JP2007215433A - 貯蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の食品を各食品の貯蔵条件に適した状態で貯蔵することができる貯蔵庫を提供する。
【解決手段】貯蔵庫によれば、第1貯蔵室10に貯蔵する食品Aや第2貯蔵室11に貯蔵する食品Bの各貯蔵条件に適した状態で食品A,Bを貯蔵することができるので、貯蔵庫本体20内に貯蔵された食品A,Bの鮮度を同時に保つことができる。
【選択図】図1
【解決手段】貯蔵庫によれば、第1貯蔵室10に貯蔵する食品Aや第2貯蔵室11に貯蔵する食品Bの各貯蔵条件に適した状態で食品A,Bを貯蔵することができるので、貯蔵庫本体20内に貯蔵された食品A,Bの鮮度を同時に保つことができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば野菜や果物等の食品を貯蔵する貯蔵庫に関するものである。
従来、この種の貯蔵庫として、温度調整室と送風ファンとを備えた貯蔵庫が知られている(例えば、特許文献1参照)。この貯蔵庫は、温度調整室によって貯蔵庫内の温度を調整するとともに、送風ファンによって貯蔵庫内の風速を調整することにより、貯蔵庫内の食品の鮮度を保つものである。
しかしながら、前記貯蔵庫は、貯蔵庫内の空気中に含まれる酸素によって貯蔵された食品の酸化が促進されるという問題点があった。
そこで、この問題点を解決するために、貯蔵庫内の単一成分の気体の割合を調整するCA(Controlled Atmosphere)方法を採用した貯蔵庫が知られている(例えば、特許文献2参照)。この貯蔵庫は、貯蔵庫内の単一成分の気体の割合を調整することにより、貯蔵庫内に保存された食品の鮮度を保つものである。
特開平7−203927号公報
特開2002−263433号公報
しかしながら、前記貯蔵庫は、貯蔵庫内全体が所定の割合の単一成分の気体から構成された混合気体の雰囲気下となるため、この単一成分の気体の割合に適した食品しか貯蔵することができなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の食品を各食品の貯蔵条件に適した状態で貯蔵することができる貯蔵庫を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の貯蔵庫は、貯蔵庫本体内に設けられ、野菜や果物等の食品を貯蔵するための少なくとも2つの貯蔵室と、各貯蔵室間を仕切る仕切部と、各貯蔵室内に気体を供給するための気体供給手段と、気体を所定の成分に調整するための気体調整手段と、貯蔵庫本体から気体を排出する排出手段とを備えた構成となっている。
この貯蔵庫によれば、各貯蔵室内に貯蔵された食品の貯蔵条件に応じて、気体調整手段によって気体を所定の成分に調整し、調整後の気体を気体供給装置によって各貯蔵室内に供給することにより、各貯蔵室内にそれぞれ貯蔵された複数の食品が各食品の貯蔵条件に適した状態で貯蔵される。その後、貯蔵庫本体内から不要となった気体が排出手段によって排出されることから、各貯蔵室内は常に調整後の気体の雰囲気下となる。
本発明によれば、複数の食品を各食品の貯蔵条件に適した状態で貯蔵することができるので、貯蔵庫本体内に貯蔵された複数の食品の鮮度を同時に保つことができる。また、各貯蔵室内を常に調整後の気体の雰囲気下とすることができるので、各貯蔵室内に貯蔵された食品の鮮度を長期間に亘って保つことができる。
図1乃至図6は本発明の第1実施形態を示すもので、図1は貯蔵庫の全体概略図、図2は気体分離装置の側面概略断面図、図3は貯蔵庫の制御回路のブロック図、図4は貯蔵庫の制御を示すフローチャート、図5及び図6は窒素供給時間に対する窒素濃度と酸素濃度を示す図である。
貯蔵庫は、図1に示すように、第1貯蔵室10、第2貯蔵室11、貯蔵庫本体20、気体供給装置30、第1気体分離装置40、第2気体分離装置41、第3気体分離装置42及び第1排出管50とから構成されている。
第1及び第2貯蔵室10,11は、貯蔵庫本体20内に設けられ、野菜や果物等の食品A,Bを貯蔵するためのものである。第1貯蔵室10は、第2貯蔵室11の上部に位置するように配置されている。
貯蔵庫本体20は、第1及び第2貯蔵室10,11から構成され、第1貯蔵室10と第2貯蔵室11との間を仕切部21によって仕切っている。この仕切部21は、選択的に気体を透過する気体透過膜から形成され、この仕切部21を介して第1貯蔵室10から第2貯蔵室11に気体(例えば、窒素やエチレンガス等)が流通するように構成されている(図1の白抜き矢印参照)。第1貯蔵室10から第2貯蔵室11に流通した気体によって、第2貯蔵室11内は食品Bの貯蔵条件に適した混合気体の雰囲気下となる。また、貯蔵庫本体20は、第1貯蔵室10内の単一成分の気体(本実施形態では酸素と窒素)の各濃度を検出する酸素濃度検出器22と窒素濃度検出器23とを備えている。これら酸素濃度検出器22と窒素濃度検出器23の検知信号に基づき、制御手段であるコントローラ24によって、第1及び第2貯蔵室10,11内への単一成分の気体や混合気体の供給量を制御するようになっている。さらに、貯蔵庫本体20は、第1及び第2貯蔵室10,11内の温度を調整するために、温度調整手段としての第1温度調整装置25を貯蔵庫本体20の側面中央に備えている。
