JP2007219067A - 光学材料、光学素子及び光学材料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形性、軽量性、経済性に優れた有機重合体を用い、かつ、無機微粒子が均一に分散され光透過率の高い光学材料、光学素子及び光学材料の製造方法の提供。
【解決手段】有機樹脂と無機微粒子とイオン液体を含むことを特徴とする光学材料。
【選択図】なし
【解決手段】有機樹脂と無機微粒子とイオン液体を含むことを特徴とする光学材料。
【選択図】なし
Description
本発明は、レンズ、フィルター、グレーティング、光ファイバー、平板光導波路などとして好適に用いられ、有機樹脂を用い、かつ、該有機樹脂固有の光学的特性が改良された光学材料、光学素子及び光学材料の製造方法に関する。
近年、成形性や経済性に優れた透明な光学樹脂を用いた光学素子が普及し、光ディスク用レンズ、プラスチック光ファイバー、フラットディスプレイ用光学フィルムなどとして実用に供せられるようになってきた。
しかしこれらの有機樹脂は、従来用いられていた光学ガラスと比較して幾つかの光学的・物理的特性で劣っている。例えば、有機樹脂は、線膨張係数が10−5オーダー以上であり、光学ガラスに比較すると1〜2桁程度線膨張係数が大きい。また、ガラス転移点(Tg点)を有し、Tg点を境に弾性率や線膨張率などの機械的特性が大きく変化するため、光学素子が置かれる環境がTg点を超えるような場合には、変形を起こしている。
更に最近になって、これらの光学素子を用いる光ピックアップ装置などが小型化、高密度化し、高分解能が要求されるため、形状精度もより厳しくなってきている。
これに対し、有機樹脂を使用したレンズ、プリズム等の光学素子では、その寸法が環境温度により変化するため、光学的な精度を許容範囲に抑えられなくなるという問題が発生している。
一方、これら有機樹脂材料の弱点である線膨張係数などを改良するため、有機物質と無機物質、特に無機微粒子とを複合した複合材料が開発されている。従来における光学的用途を目的とした複合材料としては、特許文献1に記載されるように、シリカ微粒子を分散させた樹脂組成物や、特許文献2に記載されるように、金属アルコキシドを樹脂モノマー存在下で加水分解重縮合した後、樹脂モノマーを重合させることによって得られる有機無機複合体が知られている。特許文献3には、有機重合体と無機微粒子とを含むことにより光透過性を向上させた複合材料が開示されている。特許文献4には、金属アルコキシド化合物が有機高分子との間に化学結合を形成可能な官能基を含むことを特徴とする有機無機複合光学材料が開示されている。
しかしながら、無機微粒子と有機樹脂を複合化した光学材料に共通する問題として、無機微粒子が有機樹脂内部に均一に分散できないことが挙げられる。無機微粒子が凝集し粒径が増大することで、光散乱が増加し該複合光学材料の透明性が劣化する問題がある。
特開平4−254406号公報
特開平8−157735号公報
特開2004−286878号公報
特開2004−196946号公報
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、成形性、軽量性、経済性に優れた有機重合体を用い、かつ、無機微粒子が均一に分散され光透過率の高い光学材料、光学素子及び光学材料の製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は以下の構成により達成される。
1.有機樹脂と無機微粒子とイオン液体を含むことを特徴とする光学材料。
2.前記1に記載の光学材料を用いることを特徴とする光学素子。
3.前記1に記載の光学材料の製造方法であって、無機微粒子とイオン液体の混合物にせん断を加えてゲル化させる工程とゲルを有機樹脂と混練する工程を経ることを特徴とする光学材料の製造方法。
本発明による光学素子は、成形性、軽量性、経済性に優れた有機重合体を用い、かつ、無機微粒子が均一に分散され光透過率が高く優れた効果を有する。
本発明の光学素子を構成する複合材料としては、光学的に透明な有機樹脂と無機微粒
子とイオン液体を含む複合材料であれば、どのような組合せであってもよい。前記複合材料を形成する方法としては、まず無機微粒子とイオン液体を混合し、せん断を加えることでゲル状の物質を得た後に、前記ゲルを有機樹脂と混合する方法が好ましい。
子とイオン液体を含む複合材料であれば、どのような組合せであってもよい。前記複合材料を形成する方法としては、まず無機微粒子とイオン液体を混合し、せん断を加えることでゲル状の物質を得た後に、前記ゲルを有機樹脂と混合する方法が好ましい。
[有機樹脂]
