JP2007222215A - パチンコ機 - Google Patents

パチンコ機 Download PDF

Info

Publication number
JP2007222215A
JP2007222215A JP2006043870A JP2006043870A JP2007222215A JP 2007222215 A JP2007222215 A JP 2007222215A JP 2006043870 A JP2006043870 A JP 2006043870A JP 2006043870 A JP2006043870 A JP 2006043870A JP 2007222215 A JP2007222215 A JP 2007222215A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
payout
value
game ball
full
determination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006043870A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Taniguchi
信行 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maruhon Industry Co Ltd
Original Assignee
Maruhon Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Maruhon Industry Co Ltd filed Critical Maruhon Industry Co Ltd
Priority to JP2006043870A priority Critical patent/JP2007222215A/ja
Publication of JP2007222215A publication Critical patent/JP2007222215A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)

Abstract

【課題】 満杯桶および満杯検出スイッチを設けなくても、遊技球の満杯状態を検出することができるパチンコ機を実現する。
【解決手段】 満杯判定値Mtは初期値24に設定される。時刻t1にて払出センサからの検出信号がハイレベルに変化すると、検出信号をサンプリングして得られる2値データである入力値Xtが1に変化する。時刻t2では、遊技球1個が払出センサの検出域を通過したことを表す2値データである判定値Ytが1になり、払出判定を行う。受皿および球通路が遊技球で満杯になり、遊技球が検出域内に停留した状態になると、遊技球の検出域における通過状況を表す2値データであるレベル値Ztが1を維持する。サンプリング時にレベル値Ztが1である毎に満杯判定値Mtから1を減算し、0になると満杯判定を行い、払出装置を停止させる。
【選択図】 図11