気体供給手段としての気体供給装置30は、単一成分の気体や混合気体を第1及び第2貯蔵室10,11内に供給するためのものであり、第1配管31、流量調整装置32、第2配管33、第3配管34及び第4配管35から主に構成される。
気体の流路である第1配管31は、一端側が外部に接続され、他端側が空気吸入量調整弁31aを介して流量調整装置32に接続されている。このように構成された第1配管31は、空気吸入量調整弁31aを開閉して外部から吸入した空気を流量調整装置32に供給するものである。
流量調整装置32は、流量調整弁32aを介して第2乃至第4配管33,34,35に接続され、内部に流量計(図示しない)と気体調整手段としての第1気体分離装置40とを備えている。このように構成された流量調整装置32は、第1気体分離装置40において空気から主に酸素と窒素とから構成される混合気体を分離し、この混合気体を流量調整弁32aを開閉して第2乃至第4配管33,34,35に供給するものである。
気体の流路である第2配管33は、一端側が流量調整弁32aを介して流量調整装置32に接続され、他端側が第1貯蔵室10の内部に挿入され、気体調整手段としての第2気体分離装置41に接続されている。また、第2配管33は、第1開閉弁33aを備え、この第1開閉弁33aを開閉して流量調整装置32から供給された混合気体を第2気体分離装置41に供給するものである。
気体の流路である第3配管34は、一端側が流量調整弁32aを介して流量調整装置32に接続され、他端側が第1貯蔵室10の内部に挿入され、気体調整手段としての第3気体分離装置42に接続されている。また、第3配管34は、第2開閉弁34aを備え、この第2開閉弁34aを開閉して流量調整装置32から供給された混合気体を第3気体分離装置42に供給するものである。
気体の流路である第4配管35は、一端側が流量調整弁32aを介して流量調整装置32に接続され、他端側が第2貯蔵室11の内部に挿入されている。また、第4配管35は、第3開閉弁35aを備え、この第3開閉弁35aを開閉して流量調整装置32から供給された混合気体を第2貯蔵室11内に供給するものである。
気体調整手段としての第1気体分離装置40は、内部に気体分離膜40aを備え、外部から吸入した空気から主に酸素と窒素とから構成される混合気体を分離するものである。つまり、第1気体分離装置40は、第1配管31から供給された空気(図2に示す実線矢印参照)を、気体分離膜40aを通過する気体(図2に示す白抜き矢印参照)と通過しない気体とに分離し、気体分離膜40aを通過する気体(本実施形態では酸素と窒素)を例えば第2配管33に流通させ(図2に示す一点鎖線矢印参照)、気体分離膜40aを通過しない気体(本実施形態では二酸化炭素等)を外部に排出させる(図2に示す破線矢印参照)ものである。
気体調整手段としての第2気体分離装置41は、第1気体分離装置40の構造と同様であって、内部に気体分離膜(図示しない)を備えている。このような構造の第2気体分離装置41は、第2配管33を通じて供給された主に酸素と窒素とから構成される混合気体から、所望の単一成分の気体(本実施形態では酸素)を分離したのち、分離後の酸素を第1貯蔵室10内に供給するものである。
気体調整手段としての第3気体分離装置42は、第1気体分離装置40の構造と同様であって、内部に気体分離膜(図示しない)を備えている。このような構造の第3気体分離装置42は、第3配管34を通じて供給された主に酸素と窒素とから構成される混合気体から、所望の単一成分の気体(本実施形態では窒素)を分離したのち、分離後の窒素を第1貯蔵室10内に供給するものである。
ここで、第3気体分離装置42によって分離された窒素が第1貯蔵室10内に供給された場合における第1貯蔵室10内の気体濃度変化を図5及び図6に示す。図5は第1貯蔵室10内の温度が25℃〜26℃における窒素供給時間に対する窒素濃度と酸素濃度を示す図を示し、図6は第1貯蔵室10内の温度が50℃〜55℃における窒素供給時間に対する窒素濃度と酸素濃度を示す図を示す。尚、図5及び図6において、第1貯蔵室10内への窒素の供給量は2ml/分である。これにより、図5及び図6に示すように、窒素の供給に伴って、第1貯蔵室10内の酸素濃度が減少し、且つ、第1貯蔵室10内の窒素濃度が増加することが分かる。
排出手段である第1排出管50は、第2貯蔵室11の底面側に設けられ、第1排出制御弁51を介して外部に接続されている。このように構成された第1排出制御弁51は、第1貯蔵室10内の気体の割合に応じて開閉することにより、貯蔵庫本体20から不要な気体を排出するものである。
次に、図1に示した貯蔵庫の制御系構成を図3を参照して説明する。
