JP2007214675A - デジタル放送受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】移動時の放送番組の階層受信において、煩雑な階層受信の切替えを軽減し、視聴者にとって安定して見易い映像を提供する。
【解決手段】高画質の映像や音声を提供するが、伝送誤りに弱い弱階層の番組信号とこれと同じ内容の品質は劣るが、伝送誤りに強い強階層の番組信号との多重化放送信号が受信され、多重分離部4でこれらの階層が分離された後、弱階層デコード部5,強階層デコード部6で夫々デコードされ、これら弱階層PW,強階層PSのいずれかが切替部7で選択されて表示装置8に供給される。伝送路復調部3では、受信した多重化放送信号から受信状況を示す信号品質値Aが抽出され、制御部9に供給される。制御部9では、速度検出部10からの移動体の走行速度を示す走行速度情報Bを基にこの走行速度に応じた閾値を設定し、この閾値と信号品質値Aとを比較して、この走行速度と受信状況に応じた切替部7の切替制御信号Cを生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタル放送信号、特に階層伝送により、同一内容の番組が高品質な映像信号及び音声信号を含む階層と低品質な映像信号及び音声信号を含む階層とで同時伝送されているデジタル放送信号を受信するデジタル放送受信装置に関する。
放送衛星を利用した衛星デジタル放送では、同じ放送番組が高品質な映像信号及び音声信号を含む階層の信号と低品質な映像信号及び音声信号を含む階層の信号とが多重化されて伝送される階層伝送が行なわれている。ここで、高品質な映像信号及び音声信号を含む階層の放送信号は、高い伝送レートで伝送されるものであって、このため、伝送誤りに比較的弱いものである。これに対し、低品質な映像信号及び音声信号を含む階層の放送信号は、低い伝送レートで伝送されるものであって、このため、伝送誤りに比較的強いものである。衛星デジタル放送では、前者が高階層の放送信号と呼ばれ、後者が低階層の放送信号と呼ばれている。
このような階層伝送に対応した受信機では、受信状況に応じて、即ち、受信状況が良好なときには、高階層の放送信号を受信し、降雨時など受信状況が低下したときには、低階層の放送信号を受信するものである。このような高階層の放送信号と低階層の放送信号との受信階層の切り替え方法としては、受信電界強度の変動に応じて、安定した映像の切替え表示を行なうことのできるデジタル放送受信機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、2003年12月より放送が開始された地上デジタル放送では、衛星デジタル放送と同様に、地上デジタル放送運用規定(ARIB TR−B14)で規定された階層伝送による放送が可能である。地上デジタル放送では、同じチャンネルの番組について、高い伝送品質を要するものであるが、伝送誤りに比較的弱い弱階層と呼ばれる階層のデジタル番組信号(以下、弱階層のデジタル番組信号という)と、低い伝送品質ではあるが、伝送誤りに比較的強い強階層と呼ばれる階層のデジタル番組信号(以下、強階層のデジタル番組信号という)とが多重化されて伝送される(以下、かかる放送信号をデジタル階層多重化信号という)。弱階層のデジタル番組信号では、高い伝送レートを確保できるため、番組の高品質な映像信号及び音声信号を伝送することができ、強階層のデジタル番組信号では、伝送レートが低いため、伝送される番組の映像信号及び音声信号は低品質となる。
ところで、地上デジタル放送を車載端末などの移動体で受信する場合、この移動体が通過する周囲の環境変化により、放送電波の受信状況は時々刻々と変動する。このような受信状況に応じて弱階層の番組信号と強階層の番組信号との受信階層の切り替えが行なわれるものであるが、かかる受信階層の切替え方法として、例えば、受信されるデジタル階層多重化信号のS/N比を参照し、受信品質が良好なときには、弱階層のデジタル番組信号を受信処理し、受信品質が良好でないときには、強階層のデジタル番組信号を受信処理するようにし、しかも、同じチャンネルの強階層の番組信号と弱階層の番組信号との間での受信切替えを判定するためのS/N比の閾値にヒステリシスを設け、さらに、強階層の番組信号から弱階層の番組信号に切り替える際に、S/N比が閾値より小さい場合であっても、S/N比の移動平均値が上昇していれば、弱階層の番組信号へ切り替える受信装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−78180号公報 特開2005−223549号公報
一般に、移動体では、その走行状態によって電波の受信状況が異なる。例えば、低速走行時では、受信電波の変動が緩やかであるのに対し、高速走行時では、受信電波の変動が激しい。また、停止時では、受信電波の変動が少なく、ほぼ一定の受信状況を保つ。
このように、走行状態によって受信状況が大きく異なる移動体受信においては、従来の受信階層切替え方法によると、走行状態によらず、常に一定の判定基準に基づいて受信階層の切替えが行なわれている。このため、高速走行時のように、受信電波の変動が激しいと仮定して判定基準を設定すると、高速走行時では、適切な受信階層の切替えを行なうことができるが、停止時では、不適切な判定基準が与えられることになり、受信階層の円滑な切替えを行なうことができない。逆に、受信電波の変動が小さいと仮定して判定基準を設定すると、停止時では、適切な受信階層の切替えを行なうことができるが、高速走行時では、不適切な判定基準が与えられてしまうことになる。上記文献では、S/N比の移動平均値が上昇しているか否かの判定は、過去のS/N比の所定サンプル分を取り出し、その平均を演算した値であり、受信状況の変動は一切考慮されていない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであって、その目的は、階層伝送により同一内容の番組が高品質な映像信号及び音声信号を含む階層と低品質な映像信号及び音声信号を含む階層で同時伝送されている場合において、移動受信時の走行速度に応じた階層切替えを行なうことにより、煩雑な階層切替えを低減し、視聴者にとって安定して見やすい映像信号及び音声信号を出力するデジタル放送受信装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、弱階層のデジタル番組信号と強階層のデジタル番組信号との階層多重化信号からなるデジタル放送信号を受信する移動体に搭載のデジタル放送受信装置であって、デジタル放送信号を受信し、所望チャンネルのデジタル階層多重化信号を選局する選局手段と、該選局手段により選局された所望チャンネルの該デジタル階層多重化信号を復調処理及び誤り訂正処理し、かつ該デジタル階層多重化信号の信号品質に関する信号品質情報を検出する伝送路復調手段と、該伝送路復調手段で処理された該所望チャンネルのデジタル階層多重化信号を弱階層のデジタル番組信号と強階層のデジタル番組信号とに分離する多重分離手段と、該多重分離手段で分離された弱階層のデジタル番組信号を弱階層のアナログ番組信号に復号する弱階層デコード手段と、該多重分離手段で分離された強階層のデジタル番組信号を強階層のアナログ番組信号に復号する強階層デコード手段と、該弱階層のアナログ番組信号と該強階層のアナログ番組信号とのいずれかを選択し、表示手段に供給する切替手段と、該移動体の走行速度を検出し、走行速度情報を出力する速度検出手段と、該切替手段の切替え動作を制御する制御手段とを備え、該制御手段は、該伝送路復調手段で検出された該信号品質情報と該速度検出手段からの該走行速度情報とに応じて、該切替手段を切替え制御することを特徴とするものである。