Description

この発明は、パチンコ機に関し、詳しくは、払出装置から払出された遊技球が満杯になったことを検出することのできるパチンコ機に関する。
従来、この種のパチンコ機として図13ないし図15に示すものが知られている。図13は、従来のパチンコ機の正面説明図であり、図14は、図13に示すパチンコ機の裏面説明図である。図15は、満杯検出装置の動作を説明する図であり、(a)は非満杯状態の説明図、(b)は満杯状態の説明図である。
図13に示すように、従来のパチンコ機50は、遊技盤2と、遊技球を遊技盤2へ発射する発射装置を駆動する発射レバー6と、上受皿排出口60から排出された遊技球を貯留する上受皿51と、上受皿51で貯留過剰となった遊技球を貯留する下受皿53とを備える。上受皿51には、上受皿51に貯留されている遊技球を下受皿排出口59を介して下受皿53へ抜くための上受皿球抜きレバー52が設けられており、下受皿53には、下受皿53に貯留されている遊技球を賞球箱へ抜くための下受皿球抜きレバー54が設けられている。
図14に示すように、パチンコ機50の裏面上部には、島設備などから供給された遊技球を貯留する球タンク7が設けられており、その球タンク7の下流側端部には、球タンク7から流下した遊技球を案内するタンクレール8が設けられている。タンクレール8の下流側端部には、補給通路9の一端が接続されており、その他端には、補給通路9から補給される遊技球を払出す払出装置20が接続されている。払出装置20の払出口には、上部球通路55aが設けられており、その上部球通路55aは上受皿排出口60に連通している。上部球通路55aの下流には、下部球通路55bが設けられており、下部球通路55bの下流には満杯桶56が設けられている。満杯桶56は下受皿排出口59に連通しており、満杯桶56の上方角部には、満杯検出スイッチ57が設けられている。また、パチンコ機50の裏面上部には、入賞の検出や賞球の払出制御などを行う制御基板11が設けられている。
図15に示すように、満杯検出スイッチ57には、プッシュ式のスイッチ部材57aが備えられており、満杯検出スイッチ57の近傍には、押板58が設けられている。押板58の一端は、軸部材58aによって所定個所に回動可能に軸支されている。
発射レバー6(図13)を時計回りに回動すると、遊技球が遊技盤2へ発射され、その発射された遊技球が遊技盤2に設けられた入賞口に入賞すると、払出装置20(図14)が作動し、所定個数の遊技球が賞球として上受皿排出口60から上受皿51へ排出される。上受皿51に貯留されている賞球が満杯になり、上受皿排出口60が塞がれると、払出装置20から払出された賞球は上部球通路55aおよび下部球通路55bから満杯桶56へ流下し、下受皿排出口59から下受皿53へ排出される。
そして、下受皿53が遊技球で満杯になり、下受皿排出口59が塞がれると、下受皿53で貯留できない遊技球は、図15(b)に示すように、満杯桶56に貯留される。その貯留数が増加すると、押板58が押されて回動し、スイッチ部材57aが押され、満杯検出スイッチ57がONし、払出装置20が停止する。
制御基板11に搭載されたマイクロプロセッサーユニット(以下、MPUという)は、所定の周期(例えば、2ms周期)毎に満杯検出スイッチ57からの検出信号の変化を監視し、その変化があったときに満杯検出スイッチ57がONしたと判定する。また、下受皿球抜きレバー54を操作して下受皿53の遊技球を賞球箱へ抜き、満杯桶56の遊技球が減少すると、押板58が回動前の姿勢に復帰し、スイッチ部材57aが突出し、満杯検出スイッチ57がOFFになる。
また、最近、遊技盤面の巨大化に伴い、遊技球を発射地点に誘導する受皿を取付ける箇所が下方へ移動し、これにより、下受皿を取付けるスペースを失い、下受皿を配設しないパチンコ機が市場に出回るようになった。
特開2001−259185号公報(第26段落、図4)
しかし、上記従来のパチンコ機では、満杯検出スイッチを設けるためのコストが、パチンコ機の製造コスト削減を妨げる要因の一つになっている。
また、遊技盤面が巨大化したパチンコ機では、下受皿がなくなり、受皿が一つになった結果、球通路を利用して可能な限り多くの遊技球を貯留する必要があることから、球通路の最上流にて満杯検出を行うことができる構造の実現が望まれている。
そこでこの発明は、満杯検出スイッチを設けなくても、遊技球の満杯状態を検出することができるパチンコ機を実現することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、遊技球を払出す払出装置(20)と、前記払出装置から払出された遊技球を貯留する貯留装置(3)と、前記払出装置から払出された遊技球を前記貯留手段へ導く球通路(10)と、前記払出装置から払出された遊技球がその検出域を通過することに伴って、出力している検出信号のレベルが変化する検出スイッチ(26,27)と、を備えたパチンコ機(1)において、前記検出信号のレベルが、遊技球が前記検出域を通過するときに出力されるレベルに変化した状態が所定時間以上継続した場合に、前記払出された遊技球が前記球通路および前記貯留装置において満杯状態であると判定する満杯判定処理(S26)と、前記満杯判定処理において前記満杯状態であると判定した場合に、前記払出装置による遊技球の払出しを停止する停止処理(S27)と、前記満杯判定処理において前記満杯状態であると判定した後に前記満杯状態が解除されたと判定した場合に前記払出装置による遊技球の払出しを再開するように前記払出装置を制御する制御処理(S30)と、を実行するコンピュータ(41)を備えたという技術的手段を用いる。
(作用)
払出装置から遊技球が払出され、その払出された遊技球が検出スイッチの検出域を通過すると、検出スイッチが出力している検出信号のレベルが変化する。また、払出装置から払出された遊技球が貯留手段および球通路において満杯になり、球通路に貯留されている遊技球が検出スイッチの検出域まで達すると、検出信号のレベルが、遊技球が検出域を通過するときに出力されるレベルに変化した状態が続く。そこで、その変化した状態が所定時間以上継続した場合に、払出された遊技球が球通路および貯留装置において満杯状態であると判定し、払出装置による遊技球の払出しを停止する。
(効果)
検出スイッチから出力されている検出信号に基づいて満杯状態を判定できるため、従来のような満杯検出スイッチを設ける必要がない。
また、検出スイッチが満杯スイッチとして機能するため、検出スイッチの直下まで遊技球を貯留できるので、球通路を利用して可能な限り多くの遊技球を貯留することができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のパチンコ機(1)において、前記コンピュータ(41)は、所定の周期(Δt)毎に前記検出信号をサンプリングして得られる2値データを入力値Xt(tは序列を表す:t=0,1,2,・・・)、前記検出域における遊技球1個の通過と対応させる2値データを判定値Yt、前記検出域における遊技球の通過状況と対応させる2値データをレベル値Ztとした場合、リセット処理の実行を契機に前記入力値Xt、前記判定値Ytおよび前記レベル値Ztの初期値をそれぞれ0に設定し、それぞれを第1格納領域、第2格納領域および第3格納領域に格納する初期化処理と、前記所定の周期毎に前記検出信号のレベルをサンプリングして得た前記入力値Xtを前記第1格納領域に格納するサンプリング処理(S1,S9)と、前記所定の周期毎に前記入力値Xtおよび前記レベル値Ztを用いてなる次の式1に示す論理式によって、前記判定値Ytを求めて前記第2格納領域に格納する第1演算処理(S5,S6)と、前記所定の周期毎に前記入力値Xt、前記判定値Ytおよびレベル値Ztを用いてなる次の式2に示す論理式によって、前記レベル値Ztを求めて前記第3格納領域に格納する第2演算処理(S7,S8)と、前記第2格納領域に格納してある前記判定値Ytが1を示したことを以て前記検出域における遊技球1個の通過を判定する判定処理(S10〜S13)とを実行し、前記満杯判定処理では、前記レベル値Ztが所定回数連続して1のときに前記満杯状態であると判定することを特徴とするパチンコ機、Yt=Xt AND X(tー1) AND ( NOT Z(tー1))・・式1、Zt=(Yt OR Z(tー1)) AND (Xt OR X(tー1))・・式2、という技術的手段を用いる。
(作用)
周期Δtで5回行うサンプリングのうち3回目のサンプリングのときに検出信号がノイズの影響を受けてレベルがHレベルからLレベルに変化した場合を例にして説明する。なお、遊技球が検出スイッチの検出域に存在していることにより、検出信号のレベルがHレベルに変化している期間は、少なくともサンプリングを6回以上行うために必要な時間よりも長いとする。
