏れないようにシール機能を持たせている。
このような、コニカル軸受を有するタイプの流体軸受装置310を用いたスピンドルモータ300に対して本発明を適用した場合でも、作業性が良く、安価でかつ容易に、流体軸受装置300に必要な潤滑流体量を正確に調整することができる。また、両端開口型の動圧流体軸受内部に必要量の潤滑流体を調整する際に空気の混入を防止することが可能となり、性能、信頼性が向上した動圧流体軸受および、それを搭載したスピンドルモータを提供することが可能となる。
本発明にかかる流体軸受の製造方法および、それを用いたスピンドルモ−タは、動圧流体軸受に必要な軸受内部潤滑流体量を作業性がよく、安価かつ容易に調整することができ、動圧流体軸受にとって重要な軸受性能、信頼性を確保できる。
本発明の実施例1における一実施例としてのスピンドルモ−タの縦型断面図概略図 本発明の実施例1のスピンドルモータに用いられる流体軸受装置断面図 本発明の実施例1における流体軸受装置の真空注油方法説明図 本発明の実施例1における流体軸受装置の液面調整方法説明図 本発明の実施例2における一実施例としてのスピンドルモ−タの縦型断面図概略図 本発明の実施例3における一実施例としてのスピンドルモ−タの縦型断面図概略図 従来の流体軸受装置の真空注油方法および、液面調整方法説明図
符号の説明
1 実施形態1のスピンドルモータ
2、88 ベース
3 ロータ
4 実施形態1の流体軸受装置
5、87 ステータ
21 筒状部
31、85 ロータハブ
32 バックヨーク
33、86 ロータマグネット
34 ロータハブ本体
35 ディスク搭載部
41、82、141 シャフト
41a シャフト本体
41b 第1スラストフランジ
41c 第2スラストフランジ
42、81、142 スリーブ
42b 第1筒状突出部
42c 第2筒状突出部
42g ロータハブ内接部
42h 環状凸部
46、146 潤滑流体
46a、46b 潤滑流体の液面状態
46c 余剰量潤滑流体
48a、48b テーパ部
51a、51b ノズル
71、97 ラジアル軸受部
71a、71b ラジアル動圧溝
72、98 第1スラスト軸受部
72a、72b スラスト動圧溝
73、99 第2スラスト軸受部
80 実施形態2のスピンドルモータ
81a、81b、81c 筒状部
83 スラストフランジ
84 シール板
90 実施形態2の流体軸受装置
92 段部
94 カバープレート
97a、97b 動圧発生溝
100 チャンバ
101 従来例の動圧流体軸受
102、103 バルブ
104 真空ポンプ
105 潤滑流体注入口
106、113 可動部
107 テーパシール部
108 潤滑流体槽
109 潤滑流体吸込口
110 ニードルバルブ
111 フィルタ
112 カメラ
114 バキュームノズル
150 テーパコーン
151a、151b シールカバー
200 真空チャンバ
300 実施形態3のスピンドルモータ
310 実施形態3の流体軸受装置
22 第一の段部
23 第二の段部
24 第三の段部
25 第四の段部
101 ロータ
105 スラストプレ−ト
106 スラストブッシュ
107 真空チャンバ−
108 テーパシ−ル部
109 オイル除去ノズル
201 冶具
202、203 バルブ
204 真空ポンプ
205 注油装置
206 ノズル

Claims (10)

  1. 軸受孔としての開口部を有するスリーブと、
    前記スリーブに対して相対回転可能な状態で前記スリーブとの間に隙間部を有して配置されたシャフト部と、
    前記隙間部に充填される潤滑流体と、
    前記開口部には前記スリーブとシャフト部との対向する少なくとも一方の面にテーパ部が形成された動圧流体軸受を大気圧より低い第一の圧力環境下にて前記隙間部に潤滑流体を滴下注入する第一の工程と、
    前記動圧流体軸受を前記第一の圧力より高い第二の圧力環境下にて前記滴下状態を所定時間放置することで前記隙間部に潤滑流体を充填する第二の工程と、
    前記工程において充填された前記潤滑流体の界面と前記テーパ部を有する前記開口部側上面との差を測定し潤滑流体量を検査する第三の工程と、
    その測定結果をみて前記潤滑流体の界面が前記開口部側上面より差が大のときは前記潤滑流体の界面を前記開口部側上面よりも小とする前記テーパ部に必要な潤滑流体量にノズルを用いて吸引除去する第四の工程と、
    を備えたことを特徴とした動圧流体軸受の製造方法。
  2. 前記第一の圧力環境下を0.1Paより低くしたことを特徴とする請求項1に記載の動圧流体軸受の製造方法。
  3. 前記第二の圧力環境下において放置する所定時間を0.5Hr以上としたことを特徴とする請求項1および請求項2に記載の動圧流体軸受の製造方法。
  4. 前記第二の圧力環境下を大気圧環境下としたことを特徴とする請求項1から請求項3に記載された動圧流体軸受の製造方法。
  5. 前記動圧流体軸受の開口部の両端から前記潤滑流体量にノズルを用いて吸引除去することを特徴とする請求項1から請求項4に記載の動圧流体軸受の製造方法。
  6. 前記動圧流体軸受の開口部を水平方向にした状態で前記開口部の両端より前記隙間部に必要な潤滑流体量にノズルを用いて吸引除去したことを特徴とする請求項1から請求項5に記載の動圧流体軸受の製造方法。
  7. 前記動圧流体軸受の開口部の両端より前記隙間部に必要な潤滑流体量にノズルを用いて吸引除去する際に用いる前記ノズルの先端に撥油剤を塗布したことを特徴とする請求項1から請求項6に記載の動圧流体軸受の製造方法。
  8. 前記動圧流体軸受を製造するに際して、大気圧より低い第一の圧力環境下にて、前記動圧流体軸受に潤滑流体を滴下注入する工程を2回以上繰り返すことを特徴とする請求項1から請求項7に記載の動圧流体軸受の製造方法。
  9. 前記隙間部の潤滑流体が、開口部の両端から流出させないためのテーパ部を構成した動圧流体軸受について、請求項1〜8に記載された製造方法により前記隙間部に必要な潤滑流体量を吸引除去したことを特徴とする動圧流体軸受。
  10. 請求項1から8に記載された製造方法により製造された動圧流体軸受および、請求項9に記載された動圧流体軸受を用いて構成されたスピンドルモータ。
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