JP2007223553A - 車両用サスペンション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】据え切り操舵時における操舵操作力を低減可能な車両用サスペンション装置を簡単かつ安価に構成する。
【解決手段】車両用サスペンション装置は、アクティブサスペンション機構10,20と、左右前輪をキングピン軸線KP回りに転舵可能に支持するステアリングナックル31を備える。アクティブサスペンション機構10は、電磁アブソーバ11および電動モータ11aを備える。アクティブサスペンション機構20は、アクティブスタビライザバー21、電動モータ22およびスタビリンク23を備える。アクティブサスペンション機構10,20は、ステアリングナックル31にキングピン軸線KP回りのモーメントを付与するように配置され、据え切り操舵時にステアリングナックル31に左右前輪の転舵をアシストする向きのキングピン軸線KP回りのモーメントを付与すべく、作動を電気制御装置ECUにより制御される。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用サスペンション装置に係り、特に操舵操作力を低減可能な車両用サスペンション装置に関する。
この種の車両用サスペンション装置として、例えば下記特許文献1に記載されているように、アーム長が可変可能なサスペンションアームと、このアームのアーム長を可変させるアクチュエータを備えたものが知られている。この車両用サスペンション装置では、アクチュエータの作動により、サスペンションアームのアーム長が変更されて、サスペンション装置のアライメントが調整される。このとき、キャスタトレール量が小さくされるようにアライメントが調整されると、転舵輪の直進走行位置への復元トルクが小さくなって、据え切り操舵時における操舵操作力を減らすことが可能である。
特開平6−127244号公報
しかし、上記特許文献1に記載された車両用サスペンション装置では、操舵操作力を低減させるための構成として、アーム長が可変可能な特殊なサスペンションアームと、アーム長を可変させるアクチュエータとを用いることが必要であって、その構成が複雑かつ高価になるという問題があった。かかる問題は、アクティブサスペンション機構を備えた車両用サスペンション装置においても、同様に生じるものである。
本発明は、上記問題に対処するためになされたものであり、その目的は、アクティブサスペンション機構を備えた車両用サスペンション装置において、据え切り操舵時における操舵操作力を低減可能な車両用サスペンション装置を簡単かつ安価に構成することにある。
上記目的を達成するため、本発明においては、車両用サスペンション装置が、転舵輪をキングピン軸線回りに転舵可能に支持する転舵輪支持部材と、車体の上下振動や姿勢を能動的に制御可能なアクティブサスペンション機構とを備えていて、前記アクティブサスペンション機構は、前記転舵輪支持部材に前記キングピン軸線回りのモーメントを付与可能に配置され、据え切り操舵時に前記転舵輪支持部材に転舵輪の転舵をアシストする向きの前記キングピン軸線回りのモーメントを付与すべく作動を電気制御装置により制御されることに特徴がある。
この車両用サスペンション装置においては、アクティブサスペンション機構が転舵輪支持部材にキングピン軸線回りのモーメントを付与するように配置されている。そして、このアクティブサスペンション機構は、据え切り操舵時にて転舵輪支持部材に転舵輪の転舵をアシストする向きのキングピン軸線回りのモーメントを付与すべくその作動を制御される。このため、転舵輪の転舵がアシストされて、据え切り操舵時における操舵操作力を減らすことが可能である。
ところで、この車両用サスペンション装置では、既存のアクティブサスペンション機構を活用して、このアクティブサスペンション機構の配置およびその作動タイミングを適宜に設定するだけで操舵操作力を減らすことが可能であって、簡単かつ安価に構成することが可能である。
また、本発明では、操舵操作力を低減させることが可能であるため、パワーステアリング機構を備えた車両においては、パワーステアリング機構で得られるアシスト力を小さくすることが可能であって、パワーステアリング機構の小型化が可能である。