このパチンコ機の電源投入に関連して実行されるリセット処理において、入力値Xt、判定値Ytおよびレベル値Ztの初期値がそれぞれ0に設定される。そして、払出装置から払出された遊技球が、初めて検出スイッチの検出域を通過すると、1回目のサンプリングにおいて入力値Xtとして1が得られる。このとき、前回のサンプリングにおける入力値X(tー1)は0であり、前回のサンプリングにおける遊技球の検出域における通過状況を表す2値データであるレベル値Z(tー1)も0である。
従って、今回のサンプリングにおいて遊技球1個が検出域を通過したことを表す2値データである判定値Ytは、式1より、Yt=1∧0∧1=0となる。また、今回のサンプリングにおけるレベル値Ztは、式2より、Zt=(0∨0)∧(1∨0)=0となる。
2回目のサンプリングにおいて入力値Xtが1であったとすると、前回のサンプリングではX(tー1)は1であり、Ztは0であったから、Yt=1∧1∧1=1となる。また、Zt=(1∨0)∧(1∨1)=1となる。
従って、入力値Xtが2回連続して1になったときに判定値Yt=1になるため、遊技球が1個検出域を通過したと判定する。
次の3回目のサンプリング時に検出信号がノイズの影響を受けてHレベルからLレベルに変化したとする。このとき、入力値Xtは0になるため、Yt=0∧1∧0=0となる。また、Zt=(0∨1)∧(0∨1)=1となる。
次の4回目のサンプリング時にはノイズによる影響を受けず、検出信号が再びHレベルに変化していたとする。このとき、入力値Xtは1になるため、Yt=1∧0∧0=0となる。また、Zt=(0∨1)∧(1∨0)=1となる。
次の5回目のサンプリング時にも検出信号のレベルがHレベルであったとする。このとき、入力値Xtは1になるため、Yt=1∧1∧0=0となる。つまり、遊技球が1個検出域を通過したとは判定しない。また、Zt=(0∨1)∧(1∨1)=1となる。
(効果)
つまり、入力値Xtが2回連続して1になり、3回目のサンプリングのときにノイズの影響により入力値Xtが0になり、4回目および5回目のサンプリングのときに入力値Xtが連続して1になった場合であっても、5回目のサンプリングのときに判定値Ytが0になるため、遊技球1個が新たに通過したと誤判定するおそれがない。
従って、払出装置により払出された遊技球の数が、ノイズの影響を受けて不正確になってしまうおそれがない。なお、従来の判定手段では、3回目のサンプリングで入力値Xtが0になったときに、遊技球が検出域を通過しきったと判定するため、5回目のサンプリングのときに新たに遊技球が通過したものと誤判定してしまう。
また、レベル値Ztは、判定値Ytが1になったときに同時に1になるが、ノイズの影響を受けて入力値Xtが0になった場合であっても0に変化しないため、レベル値Ztが1を連続している状態がノイズの影響で途切れてしまうおそれがない。
従って、レベル値Zt1を連続している回数を計数し、その計数された回数が所定回数に達したときに満杯状態であると判定することにより、満杯状態を正確に判定することができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載のパチンコ機(1)において、前記払出装置(20)は、前記遊技球を払出す2つの払出経路(23,24)と、各払出経路毎に設けられた前記検出スイッチと、各払出経路から遊技球を交互に払出すための払出部材(25)と、この払出部材を回転させるモータ(21)とを備え、前記払出部材が半回転する毎に各払出経路から遊技球を1個ずつ交互に払出すように構成されており、前記停止処理(S27)は、前記満杯判定処理(S26)において前記満杯状態であると判定され、遊技球が1つの前記検出スイッチの検出域内で停留した状態になった場合に、その停留している遊技球が払出された払出経路から、前記停留している遊技球の次の遊技球が払出される前に前記モータを停止させるという技術的手段を用いる。
(作用)
払出装置は、モータを駆動して払出部材を半回転させ、その半回転毎に各払出経路から遊技球を1個ずつ交互に払出す。つまり、払出部材が1回転すると、各払出経路から遊技球が1個ずつ払出される。
また、停止処理では、満杯判定処理において満杯状態であると判定され、遊技球が1つの検出スイッチの検出域内で停留した状態になった場合に、その停留している遊技球が払出された払出経路から、停留している遊技球の次の遊技球が払出される前にモータを停止させる。
(効果)
球通路および貯留装置が遊技球で満杯状態になった場合は、その満杯状態を判定する契機となった遊技球が停留している払出経路へ更に遊技球が払出されないようにすることができるため、払出装置において球詰まりが発生するおそれがない。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態において使用する符号と対応するものである。
<第1実施形態>
この発明の第1実施形態について説明する。
[全体の主要構成]
まず、この実施形態のパチンコ機の主要構成について図を参照して説明する。図1は、そのパチンコ機の外観を正面から見た説明図である。なお、図13,14に示した従来のパチンコ機と同一の構成については同一の符号を使用し、説明を省略する。
図1に示すように、パチンコ機1には、受皿3が設けられている。受皿3は、排出口4から排出された遊技球を貯留し、その貯留された遊技球を発射装置へ導く。受皿3は、浅く形成されており、例えば100個程度の遊技球を貯留する大きさに形成されている。受皿3の底面は、排出口4の出口近傍を上流として右方へ下り勾配に形成されている。受皿3を流下した遊技球は、流出口(図示せず)から整流器(図示せず)へ供給される。整流器は、遊技球を所定の周期で1個ずつ発射地点へ送り込む。
受皿3の上端には、受皿3に貯留されている遊技球を抜くための上部球抜きレバー12が設けられている。この上部球抜きレバー12を操作すると、上記流出口から流出した遊技球が整流器を迂回して別経路で流下し、受皿3の下方に開口された排出口13から排出される。
また、受皿3の前面には、下部球抜きレバー5が設けられている。この下部球抜きレバー5を操作すると、受皿3に貯留されている遊技球が、受皿3の底面に開口された球抜き口(図示せず)から排出される。
[パチンコ機の裏面構造]
次に、パチンコ機1の裏面構造について図2および図3を参照して説明する。図2は図1に示すパチンコ機を裏面から見た概略説明図である。図3は、補給通路の説明図であり、(a)は補給通路を正面から見た透視図、(b)は補給通路を右側面から見た透視図である。
タンクレール8の底部は、遊技球の流下方向に沿って2条の流下経路に区分されており、タンクレール8内の遊技球は、区分された各流下経路毎に計2列で流下する。タンクレール8内を流下する遊技球の流下方向には、タンクレール8を流下した遊技球を賞球または貸球として払出す払出装置20が設けられている。
タンクレール8および払出装置20は、タンクレール8から流下する遊技球を払出装置20へ補給するための補給通路9によって連結されている。補給通路9は、図3(b)に示すように、タンクレール8の各流下経路に対応した2つの補給通路91,92から構成されている。各補給通路は、それぞれ樋状に形成されており、遊技球を1列に配列した状態で払出装置20へ補給する。各補給通路には、補給通路内を流下する遊技球を検出する球切れ検出スイッチ91a,92aがそれぞれ配置されている。変流器などの近接スイッチ、または、マイクロスイッチなどを球切れ検出スイッチとして使用することができる。球切れ検出スイッチの両方が所定時間以上オフになると、球切れと判定され、パチンコ機1の前面に設けられた球切れ表示部材(図示せず)が点灯し、球切れの発生を報知する。
[払出装置20の構造]
次に、払出装置20の構造について図4ないし図6を参照して説明する。図4は、払出装置20の説明図であり、(a)は払出装置20に供給された遊技球の流れを示す透視図、(b)は払出装置20の縦断面図である。図5は、払出装置20からハウジングを取り除いた状態を示す斜視図であり、(a)は一方の払出経路から遊技球が払出される様子を示し、(b)は他方の払出経路から遊技球が払出される様子を示す。図6は、払出装置20の縦断面図であり、(a)は球通路10が満杯になっていない状態を示し、(b)は満杯になっている状態を示す。
払出装置20は、ハウジング22を備える。ハウジング22の内部には、MPU41(図7)の制御によって駆動される払出モータ21と、この払出モータ21の回転シャフト21aに回転可能に取付けられた払出スクリュー25と、この払出スクリュー25によって払出される遊技球の2つの払出経路23,24と、この払出経路23から払出された遊技球を検出する前部払出センサ26と、払出経路24から払出された遊技球を検出する後部払出センサ27とを備える。ハウジング22の上面には、各補給通路91,92から個別に供給される遊技球を取り込むための取込口22aが開口形成されている。なお、図4(a)では、取込口22aのみが示されているが、実際には、取込口22aの奥にもう一つの取込口が開口形成されている。
