JP2007000534A - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】 投入用の遊技球を投入用貯留領域に貯留するものであって、投入用貯留領域に貯留される遊技球数を正確に知ることができるスロットマシンを提供する。
【解決手段】 所定の計数要求操作に基づいて、取込装置50を作動させて、投入用貯留領域11の全ての遊技球xを機体背面側に排出すると共に、取込球検出手段63が検出した遊技球数を計数する取込計数ステップと、該取込計数ステップの後に、払出装置26を作動させて、取り込んだ遊技球数と同数の遊技球を投入用貯留領域11に払い出すと共に、払出球検出手段33が検出した遊技球を計数し、計数結果を投入用貯留量データとして設定する払出計数ステップとからなる貯留量計数行程を実行する貯留量計数手段と、投入用貯留量データを記憶保持する貯留量データ記憶手段と、投入用貯留量データを表示する貯留量表示手段とを設けた。
【選択図】 図19

Description

本発明は、遊技球を遊技媒体とするスロットマシンに関する。
パチンコ機用の遊技球を遊技媒体とするスロットマシンが提案されている。かかるスロットマシンでは、通常、遊技媒体として使用されるメダルの替わりに、遊技球を投入すると、賭数が設定されて遊技開始可能となり、スタートレバーの操作等により遊技開始要求を行うと、図柄表示装置が複数の図柄を変動表示する。そして変動表示後に、入賞ライン上に所定入賞配列が固定表示されると、規定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。こうしたスロットマシンは、パチンコ機に用いる遊技球を使用して遊技できるため、パチンコ機と併存させて遊技場に備え付けることにより、遊技者は一種類の遊技媒体でパチンコ機とスロットマシンの両方を楽しむことが可能であり、遊技者の利便性を向上させることができる。
また、このスロットマシンは、遊技場のパチンコ機用の遊技島に装着し、パチンコ機用の球供給排出機構を利用させるようにすれば、遊技場にとっても設備を簡略化でき、遊技媒体の管理費も抑制できる。このため、既に提案されている構成は、遊技場のパチンコ機用の遊技島に起立状に配設される外枠と、該外枠の前面開口部を覆う遊技機本体とからなり、パチンコ機用の遊技島から遊技球を好適に受け入れ、使用済みの遊技球を遊技島に排出し得るようになっている(例えば特許文献1、特許文献2)。
また、これらのスロットマシンには、既存のパチンコ機同様に、機体前面に上部球貯留皿が設けられており、この上部球貯留皿等により投入用の遊技球を貯留する投入用貯留領域が構成される。ここで、パチンコ機は、投入用貯留領域に貯留した遊技球を、遊技球の発射作動に伴って発射装置へ順次供給するのに対し、上記スロットマシンは、遊技球を取り込んで機体背面側に排出する取込装置を備え、ゲーム開始前に、遊技者がBETボタンを操作すると、取込装置が作動して投入用貯留領域から遊技球が取り込まれ、取り込まれた遊技球数に応じて賭数が設定されるようになっている。
また、遊技で獲得した賞球は、払出装置から投入用貯留領域に払い出される。ただし、投入用貯留領域が遊技球で満杯の場合には、投入用貯留領域から溢れた遊技球が、下方に設けられた下部球貯留皿の余剰用貯留領域に流下して、貯留されるようになっている。また、かかるスロットマシンでは、パチンコ機と同様に、機外装置であるカードユニット等と接続し、遊技者の球貸操作部の操作に応じて、払出装置から貸球を払い出すようにした構成も知られている。
特公平7−47056号公報 特開2001−299995号公報
ところで、上記スロットマシンにあっては、遊技球を補充せずにゲームを続けられる回数は、投入用貯留領域内の貯留状態から判断しなければならない。しかしながら、投入用貯留領域は、取込装置の手前の領域などが機体の内部に形成されて視認不能となっている場合が多く、貯留される遊技球全てを目視することができない。その上、投入用貯留領域には、通常、数百個といった多量の遊技球が貯留可能であり、また、当該領域に貯留可能な遊技球数は、機種(特に製造メーカー)によって大きく異なるため、おおよその貯留量ですら判り難いという問題がある。勿論、遊技開始当初は遊技球が規定貸球個数だけ貯留されるため、投入用貯留領域の貯留量を把握できるが、遊技中は、遊技球の取込みや払出しよって、投入用貯留領域の貯留量が頻繁に増減するため、その貯留量を把握し続けることは不可能である。
これに対して、遊技者が投入した遊技媒体をクレジット数として電気的に記憶して、かかるクレジット数に基づいて賭数を設定する構成も提案されている。しかし、クレジット数は、遊技制御基板上の記憶素子(メモリ)に記憶された電子データであるため、停電など電源の供給が絶たれた場合に実行するバックアップ処理や電源復帰時に実行するリカバリ処理を実現する制御プログラムや、この種のプログラムを実行する時間を確保するためのバックアップ用電源を予め設けておく必要があり、コスト高となる。また、仮にバックアップ機能を設けておかない場合には、投入用貯留領域から取り込まれた遊技球は機体背面側に排出されているため、クレジット数に関する記憶データが消失すると、クレジット数を再度計数することができないという欠点がある。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、投入用貯留領域に貯留される遊技球数を正確に知ることができるスロットマシンの提供を目的とする。
本発明は、投入用の遊技球を貯留する投入用貯留領域と、投入用貯留領域に貯留された遊技球を取り込んで機体背面側に排出する取込装置と、取込装置が取り込んだ遊技球を検出する取込球検出手段と、投入用貯留領域へ遊技球を払い出す払出装置と、払出装置が払い出した遊技球を検出する払出球検出手段と、投入用貯留領域の下方に設けられ、投入用貯留領域の満杯時に、投入用貯留領域から溢れた遊技球を受け入れる余剰用貯留領域とを備えた遊技球を遊技媒体とするスロットマシンにおいて、所定の計数要求操作に基づいて、取込装置を作動させて、投入用貯留領域の全ての遊技球を取り込んで機体背面側に排出すると共に、取込球検出手段が検出した遊技球数を計数する取込計数ステップと、該取込計数ステップの後に、払出装置を作動させて、取込計数ステップで取り込んだ遊技球数と同数の遊技球を投入用貯留領域に払い出すと共に、払出球検出手段が検出した遊技球を計数し、計数結果を所定の投入用貯留量データに設定する払出計数ステップとからなる貯留量計数行程を実行する貯留量計数手段と、投入用貯留量データを記憶保持する貯留量データ記憶手段と、投入用貯留量データを表示する貯留量表示手段とを備えたことを特徴とするスロットマシンである(請求項1)。
かかる構成によれば、遊技者が所定の計数要求操作を行うと、これに基づいて貯留量計数行程が実行されることとなる。この貯留量計数行程は、取込計数ステップと、その後に実行される払出計数ステップとからなる。取込計数ステップでは、投入用貯留領域の遊技球全てが取込装置によって取り込まれ、機体背面側に排出される。そして、払出計数ステップでは、取り込まれた遊技球数と同数の遊技球が払出装置から投入用貯留領域へ払い出されると共に、投入用貯留領域に払い出された遊技球数が貯留量表示手段に表示されることとなる。ここで、貯留量計数行程では、投入用貯留領域から遊技球が取り込まれ、その後に取り込まれた遊技球と同数の遊技球が払い出されるため、貯留量計数行程の前後では、原則として投入用貯留領域に貯留される遊技球数は変化しない。また、取込計数ステップにおいて全ての遊技球が投入用貯留領域から排出されているため、貯留量計数行程終了時に投入用貯留領域に貯留される遊技球数は、払出計数ステップで投入用貯留領域から払い出された遊技球数であり、投入用貯留量データに等しい。すなわち、本発明にあっては、遊技者は、計数要求操作を行うと、投入用貯留領域に現在どれぐらいの遊技球が貯留されているかを、貯留量データ表示手段に表示された値によって正確に知ることができる。
なお、貯留量表示手段によって表示する投入用貯留量データは、必ずしも投入用貯留量データとして記憶される遊技球数そのものでなくてもよい。例えば、遊技における賭数1単位が遊技球5個である場合には、記憶される遊技球数を5で除算した結果を貯留量表示手段によって表示してもよい。かかる場合には、遊技者は、投入用貯留領域の遊技球によって、あと賭数何単位分の遊技が可能であるかを一目で把握することができる。また、1ゲームで設定可能な最大賭数に相当する遊技球数によって記憶される遊技球数を除算した結果を貯留量表示手段に表示してもよい。かかる場合には、遊技者は、投入用貯留領域の遊技球によって、最大賭数を設定するゲームを何回続けられるかを一目で把握可能となる。また、貯留量計数行程を要求するための計数要求操作は、専用に設けられた操作部の操作であってもよいし、既存の操作部が特定態様(長時間操作や複数操作部の同時操作)で操作された場合に、計数要求操作が行われたとみなすこともできる。
ところで、上記構成では、貯留量計数行程で設定された投入用貯留量データが固定的であると、賭数を設定するために遊技球が取り込まれたり、払出装置から賞球等の遊技球が払い出されたりすると、投入用貯留量データと投入用貯留領域の貯留量とが食い違うこととなり、遊技者が再び正確な貯留量を知りたくなった場合には、再度計数要求操作を行わなくてはならない。そこで、貯留量計数行程以外によって、投入用貯留領域の遊技球が取込装置に取り込まれると、取込球検出手段が検出した遊技球を計数し、計数した遊技球数を投入用貯留量データから減算する取込球減算行程を実行すると共に、貯留量計数行程以外によって、払出装置が遊技球を投入用貯留領域に払い出すと、払出球検出手段が検出した遊技球を計数し、計数した遊技球数を投入用貯留量データに加算する払出球加算行程を実行する貯留量加減算手段を備えた構成が提案される(請求項2)。ここで、「貯留量計数行程以外によって、投入用貯留領域の遊技球が取込装置に取り込まれる場合」とは、BETボタンの操作に基づいて、ゲームの対価として遊技球が取り込まれる場合等をいい、「貯留量計数行程以外によって、払出装置が遊技球を投入用貯留領域に払い出す場合」とは、主に賞球を払い出す場合をいい、払出装置から貸球やその他の遊技球を払い出す機種にあっては、それらを払い出す場合も含める。
かかる構成では、貯留量計数行程の後で、投入用貯留領域の遊技球が取込装置に取り込まれたり、投入用貯留領域に払出装置から賞球等が払い出された場合に、取り込まれた、又は払出された遊技球数に応じて、投入用貯留量データが加減されることとなり、貯留量計数行程の後も投入用貯留量データと投入用貯留領域の遊技球数を可能な限り一致させることができる。なお、投入用貯留領域は、主に上部球取込皿に形成されるため、遊技者が上部球取込皿の開口部から投入用貯留領域に遊技球を追加したり、投入用貯留領域から遊技球を摘み出したりした場合には、投入用貯留量データと実際の貯留量に食い違いが生じることとなる。しかし、かかる場合は、遊技者自らが当該食い違いを生じさせたものであるから、遊技者は、貯留量表示手段が表示する値が、実際の貯留量を示していないことを当然認識しているはずであり、また、再度計数要求操作を行えば、遊技者は正確な貯留量を知ることもできるため、何ら問題を生じるものではない。