また、本発明は、前記制御手段が、前記走行速度情報を基に前記移動体の走行状態を検出し、該走行状態に応じた値の閾値を設定するための閾値設定手段と、該閾値と受信中の前記デジタル階層多重化信号の信号品質情報とを比較し、前記切替手段で選択すべき前記階層のアナログ番組信号を判定し、前記切替手段を制御するための切替制御信号を出力する比較手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、本発明は、前記制御手段が、前記走行速度情報を基に前記移動体の走行状態を検出し、該走行状態に応じて異なる数値範囲を設定して、該数値範囲の上限値もしくは下限値を閾値とする閾値設定手段と、該閾値と受信中の前記デジタル階層多重化信号の信号品質情報とを比較して、前記切替手段で選択すべき前記階層のアナログ番組信号を判定し、前記切替手段を制御するための切替制御信号を出力する比較手段とを備え、該閾値設定手段が、該比較手段の判定結果に基づいて、該閾値を該上限値もしくは該下限値とすることを特徴とするものである。
また、本発明は、前記制御手段が、前記走行速度情報を基に前記移動体の走行状態を検出し、該走行状態に応じて異なる平均化時間を設定する平均化時間設定手段と、該平均化時間毎に前記信号品質値を平均化する信号品質値制御手段とを備え、該信号品質値制御手段で平均化された前記信号品質値が前記比較手段に供給されることを特徴とするものである。
また、本発明は、弱階層のデジタル番組信号と強階層のデジタル番組信号との階層多重化信号からなるデジタル放送信号を受信する移動体に搭載のデジタル放送受信装置であって、デジタル放送信号を受信し、所望チャンネルのデジタル階層多重化信号を選局する選局手段と、該選局手段により選局された所望チャンネルの該デジタル階層多重化信号を復調処理及び誤り訂正処理し、かつ該デジタル階層多重化信号の信号品質に関する信号品質情報を検出する伝送路復調手段と、該伝送路復調手段で処理された該所望チャンネルのデジタル階層多重化信号を弱階層のデジタル番組信号と強階層のデジタル番組信号とに分離する多重分離手段と、該多重分離手段で分離された弱階層のデジタル番組信号を弱階層のアナログ映像信号とアナログ音声信号とに復号する弱階層デコード手段と、該多重分離手段で分離された強階層のデジタル番組信号を強階層のアナログ映像信号とアナログ音声信号とに復号する強階層デコード手段と、該弱階層のアナログ映像信号と該強階層のアナログ映像信号とのいずれかを選択し、映像表示手段に供給する第1の切替手段と、該弱階層のアナログ音声信号と該強階層のアナログ音声信号とのいずれかを選択し、音声出力手段に供給する第2の切替手段と、該移動体の走行速度を検出し、走行速度情報を出力する速度検出手段と、該第1,第2の切替手段の切替え動作を制御する制御手段とを備え、該制御手段は、該伝送路復調手段で検出された該信号品質情報と該速度検出手段からの該走行速度情報とに応じて、該第1,第2の切替手段を切替え制御することを特徴とするものである。
また、本発明は、前記制御手段が、前記走行速度情報を基に前記移動体の走行状態を検出し、該走行状態に応じた値であって、かつ前記アナログ映像信号に対する第1の閾値と前記アナログ音声信号に対する第2の閾値とを設定するための閾値設定手段と、該第1の閾値と受信中の前記デジタル階層多重化信号の信号品質情報とを比較し、前記第1の切替手段で選択すべき前記階層のアナログ映像信号を判定して前記第1の切替手段を制御するための第1の切替制御信号を出力する第1の比較手段と、該第2の閾値と受信中の前記デジタル階層多重化信号の信号品質情報とを比較し、前記第2の切替手段で選択すべき前記階層のアナログ音声信号を判定して前記第2の切替手段を制御するための第2の切替制御信号を出力する第2の比較手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、階層伝送により同一内容の番組が、高品質な映像信号及び音声信号を含む階層と、低品質な映像信号及び音声信号を含む階層とで同時伝送されている場合において、移動受信時の走行速度に応じた階層切替えを行なうことにより、煩雑な階層切替えを低減し、視聴者にとって安定して見やすい映像や音声を提供することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明によるデジタル放送受信装置の第1の実施形態を示すブロック図であって、1はアンテナ、2は選局部、3は伝送路復調部、4は多重分離部、5は弱階層デコード部、6は強階層デコード部、7は切替部、8は表示装置、9は制御部、10は速度検出部である。
同図において、この実施形態は乗用車などの移動体に搭載されている。アンテナ1により、各チャンネルの番組がデジタル階層多重化信号をなすデジタル放送番組信号の放送電波が受信される。受信されたデジタル放送番組信号は選局部2に供給され、希望チャンネルのデジタル階層多重化信号が選局される。この選局された希望チャンネルのデジタル階層多重化信号は伝送路復調部3に供給される。伝送路復調部3は、デジタル階層多重化信号を復調及び誤り訂正処理し、トランスポートストリーム信号として多重分離部4に供給するとともに、このデジタル階層多重化信号の信号品質に関する値(以下、信号品質値という)Aを検出し、制御部9に供給する。
この信号品質値Aは、受信したデジタル階層多重化信号との同期状態や搬送波電力対雑音電力比(CNR(Carrier to Noise Ratio)),誤り訂正処理でのビット誤り率,AGC制御電圧,変調誤差比(MER(Modulation Error Ratio))などから算出される値を想定している。ここでは、信号品質値Aが大きい場合には、受信状況が良いものであり、信号品質値Aが小さい場合には、受信状況が悪いものとする。
多重分離部4は、伝送路復調部3から供給されるトランスポートストリーム信号を弱階層のデジタル番組信号と強階層のデジタル番組信号とに分離する。分離された弱階層のデジタル番組信号は、弱階層デコード部5に供給されてアナログの番組信号である弱階層の番組信号PWにデコードされ、分離された強階層のデジタル番組信号は強階層デコード部6に供給されてアナログの番組信号である強階層の番組信号PSにデコードされる。これら弱階層の番組信号PWと強階層の番組信号PSとは切替部7に供給され、これらのいずれか一方の番組信号が選択されて表示装置8に供給される。表示装置8では、供給される弱階層の番組信号PWまたは強階層の番組信号PSによる番組表示が行なわれる。また切替部7における映像信号の選択は、制御部9により制御される。
切替部7による番組信号の選択は、制御部9からの切替制御信号Cによって制御される。制御部9は、速度検出部10で検出されるこの実施形態が搭載された移動体の走行速度の情報(走行速度情報)Bが供給され、この走行速度情報Bと伝送路復調部3から供給される信号品質値Aとから選択すべき受信階層(上記の弱階層の番組信号PWまたは強階層の番組信号PS)を判定し、この判定結果に応じた切替制御信号Cで切替部7を制御する。
ここで、上記の弱階層及び強階層は地上デジタル放送運用規定(ARIB TR-B14)に規定されており、高い伝送品質を保持できるが、伝送誤りに比較的弱い階層を弱階層といい、低い伝送品質ではあるが、伝送誤りに比較的強い階層を強階層という。弱階層では、高い伝送レートを確保できるため、高品質な映像信号及び音声信号の番組信号が伝送され、強階層では、低い伝送レートにより、低品質な映像信号及び音声信号の番組信号が伝送される。この第1の実施形態では、上記のように、同一チャンネルの番組(同一内容の番組)が、弱階層の番組信号と強階層の番組信号として、多重化されて放送されているものとしている。