図5に示すように、払出装置20は、各払出センサを取付けるための取付部材28を備えており、取付部材28には、各取込口から取込まれた遊技球を払出経路23,24に案内するための案内口23a,24aが開口形成されている。各案内口23a,24aから流下した遊技球は、それぞれ払出スクリュー25によって下方へ送り出され、各払出経路23,24内を流下する。
払出モータ21の回転シャフト21aが180°回転(半回転)すると、つまり払出スクリュー25が180°回転すると、一方の案内口から案内された遊技球が一方の払出経路から払出され、さらに払出スクリュー25が180°回転(半回転)すると、他方の案内口から案内された遊技球が他方の払出経路から払出される。つまり、払出スクリュー25が半回転する毎に遊技球が異なる払出経路から交互に1個ずつ払出される。
この実施形態では、ステッピングモータを払出モータ21として使用する。払出モータ21は、払出制御基板40(図7)から2ms間隔で出力される1パルスで7.5°回転する。このため、48ms(24パルス)で180°回転(半回転)し、96ms(48パルス)で360°回転(1回転)する。つまり、払出装置20は、払出モータ21の半回転毎に遊技球を1個ずつ払出す。
払出経路23から払出された遊技球は、前部払出センサ26によって検出され、払出経路24から払出された遊技球は、後部払出センサ27によって検出される。各払出センサの出力信号は、通常は、ローレベルを維持しており、遊技球が払出センサの検出域内に進入すると、ハイレベルに変化する。MPU41(図7)は、払出センサから出力されている検出信号が、所定時間ハイレベルに変化していると判定したときに、払出数として「1」をカウントする。なお、この実施形態では、前部払出センサ26および後部払出センサ27として近接センサまたはフォトセンサを適宜選択して用いる。
また、図6(b)に示すように、球通路10に貯留されている遊技球が満杯になると、一方の払出センサが同一の遊技球P1を所定時間以上連続して検出している状態になる。MPU41は、一方の払出センサが同一の遊技球P1を所定時間以上連続して検出していると判定すると、満杯と判定し、払出モータ21を停止させる。この発明の特徴は、ノイズなどの影響を受けないで満杯の判定を高精度で行い、かつ、払出モータ21を極めて短時間で停止させることにあるが、これらについては後述する。
[制御系の主要構成]
次に、パチンコ機1の制御系の主要構成について、それをブロックで示す図7を参照して説明する。
主制御基板30は、MPU31を搭載している。MPU31は、入賞口スイッチ32から出力されている検出信号のレベルを判定し、その検出信号がローレベルからハイレベルに変化すると、遊技球が入賞口に入賞したと判定する。MPU31は、入賞が発生したと判定すると、所定個数の賞球払出しを命令するコマンドを払出制御基板40に搭載されたMPU41へ送信する。MPU41は、受信したコマンドに示される賞球数(所定個数)をセットし、払出モータ21を駆動する。MPU41は、各払出センサから出力されている検出信号のレベルがローレベルからハイレベルに所定時間以上連続して変化したときに、遊技球が1個払出されたと判定し、上記のセットした賞球数から1を減算し、その賞球数が0になったときに払出モータ21を停止させる。
[払出判定処理]
次に、MPU41が実行する払出判定処理の流れについて図8および図10を参照して説明する。図8は、払出判定処理の流れを示すフローチャートであり、図10は、払出センサから出力される検出信号と、払出判定および満杯判定を行うために用いる各値との関係を示すタイミングチャートであり、払出判定が行われる場合の一例を示す。
以下の説明では、払出センサから出力されている検出信号を周期Δt、具体的には約2ms毎に行われる割込み処理においてサンプリングして得られる2値データを入力値Xt(tは序列を表す:t=0,1,2,・・・)、前記検出域における遊技球1個の通過と対応させる2値データを払出判定値Yt、前記検出域における遊技球の通過状況と対応させる2値データをレベル値Ztとする。
そしてMPU41は、パチンコ機1の電源投入に関連して実行されるリセット処理(図示せず)において、入力値Xt、判定値Ytおよびレベル値Ztの初期値としてそれぞれ0を設定し、さらに前記割込み処理の割込み契機に関連して払出判定処理を実行する。
なお、遊技球が払出センサの検出域に存在していることにより、検出信号のレベルがハイレベルに変化している期間は、少なくともサンプリングを5回以上行うために必要な時間よりも長いとする。また、「今回」とは、将に進行中の払出判定処理または満杯判定処理のタイミングを意味し、「前回」とは、前記「今回」を基準に1回前の割込み契機で行われた各判定処理のタイミングを意味し、「∨」は論理和(OR)を、「∧」は論理積(AND)をそれぞれ意味する。
(時刻t1)
MPU41は、各払出センサと接続されている自身の入力ポートの電圧レベルをサンプリングし、そのサンプリング値に基づいて今回の入力値Xtを設定する(ステップ(以下、Sと略す)1)。例えば、上記電圧値がローレベル(例えば、0V)であった場合は、今回の入力値Xtとして0を設定し、ハイレベル(例えば、5V)であった場合は、今回の入力値Xtとして1を設定する。図10に示すように、時刻t1では、検出信号はハイレベルであるため、今回の入力値Xtは1に設定される。
続いて、前回のレベル値Z(t−1)を読込む(S2)。時刻t1の前回の周期ではリセット処理が行われており、前回のレベル値Z(t−1)は0に設定されているため、時刻t1では、前回のレベル値Z(t−1)として0が読み込まれる。
続いて、S2において読み込んだ前回のレベル値Z(t−1)を反転する(S3)。時刻t1では、前回のレベル値Z(t−1)が0であるため、それを反転して1とする。
続いて、前回の入力値X(t−1)を読込む(S4)。時刻t1の前回の周期ではリセット処理が行われており、前回の入力値X(t−1)は0に設定されているため、時刻t1では、前回の入力値X(t−1)として0が読み込まれる。
続いて、今回の払出判定値Ytを求める(S5)。今回の払出判定値Ytは、Yt=Xt∧X(t−1)∧Z(t−1)の論理式を用いて求める。時刻t1では、Xt=1、X(t−1)=0、Z(t−1)=0であるから、Yt=1∧0∧0=0が設定される。
続いて、S5で求めた今回の判定値YtをMPU41に備えられた第2格納領域に格納する(S6)。続いて、今回のレベル値Ztを求める(S7)。今回のレベル値Ztは、Zt=(Yt∨Z(t−1))∧(Xt∨X(t−1))の論理式を用いて求める。時刻t1では、Yt=0、Z(t−1)=0、Xt=1、X(t−1)=0であるから、Zt=(0∨0)∧(1∨0)=0∧1=0が設定される。
続いて、S7で求めた今回のレベル値ZtをMPU41に備えられた第3格納領域に格納し(S8)、S1で求めた今回の入力値XtをMPU41に備えられた第1格納領域に格納する(S9)。
続いて、S6において第2格納領域に格納した今回の判定値Ytが1であるか否かを判定し(S10)、1であると肯定判定した場合は(S10:Yes)、遊技球が検出域を通過したとの判定(以下、払出判定という)を行う(S11)。
また、今回の判定値Ytが1ではないと否定判定した場合は(S10:No)、次の処理へ進む。図10に示す時刻t1では、今回の判定値Ytは1ではなく、レベル値Ztは0ではないため、次の処理へ進む。
(時刻t2)
時刻t2における検出信号のレベルはHレベルであるから、今回のサンプリング値の1を入力値Xtに設定し(S1)、前回のレベル値Z(t−1)として0を読込み(S2)、その0を反転して1とする(S3)。続いて、前回の入力値X(t−1)として1を読込み(S4)、今回の払出判定値Yt=1∧1∧1=1を設定する(S5)。続いて、払出判定値Yt=0を第2格納領域に格納し(S6)、今回のレベル値Zt=(1∨0)∧(1∨1)=1を設定する(S7)。続いて、今回のレベル値Zt=1を第3格納領域に格納し(S8)、今回の入力値Xt=1を第1格納領域に格納する(S9)。続いて、今回の払出判定値Yt=1であると判定し(S10:Yes)、払出判定を行う(S11)。
つまり、2回連続のサンプリングにおける検出信号が共にハイレベルになっている状態は、ノイズによるものである可能性は殆どなく、実際に遊技球が検出域を通過したことによるものであると推定できるため、今回の払出判定値Ytを1に設定し、払出判定を行う。
(時刻t3)
次に、図10に示すように、時刻t3にて払出センサの検出信号にノイズが侵入した場合の払出判定処理について説明する。