コントローラ24は、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)及び各種ドライバを含む。酸素濃度検出器22と窒素濃度検出器23に基づく検出信号、及び起動スイッチ26からの起動信号がコントローラ24に送出され、これら各信号に応じて、第1及び第2貯蔵室10,11内に供給される気体が選択される。コントローラ24は、空気吸入量調整弁31aの開時間、流量調整弁32aの開時間、各開閉弁33a,34a,35aの開時間、及び第1排出制御弁51の開時間等が記憶され、酸素濃度検出器22と窒素濃度検出器23からの検出信号、及び起動スイッチ26からの起動信号に基づき、空気吸入量調整弁31a、流量調整弁32a、各開閉弁33a,34a,35a、及び第1排出制御弁51の開閉を制御する。
次に、貯蔵庫の制御を図4に示すフローチャートを参照して説明する。
コントローラ24は、起動スイッチ26がオンしたか否かを監視している(ステップS1)。起動スイッチ26がオンしていなければ、起動スイッチ26がオンしたか否かの監視を継続する(ステップS1)。
ステップS1において、起動スイッチ26がオンしたときは、第1貯蔵室10内の酸素濃度Cを検出する(ステップS2)。
ステップS2において、酸素濃度Cが食品Aの保存に適した所定濃度C1に至っている場合には、第1貯蔵室10内の窒素濃度C’を検出する(ステップS3)。
ステップS3において、窒素濃度C’が食品Aの保存に適した所定濃度C2に至っている場合には、空気吸入量調整弁31a、流量調整弁32a、各開閉弁33a,34a,35a、及び第1排出制御弁51を閉じる(ステップS4,S5,S6)。これにより、第1貯蔵室10内の酸素濃度と窒素濃度の割合に基づき、食品A,Bの貯蔵条件に適した状態で、食品A,Bが貯蔵庫本体20内において保存される。その後、貯蔵庫はステップS2に戻る。
ステップS3において、窒素濃度C’が所定濃度C2に至っていない場合には、空気吸入量調整弁31a及び流量調整弁32aを開く(ステップS7)。これにより、第1気体分離装置40によって、外部から吸入した空気から、食品Bの保存に適した酸素濃度と窒素濃度から構成される混合気体が分離される。
ステップS7において、第1気体分離装置40によって所望の混合気体が分離された場合には、第1開閉弁33aを閉じた状態で,第2開閉弁34aと第3開閉弁35aを開く(ステップS8)。これにより、第3気体分離装置42によって、第3配管34を通じて供給された混合気体から窒素が分離されたのち、この窒素が第1貯蔵室10内に供給される。つまり、第1貯蔵室10内に不足していた窒素が供給されるので、食品Aの貯蔵条件に適した状態で、食品Aが第1貯蔵室10内において保存される。また、ステップS7において分離された混合気体は、第4配管35を通じて第2貯蔵室11内に供給される。つまり、食品Bの保存に適した混合気体が第2貯蔵室11内に供給されるので、食品Bの貯蔵条件に適した状態で、食品Bが第2貯蔵室11内において保存される。
一方、ステップS2において、酸素濃度Cが所定濃度C1に至っていない場合には、第1貯蔵室10内の窒素濃度C’を検出する(ステップS9)。
ステップS9において、窒素濃度C’が所定濃度C2に至っている場合には、空気吸入量調整弁31a及び流量調整弁32aを開く(ステップS10)。これにより、第1気体分離装置40によって、外部から吸入した空気から、酸素と窒素から構成される混合気体が分離される。
ステップS10において、第1気体分離装置40によって所望の混合気体が分離された場合には、第2開閉弁34aを閉じた状態で,第1開閉弁33aと第3開閉弁35aを開く(ステップS11)。これにより、第2気体分離装置41によって、第2配管33を通じて供給された混合気体から酸素が分離されたのち、この酸素が第1貯蔵室10内に供給される。つまり、第1貯蔵室10内に不足していた酸素が供給されるので、食品Aの貯蔵条件に適した状態で、食品Aが第1貯蔵室10内において保存される。また、ステップS10において分離された混合気体が第4配管35を通じて第2貯蔵室11内に供給される。つまり、食品Bの保存に適した混合気体が第2貯蔵室11内に供給されるので、食品Bの貯蔵条件に適した状態で、食品Bが第2貯蔵室11内において保存される。
ステップS9において、窒素濃度C’が所定濃度C2に至っていない場合には、空気吸入量調整弁31a及び流量調整弁32aを開く(ステップS12)。これにより、第1気体分離装置40によって、外部から吸入した空気から、酸素と窒素から構成される混合気体が分離される。
ステップS12において、第1気体分離装置40によって所望の混合気体が分離された場合には、各開閉弁33a,34a,35aを開く(ステップS13)。これにより、第2気体分離装置41によって、第2配管33を通じて供給された混合気体から酸素が分離されたのち、この酸素が第1貯蔵室10内に供給される。また、第3気体分離装置42によって、第3配管34を通じて供給された混合気体から窒素が分離されたのち、この窒素が第1貯蔵室10内に供給される。つまり、第1貯蔵室10内に不足していた窒素と酸素が供給されるので、食品Aの貯蔵条件に適した状態で、食品Aが第1貯蔵室10内において保存される。さらに、ステップS12において分離された混合気体が第4配管35を通じて第2貯蔵室11内に供給される。つまり、食品Bの保存に適した混合気体が第2貯蔵室11内に供給されるので、食品Bの貯蔵条件に適した状態で、食品Bが第2貯蔵室11内において保存される。