ところで、投入用貯留領域が満杯となると、払い出された遊技球は投入用貯留領域から溢れて、余剰用貯留領域に貯留されることとなる。このため、上記のように、払出装置から投入用貯留部へ払い出した遊技球数を投入用貯留量データに設定したり、払出装置から払い出した賞球数等を投入用貯留量データに加算する場合、払出検出手段が検出した遊技球数を、単純に投入用貯留量データに設定したり、投入用貯留量データに加算したりすると、投入用貯留領域が満杯で遊技球が余剰用貯留領域に払い出される場合に、投入用貯留量データと投入用貯留領域の貯留量の間に食い違いが生じることとなる。このような場合に備え、投入用貯留領域から溢れた遊技球を検出する余剰球検出スイッチを設けておき、該余剰球検出スイッチにて検出された遊技球数を投入用貯留量データから減算することが提案される。また、投入用貯留領域の満杯状態を検出する投入用貯留領域満杯検出スイッチを設け、当該スイッチが満杯を検出している場合には、払出検出手段が遊技球を検出しても投入用貯留領域に払い出す遊技球とはみなさないようにする構成も提案される。
また、払出装置が払い出した遊技球を投入用貯留領域へ流下させる定常状態と、余剰用貯留領域へ流下させる制限状態とに変換する流路切換装置と、投入用貯留量データが所定の切換基準量未満である場合は、流路切換装置を定常状態とし、投入用貯留量データが所定の切換基準量以上である場合は、流路切換装置を制限状態に変換する切換装置制御手段とを備える構成も提案される(請求項3)。かかる構成にあっては、予め投入用貯留領域の容量以下の切換基準量を設定しておき、投入用貯留量データが切換基準量以上となった場合には、投入用貯留領域が満杯でなくても、払出装置から払い出された遊技球を余剰用貯留領域に流下させる。すなわち、本構成では、投入用貯留量データに基づいて自主的に流路を切り換えて、遊技球の払出先を明確に区別することによって、投入用貯留領域の満杯状態や、余剰用貯留領域に流下する遊技球等を遊技球検出スイッチ等により検出することなく、投入用貯留量データと実際の貯留量の不一致を防ぐことができる。なお、上記切換基準量を少ない値に設定した場合には、投入用貯留領域に十分な余裕がある段階で流路切換装置が制限状態に切り換えられてしまうため、切換基準量は、投入用貯留領域の満杯量近くに設定することが望ましい。
なお、本発明は、払出装置から貸球を払い出す構成のスロットマシンにも適用できる。この場合、球貸操作部が操作されると、払出装置が貸球を投入用貯留領域に払い出すこととなるが、その際には、払い出された貸球数が、投入用貯留量データに加算されることとなる。
ところで、遊技者が遊技を終了する際に、賭数一単位に満たない端数の遊技球が投入用貯留領域に残していく場合がある。ここで、上述のように、投入用貯留領域は、通常、取込装置の手前部分が機体内部に形成されているため、端数の遊技球は視認困難な位置にあり、また、上述したように、貯留量表示手段の示す値は、遊技者が、投入用貯留領域に遊技球を直接出し入れすることにより、実際の貯留量と異なることがあるため、新しく席に着いた遊技者は、投入用貯留領域に端数の遊技球が残留しているか否かを即座に判別できない。このため、当該遊技者が、投入用貯留量データを実際の貯留量と一致させて遊技を行いたい場合には、遊技の開始時にわざわざ計数要求操作を行わなければならない。
そこで、貸球の払出しを要求するための球貸操作部と、投入用貯留領域の遊技球を余剰用貯留領域に排出する返却装置とを備えるスロットマシンであって、球貸操作部について所定態様で操作が行われると、返却装置によって投入用貯留領域の全ての遊技球を余剰用貯留領域に排出すると共に、投入用貯留量データを0に設定し、その後に、払出装置を作動させて貸球を払い出す初期貸球払出行程を実行する貸球払出手段を備える構成が提案される(請求項4)。かかる構成では、遊技者が球貸操作部を所定態様で操作(長時間操作や繰返し操作等)すると、初期貸球払出行程が実行される。この初期貸球払出行程では、投入用貯留領域に残留する遊技球全てが余剰用貯留領域に返却されて、投入用貯留量データが0となった後に貸球が払い出される。このため、かかる初期貸球払出行程の後は、払い出された貸球のみが投入用貯留領域に貯留されると共に、当該貸球数が貯留量表示手段によって表示されることとなる。従って、本構成によれば、遊技者は、遊技の開始時に、計数要求操作を行うことなく、球貸操作部の操作のみによって、投入用貯留量データを実際の貯留量と一致させ、遊技を開始することが可能となる。
以上に述べたように、本発明は、投入用貯留量データを記憶保持する貯留量データ記憶手段と、投入用貯留量データを表示する貯留量表示手段と、所定の計数要求操作に基づいて、投入用貯留領域の全ての遊技球を取り込んで機体背面側に排出すると共に、排出した遊技球数を計数する取込計数ステップと、取り込んだ遊技球数と同数の遊技球を投入用貯留領域に払い出すと共に、払い出した遊技球を計数し、計数結果を投入用貯留量データとして設定する払出計数ステップとからなる貯留量計数行程を実行する貯留量計数手段とを備えたスロットマシンであるから(請求項1)、遊技者は、計数要求操作を行うことにより、投入用貯留領域に貯留される遊技球数を正確に知ることができ、投入用貯留領域に遊技球を補給することなく、あと何回ぐらいゲームを実行できるかを知ることができる。また、本発明に係る取込装置や払出装置等は、既存のスロットマシンが具備する構成であるため、本発明に係る貯留量計数行程は、既存の取込装置や払出装置の制御態様を変更するだけで容易に実現できるといった利点もある。また、かかる投入用貯留量データは、単に投入用貯留領域の遊技球数を示すためだけのものであり、遊技媒体を電気的に記憶するものではない。このため、電源の供給が絶たれた場合にまで、その正確性を保証することを要せず、投入用貯留量データを記憶保持する構成は、上記クレジット数を記憶保持する構成と比べて極めて簡易な構成によって実現できる。
また、上記の構成にあって、貯留量計数行程以外の契機によって、取込装置に取り込まれ、又は払出装置から投入用貯留領域へ遊技球が払い出されて、投入用貯留領域の貯留量が増減した場合に、貯留量の増減に応じて投入用貯留量データを加減算する払出球加算行程を実行する場合には(請求項2)、貯留量計数行程の実行後に遊技球の取込みや払出しが行われても、投入用貯留量データを可能な限り一致させることができ、遊技者は、再度計数要求操作を行うことなく、投入用貯留領域の遊技球数を把握し続けることができる。
また、遊技球を投入用貯留領域へ流下させる通常状態と、余剰用貯留領域へ流下させる制限状態とに変換する流路切換装置と、投入用貯留量データに応じて流路切換装置を定常状態から制限状態に変換する切換装置制御手段とを備える場合には(請求項3)、投入用貯留領域が満杯になる前に、投入用貯留量データに基づいて流路を切り換えて、遊技球の払出先を明確に区別することによって、投入用貯留量データと実際の貯留量の不一致が生じるのを防止することができる。
さらに、球貸操作部が所定態様で操作されると、投入用貯留領域の遊技球を余剰用貯留領域に排出して、投入用貯留量データを0に設定し、その後に、貸球を払い出す初期貸球払出行程を実行する場合には(請求項4)、遊技者が交替した場合に、新しい遊技者は、球貸操作部を所定態様で操作するだけで、投入用貯留量データを実際の貯留量と一致させて遊技を開始することができる。
本発明の実施形態を、以下の実施例に従って説明する。
本実施例のスロットマシン1は、パチンコ機用の遊技球を遊技媒体とするものであって、図1に示すように、パチンコ機用の遊技島(図示省略)に固定される木製の外枠2と、該外枠2にヒンジ部材16を介して開閉可能に枢着する遊技機本体3とからなる。ここで、外枠2は、板材を矩形枠状に組み付けたものであり、一般的なパチンコ機の木製外枠と同一形状に形成されてなる。この外枠2の前面下端部には、左右両側間に亘って幕板22が配設されている。この幕板22は、後述する下部球貯留皿13の直下に、該下部球貯留皿13の底面開口から排出される遊技球を回収する球箱を置くスペースを確保するために設けられているものであり、遊技球を遊技媒体とするパチンコ機及びスロットマシンには必須のものとなっている。なお、かかるスロットマシン1は、機外装置であるカードユニット90(図17参照)と接続し、遊技者からの球貸要求に応じて、貸球を払い出すものである。
遊技機本体3は、図1〜3に示すように、ヒンジ部材16を介して外枠2に直接枢着する前枠4と、該前枠4の上半分に配設され、前面に意匠板6が設けられた遊技盤7と、該遊技盤7の背面側に設けられ、該意匠板6の前面に形成された三つの表示窓8a〜8cから夫々に視認可能とする三つのリール30a〜30cを備えたリールユニット31と、前枠4の背面側に開閉可能に取り付けられる裏機構板5等により構成される。
上記した意匠板6には、前面に適宜の絵柄からなる装飾が施されており、三つの表示窓8a〜8cが左右方向に並んで配設されている。さらに左側に位置する表示窓8aの左側には、有効な入賞ラインを遊技者に報知する入賞ラインランプ(図示省略)が設けられる。
また、遊技盤7の裏側に配設されたリールユニット31は、図柄表示装置を構成するものであり、三つのリール30a〜30cと、各リール30a〜30cを夫々駆動するための複数のリール駆動モータ(図示省略)と、各リールの回転角度を検出する基準位置検出センサとを、堅牢な収納フレームの所定位置に組み付けてユニット化してなる。そして、各リール30a〜30cの外周面には多種類の図柄(図示省略)が適宜間隔で配列されている。このリール30a〜30cの図柄を上述した表示窓8a〜8cに表出し得る状態で、リールユニット31が遊技盤7に配設されている。また、リールユニット31の各リール駆動モータは、該モータを制御する主制御基板100(図17参照)と電気的に接続されている。
前枠4の前面下部には、内部を余剰用貯留領域10とする下部球貯留皿13が配設される。この下部球貯留皿13の余剰用貯留領域10を臨む位置には球返却口14が形成される。余剰用貯留領域10は、余剰の遊技球を貯留する領域となっており、後述する投入用貯留領域11から溢れた遊技球等が球返却口14から流入して貯留される。また、下部球貯留皿13には、その底面に開口(図示省略)が形成されているとともに、該開口を開閉する球抜スライダ(図示省略)が設けられており、遊技者がこの球抜スライダを移動操作することにより開口が開放され、余剰用貯留領域10に貯留されている遊技球が下方に排出される。
一方、遊技機本体3の前枠4の前面側には、図3のように、該前枠4の上部及び中央部を覆うように、ヒンジ部材(図示省略)により一側縁が枢結された前扉17が開閉可能に取り付けられている。この前扉17は、ガラス又は合成樹脂からなる透明な被覆板が嵌め込まれた窓部18を備えており、該窓部18から上述した表示窓8a〜8cに表出するリール30a〜30cの図柄を視認し得るようになっている。また、窓部18の下縁部には、各種表示器9a〜9cが横一列状に配設される。ここで、左側の表示器はレギュラーボーナス中の入賞回数等を表示する入賞回数表示器9aであり中央の表示器9bは1回の入賞により獲得した賞球数を表示する賞球数表示器9bである。そして右側の表示器9cは、本発明に係る投入用貯留量データを表示する投入用貯留量表示器9cである。すなわち、本発明に係る貯留量表示手段が、この投入用貯留量表示器9cによって構成される。