光学的に透明な(光透過性を有する)有機樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ノルボルネン系樹脂、変性ノルボルネン系樹脂、環状オレフィン共重合体(COC)、脂環式アクリル樹脂、非晶性ポリオレフィン、非晶性フッ素樹脂、ポリメチルペンテン−1、非晶性コポリエステル、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアリレート(PAR)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)などが例示できるが、目的とする光の波長に対して実質的に透明な有機樹脂であれば本発明の光学素子に用いることができる。また、これらの有機樹脂は、単独で用いてもよく2種以上組み合わせて用いることもできる。
光学的に透明な(光透過性を有する)有機樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ノルボルネン系樹脂、変性ノルボルネン系樹脂、環状オレフィン共重合体(COC)、脂環式アクリル樹脂、非晶性ポリオレフィン、非晶性フッ素樹脂、ポリメチルペンテン−1、非晶性コポリエステル、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアリレート(PAR)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)などが例示できるが、目的とする光の波長に対して実質的に透明な有機樹脂であれば本発明の光学素子に用いることができる。また、これらの有機樹脂は、単独で用いてもよく2種以上組み合わせて用いることもできる。
有機樹脂は目的に応じて、可塑剤、酸化防止剤などの安定剤、界面活性剤、溶解促進
剤、重合禁止剤、染料や顔料などの着色剤などの添加物を含んでいても良い。さらに、有機樹脂は、塗布性などの作業性を高めるために、溶媒(水、アルコール類、グリコール類、セロソルブ類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、炭化水素類などの有機溶媒)を含んでいてもよい。
剤、重合禁止剤、染料や顔料などの着色剤などの添加物を含んでいても良い。さらに、有機樹脂は、塗布性などの作業性を高めるために、溶媒(水、アルコール類、グリコール類、セロソルブ類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、炭化水素類などの有機溶媒)を含んでいてもよい。
[無機微粒子]
無機微粒子としては、個々の光学素子の用途に応じて、例えば金属単体、金属酸化物無機炭酸塩、無機硫酸塩、リン酸塩などを用いることができる。好ましい無機微粒子は無機酸化物であり、このような無機酸化物としては、シリカ(コロイダルシリカ、アエロジル、ガラスなど)、アルミナ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化銅、酸化イットリウム、酸化錫、酸化インジウム、チタン酸ジルコニウム、酸化マグネシウム、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、五酸化ニオブなどを例示できる。また、無機微粒子として、ゾル−ゲル法などによって調整されたゾルやゲルなども含まれる。これらの無機微粒子も、単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
無機微粒子としては、個々の光学素子の用途に応じて、例えば金属単体、金属酸化物無機炭酸塩、無機硫酸塩、リン酸塩などを用いることができる。好ましい無機微粒子は無機酸化物であり、このような無機酸化物としては、シリカ(コロイダルシリカ、アエロジル、ガラスなど)、アルミナ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化銅、酸化イットリウム、酸化錫、酸化インジウム、チタン酸ジルコニウム、酸化マグネシウム、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、五酸化ニオブなどを例示できる。また、無機微粒子として、ゾル−ゲル法などによって調整されたゾルやゲルなども含まれる。これらの無機微粒子も、単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
無機微粒子の形状は、球状、楕円状、扁平状、ロッド状などいずれの形状であっても良いが、特に球状のときに、本発明によって得られる効果を有効に発現できる。
無機微粒子の平均粒子径は、光学素子を透過する、または光学素子によって屈折、回折など伝搬を制御される光の波長よりも小さいことが望ましい。具体的には光の波長によって異なるが、好ましくは2〜1000nm、特に好ましくは、2〜100nmである。無機微粒子としては、BET法による平均粒子径2〜100nm程度の単分散した無機微粒子(特にコロイダルシリカ)を用いても良い。