時刻t3では、払出センサの検出信号にノイズが侵入し、検出信号がローレベルに変化しているため、今回のサンプリング値0を今回の入力値Xtに設定する(S1)。続いて、前回のレベル値Z(t−1)として1を読込み(S2)、それを反転して0にする(S3)。続いて、前回の入力値X(t−1)として1を読込み(S4)、今回の判定値Yt=0∧1∧1=0を設定し(S5)、それを第2格納領域に格納する(S6)。
続いて、今回のレベル値Zt=(0∨1)∧(0∨1)=1を設定し(S7)、それを第3格納領域に格納する(S8)。続いて、S1にて求めた今回の入力値Xtを第1格納領域に格納し(S9)、今回の判定値Yt=1ではないと判定し(S10:No)、次の処理へ進む。
(時刻t4)
時刻t4では、ノイズの影響がなくなり、再び検出信号がハイレベルに戻っているため、今回のサンプリング値1を今回の入力値Xtに設定する(S1)。続いて、前回のレベル値Z(t−1)として1を読込み(S2)、それを反転して0にする(S3)。続いて、前回の入力値X(t−1)として0を読込み(S4)、今回の判定値Yt=1∧0∧0=0を設定し(S5)、それを第2格納領域に格納する(S6)。
続いて、今回のレベル値Zt=(0∨1)∧(1∨0)=1を設定し(S7)、それを第3格納領域に格納する(S8)。続いて、S1にて求めた今回の入力値Xtを第1格納領域に格納し(S9)、今回の判定値Yt=1ではないと判定し(S10:No)、次の処理へ進む。
(時刻t5)
時刻t5では、検出信号はハイレベルであるため、今回のサンプリング値1を今回の入力値Xtに設定する(S1)。続いて、前回のレベル値Z(t−1)として1を読込み(S2)、それを反転して0にする(S3)。続いて、前回の入力値X(t−1)として1を読込み(S4)、今回の判定値Yt=1∧1∧0=0を設定し(S5)、それを第2格納領域に格納する(S6)。
続いて、今回のレベル値Zt=(0∨1)∧(1∨1)=1を設定し(S7)、それを第3格納領域に格納する(S8)。続いて、S1にて求めた今回の入力値Xtを第1格納領域に格納し(S9)、今回の判定値Yt=1ではないと判定し(S10:No)、次の処理へ進む。
つまり、ノイズによって検出信号がローレベルに変化した後、2回の連続したサンプリングにおいて検出信号が共にハイレベルになった場合であっても、今回の判定値Ytは1にならないため、誤って払出判定を行うおそれがない。
従って、検出信号がノイズの影響を受けた場合であっても、遊技球の払出数を誤って計数するおそれがないため、払出数を正確に計数することができるので、実際の払出数よりも過剰に計数することにより遊技者が不測の不利益を被るおそれがない。
また、時刻t8のときのように、ノイズの影響を受けて検出信号のレベルがローレベルからハイレベルに変化した場合であっても、入力値Xtは1に設定されるが、払出判定値Ytは1にならないため、誤って払出判定を行うおそれがない。
ところで、従来の払出判定では、ノイズの影響によって検出信号がハイレベルからローレベルに変化し、その後の2回連続したサンプリングにより、検出信号のハイレベル状態が検出されたときは、図10において誤判定と示すように払出判定を行ってしまう。このため、実際に払出された払出数よりも払出数を過剰に計数することになるため、遊技者が不測の不利益を被ってしまう。
つまり、入賞判定を行った後も継続してレベル値Ztが1を保っている間は、判定値Ytが再び1に設定されることがなく、検出信号のハイレベルからローレベルへの変化から2周期目でレベル値Ztが0になり、これに伴って判定値Ytを1に設定することが可能になる。
すなわち、レベル値Ztが1を維持している状態は、遊技球が検出域を通過中であるか、あるいは、次の満杯判定処理で説明するように、球通路10が遊技球で満杯になっており、遊技球が検出域内に停留している状態であることことと対応し、レベル値Ztが1から0に変化したことは、遊技球が検出域を通過しきったことと対応する。
[満杯判定処理]
次に、MPU41が実行する満杯判定処理の流れについて図9および図11を参照して説明する。図9は、満杯判定処理の流れを示すフローチャートであり、図11は、払出センサから出力される検出信号と、払出判定および満杯判定を行うために用いる各値との関係を示すタイミングチャートであり、満杯判定が行われる場合の一例を示す。
以下の説明では、満杯判定処理における判定基準となる2値データを満杯判定値Mtとする。また、MPU41は、払出判定処理を2msの周期で実行する。さらに、パチンコ機1の電源が投入されたときのMPU41のリセット処理(図示せず)において、満杯値Mtは24に設定されるものとする。
(時刻t2)
図11に示すように、時刻t2では、払出センサの検出信号はハイレベルであるため、今回の入力値Xtは1に設定される。また、前述の払出判定処理を実行することにより、今回の払出判定値Ytおよびレベル値Ztは共に1に設定され、払出判定が行われる。
そして、満杯判定処理では、満杯判定を行っている最中であることを示す満杯判定中フラグがONしているか否かを判定する(図9のS20)。時刻t2の段階では、まだ満杯判定中フラグはONしていないため、否定判定し(S20:No)、今回のレベル値Ztが1であるか否かを判定する(S21)。時刻t2では、レベル値Ztが1に設定されているため、肯定判定し(S21:Yes)、満杯判定中フラグをONする(S22)。
続いて、満杯判定値Mtから1を減算した値を今回の満杯判定値Mtに設定する(S24)。時刻t2になるまでは満杯判定値Mtは24であったから、時刻t2では満杯判定値Mt=24−1=23を設定する。続いて、満杯判定値Mtが0であるか否かを判定するが(S25)、満杯判定値Mtは23であるため、否定判定し(S25:No)、次の処理へ進む。
前述したように、レベル値Ztは遊技球の検出域における通過状況を表す2値データであり、入力値Xtが1になっている状態、つまり払出センサの検出域に遊技球が存在している状態のときに1になる。払出センサの検出域に遊技球が存在する状態としては、遊技球が払出センサの検出域を通過している状態と、球通路10が遊技球で満杯になり、同じ遊技球が払出センサの検出域に停留している状態とがある。
つまり、レベル値Ztが1になっている期間が所定の期間を超える状態は、球通路10が遊技球で満杯になっていることを意味するから、そのような状態になっていることを検出することにより、満杯判定を行う。
(時刻t4)
時刻t4では、ノイズの影響により、検出信号のレベルがハイレベルからローレベルに変化しているため、今回の入力値Xtは0に設定されている。今回のレベル値Ztは、払出判定処理のS7に示すように、Zt=(Yt∨Z(t−1))∧(Xt∨X(t−1))の論理式によって求めるため、今回のレベル値Zt=(0∨1)∧(0∨1)=1となる。
つまり、ノイズの影響を受けて検出信号のレベルがローレベルに変化し、入力値Xtが0になった場合でも、満杯判定の根拠となるレベル値Ztは1を維持する。
従って、時刻t4における満杯判定処理では、満杯判定中フラグがONしていると判定し(S20:Yes)、レベル値Ztは1であると判定する(S23:Yes)。続いて、満杯判定値Mtから1を減算した値を今回の満杯判定値Mtに設定する(S24)。時刻t4の前の時刻t3で実行した満杯判定処理において満杯判定値Mtは22に設定されているため、時刻t4では満杯判定値Mt=22−1=21に設定される。
(時刻t8)
以降の満杯判定処理では、レベル値Ztが1に設定される毎に満杯判定値Mtから1を減算する処理を行う。そして、時刻t8のときに満杯判定値Mtが0になったとすると、満杯判定処理のS25では、満杯判定値Mtが0であると判定し(S25:Yes)、満杯判定を行い(S26)、払出モータ21を停止させる(S27)。
以上のように、球通路10が遊技球で満杯になり、同じ遊技球が払出センサの検出域に停留し、検出信号がハイレベルを維持しているときに、ノイズの影響を受けて検出信号がハイレベルからローレベルに変化した場合であっても、レベル値Ztは1を維持するため、満杯判定値Mtの減算が途中でリセットされてしまうおそれがない。
ここで、満杯判定が行われてから払出モータ21が停止するまでの過程を説明する。図12は、一方の後部払出センサ27から出力される検出信号Aと、他方の前部払出センサ26から出力される検出信号Bとの関係を示すタイミングチャートである。今、図6(b)に示すように、球通路10が遊技球で満杯に近い状態になっているとする。また、一方の払出センサ27の直下まで遊技球が詰まっているが、他方の前部払出センサ26の直下には遊技球が数個入る余地があるものとする。
時刻t1のときに一方の払出経路24から遊技球P1が払出され、その払出された遊技球P1が一方の後部払出センサ27の検出域に進入し、時刻t4において払出判定が行われたとする。図12に示す例では、払出モータ21が時刻t1において回転を開始してから3・Δt=3・2ms=6ms経過時点で払出判定を行っている。
