JP2007219113A - ズームレンズ及びカメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】変倍比が3程度の大口径ズームレンズにおいて、全体を3つのレンズ群で構成し、各々の群としてのパワーを、物体側より順に負、正、負として配置して構成することにより、光学系の全長を短縮することを可能とした明るくコンパクトなズームレンズおよびそれを用いたカメラを提供する。
【解決手段】物体側より順に、第1レンズ群は全体で負の屈折力を有し、第2レンズ群は全体で正の屈折力を有し、第3レンズ群は全体で負の屈折力を有し、変倍に関して前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群の位置を光軸方向に移動することにより、または前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群に加えて前記第3レンズ群の位置を移動することにより成していることを特徴とするズームレンズ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主にデジタルスチルカメラなどに搭載するためのCCD(charged coupled device)などのイメージセンサを使用した小型の撮像装置に用いられる高性能な明るい(Fナンバーの小さい)3倍程度のズームレンズに関する。
近年異常なまでのスピードで繰り広げられていたデジタルスチルカメラに使用されているイメージセンサのいわゆる画素数競争が一段落して、ここ数年デジタルスチルカメラでは、画素数以外での差別化、個性化の流れが生じている。その中でいちばん大きな流れともいえるのがカメラの小型化であり、中でも普及タイプのいわゆるコンパクトカメラタイプの小型カメラには、「カードサイズ」を謳った製品も多く発売されている。カードサイズを仕様としたカメラでは、正面から見たときの大きさが概ねクレジットカードなどの大きさであることは当然の事ながらカメラ本体の厚さ(薄さ)に関してもインパクトのある薄さにすることが、製品そのものが市場に受け入れられるか否かを左右する重要な要素となる。多くの場合、カメラ本体を薄く設計するために一番の障害となるのが、撮影レンズの光軸方向の寸法である。つまり一般的なカメラの構成要素の配置を取る以上、製品の正面と撮影レンズの光軸とが直交するため、この光軸方向の寸法がカメラ本体の厚さを左右する要素となってしまい、製品厚を薄くすることは直接撮影レンズの光軸方向の寸法の縮小を意味し困難を伴うのである。このため、カードサイズのデジタルスチルカメラの当初の段階では、光軸方向の寸法が少しでも小さくすることが可能である単焦点レンズが採用され、しかもこの問題を解決する手段として、例えば特開2002−228922号公報(特許文献1)に開示されているようなCCD等のイメージセンサ特有のテレセントリック性の見直しを含めた独自のレンズタイプの創出などの工夫がされて製品化された。しかしながら、カメラへのズームレンズ搭載の要望は強く、その結果として現在では、カードサイズのデジタルスチルカメラにおいても製品の主流はズームレンズ搭載のカメラとなっている。
この流れは、カメラ機能付の携帯電話でも同様である、多くの場合、撮影レンズの寸法が製品の厚さを決めてしまい、単焦点レンズを採用しており、なかなか光学式ズームレンズ採用の携帯電話が普及せず、コンパクトな製品では2倍ズームに止まっているのが現状である。ただ、携帯電話に搭載される撮影レンズは同様のイメージセンサを使用しているが、デジタルスチルカメラほどの画質へ要望がないため、性能面での割り切りを含めた解決方法が考案されると予測されている。
カードサイズのデジタルスチルカメラにおいて、構成的にあるいは構造的に、光学系の全長が単焦点レンズに対して、どうしても長くなってしまいがちなズームレンズを搭載しても尚カメラ全体を薄く維持していく技術としては、現在のところ2つの技術に分類が出来ると考えられる。第1の技術は、例えば特開2004−056362号公報(特許文献2)として開示されているものを代表とするもので、いわゆる屈曲式と呼ばれている技術である。屈曲式は光学系の前玉の前後の近傍にミラー或いはプリズムのような反射要素を設けて、光軸を90度折り曲げることによってレンズ部分が大きく(厚く)なることを防いでいる。屈曲式の反射要素に関しては、カメラの薄さへの貢献度、光学系としてのスペースのロス、敏感度の問題などから、前述のように、前玉の前後に配置されることが多く、このことが欠点として指摘される一方、沈胴動作などの複雑な構造や、外力が加わる鏡筒が無いため、外部強度に対する機構的な考慮を必要とせず、光学設計的にも光軸方向の全長制限が緩和されるなどの特徴を有している。また、ズーム比が大きくなるほど有効な手段ということも言える。しかしながら屈曲式は技術的には前述のように優れた特徴を有しているが、カメラという製品として評価をすると、外観には鏡筒部分がなく、前玉近傍のレンズしか見ることができず、カメラ用レンズとしての価値観を表現することが難しいという商品企画上での問題点が指摘されている。
