JP2007218608A - 半導体力学量センサ - Google Patents

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睦人 荻野
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Abstract

【課題】検出電極間の静電容量の変化から力学量を演算する半導体力学量センサにおいて、検出振動とは異なる振動によって、検出電極間の距離が不均一となることに起因する検出精度の低下を抑制する。
【解決手段】基部と、基部に連結された検出梁と、検出梁に連結され第一方向に延設される検出錘を有し、第一方向に振動可能な検出部と、検出部に連結された駆動梁と、駆動梁に連結され、第一方向に直交する第二方向に移動可能な駆動部と、検出錘に設けられた検出電極と、検出電極に対向して基部上に配置された固定電極とを備え、検出電極が、駆動部の移動に伴って、第二方向へ変位することを抑制する抑制手段を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、加速度センサや角速度センサ等の半導体よりなる振動子を用いた半導体力学量センサに関する。
車両、飛行機、ロボット等の運動体の運動状態を測定するのに用いられる、加速度センサや角速度センサ等の半導体よりなる振動子を用いた半導体力学量センサがある。この種の半導体力学量センサは、シリコン基板等の半導体基板をエッチング等のマイクロマシン加工技術を用いて加工することにより形成され、基部と、所定方向に振動する振動子と、該振動子及び該基部を連結する複数個の梁部とを備え、該振動子の振動に基づいて力学量(角速度、加速度等)を検出するようにしている。また、振動子に備えられる第一電極(検出部電極)と、基部に備えられ第一電極に対向する第二電極(基部電極)とからなる検出電極部の静電容量の変化によって、力学量が検出される。
例えば、特許文献1の角速度センサでは、振動子を所定方向に直交する方向に駆動振動させ、角速度が印加されたとき、コリオリ力によって発生する駆動振動の方向及び角速度の回転軸に直交する方向へ振動(検出振動)が発生する。そして、この検出振動により変化する検出電極部の静電容量に基づいて角速度を検出する。
特開2001−91265号公報
特許文献1をはじめとする対向する検出電極部間の静電容量の変化から力学量を演算する技術において、検出振動とは異なる振動によって、第一電極と第二電極との距離が均一でなくなった場合、力学量の検出精度が低下する虞がある。図8(a)から(c)は、出願人が試作した力学量センサの一例である。図8(a)では、櫛歯状の第一電極14bが備えられた部材14の2箇所に局所的な振動力が作用したために、この部材14が図面上方向へ引っ張られて変形し、第一電極14bと第二電極11bとの距離が不均一となっている。図8(b)では、図8(a)と同一形状の第一電極14bが備えられた部材14の2箇所に局所的な振動力が作用したために、この部材14が図面下方向へ押されて変形し、第一電極14bと第二電極11bとの距離が不均一となっている。図8(c)では、板状の第一電極14bを備える部材14の一端に局所的な振動力が作用したために、この部材14が傾き、第一電極14bと第二電極11bとの距離が不均一となっている(部材端部側の第一電極端部と、部材中央側の第一電極端部とでは、第二電極11bとの距離が異なる)。特に、角速度センサ10において、第一電極14bが備えられた部材14の両端部が固定されている場合(図8(a)(b))には、電極間の距離の不均一が顕著となる。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、半導体力学量センサにおいて、部材14に作用する検出振動とは異なる振動によって、第一電極と第二電極との距離が不均一となることに起因する検出精度の低下を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、基部(11)と、前記基部(11)に連結された検出梁(16)と、前記検出梁(16)に連結され、第一方向に延設される検出錘(14a)を有し、該第一方向に振動可能な検出部(14)と、前記検出部(14)に連結された駆動梁(15)と、前記駆動梁(15)に連結され、前記第一方向に直交する第二方向に移動可能な駆動部(13)と、前記検出錘(14a)に設けられた検出電極(14b)と、前記検出電極(14b)に対向して前記基部上に配置された固定電極(11b)とを備え、前記検出電極(14b)が、前記駆動部(13)の移動に伴って、前記第二方向へ変位することを抑制する抑制手段(17)を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、検出電極(14b)は駆動部(13)の移動に伴い第二方向へ変位しようとするが、抑制手段(17)がこの変位を抑制する。これにより、検出電極(14b)と固定電極(11b)との関係が、駆動部(13)の移動の影響を受けることを抑制でき、力学量の検出精度を向上することができる。