図2は図1における制御部9の一具体例の要部を示すブロック図であって、9aは閾値設定部、9bは比較部である。
同図において、速度検出部10(図1)からの走行速度情報Bは閾値設定部9aに供給され、この走行速度情報Bによって検出される移動体の走行状態に応じた信号品質値Aの閾値Dが出力される。この閾値Dは比較部9bに供給されて設定され、伝送路復調部3から供給される信号品質値Aとを比較され、その比較結果に応じた切替制御信号Cが生成される。
図3は図2における制御部9の切替制御信号の生成処理を示すタイミング図であって、図2に対応する信号には同一符号をつけている。図3(a),(b),(c)の時間軸は一致しているものとする。
なお、ここでは、信号品質値Aが閾値Dよりも大きいときには、弱階層の番組信号PWを選択し、信号品質値Aが閾値Dよりも小さいときには、強階層の番組信号PSを選択するように、切替部7(図1)を制御する切替制御信号Cが生成されるものとする。切替部7で弱階層の番組信号PWが選択された状態を、以下、弱階層番組受信状態といい、切替部7で強階層の番組信号PSが選択された状態を、以下、強階層番組受信状態という。
図3(a)は移動体が停止状態から徐々に加速し、一定速度に達するまでの走行速度Vの変化を示すものであって、速度検出部10では、この走行速度の変化に応じた値が変化する走行速度情報Bが得られる。ここで、この移動体の状態は、走行速度に応じて、走行速度V=0の停止状態とV=V1までのV>0の低速走行状態と走行速度V>V1の高速走行状態とに分けられ、停止状態にある時刻t1までの時間区間を停止区間T1、低速走行状態にある時刻t1から時刻t2までの時間区間を低速走行区間T2、高速走行状態にある時刻t2以降の時間区間を高速走行区間T3としている。
図3(b)は、伝送路復調部3(図1)で得られる信号品質値Aと、閾値設定部9a(図2)で得られる図3(a)に示す移動体の走行状態に応じた信号品質値Aの閾値Dとを示すものである。この閾値Dは移動体の走行状態に応じて(より具体的には、上記の走行区間T1,T2,T3毎に)変化する。
また、図3(c)は図3(b)での比較結果による切替制御信号Cを示すものである。
以下、図3(a)〜(c)を用いてこの第1の実施形態の動作を説明する。
移動体が停止状態にある停止区間T1では、受信電波強度の増減の変動が少なく、安定した受信状況が得られるものであるから、信号品質値Aの閾値Dが最も小さい値D1に設定され、受信電波強度がある程度低くとも、弱階層の番組信号PWが受信できて(弱階層番組受信状態として)高画質の映像が表示されるようにする。移動体が低速走行状態にある低速走行区間T2では、移動体が停止状態にあるときよりも、受信電波強度の増減の変動がより顕著に現われる可能性があって、弱階層の番組信号PWの品質低下が顕著に生ずる可能性があるものであるから、移動体が停止状態にあるときよりも、さらに、受信電波強度が高いときに弱階層の番組信号PWが受信できるようにするために、信号品質値Aの閾値Dを停止区間T1のときの値D1よりも高い値D2とする。移動体が高速走行状態にある高速走行区間T3では、受信電波強度の増減の変動が最も顕著に現われる可能性があって、弱階層の番組信号PWの品質低下が最も顕著に生ずる可能性があるものであるから、移動体が低速走行状態にあるときよりもさらに受信電波強度が高いときに弱階層の番組信号PWが受信できるようにするために、信号品質値Aの閾値Dを低速走行区間T2にあるときの値D2よりもさらに高い値D3とする。
いま、移動体が停止状態にある停止区間T1で受信電波強度にほとんど増減の変動がなく、安定してかつ高く、図3(b)に示すように、信号品質値Aが安定してそのときの閾値D1よりも高いものとすると、比較部9b(図2)から得られる切替制御信号Cは、図3(c)に示すように、弱階層の番組信号PWを選択するための“H”レベルの信号となる。移動体が移動を開始して低速走行区間T2となると(時刻t1)、受信電波強度の増減の変動が多くなるが、これでも、走行速度がVXとなる時刻tXまでは、引き続き受信電界強度が比較的安定して高く、信号品質値Aがそのときの閾値D2以上であるものとすると、この場合も、比較部9bから得られる切替制御信号Cは、図3(c)に示すように、弱階層の番組信号PWを選択するための“H”レベルの信号となる。移動体の走行速度Vが走行速度VXを越えてさらに高くなると(時刻tx)、受信電波強度の増減の変動がさらに頻繁となるが、これとともに、受信電波強度が低下して信号品質値Aがそのときの閾値D2よりも小さくなると、比較部9bから得られる切替制御信号Cは、図3(c)に示すように、強階層の番組信号PSを選択するための“L”レベルの信号となる。そして、移動体が高速走行状態の高速走行区間T3になると(時刻t2)、同じ周囲環境が維持されている場合、受信電波強度の増減の変動がさらに頻繁となるが、ここで、受信電波強度がいくらか安定化し、かつ受信電波強度が高くなって、信号品質値Aがそのときの閾値D3を越えるような受信状態となったとすると(時刻t3)、比較部9bから得られる切替制御信号Cは、図3(c)に示すように、弱階層の番組信号PWを選択するための“H”レベルの信号となる。
このように、この第1の実施形態では、受信電波強度の変動が小さい移動体の停止状態の場合には、信号品質値Aの閾値Dは番組の弱階層受信に必要な最小の値に設定されることになり、これより、弱階層番組受信状態をできる限り長く安定して継続させることが可能となる。また、受信電波強度の変動が大きい移動体の走行中では、信号品質値Aの閾値Dが停止状態にあるときに比べて大きい値に設定されることになり、これより、番組の弱階層受信中に受信状況が低下した場合には、弱階層の番組信号PWによる映像が乱れる受信状況まで信号品質値Aが低下する前に、強階層番組受信状態に切り替えることが可能となる。また、受信電波強度が上昇していく場合には、番組の弱階層受信が充分に可能な状態に信号品質値Aが回復するまで、番組の強階層受信を継続させることが可能である。
なお、ここでは、移動体の走行状態(停止状態も含む)を停止状態(停止区間T1),低速走行状態(低速走行区間T2)及び高速走行状態(高速走行区間T3)の3状態を設定し、夫々毎に信号品質値Aの閾値Dを設ける場合について説明したが、これのみに限るものではなく、設定する走行状態を2つの状態としてもよいし、また、4以上の状態としてもよい。
また、上記の閾値D1,D2,D3は夫々、閾値設定部9aに走行区間T1,T2,T3に対応して、例えば、テーブルなどにより、格納されており、走行速度情報Bによって走行区間が検出されると、これに対応する閾値が読み出されて比較部9bに供給される。
図4は本発明によるデジタル放送受信装置の第2の実施形態における制御部9の一具体例の要部を示すブロックであって、9a’は閾値設定部であり、図2に対応する部分には同一符号をつけている。なお、この第2の実施形態も、全体構成は図1に示す構成と同様である。
同図において、閾値設定部9a’は、速度検出部10からの走行速度情報Bに基づいて移動体の走行状態を検出し、この走行状態に応じた閾値Dを比較部9bに供給するが、さらに、後述するように、比較部9bから出力される切替制御信号Cのレベル反転毎に(即ち、切替部7で弱階層の番組信号PWと強階層の番組信号PSとの選択切り替え(弱階層番組受信状態と強階層番組受信状態の切り替え)が行なわれる毎に)、閾値Dを変更する。
