JP2007214297A - 磁歪複合合金 - Google Patents

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泰文 古屋
Sadako Okazaki
禎子 岡崎
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伸夫 今泉
Genichi Nakamura
元一 中村
Nobuyuki Miyazaki
伸幸 宮崎
Chihiro Saito
千尋 斉藤
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Abstract

【課題】 剛性が高く、変位量の大きい磁歪複合合金を提供する。
【解決手段】 急冷凝固法によって得られる薄帯状のFe−Ga合金と、Ni基合金とを接合して得られること、さらには、薄帯状のFe−Ga合金におけるGaのモル百分率が15〜20%であること、さらには、接合する複数の合金の板厚が、それぞれ10〜200μmとしたことにより、剛性が高く、十分な変位量を得ることのできる磁歪複合合金を作製することが可能となる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、磁歪材料を用いた磁歪複合合金に関する。
従来より、磁歪の符合が正負反対の二種類の合金を組み合わせて構成する磁歪バイメタルが考案されている。これは、Co・Fe・Mn・Tb・Dyから構成される正磁歪材と、Co・Fe・Sm・Dyから構成される負磁歪材との合金で構成される磁歪バイメタルである。これは、微小変位制御素子のストローク特性を著しく改善し、小型、軽量化を図るものであった(特許文献1)。
また、本発明者らは、磁歪材料の開発において、急冷凝固法により、薄帯の厚み方向に柱状結晶集合組織を有するFe−Ga合金を得ることに成功している。これによると、本発明者らは、急冷凝固法と、その後の熱処理にて、磁歪量の大きなFe−Ga合金を得ている(特許文献2)。また、図6に、Fe100−xGa(13<x<25)急冷凝固薄帯の最大磁歪のGa濃度依存を示す。それぞれの組成において観察された最大磁歪は、Gaのモル百分率が13〜17%まではGa濃度が高くなるにつれて磁歪も大きくなり、17%付近で最大210ppmが得られ、それ以上のGaのモル百分率になると磁歪は逆に減少した。この磁歪の組成依存性は単結晶に似た傾向であることが判明している。
特開昭60−002645 特開2003−286550
しかしながら、上記特許文献1による磁歪バイメタルでは、その合金に希土類合金を用いていることにより、脆く、更には製造コストが非常に高価であるという欠点がある。また、上記特許文献2による磁歪材料においても単体では十分に大きな変位量を得ることができないという問題があった。
したがって、本発明は、上記の問題点を解決するため、剛性が高く、十分な変位量を持たせることが可能な磁歪複合合金を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、磁歪の符合が正負反対の二種類の合金から構成される磁歪複合合金において、急冷凝固法によって得られる薄帯状Fe−Ga合金と、Ni基合金とを接合して得られることを特徴とする磁歪複合合金としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の磁歪複合合金において、急冷凝固法によって得られる薄帯状のFe−Ga合金におけるGaのモル百分率が15〜20%であることを特徴とする磁歪複合合金としている。
請求項3記載の発明は、請求項1乃至2記載の磁歪複合合金において、接合する複数の合金の板厚が、それぞれ10〜200μmであることを特徴とする磁歪複合合金としている。
本発明では、急冷凝固法にて得られた薄帯状Fe−Ga合金を用いることにより、液相からの急速凝固にて、通常では高温でのみ現れる相、すなわち、700℃付近での不規則bcc相を常温で発現させることができる。つまり、規則相(D0、Ll)の析出を制御して薄帯状Fe−Ga合金を得ることができるため、磁歪複合合金として、より大きな変位量を得ることができる。
また、本発明の薄帯状Fe−Ga合金では、Gaのモル百分率を15〜20%とすることにより、最も大きな磁歪量を得ることができることから、Fe−Ga合金とNi基合金からなる磁歪複合合金は、さらに、より大きな変位量を得ることができる。
また、本発明の薄帯状Fe−Ga合金及びNi基合金の板厚は、およそ10〜200μmとする。これは、急冷凝固法で得られる薄帯状Fe−Ga合金の作製可能範囲である。
以下、本発明の最良の形態に係る磁歪複合合金について、添付図面を参照して説明する。
本発明における磁歪複合合金1は、図1に示すような、正磁歪材である薄帯状Fe82Ga18合金2と、負磁歪材であるNi合金3とを接合して構成される。この薄帯状Fe82Ga18合金2は、図2に示すような単ロール液体急冷凝固法にて得られる。これは、高周波誘導コイル5の内側に石英ノズル4を配置し、その中にバルク状のFe82Ga18合金2’を投入し、前記高周波誘導コイル5に電流を流し、前記Fe82Ga18合金2’を溶解させる。その後、矢印a方向にArガスを噴射し、溶解した前記Fe82Ga18合金2’は、矢印b方向へ高速回転するロール6の外周面に当てられ、回転方向へ飛散して冷却される。以上の工程により、薄帯状Fe82Ga18合金2が形成される。