請求項2に記載の発明は、基部(11)と、前記基部(11)に連結された検出梁(16)と、前記検出梁(16)に連結され、第一方向に延設される検出錘(14a)を有し、該第一方向に移動可能な検出部(14)と、前記検出部(14)に連結された駆動梁(15)と、前記駆動梁(15)に連結され、前記第一方向に直交する第二方向に移動可能な駆動部(13)と、前記検出錘(14a)に設けられた検出電極(14b)と、前記検出電極(14b)に対向して前記基部上に配置された固定電極(11b)とを備え、前記駆動部(13)の移動に伴う前記検出錘(14a)の第二方向への変形を抑制する抑制手段(17)を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、検出錘(14a)は駆動部(13)の移動に伴い第二方向へ変形しようとするが、抑制手段(17)がこの変形を抑制する。これにより、検出電極(14b)と固定電極(11b)との関係が、駆動部(13)の移動の影響を受けることを抑制でき、力学量の検出精度を向上することができる。
請求項3に記載の発明は、前記抑制手段(17)は、前記検出錘(14a)と前記基部(11)との間に挟設されるとともに、前記第二方向へは剛性を備え、前記第一方向へは弾性を備える補剛材(17)であることを特徴とする。
この抑制手段(17)は、検出錘(14a)と基部(11)との間に挟設される補剛材(17)である。さらに、この補剛材(17)は、第二方向へは剛性を備え、第一方向へは弾性を備える。これにより、検出錘(14a)が第一方向へ移動することを阻害することなく、検出錘(14a)と基部(11)との間の距離で、第二方向への成分を略一定に保つことができる。
請求項4に記載の発明は、前記抑制手段(17)は、前記検出錘(14a)が、該検出錘(14a)と前記駆動梁(15)との連結部を節とする波形状に変形した場合において、該波形の腹の部分に設置されることを特徴とする。
検出錘(14a)の変形が波形状である場合、抑制手段(17)を波形の腹の部分に設置する。このように検出錘(14a)の変形が最も著しい腹の部分の変形を抑制することにより、力学量の検出精度を向上することができる。
請求項5に記載の発明は、前記検出錘(14a)は、複数の前記駆動梁(15)により前記駆動部(13)と連結されるものであり、前記抑制手段(17)は、少なくとも、前記検出錘(14a)の前記駆動梁(15)との連結部間の中央、または、前記検出錘(14a)の両端のいずれかに設置されることを特徴とする。
駆動梁(15)が2点である場合、検出錘(14a)の中央、またはおよび、検出錘(14a)の両端の変位が大きいため、この変位が大きい箇所に抑制手段(17)を設置する。これにより、検出錘(14a)のうち、第二方向への変位が著しい箇所の振動を抑制することができる。
請求項6に記載の発明は、前記駆動部(13)に設置された励振用電極(13c)と、前記基部(11)に設置され、前記励振用電極(13c)と対向する励振用基部電極(11a)とを備え、前記励振用電極(13c)には直流電圧と、前記励振用基部電極(11a)には、交流電圧が印加され、前記駆動部(13)は、前記励振用電極(13c)と前記励振用基部電極(11a)との間に発生した静電気力によって励振されることを特徴とする。
半導体力学量センサの駆動部(13)には励振用電極(13c)が設置される。また、基部(11)には、励振用電極(13c)と対向する励振用基部電極(11a)が設置される。この励振用電極(13c)には直流電圧と、励振用基部電極(11a)には、交流電圧が印加される。このため、励振用電極(13c)と励振用基部電極(11a)との間には静電気力が発生し、駆動部(13)が励振する。この駆動部(13)が励振している状態において、第一方向および第二方向に直交する方向に力が作用した場合、第一方向にコリオリ力が発生する。
請求項7に記載の発明は、前記検出電極(14b)と前記固定電極(11b)との間の静電容量の変化に基づき、回転角速度が検出されることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、前記検出電極(14b)と前記固定電極(11b)との間の静電容量の変化に基づき、第二方向への加速度を演算することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、前記検出電極(14b)および前記固定電極(11b)は、櫛歯状であることを特徴とする。