そして、ステップS8,S11,S13において、第1貯蔵室10内や第2貯蔵室11に所望の気体が供給された場合には、第1排出制御弁51を開く(ステップS14)。これにより、貯蔵庫本体20から不要な気体を排出する。そして、貯蔵庫はステップS2に戻る。
以上のように構成及び制御された貯蔵庫は、第1及び第2貯蔵室10,11内に貯蔵された食品A,Bの貯蔵条件に応じて、第1乃至第3気体分離装置40,41,42によって気体を所定の成分に調整し、調整後の気体を第1乃至第3開閉弁33a,34a,35aを開閉して第1及び第2貯蔵室10,11内に供給することにより、食品A,Bが最適の貯蔵条件で貯蔵される。
また、第1貯蔵室10内の不要な気体(例えば、窒素やエチレンガス等)が仕切部21を介して第2貯蔵室11に流通し、そして第2貯蔵室11内から不要な気体が第1排出管50から排出されることから、第1及び第2貯蔵室10,11内は常に調整後の混合気体の雰囲気下となっている。
さらに、貯蔵庫本体20が温度調整手段としての第1温度調整装置25を備えていることから、第1及び第2貯蔵室10,11内の温度が食品A,Bの貯蔵条件に応じて調整される。
このように本実施形態の貯蔵庫によれば、第1貯蔵室10に貯蔵する食品Aや第2貯蔵室11に貯蔵する食品Bの各貯蔵条件に適した状態で食品A,Bを貯蔵することができるので、貯蔵庫本体20内に貯蔵された食品A,Bの鮮度を同時に保つことができる。
また、本実施形態の貯蔵庫は、貯蔵庫本体20内の不要な気体を第1排出管50から排出することにより、貯蔵庫本体20内を常に調整後の各食品A,Bの貯蔵条件に適した混合気体の雰囲気下とすることができるので、貯蔵庫本体20内に貯蔵された食品A,Bの鮮度を長期間に亘って保つことができる。
さらに、本実施形態の貯蔵庫は、気体透過膜からなる仕切部21を介して第1貯蔵室10から第2貯蔵室11に気体(例えば、窒素やエチレンガス等)が流通するようになっている。これにより、第4配管35から第2貯蔵室11内に気体の供給がない場合であっても、第1貯蔵室10内から第2貯蔵室11内に流通した気体によって、第2貯蔵室11内は食品Bの貯蔵条件に適した混合気体の雰囲気下となるので、第2貯蔵室11内に貯蔵された食品Bの鮮度を長期間に亘って保つことができる。
また、本実施形態の貯蔵庫は、気体透過膜からなる仕切部21を備えていることにより、第1貯蔵室10内に不要な気体が留まることなく、確実に第1排出管50から排出されるので、第1貯蔵室10内を常に調整後の各食品Aの貯蔵条件に適した混合気体の雰囲気下とすることができ、第1貯蔵室10内に貯蔵された食品Aの鮮度を長期間に亘って保つことができる。
さらに、本実施形態の貯蔵庫は、気体調整手段としての第1乃至第3気体分離装置40,41,42を備えている。これにより、空気や混合気体から、所望の気体の成分を分離することができ、この分離後の気体を第1貯蔵室10内や第2貯蔵室11内に供給することによって、第1及び第2貯蔵室10,11内の気体の割合を調整することができる。
また、本実施形態の貯蔵庫の気体供給装置30は、各開閉弁33a,34a,35aを備え、この各開閉弁33a,34a,35aの開閉をコントローラ24によって制御している。これにより、第1及び第2貯蔵室10,11内で不足した気体を適切に供給することができる。
さらに、本実施形態の貯蔵庫は、貯蔵庫本体20に第1温度調整装置25を備えているので、食品A,Bを最適な温度で貯蔵することができ、食品A,Bの鮮度を一層長期間に亘って保つことができる。
図7乃至図9は本発明の第2実施形態を示すもので、図7は貯蔵庫の全体概略図、図8は貯蔵庫の制御回路のブロック図、図9は貯蔵庫の制御を示すフローチャートである。尚、図1〜図6で示した貯蔵庫と同一構成部分は同一符号をもって表し、その説明を省略する。
図7に示す貯蔵庫は、第1貯蔵室10内の混合気体の濃度を検出する第1混合気体濃度検出器22aと、第2貯蔵室11混合気体の濃度を検出する第2混合気体濃度検出器23aとを備えている点で図1で示した貯蔵庫と異なる。
また、図7に示す貯蔵庫は、第4配管35の他端側が気体調整手段としての第4気体分離装置43と接続されている点で図1で示した貯蔵庫と異なる。
さらに、図7に示す貯蔵庫は、単一成分の気体を生成するための第1及び第2気体生成装置55,56を備えている点で図1で示した貯蔵庫と異なる。
また、図7に示す貯蔵庫は、気体供給装置60を備えた点で図1で示した貯蔵庫と異なる。
第1混合気体濃度検出器22aは、第1貯蔵室10内の混合気体の濃度を検出するものであり、この第1混合気体濃度検出器22aの検知信号に基づいて、コントローラ61によって第1貯蔵室10内への混合気体の供給量を制御するようになっている。
第2混合気体濃度検出器23aは、第2貯蔵室11内の混合気体の濃度を検出するものであり、この第2混合気体濃度検出器23aの検知信号に基づいて、コントローラ61によって第2貯蔵室11内への混合気体の供給量を制御するようになっている。
