JP2007213908A - 自己潤滑性エナメル線及び塗料 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた潤滑性、耐摩耗性、及び処理ワニスとの接着性を兼ね備えた自己潤滑性エナメル線及び塗料を提供するものである。
【解決手段】本発明に係る自己潤滑性エナメル線は、導体1上に絶縁層2を介して塗布焼付けてなる潤滑層3を外周に有するものであり、潤滑層3が、ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し、滑剤1〜10重量部、酸化防止剤0.1〜5重量部、エポキシ樹脂1〜200重量部、シランカップリング剤1〜30重量部から成るものである。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る自己潤滑性エナメル線は、導体1上に絶縁層2を介して塗布焼付けてなる潤滑層3を外周に有するものであり、潤滑層3が、ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し、滑剤1〜10重量部、酸化防止剤0.1〜5重量部、エポキシ樹脂1〜200重量部、シランカップリング剤1〜30重量部から成るものである。
【選択図】図1
Description
本発明はエナメル線、特にワニス接着性に優れた自己潤滑性エナメル線及び塗料に関するものである。
近年、モーターや変圧器などのコイルに用いるエナメル線には、機器の小型化、コイル巻線作業の高速化、及びコイル不良率低減化を目的として、過酷な巻線条件に耐える潤滑性、耐摩耗性の優れたものが要求されてきている。
特に最近では、省エネルギーの観点から、モーターの高効率化が言われるようになってきており、これに対応した高占積率モーター用のエナメル線には、より高い耐摩耗性や潤滑性が求められるようになってきた。
エナメル線の潤滑性や耐摩耗性を改善する方法としては、以下に示す方法がよく行われる。(1)エナメル線表面にパラフィンや脂肪酸エステルを主成分とした潤滑材料を塗布する、あるいは焼付する。(2)潤滑性に優れるナイロン樹脂、あるいはこのナイロン樹脂に低分子量ポリエチレンなどの滑剤を添加した塗料を、導体上に他の絶縁皮膜を介して焼付する。(3)ポリエステルやポリアミドイミドなどの絶縁塗料にポリエチレンワックスあるいは脂肪酸エステルなどの滑剤成分を添加した塗料を、導体上に他の絶縁皮膜を介して焼付する。
モーターや変圧器などのコイルは、一般的にコイルの固着や絶縁性能の向上のため、エポキシ、不飽和ポリエステルなどのワニスにより処理される。しかし、前述した(1)〜(3)などの潤滑エナメル線は、潤滑処理をしていないエナメル線と比較し、処理ワニスとの接着性に劣るという問題があった。特に潤滑エナメル線は、加工中に加えられた熱履歴によって更に処理ワニスとの接着性が劣ってしまう。このため、コイル信頼性向上の面から、処理ワニスとの接着性に優れた自己潤滑エナメル線が要求されるようになってきた。
そこで本発明の目的は、優れた潤滑性、耐摩耗性、及び処理ワニスとの接着性を兼ね備えた自己潤滑性エナメル線及び塗料を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、導体上に絶縁層を介して塗布焼付けてなる潤滑層を外周に有する自己潤滑性エナメル線において、前記潤滑層が、ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し、滑剤1〜10重量部、酸化防止剤0.1〜5重量部、エポキシ樹脂1〜200重量部、シランカップリング剤1〜30重量部から成ることを特徴とする自己潤滑性エナメル線である。
請求項2の発明は、自己潤滑性エナメル線の潤滑層を構成する塗料において、ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し、滑剤1〜10重量部、酸化防止剤0.1〜5重量部、エポキシ樹脂1〜200重量部、シランカップリング剤1〜30重量部から成ることを特徴とする塗料である。
請求項3の発明は、上記滑剤が、ポリオレフィンワックス、脂肪酸アマイド、あるいは脂肪酸エステルから選ばれた1種類、又はそれらを2種類以上混合したものである請求項2に記載の塗料である。
請求項4の発明は、上記エポキシ樹脂が、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものである請求項2又は3記載のエナメル塗料である。
本発明は、外周に設けた潤滑層の潤滑性、耐摩耗性、及び処理ワニスとの接着性が良好な自己潤滑性エナメル線を得ることができる。
以下本発明の実施の形態を添付図面により説明する。
本発明の好適一実施の形態に係る自己潤滑性エナメル線は、図1に示すように、導体1上に設けた絶縁層2の外周に、ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し、滑剤1〜10重量部、酸化防止剤0.1〜5重量部、エポキシ樹脂1〜200重量部、シランカップリング剤1〜30重量部から成る塗料を塗布焼付けし、潤滑層3を設けたものである。この潤滑層3の外周に処理ワニス(図示せず)が設けられる。