無機微粒子は、官能基を有していてもよい。このような官能基としては、例えば(メタ)アクリロイル基、カルボキシル基、カルボニル基、ヒドロキシル基、アミド基、ビニル基、エステル基、エーテル基、アミド基またはN−置換アミド基、ニトリル基、グリシジル基、ジアゾ基、ハロゲン化アルキル基、エポキシ基、イソシアネート基等が挙げられる。
[イオン液体]
本発明において用いられるイオン液体(ionic liquid)とは、よく知られているように、常温溶融塩または単に溶融塩などとも称されるものであり、常温(室温)を含む幅広い温度域で溶融状態を呈する塩である。
本発明において用いられるイオン液体(ionic liquid)とは、よく知られているように、常温溶融塩または単に溶融塩などとも称されるものであり、常温(室温)を含む幅広い温度域で溶融状態を呈する塩である。
本発明においては、従来より知られた各種のイオン液体を使用することができるが、常温において液体を呈し安定なものが好ましい。本発明において用いられるのに好適なイオン液体としては、下記の一般式(I)〜(IV)で表わされるカチオン(好ましくは、第4級アンモニウムイオン)と、陰イオン(X-)より成るものを例示することができる。
上記の式(I)〜(IV)において、Rは炭素数10以下のアルキル基またはエーテル結合を含み炭素と酸素の合計数が10以下のアルキル基を表わし、一般式(I)においてR1は炭素数1〜4のアルキル基または水素原子を表わし、特に炭素数1のメチル
が好ましい。一般式(I)において、RとR1は同一ではないことが好ましい。一般式(III)および(IV)において、Xは1から4の整数である。
が好ましい。一般式(I)において、RとR1は同一ではないことが好ましい。一般式(III)および(IV)において、Xは1から4の整数である。
陰イオン(X-)としては、例えば、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、ビス(トリフロロメチルスルホニル)イミド酸、過塩素酸、トリス(トリフロロメチルスルホニル)炭素酸、トリフロロメタンスルホン酸、ジシアンアミド、トリフロロ酢酸又は有機カルボン酸またはハロゲンのイオンより選ばれた少なくとも1種があげられる。
一般式(I)の具体的な化合物としては、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、および1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムなどが挙げられる。
一般式(II)の具体的な化合物としては、1−エチルピリジニウム、1−ブチルピリジニウム、1−ヘキシルピリジニウムなどが挙げられる。
一般式(III)の具体的な化合物としては、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウム、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムなどが挙げられる。
一般式(IV)の具体的な化合物としては、N,N,N−トリメチル−N−プロピルホスホニウムなどが挙げられる。
[ゲル化および混練]
無機微粒子とイオン液体との混合割合は、無機微粒子とイオン液体の種類によって異なるが、一般的には、質量比で、無機微粒子に対して10倍以上1000倍以下のイオン性液体を使用する。
無機微粒子とイオン液体との混合割合は、無機微粒子とイオン液体の種類によって異なるが、一般的には、質量比で、無機微粒子に対して10倍以上1000倍以下のイオン性液体を使用する。
ゲル化の後、過剰なイオン液体は除去しておくことが好ましい。イオン液体の除去には遠心分離などの手段が利用できる。
ゲル形成工程において、せん断力を付与する手段は特に限定されるものではなく、例えば、実験室におけるような小規模の製造の場合は手動または自動の乳鉢ですり潰すことによってもよく、また、多量の製造を目的とする場合には、ボールミル、ローラーミル、振動ミルなどの高せん断力を付与することができる湿式粉砕装置を使用することができる。
さらに、ニーダータイプの混練機も使用可能である。細分化に要する時間も特に限定されるものではなく、用途に応じて必要な細分化に応じて適宜変更できるが、一般的には5分間〜1時間程度である。
本発明における有機無機複合光学材料は、有機樹脂と前記ゲルとを混合・分散することにより調整できる。混合・分散の具体的手段としては、既存の、微粒子と有機樹脂を直接分散するための混練装置などが利用できる。一般に用いられる混練装置は、楕円形状近似のディスク断面などを有する噛合型同方向二軸押出機であり、例えば(株)東洋精機製作所製ラボプラストミル・マイクロ、浅田鉄工(株)製ミラクルK.C.Kなどである。これらの所謂、直接分散型装置を利用する場合に、本発明ではあらかじめ微粒子がゲル状に分散された中間物(マスターバッチ)を用いるので、微粒子を直接有機樹脂に分散する場合に比べて低せん断でも良い。したがって、せん断による発熱、有機樹脂や微粒子のダメージを避けたり、せん断に必要なエネルギーを少なくできるなどの利点がある。