第2の技術は、例えば特開2004−004765号公報(特許文献3)として開示されているものを代表とするもので、いわゆるスライディング式と呼ばれる技術である。スライディング式は従来のフィルム使用のコンパクトカメラで採用されて来たズームレンズの沈胴収納方式の発展した技術と言える。この方式は、ズームレンズを構成するレンズ群の一部をレンズ収納時に光軸上よりスライド(シフト)退避し、他の光学素子と干渉しない位置に移動して収納することにより、光軸から移動したレンズ群の厚さの分、収納時の全長を短縮させようとするものである。通常、前群や後群ではなく、中程にあるレンズ群で、機構上有利なレンズ群、或いは光軸方向の寸法が大きいレンズ群を退避させることが多い。この方法での問題点は、複雑な沈胴構造が根本にあり、必要精度の確保や、外力への対応などの従来の沈胴方式の問題点をそのまま受け継ぐ他、特に退避するレンズ群の敏感度を低く設定する必要があり、このことが製造を安定して行うためには重要な要素となる。また、原理的には複数のスライディングを行えば、より製品厚さを薄くすることが出来るように考えがちであるが、じつは次に述べる理由により、あまり意味がないことがわかる。
収納状態を沈胴動作にて行うことを前提としたズームレンズ光学系では、各レンズ群の厚さの総和が小さくすることで収納時の全長を短縮する一方、レンズ群とレンズ群の間の空気間隔は広めに取ることで、いわゆる敏感度に配慮するといった設計手法を用いる。従って、スライディング方式のズームレンズでは、スライドする群をのぞいたレンズ群についての、厚さの総和を小さくする設計を行うこととなり、レンズ群間の空気間隔に関してはやはり広めに考慮しないと、生産上成立しないこととなる。従って、光学系の仕様にも関係するが、このような方針で設計された光学系では、収納時の大きさはコンパクトであるが、実際の使用時には収納時の大きさに対して何倍もの大きさになってしまう結果となる。通常このような光学系を実現するために、沈胴動作をする鏡筒を幾重にも重ねた構造を採用することになるが、段数を多くすればする程、ズームレンズの前方に配置されるレンズ群に対する機構構造上の配置精度を確保することが困難となる。現在実用上成立する沈胴の段数は概ね3段程度であり、それ以上の段数のものは、設計は可能であっても、前述の理由で実用上成立しない。したがって、実は、収納時の光学系の全長と、実際の使用時の全長との間には、実は密接な関係があって、沈胴機構の成立する範囲でしか採用することが出来ない。それゆえ、複数のスライディングで収納時の全長を小さくすることは、あまり意味をなさないことが解る。さらに、スライディング方式を採用した場合、薄型化を実現するためにはレンズの収納状態が製品厚さを決定するかの様に考えがちであるが、収納状態でいくら薄くなる光学系を設計することが出来ても、使用状態においての大きさによっては沈胴動作を行う鏡筒を何段も重ねた構造をとることが必須となってしまい、光学系の配置精度を確保することが出来なくなってしまう。すなわち、薄型化の製品厚を達成するためには収納時の光軸方向の寸法が重要であることはもちろんではあるが、このことはズームレンズのレンズ群の一群をスライド移動することで対処できることが多く、むしろ光学設計的な障害となるのは、実使用時の光軸方向の大きさであると言うことが出来るのである。
ゆえに、ズーム比が3倍程度のカードサイズのデジタルスチルカメラの製品では、薄さを優先しながらも、レンズの商品的価値観を表現するために、沈胴方式で、収納時長や、特に使用時長を小さく出来る光学設計解が要望されている。
一方で、最近の傾向として手ブレ補正機能の搭載をアピールして成功している製品も少なくない。手ブレをある程度防止するために、原理としてはレンズの一部、あるいはイメージセンサそのものをブレをキャンセルする方向に移動させるものであるが、しかしながら、実はブレによる画像の劣化には、撮影者による手ブレの他に被写体が露光中に動いてしまう被写体ブレがあり、被写体ブレに関しては、手ブレ補正機能は役に立たない。したがって、手ブレと被写体ブレの両方に効果を発揮するものとしては、なるべく高速のシャッターを切る以外にはなく、そのために、現在は、より明るい、すなわちよりFナンバーの小さいズームレンズが要求される状況にあると言えるが、このことは前述の小型化を阻害する要因が増えたことに他ならない。
このような状況の下に、従来のレンズ構成を元にレンズの設計を行うとすれば、前述の例えば特開2004−004765号公報(特許文献3)として開示されているものを代表とするもとなり、ズームレンズ全体を物体側より順に負、正、正のパワーを有する3つのレンズ群に配置するのが一般的である。これは、水晶光学フィルターやCCDのカバーガラスなどの光学素子を配置するためのバックフォーカスの確保や、CCDの特性から要求されるテレセントリック性を十分確保する上では、この上ないレンズタイプの選択であるが、Fナンバーの低下やさらなる小型化を考えた場合、これらの特性が逆に弊害となって、これから先インパクトのある小型化は不可能となる。
特開2002−228922号公報 特開2004−056362号公報 特開2004−004765号公報