また、図1に示すように、各種表示器9a〜9cの直下にはカード操作部21が配設されている。このカード操作部21には、スロットマシン1の側部に装着されるカードユニット90(図17参照)に投入されたプリペイドカードを遊技者に返却するように要求するカード返却ボタン28と、規定数(250個)の遊技球を貸球として払い出すように要求する球貸ボタン29と、カードユニット90に投入したプリペイドカードの残高を表示する度数表示器25とによって構成されている。なお、本発明に係る球貸操作部は、この球貸ボタン29によって構成される。また、窓部18の左右両側には装飾ランプやスピーカー(図示省略)等が夫々に配設されている。この装飾ランプやスピーカー等を用いて遊技状態に応じた所定の点滅光や効果音による演出が行われる。
また、前扉17の下部前面には、前方へ突出する樹脂製の上皿部材12が設けられている。この上皿部材12には、上方に開口し、遊技球を貯留可能な上部球貯留皿15が設けられている。この上部球貯留皿15は、投入用の遊技球を貯留するための投入用貯留領域11の主要部を構成するものであり、上部球貯留皿15内に貯留する遊技球は、その右側端部に形成される球流出口53(図10参照)から順次流出し、後述の取込装置50へと流下する。また、上部球貯留皿15の左奥には、球払出口47が形成される。この球払出口47からは、払出装置26(図6参照)から払い出された遊技球が排出される。また、上部球貯留皿15の底面右奥には、球流出口53を下流端として、左右方向に沿って遊技球を一列に整列させる溝状の整列路19が設けられている。この整列路19は、その上流端から下流端に向かって下方へ緩やかに傾斜していると共に、下流端は奥方へ下方傾斜するように形成されており、遊技球が整列路19から順次球流出口53へ流入するようになっている。そして、この上部球貯留皿15は、その内部形状を、貯留する遊技球が整列路19の上流端から順に整列するような形状として形成されている。すなわち、上部球貯留皿15に貯留する遊技球は、一旦整列路19に整列した後、順次球流出口53へ流入するようになっている。
なお、投入用の遊技球を貯留する投入用貯留領域11は、この上部球貯留皿15と、球払出口47の背面側に形成される副貯留領域48(図4参照)と、上部球貯留皿15の球流出口53から取込装置50へ続く球取込路52(図10参照)とで構成される。この投入用貯留領域11は、副貯留領域48から上部球貯留皿15へ、上部球貯留皿15から球取込路52へと遊技球が流下するようになっており、取込装置50の作動によって、投入用貯留領域11の遊技球が球取込路52の下流端部から取り込まれるようになっている。この投入用貯留領域11は、従来のスロットマシンと同様の構成のものであり、250個余りの遊技球を溢れさせることなく貯留可能とするものである。
また、上記上皿部材12には、その前面に、正面視左側から、スタートレバー41、停止ボタン43a〜43cが並設されており、停止ボタン43cの右側には、計数ボタン44と、精算ボタン45、キャンセルボタン46とが上下に並んで設けられている。さらに、上皿部材12の右側上面には、1BETボタン42aとMAXBETボタン42bとが夫々配設されている。そして、遊技者がこれらのレバーやボタンを操作することにより、遊技が実行される。ここで、1BETボタン42aとMAXBETボタン42bは、賭数設定要求を行うためのものであり、これらの押圧操作により、所定個数の遊技球が投入用貯留領域から取り込まれて賭数が設定され、遊技が開始可能となる。また、スタートレバー41は、遊技開始要求を行うためのものであり、賭数の設定により遊技が開始可能となった状態で押し下げ操作されることにより、賭数の設定によって取り込まれた遊技球が機体背面側に排出されて、遊技島の球回収装置(図示省略)に回収されるとともに、各リール30a〜30cが回転始動する。また、停止ボタン43a〜43cは、リール30a〜30cの停止操作に用いるものであり、リール30a〜30cの回転中にこれらのボタンが押圧操作されると、その操作タイミングに基づいて遊技制御手段が各停止ボタン43a〜43cに夫々対応するリール30a〜30cを停止させる。そして計数ボタン44は、本発明に係る計数要求操作を行うためのものであり、後述するように、この計数ボタン44の操作に応じて、投入用貯留領域11の遊技球数を計数する貯留量計数行程が実行される。また、精算ボタン45は、投入用貯留領域11に貯留されている遊技球を、余剰用貯留領域10へ移し替えるためのものである。キャンセルボタン46は、スタートレバー41の操作前に設定された賭数を取り消すためのものであり、BETボタン42a,42bの操作によって投入用貯留領域から取り込まれた遊技球が返却される。ここで、上記BETボタン42a,42b、停止ボタン43a〜43c、計数ボタン、精算ボタン45、及びキャンセルボタン46は夫々内部にランプを備えており、夫々のランプの点灯により操作が有効であることを遊技者に報知するようになっている。
また、前枠4の背面側には、図2〜5に示すように、一側縁が枢結された裏機構板5が開閉可能に取り付けられている。この裏機構板5の背面には、基板ユニット27が装着されており、該基板ユニット27には、電子回路が組み込まれた複数の基板100〜104(図17参照)が内蔵されている。これらの基板100〜104は、相互に接続されると共に、スロットマシン1が備える各種センサ、ボタン、モータ、ランプ等と接続されている。スロットマシン1の各種制御手段はこれらの基板100〜104より構成される。
裏機構板5の上部には、遊技島の球供給装置(図示省略)から遊技球の供給を受ける球タンク23が設けられる。この球タンク23は、裏機構板5の側部に形成される払出通路24を介して、上部球貯留皿15の球払出口47や、下部球貯留皿13の球返却口14と連通している。また、払出通路24の中途位置には、払出ユニット20が配設される。払出ユニット20は、図6に示すように、払出装置26と払出球検出スイッチ33とを一体のケースに内蔵したものである。払出装置26は、払出通路24の遊技球xを下流側へ送出するスクリューと、該スクリューを回転駆動して遊技球xを送出する払出用駆動モータとからなる。払出用駆動モータは後述するように払出制御基板101(図17参照)と電気的に接続されており、払出制御基板101から所定コマンドが出力されると、当該コマンドに従って払出用駆動モータが駆動して、球タンク23側に位置する所定数の遊技球xが、上部球貯留皿15や下部球貯留皿13へ払い出される。払出球検出スイッチ33は、払出通路24の、払出装置26の直下位置に配設されており、払出装置26が遊技球xを払い出すと、該遊技球を検出してON作動し、後述の払出制御基板101(図17参照)に検出信号を送信する。すなわち、この払出球検出スイッチ33が、本発明に係る払出球検出手段を構成する。
図5に示すように、払出装置26から払い出された遊技球は、通常は、球払出口47を介して上部球貯留皿15へ流出するようになっている。ここで、図5,7に示すように、球払出口47の背面側には、遊技球を貯留し得る副貯留領域48が形成されており、上部球貯留皿15が満杯の場合には、副貯留領域48に払い出された遊技球が貯留される。そして、副貯留領域48も満杯となると、払い出された遊技球は、払出通路24を更に流下して余剰用貯留領域10に貯留されるようになっている。
また、副貯留領域48の入口の背面側には、払出装置26が払い出した遊技球を副貯留領域48へ流下させる定常状態と、余剰用貯留領域10へ流下させる制限状態とに変換する流路切換装置70が配設される。この流路切換装置70は、副貯留領域48の入口を開放する後方位置と閉塞する前方位置とに変位可能な板状切換部材72と、該切換部材72を前後に移動可能に保持する鞘状のガイド部材73と、切換部材72を前方位置と後方位置のいずれかに保持する流路切換用ソレノイド71とで構成される。流路切換装置70の定常状態では、流路切換用ソレノイド71が非通電状態となり、図8(イ)に示すように、切換部材72が後方位置に退避する。これにより、副貯留領域48の入口は開放され、払出装置26から払い出された遊技球xは、副貯留領域48に流下して、球払出口47を介して上部球貯留皿15へ流出することとなる(図9(イ)参照)。一方、流路切換装置70の制限状態では、流路切換用ソレノイド71が通電状態となり、図8(ロ)に示すように、切換部材72が前方位置に進出する。これにより、副貯留領域48の入口が閉塞されて、払出装置26から払い出された遊技球xは、余剰用貯留領域10へ流下することとなる(図9(ロ)参照)。なお、流路切換用ソレノイド71は、後述する払出制御基板101と電気的に接続されており、該基板101からの出力に従って通常状態と制限状態に切り換わる。
また、上記した球タンク23には、該球タンク23内に貯留する遊技球が所定の下限量以下となったことを検知するための球切スイッチ(図示省略)が配設されている。この球切れスイッチは、後述する払出制御基板101に接続されており、該スイッチの球切れ検知に従って遊技島の球供給装置から遊技球を球タンク23に供給するように制御されている。また、図4に示すように、裏機構板5の背面下部には、後述の取込装置50を構成する一時停留路61及び排出機構部62が配設される。
次に、取込装置50について説明する。本実施例の取込装置50は、以下に説明するように、投入用貯留領域11から取り込んだ遊技球を一時的に内部に停留させることができ、また、取り込んだ遊技球を機体背面側に排出するのみならず、余剰用貯留領域10に排出することもできる。すなわち、本実施例の取込装置50は、本発明に係る返却装置としての機能も有するものであり、後述するように、精算ボタン45が操作されると、取込装置50が作動して、投入用貯留領域11の全ての遊技球を余剰用貯留領域10に排出するようになっている。
取込装置50は、球取込路52の下流端から遊技球を送出する取込機構部60と、取込機構部60から送り出された遊技球を一時的に停留させ得る一時停留路61と、一時停留路61の遊技球を機体背面側又は余剰用貯留領域10のいずれかに排出する排出機構部62とからなる。
取込機構部60は、スプロケット55と、該スプロケット55の回転を規制可能なストッパ56と、該ストッパ56を傾動する取込用ソレノイド57とで構成されるものであり、これらは樹脂製の取込ケース51の内部に配設される。
取込ケース51は、図3,10に示すように、上皿部材12の背面側に配設される。また、図10〜15に示すように、取込ケース51の上部には、上部球貯留皿15の球流出口53と接続し、球流出口53から流出する遊技球xを流下させる球取込路52が形成される。そして、取込ケース51の下部には、一時停留路61の上流部分が、球取込路52の下部と連通するように形成される。ここで、図13,14に示すように、取込ケース51の内部には、前記スプロケット55が、その歯部を球取込路52の下部に突出させるように配設されており、該スプロケット55によって球取込路52から一時停留路61への遊技球xの流入が制限される。
