JP2007224595A - 車両錠制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯通信装置の応答にかかる遅延を従来のものより改善することができる車両錠制御装置を提供する。
【解決手段】CPUは、ドアの施錠または解錠の指示が入力された指示入力部の近傍に設けられたアンテナを介して送信される信号を増幅するフルブリッジ回路に携帯通信装置が認識できる正規信号を増幅させると共に、携帯通信装置が正規信号を認識することを妨げるための妨害信号を他のフルブリッジ回路に正規信号より低い増幅率で増幅させる(S2、S4)。
【選択図】図3
【解決手段】CPUは、ドアの施錠または解錠の指示が入力された指示入力部の近傍に設けられたアンテナを介して送信される信号を増幅するフルブリッジ回路に携帯通信装置が認識できる正規信号を増幅させると共に、携帯通信装置が正規信号を認識することを妨げるための妨害信号を他のフルブリッジ回路に正規信号より低い増幅率で増幅させる(S2、S4)。
【選択図】図3
Description
本発明は、携帯通信装置から受信した信号に基づいてドア錠を制御する車両錠制御装置に関する。
従来の車両錠制御装置としては、ドアの施錠と解錠とを切換える車両ユーザの意思を2つの切換意思検出手段の一方で検出したときには、2つの車両側外部送信機のうち切換意思を検出した切換意思検出手段が配置されている側の車両側外部送信機から正規コードの要求信号を送信すると共に、残余の車両側外部送信機および車両側内部送信機の少なくとも一方が、携帯通信装置からの返信データの送信を禁止する禁止信号を車両の左右両外側のうち切換意思を検出した切換意思検出手段側にある携帯通信装置で受信することを不能とする程度の弱い出力で送信することによって、通信対象となる携帯通信装置を速やかに特定し、システム動作の応答性を高めるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−20838号公報
しかしながら、従来の車両錠制御装置は、携帯通信装置が禁止信号の受信確認をするために一定時間を待ってから通信を開始するため、携帯通信装置の応答に遅延が生じてしまうといった課題があった。
本発明は、従来の課題を解決するためになされたもので、携帯通信装置の応答にかかる遅延を従来のものより改善することができる車両錠制御装置を提供することを目的とする。
本発明の車両錠制御装置は、ドアの施錠および解錠の指示が入力される複数の指示入力部と、携帯通信装置と信号を送受信するための複数のアンテナと、前記ドアを施錠および解錠するドア錠とが設けられた車両に搭載され、前記携帯通信装置から受信した信号に基づいて前記ドア錠が前記ドアを施錠および解錠するよう制御する車両錠制御装置において、前記複数のアンテナを介して送信される信号をそれぞれ増幅する複数のフルブリッジ回路と、前記指示が入力された指示入力部の近傍に設けられたアンテナを介して送信される信号を増幅するフルブリッジ回路に前記携帯通信装置が認識できる正規信号を増幅させると共に、前記携帯通信装置が前記正規信号を認識することを妨げるための妨害信号を他のフルブリッジ回路に前記正規信号より低い増幅率で増幅させるよう制御する制御部を備えた構成を有している。
この構成により、本発明の車両錠制御装置は、ドアの施錠または解錠の指示が入力された指示入力部の近傍にあるアンテナから正規信号を送信し、他のアンテナから妨害信号を送信するため、携帯通信装置が正規信号に即座に応答することができ、携帯通信装置の応答にかかる遅延を従来のものより改善することができる。
なお、前記制御部は、前記指示が入力された指示入力部の近傍に設けられたアンテナを介して送信される信号を増幅するフルブリッジ回路の一方の入力端に前記正規信号を入力させ、他方の入力端に前記正規信号の反転信号を入力させると共に、他のフルブリッジ回路の一方の入力端に前記妨害信号を入力させ、他方の入力端を地絡させるよう制御するようにしてもよい。
この構成により、本発明の車両錠制御装置は、ドアの施錠および解錠の指示が入力された指示入力部の近傍にある携帯通信装置が正規信号を認識できる程度に、他のアンテナから妨害信号を送信することができる。
本発明は、携帯通信装置の応答にかかる遅延を従来のものより改善することができるという効果を有する車両錠制御装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、本実施の形態では、本発明における車両錠制御装置を構成する制御部をCPU(Central Processing Unit)を用いて構成した例について説明する。
本発明の一実施の形態の車両錠制御装置を図1および図2に示す。
図1に示すように、車両錠制御装置1には、車両2の左右のドア3、4の施錠および解錠の指示がそれぞれ入力される指示入力部5、6と、車両鍵等に埋設された携帯通信装置7と信号を送受信するためのアンテナ8、9と、ドア3、4をそれぞれ施錠および解錠するドア錠10、11とが接続されている。
なお、本実施の形態においては、車両2の左のドア3に、指示入力部5、アンテナ8およびドア錠10を設け、右のドア4に、指示入力部6、アンテナ9およびドア錠11を設けた例について説明するが、車両2の他のドアにも、指示入力部、アンテナおよびドア錠を設けてもよい。また、車両2の車室内にも、アンテナを設けてもよい。