本発明は、前述した事情に鑑み、Fナンバーが2程度の明るさで、ズーム比が3程度のズームレンズにおいて、光学系全体を3つのレンズ群で構成し各々のレンズ群に物体側より順に負、正、負のパワーを付与することにより、使用時における光軸方向の全長を短縮することを可能とし、またレンズ群の構成はもとより、全体を構成する各レンズの物体方向から像側方向にかけての正負のパワー配置と概略の形状を対称に配置することによって、歪曲収差や非点収差などの軸外収差の発生を根本的に少なくし、これらによって、すなわち全体的に各収差の補正環境の自由度を改善することとなり、明るくてもコンパクトで高性能を維持したズームレンズを実現することが出来、手ブレや被写体ブレし難いコンパクトなズームレンズおよびそれを用いたカメラを提供することを目的とする。
本発明のズームレンズは物体側より順に、全体で負の屈折力を有する第1レンズ群、全体で正の屈折力を有する第2レンズ群及び全体で負の屈折力を有する第3レンズ群から構成され、前記第1レンズ群は全体で負の屈折力を有し、負の屈折力を有するレンズ(以下負レンズ)で物体側に凸のメニスカス形状である第1レンズ、正の屈折力を有するレンズ(以下正レンズ)で物体側に凸のメニスカス形状である第2レンズ及び負レンズである第3レンズを配して構成され、前記第2レンズ群は全体で正の屈折力を有し、正レンズである第4レンズ、負レンズで物体側に凸のメニスカス形状である第5レンズ及び正レンズである第6レンズを配して構成され、前記第3レンズ群は全体で負の屈折力を有し、負レンズである第7レンズを配して構成されるズームレンズであって、変倍に関して前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群の位置を光軸方向に移動することにより、または前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群に加えて前記第3レンズ群の位置を移動することにより成しており、前記第1レンズ群の有するパワーに関して下記条件式(1)を満足しており、レンズ全系の大きさに関して下記条件式(2)を満足しており、また前記第3レンズ群の有するパワーに関して下記条件式(3)を満足していることを特徴とする。(請求項1)
(1) −0.8 ≦fw /fI ≦−0.4
(2) 4.5 ≦TLw /fw ≦ 7.5
(3) −0.6 ≦fw /fIII ≦ 0
ただし、
w : 広角端におけるレンズ全系の合成焦点距離
I : 第1レンズ群の合成焦点距離
III : 第3レンズ群の合成焦点距離
TLw : 広角端における第1レンズ群を構成する第1レンズの物体側面から像面までの距離(ただし、平行平面ガラス部分は空気換算距離)
条件式(1)は、負のパワーを有する第1レンズ群へのパワーの適切な配分に関するものである。光学系全体の大きさと諸収差を適正に補正するためのバランスの良い解を提供するための条件である。下限を超えると、第1レンズ群の負のパワーが大きいことになり、これに伴い第2レンズ群の正のパワーを強めなければならず諸収差のバランスを取るのが困難となり性能が低下する。逆に上限を超えると、正パワーの第2レンズ群との空気間隔を大きくとらなければならず光学系全体の大きさが大型化する事となりコンパクト性を損なう結果となる。条件式(2)は、広角端におけるレンズ全長を規定するものである。すなわち本発明のレンズの小型化に関する尺度となる条件である。上限を超えると収差補正という面では有利である反面、本発明の目的であるコンパクトなズームレンズを提供することが出来なくなる。また、逆に下限を超えると、各レンズのパワーを大きくしなければならず、諸収差の悪化、敏感度の悪化を招き、製造することが事実上困難となる。条件式(3)は、第3レンズ群の有するパワーに関する条件式である。負の範囲にあることが最大の特長で、これによって光学系の射出瞳を像面側に近づける作用を持つ。一般的に、射出瞳の位置が像面に近い事は、全長を短縮する様なコンパクト化に有効である半面、画面周辺のテレセントリック性が崩れてくる事であり、すなわち画面周辺像点の主光線が角度を持ってくる事であって、CCDのようなイメージセンサを用いた光学系では好ましくない。通常、3倍程度のズームレンズでは、変倍動作によって、この画面周辺像点の主光線の角度は変化する。この変化量は、当然設計によって異なってくるが、最大像高の像点で大体10°程度かそれ以上の事が多い(例えば、広角端で10°、望遠端で0°など)。しかしながら、主光線の角度に変化のない単焦点レンズの場合、CCDのマイクロレンズの構造を適応させることで、20°を超えることも可能である。本発明のズームレンズでは、第3レンズ群に負のパワーを付与した事で、変倍時の主光線の角度の変化量が約2.6°〜4.6°と、通常の第3レンズ群が正のパワーを有するようなズームレンズタイプの変化量に比べて、極めて小さいため、主光線の角度を大きくとる事が可能となる。後述の実施例では、画面最大像点での主光線(上光線と下光線でなす角の2等分線を主光線と定義した場合)角度が最大で18°となるように制限をしており、条件式(3)の条件式で規定する下限値は、その状態での第3レンズ群の負のパワーの取りうる範囲ということである。下限を超えると、コンパクト化には有効であるが、主光線の角度が20°を超えてしまい、シェーディングや周辺光量不足などの問題が発生しデジタルスチルカメラ等で要求される高度な画像品質が維持出来なくなる。一方で、上限を超える場合は、本発明によるコンパクト化が必要のない大きさの光学系である。