このとき、後部払出センサ27の直下まで遊技球が詰まっているため、遊技球P1は流下することができず、後部払出センサ27の検出域内に停留した状態となる。すると、満杯判定処理が実行され、払出判定が行われた時刻t4からn・Δt時間経過時点で満杯判定が行われる。図12に示す例では、n=24である。つまり、n・Δt=24・2ms=48msであり、払出モータ21が時刻t1にて回転を開始してから満杯判定を行うまでに要する時間は、6ms+48ms=54msになっている。
ところで、払出モータ21は、48ms毎に半回転し、半回転する毎に遊技球を1個払出すから、時刻t1にて一方の払出経路24から遊技球P1が払出されてから、48ms経過後、つまり満杯判定を行う6ms前の時刻t5の時点で既に次の半回転を終了しており、他方の払出経路23から遊技球P2が払出されている。
しかし、時刻t1にて払出モータ21が回転を開始し、それによって払出された遊技球が一方の後部払出センサ27の検出域で停留し、満杯判定され、払出モータ21が停止するまでに要する時間は、2n・Δt(図12に示す例では98ms)未満、つまり、払出モータ21が1回転するよりも短い時間であるため、一方の払出経路24から遊技球P1が払出されてから、同じ払出経路24から次の遊技球P3が払出される前に払出モータ21を停止させることができる。図12に示す例では、満杯判定と同時に払出モータ21が停止している。
従って、一方の払出経路24から払出され、一方の後部払出センサ27の検出域内に遊技球P1が停留している状態のときに、さらに同じ払出経路24から遊技球が払出され、払出スクリュー25に遊技球が噛んでしまい、満杯状態解除後に払出不能となってしまうおそれがない。
そして、上部球抜きレバー12または下部球抜きレバー5を操作し、受皿3に貯留されている遊技球を賞球箱へ抜き、球通路10に貯留されている遊技球が減少し、満杯状態が解除されると、払出センサの検出域に停留している遊技球が検出域から離脱する。すると、払出センサから出力されている検出信号のレベルがハイレベルからローレベルに変化し、入力値Xtが0に設定される。
例えば、図11の時刻t10では、検出信号のレベルがハイレベルからローレベルに変化し、入力値Xtが0に設定されているが、前述したように、レベル値Ztは、Zt=(Yt∨Z(t−1))∧(Xt∨X(t−1))の論理式によって求めるため、時刻t10におけるレベル値Ztは、(0∨1)∧(0∨1)=1になるので、満杯判定値Mtは0を維持する。
そして、時刻t11のサンプリングでは、前回の時刻t10に続いて検出信号のレベルはローレベルになっているが、前回の時刻10における入力値X(t−1)が0であるため、時刻10におけるレベル値Ztは、Zt=(0∨1)∧(0∨0)=0になる。
従って、満杯判定処理のS23では、レベル値Ztは1ではないと否定判定し(S23:No)、満杯判定中フラグをOFFし(S28)、満杯判定値Mtを初期値の24に設定し(S29)、払出モータ21の停止状態を解除する(S30)。
<変更例1>
前述の満杯判定処理では、レベル値Ztが1に設定される毎に満杯判定値Mtから1を減算し、満杯判定値Mtが0になったときに満杯判定を行ったが、レベル値Ztが1に設定される毎に満杯判定値Mtに1を加算し、満杯判定値Mtが24になったときに満杯判定を行うようにすることもできる。
<変更例2>
レベル値Ztが1に設定される毎に満杯判定値Mtを1に設定し、連続24回実行した満杯判定処理によって設定した満杯判定値Mtを総て論理積(AND)し、その演算値が1であったときに満杯判定を行うようにすることもできる。
[第1実施形態の効果]
(1)以上のように、第1実施形態のパチンコ機1を使用すれば、払出センサ26,27から出力されている検出信号に基づいて満杯状態を判定できるため、従来のような満杯検出スイッチを設ける必要がない。
(2)また、検出スイッチが満杯スイッチとして機能するため、検出スイッチの直下まで遊技球を貯留できるので、球通路10を利用して可能な限り多くの遊技球を貯留することができる。
(3)入力値Xtが2回連続して1になり、3回目のサンプリングのときにノイズの影響により入力値Xtが0になり、4回目および5回目のサンプリングのときに入力値Xtが連続して1になった場合であっても、5回目のサンプリングのときに判定値Ytが0になるため、遊技球1個が新たに通過したと誤判定するおそれがない。
従って、払出装置20により払出された遊技球の数が、ノイズの影響を受けて不正確になってしまうおそれがない。
(4)また、レベル値Ztは、判定値Ytが1になったときに同時に1になるが、ノイズの影響を受けて入力値Xtが0になった場合であっても0に変化しないため、レベル値Ztが1を連続している状態がノイズの影響で途切れてしまうおそれがない。
従って、レベル値Zt1を連続している回数を計数し、その計数された回数が所定回数に達したときに満杯状態であると判定することにより、満杯状態を正確に判定することができる。
(5)受皿3および球通路10貯留装置が遊技球で満杯状態になった場合は、その満杯状態を判定する契機となった遊技球が停留している払出経路へ更に遊技球が払出されないようにすることができるため、払出装置20において球詰まりが発生するおそれがない。
<他の実施形態>
(1)前述の実施形態では、満杯判定値Mtの初期値を24に設定したが、24以外の初期値に設定することもできる。但し、払出経路を流下した遊技球が払出センサの検出域に通過するにあたって、払出センサから出力している検出信号がハイレベルに変化している時間よりも長く、かつ、払出モータ21が1回転するために要する時間よりも短い時間に相当する値に設定する。
遊技球が検出域を通過時に検出信号がハイレベルに変化している時間よりも長い時間に相当する値に設定するのは、遊技球が検出域を通過している状態と、遊技球が検出域にて停留している状態とを区別するためである。また、払出モータ21が1回転するために要する時間よりも短い時間に相当する値に設定するのは、払出モータ21が1回転すると、満杯判定の契機になり、検出域に停留している遊技球を同一の払出経路に更に遊技球が払出され、球詰まりが発生するおそれがあるからである。
(2)前述の実施形態では、満杯判定と同時にモータ21を停止させたが、満杯判定処理において満杯状態であると判定され、遊技球が1つの検出スイッチの検出域内で停留した状態になった場合に、その停留している遊技球が払出された払出経路から、上記停留している遊技球の次の遊技球が払出される前にモータ21を停止させることができれば、必ずしも満杯判定と同時にモータ21を停止させなくてもよい。例えば、上記停留している遊技球が払出された瞬間から払出スクリューが1回転する前にモータ21を停止させればよい。
(3)前述の実施形態では、モータを使用した払出装置を説明したが、ソレノイドを使用した払出装置を用いることもできる。
この発明の実施形態に係るパチンコ機の外観を正面から見た説明図である。 図1に示すパチンコ機を裏面から見た概略説明図である。 補給通路の説明図であり、(a)は補給通路を正面から見た透視図、(b)は補給通路を右側面から見た透視図である。 払出装置20の説明図であり、(a)は払出装置20に供給された遊技球の流れを示す透視図、(b)は払出装置20の縦断面図である。 払出装置20からハウジングを取り除いた状態を示す斜視図であり、(a)は一方の払出経路から遊技球が払出される様子を示し、(b)は他方の払出経路から遊技球が払出される様子を示す。 払出装置20の縦断面図であり、(a)は球通路10が満杯になっていない状態を示し、(b)は満杯になっている状態を示す。 パチンコ機1の制御系の主要構成をブロックで示す説明図である。 払出判定処理の流れを示すフローチャートである。 満杯判定処理の流れを示すフローチャートである。 払出センサから出力される検出信号と、払出判定および満杯判定を行うために用いる各値との関係を示すタイミングチャートであり、払出判定が行われる場合の一例を示す。 払出センサから出力される検出信号と、払出判定および満杯判定を行うために用いる各値との関係を示すタイミングチャートであり、満杯判定が行われる場合の一例を示す。 一方の後部払出センサ27から出力される検出信号Aと、他方の前部払出センサ26から出力される検出信号Bとの関係を示すタイミングチャートである。 従来のパチンコ機の正面説明図である。 図13に示すパチンコ機の裏面説明図である。 満杯検出装置の動作を説明する図であり、(a)は非満杯状態の説明図、(b)は満杯状態の説明図である。
符号の説明
1・・パチンコ機、3・・受皿(貯留装置)、10・・球通路、20・・払出装置、
21・・払出モータ(モータ)、23,24・・払出経路、
25・・払出スクリュー(払出部材)、26・・前部払出センサ(検出スイッチ)、
27・・後部払出センサ(検出スイッチ)、41・・MPU(コンピュータ)。