指示入力部5、6は、各ドア3、4の車両外部に操作面を向けて設けられたドアハンドル、または、各ドアハンドルに隣接して設けられた押しボタン等によって構成される。
また、図2に示すように、車両錠制御装置1は、アンテナ8、9を介して送信される信号をそれぞれ増幅するフルブリッジ回路12、13と、CPU14とを備えている。
各フルブリッジ回路12、13は、4つのスイッチング素子によって構成され、本実施形態では、Nチャネル型のFET(Field-Effect Transistor)15、17およびPチャネル型のFET16、18によって構成される。
FET15、16のゲート端子は、短絡され、フルブリッジ回路12においては、CPU14の第1の出力端子20に接続され、フルブリッジ回路13においては、CPU14の第3の出力端子22に接続されている。
また、FET15のソース端子には、駆動電圧が印加され、FET15のドレイン端子は、FET16のソース端子と接続され、FET16のドレイン端子は、地絡されている。
一方、FET17、18のゲート端子は、短絡され、フルブリッジ回路12においては、CPU14の第2の出力端子21に接続され、フルブリッジ回路13においては、CPU14の第4の出力端子23に接続されている。
また、FET17のソース端子には、駆動電圧が印加され、FET17のドレイン端子は、FET18のソース端子と接続され、FET18のドレイン端子は、地絡されている。
また、FET15のドレイン端子とFET17のドレイン端子との間には、フルブリッジ回路12においては、アンテナ8が接続され、フルブリッジ回路13においては、アンテナ9が接続されている。
CPU14は、図示しないROMに記憶されたプログラムを図示しないRAMに読み込んで、RAMに読み込んだプログラムを実行することによって、例えば、携帯通信装置7から受信した信号に基づいてドア錠10、11にドア3、4をそれぞれ施錠または解錠させるようになっている。
以上のように構成された車両錠制御装置1および携帯通信装置7について図3乃至図5を用いてその動作を説明する。
図3は、車両錠制御装置1の動作説明のためのフロー図である。
まず、ドア3、4の施錠または解錠の指示が指示入力部5に入力されると(S1)、CPU14は、正規信号をフルブリッジ回路12に増幅させると共に、妨害信号をフルブリッジ回路13に正規信号より低い増幅率で増幅させるよう制御する(S2)。
ここで、正規信号とは、携帯通信装置7に起動コマンドとして認識される信号のことをいい、妨害信号とは、携帯通信装置7が正規信号を認識することを妨害するための信号のことをいう。
具体的には、図4に示すように、CPU14は、第1の出力端子20から正規信号(a)を出力し、第2の出力端子21から正規信号の反転信号(b)を出力すると共に、第3の出力端子22から妨害信号(c)を出力し、第4の出力端子23を地絡(d)させる。
この結果、アンテナ8には、変調された正規信号(e)が供給され、アンテナ9には、変調された妨害信号(f)がアンテナ8に流れる電流の1/2の電流で供給されるため、アンテナ9から送出される電波の強度は、アンテナ8から送出される電波の強度の半分となる。
したがって、ドア3に接近している携帯通信装置7には、妨害信号の影響が及ばないため、正規信号が受信され、ドア4に接近している携帯通信装置7には、妨害信号の影響が及ぶため、正規信号が受信されない。これにより、指示入力部5を介したドア3、4の解錠を許容でき、指示入力部6を介したドア3、4の解錠を禁止することができる。
図3において、一方、ドア3、4の施錠または解錠の指示が指示入力部6に入力されると(S3)、CPU14は、正規信号をフルブリッジ回路13に増幅させると共に、妨害信号をフルブリッジ回路12に正規信号より低い増幅率で増幅させるよう制御する(S4)。
具体的には、CPU14は、第3の出力端子22から正規信号を出力し、第4の出力端子23から正規信号の反転信号を出力すると共に、第1の出力端子20から妨害信号を出力し、第2の出力端子21を地絡させる。
この結果、アンテナ9には、変調された正規信号が供給され、アンテナ8には、変調された妨害信号がアンテナ9に流れる電流の1/2の電流で供給されるため、アンテナ8から送出される電波の強度は、アンテナ9から送出される電波の強度の半分となる。
したがって、ドア4に接近している携帯通信装置7には、妨害信号の影響が及ばないため、正規信号が受信され、ドア3に接近している携帯通信装置7には、妨害信号の影響が及ぶため、正規信号が受信されない。これにより、指示入力部6を介したドア3、4の解錠を許容でき、指示入力部5を介したドア3、4の解錠を禁止することができる。
携帯通信装置7から正規信号に対する応答信号がアンテナ8またはアンテナ9に受信されると(S5)、CPU14は、正規信号が受信されたアンテナを介して携帯通信装置7と双方向通信を行うことによって、携帯通信装置7に格納されたIDを認証する(S6)。
携帯通信装置7に格納されたIDが正当なものであると認証した場合には(S7)、CPU14は、ドア錠10、11にドア3、4をそれぞれ施錠または解錠させる(S8)。
図5は、携帯通信装置7の動作説明のためのフロー図である。