また、前記第1レンズ群を構成する前記第1レンズが非球面レンズであり、前記第2レンズの有するパワーに関して下記条件式(4)を満足しており、前記第1レンズ群の各レンズに配分される分散特性に関して下記条件式(5)を満足しており、前記第2レンズの屈折率に関して下記条件式(6)を満足しており、前記第1レンズの像側の面の形状に関して下記条件式(7)を満足しており、また前記第1レンズの像側の面と前記第2レンズの物体側の面との形状の相対的な特徴に関して下記条件式(8)を満足していることが好ましい。(請求項2)
(4) 0.25 ≦fw /f2 ≦ 0.55
(5) 15 ≦(ν1 +ν3 )/2−ν2
(6) 1.65 ≦n2
(7) 0.8 ≦fw /r2 ≦ 1.5
(8) 0.45 ≦r2 /r3 ≦ 0.85
ただし、
2 : 第1レンズ群を構成する第2レンズの焦点距離
ν1 : 第1レンズ群を構成する第1レンズのアッベ数
ν2 : 第1レンズ群を構成する第2レンズのアッベ数
ν3 : 第1レンズ群を構成する第3レンズのアッベ数
2 : 第1レンズ群を構成する第2レンズのd線に対する屈折率
2 : 第1レンズ群を構成する第1レンズの像側の面の曲率半径
3 : 第1レンズ群を構成する第2レンズの物体側の面の曲率半径
条件式(4)は第1レンズ群全体として基本的な収差を良好に補正するための要件である。すなわち第1レンズ群は、前述のように負、正、負のパワー構成であるが、条件式(4)で示される範囲で第2レンズに正のパワーを適切に与えること及び、条件式(5)及び条件式(6)による硝材の選択を併せることにより、色収差、像面湾曲を基本的に補正することが出来る。上限を超えると正レンズのパワーが過大となるが、必然的に負レンズのパワーも過大となり、高次諸収差が発生する。下限を超えるとパワーの小さな組み合わせが可能となるが、色収差、像面湾曲補正効果が小さく、この場合も諸収差の良好な補正が出来なくなってしまう。条件式(5)は、第1レンズ群を構成する負レンズと正レンズのアッベ数の配分に関するものである。第1レンズ群の色収差補正を良好に維持するための条件式であり、第1レンズ群を構成する負レンズと正レンズの硝材選択を条件式(5)の条件のもとでおこなうことにより、適切なパワー配分を実現することが出来、色収差の良好な補正が可能となる。下限を越えると色収差補正のために各レンズのパワーが過大となり、諸収差が悪化する。続く条件式(6)は、像面湾曲補正のための条件である。ペッツバール和を小さくするため第1レンズ群で唯一の正レンズである第2レンズの屈折率を大きくして対応しており、したがって下限を超えると像面湾曲が大きくなる。
また、条件式(7)は第1レンズに付与される強い負パワーの条件の下で、入射瞳に対してコンセントリックな形状とすることによって、基本的にコマ収差、歪曲収差などの軸外収差の発生を抑えるための形状としており、その形状を実現するための条件である。すなわち第1レンズは強い負パワーのメニスカス形状となる。条件式(7)の下限を超えるとコマ収差、歪曲収差の発生を充分抑えることが出来ない。逆に上限を超えると収差発生を抑止するためには効果的であるが、メニスカス負レンズの湾曲形状が強くなりすぎ、製造上困難となる。また、歪曲収差や非点収差などの軸外収差を効果的に補正するためには第1レンズの像側面の形状を非球面形状とするのが良いが、非球面の製造方法としてはガラスモールド非球面、樹脂材料との複合非球面などが良好であるが、特に限定するものではない。続く条件式(8)は、前記負パワーの第1レンズの像側面において発生する強い発散作用による正の球面収差について良好に補正するための条件式である。上限を超えると第2レンズによる負の球面収差が過大となり、下限を超えると逆に第1レンズによる正の球面収差が過大となり何れも球面収差が良好に補正することが出来なくなる。
また、前記第2レンズ群を構成する各レンズの屈折面のうち、少なくとも1つの屈折面が非球面形状であり、前記第4レンズの有する正のパワーに関して下記条件式(9)を満足しており、前記第5レンズの有する負のパワーに関して下記条件式(10)を満足しており、前記第2レンズ群を構成する各レンズに配分される分散特性に関して下記条件式(11)を満足しており、同様に当該各レンズの有する屈折率の関係において下記条件式(12)を満足しており、前記第4レンズの物体側の面の形状に関して下記条件式(13)を満足しており、また前記第4レンズの物体側の面と前記第6レンズの像側の面の形状の相対的な関係に関して下記条件式(14)を満足していることが好ましい。(請求項3)
(9) 0.65 ≦fw /f4 ≦ 1.05
(10) −0.5 ≦fw /f5 ≦−0.3
(11) 25 ≦(ν4 +ν6 )/2−ν5
(12) −0.45 ≦(n4 +n6 )/2−n5 ≦−0.20
(13) 0.8 ≦fw /r7 ≦ 1.3
(14) −1.1 ≦r7 /r12≦ −0.7
ただし、
4 : 第2レンズ群を構成する第4レンズの焦点距離
5 : 第2レンズ群を構成する第5レンズの焦点距離