気体調整手段としての第4気体分離装置43は、第1気体分離装置40の構造と同様であって、内部に気体分離膜(図示しない)を備えている。このような構造の第4気体分離装置43は、第4配管35を通じて供給された混合気体から、所望の混合気体を分離したのち、分離後の混合気体を第2貯蔵室11内に供給するものである。
第1気体生成装置55は、単一成分の気体(本実施形態では酸素)を生成するものであり、第2気体生成装置56も同様に単一成分の気体(本実施形態では窒素)を生成するものである。
気体供給手段としての気体供給装置60は、混合気体を第1及び第2貯蔵室10,11内に供給するためのものであり、第5配管57、第6配管58、流量調整装置59、第2配管33、第3配管34及び第4配管35から主に構成される。
気体の流路である第5配管57は、一端側が第1気体生成装置55に接続され、他端側が酸素吸入量調整弁57aを介して流量調整装置59に接続されている。このように構成された第5配管57は、第1気体生成装置55において生成された酸素を流量調整装置59に供給するものである。
気体の流路である第6配管58は、一端側が第2気体生成装置56に接続され、他端側が窒素吸入量調整弁58aを介して流量調整装置59に接続されている。このように構成された第6配管58は、第2気体生成装置56において生成された窒素を流量調整装置59に供給するものである。
流量調整装置59は、流量調整弁32aを介して第2乃至第4配管33,34,35に接続され、内部に流量計(図示しない)を備えている。このように構成された流量調整装置59は、第1及び第2気体生成装置55,56から供給された単一成分の気体を混合し、流量調整弁32aを開閉して第2乃至第4配管33,34,35に供給するものである。
次に、図7に示した貯蔵庫の制御系構成を図8を参照して説明する。
コントローラ61は、マイコン及び各種ドライバを含む。第1混合気体濃度検出器22aと第2混合気体濃度検出器23aに基づく検出信号、及び起動スイッチ26からの起動信号がコントローラ61に送出され、これら各信号に応じて、第1及び第2貯蔵室10,11内に供給される気体が選択される。コントローラ61は、酸素吸入量調整弁57aの開時間、窒素吸入量調整弁58aの開時間、流量調整弁32aの開時間、各開閉弁33a,34a,35aの開時間、及び第1排出制御弁51の開時間等が記憶され、第1混合気体濃度検出器22aと第2混合気体濃度検出器23aからの検出信号、及び起動スイッチ26からの起動信号に基づき、酸素吸入量調整弁57a、窒素吸入量調整弁58a、流量調整弁32a、各開閉弁33a,34a,35a、及び第1排出制御弁51の開閉を制御する。
次に、貯蔵庫の制御を図9に示すフローチャートを参照して説明する。
コントローラ61は、起動スイッチ26がオンしたか否かを監視している(ステップS1)。起動スイッチ26がオンしていなければ、起動スイッチ26がオンしたか否かの監視を継続する(ステップS1)。
ステップS1において、起動スイッチ26がオンしたときは、第1貯蔵室10内の混合気体濃度Cを検出する(ステップS2)。
ステップS2において、混合気体濃度Cが食品Aの保存に適した所定濃度C3に至っている場合には、第2貯蔵室11内の混合気体濃度C’を検出する(ステップS3)。
ステップS3において、混合気体濃度C’が食品Bの保存に適した所定濃度C4に至っている場合には、酸素吸入量調整弁57a、窒素吸入量調整弁58a、流量調整弁32a、各開閉弁33a,34a,35a、及び第1排出制御弁51を閉じる(ステップS4,S5,S6)。これにより、第1及び第2貯蔵室10内において、食品A,Bの貯蔵条件に適した状態で、食品A,Bが貯蔵庫本体20内において保存される。その後、貯蔵庫はステップS2に戻る。
ステップS3において、混合気体濃度C’が所定濃度C4に至っていない場合には、酸素吸入量調整弁57a、窒素吸入量調整弁58a及び流量調整弁32aを開き(ステップS7)、その後に各開閉弁33a,34aを閉じた状態で第3開閉弁35aを開く(ステップS8)。これにより、第4気体分離装置43によって、第4配管35を通じて供給された混合気体から所望の混合気体が分離されたのち、この所望の混合気体が第2貯蔵室11内に供給される。つまり、第2貯蔵室11内に不足していた混合気体が供給されるので、食品Bの貯蔵条件に適した状態で、食品Bが第2貯蔵室11内において保存される。
一方、ステップS2において混合気体濃度Cが食品Aの保存に適した所定濃度C3に至っていない場合には、第2貯蔵室11内の混合気体濃度C’を検出する(ステップS9)。
ステップS9において、混合気体濃度C’が食品Bの保存に適した所定濃度C4に至っている場合には、酸素吸入量調整弁57a、窒素吸入量調整弁58a及び流量調整弁32aを開き(ステップS10)、その後に第3開閉弁35aを閉じた状態で各開閉弁33a,34aを開く(ステップS11)。これにより、第2配管33及び第3配管34を通じて供給された混合気体が第1貯蔵室10内に供給される。つまり、第1貯蔵室10内に不足していた混合気体が供給されるので、食品Aの貯蔵条件に適した状態で、食品Aが第1貯蔵室10内において保存される。