図5は図4における制御部9の切替制御信号Cの生成処理を示すタイミング図である。
図5(a)は、移動体の走行速度Vの変化を示すものであって、速度検出部10(図1)では、この走行速度Vの変化に応じた値が変化する走行速度情報Bが得られる。ここで、この移動体の状態は、図3(a)の場合と同様であって、走行速度Vに応じて、走行速度V=0の停止状態とV=V1までのV>0の低速走行状態と走行速度V>V1の高速走行状態とに分けられ、停止状態にある時刻t1までの時間区間を停止区間T1、低速走行状態にある時刻t1から時刻t2までの時間区間を低速走行区間T2、高速走行状態にある時刻t2以降の時間区間を高速走行区間T3としている。
図5(b)は、伝送路復調部3(図1)で得られる信号品質値Aと、閾値設定部9a’(図4)で得られる図5(a)に示す移動体の走行状態に応じた信号品質値Aの閾値Dとを示すものである。
ここで、閾値Dとしては、移動体の走行状態に応じて異なる設定範囲ΔDの上限閾値Dmax,下限閾値Dminが用いられ、閾値設定部9a’(図4)は、速度検出部10(図1)からの走行速度情報Bによって移動体の走行状態(停止状態,低速走行状態,高速走行状態)を検出し、その走行状態に応じて、そのときに設定される閾値Dの範囲ΔDの上限閾値Dmax,下限閾値Dminのいずれか一方を比較部9b(図4)に閾値Dとして供給する。この比較部9bでは、かかる閾値Dを用いて、上記のように、切替部7(図1)の弱階層の番組信号PWと強階層の番組信号PSとの受信切替判定(番組の弱階層受信と番組の強階層受信との切り替え判定)が行なわれるが、番組の弱階層受信から番組の強階層受信への切替の判定には、下限閾値Dminが用いられ、番組の強階層受信から番組の弱階層受信への受信切替の判定には、上限閾値Dmaxが用いられる。なお、閾値設定部9a’には、移動体の走行状態に応じたかかる下限閾値Dmin,上限閾値Dmaxが格納されており、これらが比較部9bからの切替制御信号Cのレベル反転タイミングで読み出されて比較部9bに供給される。
図5(c)は切替制御信号C(切替部7(図1)の切替状態)を示すものである。
次に、図5(a)〜(c)を用いて、この第2の実施形態の動作を説明する。
移動体が停止状態にある停止区間T1では、受信電波強度の増減の変動が少なく、安定した受信状況が得られるものであるから、受信電波強度が比較的低くとも、弱階層の番組信号PWが受信できて高画質の映像が表示されるように、閾値Dの範囲ΔDは最も低い範囲ΔD1に設定される。そして、この設定範囲ΔD1の最大値を上限閾値D1max、最小値を下限閾値D1minとすると、閾値設定部9a’は、この停止区間T1では、まず、この設定範囲ΔD1の下限閾値D1minを閾値Dの初期値として比較部9bに設定する。比較部9bでは、信号品質値Aがこの下限閾値D1minと比較され、この比較結果に応じた切替制御信号Cが生成される。ここでは、受信電波強度にほとんど増減の変動がなく、安定してかつ高く、図5(b)に示すように、信号品質値Aが安定してそのときの下限閾値D1minよりも高いものとすると、比較部9bから得られる切替制御信号Cは、図5(c)に示すように、切替部7(図1)が弱階層の番組信号PWを選択するための“H”レベルの信号となる。従って、弱階層の番組信号PWを受信する弱階層番組受信状態が設定される。
移動体が走行を開始して低速走行状態の低速走行区間T2になると(時刻t1)、移動体が停止状態にあるときよりも、受信電波強度の増減の変動が顕著に現われる可能性があり、弱階層の番組信号PWの品質低下がより顕著に生ずるものであるから、移動体が停止状態にあるときよりも、さらに、受信電波強度が高いときに弱階層の番組信号PWが受信できるようにするために、閾値Dの設定範囲ΔDを停止区間T1のΔD1よりも高いΔD2とする。そして、停止区間T1でそのときの下限閾値D1minが用いられていたので、この停止区間T1に続く低速走行区間T2でも、閾値設定部9a’は、このときの閾値Dの下限閾値D2min,上限閾値D2maxの設定範囲ΔD2での下限閾値D2minを、下限閾値D1minに代えて、比較部9bに送る。比較部9bでは、信号品質値Aがこの下限閾値D2minと比較され、この比較結果に応じた切替制御信号Cが生成される。ここでは、停止区間T1から低速走行区間T2に切り替わったときには(時刻t1)、受信電波強度にほとんど増減の変動がなく、安定してかつ高く、図4(b)に示すように、信号品質値Aが安定してそのときの下限閾値D2minよりも高いものとすると、比較部9bから得られる切替制御信号Cは、図5(c)に示すように、切替部7(図1)が弱階層の番組信号PWを選択するための“H”レベルの信号となる。従って、弱階層の番組信号PWの受信する弱階層番組受信状態が継続する。
移動体の走行速度Vが走行速度VXを越えてさらに高くなり、受信電波強度の増減の変動がさらに頻繁となるが、これとともに、受信電波強度が低下して信号品質値Aがそのときの閾値Dの設定範囲ΔD2の下限閾値D2minよりも小さくなると(時刻tx)、比較部9bから得られる切替制御信号Cは、図5(c)に示すように、強階層の番組信号PSを選択するための“L”レベルの信号となる。これにより、切替部7(図1)は、弱階層の番組信号PWから強階層の番組信号PSへと選択を切り替え、強階層の番組信号PSを受信する強階層番組受信状態となる。
そして、このように、切替制御信号Cのレベルが“H”から“L”に反転すると、閾値設定部9a’はこのレベル反転を検出し、比較部9bに供給する閾値Dをその設定範囲ΔD2の上限閾値D2maxに変更する。これにより、比較部9bは信号品質値Aをこの上限閾値D2maxと比較する。
移動体の走行速度Vがさらに増し、速度V1以上の高速走行状態の高速走行区間T3になると(時刻t2)、閾値設定部9a’は、閾値の設定範囲を設定範囲ΔD2よりも高い下限閾値D3min,上限閾値D3maxの設定範囲ΔD3とし、上記の上限閾値D2maxの代わりに、この設定範囲ΔD3の上限閾値D3maxを閾値Dとして比較部9bに供給する。比較部9bは、信号品質値Aを上限閾値D3maxと比較し、信号品質値Aが上限閾値D3maxを越えないと、“L”レベルの切替制御信号Cを継続して出力する。従って、切替部7(図1)は、強階層の番組信号PSを選択し続け、強階層の番組信号PSを受信する強階層番組受信状態が継続する。
かかる高速走行区間T3において、例えば、周囲環境が良好となって、受信電波強度がいくらか安定化し、かつ受信電波強度が高くなって、信号品質値Aがそのときの閾値Dである上限閾値D3maxを越えるような受信状態となったとすると(時刻t3)、比較部9bから得られる切替制御信号Cは、図5(c)に示すように、弱階層の番組信号PWを選択するための“H”レベルの信号となる。従って、強階層番組受信状態から弱階層番組受信状態に切り替わる。
これとともに、切替制御信号Cのレベルが“L”から“H”に反転すると、閾値設定部9a’はこのレベル反転を検出し、比較部9bに供給する閾値Dをその設定範囲ΔD3の下限閾値D3minに変更する。これにより、比較部9bは信号品質値Aをこの下限閾値D3minと比較する。