ν4 : 第2レンズ群を構成する第4レンズのアッベ数
ν5 : 第2レンズ群を構成する第5レンズのアッベ数
ν6 : 第2レンズ群を構成する第6レンズのアッベ数
4 : 第2レンズ群を構成する第4レンズのd線に対する屈折率
5 : 第2レンズ群を構成する第5レンズのd線に対する屈折率
6 : 第2レンズ群を構成する第6レンズのd線に対する屈折率
7 : 第2レンズ群を構成する第4レンズの物体側の面の曲率半径
12 : 第2レンズ群を構成する第6レンズの像側の面の曲率半径
条件式(9)は、第2レンズ群の最も物体側に配置され、強い正パワーを有する第4レンズのパワーに関するものである。第1レンズ群からの発散する光線束を集束するための大きな正パワーの付与と、適切に諸収差を補正するための条件となる。上限を超えると、正パワーが過大となり同時に球面収差が補正不足、下限を超えると逆に集束するための正パワーが不足することになり、球面収差が補正過剰となるが、いずれの場合も球面収差以外にも、コマ収差などの軸外の収差や色収差にも大きな悪影響を及ぼすこととなる。条件式(10)は第2レンズ群を構成する唯一の負レンズのパワーに関するもので、第2レンズ群としての基本的な色収差、像面湾曲補正に重要な用件である。すなわち上限を超えると、第2レンズ群の各レンズのパワーが小さな組み合わせのレンズ構成が得られるが、色収差補正、像面湾曲補正が不十分となり、下限を超えると、逆に各レンズパワーが過大となるため、高次の球面収差、コマ収差が発生して良好な性能が得られなくなってしまう。条件式(11)は、第2レンズ群における各レンズの硝材を決定する際において考慮されるべき正レンズと負レンズのアッベ数の配分に関するものである。すなわちレンズ全系の色収差を良好に補正しつつ各収差とのバランスを保持するための条件となる。下限を超えると、色収差の補正のため各レンズのパワーを大きくしなければならず、このことは球面収差およびコマ収差の補正に不利な条件となる。条件式(12)は、第2レンズ群における像面湾曲補正に関するものである。第1レンズ群から発生する負のペッツバール和をバランスさせるためにこの条件の範囲の値となることが必要である。上限を超えるとペッツバール和が小さくなり過ぎ、球面収差とのバランスを欠き像面湾曲の補正が過剰となる。同様に下限を超えると像面湾曲の補正不足となり画面全体の性能を維持することが出来ない。
また、条件式(13)は、第4レンズの物体側面の形状に関する条件式である。第4レンズ物体側面は開口絞りの直後に配置されるため、球面収差の補正に関して重要な役割を受け持つ。第1レンズ群の負のパワーとも関連して、球面収差を良好に補正するための条件となる。条件式(13)で上限を越えると、コマ収差や非点収差などの軸外の収差に関しては補正し易くなるが、球面収差が補正不足となる。逆に下限を越えると、球面収差は補正過剰となり、同時に軸外の収差も良好な補正が困難となる。続く条件式(14)は、条件式(13)と共に、球面収差と他の諸収差をバランス良く補正するための条件である。上限を超えると諸収差の補正が難しくなり、逆に下限を超えると球面収差を良好に補正することが出来なくなる。
さらに、前記第3レンズ群を構成する第7レンズの物体側の面の形状に関して下記条件式(15)を満足していることが好ましい。(請求項4)
(15) −1.2 ≦fw /r13≦ 0.4
ただし、
13 : 第3レンズ群を構成する第7レンズの物体側の面の曲率半径
条件式(15)で示されるように、基本的に第2レンズ群からの集光する光束を収差の発生を少なく像面に結像させるため、第7レンズの物体側面の形状は第2レンズ群に対して同心的形状が好ましい。したがって、条件式(15)の値は基本的には負の値が良いのであるが、全長などの制約や設計仕様により、この面が非球面の場合には条件式(15)の上限に示されるように場合には値は少なくとも正の値をとることもある。ただ、上限を超えて、正の値が大きくなりすぎると周辺形状も同心形状も変化し、コマ、歪曲などの収差が発生する。下限を超えると、第7レンズの物体側面によるペッツバール和が負で大きく成り過ぎ、また射出光線角度も過大となる。
また一方では、本発明のズームレンズは物体側より順に、全体で負の屈折力を有する第1レンズ群、全体で正の屈折力を有する第2レンズ群及び全体で負の屈折力を有する第3レンズ群から構成されるズームレンズであって、前記第1レンズ群が負レンズで物体側に凸のメニスカス形状である第1レンズ、正レンズで物体側に凸のメニスカス形状である第2レンズ及び負レンズである第3レンズの3枚のレンズを配して構成され、前記第2レンズ群が正レンズである第4レンズ、負レンズで物体側に凸のメニスカス形状である第5レンズ及び正レンズである第6レンズの3枚のレンズを配して構成され、前記第3レンズ群が負レンズである第7レンズを配して構成され、変倍に関して前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群の位置を光軸方向に移動することにより、または前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群に加えて前記第3レンズ群の位置を移動することにより成しており、レンズ全系における各レンズのパワーの正負の構成が、負、正、負、正、負、正、負と前記第4レンズを中心にして対称の構成であり、同様にパワーの量についても概略対称の配分としていることを特徴とする。(請求項5)