検出電極(14b)および固定電極(11b)を櫛歯状とすることで、検出電極(14b)および固定電極(11b)が板状である場合に比べて、検出精度を向上することができる。
請求項10に記載の発明は、前記励振用電極(13c)および前記励振用基部電極(11a)は、櫛歯状であることを特徴とする。
励振用電極(13c)および励振用基部電極(11a)を櫛歯状とすることで、励振用電極(13c)および励振用基部電極(11a)が板状である場合に比べて、検出精度を向上することができる。
以下、実施例1から実施例6を用いて、本発明を実施するための最良の形態を述べる。
〔実施例1〕
本実施例では、図1および図2を用いて説明を行う。
図1は、本発明の半導体力学量センサとしての角速度センサ10の一実施形態を示す平面図である。角速度センサ10は、シリコン基板等の半導体基板にエッチング加工を施すことにより溝を形成し、当該基板を矩形枠状の基部11と、この基部11における枠内に位置して可動する可動部12とに区画している。
角速度センサ10は、概念的には、不動状態の基部11と、励振する駆動部13と、駆動部13に駆動梁15を介して連結された検出部14と、検出部14を基部11に連結する検出梁16とからなり、検出部14に備えられた検出部電極14bと基部11に備えられた基部電極11bとの間の静電容量の変化から角速度を演算するものである。
可動部12は、図1に示す様に、駆動部13と検出部14とからなる。さらに、駆動部13は、幹部13aと、幹部13aの延設方向(以下、x方向)に直交する方向に延設される複数の枝部13bと、枝部13bより複数突出する櫛歯状の駆動部電極13cとを備える。
なお、駆動部13は、上下左右に対称な構造である。すなわち、図1のA−A’線およびB−B’線において、対称である。また、基部11には、櫛歯状の各駆動部電極13cと相対向する櫛歯状の振動用電極11aが形成される。
一方、検出部14は、x方向に直交する方向(以下、y方向)に延設する検出錘14aと、この検出錘14aより複数突出する櫛歯状の検出部電極14bとを備える。なお、検出部14は、図1のA−A’線において、対称である。また、基部11には、櫛歯状の各検出部電極14bと相対向する櫛歯状の基部電極11bが形成される。ここで、部材の延設方向とは、部材の形状が延設方向に長いことを意味する。すなわち、x方向に延設される幹部13aは、長辺がx方向に延びている部材であり、y方向に延設される検出錘14aは、長辺がy方向に延びている部材である。
検出部14と駆動部13とは、駆動梁15を介して連結されている。この駆動梁15は、x方向に延設され、x方向に弾性を有する。また、検出部14と基部11とは、検出梁16および補剛材17を介して連結されている。この検出梁16は、基部11のx方向成分に対して、y方向に延設され、y方向に弾性を有する。
さらに、検出錘14aの中央部と基部11との間は、補剛材17によって連結されている。この補剛材17は、基部11のy方向成分に対して、x方向に延設され、y方向に弾性を有し、その厚みは、駆動梁15や検出梁16と同様であって、10〜50μmである。また、補剛材17のx方向の長さは数100μm、y方向の幅はx方向の長さの100分の1程度である。なお、補剛材17の素材によって、補剛材17の厚みや長さ、幅は異なるが、厚みが剛性に依存するなら、補剛材はx方向に長くy方向に短い形状となる。
以上により駆動部13は、駆動梁15および検出梁16および補剛材17によって、x方向およびy方向の両方向に振動可能となる。また、検出部14は、検出梁16および補剛材17によってy方向に振動可能となる。
以上のように構成された角速度センサ10の動作について述べる。駆動部13の駆動部電極13cに直流電圧および基部11の振動用電極11aに交流電圧を印加して、静電気力によりx方向に枝部13bを振動(励振)させる。そして枝部13bへの振動が、幹部13aおよびx方向に弾性を有する駆動梁15に伝達し、駆動部13全体がx方向へ振動する。一方、駆動梁15に連結された検出錘14aにも、x方向への振動が伝達するが、基部11と検出錘14aを連結する補剛材17がx方向への弾性を備えないため、検出錘14がx方向へ振動することを抑制できる。
ここで図2に示すように、駆動部13がx方向へ励振している状態で、図1の紙面に直交する方向(以下、z方向)に回転角速度(ヨーレイト)が加わると、もとの振動(x方向)に対し直角方向、即ち、y方向にコリオリ力が発生する。検出部14はy方向に振動可能であるので、このコリオリ力によって、y方向に検出振動する。検出振動に伴う検出部14の位置変位量は、ほぼコリオリ力に比例するため、検出部電極14bと基部電極11bとの間の静電容量の変化量から角速度(ヨーレイト)が検出される。