また、本発明の実施に際して、前記アクティブサスペンション機構は、前記キングピン軸線を挟んで二つ対向配置されていて、その一つのアクティブサスペンション機構は、据え切り操舵時に前記転舵輪支持部材に上方向の荷重を付与して同転舵輪支持部材に転舵輪の転舵をアシストする向きの前記キングピン軸線回りのモーメントを付与すべく作動を前記電気制御装置により制御され、他の一つのアクティブサスペンション機構は、据え切り操舵時に前記転舵輪支持部材に下方向の荷重を付与して同転舵輪支持部材に転舵輪の転舵をアシストする向きの前記キングピン軸線回りのモーメントを付与すべく作動を前記電気制御装置により制御されることも可能である。
この場合には、アクティブサスペンション機構の一つが、転舵輪支持部材に上方向の荷重を付与して転舵輪の転舵をアシストするのに対して、アクティブサスペンション機構の他の一つが、転舵輪支持部材に下方向の荷重を付与して転舵輪の転舵をアシストするから、転舵輪支持部材に付与される上下方向の荷重が打ち消し合うこととなり、車高の変化を抑制した状態で操舵操作力を減らすことが可能である。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1および図2は、本発明による車両用サスペンション装置の右前輪側を概略的に示していて、この車両用サスペンション装置は、電気制御装置ECUにより作動を制御される二つのアクティブサスペンション機構10,20と、転舵輪支持部材としてのステアリングナックル31、ロアアーム32などを備えている。なお、車両用サスペンション装置は、左右で同様の構成とされているため、以下の構成の説明については右前輪側を代表して説明することとし、左前輪側についての説明は省略する。
アクティブサスペンション機構10は、電磁アブソーバ11およびコイルスプリング12を備えている。電磁アブソーバ11は、それ自体公知のものであり、ボールねじ機構および電動モータ11aを備えている。この電磁アブソーバ11は、ボールねじ機構のねじ軸をその軸回りに回転可能に支持する筒状のロッド11bの上端にて車体40に組み付けられ、このロッド11bに軸方向に移動可能に設けられるアウターシェル11cの下端にてステアリングナックル31に連結されている。電動モータ11aは、その作動を電気制御装置ECUにより制御され、例えば車体40の上下振動を抑制したり、路面の凹凸に応じて車高を変更するために電磁アブソーバ11を伸長または収縮させる。コイルスプリング12は、電磁アブソーバ11と並列に設けられていて、車体40を弾性的に支持している。
アクティブサスペンション機構20は、アクティブスタビライザバー21、電動モータ22およびスタビリンク23を備えている。アクティブスタビライザバー21は、それ自体公知のものであり、二つに分割された略L字状の軸部材の内側部にて車体40に軸線回りに回動可能に組み付けられ、各軸部材の外側端にてスタビリンク23を介して電磁アブソーバ11のアウターシェル11cに連結されている。電動モータ22は、アクティブスタビライザバー21の各軸部材間に減速機(図示省略)と共に介装されていて、その作動を電気制御装置ECUにより制御され、例えば車体40に発生したロールモーメントと逆向きの捩りモーメントを発生させるために軸部材の一方を他方に対して軸線回りに回転させる。
スタビリンク23は、上下方向に配置されており、その下端にてボールジョイント24を介してアクティブスタビライザバー21の外側端に回転可能に連結され、その上端にてボールジョイント25を介して電磁アブソーバ11のアウターシェル11cに回転可能に連結されている。
ステアリングナックル31は、その上部にて電磁アブソーバ11のアウターシェル11cに固定されていて、一方のアームにてロアアーム32にボールジョイント33を介して回転可能に連結され、他方のアームにてタイロッドエンド34にボールジョイント35を介して回転可能に連結されている。また、ステアリングナックル31は、中央部にてアクスルハブ36およびディスクロータ37を介して右前輪50を回転可能に支持している。
