JP2007223377A - 多軸式車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】左右の中間部シリンダを複数のモードに切換えることができ、しかもキャビテーション、ブースト圧、作動不具合等が発生する恐れがない多軸式車両を提供する。
【解決手段】前部、中間部、および後部操舵軸の車輪を操舵する左・右側シリンダを制御する操舵制御手段1を備えた多軸式車両において、前部切換弁2の切換えにより前部油圧回路2と後部油圧回路3がシリーズに連通する中間部油圧回路4に、適宜の切換えにより左・右側中間部シリンダ4a,4bのヘッド側油室とロッド側油室とに作動油の油圧が作用する第1モード、ヘッド側油室だけに作動油の油圧が作用する第2モード、ロッド側油室だけに作動油の油圧が作用する第3モードに切換えるための3位置の第1中間部切換弁4V1と第2中間部切換弁4V2を設けると共に、一方の中間部シリンダから他方の中間部シリンダに可逆移動する作動油の過不足分を解消する油戻し補充ライン5を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、走行体に少なくとも3軸以上の操舵軸が設けられてなる多軸式車両の改善に係り、より詳しくは、ノーマル操舵モード、クラブ操舵モード、クランプ操舵モードに切換えるに際して、車輪を走行するシリンダにキャビテーション、ブースト圧、作動不具合等が発生するのを防止するようにした多軸式車両に関するものである。
特殊な操舵モードを有するステアリング装置を備えたホイールクレーン等の多軸式車両としては、例えば後述するような構成になるものが公知である。以下、従来例に係る典型的な幾つかの多軸式車両のステアリング装置の概要を説明する。先ず、従来例1に係る多軸式車両のステアリング装置は、狭隘地への侵入を容易にするために、前輪と後輪とを同位相に操舵するクラブ操舵モード、逆操舵するクランプ操舵モード、ノーマル操舵モードを選択し得るようにすると共に、現場からの脱出に際して逆ステアリング操作も行えるようにしたものである。
より詳しくは、前記ステアリング装置は、その油圧回路図の図11に示すように構成されている。即ち、図11に示す符号Fは、前輪ステアリングであって、前輪F,F´の操舵方向を制御するための油圧シリンダ(操舵シリンダに相当する)F,F´が設けられている。また、符号Rは、後輪ステアリングであって、後輪R,R´の操舵方向を制御するための油圧シリンダ(操舵シリンダに相当する)R,R´が設けられている。
各油圧シリンダF,F´,R,R´には、ステアリングホイールSHにより操作されるステアリングバルブSVから送られる圧油がバルブユニットCを介して供給されるように構成されている。つまり、前記バルブユニットCは、前輪ステアリング装置Fを制御する油圧シリンダF,F´に作動油を供給する3位置6ポートの切換弁Vを備えると共に、後輪ステアリング装置Rを制御する油圧シリンダR,R´に作動油を供給する3位置6ポートの切換弁Vが設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
また、従来例2に係る多軸式車両のステアリング装置は、旋回台を180度旋回させた状態で操舵する場合、後輪を前輪操舵用操作子(前輪ステアリングハンドル)によって操舵操作することを目的としたものである。より詳しくは、自走型作業用車体の操舵系統を示す図の図12に示すように、前輪操舵用油圧制御ユニット12から前輪操舵用油圧シリンダ15R,15Lに供給される作動油を後輪操作用油圧シリンダ18R,18Lに供給するように、油圧管路を切換える油圧管路切換装置28を設けたものである(例えば、特許文献2参照。)。
また、従来例3に係る多軸式車両のステアリング装置は、中間輪を、その配置位置に応じた操舵角度で操舵し得る多軸車体に用いるステアリング装置の提供を目的としたものである。以下、ステアリングバルブで制御されるステアリング装置の油圧回路図の図13を参照しながら、その概要を説明する。即ち、中間輪2,2が後輪2,2に近い位置に配設されている場合、バルブユニットVの第2バルブVの出力ポートA,Bに一端側が接続されてなる第1,2中間・後輪操舵用管路によって後輪2,2を操舵する後輪操舵シリンダR,R´と、中間輪2,2を操舵する後輪操舵シリンダRc,Rc´より大径の中間操舵シリンダC,C´とに連通させ、クランプ操舵位置V31とクラブ操舵位置V32を備えた第3切換弁Vを介して、クランプ操舵のときにはボトム・ロッド側圧力室を共に活用し、クラブ操舵のときにはボトム側圧力室同士を連通させてロッド側圧力室を活用する構成になっている。端的にいえば、前輪操舵軸と後輪操舵軸が同位相、または逆位相に操舵する場合は、最後輪操舵軸と後輪操舵軸の間の中間操舵軸の操舵速度を小角速度になるように切換弁で制御している。角速度の変更は、作動油量同一の状態で油圧シリンダの受圧面積の切換によっている。なお、前記バルブユニットVの第1バルブVの出力ポートA,Bに一端側が接続された第1,2前輪操舵用管路に接続されてなるものは、前輪2,2を操舵する前輪操舵シリンダF,F´である(例えば、特許文献3参照。)。
実公平5−35035号公報 特開平6−32244号公報 特開2002−160661号公報
