JP2007211223A - 分解性を特長とする融雪材および/または土壌改良材。 - Google Patents

分解性を特長とする融雪材および/または土壌改良材。 Download PDF

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Abstract

【課題】分解性を特長とする融雪材および/又は土壌改良材として、粒状形状で、散布後、雪の水分で溶解し、日光の吸収及びアルカリ作用があり、糖蜜の凍結温度低下効果による融雪促進効果のある、糖蜜を添加した土壌改良材を提供する。
【解決手段】土壌改良剤や固化剤などに再利用されている石炭灰は、微粉(平均粒径75μm以下)のため扱いに注意が必要であるが、石炭灰に木粉および酸化カルシウム剤の混合物に糖蜜をバインダーとして粒状形状に加工し、乾燥する事により、散布までは固形物として存在し、融雪や土中では、水分により融解し、融雪剤の効果を発揮し、また、融解後の粉体はアルカリ剤として効果があり、木粉および糖蜜は微生物の餌になり、分解され、微生物を活性化する。
【選択図】なし

Description

本発明は、分解性を特長とする融雪材および/または土壌改良材として、粒状形状で、散布後、融雪効果としては、雪の水分で溶解し、日光の吸収およびアルカリ作用、糖蜜の凍結温度は−25℃以下なので融雪促進効果。土壌改良材効果としては、土壌中の水分で糖蜜が溶解し、石炭灰はアルカリ剤へと推移し、糖蜜は、土壌菌の餌となりまた、菌の活性効果が出るようにしたものである。
技術背景
従来から、融雪材および土壌改良材は、天然鉱物系のカルシウム、ゼオライト、貝化石、石炭灰が中心であり、効果は酸成土壌の中和目的が大多数で、融雪効果を併せ持った商品はごく少数であり、融雪材においては、石炭灰が大量に使われているが、ほとんどが粉体での使用のため、散布は飛散が激しく効率的散布が困難であり、また、粉体散布装置は、特殊な物が必要となるなど欠点が多く、改良が望まれており、また、石炭においては、電力用をはじめ、大規模工場は大多数が石炭への依存度が高く、海外からの輸入量が増大しており、今後においても増加傾向にある。現在の石炭灰は処理技術の進歩により、重金属等の溶出も抑制されており、安価な造粒技術が望まれている。造粒技術では、粒状固化体を製造する方法として、石炭灰と生石灰や石膏などの添加材を加え、水で混練し、成形した後、蒸気養生を行い、破砕することによって粒状固化体を製造する方法が利用されている。この例として、特許文献1や、特許文献2に開示されているものがある。
特開2002−241183号公報 特開2002−205042号公報
しかし、従来のような製造方法では、粒状固化体では、土壌改良材などの用途での使用は、粒の多孔質による微生物の棲家と成り得るが、溶解または分解性が無く、長期間に於いて固体として存在しているため、効果が遅効性であり、土中での溶解または分解までに長期間を要すために即効性に難点があり、土中微生物の活性効果のある糖蜜の活用は80℃位以上で極端に粘度が低下するために蒸気養生は行えない。本発明は、このような、不都合の、土中での溶解または分解性および微生物の活性化効果の高い糖蜜をバインダーに使えない、また、安価な粒状固化体製造方法の一般的な転動等による造粒方法でも可能であるが、粒状にした場合に粒の硬度が高くなる傾向にあるという不都合を解決することを課題とする。
この課題を解決するための請求項の発明は、粒状なので撒きやすく、時間経過後、雪または、土中水分により溶解または分解され、石炭灰およびカルシウムはアルカリ剤で作用し、木粉と糖蜜は微生物の餌となり分解するので活性化になる。また、安価な製造方法の一般的な転動等による造粒方法でも成分の混合比で破壊圧が調整可能で、乾燥に於いても高温を必要とせず、安価に大量生産が可能である。