塗料に用いる滑剤としては、ポリオレフィンワックス、脂肪酸アマイドあるいは脂肪酸エステルから選ばれた1種類、またはそれらを2種類以上混合してなるものをいう。特に、ポリオレフィンワックスあるいは脂肪酸アマイドの1種類、またはそれらを混合したものが好ましい。
ポリオレフィンワックスとは、分子量5000以下の低分子量ポリオレフィンであり、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレンが代表的である。また、これらを酸化して分子中にカルボキシル基を導入したもの、無水マレイン酸や無水フタル酸などの酸無水物、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどのビニル系モノマを共重合したポリエチレン、ポリプロピレン系ワックスなどが代表である。例えば、三井化学社製ハイワックス110P、ハイワックス400P、ハイワックス4052E、ハイワックス1105A、ハイワックス2203A、ハイワックス1459Aや、ヤスハラケミカル社製ネオワックスE、ネオワックスE−20、ネオワックスE−3、ネオワックスAE−3などが挙げられるが、これらに限るものではない。一方、脂肪酸アマイドとは長鎖の脂肪酸とアミンからなるアマイドであり、オレイン酸アマイド、Nオレイルステアリン酸アマイドなどが代表である。また、脂肪酸エステルとは長鎖の脂肪酸とアルコールからなるエステルであり、カルナバロウ、蜜蝋、モンタンワックスなどが代表であるが、これらに限るものではない。
滑剤の添加量は、ポリアミドイミド樹脂100重量部当り1〜10重量部であり、1重量部未満では潤滑性、耐摩耗性が低下し、10重量部より多いとワニス接着性が低下する。
塗料に用いる酸化防止剤としては、ポリアミドイミド塗料に溶解し、溶液の安定性に問題の無いものであれば、特にその種類は規定しない。このようなものとしては、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール、4,4′-チオビス-(6-t-ブチル-3-メチルフェノール)、2,2′メチレンビス-(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、2,2′-メチレンビス-(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)、3-ヒドロキシ-5,7-ジ-tert-ブチル-フラン-2-オンとo-キシレンの反応性生物、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)フォスファイト、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,3',3",5,5',5"-ヘキサ-tert-ブチル-a,a',a"-(メシチレン-2,4,6-トリイル)トリ-p-クレゾールなどがその代表である。例えば、大内新興化学工業社製ノクラック200、ノクラック300、ノクラック400、ノクラック500、またはチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガノックスHP2215、イルガノックスHP2225、イルガノックスHP2251、イルガノックスHP2921、イルガノックスHP2411、イルガノックスHP2341などが挙げられるが、これらに限るものではない。
酸化防止剤の添加量は、ポリアミドイミド樹脂100重量部当り0.1〜5重量部であり、0.1重量部未満では潤滑性、耐摩耗性が低下し、5重量部を超えるとワニス接着性が低下する。
塗料に用いるエポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものをいい、エピクロルヒドリンをビスフェノールAやビスフェノールFと反応させたものなどがその代表である。例えば、ジャパンエポキシレジン社製EP−1001、EP−1002、EP−1003、EP−1004、EP−1055、EP−1007、EP−1009、EP−1010、EP−4004P、EP−4007P、EP−1031S、EP−1032H60、EP−XY4000、EP−XY4000Hなどが挙げられるが、これに限るものではない。また、エポキシ樹脂添加時のワニス安定性改良のため、ポリエチレンアミンなどの処理によりエポキシ基をつぶしたタイプも有効である。
エポキシ樹脂の添加量は、ポリアミドイミド樹脂100重量部当り1〜200重量部であり、1重量部未満では処理ワニス接着性を高める効果が小さく、200重量部を超えると潤滑性、耐摩耗性が低下する。