このスプロケット55は、取込用ソレノイド57の非通電状態では、ストッパ56により回転を規制されており、図14に示すように、上部球貯留皿15から球取込路52に流入した遊技球xは、球取込路52の下部においてスプロケット55に係止される。一方、取込用ソレノイド57の通電状態では、ストッパ56がスプロケット55から外れることにより、スプロケット55が回転可能となり、遊技球xは球取込路52から一時停留路61に流下可能となる。
かかる取込機構部60では、取込用ソレノイド57が所定の単位時間通電されると、スプロケット55の規制が単位時間解除され、スプロケット55が所定角度回転することにより、遊技球1個が一時停留路61へ送出されることがされることとなる。また、取込用ソレノイド57が連続的に通電されると、通電されている間、ストッパ56はスプロケット55を回転可能とする位置に保持されることとなり、かかる状態では、遊技球が連続して一時停留路61へ送出されることとなる。
また、球取込路52の下流端部には、球取込路52の下流端部に遊技球があるか否かを検出する投入球検出スイッチ64が設けられる。また、一時停留路61の上流端部には、本発明に係る取込球検出手段を構成する取込球検出スイッチ63が配設される。この取込球検出スイッチ63は、球取込路52から一時停留路61に遊技球xが取り込まれると、該遊技球を検出してON作動し、後述の払出制御基板101(図17参照)に検出信号を送信する。
一時停留路61は、図16に示すように、その下流端部において、排出機構部62を介して、余剰用貯留領域10と連通する返却通路37と、機体背面側に遊技球を排出する排出通路38とに連通している。そして、一時停留路61に流入する遊技球は、排出機構部62によって余剰用貯留領域10と、機体背面側の何れかに放出される。
排出機構部62は、図16に示すように、一時停留路61を閉塞可能なスプロケット39と、該スプロケット39を正逆両方向に選択的に回転させる変換用モータ40と、スプロケット39の直上に配設された停留球検出スイッチ34とによって構成されている。ここで、スプロケット39は上述した取込機構部60のスプロケット55と同一形状のものであって、その周部に、遊技球を一個ずつ収容可能な三つの凹部39aを備え、各凹部39aの間が、その外周面で遊技球を停留させる停留部39bとなっている。変換用モータ40は、ステッピングモータからなり、払出制御基板101(図17参照)に接続されて、該主制御基板100からの制御信号によって正逆何れかの方向に回転駆動されるとともに、スプロケット39の何れかの停留部39bが上方に向いた状態で停止するように制御される。
かかる排出機構部62では、変換用モータ40の停止状態では、球取込路52から一時停留路61に取り込まれた賭数単位の遊技球は、スプロケット39の停留部39bによって一旦停留されることとなる。そして、変換用モータ40が排出通路38側(図5中、反時計回り)に回転駆動すると、スプロケット39が同方向に回転して、一時停留路61の遊技球が排出通路38を介して機体背面側に排出されることとなる。一方、変換用モータ40が返却通路37側(図5中、時計回り)に回転駆動すると、スプロケット39が同方向に回転して、一時停留路61の遊技球が返却通路37を介して球返却口14から余剰用貯留領域10へ返却される。
上述した構成にあって、原則、以下のように遊技が進行する。
遊技者が、賭数を設定することが可能な所定期間に、1BETボタン42a又はMAXBETボタン42bをボタン操作することにより賭数が設定され、この賭数単位に応じて投入用貯留領域11から一時停留路61へ所要数の遊技球が取り込まれると共に、所定の入賞ラインランプ(図示省略)が点灯して有効ラインを報知する。ここで、本実施例にあっては、賭数一単位毎に遊技球が5個取り込まれるように設定されている。すなわち、一単位(最小賭数単位)では5個、二単位では10個、三単位(最大賭数単位)では15個の遊技球を取り込むように設定されている。このように賭数が設定されると、次にリール30a〜30cを回転始動することができる期間となり、遊技者がスタートレバー41を押し下げると、全リール30a〜30cが一斉に回転始動する。また、これと共に一時停留路61の遊技球が機体背面側に排出される。リール30a〜30cの回転速度が一定となると、次にリール30a〜30cを回転停止することができる期間となる。そして、遊技者が停止ボタン43a〜43cを順にボタン操作することにより、その操作タイミングに基づいてリール30a〜30cが順に回転停止する。ここで、有効ライン上に並んだ図柄の組合せが所定の当り組合せであると、払出装置26が作動して、予め設定されている個数の賞球が投入用貯留領域11へ払い出される。また、遊技内容についていえば、遊技者に有利なボーナスゲーム等の遊技作動が実行開始されることとなる。一方、停止した図柄の組合せが当り組合せ以外である場合は、ハズレ組合せとして確定表示されることとなる。
ここで、遊技に伴う取込装置50の作動態様について説明する。
1BETボタン42a又はMAXBETボタン42bが操作された場合、賭数に相当する遊技球を一時停留路61に取り込むため、取込用ソレノイド57が通電されることによりスプロケット55の規制が解除され、遊技球が一時停留路61へ送出可能となる。かかる状態では、一時停留路61に流入した遊技球は取込球検出スイッチ63によって検出されることとなり、一時停留路61に所要数の遊技球が流入した時点で取込用ソレノイド57が通電されて、スプロケット55が規制される。なお、かかる状態では、変換用モータ40は停止しており、取り込まれた遊技球は一時停留路61に停留することとなる。
そして、かかる状態でスタートレバー41が操作されると、変換用モータ40が排出通路38側に回転駆動され、スプロケット39が同方向に回転することにより、遊技球が排出通路38を介して機体背面側に排出されて、遊技島の球回収装置側へ回収されることとなる。この時、変換用モータ40の回転駆動は、スプロケット39の直上に配設されている停留球検出スイッチ34によって遊技球が検知されなくなるまで、即ち、一時停留路61に取り込まれた賭数単位の遊技球がなくなるまで継続される。一方、上記状態で、スタートレバー41ではなく、キャンセルボタン46が押圧操作されると、賭数の設定が取り消されると共に、変換用モータ40は返却通路37側に回転駆動され、スプロケット39が同方向に回転することにより、一時停留路61の遊技球が返却通路37へ送られる。これにより、一時停留路61に取り込まれた遊技球は、球返却口14から余剰用貯留領域10へ返却されるようになっている。
また、本実施例の取込装置50は、精算ボタン45の操作に基づいて、返却装置として作動する。すなわち、精算ボタン45が操作されると、取込用ソレノイド57が連続的に通電されると共に、変換用モータ40が返却通路37側に回転駆動されることにより、投入用貯留領域11の遊技球が余剰用貯留領域10へ排出される。この時、取込用ソレノイド57の通電は、投入球検出スイッチ64によって遊技球が検知されなくなるまで継続され、変換用モータ40の回転駆動は、停留球検出スイッチ34によって遊技球が検知されなくなるまで継続される。即ち、これにより、投入用貯留領域11の遊技球全てが取込装置50に取り込まれて、余剰用貯留領域10に排出されるようになっている。
図17は、本発明にかかるスロットマシン1の遊技制御手段を構成する各種基板及び該基板の接続状態を示すブロック図である。
スロットマシン1は、遊技作動等を制御するための基板回路が設けられた主制御基板100を備えている。この主制御基板100の中枢を構成する主制御部には、マイクロコンピュータを構成し、遊技に関する統括的な制御を処理実行する主制御用CPUと、該主制御用CPUと接続される記憶装置ROM及び記憶装置RAMとで構成される。ここで、記憶装置ROMには、演算処理に用いる動作プログラムや各種テーブル等の固定データが記憶保持されている。一方、記憶装置RAMには、記憶エリア、ソフトタイマを構成するレジスタ領域、及びワークエリア等が設けられている。
また、この主制御基板100には、周辺機器とデータ通信を行う入力ポート及び出力ポート(図示省略)が設けられており、この出力ポートを介して主制御基板100からの制御信号が、払出制御基板101、演出制御基板102の各入力ポートに向けて出力されるようになっている。また、主制御基板100の入力ポートには、上述したスタートレバー41、各BETボタン42a,42b、停止ボタン43a〜43c、計数ボタン、精算ボタン45、キャンセルボタン46等が接続されており、主制御基板100は所定時間毎(例えば2ms毎)にこれらの作動状態を調べ、そのオン作動に応じて遊技状態を制御する。また、主制御基板100には、各リール30a〜30cを回転駆動するリール駆動モータと、リール30a〜30cの回転角度を検出する基準位置センサ(図示省略)とが接続され、主制御基板100から送出されるコマンドに従ってリール駆動モータを駆動させ、各リール30a〜30cを回転させるとともに、所定回転角度で停止させる。
上記払出制御基板101には、遊技球の払出作動の制御を行うための払出制御部が設けられる。この払出制御部は、払出作動に関する統括的な制御を処理実行する払出制御用CPUと、演算処理に用いる動作プログラムを格納する記憶装置ROMと、必要なデータを随時読み書き可能な記憶装置RAMとを備えてなる。ここで、後述するように、払出制御基板101の記憶装置RAMには、本発明に係る投入用貯留量データが記憶保持される。すなわち、本発明に係る貯留量データ記憶手段は、この記憶装置RAMにより構成される。
また、払出制御基板101は、上述した払出装置26等と接続されており、主制御基板100から送出されるコマンドに従い払出装置26を作動させて、賞球の払い出しを実行する。また、払出制御基板101は、貸球数を記憶したプリペイドカードの読込みや書込みを行う機外装置であるカードユニット90と、このプリペイドカードのデータ処理を中継するCR接続基板103を介して接続され、カードユニット90から送出されるコマンドに応じて貸球の払出を実行すると共に、遊技球の残球データ等のやり取りを行う。尚、このCR接続基板103には、上記したカード操作部21のカード返却ボタン28や球貸ボタン29も接続されている。さらに、この払出制御基板101には、上記した球タンク23内の球切れを検知する球切スイッチも接続されている(図示省略)。
上記演出制御基板102には、窓部18の下縁部に設けられた入賞回数表示器9aと賞球数表示器9bとが接続される。また、上皿部材12に設けられる各種ボタン42a、42b,43a〜43c,45,46に内蔵された操作ボタンランプとも接続されており、主制御基板100から送出されるコマンドに従い各種ランプを点灯制御して、操作が有効となったボタン等を遊技者に報知する。さらに、演出制御基板102には、遊技前面に配設される各種装飾ランプや各種スピーカーが接続されており、主制御基板100から送出されるコマンドに従ってランプを点灯、点滅させると共に、スピーカーから所定音響を発生させる。
また、上記の各基板100〜103は電源基板104とも接続されている。この電源基板104は外部主電源に接続されて、夫々の基板に適正な電力を供給する。
以下に、本発明の要部に係る貯留量計数行程と、遊技球の取込・払出に応じて投入用貯留量データを加減算する態様を説明する。