Claims (3)

  1. 遊技球を払出す払出装置と、
    前記払出装置から払出された遊技球を貯留する貯留装置と、
    前記払出装置から払出された遊技球を前記貯留手段へ導く球通路と、
    前記払出装置から払出された遊技球がその検出域を通過することに伴って、出力している検出信号のレベルが変化する検出スイッチと、を備えたパチンコ機において、
    前記検出信号のレベルが、遊技球が前記検出域を通過するときに出力されるレベルに変化した状態が所定時間以上継続した場合に、前記払出された遊技球が前記球通路および前記貯留装置において満杯状態であると判定する満杯判定処理と、
    前記満杯判定処理において前記満杯状態であると判定した場合に、前記払出装置による遊技球の払出しを停止する停止処理と、
    前記満杯判定処理において前記満杯状態であると判定した後に前記満杯状態が解除されたと判定した場合に前記払出装置による遊技球の払出しを再開するように前記払出装置を制御する制御処理と、
    を実行するコンピュータを備えたことを特徴とするパチンコ機。
  2. 前記コンピュータは、
    所定の周期毎に前記検出信号をサンプリングして得られる2値データを入力値Xt(tは序列を表す:t=0,1,2,・・・)、前記検出域における遊技球1個の通過と対応させる2値データを判定値Yt、前記検出域における遊技球の通過状況と対応させる2値データをレベル値Ztとした場合、リセット処理の実行を契機に前記入力値Xt、前記判定値Ytおよび前記レベル値Ztの初期値をそれぞれ0に設定し、それぞれを第1格納領域、第2格納領域および第3格納領域に格納する初期化処理と、
    前記所定の周期毎に前記検出信号のレベルをサンプリングして得た前記入力値Xtを前記第1格納領域に格納するサンプリング処理と、
    前記所定の周期毎に前記入力値Xtおよび前記レベル値Ztを用いてなる次の式1に示す論理式によって、前記判定値Ytを求めて前記第2格納領域に格納する第1演算処理と、
    前記所定の周期毎に前記入力値Xt、前記判定値Ytおよびレベル値Ztを用いてなる次の式2に示す論理式によって、前記レベル値Ztを求めて前記第3格納領域に格納する第2演算処理と、
    前記第2格納領域に格納してある前記判定値Ytが1を示したことを以て前記検出域における遊技球1個の通過を判定する判定処理とを実行し、
    前記満杯判定処理では、前記レベル値Ztが所定回数連続して1のときに前記満杯状態であると判定することを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機。
    Yt=Xt AND X(tー1) AND ( NOT Z(tー1))・・式1
    Zt=(Yt OR Z(tー1)) AND (Xt OR X(tー1))・・式2
  3. 前記払出装置は、
    前記遊技球を払出す2つの払出経路と、
    各払出経路毎に設けられた前記検出スイッチと、
    各払出経路から遊技球を交互に払出すための払出部材と、
    この払出部材を回転させるモータとを備え、前記払出部材が半回転する毎に各払出経路から遊技球を1個ずつ交互に払出すように構成されており、
    前記停止処理は、
    前記満杯判定処理において前記満杯状態であると判定され、遊技球が1つの前記検出スイッチの検出域内で停留した状態になった場合に、その停留している遊技球が払出された払出経路から、前記停留している遊技球の次の遊技球が払出される前に前記モータを停止させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパチンコ機。
JP2006043870A 2006-02-21 2006-02-21 パチンコ機 Pending JP2007222215A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006043870A JP2007222215A (ja) 2006-02-21 2006-02-21 パチンコ機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006043870A JP2007222215A (ja) 2006-02-21 2006-02-21 パチンコ機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007222215A true JP2007222215A (ja) 2007-09-06