塗料に用いるシランカップリング剤としては、ポリアミドイミド塗料に溶解し、溶液の安定性に問題の無いものであれば、特にその種類は規定しない。このようなものとしては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β-(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどがその代表である。例えば、信越化学工業社製KBM−303、KBM−403、KBM−402や、東レダウコーニングシリコーン社製AY43−026、AY43−031、SH6040、SH6062、SH6083などが挙げられるが、これらに限るものではない。
シランカップリング剤の添加量は、ポリアミドイミド樹脂100重量部当り1〜30重量部であり、1重量部未満ではワニス接着性を高める効果が小さく、30重量部を超えると潤滑性、耐摩耗性が低下する。
また、ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し、滑剤1〜10重量部、酸化防止剤0.1〜5重量部、エポキシ樹脂1〜200重量部、シランカップリング剤1〜30重量部を溶剤に溶解あるいは分散させた塗料を用いてもよい。その際、溶剤としては、N,N−ジメチルホルアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用いることができる。また、滑剤等の助剤を溶解して使用する場合には、キシレン等の溶剤を用いることができる。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
本実施の形態に係る自己潤滑性エナメル線は、導体1に設けた絶縁層2の外周に、ポリアミドイミド樹脂、滑剤、酸化防止剤、エポキシ樹脂、シランカップリング剤を溶解あるいは分散させた塗料を塗布し焼付けたことが特徴である。この塗料は、例えば、ポリアミドイミド塗料に、ポリアミドイミド樹脂分100重量部に対して滑剤を1〜10重量部、酸化防止剤を0.1〜5重量部、エポキシ樹脂を1〜200重量部、シランカップリング剤を1〜30重量部の割合で溶解あるいは分散させることで得られる。
機械的強度の高いポリアミドイミド樹脂に潤滑性の良い滑剤を添加することにより、潤滑性、耐摩耗性の良好なエナメル線が得られる。また、ポリアミドイミド樹脂にエポキシ樹脂及びシランカップリング剤を添加することにより、潤滑層3と処理ワニスとの接着性が向上し、エナメル線が熱履歴を受けても処理ワニス接着性の低下防止が図れるものである。処理ワニスの接着性が向上する原理は、エポキシ樹脂及びシランカップリング剤が有する官能基、例えばエポキシ基、メトキシシラン基、エトキシシラン基が、処理ワニス主成分の末端基、例えば不飽和ポリエステルのカルボン酸、水酸基と反応することが挙げられる。
特許文献1に記載された従来の自己潤滑性エナメル線においては、潤滑層を構成する塗料に安定化イソシアネートを比較的大量に添加することで、耐摩耗性を向上させていた。しかし、安定化イソシアネートは、塗料焼付の際の高温焼付作業性が劣ると共に、ワニス熱処理の際にワニスクレージングが発生してしまう。そこで、本実施の形態に係る自己潤滑性エナメル線は、潤滑層3を構成する塗料に、耐摩耗性向上成分として安定化イソシアネートではなく、滑剤と酸化防止剤を添加している。これによって、塗料焼付の際の高温焼付作業性が良好となると共に、ワニス熱処理の際にワニスクレージングが発生するおそれがなくなる。また、酸化防止剤を添加することで、滑剤の劣化を防いで耐熱性を更に向上させることができる。
また、前述した従来の自己潤滑性エナメル線においては、潤滑層を構成する塗料にワニス接着性向上剤として、シランカップリング剤のみを添加していた。しかし、シランカップリング剤のみの添加ではワニス接着力にばらつきが生じてしまう。そこで、本実施の形態に係る自己潤滑性エナメル線は、潤滑層3を構成する塗料にワニス接着性向上剤として、シランカップリング剤と共にエポキシ樹脂を添加している。これによって、潤滑層3と処理ワニスとのワニス接着力にばらつきが生じることはなく、良好なワニス接着力が得られる。
また、本実施の形態に係る自己潤滑性エナメル線の潤滑層3は、加熱処理後に処理ワニスを設けた場合であっても、十分なワニス接着性を有しているものの、滑剤として脂肪酸エステルを使用すると、ワニス接着性に悪い影響を及ぼす。このため、滑剤として、脂肪酸エステルを使用せず、ポリオレフィンワックスあるいは脂肪酸アマイドの1種類、またはそれらを混合したものを使用することが好ましい。
次に、本発明の実施例及び比較例を説明する。
実施例及び比較例に用いる供試線は以下のように製造した。導体径0.6mmの銅導体の上に、ポリエステルイミド塗料(大日精化社製、EH−402−40)を皮膜厚さ25μmとなるように塗布焼付けし、さらにその上層にポリアミドイミド塗料(日立化成社製、HI−406−30)を皮膜厚さ5μmとなるように塗布焼付けし、トータルの絶縁層の皮膜厚さが30μmのベース線を製造した。このベース線の上層に、各実施例及び比較例に示す塗料を皮膜厚さ3μmとなるように塗布焼付し、それぞれの供試線を得た。