ステップS9において、混合気体濃度C’が食品Bの保存に適した所定濃度C4に至っていない場合には、酸素吸入量調整弁57a、窒素吸入量調整弁58a及び流量調整弁32aを開き(ステップS12)、その後に各開閉弁33a,34a,35aを開く(ステップS13)。これにより、第2配管33及び第3配管34を通じて供給された混合気体が第1貯蔵室10内に供給される。つまり、第1貯蔵室10内に不足していた混合気体が供給されるので、食品Aの貯蔵条件に適した状態で、食品Aが第1貯蔵室10内において保存される。また、第4気体分離装置43によって、第4配管35を通じて供給された混合気体から所望の混合気体が分離されたのち、この所望の混合気体が第2貯蔵室11内に供給される。つまり、第2貯蔵室11内に不足していた混合気体が供給されるので、食品Bの貯蔵条件に適した状態で、食品Bが第2貯蔵室11内において保存される。
そして、ステップS8,S11,S13において、第1貯蔵室10内又は第2貯蔵室11に所望の混合気体が供給された場合には、第1排出制御弁51を開く(ステップS14)。これにより、貯蔵庫本体20から不要な気体を排出する。そして、貯蔵庫はステップS2に戻る。
以上のように構成及び制御された貯蔵庫は、第1及び第2貯蔵室10,11内に貯蔵された食品A,Bの貯蔵条件に応じて、酸素吸入量調整弁57aや窒素吸入量調整弁57aや第4気体分離装置43によって気体を所定の成分に調整し、調整後の混合気体を第1乃至第3開閉弁33a,34a,35aを開閉して第1及び第2貯蔵室10,11内に供給することにより、食品A,Bが最適の貯蔵条件で貯蔵される。
このように本実施形態の貯蔵庫によれば、第1及び第2気体生成装置55,56と酸素吸入量調整弁57a及び窒素吸入量調整弁57aを備えているので、流量調整装置59に供給する前の気体の割合を調整することができる。これにより、流量調整装置59内に気体分離装置を備える必要がないので、短時間に気体が流量調整装置59内を流通することができる。尚、この貯蔵庫のその他の作用及び効果は、図1乃至図6で示した貯蔵庫と同様である。
図10乃至図12は本発明の第3実施形態を示すもので、図10は貯蔵庫の全体概略図、図11は貯蔵庫の制御回路のブロック図、図12は貯蔵庫の制御を示すフローチャートである。尚、図1〜図9で示した貯蔵庫と同一構成部分は同一符号をもって表し、その説明を省略する。
図10に示す貯蔵庫は、仕切部21aを断熱材によって形成した点で図1で示した貯蔵庫と異なる。
また、図10に示す貯蔵庫は、第1貯蔵室10及び第2貯蔵室11にそれぞれ温度調整手段としての第2及び第3温度調整装置25a,25bを備えている点で図1で示した貯蔵庫と異なる。
さらに、図10に示す貯蔵庫は、第4配管35の他端側が気体調整手段としての第4気体分離装置43と接続されている点で図1で示した貯蔵庫と異なる。
また、図10に示す貯蔵庫は、第1貯蔵室10に排出手段である第2排出管52を備えている点で図1で示した貯蔵庫と異なる。
仕切部21aは断熱材から形成され、第1貯蔵室10と第2貯蔵室11との間を仕切り、第1貯蔵室10と第2貯蔵室11との間の気体の流通を遮るように構成されている。このように構成された仕切部21aは、第1貯蔵室10内と第2貯蔵室11内の一方の温度が他方の温度に影響を及ぼすことを防止するものである。
温度調整手段としての第2温度調整装置25aは、第1貯蔵室10の側面中央に備えられ、第1貯蔵室10内の温度を調整するものである。また、第3温度調整装置25bは、第2貯蔵室11の側面中央に備えられ、第2貯蔵室11内の温度を調整するものである。
排出手段である第2排出管52は、第1貯蔵室10の底面側に設けられ、第2排出制御弁53を介して外部に接続されている。このように構成された第2排出制御弁53は、第1貯蔵室10内部の気体の割合に応じて開閉することにより、第1貯蔵室10内から不要な気体を排出するものである。
次に、図10に示した貯蔵庫の制御系構成を図11を参照して説明する。
コントローラ62は、マイコン及び各種ドライバを含む。第1混合気体濃度検出器22aと第2混合気体濃度検出器23aに基づく検出信号、及び起動スイッチ26からの起動信号がコントローラ62に送出され、これら各信号に応じて、第1及び第2貯蔵室10,11内に供給される混合気体が選択される。コントローラ62は、空気吸入量調整弁31aの開時間、流量調整弁32aの開時間、各開閉弁33a,34a,35aの開時間、及び各排出制御弁51,53の開時間等が記憶され、第1混合気体濃度検出器22aと第2混合気体濃度検出器23aからの検出信号、及び起動スイッチ26からの起動信号に基づき、空気吸入量調整弁31a、流量調整弁32a、各開閉弁33a,34a,35a、及び各排出制御弁51,53の開閉を制御する。
次に、貯蔵庫の制御を図12に示すフローチャートを参照して説明する。
コントローラ62は、起動スイッチ26がオンしたか否かを監視している(ステップS1)。起動スイッチ26がオンしていなければ、起動スイッチ26がオンしたか否かの監視を継続する(ステップS1)。
ステップS1において、起動スイッチ26がオンしたときは、第1貯蔵室10内の混合気体濃度Cを検出する(ステップS2)。