上記従来例1(実公平5−35035号公報)に係る技術によれば、前後1軸のステアリング(操舵)であるから、クランプ操舵であっても、またクラブ操舵であっても前後の車輪の操舵角に相違がない。しかしながら、多軸式車両の場合、クランプ操舵では車輪の操舵角度を車両の前後方向の取付け位置に応じて変える必要があり、またクラブ操舵では全ての車輪を同じ操舵角度にする必要がある。つまり、クランプ操舵からクラブ操舵に、逆にクラブ操舵からクランプ操舵に切換える場合には、少なくとも1軸以上(3軸車両では1軸、4軸車両では2軸)の車輪の操舵角度を変える必要があるので、この技術を多軸式車両に適用することができない。
上記従来例2(特開平6―32244号公報)に係る技術では、独立操舵輪であるために、クランプ操舵、クラブ操舵の操作が難しく、多軸式車両になると操舵はさらに困難になるので、実質的に多軸式車両に対応することができない。
従来例3(特開2002−160661号公報)に係る技術では、実際の操舵軸は、図2に示すように、左右の車輪は、車輪の操舵に応じて回動するアーム22と、これらアーム22の先端同士を連結する、これらアーム22の基端間寸法より小寸のタイロッド23とからなる台形リンク21により係合されている。左右の操舵シリンダが全く同寸法でロッドの全ストロークが等しいとすると、最縮小から最伸長までの作動油の合計油量は左右同等である。
ところが、上記のとおり、台形リンクにより係合されているため、操舵角の各位置における操舵シリンダの伸縮速度は左右で異なる場合がある。この技術では、左右の操舵シリンダが完全シリーズに回路接合されているため、油圧制御的には常に左右同一速度で伸縮しようとするが、上記のとおり、機械的には左右の操舵シリンダの伸縮速度に速度差が生じるために、結果的に左右の操舵シリンダにキャビテーション、ブースト圧、作動不具合等が発生する恐れがある。また、中間輪の操舵角は、前輪と後輪の中間の操舵角の1モードだけでなく、複数モード必要になる場合がある。この技術の場合には、中間操舵軸の車輪を操舵する回路に2位置の切換弁が介装されているため、中間の操舵角のモードは1モードであるから、複数モードを必要とする場合に対応することができない。
本発明の目的は、ノーマル操舵モード、クラブ操舵モード、クランプ操舵モードに切換えるに際して、操舵シリンダにキャビテーション、ブースト圧、作動不具合等が発生する恐れがなく、中間操舵軸の中間輪を最適なノーマル操舵モードに切換えることを可能ならしめる多軸式車両を提供することである。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、従って上記課題を解決するために本発明の請求項1に係る多軸式車両が採用した手段は、前部操舵軸を備え、前部操舵軸の後方に2軸以上の後部側操舵軸を備え、各操舵軸の車輪を同期操舵させる台形リンクを備え、各操舵軸の車輪を操舵する左右のシリンダに圧油切換手段から作動油が供給される操舵制御手段を備えた多軸式車両において、前記操舵制御手段は、前記圧油切換手段の一方のポートから左右の前部シリンダに連通する第1前部ライン、これら左右の前部シリンダから3位置の前部切換弁に連通する第2前部ライン、前記前部切換弁から圧油切換手段の他方のポートに連通する第3前部ラインからなる前部油圧回路と、前記前部切換弁を介してシリーズに連通する後部油圧回路と、中間部油圧回路とを備えてなり、前記中間部油圧回路は、前記後部油圧回路の左右の後部シリンダから連通する第2後部ラインを左右の中間部シリンダの両方に連通させる位置と、右または左の何れか一方の中間部シリンダに連通させる位置との3位置に切換える第1中間部切換弁と、前記前部切換弁から連通する第1中間部ラインを左右の中間部シリンダの両方に連通させる位置と、右または左の何れか一方の中間部シリンダに連通させる位置との3位置に切換える第2中間部切換弁と、左右の中間部シリンダの一方または他方を第1中間部切換弁、第2中間部切換弁を介して左右の中間部シリンダの他方または一方に連通させる第2中間部ラインと、この第2中間部ラインから分岐してタンクに連通すると共に、作動油の過不足を解消させる油戻し補充ラインを有することを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る多軸式車両が採用した手段は、請求項1に記載の多軸式車両において、前記第2前部ラインの前部シリンダと前部切換弁の間に、切換えにより第1前部ラインから分岐させた分岐ラインを前部切換弁に連通させ、かつ第2前部ラインと前部切換弁の連通を遮断する一方、切換え解除により分岐ラインと前部切換弁の連通を遮断し、かつ第2前部ラインと前部切換弁を連通させる3ポート2位置の第2前部切換弁を介装したことを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る多軸式車両では、前部切換弁を介して第2ラインと第3ラインが連通している場合、ハンドルの操作量に応じて圧油切換手段から前部油圧回路の第1ライン、第2ライン、第3ラインを介して左右の前部シリンダのヘッド側油室とロッド側油室とに同量の圧油が流出入するために、前部操舵軸の左右の車輪がノーマル操舵モードで操舵される。そして、前部切換弁の切換により前部油圧回路と後部油圧回路と中間部油圧回路とがシリーズに連通するため、圧油切換手段の一方の位置への切換えにより、前部切換弁から後部油圧回路の方向に、後部油圧回路から中間部油圧回路の方向に作動油が流動する。また、圧油切換手段の他方の位置への切換えにより、前部切換弁から中間部油圧回路の方向に、中間部油圧回路から後部油圧回路の方向に作動油が流動する。