本実施例のスロットマシン1では、投入用貯留領域11に遊技球が貯留された状態で、計数ボタン44が操作されると、貯留量計数行程が実行される。この貯留量計数行程は、取込装置50が作動して、投入用貯留領域11の全ての遊技球を取り込んで機体背面側に排出すると共に、取込球検出スイッチ63が検出した遊技球数を計数する取込計数ステップと、その後に、払出装置26が作動して、取り込んだ遊技球数と同数の遊技球を投入用貯留領域11に払い出すと共に、払出球検出スイッチ33が検出した遊技球数を投入用貯留量データとして設定する払出計数ステップとからなる。
具体的に説明すると、計数ボタン44が操作されると、まず、取込計数ステップが実行される。取込計数ステップでは、取込用ソレノイド57が連続的に通電すると共に、変換用モータ40が排出通路38側に回転駆動することにより、投入用貯留領域11の遊技球が、球取込路52から一時停留路61に遊技球が流入し、排出通路38を介して機体背面側に排出される。また、これと共に、取込球検出スイッチ63が検出した遊技球の数が、制御レベルで計数される。ここで、投入用貯留領域11に貯留されていた全ての遊技球は、一時停留路61に流入する際に取込球検出スイッチ63に検出されるため、この計数結果は、投入用貯留領域11に貯留されていた遊技球数を示すものとなる。
投入用貯留領域11の遊技球が取込装置50によって全て機体背面側に排出されると、取込用ソレノイド57が非通電状態となると共に、変換用モータ40が停止して、取込計数ステップが終了する。そして、払出計数ステップが実行される。
払出計数ステップでは、まず、払出装置26が作動して、取込計数ステップにおいて、取込球検出スイッチ63が検出した遊技球数と同数の遊技球を払い出す。この際、投入用貯留領域11は、取込計数ステップによって空になっているため、基本的に全ての遊技球は投入用貯留領域11に払い出されることとなる。また、これと共に、払出装置26から払い出された遊技球が払出球検出スイッチ33によって検出され、検出された遊技球数が制御レベルで計数され、その結果が投入用貯留量データとして設定される。
すなわち、この払出計数ステップにより、取込計数ステップで空になった投入用貯留領域11に、取込計数ステップで排出されたのと同数の遊技球が払い出され、投入用貯留領域に貯留されることとなる。そして、貯留量計数行程の実行後には、投入用貯留量データには、払出計数ステップで払い出された遊技球数、すなわち、現在投入用貯留領域11に貯留されている遊技球数が記憶されることとなり、遊技者は、該投入用貯留量データの値を投入用貯留量表示器9cで確認することで、投入用貯留領域11にどれだけの遊技球が貯留されているかを正確に知ることができる。
より具体的には、投入用貯留領域11に100個の遊技球が貯留されている状態で、計数ボタン44が操作されると、投入用貯留領域11の100個の遊技球が取込装置50によって取り込まれ、排出通路38から機体背面側に排出される。その後、投入用貯留領域11から取り込んだのと同じ100個の遊技球が、払出装置26から投入用貯留領域11に払い出され、払い出された遊技球数(100)が投入用貯留量データとして記憶され、投入用貯留量表示器9cに表示されることとなる。
このように、本実施例では、貯留量計数行程によって、投入用貯留領域11の遊技球数が計数されて遊技者に報知されることとなり、遊技者は、計数ボタン44の操作によって、投入用貯留領域11に遊技球を補給することなく、あと何回ゲームを実行可能であるかを正確に知ることができる。
また、本実施例では、取込装置50が、BETボタン42a,42bの操作に基づいて、投入用貯留領域11の遊技球を取り込む際に、取込球検出スイッチ63が検出した遊技球を計数し、計数した遊技球数を投入用貯留量データから減算する取込球減算行程が実行される。
すなわち、上述したように、本実施例では、BETボタン42a,42bの操作に基づいて、投入用貯留領域11から取込装置50の一時停留路61へ遊技球が取り込まれることとなる。この時に、取込球減算行程が実行されることによって、取込球検出スイッチ63が検出した遊技球数、すなわち投入用貯留領域11から取り込んだ遊技球数が計数され、投入用貯留量データから減算されるのである。
具体的には、貯留量計数行程が実行されて、投入用貯留領域11の貯留量(100個)と、投入用貯留量データ(100)が一致している状態で、遊技者がMAXBETボタン42aを操作することにより投入用貯留領域11から一時停留路61へ15個の遊技球が取り込まれた場合、本実施例では、取込球減算行程が実行されて、投入用貯留量データ(100)から取り込まれた遊技球数(15)が減算される。このため、MAXBETボタン42aの操作後も、投入用貯留領域の遊技球数(85個)と、投入用貯留量データ(83)が一致した状態が維持されることとなり、遊技者は、投入用貯留領域11の貯留量を把握し続けることができる。
また、本実施例では、払出装置26が、賞球や貸球を払い出す際に、払出球検出スイッチ33が検出した遊技球を計数し、計数した遊技球数を投入用貯留量データに加算する払出球加算行程が実行される。
具体的には、貯留量計数行程が実行されて、投入用貯留領域11に貯留される遊技球数(100個)と、投入用貯留量データ(100)が一致している状態で、入賞が発生して、入賞に応じた賞球数(15個)が払出装置26から払い出された場合、本実施例では、払出球加算行程が実行されて、投入用貯留量データ(100)に払い出された賞球数(15)が加算される。このため、賞球の払出し後も、投入用貯留領域の遊技球数(115個)と、投入用貯留量データ(115)が一致した状態が維持されることとなり、遊技者は、投入用貯留領域11の貯留量を把握し続けることができる。
このように、本実施例のスロットマシン1では、遊技球の取込み・払出しに応じて、投入用貯留量データを加減することにより、貯留量計数行程の実行後も投入用貯留量データを可能な限り一致させることができ、遊技者は、計数ボタン44を再操作することなく、投入用貯留領域の遊技球数を把握し続けることが可能となる。
ここで、上述したように、副貯留領域48の入口の背面側には流路切換装置70が設けられている。この流路切換装置70の流路切換用ソレノイド71は、払出制御基板101と電気的に接続されており(図17参照)、払出制御基板101からの制御信号に従って、定常状態と制限状態に変換される。すなわち、本発明に係る切換装置制御手段は、払出制御基板101によって構成される。本実施例では、払出制御基板101は、投入用貯留量データが所定の切換基準量未満であるか否かに基づいて、流路切換装置70の状態を切り換える。具体的には、切換基準量は、投入用貯留領域11の満杯量近くの「250」に設定される。そして、投入用貯留量データが切換基準量未満であれば流路切換装置70を定常状態とし、投入用貯留量データが切換基準量以上であれば流路切換装置70を制限状態とする。これにより、投入用貯留領域11の貯留量が満杯近くになったと判断される場合には、自動的に余剰用貯留領域10に遊技球が払い出されるように、流路が切り換えられることとなる。
このように本実施例では、投入用貯留量データによって投入用貯留領域11の遊技球数を推定し、投入用貯留領域11が満杯となる前に流路切換装置70を制限状態に変換することにより、払出装置26から払い出す遊技球の受入れ先を明確に区別することができる。このため、本実施例では、流路切換装置70が制限状態である場合には、余剰用貯留領域10に遊技球が払い出されることとなるため、払出装置26が払い出した遊技球を払出球検出スイッチ33が検出しても、投入用貯留量データには加算しないようにしている。
また、本実施例のスロットマシン1では、上述のように球貸ボタン29が押圧操作されると、規定数(250個)の貸球が払出装置26から払い出される。ここで、球貸ボタン29が長時間(ここでは2秒以上)押圧操作された場合には、一連の初期貸球払出行程が実行される。初期化貸球払出行程では、まず、取込用ソレノイド57が連続的に通電すると共に、変換用モータ40がスプロケット39を返却通路37側へ回転駆動する。これにより、投入用貯留領域11の遊技球が余剰用貯留領域10に排出されることとなる。そして、投入用貯留領域11から全ての遊技球が排出されると、取込用ソレノイド57と変換用モータ40が停止し、投入用貯留量データを「0」に設定される。そして、その後に、規定数(250個)の貸球が払出装置26から払い出され、払出完了後には、投入用貯留領域11に250個の遊技球が貯留され、投入用貯留量表示器9cには250の数字が表示されることとなる。
かかる構成によれば、遊技者が遊技を開始する際に、球取込路52に端数の遊技球が残留していたとしても、球貸ボタン29を2秒間以上押圧操作するだけで、当該端数の遊技球を余剰用貯留領域10に排出し、投入用貯留領域に払い出された貸球数を投入用貯留量表示器9cに表示させた状態で遊技を開始することができる。
また、本実施例のスロットマシン1では、上述のように精算ボタン45が押圧操作されると、取込装置50が作動して、投入用貯留領域11の遊技球が全て余剰用貯留領域10に排出される。この時、投入用貯留領域11の遊技球がなくなるため、投入用貯留領域11の遊技球が全てが排出された後で、投入用貯留量データは「0」に設定される。なお、かかる構成に限らず、投入球検出スイッチ64の検出態様を定期的に監視して、
投入球検出スイッチ64が遊技球を検出しなくなった場合に、投入用貯留領域11が空になったと判断し、投入用貯留量データを「0」に設定するようにしてもよい。
上述の貯留量計数行程等の制御処理は、主制御基板100及び払出制御基板101によって実行される。以下、これらの制御処理内容について説明する。なお、以下で説明する全ての制御処理は、主制御基板100の主制御用CPU又は払出制御基板101の払出制御用CPUによって所定時間間隔で繰返し実行されるものである。
貯留量計数行程の制御処理は、主制御基板100で実行される主貯留量計数処理と、払出制御基板101で実行される副貯留量計数処理とで実現される。
主貯留量計数処理について、図18を参照して説明する。まず、主制御基板100の主制御用CPUは、計数ボタン44が操作されたか否かを判定する(ステップS1)。操作されていないと判定した場合は、ステップS4へ移行する。一方、操作されたと判定した場合には、貯留量計数行程を実行することとして、貯留量計数行程の実行中は、BETボタン42a,42bや精算ボタン45、キャンセルボタン46の操作を無効とするために、BET操作フラグやキャンセル操作フラグ、精算操作フラグを「OFF」に設定し(ステップS2)、払出制御基板101に貯留量計数行程の実行を指令する計数コマンドを送信して(ステップS3)、ステップS4へ移行する。
ステップS4では、払出制御基板101から、貯留量計数行程の終了を示す計数完了信号を受信したか否かを判定する。そして、該信号を受信したと判定した場合には、BET操作フラグ等のフラグを「ON」に設定し(ステップS5)、BETボタン42a,42b等の操作を有効にしてから主貯留量計数処理を終了する。一方、ステップS4で計数完了信号を受信していないと判定した場合には、そのまま主貯留量計数処理を終了する。