以下同様にして、移動体の走行状態に応じて、比較部9bで用いられる閾値Dを規定する設定範囲ΔDが変更され、さらに、比較部9bからの切替制御信号Cがレベル反転する毎に、そのときの設定範囲ΔDの比較部9bで閾値Dとして用いられる下限閾値Dminと上限閾値Dmaxとの切り替えが行なわれる。この場合、切替制御信号Cが“H”から“L”に切り替わったときには(即ち、強階層番組受信状態では)、そのときの設定範囲ΔDの上限閾値Dmaxが比較部9bで受信切替判定の閾値Dとして用いられ、切替制御信号Cが“L”から“H”に切り替わったときには(即ち、弱階層番組受信状態では)、そのときの設定範囲ΔDの下限閾値Dminが比較部9bで受信切替判定の閾値Dとして用いられる。
上記の閾値D1,D2,D3の下限閾値Dminと上限閾値Dmaxとは夫々、閾値設定部9a’に走行区間T1,T2,T3に対応して、例えば、テーブルなどにより、格納されており、走行速度情報Bによって走行区間が検出されると、これに対応する閾値の下限閾値Dminまたは上限閾値Dmaxが読み出されて比較部9bに供給され、比較部9bからの切替制御信号Cのレベル反転により、同じ閾値Dの設定範囲ΔDの下限閾値Dminと上限閾値Dmaxと読出しの切替えが行なわれる。
なお、以上の説明では、移動体の停止区間T1で比較部9bが設定範囲ΔD1の下限閾値D1minを閾値Dとして動作するものであったが、閾値設定部9a’によって比較部9bに設定範囲ΔD1の下限閾値D1minが初期の閾値Dとして設定されても、この停止区間T1で受信電波強度が低い受信状況にあって、信号品質値Aがこの下限閾値D1minよりも小さい場合には、比較部9bから出力される切替制御信号Cは“L”レベルの信号となり、これを閾値設定部9a’が検出して、比較部9bへの閾値Dをこの設定範囲ΔD1の上限閾値D1maxに変更し、強階層番組受信状態とする。これ以降の動作は、上記の説明の通りである。
また、ここでは、移動体の走行状態を停止状態(停止区間T1),低速走行状態(低速走行区間T2)及び高速走行状態(高速走行区間T3)の3通りの走行状態を設定し、夫々毎に信号品質値Aの閾値Dを設ける場合について説明したが、これのみに限るものではなく、設定する走行状態を2つの状態としてもよいし、また、4以上の状態としてもよい。
さらに、閾値Dの設定範囲ΔDの大きさを、移動体の走行状態(走行速度V=0の状態も含む)に応じて異ならせるようにしてもよい。例えば、停止区間T1では、下限閾値D1minを弱階層を受信するために必要最小の信号品質値を、変調方式などによって異なるが、例えば、20dBとし、上限閾値D1maxを22dBとする。また、低速走行区間T2では、下限閾値D2minを22dBとし、上限閾値D2maxを25dBとする。さらに、高速走行区間T3では、下限閾値D3minを24dBとし、上限閾値D3maxを28dBとする(なお、かかる数値は一例として示すものであって、本発明がかかる数値例によって限定されるものではない)。
以上のように、この第2の実施形態では、移動体の走行状態に毎に2種類の閾値を持たせることにより、受信状況が激しく変動する場合での、番組の弱階層受信から番組の強階層受信への切り替えと、番組の強階層受信から番組の弱階層受信への切り替えとが頻繁に行なわれる現象を低減することが可能となる。
図6は本発明によるデジタル放送受信装置の第3の実施形態における制御部9の一具体例を示すブロック図であって、9cは平均化時間設定部、9dは信号品質値制御部であり、図2に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。なお、この第3の実施形態も、その全体構成は図1に示す第1の実施形態と同様である。
同図において、伝送路復調部3(図1)からの信号品質値Aは信号品質値制御部9dに供給され、平均化時間設定部9cで設定される平均化時間Ta毎に平均化される。平均化された信号品質値Aは比較部9bに供給され、図2に示す制御部9と同様、閾値設定部9aからの閾値Dと比較されて、その比較結果に応じた切替制御信号Cが生成される。
いま、平均化時間Ta内にn個の供給される信号品質値Aが供給されるものとすると、これらn個の信号品質値A1,A2,……,Anが累積加算され、その累積加算値を個数nで除算することにより、平均化時間Taで平均化された信号品質値Aが得られる。かかる平均化が平均化時間設定部9cで設定される平均化時間Ta毎に行なわれる。
平均化時間設定部9cは、速度検出部10(図1)からの走行速度情報Bを基に移動体の走行状態(上記の停止状態,低速走行状態,高速走行状態)を検出し、かかる走行状態に応じた平均化時間Taを信号品質値制御部9dに設定する。
図7は図6に示すこの制御部9の信号品質値Aの平均化動作を示すタイミングチャートである。
図7(a)は移動体の走行速度Vの変化を示すものであって、この変化は図3(a),図5(a)と同様であり、走行速度に応じて停止区間T1,低速走行区間T2,高速走行区間T3からなるものとしている。
図7(b)は平均化時間設定部9cによって信号品質値制御部9dに設定される平均化時間Taを示すものである。平均化時間設定部9cには、停止区間T1,低速走行間T2,高速走行区間T3区間毎に平均化時間Taが設定されており、これら走行区間T1,T2,T3に設定されている夫々の平均化時間をTa1,Ta2,Ta3とすると、停止区間T1では、受信電波の変動が最も少ないから、平均化時間Ta1を最も短くし、高速走行区間T3では、受信電波の変動が最も激しいから、平均化時間Ta3を最も長くし、低速走行区間T2の平均化時間Ta2を平均化時間Ta1,Ta3の中間の長さとする。
なお、かかる平均化時間Ta1,Ta2,Ta3は、平均化時間設定部9cで走行区間T1,T2,T3に対応付けて、例えば、テーブルなどにより、記憶されている。
平均化時間設定部9cは、走行速度情報Bを基にその時々の移動体の走行状態を検出し、停止区間T1のときには、最短の平均化時間Ta1を信号品質値制御部9dに設定する。信号品質値制御部9dは供給される信号品質値Aをこの平均化時間Ta1毎に平均化し、停止区間T1に図7(c)に示すように得られる平均化された信号品質値Aを比較部9bに供給する。低速走行区間T2では、平均化時間設定部9cは、該当する平均化時間Ta2を信号品質値制御部9dに設定する。信号品質値制御部9dは供給される信号品質値Aをこの平均化時間Ta2毎に平均化し、低速走行区間T2に図7(c)に示すように得られる平均化された信号品質値Aを比較部9bに供給する。高速走行区間T3では、平均化時間設定部9cは、該当する最長の平均化時間Ta3を信号品質値制御部9dに設定する。信号品質値制御部9dは供給される信号品質値Aをこの平均化時間Ta3毎に平均化し、高速走行区間T3に図7(c)に示すように得られる平均化された信号品質値Aを比較部9bに供給する。
比較部9bでは、信号品質値制御部9dからの平均化された信号品質値Aと閾値設定部9aからの該当する走行区間に対する閾値Dと比較し、その比較結果に応じてレベルが“H”または“L”となる切替部7(図1)の切替制御信号Cを生成出力する。
このようにして、この第3の実施形態では、受信電波の変動が小さい停止区間T1では、一定の受信状況を保持する期間が長いため、平均化時間Taは短く設定しておき、もし受信状況が上昇または低下した場合には即座に受信階層の切替えを行なうことができる。また、受信電波の変動が大きい走行中の場合には、平均化時間Taを長く設定することにより、受信状況が激しく増減変動することによる受信階層の切り替わり、即ち、弱階層受信から強階層受信へ、あるいは強階層受信から弱階層受信への切り替わりが頻繁に生ずるといった現象を低減することが可能である。