このことは、最も物体側に強い負パワーのメニスカスレンズを配置するズーム比3程度のズームレンズ光学系においては、第3レンズ群の有するパワーを負にすることによってのみ成立する。歪曲収差やコマ収差などの軸外収差に関して、対称型単焦点レンズでは、基本的にこれらの収差の発生が少ないという優位性においてそのレンズタイプを選択する場合が多いが、ズームレンズにおいては、レンズ群間の空気間隔が大きく変化するため、単焦点レンズ程の効果は期待出来ないものの、前述のレンズ構成をとることによって、その軸外収差の発生が基本的に少ないという優位性の効果を利用することが可能であることを示している。
このように本発明によるズームレンズをカメラの撮影レンズとして搭載することにより、光学的ズーム機能を有していながら常に携帯しても苦にならない薄型あるいは小型で、しかも手ブレや被写体ブレの少ない、いわゆるカードサイズのカメラを提供する事が可能となる。(請求項6)
本発明によれば、ズーム比が3程度のズームレンズ光学系を3つのレンズ群で構成し各々のレンズ群に物体側より順に負、正、負のパワーを付与することにより、使用時における光軸方向の全長を短縮することを可能とし、またレンズ群の構成はもとより、全体を構成する各レンズの物体方向から像側方向にかけての正負のパワー配置と概略の形状を対称に配置することによって、歪曲収差や非点収差などの軸外収差の発生を根本的に少なくし、これらによって、すなわち全体的に各収差の補正環境の自由度を改善することとなり、Fナンバーが2程度で、明るくてもコンパクトで高性能を維持したズームレンズを実現し、手ブレや被写体ブレし難いコンパクトなズームレンズおよびそれを用いたカメラを提供する事が出来る。
以下、本発明に関する具体的な数値実施例について、実施例1から実施例8として説明する。以下の実施例1から実施例8では、物体側より順に、第1レンズ群LG1、第2レンズ群LG2及び第3レンズ群LG3から構成され、前記第1レンズ群LG1は全体で負の屈折力を有し、負の屈折力を有するレンズ(以下負レンズ)で物体側に凸のメニスカス形状である第1レンズL1(第1レンズL1の物体側面を1面、像側面を2面とする)、正の屈折力を有するレンズ(以下正レンズ)で物体側に凸のメニスカス形状である第2レンズL2(第2レンズL2の物体側面を3面、像側面を4面とする)及び負レンズである第3レンズL3(第3レンズL3の物体側面を5面、像側面を6面とする)を配して構成され、前記第2レンズ群LG2は全体で正の屈折力を有し、正レンズである第4レンズL4(第4レンズL4の物体側面を7面、像側面を8面とする)、負レンズで物体側に凸のメニスカス形状である第5レンズL5(第5レンズL5の物体側面を9面、像側面を10面とする)及び正レンズである第6レンズL6(第6レンズL6の物体側面を11面、像側面を12面とする)を配して構成され、前記第3レンズ群LG3は全体で負の屈折力を有し、負レンズである第7レンズL7(第7レンズL7の物体側面を13面、像側面を14面とする)を配して構成される。また、前記第7レンズL7の像側面14面と像面の間には空気間隔をおいて水晶光学フィルターLPF(水晶光学フィルターLPFの物体側面を15面、像側面を16面とする)及びCCDの撮像部分の保護用としてのカバーガラスCG(カバーガラスCGの物体側面を17面、像側面を18面とする)が配されている。通常CCDなどのイメージセンサを扱う上で必要とされる赤外光のカットは前記水晶光学フィルターLPFの屈折面の一面に赤外反射コーティングを施すことにより対処しているものとして図示しない。変倍に関しては前記第1レンズ群LG1及び前記第2レンズ群LG2の位置を光軸方向に移動することにより、または前記第1レンズ群LG1及び前記第2レンズ群LG2に加えて前記第3レンズ群LG3の位置を移動することにより成している。また各実施例において、有限距離の物体に対する焦点調節に関しては前記第1レンズ群LG1または前記第3レンズ群LG3の位置を光軸方向に移動することにより成すことは可能であるが、これらの方法に限定するものではない。
さらに、各実施例において使用している非球面については、周知のごとく、光軸方向にZ軸、光軸と直交する方向にY軸をとるとき、非球面式:
Z=(Y2 /R)/〔1+√{1−(1+K)(Y/R)2 }〕
+A・Y4 +B・Y6 +C・Y8 +D・Y10+‥‥
で与えられる曲線を光軸の回りに回転して得られる曲面で、近軸曲率半径:R、円錐定数:K、高次の非球面係数:A、B、C、Dを与えて形状を定義する。尚表中の円錐定数及び高次の非球面係数の表記において「Eとそれに続く数字」は「10の累乗」を表している。例えば、「E−04」は10-4を意味し、この数値が直前の数値に掛かるのある。
[実施例1]