従って、本発明の請求項1に係る多軸式車両によれば、第1中間部切換弁と、第2中間部切換弁を適宜に切換えることにより、左右の中間部シリンダのヘッド側油室とロッド側油室に作動油の油圧が作用する第1モード、ヘッド側油室だけに作動油の油圧が作用する第2モード、およびロッド側油室だけに作動油の油圧が作用する第3モードに切換えることができる。しかも、左右の中間部シリンダを単独操作することができるために、左右の中間部シリンダにロッドの伸縮速度差による問題が発生するような恐れがない。また、たとえ、ヘッド側油室とロッド側油室に出入りする作動油の油量に過不足が生じても、余分の作動油は油戻し補充ラインを介してタンクに戻される一方、不足分はタンクから油戻し補充ラインを介して補充されるから、中間部シリンダにキャビテーション、ブースト圧、作動不具合等が発生するような恐れがない。
本発明の請求項2に係る多軸式車両によれば、3ポート2位置の第2前部切換弁を切換えることにより、前部油圧回路を閉回路にして前部操舵軸の左右の車輪の操舵をロックすることができる。そして、前部操舵軸の左右の車輪のロックと同時に、中間部油圧回路と後部油圧回路の左右のシリンダのロッドの伸縮を制御して中間部操舵軸と後部操舵軸の車輪だけを操舵することができる。これにより、後部操舵輪の独立操作ができるため、狭所進入性の向上という優れた効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態1に係る多軸式車両を、3軸の車軸を有する多軸式車両である場合を例として、図面を参照しながら説明する。図1は多軸式車両のノーマル操舵モードを説明するための操舵制御手段の系統図、図2は多軸式車両の台形リンクの模式的構成説明図、図3は多軸式車両のノーマル操舵モード説明図、図4は多軸式車両のクラブ操舵モード説明図、図5は多軸式車両のクランプ操舵モード説明図である。また、図6は多軸式車両のクラブ操舵モードを説明するための操舵制御手段の系統図、図7は多軸式車両のクランプ操舵モードを説明するための操舵制御手段の系統図である。
本発明の実施の形態1に係る多軸式車両を、図1を参照しながら説明すると、多軸式車両の操舵制御手段1は、後述する台形リンク21を備えてなる前部操舵軸(図示省略)の左右の車輪を操舵する前部油圧回路2を備えている。また、後部側操舵軸の最後部の後部操舵軸(図示省略)の左右の車輪を操舵する後部油圧回路3を備えている。さらに、後部操舵軸と前部操舵軸との間の中間操舵軸(図示省略)の左右の車輪を操舵する中間部油圧回路4を備えている。
前記台形リンク21は、図2に示すように、それぞれの操舵軸の左右の車輪20の操舵に応じて回動するアーム22と、これらアーム22,22の先端同士を連結する、アーム22同士の基端間寸法より小寸のタイロッド23とから構成されており、連結部位は屈曲自在な構成になっている。なお、左右の車輪20を、台形リンク21を介して同期操舵するのは、操舵時における左右の車輪20の旋回半径が相違し、左右の車輪20の操舵角度を違える必要があるためである。
前記操舵制御手段1を構成する前部油圧回路2は、ハンドル1bの左右回転操作によって作動油の吐出量と吐出方向を切換える圧油切換手段(パワーアシストバルブ)1aの2ポートのうち一方のLポートPから前部操舵軸の車輪を操舵する、同図における左側前部シリンダ2aのヘッド側油室と、右側前部シリンダ2bのロッド側油室とに連通する第1前部ライン2cを備えている。また、左側前部シリンダ2aのロッド側油室と、右側前部シリンダ2bのヘッド側油室から、後述する3位置の前部切換弁2に連通する第2前部ライン2dを備えている。さらに、前部切換弁2から圧油切換手段1aの他方のRポートPに連通する第3前部ライン2eを備えている。なお、一端が圧油切換手段1aに連結され、他端が左側前部シリンダ2aのロッドの先端に連結されてなるものは、左側前部シリンダ2aのロッドの伸縮量に応じて、圧油切換手段1aより左側前部シリンダ2a、右側前部シリンダ2bへの流入量を調整するフィードバック機能を得るためのメカニカルリンク1cである。
前記操舵制御手段1を構成する後部油圧回路3は、前記前部切換弁2を介して後部操舵軸の車輪を操舵する、図1における左側の左側後部シリンダ3aのヘッド側油室と、右側の右側後部シリンダ3bのロッド側油室に連通する第1後部ライン3cを備えている。
また、左側後部シリンダ3aのロッド側油室と、右側後部シリンダ3bのヘッド側油室とから、中間操舵軸の車輪を操舵する中間部油圧回路4に連通する第2後部ライン3dを備えている。
前記操舵制御手段1を構成する中間部油圧回路4は、前記前部切換弁2から後述する3位置の第2中間部切換弁4V2を介して中間部操舵軸の車輪を操舵する、図1における左側の左側中間部シリンダ4aのロッド側油室と、右側の右側中間部シリンダ4bのヘッド側油室に連通する第1中間部ライン4cを備えている。また、右側中間部シリンダ4bのロッド側油室から後述する3位置の第1中間部切換弁4V1を介して前記第2中間部切換弁4V2に連通する第2中間部ライン4dを備えている。さらに、左側中間部シリンダ4aのヘッド側油室から第3中間部ライン4eが第1中間部切換弁4V1を介して前記後部油圧回路3の第2後部ライン3dに連通している。