次に、副貯留量計数処理について、図19を参照して説明する。まず、払出制御用CPUは、主制御基板100から貯留量計数行程の実行を指令する計数コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS11)。そして、計数コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS14に移行する。一方、計数コマンドを受信したと判定した場合には、貯留量計数行程を実行することとして、投入用貯留量データを「0」に設定し(ステップS12)、取込計数ステップの実行中を示す計数作動フラグを「ON」に設定して(ステップS13)、ステップS14へ移行する。
ステップS14では、計数作動フラグがONであるか否かを判定し、ONでないと判定した場合には、ステップS26に移行する。一方、計数作動フラグがONであると判定した場合は、取込用ソレノイド57を作動(通電)させ(ステップS15)、変換用モータ40を排出通路38側へ回転駆動させて(ステップS16)、ステップS17へ移行する。
ステップS17では、取込球検出スイッチ63がON(遊技球検出状態)であるか否かを判定する。そしてONでないと判定した場合はステップS20へ移行する。
一方、取込球検出スイッチ63がONであると判定した場合は、投入用貯留領域11から取り込んだ遊技球を計数するための計数カウンタに「1」を加算し(ステップS18)、計数タイマにTcを設定して(ステップS19)、ステップS20へ移行する。なお、この計数タイマは、投入用貯留領域11から最後に遊技球を取り込んだ時点からの経過時間を示すものである。
ステップS20では、計数タイマの値が0より大きいか否かを判定する。そして計数タイマが0以下であると判定した場合にはステップS26へ移行する。一方、計数タイマの値が0より大きい場合は、計数タイマの値から所定数を減算することにより計数タイマを更新し(ステップS21)、ステップS22に移行する。ステップS22では、更新後の計数タイマの値が0以下であるか否かを判定する。そして、計数タイマが0以下でないと判定した場合には、ステップS26へ移行する。一方、計数タイマが0以下であると判定した場合は、投入用貯留領域11が空になったと判断し、計数作動フラグを「OFF」に設定し
(ステップS23)、取込用ソレノイド57を停止(非通電に)して(ステップS24)、さらに、払出計数ステップの実行中を示す計数払出フラグを「ON」に設定して(ステップS25)、ステップS26に移行する。
ステップS26では停留球検出スイッチ34がOFF(遊技球を検出していない状態)であるか否かを判定する。OFFであると判定した場合は、変換用モータ40を停止する(ステップS27)。
次に、計数球払出フラグがONであるか否かを判定する(ステップS28)。そして、該フラグがONでないと判定した場合には、そのまま副貯留量計数処理を終了する。一方、計数球払出フラグがONであると判定した場合は、投入用貯留量データの値が250(切換基準量)以上であるか否かを判定し(ステップS29)、250以上であると判定した場合には、流路切換用ソレノイド(ステップS30)を作動(通電)し(ステップS30)、払出用駆動モータを作動させて、ステップS32へ移行する。一方、ステップS29で切換基準量以上でないと判定した場合には、払出用モータのみを作動させ(ステップS31)、ステップS32へ移行する。
ステップS32では、払出球検出スイッチ33がON(遊技球検出状態)であるか否かを判定する。そしてONでないと判定した場合には、そのまま副貯留量計数処理を終了する。払出球検出スイッチ33がONであると判定した場合は、投入用貯留量データの値が250(切換基準量)未満であるか否かの判定を行い(ステップS33)、250未満であると判定した場合は、投入用貯留量データに「1」を加算し(ステップS34)、投入用貯留量表示器9cの表示内容を更新してから(ステップS35)、ステップS36に移行する。一方、ステップS33で、投入用貯留量データが250未満でないと判定した場合には、投入用貯留量データを加算せずに、ステップS36に移行する。
ステップS36では、投入用貯留量データの値が、計数カウンタの値以上であるか否かを判定する。そして、計数カウンタの値以上でないと判定した場合には、そのまま副貯留量計数処理を終了する。一方、投入用貯留量データが、計数カウンタの値以上であると判定した場合は、 払出用駆動モータ及び流路切換用ソレノイド71を停止し(ステップS37,S38)し、続いて計数カウンタに「0」を設定し、計数完了信号を送信してから(ステップS40)、副貯留量計数処理を終了する。
次に、BETボタン42a,42bの操作に基づいて、投入用貯留領域11から一時停留路61に遊技球を取り込むための制御処理について説明する。かかる制御処理は、主制御基板100で実行される主取込処理と、払出制御基板101で実行される副取込処理とで実現される。そして、上記の取込球減算行程は、これらの制御処理において実行される。
主取込処理について、図20を参照して説明する。まず、主制御用CPUは、BETボタン42a,42bの操作が有効な状態であるか否かを示すBET操作フラグの状態を確認する(ステップS101)。そして、当該フラグがON(操作有効状態)でないと判定した場合には、ステップS108に移行する。一方、BET操作フラグがONであると判定した場合は、次に1BETボタン42bが操作されたか否かを判定し(ステップS102)、操作されたと判定した場合には、取込要求数に「5」を設定すると共に(ステップS103)、取込数カウンタに「5」を設定し(ステップS104)、ステップS105に移行する。ここで、「取込要求数」とは、BETボタン42a,42bの操作により取り込むよう要求された遊技球数(5・10・15)を示すデータであり、「取込数カウンタ」とは、1ゲームに対して取込みを要求された遊技球数の総数(5・10・15)を示すデータである。
一方、ステップS102で、1BETボタン42bが操作されていないと判定した場合は、MAXBETボタン42aが操作されたか否かを判定する(ステップS114)。
そして、当該ボタン42aが操作されていないと判定した場合は、ステップS108へ移行する。一方、MAXBETボタン42aが操作されたと判定した場合は、1ゲームに取り込み得る上限の遊技球数(15個)から取込数カウンタの値を減算した値を、取込要求数に設定すると共に(ステップS115)、取込数カウンタに15(上限数)を設定して(ステップS116)、ステップS105に移行する。
ステップS105では、設定された取込要求数に対応する遊技球の取込みを払出制御基板101に指令するための取込制御コマンドを取得する。そして、取得した取込制御コマンドを払出制御基板101に送信し(ステップS106)、さらに、BET操作フラグを「OFF」に設定して(ステップS107)、ステップS108に移行する。
ステップS108では、遊技球の取込完了を示す取込完了信号を払出制御基板101から受信したか否かの判定を行う。そして、当該信号を受信していないと判定した場合には、そのまま主取込処理を終了する。これに対して、取込完了信号を受信したと判定した場合は、スタートレバー41の操作を有効とするためにスタートフラグを「ON」に設定し(ステップS109)、さらにBET操作フラグを「ON」に設定して(ステップS110)、ステップS111へ移行する。
ステップS111では、取込数カウンタが15(上限数)以上であるか否かの判定を行う。そして、15以上でないと判定した場合には、そのまま主取込処理を終了する。一方、15以上であると判定した場合には、これ以上の遊技球の取込みは認められないため、BET操作フラグを「OFF」に設定し(ステップS112)、取込数カウンタを「0」に設定して(ステップS113)、主取込処理を終了する。
次に、副取込処理について、図21を参照して説明する。まず払出制御用CPUは、主制御基板100から上記取込制御コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS151)。そして、取込制御コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS155に移行する。一方、取込制御コマンドを受信したと判定した場合には、取込制御コマンドに対応する取込指示数を取得し(ステップS152)、取得した取込指示数を、未取込みの遊技球数を示す未取込数カウンタに加算し(ステップS153)、その後に、取込作動フラグを「ON」に設定して(ステップS254)、ステップS155に移行する。
ステップS155では、取込作動フラグがONであるか否かの判定を行う。そして、該フラグがONでないと判定した場合には、そのまま副取込処理を終了する。一方、取込作動フラグがONであると判定した場合は、取込用ソレノイド57を作動させ(ステップS156)、ステップS157に移行する。
ステップS157では、取込球検出スイッチ63がON(遊技球検出状態)であるか否かを判定する。そして、該スイッチ63がONでないと判定した場合には、そのまま副取込処理を終了する。一方、取込球検出スイッチ63がONであると判定した場合は、未取込数カウンタから「1」を減算し(ステップS158)、ステップS159に移行する。
ステップS159では、未取込数カウンタの値が0であるか否かの判定を行う。そして、該カウンタの値が0でないと判定した場合には、そのまま副取込処理を終了する。一方、未取込数カウンタの値が0であると判定した場合は、取込作動フラグを「OFF」に設定し(ステップS160)、取込用ソレノイド57を停止させ(ステップS161)、さらに、投入用貯留量データから取込指示数を減算(ステップS162)して、ステップS163へ移行する。
ステップS163では、ステップS162において、投入用貯留量データが0未満となったか否かを判定する。そして、投入用貯留量データが0未満であると判定した場合は、投入用貯留量表示器9cに「計数エラー」と表示してから(ステップS164)、主制御基板100に取込完了信号を送信し(ステップS165)、副取込処理を終了する。一方、ステップS163で、投入用貯留量データが0以上であると判定した場合は、そのまま主制御基板100に取込完了信号を送信して(ステップS165)、副取込処理を終了する。
次に、払出装置26が賞球を払い出すための制御処理について説明する。
かかる制御処理は、主制御基板100で実行される主賞球払出処理と、払出制御基板101で実行される副賞球払出処理とで実現される。そして、上記の払出球加算行程の一部は、これらの制御処理において実行される。
主賞球払出処理について、図22を参照して説明する。まず、主制御用CPUは、ゲームの結果として入賞役が成立したか否かを示す入賞役成立フラグがONであるか否かの判定を行う(ステップS201)。ここで、当該フラグがOFF(入賞役非成立)である判定した場合には、ステップS208へ移行する。一方、入賞役成立フラグがON(入賞役成立)であると判定した場合は、成立した入賞役の種類に応じた規定賞球数を取得し(ステップS202)、払い出していない賞球数を示す未払出賞球数に規定賞球数を加算する(ステップS203)。続いて、規定賞球数に対応する遊技球の払出しを払出制御基板101に指令するための賞球払出制御コマンドを取得し(ステップS204)、該コマンドを払出制御基板101に送信する(ステップS205)。そして、払出制御基板101に賞球の払出を要求中であることを示す賞球払出フラグを「ON」に設定すると共に(ステップS206)、入賞役成立フラグを「OFF」に設定し(ステップS207)、ステップS208に移行する。