請求項1の発明は、火力発電所や製紙工場の燃料として大量に使用されている石炭の廃棄物である石炭灰は、現在、土壌改良剤や固化剤などに再利用されているが、形状が微粉(平均粒径75μm以下)のため扱いに注意が必要であるが、石炭灰に木粉および酸化カルシウム剤の混合物に糖蜜をバインダーとして粒状形状に加工し、乾燥する事による固形物であり、散布後、雪または土中水分で融解または分解性を特長とする。
また、請求項2の発明は、粒状形状を顆粒状とした事を特長とする。
また、請求項3の発明は、請求項1の混合物に炭酸カルシウムを追加したカルシウム効果の遅効性と固形物の柔軟性の特長を併せ持つことを特長とする。
また、請求項4の発明は、請求項1および3の混合物に、グリセリンを表面コーティング後乾燥した粒状融雪材および/または土壌改良材であり、グリセリンを表面にコーティングする事により散布後の吸湿性が上り、融雪効果が早期に現れ、飛散しにくくなる。
本発明により、保管および散布時は固形物として存在し、本発明品が雪または土中水分を吸収することにより、除々に粒体の外側より融解および分解し、若干の糖分が融雪効果となり、水分率及び経過時間により、糖蜜は分解され、石炭灰及びカルシウム剤は元の状態になり、土壌中には、石炭灰および酸化カルシウムは、アルカリ性のため酸性土壌中和効果となり、木粉および糖蜜は微生物の餌となり、土壌分解し、土中微生物の活性化に寄与し、造粒により散布しやすく、又、粉体使用での問題点である、葉面に付着しての葉焼けも防止できる。木粉を混入する効果は、1、破壊圧を調整出来る、2、固形物の柔軟性が上がる、3、糖蜜分が木粉とミックスする事により微生物への活性化作用が早まる。4、水分による融解および分解が早まる。5、製造時に水分蒸発率が早くなり、製造コスト低減に寄与する。
石炭灰は、火力発電所より出る、主成分は無機物の二酸化ケイ素、粒度5μm〜75μm65%、pH13、湿分0.05%の製品を使用/酸化カルシウムは微粉品、pH12の製品を使用/木粉は粒径1mm以下のおが粉を使用/炭酸カルシウムは土壌改良材用の粒径1mm以下を使用/糖蜜は、精糖工場より排出される糖蜜を使用し、ブリックス50、pH8、微粘着性液体/グリセリンは市販品微粘着性液体を各分量で製造し比較を行った。
各分量調整は、▲1▼石炭灰100重量%に対して糖蜜を紛体へ直接滴下造粒、▲2▼石炭灰100重量%に対して酸化カルシウム5重量%混合物に糖蜜を紛体へ直接滴下造粒、▲3▼石炭灰100重量%に対して酸化カルシウム5重量%、木粉2重量%混合物に糖蜜を紛体へ直接滴下造粒、▲4▼石炭灰100重量%に対して酸化カルシウム5重量%、木粉2重量%、炭酸カルシウム2重量%混合物に糖蜜を紛体へ直接滴下造粒、▲5▼、▲3▼にグリセリンコーティングした。▲1▼から▲5▼の各粉体をホソカワミクロン製ナウタミキサーでミキシングし、パン型造粒機AsONE製PZ−1に糖蜜を滴下造粒し、粒径2mm〜3mmの物を乾燥機YAMATO製DV61にて60℃24時間乾燥後、比較を行った。
図1は、硬度等を示した図であり、▲3▼、▲4▼、▲5▼が一般的な転動等による造粒方法でも、破壊圧は1kg/cm台で製造出来る事が確認できる。
図2は、▲1▼から▲5▼の試験体を、水分率40%、地温20℃と雪温度−1℃の環境下で溶解または分解される時間の図であり、▲3▼、▲4▼、▲5▼が溶解または分解される時間が短いのが確認できる。なお、試験に使用した機器は、恒温恒湿機日立EC−85MHP土と雪を使用。
図3は、▲1▼から▲5▼の試験体を、水分率40%、室温25℃、湿度60%の環境下でサンプルの土はビニールハウスより採取し、均等になるように攪拌し、各20cmに分け、無菌袋に入れ、土圧5kg、土厚さは5cmとして各2袋ずつサンプルを作成、各袋内に6gずつ散布して、6日後にガス発生量を計測、ガス発生量は多い方がA、少ない方がFの6段階で判定。ブランクとは、何も撒かない状態で。図の通り、ガス発生量は▲3▼から▲5▼が多く発生しており、土壌菌が活発に活性化しており、木粉と糖蜜配合の発生量が特に多い。なお、試験に使用した機器は、恒温恒湿機日立EC−85MHP。