正規信号が受信されると(S11)、携帯通信装置7は、車両錠制御装置1と双方向通信を行うことによって、予め格納されているIDを車両錠制御装置1に送信する(S12)。
このような本発明の一実施の形態の車両錠制御装置1は、例えば、ドア3、4の施錠または解錠の指示が入力された指示入力部6の近傍にあるアンテナ9から正規信号を送信し、アンテナ8から妨害信号を送信するため、携帯通信装置7が正規信号に即座に応答することができ、携帯通信装置7の応答にかかる遅延を従来のものより改善することができる。
以上のように、本発明にかかる車両錠制御装置は、携帯通信装置の応答にかかる遅延を従来のものより改善することができるという効果を有し、例えば、携帯通信装置から受信した信号に基づいてドア錠を制御する車両錠制御装置等として有用である。
1 車両錠制御装置
2 車両
3、4 ドア
5、6 指示入力部
7 携帯通信装置
8、9 アンテナ
10、11 ドア錠
12、13 フルブリッジ回路
14 CPU
15、16、17、18 FET
2 車両
3、4 ドア
5、6 指示入力部
7 携帯通信装置
8、9 アンテナ
10、11 ドア錠
12、13 フルブリッジ回路
14 CPU
15、16、17、18 FET
Claims (2)
- ドアの施錠および解錠の指示が入力される複数の指示入力部と、
携帯通信装置と信号を送受信するための複数のアンテナと、
前記ドアを施錠および解錠するドア錠とが設けられた車両に搭載され、
前記携帯通信装置から受信した信号に基づいて前記ドア錠が前記ドアを施錠および解錠するよう制御する車両錠制御装置において、
前記複数のアンテナを介して送信される信号をそれぞれ増幅する複数のフルブリッジ回路と、
前記指示が入力された指示入力部の近傍に設けられたアンテナを介して送信される信号を増幅するフルブリッジ回路に前記携帯通信装置が認識できる正規信号を増幅させると共に、前記携帯通信装置が前記正規信号を認識することを妨げるための妨害信号を他のフルブリッジ回路に前記正規信号より低い増幅率で増幅させるよう制御する制御部を備えたことを特徴とする車両錠制御装置。 - 前記制御部は、前記指示が入力された指示入力部の近傍に設けられたアンテナを介して送信される信号を増幅するフルブリッジ回路の一方の入力端に前記正規信号を入力させ、他方の入力端に前記正規信号の反転信号を入力させると共に、他のフルブリッジ回路の一方の入力端に前記妨害信号を入力させ、他方の入力端を地絡させるよう制御することを特徴とする請求項1に記載の車両錠制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006046716A JP2007224595A (ja) | 2006-02-23 | 2006-02-23 | 車両錠制御装置 |
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JP2006046716A JP2007224595A (ja) | 2006-02-23 | 2006-02-23 | 車両錠制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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Family
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Family Applications (1)
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JP2006046716A Pending JP2007224595A (ja) | 2006-02-23 | 2006-02-23 | 車両錠制御装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010264837A (ja) * | 2009-05-13 | 2010-11-25 | Tokai Rika Co Ltd | 電子キーの通信可否設定システム及び通信可否設定方法 |
JP2014082633A (ja) * | 2012-10-16 | 2014-05-08 | Omron Automotive Electronics Co Ltd | 送信装置及びアンテナ制御装置 |
JP2020162059A (ja) * | 2019-03-27 | 2020-10-01 | 株式会社Soken | アンテナ装置 |
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2006
- 2006-02-23 JP JP2006046716A patent/JP2007224595A/ja active Pending
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WO2020195366A1 (ja) * | 2019-03-27 | 2020-10-01 | 株式会社デンソー | アンテナ装置 |
JP7067517B2 (ja) | 2019-03-27 | 2022-05-16 | 株式会社Soken | アンテナ装置 |
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