上述した通り、x方向の長さが数100μm、y方向の幅がx方向の長さの100分の1程度の形状である補剛材17を、基部11のy方向成分に対して、検出錘14aからx方向に延設することで、この補剛材17がy方向に弾性を備える。そして、このy方向に弾性を有する補剛材17を設けることで、検出部電極14bを備えた検出錘14aはコリオリ力の発生方向(y方向)にのみ振動する。これにより、x方向における検出部電極14bと基部電極11bとの距離変化を抑制することができる。
特に望ましい補剛材17の設置場所は、波形状に変形する検出錘14aの腹の部分である。なぜならば、図8(a)および図8(b)に示すように、検出錘14aの中央部および両端部は、検出錘14aと駆動梁15との両接続部に駆動部13の振動に伴い応力が集中する。このため、検出錘14aは、検出錘14aの中央部および両端部を腹とし、検出錘14aと駆動梁15との両接続部を節とした波形状に変形しやすい。そこで、補剛材17を、検出錘14aの波状変形時に腹となる中央部に設けることで、検出錘14aの中央部がx方向に変形することを効果的に抑制することができる。
〔実施例2〕
図3を用いて実施例2について説明する。この実施例2は、補剛材17の配置場所が検出錘14aの両端部付近であり、前述の実施例1では補剛材17の配置場所が検出錘14aの中央部であった点と異なる。なお、前述の実施例1と同等の構成については、実施例1と同様の符号を付し、本実施例2における説明を省略する。
図3は、本実施例2の角速度センサ10を示す平面図である。この図3に示すように、補剛材17は、検出錘14aの検出部電極14bとは反対側の両端部付近と基部11とを連結している。そして、補剛材17は、y方向に弾性を有する。
このように補剛材17を設置することによって、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。さらに、補剛材17の設置場所を検出部電極14bと反対側にすることで、検出部電極14bの数を減らすことなく、検出錘14aの変形を抑制することができる。
〔実施例3〕
図4を用いて実施例3について説明する。この実施例3は、補剛材17が、検出錘14aの延設方向に対して直交する方向ではなく斜め方向、例えば、駆動部13の中心から検出錘14aの両端部に向かう方向に延設されている。なお、前述の各実施例と同等の構成については、前述の各実施例と同様の符号を付し、本実施例3における説明を省略する。
図4は、本実施例3の角速度センサ10を示す平面図である。この図4に示すように、補剛材17は、基部11から、検出錘14aの端部方向、すなわち基部11の中心から広がる方向(検出錘14aに対しては±30から±40度)に連結している。また、補剛材17は、延設方向に直交する方向に対して弾性を有するため、x方向およびy方向に弾性を有する。
このように補剛材17を設置することによって、検出部14をx方向に振動しにくくするとともに、検出梁16による検出錘14aの振動を早期に収束させることができる。
さらに、検出錘14a両端の補剛材17のy方向への弾発力がつりあった時に検出錘14aが位置する場所を初期状態とすれば、角速度が殆ど発生していない状態においてヒステリシス特性を持たせることができる。
〔実施例4〕
図5を用いて実施例4について説明する。この実施例4は、駆動梁15が、検出部14に対して対称に備えられておらず、片持ちになっている点で、前述の各実施例と異なる。なお、前述の各実施例と同等の構成については、前述の各実施例と同様の符号を付し、本実施例4における説明を省略する。
図5は、本実施例4の角速度センサ10を示す平面図である。この図5に示すように、駆動部13は、幹部13aとは反対側の端部で、駆動梁15を介して検出部14に連結している。なお、駆動部13の幹部13a側は、駆動梁15などで支持されていない。
また、検出部14は、駆動梁15と連結する端部とは逆側の端部に、板状の検出部電極14bを備える。そして、基部11には、この検出部電極14bに平行な板状の基部電極11bが備えられる。検出錘14aの両端部は、y方向に弾性を備える検出梁16によって、基部11に連結される。
一方、補剛材17は、検出錘14aの検出部電極14bの反対側の面と、基部11とを連結する。
このように補剛材17を設置することによって、検出部14をx方向に振動しにくくすることができる。これにより、板状の検出部電極14bと、板状の基部電極11bとは、図8(c)のような状態にならず、平行な状態を保つことができる。
〔実施例5〕
図6を用いて実施例5について説明する。この実施例5は、実施例1と実施例2における各補剛材17を全て備えている点で、前述の各実施例と異なる。なお、前述の各実施例と同等の構成については、前述の各実施例と同様の符号を付し、本実施例5における説明を省略する。