ロアアーム32は、その内側端にて図示を省略するサスペンションメンバに車両の略前後方向の軸線回りに揺動可能に組み付けられている。タイロッドエンド34は、その内側端にてタイロッド38にねじ結合され、タイロッド38、ラックバー、ピニオン、ステアリングシャフト(図示省略)などを介して操舵ハンドルに連結されている。ラックバーには、操舵操作力をアシスト可能なパワーステアリング機構が組み付けられている。このパワーステアリング機構は、電動モータを備えたものであり、その詳細な構成は公知であるため、その説明は省略する。
ところで、上記した電磁アブソーバ11およびステアリングナックル31は、操舵ハンドルの操舵によるタイロッド38およびタイロッドエンド34の車両幅方向の変位に応じて、キングピン軸線KP回りに回転変位する。ここで、キングピン軸線KPは、電磁アブソーバ11と車体40との連結中心と、ステアリングナックル31とロアアーム32とを連結するボールジョイント33の回転中心とを結んだ線であって、その上端すなわち電磁アブソーバ11と車体40との連結中心が、その下端すなわちボールジョイント33の回転中心に対して車両後方かつ車両幅方向外方に位置するように傾斜している。
この場合、電磁アブソーバ11は、図1の側面視にて、その荷重軸線である中心軸線C1がキングピン軸線KPよりも車両後方に位置するように配置され、かつ同キングピン軸線KPと略平行となるように配置されている。また、電磁アブソーバ11は、図2の背面視にて、その荷重軸線である中心軸線C1が車両の略鉛直方向に延在するように配置され、キングピン軸線KPに対してねじれの位置関係となるように配置されている。
したがって、電磁アブソーバ11は、ステアリングナックル31を押し下げる方向の荷重を付与されたとき、右前輪50を右に転舵させるようにキングピン軸線KP回りに回動する。これとは逆に、電磁アブソーバ11は、ステアリングナックル31を引き上げる方向の荷重を付与されたとき、右前輪50を左に転舵させるようにキングピン軸線KP回りに回動する。
同様にして、左前輪側の電磁アブソーバ11は、左前輪側のステアリングナックル31を押し下げる方向の荷重を付与されたとき、左前輪を左に転舵させるようにキングピン軸線KP回りに回動し、左前輪側のステアリングナックル31を引き上げる方向の荷重を付与されたとき、左前輪を右に転舵させるようにキングピン軸線KP回りに回動する。
一方、スタビリンク23は、図1の側面視にて、その荷重軸線である中心軸線C2がキングピン軸線KPよりも車両前方に位置するように配置され、かつ電磁アブソーバ11の中心軸線C1に比して下端側が車両前方に位置するように傾斜している。また、スタビリンク23は、図2の背面視にて、その荷重軸線である中心軸線C2が車両の略鉛直方向に延在するように配置され、キングピン軸線KPに対してねじれの位置関係となるように配置され、かつ電磁アブソーバ11の中心軸線C1に比して下端側が車両幅方向内方に位置するように傾斜している。
したがって、スタビリンク23は、アクティブスタビライザバー21からステアリングナックル31を引き下げる方向の荷重を付与されたとき、右前輪50を左に転舵させるようにキングピン軸線KP回りに回動する。これとは逆に、スタビリンク23は、アクティブスタビライザバー21からステアリングナックル31を押し上げる方向の荷重を付与されたとき、右前輪50を右に転舵させるようにキングピン軸線KP回りに回動する。
同様にして、左前輪側のスタビリンク23は、アクティブスタビライザバー21から左前輪側のステアリングナックル31を引き下げる方向の荷重を付与されたとき、左前輪を右に転舵させるようにキングピン軸線KP回りに回動し、アクティブスタビライザバー21から左前輪側のステアリングナックル31を押し上げる方向の荷重を付与されたとき、左前輪を左に転舵させるようにキングピン軸線KP回りに回動する。
次に、電動モータ11a,22の作動を制御する電気制御装置ECUについて説明する。この電気制御装置ECUは、車速センサ61、操舵角センサ62およびトルクセンサ63を備えている。車速センサ61は、車速Vを検出して出力する。操舵角センサ62は、ステアリングシャフトに組み付けられていて、操舵ハンドルの操舵角θを検出して出力する。なお、この操舵角θは正負の値により操舵ハンドルの左方向および右方向の操舵時の操舵角を表す。トルクセンサ63は、ステアリングシャフト(トーションバー)に組み付けられていて、ハンドル操舵による操舵トルクTを検出して出力する。