ステップS208では、賞球払出フラグがONであるか否かを判定し、ONであると判定した場合は、続いて払出球検出スイッチ33がON(遊技球検出状態)であるか否かを判定する(ステップS209)。そして、賞球払出フラグと払出球検出スイッチ33のいずれかがONでないと判定した場合は、ステップS215に移行する。一方、賞球払出フラグと払出球検出スイッチ33のいずれもONであると判定した場合は、払出数カウンタに「1」を加算し(ステップS210)、払出間隔タイマに所定時間「Th」を設定する(ステップS211)して、ステップS212に移行する。なお、払出数カウンタは、払出装置26から払い出された賞球数を示すカウンタであり、払出間隔タイマは、払出装置26から最後に遊技球が払い出された時からの経過時間を示すタイマである。
ステップS212では、払出数カウンタの値が、未払出賞球数と等しいか否かを判定する。そして、等しくないと判定した場合は、ステップS215に移行する。一方、等しいと判定した場合には、賞球の払出しが終了したとして、賞球払出フラグを「OFF」に設定し(ステップS213)、払出間隔タイマに「0」を設定して(ステップS214)、ステップS215に移行する。
ステップS215では、払出間隔タイマが0以上であるか否かを判定し、0以上でないと判定した場合は、ステップS219に移行する。一方、払出間隔タイマが0以上であると判定した場合は、払出間隔タイマを所定時間減算することによって更新する(ステップS216)。続いて、払出間隔タイマが0であるか否かを判定する(ステップS217)。0でないと判定した場合は、ステップS219に移行し、0であると判定した場合は、賞球払出フラグを「OFF」に設定してから(ステップS218)、ステップS219に移行する。
ステップS219では、賞球払出フラグがOFFであるか否かを判定し、OFFでないと判定した場合には、そのまま主賞球払出処理を終了する。一方、OFFであると判定した場合には、未払出賞球数から払出数カウンタの値を減算した数値が50より大きいか、小さいかを順次判定する(ステップS220,S222)。そして、当該数値が50より大きい場合には、払い出した賞球数が過少であったと判断し(ステップS221)、当該数値が50より小さい場合には、賞球払出数が過多であったと判断して(ステップS223)、主賞球払出処理を終了する。
次に、副賞球払出処理について、図23を参照して説明する。まず、払出制御用CPUは、主制御基板100から上記賞球払出制御コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS251)。そして、賞球払出制御コマンドを受信したと判定した場合は、賞球払出制御コマンドに対応する規定賞球数を取得し、取得した規定賞球数を、払い出していない賞球数を示す未払出賞球数に加算し、その後に払出装置作動フラグを「ON」に設定する(ステップS252〜254)。なお、払出装置作動フラグは、払出装置26が遊技球を払い出している状態(「ON」)か否(「OFF」)かを示すフラグである。
続いて、払出装置作動フラグがONであるか否かを判定する(ステップS255)。そして、ONでないと判定した場合は、そのまま副賞球払出処理を終了する。一方、払出装置作動フラグがONであると判定した場合は、流路切換フラグがOFFであるか否か、そして、投入用貯留量データが250以上であるか否かを順次判定する(ステップS256,S257)。そして、流路切換フラグがOFFであり、且つ投入用貯留量データが250以上であると判定した場合は、投入用貯留領域11が満杯となったと判断し、流路切換用ソレノイド71を作動させ、流路切換装置70を制限状態にすると共に、流路の切換先を示す流路切換フラグを「ON(余剰用貯留皿側)」に設定してから(ステップS258,259)、払出用駆動モータを作動させ(ステップS260)、遊技球を余剰用貯留領域10へ払い出すようにする。一方、ステップS256,S257で、流路切換フラグがOFFでないか、又は投入用貯留量データが250以上でないと判定した場合は、そのまま払出用駆動モータを作動させる(ステップS260)。
払出用駆動モータを作動させた(ステップS260)後は、払出球検出スイッチ33がON(遊技球検出状態)であるか否かの判定を行う(ステップS261)。そして、該スイッチ33がONでないと判定した場合は、そのまま副賞球払出処理を終了する。一方、払出球検出スイッチ33がONであると判定した場合は、払出数カウンタに「1」を加算する(ステップS262)。続いて、流路切換フラグがOFF(投入用貯留領域側)であるか否かの判定を行い(ステップS263)、OFFであると判定した場合は、投入用貯留量データに「1」を加算すると共に、投入用貯留量表示器9cの表示内容を更新する(ステップS264,265)。
さらに、払出数カウンタの値が未払出賞球数以上であるか否かを判定する(ステップS266)。そして、未払出賞球数以上でないと判定した場合は、払出しを継続するためそのまま副賞球払出処理を終了する。一方、払出数カウンタの値が未払出賞球数以上であると判定した場合は、払出用駆動モータを停止すると共に、払出装置作動フラグ及び流路切換フラグを「OFF」に設定し、副賞球払出処理を終了する(ステップS267〜S269)。
次に、球貸ボタン29の操作に基づいて、払出装置26から貸球を払い出すための制御処理について説明する。かかる制御処理は、払出制御基板101で行われる貸球払出処理によって実現されるものであり、本発明に係る初期貸球払出行程は、かかる制御処理によって実現される。
貸球払出処理では、図24に示すように、まず、払出制御用CPUは、一連の球貸ボタン操作処理を実行する(ステップS300)。この球貸ボタン操作処理(図25参照)については後述する。
球貸ボタン操作処理(ステップS300)の実行後は、カードユニット90から貸球の払出しを指令する貸出指示信号を受信したか否かを判定する(ステップS301)。そして、当該信号を受信したと判定した場合は、規定貸球数を「250」に設定すると共に、払い出していない貸球数を示す未払出貸球数に規定貸球数を加算し、さらに払出装置作動フラグを「ON」に設定する(ステップS302〜S304)。
続いて、払出装置作動フラグがONであるか否かの判定を行う(ステップS305)。そして、ONでないと判定した場合は、そのまま貸球払出処理を終了する。一方、払出装置作動フラグがONであると判定した場合は、流路切換フラグがOFFであるか否か、そして、投入用貯留量データが250以上であるか否かを順次判定する(ステップS306,S307)。そして、流路切換フラグがOFFであり、且つ投入用貯留量データが250以上であると判定した場合は、投入用貯留領域11が満杯となったと判断し、流路切換用ソレノイド71を作動させ、流路切換装置70を制限状態にすると共に、流路の切換先を示す流路切換フラグを「ON(余剰用貯留皿側)」に設定してから(ステップS308,309)、払出用駆動モータを作動させ(ステップS310)、遊技球を余剰用貯留領域10へ払い出すようにする。一方、ステップS306,S307で、流路切換フラグがOFFでないか、又は投入用貯留量データが250以上でないと判定した場合は、そのまま払出用駆動モータを作動させる(ステップS310)。
払出用駆動モータを作動させた(ステップS310)後は、払出球検出スイッチ33がON(遊技球検出状態)であるか否かの判定を行う(ステップS311)。そして、該スイッチ33がONでないと判定した場合は、そのまま貸球払出処理を終了する。一方、払出球検出スイッチ33がONであると判定した場合は、払出数カウンタに「1」を加算する(ステップS312)。続いて、流路切換フラグがOFF(投入用貯留領域側)であるか否かの判定を行い(ステップS313)、OFFであると判定した場合は、投入用貯留量データに「1」を加算すると共に、投入用貯留量表示器9cの表示内容を更新する(ステップS314,315)。
さらに、払出数カウンタの値が未払出貸球数以上であるか否かを判定する(ステップS316)。そして、未払出貸球数以上でないと判定した場合は、払出しを継続するためそのまま貸球払出処理を終了する。一方、払出数カウンタの値が未払出貸球数以上であると判定した場合は、払出用駆動モータを停止すると共に、払出装置作動フラグ及び流路切換フラグを「OFF」に設定し、貸球払出処理を終了する(ステップS317〜S319)。
次に、上記球貸ボタン操作処理について、図25を参照して説明する。まず、払出制御用CPUは、球貸ボタン29が押圧操作されているか否かの判定を行う(ステップS350)。そして、操作されている場合には、球貸操作タイマに「1」を加算し(ステップS351)、再びステップS350を実行する。かかるステップS350,S351は、球貸ボタン29が押圧操作されている間繰り返され、球貸ボタン29の押圧操作が解除されるとステップS352へ移行する。この時、球貸操作タイマには、球貸ボタン29の操作継続時間が記憶される。
ステップS352では、球貸操作タイマが0より大きいか否かを判定する。該タイマが0以下であると判定した場合には、球貸ボタン29が操作されていないため、そのまま球貸ボタン操作処理を終了する。一方、球貸操作タイマが0より大きいと判定した場合は、球貸操作タイマが所定時間Tp(ここでは2秒)以上であるか否かを判定し(ステップS353)、該タイマがTp以上であると判定した場合は、投入用貯留領域11の遊技球を余剰用貯留領域10に返却する一連の残球返却処理(図26参照)を実行する(ステップS354)。この残球返却処理については後述する。続いて、カードユニット90に対し、球貸ボタン29の操作を通知する貸出操作信号を送信し(ステップS355)、その後に球貸操作タイマを「0」に設定し(ステップS356)、球貸ボタン操作処理を終了する。
次に、上記残球返却処理について、図26を参照して説明する。まず、払出制御用CPUは、投入球検出スイッチ64がON(遊技球検出状態)であるか否かの判定を行う(ステップS400)。ここで、該スイッチ64がONでないと判定した場合には、ステップS405に移行する。一方、投入球検出スイッチ64がONであると判定した場合には、取込用ソレノイド57を作動させ(ステップS401)、取込装置作動フラグを「ON」に設定して(ステップS402)、その後に停留球検出スイッチ34がONであるか否かを判定する(ステップS403)。ここで、該スイッチ34がONでないと判定した場合は、そのままステップS405に移行し、停留球検出スイッチ34がONであると判定した場合は、変換用モータ40を返却通路37方向へ作動(ステップS404)させてからステップS405に移行する。
ステップS405では、投入球検出スイッチ64がOFFであるか否か判定する。そして、該スイッチがOFFでないと判定した場合は、上記ステップS401に移行する。一方、投入球検出スイッチ64がOFFであると判定した場合は、取込装置作動フラグがONであるか否かを判定する(ステップS406)。そして、取込装置作動フラグがONでないと判定した場合は、そのまま残球返却処理を終了し、取込装置作動フラグがONであると判定した場合は、取込用ソレノイド57を停止し、取込装置作動フラグを「OFF」に設定してから(ステップS407,S408)、残球返却処理を終了する。