また、前記中間部油圧回路4は、左側中間部シリンダ4a、右側中間部シリンダ4bのロッド側油室とヘッド側油室から、第2中間部切換弁4V2および第1中間部切換弁4V1を介して排出される作動油の一部をタンクTに戻す一方、タンクT内の作動油を左側中間部シリンダ4a、右側中間部シリンダ4bのロッド側油室とヘッド側油室に補充する油戻し補充ライン5を備えている。この油戻し補充ライン5は、第2中間部ライン4dからタンクTに連通し、所定圧以上の圧油をタンクTに戻す向きに逆止弁が介装されてなる油戻しライン5aと、前記タンクTから第2中間部ライン4dの方向の作動油の流れを許容する向きに逆止弁が介装され、前記油戻しライン5aの逆止弁の上流側から分岐すると共に、下流側で合流する油補充ライン5bとから構成されている。
なお、この場合には、一方の中間部シリンダのロッド側油室から油戻し補充ライン5の方向に流れる作動油は、他方の中間部シリンダのヘッド側油室に流入すると共に、不足分が油補充ライン5bから他方の中間部シリンダのヘッド側油室に補充される。また、一方の中間部シリンダのヘッド側油室から油戻し補充ライン5の方向に流れる作動油は、他方の中間部シリンダのロッド側油室に流入すると共に、余分の作動油が油戻しライン5aからタンクTに戻される。つまり、中間部シリンダのヘッド側油室とロッド側油室とのピストンロッドの有無に起因する容量差分の作動油がタンクTに戻される一方、不足分がタンクTから補充されるものである。従って、左側中間部シリンダ4aや右側中間部シリンダ4bにキャビテーション、ブースト圧、および作動不具合等が発生するのを防止することができる。
前記前部切換弁2は、前部油圧回路2の第2前部ライン2dと第3前部ライン2eを連通させると共に、後部油圧回路3の第1後部ライン3cと、中間部油圧回路4の第1中間部ライン4cを遮断するN位置を備えている。また、前部油圧回路2の第2前部ライン2dと後部油圧回路3の第1後部ライン3cを連通させると共に、前部油圧回路2の第3前部ライン2eと中間部油圧回路4の第1中間部ライン4cを連通させるA位置を備えている。さらに、前部油圧回路2の第2前部ライン2dと中間部油圧回路4の第1中間部ライン4cを連通させると共に、前部油圧回路2の第3前部ライン2eと後部油圧回路3の第1後部ライン3cを連通させるB位置を備えている。
前記第1中間部切換弁4V1は、左側後部シリンダ3aのロッド側油室と右側後部シリンダ3bのヘッド側油室から連通する第2後部ライン3dを、中間部油圧回路4の左側中間部シリンダ4aのヘッド側油室と右側中間部シリンダ4bのロッド側油室に連通させると共に、油戻し補充ライン5を遮断するN位置を備えている。また、第2後部ライン3dを右側中間部シリンダ4bのロッド側油室に連通させると共に、左側中間部シリンダ4aのヘッド側油室を油戻し補充ライン5に連通させるC位置を備えている。さらに、第2後部ライン3dを左側中間部シリンダ4aのヘッド側油室に連通させると共に、右側中間部シリンダ4bのロッド側油室を油戻し補充ライン5に連通させるD位置を備えている。
前記第2中間部切換弁4V2は、中間部油圧回路4の第1中間部ライン4cを左側中間部シリンダ4aのロッド側油室と右側中間部シリンダ4bのヘッド側油室に連通させると共に、左側中間部シリンダ4aのヘッド側油室と、右側中間部シリンダ4bのロッド側油室から第1中間部切換弁4V1を介して連通する第2中間部ライン4dを遮断するN位置を備えている。また、第1中間部ライン4cを左側中間部シリンダ4aのロッド側油室に連通させると共に、第2中間部ライン4dを右側中間部シリンダ4bのヘッド側油室に連通させるE位置を備えている。さらに、第1中間部ライン4cを右側中間部シリンダ4bのヘッド側油室に連通させると共に、第2中間部ライン4dを左側中間部シリンダ4aのロッド側油室に連通させるF位置を備えている。
本発明の実施の形態1に係る多軸式車両のノーマル操舵モードによる車輪の操舵を、図1と図3とを参照しながら説明する。ノーマル操舵モードによる多軸式車両の操舵は、図3に示すように、前部操舵軸の車輪の左右操舵のみが行われる。即ち、多軸式車両の運転席に設けられた操舵モード切替スイッチをノーマル操舵モードにすると前部切換弁2、第1中間部切換弁4V1、第2中間部切換弁4V2は全てN位置に保持されるため、作動油は、図1において太線で示す前部油圧回路2のみを流動し、この前部油圧回路2を流動する作動油の制御によって、左側前部シリンダ2aと右側前部シリンダ2bが制御され、前部操舵軸の車輪だけが操舵される。
本発明の実施の形態1に係る多軸式車両のクラブ操舵モードによる車輪の操舵を、図4と図6とを参照しながら説明する。クラブ操舵モードによる多軸式車両の操舵は、図4に示すように、前部操舵軸、中間部操舵軸、および後部操舵軸の全ての車輪が共に同一方向に同時に操舵される。この場合、多軸式車両の運転席に設けられた操舵モード切替スイッチをクラブ操舵モードにすると前部切換弁2はA位置に、第1中間部切換弁4V1はC位置に、そして第2中間部切換弁4V2はE位置に切換えられる。そのため、図6において太線で示すラインを流動する作動油によって全てのシリンダが制御される。
圧油切換手段1aのLポートPから作動油を吐出し、作動油をRポートPに戻すことにより、左側のシリンダのロッドを伸長させ、右側のシリンダのロッドを縮小させる場合を説明する。即ち、圧油切換手段1aのLポートPから吐出された作動油は、第1前部ライン2cから左側前部シリンダ2aのヘッド側油室と右側前部シリンダ2bのロッド側油室とに作動油が流入するため、左側前部シリンダ2aのロッドが伸長し、右側前部シリンダ2bのロッドが縮小する。このとき、車輪同士が台形リンクにより同期操舵されるように構成されているため、左側前部シリンダ2aと右側前部シリンダ2bはほぼ同量作動する。左側前部シリンダ2aのロッド側油室と右側前部シリンダ2bのヘッド側油室から流出する作動油は、第2前部ライン2d、前部切換弁2を経て、後部油圧回路3の第1後部ライン3cに流入する。