また、電気制御装置ECUは、車速センサ61、操舵角センサ62およびトルクセンサ63に接続されたサスペンション電子制御ユニット(以下、単にサスペンションECUという)64を備えている。サスペンションECU64は、CPU,ROM,RAMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品としている。
このサスペンションECU64は、据え切り操舵時に、駆動回路65を介して電動モータ11aを駆動制御するとともに、駆動回路66を介して電動モータ22を駆動制御する。なお、サスペンションECU64は、据え切り操舵時以外には従来技術と同様、走行状況に応じてアクティブサスペンション機構10,20を制御する。
駆動回路65,66は、例えば図5に示すように、操舵トルクTが増加するに従って電磁アブソーバ11がステアリングナックル31に付与する荷重が増加するように、サスペンションECU64によって指定される駆動電流を電動モータ11aに流し、操舵トルクTが増加するに従ってスタビリンク23がステアリングナックル31に付与する荷重が増加するように、サスペンションECU64によって指定される駆動電流を電動モータ22に流す。このとき、電磁アブソーバ11がステアリングナックル31に付与する荷重と、スタビリンク23がステアリングナックル31に付与する荷重とは、互いに上下逆向きで、鉛直方向の成分がほぼ同じ大きさとなるように設定されている。
次に、上記のように構成した実施形態の作動について説明する。サスペンションECU64は、車速センサ61により検出された車速Vおよび操舵角センサ62により検出された操舵ハンドルの操舵角θに基づいて、据え切り操舵されているか否かを判定する。そして、サスペンションECU64は、検出された車速Vがゼロであり、検出された操舵角θが設定値以上であるとき、据え切り操舵されていると判定して、トルクセンサ63により検出された操舵トルクTに応じて、左右のステアリングナックル31に左右前輪の転舵をアシストする向きのキングピン軸線KP回りのモーメントが付与されるように、電動モータ11a,22を駆動制御する。
すなわち、左への据え切り操舵時においては、図3にて右前輪50を代表して示すように、ステアリングナックル31を引き上げるために、電動モータ11aの作動により電磁アブソーバ11が縮められる。これと同時に、ステアリングナックル31を引き下げるために、電動モータ22の作動によりアクティブスタビライザバー21の右外側端およびスタビリンク23が下方へ移動される。
そして、上記したように、電磁アブソーバ11の中心軸線C1とスタビリンク23の中心軸線C2とが、キングピン軸線KPに対してそれぞれねじれの位置に配置され、電磁アブソーバ11の中心軸線C1がキングピン軸線KPの後方に配置され、スタビリンク23の中心軸線C2がキングピン軸線KPの前方に配置されている。このため、電磁アブソーバ11がステアリングナックル31を引き上げる荷重Falと、スタビリンク23がステアリングナックル31を引き下げる荷重Fslの水平成分を受けて、ステアリングナックル31にはキングピン軸線KP回りに左へ回動する向きのモーメントが付与される。
一方、左前輪側では、左前輪側のステアリングナックル31を押し下げるために、左前輪側の電動モータ11aの作動により左前輪側の電磁アブソーバ11が伸ばされる。また、アクティブスタビライザバー21における力のつり合いにより、左前輪側のスタビリンク23は、左前輪側のステアリングナックル31を押し上げるように機能する。したがって、左前輪側のステアリングナックル31にはキングピン軸線KP回りに左へ回動する向きのモーメントが付与される。
また、右への据え切り操舵時においては、図4にて右前輪50を代表して示すように、ステアリングナックル31を押し下げるために、電動モータ11aの作動により電磁アブソーバ11が伸ばされる。これと同時に、ステアリングナックル31を押し上げるために、電動モータ22の作動によりアクティブスタビライザバー21の右外側端およびスタビリンク23が上方へ移動される。このとき、電磁アブソーバ11がステアリングナックル31を押し下げる荷重Farと、スタビリンク23がステアリングナックル31を押し上げる荷重Fsrとは、図6に示すように、互いに上下逆向きで、鉛直方向の成分がほぼ同じ大きさとなるように設定されている。荷重Far,Fsrの水平成分を受けて、ステアリングナックル31にはキングピン軸線KP回りに右へ回動する向きのモーメントが付与される。