図6は、本実施例5の角速度センサ10を示す平面図である。この図6に示すように、補剛材17は、検出錘14aの中央部で検出部電極14b側の面と基部11とを連結している。さらに、別の補剛材17が、検出錘14aの両端で検出部電極14b側の反対側の面と基部11とを各々連結している。
これらの補剛材17の設置場所について説明する。駆動梁15が2箇所存在する場合、図8(a)および図8(b)に示すように、検出錘14aは、検出錘14aの中央部および両端部を腹とした波形で変形する。このため、図6のように腹の部分に補剛材17を設置することによって、実施例1および実施例2よりもさらに、検出部電極14bと基部電極11bとの距離変化を抑制することができる。
〔実施例6〕
図7を用いて実施例6について説明する。この実施例6は、補剛材17が折り返し形状である点で、実施例1と異なる。なお、前述の各実施例と同等の構成については、前述の各実施例と同様の符号を付し、本実施例6における説明を省略する。
図7は、本実施例6の補剛材17の拡大図である。この補剛材17は、実施例1の図1と同様に、検出錘14aの中央部と、基部11とを連結している。
詳細な補剛材17の形状は以下の通りである。補剛材17は、L字形状の第一部材17aと、コの字状の第二部材17bと、直線形状の中央部材17cと、L字形状で第一部材17aと同一形状の第三部材17dとからなる。
第一部材17aの長辺は、x方向に延設され、基部11に連結している。基部11と検出錘14aとの最短距離をdとおくと、この長辺の長さd1は、d1=d×0.5以上、d1=d×1.0未満である。また、第一部材17aの短辺は、長辺の基部側端部とは反対方向の端部からy方向に延設される。この短辺の全長d2は、長辺d1よりも短く、d2=d×0.3程度である。
コの字状の第二部材17bは、x方向に延設される二つのx方向部材と、この二つのx方向部材を連結するy方向のy方向部材とからなる。x方向部材の片方は、第一部材の短辺に連結され、基部側方向に延設される。すなわち、このx方向部材は、第一部材の長辺に対向している。このx方向部材の全長d3は、第一部材の長辺よりも大幅に短く、d3=d1×0.5程度である。さらに、第一部材の長辺との連結部との反対側のx方向部材の端部には、y方向部材が連結されている。このy方向部材は、第一部材の長辺とは反対側の方向に延設されている。y方向部材の全長d4は、d2よりも長く、d4=d2×1.5程度である。このy方向部材の両端部には、x方向部材が同一方向に延設されている。
さらに、第二部材17bのy方向部材の中央には、検出錘14aの中央に連結する中央部材17cが連結される。この中央部材17cの長さd5は、d5=d−d1+d3である。
第三部材17dは、中央部材17cに対して第一部材17aと線対称な関係にある。すなわち、第一部材17aと連結していない第二部材17bのx方向部材に、第三部材17dの短辺が連結されている。そして、この短辺には、x方向に延び、短辺と基部11とを連結する長辺が連結されている。
このように、クランク形状のL字部材とコの字部材とを組み合わせた折り返し形状の補剛材17を用いることで、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。さらに、補剛材17を折り返し形状とすることで、補剛材17はごく弱いx方向の弾性を備える。この形状により、検出錘14aにx方向の大きな力が作用した場合に、補剛材17が破断することを防止することができる。
〔その他の実施例〕
前述の実施例1から実施例6では、駆動部13を励振することで、z方向への作用力によって生じるy方向へのコリオリ力を検出し、このコリオリ力からz方向への角速度を検出していた。しかし、検出する力学量は角速度に限定されない。例えば、駆動部13を励振しなかった場合、y方向への加速度によって、検出部電極14bと基部電極11bとの間の距離が変化するため、このy方向への加速度を検出することができる。
また、前述の各実施例の構成を組み合わせた場合には、それぞれの実施例の作用効果を重畳して得ることが可能である。例えば、図7の形状の補剛材17を図4のように配置することも可能である。
実施例1を示す角速度センサ10の概要図である。 実施例1を示す角速度センサ10の駆動部13および検出錘14aが振動している図である。 実施例2を示す角速度センサ10の概要図である。 実施例3を示す角速度センサ10の概要図である。 実施例4を示す角速度センサ10の概要図である。 実施例5を示す角速度センサ10の概要図である。 実施例6を示す角速度センサ10の概要図である。 一般的な半導体力学量センサが振動している際の図であり、図8(a)は検出錘14aが図面上方に引っ張られている際の変形の様子、図8(b)は検出錘14aが図面上方より押されている際の変形の様子、図8(c)は検出錘14aの一端が図面上方より押されている際の変形の様子を示す。