後部油圧回路3の第1後部ライン3cに流入した作動油は、左側後部シリンダ3aのヘッド側油室と、右側後部シリンダ3bのロッド側油室とに流入するため、左側後部シリンダ3aのロッドが伸長し、右側後部シリンダ3bのロッドが縮小する。このとき、車輪同士が台形リンクにより同期操舵されるように構成されているため、左側後部シリンダ3aと右側後部シリンダ3bはほぼ同量作動する。左側後部シリンダ3aのロッド側油室と右側後部シリンダ3bのヘッド側油室から流出する作動油は、第2後部ライン3d、中間部油圧回路4の第1中間部切換弁4V1を経て、右側中間部シリンダ4bのロッド側油室に流入するため、右側中間部シリンダ4bのロッドが縮小する。
前記右側中間部シリンダ4bのヘッド側油室から押出された作動油は、前記第2中間部切換弁4V2、第2中間部ライン4d、第1中間部切換弁4V1を経て、台形リンクの作用によりロッドが伸長する方向に作動している左側中間部シリンダ4aのヘッド側油室に流入する。これと並行して、作動油の不足分は、タンクTから油戻し補充ライン5、第1中間部切換弁4V1を経て左側中間部シリンダ4aのヘッド側油室に流入する。一方、左側中間部シリンダ4aのロッド側油室から押出された作動油は、第2中間部切換弁4V2、第1中間部ライン4c、前部切換弁2、前部油圧回路2の第3前部ライン2eを経て圧油切換手段1aのRポートPに戻るため、前部操舵軸、中間部操舵軸、および後部操舵軸の全ての車輪が共に同一方向、例えば左側に同時に操舵される。
圧油切換手段1aのRポートPから作動油を吐出し、作動油をLポートPに戻すことにより、左側のシリンダのロッドを縮小させると共に、右側のシリンダのロッドを伸長させる場合を説明する。即ち、圧油切換手段1aのRポートPから吐出された作動油は第3前部ライン2e、前部切換弁2、中間部油圧回路4の第1中間部ライン4c、第2中間部切換弁4V2を経て、左側中間部シリンダ4aのロッド側室に流入するため、この左側中間部シリンダ4aのロッドが縮小する。左側中間部シリンダ4aのヘッド側室から押出された作動油は、第3中間部ライン4e、第1中間部切換弁4V1、第2中間部ライン4d、第2中間部切換弁4V2を経て、台形リンクのためにロッドが伸長する方向に作動する右側中間部シリンダ4bのヘッド側油室に流入する。これと並行して、作動油が不足する場合は、不足分がタンクTから油戻し補充ライン5、第2中間部ライン4d、第2中間部切換弁4V2を経て右側中間部シリンダ4bのヘッド側油室に流入する。
前記右側中間部シリンダ4bのロッド側油室から押出され作動油は、第1中間部切換弁4V1、後部油圧回路3の第2後部ライン3dを経て、左側後部シリンダ3aのロッド側油室と右側後部シリンダ3bのヘッド側油室に流入する。そのため、左側後部シリンダ3aのロッド縮小し、右側後部シリンダ3bのロッドが伸長する。左側後部シリンダ3aのヘッド側油室と右側後部シリンダ3bのロッド側油室から押出された作動油は、第1後部ライン3c、前部切換弁2、前部油圧回路2の第2前部ライン2dに流入する。
前部油圧回路2の第2前部ライン2dに流入した作動油は、左側前部シリンダ2aのロッド側油室と、右側前部シリンダ2bのヘッド側油室とに流入するため、左側前部シリンダ2aのロッドは縮小し、右側前部シリンダ2bのロッドは伸長する。そして、左側前部シリンダ2aのヘッド側油室と、右側前部シリンダ2bのロッド側油室から押出された作動油は、第1前部ライン2cを介して圧油切換手段1aのLポートPに戻るため、前部操舵軸、中間部操舵軸、および後部操舵軸の全ての車輪が共に同一方向、例えば右側に同時に操舵される。
本発明の実施の形態1に係る多軸式車両のクランプ操舵モードによる車輪の操舵を、図5と図7とを参照しながら説明する。クランプ操舵モードによる多軸式車両の操舵は、図5に示すように、前部操舵軸の車輪と、中間部操舵軸、および後部操舵軸の車輪と逆方向に操舵(中間部操舵軸の車輪の操舵角<後部操舵軸の車輪の操舵角)される。この場合には、多軸式車両の運転席に設けられた操舵モード切替スイッチをクランプ操舵モードにすると前部切換弁2はB位置に切換えられると共に、第1中間部切換弁4V1、第2中間部切換弁4V2は共にN位置に保持される。そのため、図7において太線で示すラインを流動する作動油によって全てのシリンダが、後述するように制御される。
先ず、圧油切換手段1aのLポートPから圧油を吐出し、RポートPに戻すことにより、前部油圧回路2の左側前部シリンダ2aのロッドを伸長させ、右側前部シリンダ2bのロッドを縮小させると共に、左側中間部シリンダ4aおよび左側後部シリンダ3aのロッドを縮小させ、右側中間部シリンダ4bおよび右側後部シリンダ3bのロッドを伸長させる場合を説明する。