一方、左前輪側では、左前輪側のステアリングナックル31を引き上げるために、左前輪側の電動モータ11aの作動により左前輪側の電磁アブソーバ11が縮められる。また、アクティブスタビライザバー21における力のつり合いにより、左前輪側のスタビリンク23は、左前輪側のステアリングナックル31を引き下げるように機能する。したがって、左前輪側のステアリングナックル31にはキングピン軸線KP回りに右へ回動する向きのモーメントが付与される。
これにより、左右何れの方向の据え切り操舵時においても、図7に示すように、左右の電磁アブソーバ11およびアクティブスタビライザバー21により得られるアシスト力が、パワーステアリング機構により得られるアシスト力に付加されるようになる。その結果、パワーステアリング機構で得られるアシスト力を小さくすることが可能であって、パワーステアリング機構の小型化が可能である。
ところで、この実施形態では、既存のアクティブサスペンション機構10,20を活用して、アクティブサスペンション機構10,20の配置を上記のように設定し、またアクティブサスペンション機構10,20の作動タイミングを据え切り操舵時に設定するだけで操舵操作力を減らすことができ、簡単かつ安価に構成することができる。
また、上記実施形態では、左への据え切り操舵時、例えば右前輪50にて電磁アブソーバ11がステアリングナックル31を引き上げる荷重Falと、スタビリンク23がステアリングナックル31を引き下げる荷重Fsl(図3参照)とが、図5に示すように、互いに上下逆向きで鉛直方向の成分がほぼ同じ大きさとなるように設定されていた。また、右への据え切り操舵時、例えば右前輪50にて電磁アブソーバ11がステアリングナックル31を押し下げる荷重Farと、スタビリンク23がステアリングナックル31を押し上げる荷重Fsr(図4参照)とが、図6に示すように、互いに上下逆向きで鉛直方向の成分がほぼ同じ大きさとなるように設定されていた。
これにより、左右何れの方向の据え切り操舵時においても、各ステアリングナックル31に付与される上下方向の荷重(鉛直方向の成分)が打ち消し合うこととなり、車高の変化を抑制した状態で操舵操作力を減らすことが可能である。
なお、アクティブサスペンション機構10,20を備えた車両用サスペンション装置において、アクティブサスペンション機構10,20が当初からステアリングナックル31にキングピン軸線KP回りのモーメントを付与し得る配置とされている場合には、アクティブサスペンション機構10,20の配置は代えずに、据え切り操舵時にアクティブサスペンション機構10,20を作動させるように作動タイミングを新たに設定するだけで本発明を実施することができ、より一層安価に構成することが可能である。
また、上記各実施形態等においては、検出された操舵トルクTに応じて、電磁アブソーバ11およびアクティブスタビライザバー21がステアリングナックル31に付与する荷重が変化するように、作動を電気制御装置ECUにより制御されるように実施したので、操舵フィーリングの向上を図ることができた。しかし、これに限らず、例えばトルクセンサを省略して、ハンドル操作されている間は、電磁アブソーバ11およびアクティブスタビライザバー21がステアリングナックル31に付与する荷重が一定となるように、作動を電気制御装置ECUにより制御されるように実施することも可能である。
また、上記実施形態においては、アクティブサスペンション機構10の電磁アブソーバ11が、ボールねじ機構および電動モータ11aを備えていたが、これに限らず、例えばリニアモータを備えたものを用いてもよい。
また、上記実施形態等においては、アクティブサスペンション機構10が電磁アブソーバ11を備えていたが、この電磁アブソーバ11に代えて、油圧式のアクティブサスペンション(例えば、油圧シリンダ)または空圧式のアクティブサスペンション(例えば、エアサスペンション)を用いて実施してもよい。