図4は、積雪量42cmの自然環境の雪原で平均気温+2℃の環境で効果比較表は1mあたり平均粒径1mmの物を30g散布し各10mを試験区域としての雪面低下量を1週間後に計測し平均値を出した。微粉末の石炭灰と比較し、本発明は表面積が大きいため雪面に潜り込まなく、日光の吸収性が良いため融雪の効果が大きい。
故に上述の事から、安価な造粒製造法の転動式でも破壊圧を1kg/cmで製造出来、水分による溶解または分解され、ガスの発生は土壌菌が活発に活性化した事の証明となり、本発明の溶解または分解性の融雪材および/または土壌改良材の各成分比は、石炭灰の含有率は30から90重量%まで可能であるが望ましくは75から90重量%。酸化カルシウムはドロマイトでも可能であり酸化型の物で石炭灰に対して3から20重量%まで可能であるが望ましくは5から10重量%。木粉は木質であれば良く、石炭灰に対して3から20重量%まで可能であるが望ましくは1から3重量%。炭酸カルシウムはドロマイトやほたて貝などの貝殻カルシウムでも可能であり石炭灰に対して3から20重量%まで可能であるが望ましくは5から10重量%。糖蜜はブリックス20以上85位まで使用可能であるが望ましくはブリックス50から60位、バインダーとしての使用量は、ブリックスが各精糖工場等により違いがあり、投入量はブリックスに反比例する事から、粉体に対して10wt%〜70wt%まで可能であるが、望ましくは20から30wt%。乾燥は乾燥温度0℃〜75℃まで可能であるが40℃〜60℃の乾燥が望ましい。グリセリンは、石鹸製造時の副産物でも可能で、全重量の1から10wt%が可能で、望ましくは2から3wt%。粒径は、粒状であれば良く、0,5から〜5mm。
石炭灰及びカルシウムおよび木粉は安価な土壌改良材で、バインダーとして使用する、糖蜜は、若干の糖分があるため木粉との混合で微生物分解が早く、微生物の活動を促進する効果があり、グリセリンは、石鹸製造時の副産物のため、環境にやさしい素材である。
本発明に係る、粒状融雪材および/または土壌改良材の主剤は、土壌改良材であり、副材は精糖工場より出る廃糖蜜を使用しているため安価で工業的に量産することが可能であるため、産業上の利用可能性を有する。また、使用用途としては、家畜等の糞尿の醗酵促進材としての用途もある。
硬度等を示した図であり、pHと破壊圧を示した。 溶解または分解されるまでの時間比較の一覧表。 試験体の6日後のガス発生量の一覧表。 試験体の散布後1週間後の融雪効果の一覧表。

Claims (4)

  1. 石炭灰に木粉および酸化カルシウム剤の混合物に糖蜜を添加された後、粒状形状にした、溶解または分解性の融雪材および/または土壌改良材。
  2. 粒状形状は顆粒状であることとする請求項1に記載の粒状融雪材および/または土壌改良材。
  3. 請求項1の混合物に炭酸カルシウムを追加した粒状融雪材および/または土壌改良材。
  4. 請求項1および3の混合物の表面にグリセリンをコーティングした、粒状融雪材および/または土壌改良材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009022607A1 (ja) 2007-08-14 2009-02-19 Konami Digital Entertainment Co., Ltd. 入力受付装置、領域制御方法、情報記録媒体、および、プログラム
CN103828507A (zh) * 2014-03-26 2014-06-04 北京林业大学 一种改良土壤的方法
CN107721742A (zh) * 2017-11-09 2018-02-23 山西师范大学 腐植酸免加热造粒生产法

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