有機樹脂と無機微粒子との混合割合は特に限定されないが、より優れた透過性を得るためには、無機微粒子の割合が、固形分換算で有機樹脂および無機微粒子の総量の10質量%以上95質量%以下であることがより好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
有機樹脂は三井化学(株)製のアペルAPL5014DPを用いた。無機微粒子は日本アエロジル社製シリカ微粒子R−972、平均粒径16nmを用いた。イオン液体は1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフロオロボレイト(BMIBF4:化5参照)を用いた。無機微粒子1質量部とイオン液体20質量部を自動乳鉢に加えて、室温で30分磨り潰したところ、ペースト状物が得られた。このペースト状物を遠心分離したところ、無機微粒子を50質量%含有するイオン液体とのゲル状組成物と透明なイオン液体に分離された。
有機樹脂は三井化学(株)製のアペルAPL5014DPを用いた。無機微粒子は日本アエロジル社製シリカ微粒子R−972、平均粒径16nmを用いた。イオン液体は1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフロオロボレイト(BMIBF4:化5参照)を用いた。無機微粒子1質量部とイオン液体20質量部を自動乳鉢に加えて、室温で30分磨り潰したところ、ペースト状物が得られた。このペースト状物を遠心分離したところ、無機微粒子を50質量%含有するイオン液体とのゲル状組成物と透明なイオン液体に分離された。
(株)東洋精機製ラボプラストミル・マイクロの二軸押出機を用いて1質量部のゲル状組成物と1質量部の有機樹脂とを混練した。混錬温度は170℃とした。
(実施例2)
イオン性液体を下記化5の1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフロオロフォスフェイト(BMIPF4)とした以外は実施例1と同様にして混練物を作製した。
イオン性液体を下記化5の1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフロオロフォスフェイト(BMIPF4)とした以外は実施例1と同様にして混練物を作製した。
(実施例3)
無機微粒子を日本アエロジル社製アルミナC(平均粒径20nm)とした以外は実施例1と同様にして混練物を作製した。
無機微粒子を日本アエロジル社製アルミナC(平均粒径20nm)とした以外は実施例1と同様にして混練物を作製した。
(実施例4)
有機樹脂を日本ゼオン社製ZEONEX330Rとした以外は実施例1と同様にして混練物を作製した。
有機樹脂を日本ゼオン社製ZEONEX330Rとした以外は実施例1と同様にして混練物を作製した。
(実施例5)
有機樹脂をPMMA:三菱レイヨン社製アクリペットWFとした以外は実施例1と同様にして混練物を作製した。
有機樹脂をPMMA:三菱レイヨン社製アクリペットWFとした以外は実施例1と同様にして混練物を作製した。
(実施例6)
無機微粒子を日本アエロジル社製アルミナC(平均粒径20nm)に、有機樹脂を日本ゼオン社製ZEONEX330Rとした以外は実施例1と同様にして混練物を作製した。
無機微粒子を日本アエロジル社製アルミナC(平均粒径20nm)に、有機樹脂を日本ゼオン社製ZEONEX330Rとした以外は実施例1と同様にして混練物を作製した。
(実施例7)
無機微粒子を日本アエロジル社製アルミナC(平均粒径20nm)に、有機樹脂をPMMA:三菱レイヨン社製アクリペットWFとした以外は実施例1と同様にして混練物を作製した。
無機微粒子を日本アエロジル社製アルミナC(平均粒径20nm)に、有機樹脂をPMMA:三菱レイヨン社製アクリペットWFとした以外は実施例1と同様にして混練物を作製した。
(比較例1)
実施例1のゲルの代わりに1質量部の無機微粒子と1質量部の樹脂を混練した。他の条件は実施例1と同様にした。
実施例1のゲルの代わりに1質量部の無機微粒子と1質量部の樹脂を混練した。他の条件は実施例1と同様にした。
(比較例2)
実施例1のゲルの代わりに1質量部の無機微粒子と1質量部の樹脂と、溶媒として0.1質量部のDMFを混練した。他の条件は実施例1と同様にした。
実施例1のゲルの代わりに1質量部の無機微粒子と1質量部の樹脂と、溶媒として0.1質量部のDMFを混練した。他の条件は実施例1と同様にした。
(比較例3)
実施例1のゲルの代わりに1質量部の無機微粒子(日本アエロジル社製アルミナC:平均粒径20nm)と1質量部の樹脂を混練した。他の条件は実施例1と同様にした。