各供試線について、往復摩耗をJIS C−3003に準拠して測定し、傾斜法により線間の静摩擦係数を測定した。また、各供試線と処理ワニスとの接着力は、NEMA法に準拠し、供試線を径4.9mm、長さ80mmのヘリカルコイルとし、一方は無処理(加熱処理無し)、他方には前処理として180℃×1時間の加熱処理を施し、これらを処理ワニス(日立化成社製、WP−2820)に浸漬した後、150℃で硬化させた。次に、このサンプルを支点間距離45mmとして座屈強度を測定し、ワニス接着力を評価した。
判定は、往復摩耗が500回以上、静摩擦係数が0.06以下、ワニス接着力が無処理のもので80N以上、加熱処理を施したもので40N以上を、それぞれ合格とした。
(実施例1)
ポリアミドイミド塗料(日立化成社製、HI−406−30)に、低密度ポリエチレン(三井化学社製、ハイワックス110P)をポリアミドイミド塗料中のポリアミドイミド樹脂分100重量部に対して5重量部添加し、酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガノックスHP2251)をポリアミドイミド塗料中のポリアミドイミド樹脂分に対して1重量部添加し、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、EP1007)をポリアミドイミド塗料中のポリアミドイミド樹脂分に対して50重量部添加し、シランカップリング剤(東レダウコーニングシリコーン社製、SH6062)を同じくポリアミドイミド塗料中のポリアミドイミド樹脂分に対して15重量部添加して実施例1の塗料を得た。次に、この塗料を先に示したベース線上に塗布焼付し、実施例1の供試線(自己潤滑性エナメル線)を得た。
ポリアミドイミド塗料(日立化成社製、HI−406−30)に、低密度ポリエチレン(三井化学社製、ハイワックス110P)をポリアミドイミド塗料中のポリアミドイミド樹脂分100重量部に対して5重量部添加し、酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガノックスHP2251)をポリアミドイミド塗料中のポリアミドイミド樹脂分に対して1重量部添加し、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、EP1007)をポリアミドイミド塗料中のポリアミドイミド樹脂分に対して50重量部添加し、シランカップリング剤(東レダウコーニングシリコーン社製、SH6062)を同じくポリアミドイミド塗料中のポリアミドイミド樹脂分に対して15重量部添加して実施例1の塗料を得た。次に、この塗料を先に示したベース線上に塗布焼付し、実施例1の供試線(自己潤滑性エナメル線)を得た。
(実施例2)
ハイワックス110Pの代わりにネオワックスE(ヤスハラケミカル社製)を用いた以外は実施例1と同様に実施例2の供試線を得た。
ハイワックス110Pの代わりにネオワックスE(ヤスハラケミカル社製)を用いた以外は実施例1と同様に実施例2の供試線を得た。
(実施例3)
酸化防止剤としてイルガノックスHP2251の代わりにノクラック300(大内新興化学工業製)を用いた以外は実施例1と同様に実施例3の供試線を得た。
酸化防止剤としてイルガノックスHP2251の代わりにノクラック300(大内新興化学工業製)を用いた以外は実施例1と同様に実施例3の供試線を得た。
(実施例4)
エポキシ樹脂としてEP1007の代わりにEP1031S(ジャパンエポキシレジン社製)を用いた以外は実施例1と同様に実施例4の供試線を得た。
エポキシ樹脂としてEP1007の代わりにEP1031S(ジャパンエポキシレジン社製)を用いた以外は実施例1と同様に実施例4の供試線を得た。
(実施例5)
シランカップリング剤としてSH6062の代わりにKBM−303(信越化学工業社製)を用いた以外は実施例1と同様に実施例5の供試線を得た。
シランカップリング剤としてSH6062の代わりにKBM−303(信越化学工業社製)を用いた以外は実施例1と同様に実施例5の供試線を得た。
(実施例6)
ハイワックス110Pの添加量を1重量部とした以外は実施例1と同様に実施例6の供試線を得た。
ハイワックス110Pの添加量を1重量部とした以外は実施例1と同様に実施例6の供試線を得た。
(実施例7)
ハイワックス110Pの添加量を10重量部とした以外は実施例1と同様に実施例7の供試線を得た。
ハイワックス110Pの添加量を10重量部とした以外は実施例1と同様に実施例7の供試線を得た。
(実施例8)
イルガノックスHP2251の添加量を0.1重量部とした以外は実施例1と同様に実施例8の供試線を得た。
イルガノックスHP2251の添加量を0.1重量部とした以外は実施例1と同様に実施例8の供試線を得た。
(実施例9)
イルガノックスHP2251の添加量を5重量部とした以外は実施例1と同様に実施例9の供試線を得た。
イルガノックスHP2251の添加量を5重量部とした以外は実施例1と同様に実施例9の供試線を得た。
(実施例10)
EP1007の添加量を1重量部とした以外は実施例1と同様に実施例10の供試線を得た。