ステップS2において、混合気体濃度Cが食品Aの保存に適した所定濃度C3に至っている場合には、第2貯蔵室11内の混合気体濃度C’を検出する(ステップS3)。
ステップS3において混合気体濃度C’が食品Bの保存に適した所定濃度C4に至っている場合には、空気吸入量調整弁31a、流量調整弁32a、各開閉弁33a,34a,35a、及び各排出制御弁51,53を閉じる(ステップS4,S5,S6)。これにより、第1及び第2貯蔵室10内において、食品A,Bの貯蔵条件に適した状態で、食品A,Bが貯蔵庫本体20内において保存される。その後、貯蔵庫はステップS2に戻る。
ステップS3において、混合気体濃度C’が所定濃度C4に至っていない場合には、空気吸入量調整弁31a及び流量調整弁32aを開き(ステップS7)、その後に各開閉弁33a,34aを閉じた状態で第3開閉弁35aを開く(ステップS8)。これにより、第4気体分離装置43によって、第4配管35を通じて供給された混合気体から所望の混合気体が分離されたのち、この所望の混合気体が第2貯蔵室11内に供給される。つまり、第2貯蔵室11内に不足していた混合気体が供給されるので、食品Bの貯蔵条件に適した状態で、食品Bが第2貯蔵室11内において保存される。
そして、ステップS8において、第2貯蔵室11に混合気体が供給された場合には、第2排出制御弁53を閉じた状態で第1排出制御弁51を開く(ステップS9)。これにより、第2貯蔵室11内から不要な気体を排出する。そして、貯蔵庫はステップS2に戻る。
一方、ステップS2において、混合気体濃度Cが食品Aの保存に適した所定濃度C3に至っていない場合には、第2貯蔵室11内の混合気体濃度C’を検出する(ステップS10)。
ステップS10において、混合気体濃度C’が食品Bの保存に適した所定濃度C4に至っている場合には、空気吸入量調整弁31a及び流量調整弁32aを開き(ステップS11)、その後に第3開閉弁35aを閉じた状態で各開閉弁33a,34aを開く(ステップS12)。これにより、第2配管33及び第3配管34を通じて供給された混合気体が第1貯蔵室10内に供給される。つまり、第1貯蔵室10内に不足していた混合気体が供給されるので、食品Aの貯蔵条件に適した状態で、食品Aが第1貯蔵室10内において保存される。
そして、ステップS12において、第1貯蔵室10に混合気体が供給された場合には、第1排出制御弁51を閉じた状態で第2排出制御弁53を開く(ステップS13)。これにより、第1貯蔵室10内から不要な気体を排出する。そして、貯蔵庫はステップS2に戻る。
また、ステップS10において、混合気体濃度C’が食品Bの保存に適した所定濃度C4に至っていない場合には、空気吸入量調整弁31a及び流量調整弁32aを開き(ステップS14)、その後に各開閉弁33a,34a,35aを開く(ステップS15)。これにより、第2配管33及び第3配管34を通じて供給された混合気体が第1貯蔵室10内に供給される。つまり、第1貯蔵室10内に不足していた混合気体が供給されるので、食品Aの貯蔵条件に適した状態で、食品Aが第1貯蔵室10内において保存される。また、第4気体分離装置43によって、第4配管35を通じて供給された混合気体から所望の混合気体が分離されたのち、この所望の混合気体が第2貯蔵室11内に供給される。つまり、第2貯蔵室11内に不足していた混合気体が供給されるので、食品Bの貯蔵条件に適した状態で、食品Bが第2貯蔵室11内において保存される。
そして、ステップS15において、第1及び第2貯蔵室10,11内に混合気体が供給された場合には、各排出制御弁51,53を開く(ステップS16)。これにより、第1及び第2貯蔵室10,11内から不要な気体を排出する。そして、貯蔵庫はステップS2に戻る。
以上のように構成及び制御された貯蔵庫は、第1及び第2貯蔵室10,11内に貯蔵された食品A,Bの貯蔵条件に応じて、流量調整装置32内の第1気体分離装置40や第4気体分離装置43によって気体を所定の成分に調整し、調整後の混合気体を第1乃至第3開閉弁33a,34a,35aを開閉して第1及び第2貯蔵室10,11内に供給することにより、食品A,Bが最適の貯蔵条件で貯蔵される。
このように本実施形態の貯蔵庫によれば、断熱材から形成された仕切部21aによって、第1貯蔵室10と第2貯蔵室11との間を仕切っている。これにより、各貯蔵室10,11内の温度を別々に設定することができるので、食品A,Bを最適な温度で貯蔵することができ、食品A,Bの鮮度を一層長期間に亘って保つことができる。
また、本実施形態の貯蔵庫は、第1貯蔵室10内の不要な気体を第2排出管52から排出し、第2貯蔵室11内の不要な気体を第1排出管50から排出する。これにより、第1貯蔵室10内と第2貯蔵室11内を常に調整後の各食品A,Bの貯蔵条件に適した混合気体の雰囲気下とすることができるので、食品A,Bの鮮度を長期間に亘って保つことができる。尚、この貯蔵庫のその他の作用及び効果は、図1乃至図9で示した貯蔵庫と同様である。