また、さらに、前記薄帯状Fe82Ga18合金2の曲がりを除去するため、約25mm長さに切断後アルミナ板で挟持し、850℃〜900℃で短時間熱処理を施した。これにより幅6mmで板厚100μmの薄帯状Fe82Ga18合金が得られた。さらに、幅6mmで板厚50μm、板厚100μmのNi合金を作り、これらをそれぞれエポキシ樹脂にて接着することにより磁歪複合合金を作製した。
この時、Fe82Ga18(板厚100μm)/Ni合金(板厚100μm)で構成された磁歪複合合金を、磁歪複合合金A、Fe82Ga18(板厚100μm)/Ni合金(板厚50μm)で構成された磁歪複合合金を、磁歪複合合金Bとする。
次に、上記磁歪複合合金A、Bと、Fe82Ga18(板厚100μm)を2枚積層した正磁歪材C、Ni合金(板厚100μm)を2枚積層した負磁歪材Dとの4種の複合合金にて、変位測定実験を行った。
図3にその実験の概念図を示す。これは樹脂の固定台7上に磁界発生用ソレノイドコイル8を設置した。この時、磁歪複合合金A、B、正磁歪材C、負磁歪材Dは長さ約25mmであったが、固定台への固定部分が約5mmあるため、実際の変位可能長さは約20mmであった。そのコイル8中に磁歪複合合金A、B、正磁歪材C、負磁歪材Dのいずれかを配置し、前記コイル8に電流を流し、磁界H=16kA/m(約200Oe)を印加し、その時の各複合合金の振幅を近傍に配置したレーザ変位計9にて変位Δdを測定した。
例えば磁歪複合合金Aの測定を行う場合は、負磁歪をもつNi合金側にレーザーを当てて変位を測定した。図4の変位波形図に示すように、磁界H=0kA/mの時を基準点とすると、機械的共振時以外の周波数では負方向にのみ変位し(図中p点)、機械的共振周波数では正負両方向に変位した(図中q点、r点)。
ここでの入力周波数とは磁界発生用コイルに投入する交流電流の周波数を示す。磁歪は正負の電流に対して符号に依存せずに発現するため、磁歪複合合金は入力周波数に対して2倍の周波数で変位しており、図4で示す通りである。
また、各合金の入力周波数fに対する振幅Δd2を図5に示す。これによると、入力周波数f=100Hz付近にて、各合金とも振幅のピークが見られる。なかでも、磁歪複合合金A、Bは、f=82Hz、114Hzにて、最大振幅Δd2maxは、924μm、714μm、となり(図中s点、t点)、正磁歪材C、負磁歪材Dは、f=128Hz、180Hzにて、最大振幅Δd2maxは、94μm、15μm(図中u点、v点)を大きく上回る(下記表1参照)。
Figure 2007214297
ここで、磁歪複合合金ではない、正磁歪材Cおよび負磁歪材Dでの振幅は、磁界への吸引が要因と考えられる。よって、磁歪複合合金AおよびBにも、正磁歪材Cおよび負磁歪材Dの振幅程度の誤差が含まれている可能性がある。しかし、磁歪複合合金AおよびBの最大振幅の値は、正磁歪材Cおよび負磁歪材Dの最大振幅の値に比べて一桁大きいことから、磁歪複合効果は十分大きいものと考えられる。
本発明の磁歪複合合金は、薄帯状のFe−Ga合金とNi基合金での複合合金であるため、延性もあり、剛性も高い。且つ、Fe−Ga合金は正磁歪材であり、さらに負磁歪材であるNi基合金と接合して得られるため、磁界の印加により、Fe−Ga合金の伸長とNi基合金の収縮という各材料の変形が逆方向へ発生する為、磁歪複合合金として大きな変位が得られた。この時、本実施形態のように、片端での片持ち梁構造とすると、自由端側では振幅が大きな変位となって現われ、磁歪複合合金として、様々な用途に使用可能となる。
本発明における磁歪複合合金1を示す模式断面図である。 単ロール液体急冷凝固法を示す模式説明図である。 本発明における変位測定実験を示す概念図である。 本発明における変位測定実験による変位波形図である。 本発明における変位測定実験による各合金の入力周波数fに対する振幅Δd2を示すグラフである。 Fe100−xGa(13<x<25)急冷凝固薄帯の最大磁歪のGa濃度依存を示すグラフである。
符号の説明
1 磁歪複合合金
2 薄帯状Fe82Ga18合金
2’ バルク状Fe82Ga18合金
3 Ni合金
4 石英ノズル
5 高周波誘導ノズル
6 ロール
7 固定台
8 ソレノイドコイル
9 レーザ変位計

Claims (3)

  1. 磁歪の符合が正負反対の二種類の合金から構成される磁歪複合合金において、
    急冷凝固法によって得られる薄帯状のFe−Ga合金と、Ni基合金とを接合して得られることを特徴とする磁歪複合合金。
  2. 請求項1記載の磁歪複合合金において、
    急冷凝固法によって得られる薄帯状のFe−Ga合金におけるGaのモル百分率が15〜20%であることを特徴とする磁歪複合合金。
  3. 請求項1乃至2記載の磁歪複合合金において、
    接合する複数の合金の板厚が、それぞれ10〜200μmであることを特徴とする磁歪複合合金。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008069434A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Nissan Motor Co Ltd FeGaAl系合金及び磁歪式トルクセンサ
WO2011092735A1 (ja) * 2010-01-27 2011-08-04 三菱電機株式会社 半導体レーザモジュール
JP2016513445A (ja) * 2013-02-06 2016-05-12 グレート プレインズ ディーゼル テクノロジーズ,エル.シー. 磁歪アクチュエータ

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