この場合、前部油圧回路2の第1前部ライン2cから左側前部シリンダ2aのヘッド側油室と、右側前部シリンダ2bのロッド側油室とに作動油が流入するため、左側前部シリンダ2aのロッドが伸長し、右側前部シリンダ2bのロッドが縮小する。左側前部シリンダ2aのロッド側油室と右側前部シリンダ2bのヘッド側油室とから押出された作動油は、第2前部ライン2d、前部切換弁2を経て、中間部油圧回路4の第1中間部ライン4cに流入する。第1中間部ライン4cに流入した作動油は、第2中間部切換弁4V2を経て左側中間部シリンダ4aのロッド側油室と、右側中間部シリンダ4bのヘッド側油室に流入するため、左側中間部シリンダ4aのロッドが縮小し、右側中間部シリンダ4bのロッドが伸長する。
中間部油圧回路4の左側中間部シリンダ4aのヘッド側油室と右側中間部シリンダ4bのロッド側油室から押出された作動油は、第1中間部切換弁4V1、後部油圧回路3の第2後部ライン3dを経て左側後部シリンダ3aのロッド側油室と右側後部シリンダ3bのヘッド側油室に流入するため、左側後部シリンダ3aのロッドが縮小し、右側後部シリンダ3bのロッドが伸長する。この場合は、左・右側後部シリンダ3a,3bのシリンダの内径は、前記左・右側中間部シリンダ4a,4bのシリンダの内径より小径に設定されていて、左・右側後部シリンダ3a,3bの右方向への作動量は、前記左・右側中間部シリンダ4a,4bの右方向への作動量より大きいため、車輪の操舵角は大きくなる。後部油圧回路3の左側後部シリンダ3aのヘッド側油室と右側後部シリンダ3bのロッド側油室から押出された作動油は、第1後部ライン3c、前部切換弁2、前部油圧回路2の第3前部ラインを経て圧油切換手段1aのRポートPに流入するため、例えば前部操舵軸の車輪が左側に、中間部操舵軸、および後部操舵軸の車輪が右側に操舵される。
圧油切換手段1aのRポートPから作動油を吐出し、作動油をLポートPに戻すことにより、前部油圧回路2の左側前部シリンダ2aのロッドを縮小させ、右側前部シリンダ2bのロッドを伸長させると共に、左側中間部シリンダ4aおよび左側後部シリンダ3aのロッドを伸長させ、右側中間部シリンダ4bおよび右側後部シリンダ3bのロッドを縮小させる場合を説明する。この場合には、圧油切換手段1aのRポートPから吐出された作動油は、前部油圧回路2の第3前部ライン2e、前部切換弁2、後部油圧回路3の第1後部ライン3cを経て、左側後部シリンダ3aのヘッド側油室に流入し、右側後部シリンダ3bのロッド側油室に流入する。そのため、左側後部シリンダ3aのロッドが伸長し、右側後部シリンダ3bのロッドが縮小する。
後部油圧回路3の左側後部シリンダ3aのロッド側油室と、右側後部シリンダ3bのヘッド側油室とから押出された作動油は、後部油圧回路3の第2後部ライン3d、中間部油圧回路4の第1中間部切換弁4V1を経て、左側中間部シリンダ4aのヘッド側油室と右側中間部シリンダ4bのロッド側油室とに流入するため、左側中間部シリンダ4aのロッドが伸長し、右側中間部シリンダ4bのロッドが縮小する。この場合、上記のとおり、左・右側中間部シリンダ4a,4bのシリンダの内径は、左・右側後部シリンダ3a,3bのシリンダの内径より大径に設定されていて、左・右側中間部シリンダ4a,4bの右方向への作動量は、左・右側後部シリンダ3a,3bの右方向への作動量より小さいため、車輪の操舵角は小さくなる。
左側中間部シリンダ4aのロッド側油室と右側中間部シリンダ4bのヘッド側油室とから押出された作動油は、第2中間部切換弁4V2、第1中間部ライン4c、前部油圧回路2の前部切換弁2、第2前部ライン2dを経て、左側前部シリンダ2aのロッド側油室と右側前部シリンダ2bのヘッド側油室に流入する。そのため、左側前部シリンダ2aのロッドは縮小し、右側前部シリンダ2bのロッドが伸長する。左側前部シリンダ2aのヘッド側油室と右側前部シリンダ2bのロッド側油室から押出された作動油は、第1前部ライン2cを経て圧油切換手段1aのLポートPに流入するため、例えば前部操舵軸の車輪が右側に、中間部操舵軸、および後部操舵軸の車輪が左側に操舵される。
従って、本発明の実施の形態1に係る多軸式車両によれば、ノーマル操舵モード、クラブ操舵モード、クランプ操舵モードによる操舵が上記のように行われる。即ち、3位置の第1中間部切換弁4V1と、3位置の第2中間部切換弁4V2を適宜に切換えることによって、3位置の前部切換弁2を経た作動油が左・右側中間部シリンダ4a,4bのヘッド側油室とロッド側油室とに共に作動油の油圧が作用する第1モード、ヘッド側油室だけに作動油の油圧が作用する第2モード、およびロッド側油室だけに作動油の油圧が作用する第3モードに切換えることができる。
また、本発明の実施の形態1に係る多軸式車両によれば、左・右側中間部シリンダ4a,4bを単独操作することができるため、左・右側中間部シリンダ4a,4bのロッドの伸縮速度差による問題が発生するような恐れがない。また、たとえ、ヘッド側油室とロッド側油室に出入りする作動油の油量に過不足が生じたとしても、余分の作動油は油戻し補充ラインからタンクに戻される一方、作動油の不足分がタンクから補充されるから、左・右側中間部シリンダ4a,4bにキャビテーション、ブースト圧、作動不具合等が発生するような恐れがない。
次に、本発明の実施の形態2に係る多軸(3軸)式車両を、添付図面を参照しながら説明する。図8は多軸式車両の操舵制御手段の一部を示す系統図、図9は後部側操舵軸の車輪のみを操舵する特殊操舵モード説明図、図10は多軸式車両の特殊操舵モードを説明するための操舵制御手段の系統図である。なお、本発明の実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、前部油圧回路2の構成が相違するだけで、中間部油圧回路4と後部油圧回路3の構成は上記実施の形態1と全く同構成であるから、同一のもの並びに同一機能を有するものに同一符号を付して、その相違する点について説明する。