尚、前記第1実施形態において、図13に示す貯蔵庫のように、再循環手段としての再循環配管65を備えていても良い。この再循環配管65は、第2貯蔵室11の底面側に設けられ、第1三方弁66を介して外部と流量調整装置32とに接続されている。これにより、不要な気体は外部に排出し(図13の実線矢印参照)、第2貯蔵室11から排出された窒素等の有用な気体は再循環させて流量調整装置32によって分離し、再び第2乃至第4配管33,34,35に供給することができる。この再循環配管65は、前記第2実施形態と前記第3実施形態も同様に備えていても良い。
また、前記第1実施形態において、図14に示す貯蔵庫のように、第1排出管50が第2三方弁67を介して外部と追熟室68に接続されていても良い。この追熟室68は、追熟室68内に収容する食品Cの追熟を促すものである。まず、第1貯蔵室10や第2貯蔵室11内で排出された不要な気体から第5気体分離装置44によってエチレンガスを分離する。そして、このエチレンガスを追熟室68内に供給することにより、食品Cを早期に熟させることができる。第5気体分離装置44の構造は、第1気体分離装置40の構造と同様であるので、その説明を省略する。この追熟室68は、前記第2実施形態と前記第3実施形態も同様に備えていても良い。
さらに、前記第1乃至第3実施形態において、気体調整手段としての第1乃至第4気体分離装置40,41,42,43は、図15に示す第6気体分離装置45のように、内部に2枚の気体分離膜45a,45bを備えていても良い。つまり、第6気体分離装置45は、例えば、第1配管31から供給された空気(図15に示す実線矢印参照)を、気体分離膜45a,45bを通過する気体(図15に示す白抜き矢印参照)と通過しない気体とに分離し、気体分離膜45a,45bを通過する気体を第2配管33に流通させ(図15に示す一点鎖線矢印参照)、気体分離膜45a,45bを通過しない気体を外部に排出させる(図15に示す破線矢印参照)ものである。これにより、空間aに供給された空気や混合気体等を複数回に亘って分離することができるので、所望の気体を確実に得ることができる。尚、第6気体分離装置45は2枚の気体分離膜45a,45bを備えていたが、複数枚の気体分離膜を備えていても良い。
また、前記第1乃至第3実施形態において、貯蔵庫本体20は第1貯蔵室10と第2貯蔵室11とから構成されていたが、複数の貯蔵室から構成されていても良い。これにより、より多くの食品を各食品の貯蔵条件に適した状態で貯蔵することができる。
さらに、前記第1乃至第3実施形態において、酸素濃度検出器22、窒素濃度検出器23、第1混合気体濃度検出器22a及び第2混合気体濃度検出器23aは、各気体の濃度を検出したが、これに限られない。例えば、各気体の強度を検出しても良い。
10…第1貯蔵室、11…第2貯蔵室、20…貯蔵庫本体、30…気体供給装置、32a…流量調整弁、33a…第1開閉弁、34a…第2開閉弁、35a…第3開閉弁、40…第1気体分離装置、41…第2気体分離装置、42…第3気体分離装置、50…第1排出管。
Claims (10)
- 貯蔵庫本体内に設けられ、野菜や果物等の食品を貯蔵するための少なくとも2つの貯蔵室と、
各貯蔵室間を仕切る仕切部と、
各貯蔵室内に気体を供給するための気体供給手段と、
気体を所定の成分に調整するための気体調整手段と、
貯蔵庫本体から気体を排出する排出手段とを備えた
ことを特徴とする貯蔵庫。 - 前記仕切部を選択的に気体を透過する気体透過膜によって形成し、仕切部を介して所定の貯蔵室から他の貯蔵室に気体が流通するように構成した
ことを特徴とする請求項1記載の貯蔵庫。 - 前記仕切部を断熱材によって形成した
ことを特徴とする請求項1記載の貯蔵庫。 - 少なくとも一つの貯蔵室内を所定の温度に調整する温度調整手段を備えた
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の貯蔵庫。 - 前記気体供給手段によって供給される気体として単一成分の気体を生成する気体生成装置を備えた
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記載の貯蔵庫。 - 前記気体調整手段を気体分離装置によって形成した
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項記載の貯蔵庫。 - 前記気体供給手段に貯蔵室内に供給される複数の気体の流路を開閉する複数の開閉弁を設けた
ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項記載の貯蔵庫。 - 前記各貯蔵室内の気体の割合に基づいて各開閉弁の開閉動作を制御する制御手段を設けた
ことを特徴とする請求項7記載の貯蔵庫。 - 前記排出手段から排出された気体を気体供給手段に供給する再循環手段を備えた
ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項記載の貯蔵庫。 - 内部に収容した食品の追熟を促す追熟室を備え、前記排出手段によって排出された気体を追熟室内に供給するように構成した
ことを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項記載の貯蔵庫。
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