Family

ID=38544584

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006043870A Pending JP2007222215A (ja) 2006-02-21 2006-02-21 パチンコ機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007222215A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009219791A (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 Fujishoji Co Ltd 遊技機
JP2013027723A (ja) * 2012-09-26 2013-02-07 Sammy Corp 弾球遊技機
JP2015165896A (ja) * 2015-04-27 2015-09-24 サミー株式会社 弾球遊技機

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03195582A (ja) * 1989-12-26 1991-08-27 Sophia Co Ltd 遊技機
JP2001161979A (ja) * 1999-12-10 2001-06-19 Sankyo Kk 遊技機
JP2006026246A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03195582A (ja) * 1989-12-26 1991-08-27 Sophia Co Ltd 遊技機
JP2001161979A (ja) * 1999-12-10 2001-06-19 Sankyo Kk 遊技機
JP2006026246A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009219791A (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 Fujishoji Co Ltd 遊技機
JP2013027723A (ja) * 2012-09-26 2013-02-07 Sammy Corp 弾球遊技機
JP2015165896A (ja) * 2015-04-27 2015-09-24 サミー株式会社 弾球遊技機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6872326B2 (ja) 遊技機
JP6240826B2 (ja) 遊技機
JP6055635B2 (ja) 遊技機
JP5588627B2 (ja) スロットマシン
JP2005279012A (ja) スロットマシン及びクレジット加算方法
JP2007222215A (ja) パチンコ機
JP2019136476A (ja) 球払出装置および遊技機
JP2005329073A (ja) スロットマシン
JP2008142294A (ja) 遊技機及び遊技機の当選判定方法並びにプログラム
JP2007000426A (ja) 遊技機
JP2011024783A (ja) 遊技機
JP4916260B2 (ja) パチンコ機
JP2005329071A (ja) スロットマシン
JPH11206966A (ja) 弾球遊技機
JP4109221B2 (ja) スロットマシン
JP5938061B2 (ja) 遊技機
JP6393033B2 (ja) 遊技機
JP6503039B2 (ja) 遊技機
JP3753961B2 (ja) 遊技機
JP2018191770A (ja) 遊技機
JP2009061316A (ja) 遊技機
JP6532501B2 (ja) 遊技機
JP6431141B2 (ja) 遊技機
JP2007000534A (ja) スロットマシン
JP6127183B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20081217

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20110720

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110726

A02 Decision of refusal

Effective date: 20111206

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02