本発明の実施の形態2に係る多軸式車両の操舵制御手段1の前部油圧回路2は、図8に示すように構成されている。即ち、前部油圧回路2の第2前部ライン2dの左・右側前部シリンダ2a,2bと、前部切換弁2の間に、3ポート2位置の第2前部切換弁2V2が介装する。また、圧油切換手段(オービットロール)1aのLポートPLから左・右側前部シリンダ2a,2bに連通する第1前部ライン2cから分岐ライン2fを分岐させ、この分岐ライン2fの先端を前部切換弁2に接続する。そして、第2前部切換弁2V2の切換により、第2前部ライン2dと前部切換弁2の連通を遮断すると共に、分岐ライン2fを中間部油圧回路4と後部油圧回路に連通させ、前部操舵軸の車輪を操舵せず、中間部操舵軸、後部操舵軸の車輪を操舵するように構成したものである。
以下、本発明の実施の形態2に係る多軸式車両の作用態様を、図9と図10を参照しながら説明する。即ち、第2前部切換弁2V2をG位置に切換えない場合には、第2前部ライン2dと第3前部ライン2eが前部切換弁2を介して中間部油圧回路4と後部油圧回路3に連通するため、上記実施の形態1の場合と全く同様の操舵操作を行うことができる。
そして、第2前部切換弁2V2をG位置に切換えると、前部油圧回路2の左・右側前部シリンダ2a,2bはロックされるが、分岐ライン2fが中間部油圧回路4と後部油圧回路に連通するため、図9に示すように、中間部操舵軸と後部操舵軸の車輪を操舵することが可能になる。
この場合には、前記第2前部切換弁2V2、前部切換弁2、第1中間部切換弁4V1、第2中間部切換弁4V2は、それぞれG位置、B位置、D位置、およびF位置に切換えられており、作動油が図10において太線で示すラインを流動する作動油により、左・右後部シリンダ3a,3b、左・右中間部シリンダ4a,4bが制御される。先ず、圧油切換手段1aのLポートPから作動油を吐出し、作動油を圧油切換手段1aのRポートPに戻す場合を説明する。
即ち、圧油切換手段1aのLポートPから吐出された作動油は、分岐ライン2f、前部切換弁2、第1中間部ライン4c、および第2中間部切換弁4V2を経て右側中間部シリンダ4bのヘッド側油室に流入するために、右側中間部シリンダ4bのロッドが伸長する。右側中間部シリンダ4bのロッド側油室から押出された作動油は、第1中間部切換弁4V1、第2中間部ライン4d、第2中間部切換弁4V2を経て、台形リンクの働きにより右側中間部シリンダ4bのロッド伸長方向への作動に伴ってロッドが縮小する方向に作動する左側中間部シリンダ4aのロッド側油室に流入する。この場合、作動油の油量に過不足がないため、油戻し補充ライン5から作動油がタンクTに戻されたり、タンクTから作動油が補充されたりするようなことがない。
前記左側中間部シリンダ4aのヘッド側油室から押出された作動油は、第1中間部切換弁4V1、後部油圧回路3の第2後部ライン3dを経て、左側後部シリンダ3aのロッド側油室と右側後部シリンダ3bのヘッド側油室に流入するため、左側後部シリンダ3aのロッドが縮小し、右側後部シリンダ3bのロッドが伸長する。そして、左側後部シリンダ3aのヘッド側油室と右側後部シリンダ3bのロッド側油室から押出された作動油は、第1後部ライン3c、前部油圧回路2の前部切換弁2、第3前部ライン2eを経て、作動油が圧油切換手段1aのRポートPに戻るから、中間部操舵軸と後部操舵軸の車輪が、例えば左側に操舵される。
上記とは逆に、圧油切換手段1aのRポートPから作動油を吐出すると共に作動油を圧油切換手段1aのLポートPに戻す場合を説明する。即ち、圧油切換手段1aのRポートPから吐出された作動油は、第3前部ライン2e、前部切換弁2、後部油圧回路3を経て、左側後部シリンダ3aのヘッド側油室と右側後部シリンダ3bのロッド側油室に流入するため、左側後部シリンダ3aのロッドが伸長し、右側後部シリンダ3bのロッドが縮小する。
左側後部シリンダ3aのロッド側油室と右側後部シリンダ3bのヘッド側油室から押出された作動油は、第2後部ライン3d、中間部油圧回路の4の第1中間部切換弁4V1を経て、左側中間部シリンダ4aのヘッド側油室に流入するため、左側中間部シリンダ4aのロッドが伸長する。そして、左側中間部シリンダ4aのロッド側油室から押出された作動油は、第2中間部切換弁4V2、第2中間部ライン4d、および第1中間部切換弁4V1を経て、台形リンクの働きによりロッドが縮小する方向に作動する右側中間部シリンダ4bのロッド側油室に流入する。
この場合も、作動油の油量に過不足がないため、油戻し補充ライン5から作動油がタンクTに戻されたり、タンクTから作動油が補充されたりするようなことがない。左側中間部シリンダ4aのヘッド側油室から押出されて作動油は、第2中間部切換弁4V2、第1中間部ライン4c、前部切換弁2、第2前部切換弁2V2、分岐ライン2fを経て、圧油切換手段1aのLポートPに戻るから、中間部操舵軸と後部操舵軸の車輪が、例えば右側に操舵される。
本実施の形態2に係る多軸式車両によれば、上記実施の形態1に係る多軸式車両の効果に加えて、3ポート2位置の第2前部切換弁2V2を切換えて前部油圧回路2を閉回路にして前部操舵軸の車輪の操舵をロックすると同時に、中間部操舵軸と後部操舵軸の車輪だけを操舵することができる。従って、本実施の形態2に係る多軸式車両によれば、中間部操舵軸と後部操舵軸の車輪だけを操舵することにより、後部操舵輪の独立操作ができるため、狭所進入性の向上という優れた効果を得ることができる。