また、上記実施形態等においては、二つのアクティブサスペンション機構10,20を備えた車両用サスペンション装置に本発明を適用したが、車高の変化が問題にならない場合には、アクティブサスペンション機構を一つだけ備えた車両用サスペンション装置に本発明を適用することも可能である。
また、上記各実施形態等においては、パワーステアリング機構を備えた車両に本発明を適用したが、パワーステアリング機構を備えていない車両に本発明を適用しても、据え切り操舵時における操舵操作力の低減化を図ることが可能である。
また、上記各実施形態等においては、転舵輪が二つである車両に本発明を適用したが、例えば転舵輪が一つである車両に本発明を適用することも可能である。
また、上記各実施形態等においては、ストラットタイプの車両用サスペンション装置に本発明を適用したが、例えばダブルウィッシュボーンタイプの車両用サスペンション装置に本発明を適用することも可能である。
本発明による車両用サスペンション装置の一実施形態における右前輪側を示した内側からの側面図である。 図1に示した車両用サスペンション装置の右前輪側の背面図である。 図1に示した車両用サスペンション装置の右前輪側において、左への据え切り操舵時にステアリングナックルに作用する荷重を示した説明図である。 図1に示した車両用サスペンション装置の右前輪側において、右への据え切り操舵時にステアリングナックルに作用する荷重を示した説明図である。 図3に示した右前輪側のステアリングナックルに作用する二つの上下方向荷重を示した説明図である。 図4に示した右前輪側のステアリングナックルに作用する二つの上下方向荷重を示した説明図である。 図1に示した車両用サスペンション装置において、据え切り操舵時に得られる各アシスト力を示した説明図である。
符号の説明
10,20…アクティブサスペンション機構、11…電磁アブソーバ、11a…電動モータ、12…コイルスプリング、21…アクティブスタビライザバー、22…電動モータ、23…スタビリンク、31…ステアリングナックル(転舵輪支持部材)、40…車体、50…右前輪、ECU…電気制御装置、61…車速センサ、62…操舵角センサ、63…トルクセンサ、64…サスペンション電子制御ユニット、65,66…駆動回路、KP…キングピン軸線、C1…電磁アブソーバ11の中心軸線、C2…スタビリンク23の中心軸線

Claims (2)

  1. 転舵輪をキングピン軸線回りに転舵可能に支持する転舵輪支持部材と、車体の上下振動や姿勢を能動的に制御可能なアクティブサスペンション機構とを備えていて、
    前記アクティブサスペンション機構は、前記転舵輪支持部材に前記キングピン軸線回りのモーメントを付与可能に配置され、据え切り操舵時に前記転舵輪支持部材に転舵輪の転舵をアシストする向きの前記キングピン軸線回りのモーメントを付与すべく作動を電気制御装置により制御されることを特徴とする車両用サスペンション装置。
  2. 請求項1に記載した車両用サスペンション装置において、
    前記アクティブサスペンション機構は、前記キングピン軸線を挟んで二つ対向配置されていて、その一つのアクティブサスペンション機構は、据え切り操舵時に前記転舵輪支持部材に上方向の荷重を付与して同転舵輪支持部材に転舵輪の転舵をアシストする向きの前記キングピン軸線回りのモーメントを付与すべく作動を前記電気制御装置により制御され、他の一つのアクティブサスペンション機構は、据え切り操舵時に前記転舵輪支持部材に下方向の荷重を付与して同転舵輪支持部材に転舵輪の転舵をアシストする向きの前記キングピン軸線回りのモーメントを付与すべく作動を前記電気制御装置により制御されることを特徴とする車両用サスペンション装置。
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JP2008239089A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Honda Motor Co Ltd 操舵特性制御装置
CN108556909A (zh) * 2018-06-15 2018-09-21 长沙行深智能科技有限公司 一种无人车的转向机构

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