なお、上述のように、本発明に係る貯留量計数行程の制御処理は、主制御基板100で実行される主貯留量計数処理と、払出制御基板101で実行される副貯留量計数処理とで実現される。ここで、本発明に係る取込計数ステップは、払出制御用CPUのステップS11〜S27の制御処理において実現される。また、払出計数ステップは、払出制御用CPUのステップS28〜S40の制御処理において実現される。また、本発明に係る取込球減算行程は、払出制御用CPUのステップS162の制御処理において実現される。また、本発明に係る払出球減算行程は、払出制御用CPUのステップS263〜S265,S313〜S315の制御処理において実現される。また、本発明に係る切換装置制御手段は、払出制御用CPUのステップS256〜S259,S306〜S309の制御処理において実現される。
また、本実施例では、本発明に係る取込球検出手段は、取込球検出スイッチ63により構成される。また、本発明係る払出球検出手段は、払出球検出スイッチ33により構成される。また、本発明に係る計数要求操作は、計数ボタン44の操作によって実現される。また、貯留量データ記憶手段は、払出制御基板101の記憶装置RAMによって構成される。また、貯留量表示手段は、投入用貯留量表示器9cによって構成される。また、球貸操作部は、球貸ボタン29によって構成される。また、本発明に係る返却装置は、取り込んだ遊技球を余剰用貯留領域10にも排出し得る取込装置50によって兼用される。そして、本発明に係る貯留量計数手段や貯留量加減算手段は、主制御基板100と払出制御基板101によって構成される。さらに、本発明に係る切換装置制御手段や貸球払出手段は、払出制御基板101によって構成される。
尚、本発明のスロットマシンは、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施例では、投入用貯留量データが所定の切換基準量以上であるか否かによって、流路切換装置を切り換えているが、これに限らず、予め投入用貯留領域11の満杯状態を検出する検出スイッチを設け、この検出スイッチからの検出信号に基づいて流路切換装置を切り換えるようにしてよい。
また、上記実施例では、流路切換装置によって、遊技球の払出先を投入用貯留領域又は余剰用貯留領域へ切り換えるようにしている。しかし、これ以外にも、本発明では、投入用貯留領域に遊技球を払い出す第1払出装置と、余剰用貯留領域に遊技球を払い出す第2払出装置とを備え、投入用貯留量データや実際の貯留量に応じて作動させる払出装置を切り換えることにより、投入用貯留領域と余剰用貯留領域に選択的に遊技球を払い出すようにしてもよい。
また、上記実施例では、投入用貯留量データが所定の切換基準量以上であるか否かによって、流路切換装置の状態を切り換えるようにしているが、例えば、所定数の賞球を払い出す際に、当該賞球数を投入用貯留量データに加算し、その合計が所定の基準量以上であった場合には、流路切換装置を制限状態に切り換えて、当該賞球の全てを余剰用貯留領域10に払い出すようにしてもよい。
また、上記実施例では、記憶される投入用貯留量データの値を、そのまま投入用貯留量表示器9cによって報知している。しかし、かかる構成以外にも、本発明では、投入用貯留領域11に貯留されている遊技球数を、所定の単位数(実施例では「5」)で除算した場合の商、すなわち賭数単位で報知してもよい。例えば投入用貯留量データが「100」の場合、「20」(賭数20単位分)として報知してもよい。
さらに、上記実施例では、遊技に供するための遊技球を機体背面側に排出する取込装置によって貯留量計数行程を実行しているが、かかる構成以外にも、貯留量計数行程にのみ用いる専用の取込装置を別途設け、これにより投入用貯留領域の遊技球を機体背面側に排出してもよい。
また、上記実施例では、球貸ボタンを短時間押圧操作した場合には、貸球の払出のみが実行され、球貸ボタンを長時間押圧操作した場合に、投入用貯留領域の遊技球を余剰球貯留領域へ返却した後に貸球の払出が実行される。しかし、かかる構成のように、初期貸球払出行程を実行するか否かを遊技者の意思に任せる以外にも、例えば、投入用貯留領域に端数の遊技球が存在するか否かを検知するための球検出スイッチを設けておき、球貸ボタンが操作された時に、端数分の遊技球が投入用貯留領域に残留している場合に、初期貸球払出行程を実行してもよい。
また、上記実施例では、投入用貯留量データを表示するための単独の投入用貯留量表示器9cが設けられているが、本発明に係る貯留量表示手段は、演出表示を行う既存の液晶表示器等により兼用されるものであってもよい。
なお、実施例の取込装置は、BETボタンの操作によって投入用貯留領域から取り込んだ遊技球を一時的に貯留し、キャンセルボタンの操作によってかかる遊技球を余剰用貯留領域に返却可能としているが、かかる構成に限らず、取り込んだ遊技球をそのまま機体背面側に排出し、キャンセルボタンの操作によって、取り込んだ遊技球と同数の遊技球を払出装置から払い出すようにしてもよい。この場合、払出装置から払い出す遊技球数は、投入用貯留量データとして加算することが望ましい。また、上記実施例の初期貸球払出行程にあっても、端数の遊技球を余剰用貯留領域ではなく機体背面側に排出し、その後に、当該端数の遊技球を、貸球と一緒に払出装置から払い出すようにしてもよい。
本発明にかかるスロットマシン1の外観斜視図である。 スロットマシン1の分解斜視図である。 前枠4及び裏機構板5の分解斜視図である。 裏機構板5を背面からみた斜視図である。 裏機構板5の背面図である。 内部構造を示す払出ユニット20の背面図である。 流路切換装置70を分解して示す裏機構板5の拡大斜視図である。 流路切換装置70の作動態様を示す説明図であり、(イ)は流路切換装置70の定常状態を、(ロ)は流路切換装置70の制限状態を示す。 払出通路24の流路の切換態様を示す説明図であり、(イ)は流路切換装置70の定常状態を、(ロ)は流路切換装置70の制限状態を示す。 上皿部材12や取込ケース51等を縦断して内部構造を示す縦断側面図である。 取込ケース51の正面側から見た斜視図である。 取込ケース51の背面側から見た斜視図である。 取込ケース51上部の横断面図である。 取込ケース51の縦断面図である。 取込ケース51の縦断面図である。 排出機構部62等を後方から見た、(イ)外観斜視図と、(ロ)断面図である。 遊技を制御する制御回路を示すブロック図である。 主貯留量計数処理の処理内容を示すフローチャートである。 副貯留量計数処理の処理内容を示すフローチャートである。 主取込処理の処理内容を示すフローチャートである。 副取込処理の処理内容を示すフローチャートである。 主賞球払出処理の処理内容を示すフローチャートである。 副賞球払出処理の処理内容を示すフローチャートである。 貸球払出処理の処理内容を示すフローチャートである。 球貸ボタン操作処理の処理内容を示すフローチャートである。 残球返却処理の処理内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1 スロットマシン
9c 投入用貯留量表示器(貯留量表示手段)
10 余剰用貯留領域
11 投入用貯留領域
12 上皿部材
13 下部球貯留皿
14 球返却口
15 上部球貯留皿
26 払出装置
27 基板ユニット
29 球貸ボタン(球貸操作部)
33 払出球検出スイッチ(払出球検出手段)
34 停留球検出スイッチ
44 計数ボタン
45 精算ボタン
46 キャンセルボタン
50 取込装置
51 取込ケース
52 球取込路
53 球流出口
63 取込球検出スイッチ(取込球検出手段)
64 投入球検出スイッチ
70 流路切換装置

Claims (4)

  1. 投入用の遊技球を貯留する投入用貯留領域と、
    投入用貯留領域に貯留された遊技球を取り込んで機体背面側に排出する取込装置と、
    取込装置が取り込んだ遊技球を検出する取込球検出手段と、
    投入用貯留領域へ遊技球を払い出す払出装置と、
    払出装置が払い出した遊技球を検出する払出球検出手段と、
    投入用貯留領域の下方に設けられ、投入用貯留領域の満杯時に、投入用貯留領域から溢れた遊技球を受け入れる余剰用貯留領域と
    を備えた遊技球を遊技媒体とするスロットマシンにおいて、
    所定の計数要求操作に基づいて、
    取込装置を作動させて、投入用貯留領域の全ての遊技球を取り込んで機体背面側に排出すると共に、取込球検出手段が検出した遊技球数を計数する取込計数ステップと、
    該取込計数ステップの後に、払出装置を作動させて、取込計数ステップで取り込んだ遊技球数と同数の遊技球を投入用貯留領域に払い出すと共に、払出球検出手段が検出した遊技球を計数し、計数結果を所定の投入用貯留量データに設定する払出計数ステップとからなる貯留量計数行程を実行する貯留量計数手段と、
    投入用貯留量データを記憶保持する貯留量データ記憶手段と、
    投入用貯留量データを表示する貯留量表示手段と
    を備えたことを特徴とするスロットマシン。
  2. 貯留量計数行程以外によって、投入用貯留領域の遊技球が取込装置に取り込まれると、取込球検出手段が検出した遊技球を計数し、計数した遊技球数を投入用貯留量データから減算する取込球減算行程を実行すると共に、
    貯留量計数行程以外によって、払出装置が遊技球を投入用貯留領域に払い出すと、払出球検出手段が検出した遊技球を計数し、計数した遊技球数を投入用貯留量データに加算する払出球加算行程を実行する貯留量加減算手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のスロットマシン。
  3. 払出装置が払い出した遊技球を投入用貯留領域へ流下させる定常状態と、余剰用貯留領域へ流下させる制限状態とに変換する流路切換装置と、
    投入用貯留量データが所定の切換基準量未満である場合は、流路切換装置を定常状態とし、投入用貯留量データが所定の切換基準量以上である場合は、流路切換装置を制限状態に変換する切換装置制御手段とを備えることを特徴とする請求項2記載のスロットマシン。
  4. 貸球の払出しを要求するための球貸操作部と、
    投入用貯留領域の遊技球を余剰用貯留領域に排出する返却装置とを備えるスロットマシンであって、
    球貸操作部について所定態様で操作が行われると、返却装置によって投入用貯留領域の全ての遊技球を余剰用貯留領域に排出すると共に、投入用貯留量データを0に設定し、その後に、払出装置を作動させて貸球を払い出す初期貸球払出行程を実行する貸球払出手段を備えることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のスロットマシン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020062076A (ja) * 2018-10-15 2020-04-23 株式会社高尾 封入式回胴遊技機
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