なお、信号品質値Aの平均化処理としては、平均化時間Ta内でのn個の信号品質値を加算する際、時間的に早い信号品質値ほど小さい係数を掛け合わせ、時間的に後になる信号品質値ほど大きい係数を掛け合わせてるようにし、夫々の信号品質値に重み付けをして加算することにより、平均化するようにしてもよい。
また、図6に示す制御部9の閾値設定部9aは、図2に示す閾値設定部9aのように、各走行区間T1,T2,T3毎に異なる1つずつの予め決められた閾値D1,D2,D3を比較部9bに設定するものとしたが、図4に示す制御部9の閾値設定部9aのように、走行区間T1,T2,T3毎に異なる設定範囲での上限閾値Dmaxあるいは下限閾値Dminを比較部9bに設定するようにしてもよい。
さらに、上記第1〜第3の実施形態において、切替部7が弱階層の番組信号PWを選択しているときには、強階層デコード部6のデコード処理を停止し、切替部7が強階層の番組信号PSを選択しているときには、弱階層デコード部5のデコード処理を停止するようにしてもよい。
図8は本発明によるデジタル放送受信装置の第4の実施形態を示すブロック図であって、7aは映像切替部、7bは音声切替部、8aは映像表示部、8bは音声表示部であり、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
先に図1で示した第1〜第3の実施形態では、弱階層デコーダ5,強階層デコーダ6から出力される信号はアナログの番組信号であって、番組の映像信号と音声信号とからなるものとし、かかる番組信号が表示装置8に供給されて映像と音声との表示(再生)が行なわれるものとしたが、この第4の実施形態では、番組の映像信号と音声信号とが別々に切替部で選択され、映像表示部と音声出力部とに供給されるようにしたものである。
即ち、図8において、弱階層デコード部5は、多重分離部4からの弱階層のデジタル番組信号をアナログの弱階層の番組信号にデコードするとともに、この番組信号から弱階層の映像信号VWと音声信号AWとに分離し、この弱階層の映像信号VWを映像切替部7aに、弱階層の音声信号AWを音声切替部7bに供給する。また、強階層デコード部6は、多重分離部4からの強階層のデジタル番組信号をアナログの強階層の番組信号にデコードするとともに、この番組信号から強階層の映像信号VSと音声信号ASとに分離し、この強階層の映像信号VSを映像切替部7aに、強階層の音声信号ASを音声切替部7bに供給する。
映像切替部7aは、制御部9からの映像信号切替制御信号CVにより、切り替え制御され、音声切替部7bは、制御部9からの音声信号切替制御信号CAにより、切り替え制御される。かかる切替制御信号CV,CAにより、映像切替部7aが弱階層の映像信号VWを選択するときには、音声切替部7bが弱階層の音声信号AWを選択して、夫々映像表示部8aと音声出力部8bとに供給し(即ち、弱階層番組受信状態)、また、映像切替部7aが強階層の映像信号VSを選択するときには、音声切替部7bが強階層の音声信号ASを選択して、夫々映像表示部8aと音声出力部8bとに供給する(即ち、強階層番組受信状態)。
図9は図8における制御部9の一具体例を示すブロック図であって、9a”は閾値設定部、9b1,9b2は比較部である。
同図において、閾値設定部9a”には、先の実施形態と同様の走行区間T1,T2,T3毎の弱階層の映像信号VWの受信と強階層の映像信号VSとの受信との切り替えタイミングを判定するための閾値(以下、映像信号用閾値という)DVと、弱階層の音声信号AWの受信と強階層の音声信号ASの受信と切り替えタイミングを判定するための閾値(以下、音声信号用閾値という)DAとが記憶されている。 閾値設定部9a”は、速度検出部10からの走行速度情報Bを基に、T1,T2,T3の走行区間のいずれかを検出し、検出した走行区間に該当する映像信号用閾値DVを比較部9b1に、同じく該当する音声信号用閾値DAを比較部9b2に夫々設定する。比較部9b1では、伝送路復調部3(図8)から供給される信号品質値Aがこのとき設定されている映像信号用閾値DVと比較され、その比較結果に応じた映像信号切替制御信号CVが生成されて映像切替部7a(図8)に供給される。また、比較部9b2では、伝送路復調部3から供給される信号品質値Aがこのとき設定されている音声信号用閾値DAと比較され、その比較結果に応じた音声信号切替制御信号CAが生成されて音声切替部7b(図8)に供給される。
図10は図8における制御部9の切替制御信号CV,CAの生成処理を示すタイミングチャートである。
図10(a)は移動体の走行速度Vの変化を示すものであって、この変化は図3(a),図5(a)と同様であり、走行速度に応じて停止区間T1,低速走行区間T2,高速走行区間T3からなるものとしている。
図10(b)は、伝送路復調部3(図8)で得られる信号品質値Aと、閾値設定部9a’(図8)で得られる図10(a)に示す移動体の走行区間に応じた信号品質値Aの閾値DV,DAとを示すものである。
また、図10(c)は図10(b)での比較結果による切替制御信号CV,CAを示すものである。
以下、図10(a)〜(c)を用いてこの第4の実施形態の動作を説明する。
移動体が停止状態にある停止区間T1では、閾値設定部9a”が該当する映像信号用閾値DV1を比較部9b1に設定し、該当する音声信号用閾値DA1を比較部9b2に設定する。この映像信号用閾値DV1は映像信号用閾値DVのうちで最小値のものであり、同様に、この音声信号用閾値DA1は音声信号用閾値DAのうちで最小値のものである。停止区間T1では、受信電波強度の増減の変動が少なく、安定した受信状況が得られるものであるから、先の実施形態と同様、映像信号用閾値DV,音声信号用閾値DAともに、最小値の映像信号用閾値DV1,音声信号用閾値DA1を用いる。
移動体が低速走行状態にある低速走行区間T2では、閾値設定部9a”が該当する映像信号用閾値DV2を比較部9b1に設定し、該当する音声信号用閾値DA2を比較部9b2に設定する。この映像信号用閾値DV2は、停止区間T1に比べ、受信電波強度の増減の変動が顕著に現われる可能性が高く、弱階層の番組信号の品質低下が顕著に生ずる可能性があるものであるから、映像信号用閾値DV1よりも大きな値のものであり、同様に、この音声信号用閾値DA2も、停止区間T1での音声信号用閾値DA1よりも大きな値のものである。
移動体が高速走行状態にある高速走行区間T3では、閾値設定部9a”が該当する映像信号用閾値DV3を比較部9b1に設定し、該当する音声信号用閾値DA3を比較部9b2に設定する。この映像信号用閾値DV3は、高速走行区間T3で受信電波強度の増減の変動が最も顕著に現われる可能性があり、弱階層の番組信号の品質低下が最も顕著に生ずる可能性があるものであるから、映像信号用閾値DVのうちで最大の値のものであり、同様に、この音声信号用閾値DA3も、音声信号用閾値DAのうちで最大の値のものである。
なお、かかる映像信号用閾値DV1〜DV3や音声信号用閾値DA1〜DA3は、閾値設定部9a”において、走行区間T1,T2,T3と対応付けて、例えば、テーブルとして記憶されている。
いま、移動体が停止した停止区間T1では、閾値設定部9a”から比較部9b1に最小値の映像信号用閾値DV1が設定され、比較部9b2に最小値の音声信号用閾値DA1が設定される。この停止区間T1で受信電波強度にほとんど増減の変動がなく、安定してかつ高く、図10(b)に示すように、信号品質値Aが安定してそのときの映像信号用閾値DV1や音声信号用閾値DA1よりも高いものとすると、図10(c)に示すように、比較部9b1から出力される映像信号切替制御信号CVは“H”の信号であり、比較部9b2から出力される音声信号切替制御信号CAも“H”の信号である。従って、映像切替部7a(図8)が弱階層の映像信号VWを選択し、音声切替部7b(図8)が弱階層の音声信号VAを選択する弱階層番組受信状態となる。