本発明のズームレンズの第1実施例について数値例を表1に示す。また図1は、そのレンズ構成図、図2はその諸収差図である。表及び図面中、fはレンズ全系の焦点距離(以下左側から広角端、中間域、望遠端における値を示す)、FnoはFナンバー、2ωはレンズの全画角を表す。また、Rは曲率半径、Dはレンズ厚またはレンズ間隔、Nd はd線の屈折率、νd はd線のアッベ数を示す。諸収差図中の球面収差図におけるd、g、Cはそれぞれの波長における収差曲線である。またS.C.は正弦条件を示している。非点収差図におけるSはサジタル、Mはメリディオナルを示している。
Figure 2007219113
[実施例2]
本発明のズームレンズの第2実施例について数値例を表2に示す。また図3は、そのレンズ構成図、図4はその諸収差図である。
Figure 2007219113
[実施例3]
本発明のズームレンズの第3実施例について数値例を表3に示す。また図5は、そのレンズ構成図、図6はその諸収差図である。
Figure 2007219113
[実施例4]
本発明のズームレンズの第4実施例について数値例を表4に示す。また図7は、そのレンズ構成図、図8はその諸収差図である。
Figure 2007219113
[実施例5]
本発明のズームレンズの第5実施例について数値例を表5に示す。また図9は、そのレンズ構成図、図10はその諸収差図である。
Figure 2007219113
[実施例6]
本発明のズームレンズの第6実施例について数値例を表6に示す。また図11は、そのレンズ構成図、図12はその諸収差図である。
Figure 2007219113
[実施例7]
本発明のズームレンズの第7実施例について数値例を表7に示す。また図13は、そのレンズ構成図、図14はその諸収差図である。
Figure 2007219113
[実施例8]
本発明のズームレンズの第8実施例について数値例を表8に示す。また図15は、そのレンズ構成図、図16はその諸収差図である。
Figure 2007219113
次に実施例1から実施例8に関して条件式(1)から条件式(15)に対応する値を、まとめて表9に示す。
Figure 2007219113
表9から明らかなように、実施例1から実施例8の各実施例に関する数値は条件式(1)から(15)を満足しているとともに、各実施例における収差図からも明らかなように、各収差とも良好に補正されている。
本発明によるズームレンズの第1実施例のレンズ構成図 第1実施例のレンズの諸収差図 本発明によるズームレンズの第2実施例のレンズ構成図 第2実施例のレンズの諸収差図 本発明によるズームレンズの第3実施例のレンズ構成図 第3実施例のレンズの諸収差図 本発明によるズームレンズの第4実施例のレンズ構成図 第4実施例のレンズの諸収差図 本発明によるズームレンズの第5実施例のレンズ構成図 第5実施例のレンズの諸収差図 本発明によるズームレンズの第6実施例のレンズ構成図 第6実施例のレンズの諸収差図 本発明によるズームレンズの第7実施例のレンズ構成図 第7実施例のレンズの諸収差図 本発明によるズームレンズの第8実施例のレンズ構成図 第8実施例のレンズの諸収差図

Claims (6)

  1. 物体側より順に、全体で負の屈折力を有する第1レンズ群、全体で正の屈折力を有する第2レンズ群及び全体で負の屈折力を有する第3レンズ群から構成され、前記第1レンズ群は全体で負の屈折力を有し、負の屈折力を有するレンズ(以下負レンズ)で物体側に凸のメニスカス形状である第1レンズ、正の屈折力を有するレンズ(以下正レンズ)で物体側に凸のメニスカス形状である第2レンズ及び負レンズである第3レンズを配して構成され、前記第2レンズ群は全体で正の屈折力を有し、正レンズである第4レンズ、負レンズで物体側に凸のメニスカス形状である第5レンズ及び正レンズである第6レンズを配して構成され、前記第3レンズ群は全体で負の屈折力を有し、負レンズである第7レンズを配して構成されるズームレンズであって、変倍に関して前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群の位置を光軸方向に移動することにより、または前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群に加えて前記第3レンズ群の位置を移動することにより成しており、前記第1レンズ群の有するパワーに関して下記条件式(1)を満足しており、レンズ全系の大きさに関して下記条件式(2)を満足しており、また前記第3レンズ群の有するパワーに関して下記条件式(3)を満足していることを特徴とするズームレンズ。
    (1) −0.8 ≦fw /fI ≦−0.4
    (2) 4.5 ≦TLw /fw ≦ 7.5
    (3) −0.6 ≦fw /fIII ≦ 0
    ただし、
    w : 広角端におけるレンズ全系の合成焦点距離
    I : 第1レンズ群の合成焦点距離
    III : 第3レンズ群の合成焦点距離
    TLw : 広角端における第1レンズ群を構成する第1レンズの物体側面から像面までの距離(ただし、平行平面ガラス部分は空気換算距離)