なお、以上の実施の形態1,2に係る多軸式車両では、3軸の場合を例として説明したが、前部操舵軸として最前部操舵軸とその後の操舵軸の2軸を備えている(中間部と後部を合わせ、4軸となる)場合には、3軸での中間部と後部間の操舵軸制御を前部操舵軸の2軸間に適用するようにすれば良い。従って、本発明の技術的思想を4軸の多軸式車両に対しても適用することができるので、3軸の多軸式車両に限定されるものではない。
また、操舵切換手段のRポートPが左・右側前部シリンダに連通し、左・右側前部シリンダから前部切換弁に連通し、この前部切換弁から操舵切換手段のLポートPに連通する場合には、後述するような構成にすることができる。即ち、第1後部ラインを、左側後部シリンダのロッド側油室と、右側後部シリンダのヘッド側油室に連通させ、左側後部シリンダのヘッド側油室と、右側後部シリンダのロッド側油室を第1中間部切換弁に連通させるというように、左側シリンダと右側シリンダのロッド側油室とヘッド側油室に連通するラインを、上記実施の形態に係る操舵制御手段と逆にすることができる。従って、上記実施の形態に係る形態に限定されるものではない。
本発明の実施の形態1に係る多軸式車両のノーマル操舵モードを説明するための操舵制御手段の系統図である。 多軸式車両の台形リンクの模式的構成説明図である。 本発明の実施の形態1に係る多軸式車両のノーマル操舵モード説明図である。 本発明の実施の形態1に係る多軸式車両のクラブ操舵モード説明図である。 本発明の実施の形態1に係る多軸式車両のクランプ操舵モード説明図である。 本発明の実施の形態1に係る多軸式車両のクラブ操舵モードを説明するための操舵制御手段の系統図である。 本発明の実施の形態1に係る多軸式車両のクランプ操舵モードを説明するための操舵制御手段の系統図である。 本発明の実施の形態2に係る多軸式車両の操舵制御手段の一部を示す系統図である。 本発明の実施の形態2に係る多軸式車両の後部側操舵軸の車輪のみを操舵する特殊操舵モード説明図である。 本発明の実施の形態2に係る多軸式車両の特殊操舵モードを説明するための操舵制御手段の系統図である。 従来例1に係るステアリング装置の油圧回路図である。 従来例2に係り、自走型作業用車体の操舵系統を示す図である。 従来例3に係り、ステアリングバルブで制御されるステアリング装置の油圧回路図である。
符号の説明
1…操舵制御手段,1a…圧油切換手段,1b…ハンドル,1c…メカニカルリンク
2…前部油圧回路,2a…左側前部シリンダ,2b…右側前部シリンダ,2c…第1前部ライン,2d…第2前部ライン,2e…第3前部ライン,2f…分岐ライン,2…前部切換弁,2V2…第2前部切換弁
3…後部油圧回路,3a…左側後部シリンダ,3b…右側後部シリンダ,3c…第1後部ライン,3d…第2後部ライン
4…中間部油圧回路,4a…左側中間部シリンダ,4b…右側中間部シリンダ,4c…第1中間部ライン,4d…第2中間部ライン,4e…第3中間部ライン,4V1…第1中間部切換弁,4V2…第2中間部切換弁
5…油戻し補充ライン,5a…油戻しライン,5b…油補充ライン
20…車輪
21…台形リンク,22…アーム,23…タイロッド
…Lポート
…Rポート
T…タンク

Claims (2)

  1. 前部操舵軸を備え、前部操舵軸の後方に2軸以上の後部側操舵軸を備え、各操舵軸の車輪を同期操舵させる台形リンクを備え、各操舵軸の車輪を操舵する左右のシリンダに圧油切換手段から作動油が供給される操舵制御手段を備えた多軸式車両において、前記操舵制御手段は、前記圧油切換手段の一方のポートから左右の前部シリンダに連通する第1前部ライン、これら左右の前部シリンダから3位置の前部切換弁に連通する第2前部ライン、前記前部切換弁から圧油切換手段の他方のポートに連通する第3前部ラインからなる前部油圧回路と、前記前部切換弁を介してシリーズに連通する後部油圧回路と、中間部油圧回路とを備えてなり、前記中間部油圧回路は、前記後部油圧回路の左右の後部シリンダから連通する第2後部ラインを左右の中間部シリンダの両方に連通させる位置と、右または左の何れか一方の中間部シリンダに連通させる位置との3位置に切換える第1中間部切換弁と、前記前部切換弁から連通する第1中間部ラインを左右の中間部シリンダの両方に連通させる位置と、右または左の何れか一方の中間部シリンダに連通させる位置との3位置に切換える第2中間部切換弁と、左右の中間部シリンダの一方または他方を第1中間部切換弁、第2中間部切換弁を介して左右の中間部シリンダの他方または一方に連通させる第2中間部ラインと、この第2中間部ラインから分岐してタンクに連通すると共に、作動油の過不足を解消させる油戻し補充ラインを有することを特徴とする多軸式車両。
  2. 前記第2前部ラインの前部シリンダと前部切換弁の間に、切換えにより第1前部ラインから分岐させた分岐ラインを前部切換弁に連通させ、かつ第2前部ラインと前部切換弁の連通を遮断する一方、切換え解除により分岐ラインと前部切換弁の連通を遮断し、かつ第2前部ラインと前部切換弁を連通させる3ポート2位置の第2前部切換弁を介装したことを特徴とする請求項1に記載の多軸式車両。
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