実施例1のゲルの代わりに1質量部の無機微粒子(日本アエロジル社製アルミナC:平均粒径20nm)と1質量部の樹脂を混練した。他の条件は実施例1と同様にした。
(比較例4)
実施例1のゲルの代わりに1質量部の無機微粒子と1質量部の樹脂(日本ゼオン社製ZEONEX330R)を混練した。他の条件は実施例1と同様にした。
実施例1のゲルの代わりに1質量部の無機微粒子と1質量部の樹脂(日本ゼオン社製ZEONEX330R)を混練した。他の条件は実施例1と同様にした。
(比較例5)
実施例1のゲルの代わりに1質量部の無機微粒子と1質量部の樹脂(PMMA:三菱レイヨン社製アクリペットWF)を混練した。他の条件は実施例1と同様にした。
実施例1のゲルの代わりに1質量部の無機微粒子と1質量部の樹脂(PMMA:三菱レイヨン社製アクリペットWF)を混練した。他の条件は実施例1と同様にした。
{評価}
1)混練物のTEM観察による分散粒径分布の評価
実施例1〜7と比較例1〜5の混練物各々について薄片試料を作製し、TEM観察を行なった。各々の薄片試料について、無機微粒子または無機微粒子凝集物1000個のサイズを測定し、平均サイズと、粒径40nm以上の粒子または粒子凝集物の存在比率を求めた。
1)混練物のTEM観察による分散粒径分布の評価
実施例1〜7と比較例1〜5の混練物各々について薄片試料を作製し、TEM観察を行なった。各々の薄片試料について、無機微粒子または無機微粒子凝集物1000個のサイズを測定し、平均サイズと、粒径40nm以上の粒子または粒子凝集物の存在比率を求めた。
本発明では、製造工程の途中における無機微粒子の凝集が抑制されており、原料粒子の粒径が保持されているのに対し、比較例では無機微粒子の凝集が生じていることが明らかである。
2)光学特性評価
実施例1〜7と比較例1〜5の混練物各々を射出成形し、φ20mm、厚さ3mmの平行平板を作製した。分光光度計により405nm光の透過率を測定した。
実施例1〜7と比較例1〜5の混練物各々を射出成形し、φ20mm、厚さ3mmの平行平板を作製した。分光光度計により405nm光の透過率を測定した。
本発明の混練物を射出成形したものは、透過率80%以上の十分な透明性を有するので光学材料として十分に利用可能である。比較例では無機微粒子の凝集が原因と推察される透明性の低下が顕著である。
以上の結果を表1にまとめた。
以上の結果から明らかなように、本発明が比較に比して優れていることが分かる
Claims (3)
- 有機樹脂と無機微粒子とイオン液体を含むことを特徴とする光学材料。
- 請求項1に記載の光学材料を用いることを特徴とする光学素子。
- 請求項1に記載の光学材料の製造方法であって、無機微粒子とイオン液体の混合物にせん断を加えてゲル化させる工程とゲルを有機樹脂と混練する工程を経ることを特徴とする光学材料の製造方法。
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JP2006037816A JP2007219067A (ja) | 2006-02-15 | 2006-02-15 | 光学材料、光学素子及び光学材料の製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009269971A (ja) * | 2008-05-02 | 2009-11-19 | Kawamura Inst Of Chem Res | 有機無機複合ゲル |
WO2009148082A1 (ja) * | 2008-06-04 | 2009-12-10 | 独立行政法人物質・材料研究機構 | コロイド結晶ゲル、その製造方法、および、それを用いた光学素子 |
WO2011004808A1 (ja) * | 2009-07-08 | 2011-01-13 | 株式会社メニコン | 眼用レンズ |
-
2006
- 2006-02-15 JP JP2006037816A patent/JP2007219067A/ja active Pending
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JP2009292908A (ja) * | 2008-06-04 | 2009-12-17 | National Institute For Materials Science | コロイド結晶ゲル、その製造方法、および、それを用いた光学素子 |
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US9017716B2 (en) | 2009-07-08 | 2015-04-28 | Menicon Co., Ltd. | Ophthalmic lens |
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