EP1007の添加量を1重量部とした以外は実施例1と同様に実施例10の供試線を得た。
(実施例11)
EP1007の添加量を200重量部とした以外は実施例1と同様に実施例11の供試線を得た。
EP1007の添加量を200重量部とした以外は実施例1と同様に実施例11の供試線を得た。
(実施例12)
SH6062の添加量を1重量部とした以外は実施例1と同様に実施例12の供試線を得た。
SH6062の添加量を1重量部とした以外は実施例1と同様に実施例12の供試線を得た。
(実施例13)
SH6062の添加量を30重量部とした以外は実施例1と同様に実施例13の供試線を得た。
SH6062の添加量を30重量部とした以外は実施例1と同様に実施例13の供試線を得た。
(比較例1)
ハイワックス110Pの添加量を0.5重量部とした以外は実施例1と同様に比較例1の供試線を得た。
ハイワックス110Pの添加量を0.5重量部とした以外は実施例1と同様に比較例1の供試線を得た。
(比較例2)
ハイワックス110Pの添加量を12重量部とした以外は実施例1と同様に比較例2の供試線を得た。
ハイワックス110Pの添加量を12重量部とした以外は実施例1と同様に比較例2の供試線を得た。
(比較例3)
イルガノックスHP2251の添加量を0.05重量部とした以外は実施例1と同様に比較例3の供試線を得た。
イルガノックスHP2251の添加量を0.05重量部とした以外は実施例1と同様に比較例3の供試線を得た。
(比較例4)
イルガノックスHP2251の添加量を6重量部とした以外は実施例1と同様に比較例4の供試線を得た。
イルガノックスHP2251の添加量を6重量部とした以外は実施例1と同様に比較例4の供試線を得た。
(比較例5)
HP1007の添加量を0.5重量部とした以外は実施例1と同様に比較例5の供試線を得た。
HP1007の添加量を0.5重量部とした以外は実施例1と同様に比較例5の供試線を得た。
(比較例6)
HP1007の添加量を230重量部とした以外は実施例1と同様に比較例6の供試線を得た。
HP1007の添加量を230重量部とした以外は実施例1と同様に比較例6の供試線を得た。
(比較例7)
SH6062の添加量を0.5重量部とした以外は実施例1と同様に比較例7の供試線を得た。
SH6062の添加量を0.5重量部とした以外は実施例1と同様に比較例7の供試線を得た。
(比較例8)
SH6062の添加量を35重量部とした以外は実施例1と同様に比較例8の供試線を得た。
SH6062の添加量を35重量部とした以外は実施例1と同様に比較例8の供試線を得た。
各実施例及び比較例の供試線の組成及び特性を表1に示す。
表1からわかるように、本発明で得られた実施例1〜13の供試線は、良好な耐摩耗性、潤滑性、処理ワニスとの接着性を有し、判定は合格であった。
これに対し、滑剤が規定範囲より少ない比較例1は往復摩耗(耐摩耗性)、静摩擦係数(潤滑性)が劣り、また、滑剤が規定範囲より多い比較例2はワニス接着力が劣る。
酸化防止剤が規定範囲より少ない比較例3は往復摩耗、静摩擦係数が劣り、また、酸化防止剤が規定範囲より多い比較例4はワニス接着力が劣る。
エポキシ樹脂が規定範囲より少ない比較例5はワニス接着力が劣り、また、エポキシ樹脂が規定範囲より多い比較例6は往復摩耗、静摩擦係数が低下する。
シランカップリング剤が規定範囲より少ない比較例7はワニス接着力が劣り、また、シランカップリング剤が規定範囲より多い比較例8は往復摩耗、静摩擦係数が低下する。
以上、本発明により得られる実施例1〜13の自己潤滑性エナメル線は、すべり性、耐摩耗性、ワニス接着性に優れることが確認できた。
1 導体
2 絶縁層
3 潤滑層
2 絶縁層
3 潤滑層
Claims (4)
- 導体上に絶縁層を介して塗布焼付けてなる潤滑層を外周に有する自己潤滑性エナメル線において、前記潤滑層が、ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し、滑剤1〜10重量部、酸化防止剤0.1〜5重量部、エポキシ樹脂1〜200重量部、シランカップリング剤1〜30重量部から成ることを特徴とする自己潤滑性エナメル線。
- 自己潤滑性エナメル線の潤滑層を構成する塗料において、ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し、滑剤1〜10重量部、酸化防止剤0.1〜5重量部、エポキシ樹脂1〜200重量部、シランカップリング剤1〜30重量部から成ることを特徴とする塗料。
- 上記滑剤が、ポリオレフィンワックス、脂肪酸アマイド、あるいは脂肪酸エステルから選ばれた1種類、又はそれらを2種類以上混合したものである請求項2に記載の塗料。
- 上記エポキシ樹脂が、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものである請求項2又は3記載の塗料。
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