符号の説明
10 角速度センサ
11 基部
11a 振動用電極
11b 基部電極
12 可動部
13 駆動部
13a 幹部
13b 枝部
13c 駆動部電極
14 検出部
14a 検出錘
14b 検出部電極
15 駆動梁
16 検出梁
17 補剛材
17a 第一部材
17b 第二部材
17c 中央部材
17d 第三部材

Claims (10)

  1. 基部(11)と、
    前記基部(11)に連結された検出梁(16)と、
    前記検出梁(16)に連結され、第一方向に延設される検出錘(14a)を有し、該第一方向に振動可能な検出部(14)と、
    前記検出部(14)に連結された駆動梁(15)と、
    前記駆動梁(15)に連結され、前記第一方向に直交する第二方向に移動可能な駆動部(13)と、
    前記検出錘(14a)に設けられた検出電極(14b)と、
    前記検出電極(14b)に対向して前記基部上に配置された固定電極(11b)とを備え、
    前記検出電極(14b)が、前記駆動部(13)の移動に伴って、前記第二方向へ変位することを抑制する抑制手段(17)を備えることを特徴とする半導体力学量センサ。
  2. 基部(11)と、
    前記基部(11)に連結された検出梁(16)と、
    前記検出梁(16)に連結され、第一方向に延設される検出錘(14a)を有し、該第一方向に移動可能な検出部(14)と、
    前記検出部(14)に連結された駆動梁(15)と、
    前記駆動梁(15)に連結され、前記第一方向に直交する第二方向に移動可能な駆動部(13)と、
    前記検出錘(14a)に設けられた検出電極(14b)と、
    前記検出電極(14b)に対向して前記基部上に配置された固定電極(11b)とを備え、
    前記駆動部(13)の移動に伴う前記検出錘(14a)の第二方向への変形を抑制する抑制手段(17)を備えることを特徴とする半導体力学量センサ。
  3. 前記抑制手段(17)は、前記検出錘(14a)と前記基部(11)との間に挟設されるとともに、前記第二方向へは剛性を備え、前記第一方向へは弾性を備える補剛材(17)であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体力学量センサ。
  4. 前記抑制手段(17)は、前記検出錘(14a)が、該検出錘(14a)と前記駆動梁(15)との連結部を節とする波形状に変形した場合において、該波形の腹の部分に設置されることを特徴とする請求項3に記載の半導体力学量センサ。
  5. 前記検出錘(14a)は、複数の前記駆動梁(15)により前記駆動部(13)と連結されるものであり、
    前記抑制手段(17)は、少なくとも、前記検出錘(14a)の前記駆動梁(15)との連結部間の中央、または、前記検出錘(14a)の両端のいずれかに設置されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の半導体力学量センサ。
  6. 前記駆動部(13)に設置された励振用電極(13c)と、
    前記基部(11)に設置され、前記励振用電極(13c)と対向する励振用基部電極(11a)とを備え、
    前記励振用電極(13c)には直流電圧と、前記励振用基部電極(11a)には、交流電圧が印加され、
    前記駆動部(13)は、前記励振用電極(13c)と前記励振用基部電極(11a)との間に発生した静電気力によって励振されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の半導体力学量センサ。
  7. 前記検出電極(14b)と前記固定電極(11b)との間の静電容量の変化に基づき、回転角速度が検出されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の半導体力学量センサ。
  8. 前記検出電極(14b)と前記固定電極(11b)との間の静電容量の変化に基づき、第二方向への加速度を演算することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の半導体力学量センサ。
  9. 前記検出電極(14b)および前記固定電極(11b)は、櫛歯状であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の半導体力学量センサ。
  10. 前記励振用電極(13c)および前記励振用基部電極(11a)は、櫛歯状であることを特徴とする請求項6に記載の半導体力学量センサ。
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