  2. 前記第1レンズ群を構成する前記第1レンズが非球面レンズであり、前記第2レンズの有するパワーに関して下記条件式(4)を満足しており、前記第1レンズ群の各レンズに配分される分散特性に関して下記条件式(5)を満足しており、前記第2レンズの屈折率に関して下記条件式(6)を満足しており、前記第1レンズの像側の面の形状に関して下記条件式(7)を満足しており、また前記第1レンズの像側の面と前記第2レンズの物体側の面との形状の相対的な特徴に関して下記条件式(8)を満足していることを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
    (4) 0.25 ≦fw /f2 ≦ 0.55
    (5) 15 ≦(ν1 +ν3 )/2−ν2
    (6) 1.65 ≦n2
    (7) 0.8 ≦fw /r2 ≦ 1.5
    (8) 0.45 ≦r2 /r3 ≦ 0.85
    ただし、
    2 : 第1レンズ群を構成する第2レンズの焦点距離
    ν1 : 第1レンズ群を構成する第1レンズのアッベ数
    ν2 : 第1レンズ群を構成する第2レンズのアッベ数
    ν3 : 第1レンズ群を構成する第3レンズのアッベ数
    2 : 第1レンズ群を構成する第2レンズのd線に対する屈折率
    2 : 第1レンズ群を構成する第1レンズの像側の面の曲率半径
    3 : 第1レンズ群を構成する第2レンズの物体側の面の曲率半径
  3. 前記第2レンズ群を構成する各レンズの屈折面のうち、少なくとも1つの屈折面が非球面形状であり、前記第4レンズの有する正のパワーに関して下記条件式(9)を満足しており、前記第5レンズの有する負のパワーに関して下記条件式(10)を満足しており、前記第2レンズ群を構成する各レンズに配分される分散特性に関して下記条件式(11)を満足しており、同様に当該各レンズの有する屈折率の関係において下記条件式(12)を満足しており、前記第4レンズの物体側の面の形状に関して下記条件式(13)を満足しており、また前記第4レンズの物体側の面と前記第6レンズの像側の面の形状の相対的な関係に関して下記条件式(14)を満足していることを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
    (9) 0.65 ≦fw /f4 ≦ 1.05
    (10) −0.5 ≦fw /f5 ≦−0.3
    (11) 25 ≦(ν4 +ν6 )/2−ν5
    (12) −0.45 ≦(n4 +n6 )/2−n5 ≦−0.20
    (13) 0.8 ≦fw /r7 ≦ 1.3
    (14) −1.1 ≦r7 /r12≦ −0.7
    ただし、
    4 : 第2レンズ群を構成する第4レンズの焦点距離
    5 : 第2レンズ群を構成する第5レンズの焦点距離
    ν4 : 第2レンズ群を構成する第4レンズのアッベ数
    ν5 : 第2レンズ群を構成する第5レンズのアッベ数
    ν6 : 第2レンズ群を構成する第6レンズのアッベ数
    4 : 第2レンズ群を構成する第4レンズのd線に対する屈折率
    5 : 第2レンズ群を構成する第5レンズのd線に対する屈折率
    6 : 第2レンズ群を構成する第6レンズのd線に対する屈折率
    7 : 第2レンズ群を構成する第4レンズの物体側の面の曲率半径
    12 : 第2レンズ群を構成する第6レンズの像側の面の曲率半径
  4. 前記第3レンズ群を構成する前記第7レンズの物体側の面の形状に関して下記条件式(15)を満足していることを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
    (15) −1.2 ≦fw /r13≦ 0.4
    ただし、
    13 : 第3レンズ群を構成する第7レンズの物体側の面の曲率半径
  5. 物体側より順に、全体で負の屈折力を有する第1レンズ群、全体で正の屈折力を有する第2レンズ群及び全体で負の屈折力を有する第3レンズ群から構成されるズームレンズであって、前記第1レンズ群が負レンズで物体側に凸のメニスカス形状である第1レンズ、正レンズで物体側に凸のメニスカス形状である第2レンズ及び負レンズである第3レンズの3枚のレンズを配して構成され、前記第2レンズ群が正レンズである第4レンズ、負レンズで物体側に凸のメニスカス形状である第5レンズ及び正レンズである第6レンズの3枚のレンズを配して構成され、前記第3レンズ群が負レンズである第7レンズを配して構成され、変倍に関して前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群の位置を光軸方向に移動することにより、または前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群に加えて前記第3レンズ群の位置を移動することにより成しており、レンズ全系における各レンズのパワーの正負の構成が、負、正、負、正、負、正、負と前記第4レンズを中心にして対称の構成であり、同様にパワーの量についても概略対称の配分としていることを特徴とするズームレンズ。
  6. 前記請求項1から前記請求項5のいずれかの1項に記載されるズームレンズを搭載していることを特徴としたカメラ。
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