なお、勿論、信号品質値Aが映像信号用閾値DV1や音声信号用閾値DA1よりも低い場合には、比較部9b1から出力される映像信号切替制御信号CVも比較部9b2から出力される音声信号切替制御信号CAも“L”の信号となり、強階層番組受信状態となるし、また、図示するように、映像信号用閾値DV1<音声信号用閾値DA1であって、信号品質値Aが映像信号用閾値DV1も高く、音声信号用閾値DA1よりも低い場合には、映像信号切替制御信号CVが“H”、音声信号切替制御信号CAが“L”となるから、映像切替部7aでは、弱階層の映像信号VWが選択され、音声切替部7bでは、強階層の音声信号ASが選択される。このような信号品質値Aと映像信号用閾値DV,音声信号用閾値DAとの関係による映像切替部7a,音声切替部7bでの選択信号は、以下の走行区間T2,T3についても同様である。
移動体が移動を開始して低速走行区間T2となると(時刻t1)、閾値設定部9a”から比較部9b1に映像信号用閾値DV2(>映像信号用閾値DV1)が設定され、比較部9b2に音声信号用閾値DA2(>音声信号用閾値DA1)が設定される。従って、この場合も、図10(b)に示すように、信号品質値Aが映像信号用閾値DV2や音声信号用閾値DA2よりも高いものとすると、図10(c)に示すように、比較部9b1から出力される映像信号切替制御信号CVも、また、比較部9b2から出力される音声信号切替制御信号CAも“H”の信号である。従って、映像切替部7a(図8)が弱階層の映像信号VWを選択し、音声切替部7b(図8)が弱階層の音声信号VWを選択する弱階層番組受信状態となっている。
ここで、この低速走行区間T2で受信電波強度が低下して信号品質値Aが低下し、映像信号用閾値DV2や音声信号用閾値DA2よりも低くなると、図10(c)に示すように、比較部9b1から出力される映像信号切替制御信号CVも、また、比較部9b2から出力される音声信号切替制御信号CAも“L”の信号となり、従って、映像切替部7a(図8)が強階層の映像信号VSを選択し、音声切替部7b(図8)が強階層の音声信号ASを選択する強階層番組受信状態となっている。この場合、図示するように、映像信号用閾値DV2<音声信号用閾値DA2とすると、まず、音声信号切替制御信号CAが“L”となって音声切替部7bでの選択が弱階層の音声信号AWから強階層の音声信号ASへと切り替わり、次いで、映像信号切替制御信号CVが“L”となって映像切替部7aでの選択が弱階層の映像信号VWから強階層の映像信号VSへと切り替わる。
かかる階層番組の受信状態で、移動体の走行速度Vがさらに増し、高速走行区間T3となると(時刻t2)、閾値設定部9a”から比較部9b1に最大値の映像信号用閾値DV3が設定され、比較部9b2に最大値の音声信号用閾値DA3が設定される。このときも、受信電波強度が低下した状態が続いて信号品質値Aが映像信号用閾値DV3や音声信号用閾値DA3よりも低くなるものとすると、図10(c)に示すように、上記の階層受信状態が継続することになる。
その後、受信電波強度がいくらか安定化し、かつ受信電波強度が高くなって、信号品質値Aが映像信号用閾値DV3や音声信号用閾値DA3よりも高くなったものとすると、図10(c)に示すように、比較部9b1から出力される映像信号切替制御信号CVも、また、比較部9b2から出力される音声信号切替制御信号CAも“H”の信号となり、従って、映像切替部7a(図8)が弱階層の映像信号VWを選択し、音声切替部7b(図8)が弱階層の音声信号AWを選択する弱階層番組受信状態に切り替わる。この場合、図示するように、映像信号用閾値DV3<音声信号用閾値DA3とすると、まず、映像信号切替制御信号CVが“H”に切り替わって映像切替部7aでの選択が強階層の映像信号VSから弱階層の映像信号VWへと切り替わり、次いで、音声信号切替制御信号CAが“H”に切り替わって音声切替部7bでの選択が強階層の音声信号ASから弱階層の音声信号AWへと切り替わる。
このように、番組信号の映像信号と音声信号毎に信号品質値Aに対する閾値(映像信号用閾値DV,音声信号用閾値DA)を設定することにより、受信階層の切替えを映像信号と音声信号とで独立に行なうことができる。従って、例えば、映像信号に比べて音声信号をより円滑かつ確実に受信したい場合には、音声信号用閾値DAを映像信号用閾値DVよりも、例えば、3dB大きい値に設定し、逆に、音声信号に比べて映像信号をより安定して受信したい場合には、映像信号用閾値DVを音声信号用閾値DAよりも、例えば、3dB大きい値に設定すればよい。但し、これらの数値は、本発明を限定するものではない。
なお、この第4の実施形態においても、制御部9は、映像切替部7aが弱階層の映像信号VWを選択し、音声切替部7bが弱階層音声信号AWを選択しているときには、強階層デコード部6の復号処理を停止させ、逆に、映像切替部7aが強階層の映像信号VSを選択し、音声切替部7bが強階層の音声信号ASを選択しているときには、弱階層デコード部5の復号処理を停止させるようにしてもよい。
また、この第4の実施形態においても、図4,図5に示す第2の実施形態のように、映像信号,音声信号の閾値として、上限閾値と下限閾値とを用いるようにしてもよいし、図6及び図7に示す第3の実施形態のように、信号品質値Aを平均化するようにしてもよい。
図11は本発明によるデジタル放送受信装置の第5の実施形態における制御部9の一具体例を示すブロック図であって、11は受信モード選択部であり、前出図面に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図において、この第5の実施形態は、図1に示す構成に受信モード選択部11が付加されたものであり、受信モード選択部11は、図示しない操作部でのユーザの操作により、弱階層優先受信モード,強階層優先受信モード及び階層適応受信モードを選択することができるようにしたものであり、選択されたかかる受信モードの情報(受信モード情報)が閾値設定部9aに供給される。閾値設定部9aでは、供給された受信モード情報に応じた閾値Dが選択され、比較部9bに供給されて設定される。比較部9bでは、この設定された閾値Dと供給される信号品質値Aが比較され、その比較結果に応じた切替制御信号Cが生成され、切替部7(図1)に供給される。ここで、上記実施形態と同様、信号品質値Aが閾値Dより大きいときには、“H”の切替制御信号Cが生成され、これにより、切替部7で弱階層の番組信号PWが選択される弱階層番組受信状態となる。また、信号品質値Aが閾値より小さいときには、“L”の切替制御信号Cが生成され、これにより、切替部7で強階層の番組信号PSが選択される強階層番組受信状態となる。
閾値設定部9aは、弱階層優先受信モードが選択された場合には、供給された走行速度情報Bを常に移動体が停止状態にあることを示す値に変換し、これにより、閾値Dを予め定められた設定範囲の最小値に設定する。また、強階層優先受信モードが選択された場合には、供給された走行速度情報Bを常に移動体が高速走行状態であることを示す値に変換し、これにより、閾値Dを予め定められた設定範囲の最大値に設定する。さらに、階層適応受信モードが選択されることにより、先の実施形態のように、走行区間毎に閾値が設定され、受信状況、即ち、信号品質値Aに応じて弱階層と強階層との番組の受信が切り替られる。
以上のように構成することにより、この第5の実施形態では、弱階層優先受信モードを選択することにより、高品質な放送番組を重視した受信が可能となり、強階層優先受信モードを選択することにより、品質は劣るが、放送番組を確実に受信することが可能となり、階層適応受信モードを選択することにより、高品質な放送番組と低品質な放送番組とを受信状況の変動に応じて適応的に切り替えて受信することが可能となる。
本発明によるデジタル放送受信装置の第1の実施形態を示すブロック図である。 図1における制御部の一具体例を示すブロック図である。 図2に示す制御部の動作例を示すタイミング図である。 本発明によるデジタル放送受信装置の第2の実施形態における制御の一具体例を示すブロック図である。 図4に示す制御部の動作例を示すタイミング図である。 本発明によるデジタル放送受信装置の第3の実施形態における制御の一具体例を示すブロック図である。 図6に示す制御部の信号品質値の平均化動作例を示すタイミング図である。 本発明によるデジタル放送受信装置の第4の実施形態を示すブロック図である。 図8における制御部の一具体例を示すブロック図である。 図9に示す制御部の動作例を示すタイミング図である。 本発明によるデジタル放送受信装置の第5の実施形態における制御部の一具体例を示すブロック図である。
符号の説明
1 アンテナ
2 選局部
3 伝送路復調部
4 多重分離部
5 弱階層デコード部
6 強階層デコード部
7 切替部
7a 映像切替部
7b 音声切替部
8 表示装置
8a 映像表示部
8b 音声表示部
9 制御部
9a,9a’,9a” 閾値設定部
9b,9b1,9b2 比較部
9c 平均化時間設定部
9d 信号品質値制御部
10 速度検出部
11 受信モード選択部

Claims (6)

  1. 弱階層のデジタル番組信号と強階層のデジタル番組信号との階層多重化信号からなるデジタル放送信号を受信する移動体に搭載のデジタル放送受信装置であって、
    デジタル放送信号を受信し、所望チャンネルのデジタル階層多重化信号を選局する選局手段と、
    該選局手段により選局された所望チャンネルの該デジタル階層多重化信号を復調処理及び誤り訂正処理し、かつ該デジタル階層多重化信号の信号品質に関する信号品質情報を検出する伝送路復調手段と、
    該伝送路復調手段で処理された該所望チャンネルのデジタル階層多重化信号を弱階層のデジタル番組信号と強階層のデジタル番組信号とに分離する多重分離手段と、
    該多重分離手段で分離された弱階層のデジタル番組信号を弱階層のアナログ番組信号に復号する弱階層デコード手段と、
    該多重分離手段で分離された強階層のデジタル番組信号を強階層のアナログ番組信号に復号する強階層デコード手段と、
    該弱階層のアナログ番組信号と該強階層のアナログ番組信号とのいずれかを選択し、表示手段に供給する切替手段と、
    該移動体の走行速度を検出し、走行速度情報を出力する速度検出手段と、
    該切替手段の切替え動作を制御する制御手段と
    を備え、
    該制御手段は、該伝送路復調手段で検出された該信号品質情報と該速度検出手段からの該走行速度情報とに応じて、該切替手段を切替え制御することを特徴とするデジタル放送受信装置。
  2. 請求項1に記載のデジタル放送受信装置において、
    前記制御手段は、
    前記走行速度情報を基に前記移動体の走行状態を検出し、該走行状態に応じた値の閾値を設定するための閾値設定手段と、
    該閾値と受信中の前記デジタル階層多重化信号の信号品質情報とを比較し、前記切替手段で選択すべき前記階層のアナログ番組信号を判定し、前記切替手段を制御するための切替制御信号を出力する比較手段と
    を備えたことを特徴とするデジタル放送受信装置。
  3. 請求項1に記載のデジタル放送受信装置において、
    前記制御手段は、
    前記走行速度情報を基に前記移動体の走行状態を検出し、該走行状態に応じて異なる数値範囲を設定して、該数値範囲の上限値もしくは下限値を閾値とする閾値設定手段と、
    該閾値と受信中の前記デジタル階層多重化信号の信号品質情報とを比較して、前記切替手段で選択すべき前記階層のアナログ番組信号を判定し、前記切替手段を制御するための切替制御信号を出力する比較手段と
    を備え、
    該閾値設定手段は、該比較手段の判定結果に基づいて、該閾値を該上限値もしくは該下限値とすることを特徴とするデジタル放送受信装置。
  4. 請求項2または3に記載のデジタル放送受信装置において、
    前記制御手段は、
    前記走行速度情報を基に前記移動体の走行状態を検出し、該走行状態に応じて異なる平均化時間を設定する平均化時間設定手段と、
    該平均化時間毎に前記信号品質値を平均化する信号品質値制御手段と
    を備え、
    該信号品質値制御手段で平均化された前記信号品質値が前記比較手段に供給されることを特徴とするデジタル放送受信装置。
  5. 弱階層のデジタル番組信号と強階層のデジタル番組信号との階層多重化信号からなるデジタル放送信号を受信する移動体に搭載のデジタル放送受信装置であって、
    デジタル放送信号を受信し、所望チャンネルのデジタル階層多重化信号を選局する選局手段と、
    該選局手段により選局された所望チャンネルの該デジタル階層多重化信号を復調処理及び誤り訂正処理し、かつ該デジタル階層多重化信号の信号品質に関する信号品質情報を検出する伝送路復調手段と、
    該伝送路復調手段で処理された該所望チャンネルのデジタル階層多重化信号を弱階層のデジタル番組信号と強階層のデジタル番組信号とに分離する多重分離手段と、
    該多重分離手段で分離された弱階層のデジタル番組信号を弱階層のアナログ映像信号とアナログ音声信号とに復号する弱階層デコード手段と、
    該多重分離手段で分離された強階層のデジタル番組信号を強階層のアナログ映像信号とアナログ音声信号とに復号する強階層デコード手段と、
    該弱階層のアナログ映像信号と該強階層のアナログ映像信号とのいずれかを選択し、映像表示手段に供給する第1の切替手段と、
    該弱階層のアナログ音声信号と該強階層のアナログ音声信号とのいずれかを選択し、音声出力手段に供給する第2の切替手段と、
    該移動体の走行速度を検出し、走行速度情報を出力する速度検出手段と、
    該第1,第2の切替手段の切替え動作を制御する制御手段と
    を備え、
    該制御手段は、該伝送路復調手段で検出された該信号品質情報と該速度検出手段からの該走行速度情報とに応じて、該第1,第2の切替手段を切替え制御することを特徴とするデジタル放送受信装置。
  6. 請求項5に記載のデジタル放送受信装置において、
    前記制御手段は、
    前記走行速度情報を基に前記移動体の走行状態を検出し、該走行状態に応じた値であって、かつ前記アナログ映像信号に対する第1の閾値と前記アナログ音声信号に対する第2の閾値とを設定するための閾値設定手段と、
    該第1の閾値と受信中の前記デジタル階層多重化信号の信号品質情報とを比較し、前記第1の切替手段で選択すべき前記階層のアナログ映像信号を判定して前記第1の切替手段を制御するための第1の切替制御信号を出力する第1の比較手段と、
    該第2の閾値と受信中の前記デジタル階層多重化信号の信号品質情報とを比較し、前記第2の切替手段で選択すべき前記階層のアナログ音声信号を判定して前記第2の切替手段を制御するための第2の切替制御信号を出力する第2の比較手段と
    を備えたことを特徴とするデジタル放送受信装置。
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