JP2007210282A - 白華防止コンクリートブロック - Google Patents

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Abstract

【課題】白華防止剤を用いる必要が無く、白華を防止したコンクリートブロックとその製造方法を提供する。
【解決手段】基層の上側に表層を有するコンクリートブロックであって、基層と表層の境界に低吸水域が形成されていることを特徴とする白華防止コンクリートブロックであり、好ましくは、基層コンクリートの上面部分または表層モルタルの裏面部分が高密度に形成されていることによって基層コンクリートと表層モルタルの境界に低吸水域が形成されている白華防止コンクリートブロックとその製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は白華の発生を防止したコンクリートブロックに関する。より詳しくは、本発明は、インターロッキングブロックなどのコンクリートブロックについて、白華防止剤を用いずに白華の発生を防止したコンクリートブロックに関する。
コンクリートやモルタルなどの表面に発生する白華(エフロレッセンス)現象が従来から知られている。この白華現象は製品の外観を損なうだけではなく、長期間経過すると躯体の劣化原因にもなるので、その防止対策が従来から検討されている。
白華現象は、コンクリートやモルタルに含まれている可溶成分を含む水分が表面の乾燥に伴って内部空隙を通じて表面に移動し、可溶成分が空気中の炭酸ガスと反応して白色の析出物を表面に沈着させる現象であり、白華成分は主に水酸化カルシウムやアルカリ化合物、炭酸化合物などである。
白華は発生原因によって一次白華と二次白華とに分けられる。一次白華はコンクリートやモルタルの硬化初期に発生し、水酸化カルシウムなどの白華成分が混練時の水に溶解して硬化体表面に移動して析出する。二次白華は乾燥した硬化体の表面から水が浸入し、これが内部の可溶成分を溶解し、表面乾燥時に硬化体表面に移動して析出する。
白華成分の大部分は水酸化カルシウムと、これと反応した炭酸塩等であり、水酸化カルシウムが炭酸と反応して生成した炭酸カルシウムは水に難溶性であり、コンクリートブロック等の表面に固着すると除去し難い。空気中の炭酸ガスは水と反応して炭酸を生成し、この炭酸が水酸化カルシウムと反応して白華成分の炭酸カルシウムを生成する。このときに副生する水が再び炭酸ガスと反応して炭酸を形成し、水酸化カルシウムと反応して白華の発生を繰り返す。
白華現象の成分因子である水酸化カルシウムはコンクリートやモルタルにもともと含まれるものであり、これを除去することはできないので、従来、白華現象を防止するには、水酸化カルシウムが溶解した水が硬化体表面に移動して析出するのを防止する対策や生成した白華を除去する対策が行われている。
具体的には、(イ)生成した白華を除去するため塩化リチウム等を主成分とする白華除去剤を塗布して白華成分のカルシウムと反応させる方法、(ロ)アクリル酸エステル共重合体を主成分とする白華防止剤を硬化体表面に塗布して保護膜を形成し、空気中の炭酸ガスとの接触を遮断する方法、(ハ)特定の脂肪酸塩や有機微粉末等をコンクリートやモルタルに添加して硬化時に水分が表面に移動するのを抑制して一次白華を防止する方法、(ニ)シラノール系樹脂やアクリル系樹脂を主成分とする浸透性吸水防止剤を硬化体表面に塗布して外部からの水の浸入を阻止することによって二次白華を防止する方法、などが従来知られている。
例えば、特表2003−509328号公報(特許文献1)には、ポリアクリル酸またはその塩もしくはその誘導体を含む平均分子量500〜49000の重合体を結合剤と共にコンクリートやモルタルに添加して白華を防止する方法が開示されている。また、特開平9−263432号公報(特許文献2)には、セメント中の余剰カルシュウムイオンとフッソイオンを反応させフッ化カルシュウムとして固定することによって白華発生を防止する方法が開示されている。
特表2003−509328号公報 特開平9−263432号公報
コンクリートやモルタルの白華を防止する従来の手段は主に白華防止剤や白華除去剤あるいは吸水防止剤などを用いる方法であるが、白華防止効果は必ずしも十分ではない場合があり、しかも、これらは大部分が有機化合物であるために環境汚染を防止する観点から出来るだけ使用量の少ないことが求められる。
本発明は、従来の白華防止方法における上記問題を解決したものであり、白華防止剤や白華除去剤あるいは吸水防止剤などを用いずに、効果的に白華を防止したコンクリートブロックを提供する。なお、本発明において、モルタルを含めてコンクリートと云う場合がある。
本発明によれば、以下の構成を有する白華防止コンクリートブロックが提供される。
(1)基層コンクリートの上側に表層モルタルを有するコンクリートブロックであって、基層コンクリートと表層モルタルの境界に低吸水域が形成されていることを特徴とする白華防止コンクリートブロック。
(2)飽和吸水状態の基層コンクリートに対して表層モルタルの吸水量が3%以下である上記(1)に記載する白華防止コンクリートブロック。
(3)基層コンクリートの上面部分が下側部分よりも高密度に形成されていることによって基層コンクリートと表層モルタルの境界に低吸水域が形成されている上記(1)または(2)に記載する白華防止コンクリートブロック。
(4)表層モルタルの下面部分が基層コンクリートよりも高密度に形成されていることによって基層モルタルと表層モルタルの境界に低吸水域が形成されている上記(1)または(2)に記載する白華防止コンクリートブロック。
(5)基層コンクリートが基層モルタルであり、および/または表層モルタルが表層コンクリートである上記(1)〜上記(4)の何れかに記載する白華防止コンクリートブロック。
(6)コンクリートブロックがインターロッキングブロック、またはコンクリート平板である上記(1)〜上記(5)の何れかに記載する白華防止コンクリートブロック。
また、本発明によれば、以下の構成を有する白華防止コンクリートブロックの製造方法が提供される。
(7)型枠に基層コンクリートを充填し、その上に表層モルタルを充填して振動加圧することによって基層と表層を一体に締固めて脱型養生するコンクリートブロックの表打ち製造方法において、型枠に基層コンクリートを充填した後に該基層コンクリート表面に水を散布して予備振動加圧するか又は予備振動加圧後に基層コンクリート表面に水を散布することによって基層コンクリート上面部分の密度を高めて表層と基層の境界に低吸水域を形成し、この上に表層モルタルを充填した後に本振動加圧して締め固めることを特徴とするコンクリートブロックの製造方法。
(8)型枠に表層モルタルを充填し、その上に基層コンクリートを充填し加圧することによって基層と表層を一体に締め固めて脱型養生するコンクリートブロックの裏打ち製造方法において、型枠に表層モルタルを充填した後に該表層モルタル表面に水を散布して予備加圧するか又は予備加圧後に表層モルタル表面に水を散布することによって表層モルタル下面部分の密度を高めて表層と基層の境界に低吸水域を形成し、この上に基層コンクリートを充填した後に本加圧して締め固めることを特徴とするコンクリートブロックの製造方法。
(9)上記(7)または上記(8)の製造方法において、水に代えて微粉末または微粉末スラリーを散布するコンクリートブロックの製造方法。
本発明のコンクリートブロックは、基層と表層の境界に低吸水域が形成されているので、基層を通じて浸透した水が低吸水域によって遮断され、水に溶解している白華原因成分が表層に滲み出し難いので、確実に白華を防止することができる。また、本発明のコンクリートブロックは従来使用していた有機化合物の白華防止剤を必要とせずに効果的に白華の発生を防止することができる。従って、有機化合物による環境汚染の問題を防止することができる。
本発明のコンクリートブロックは、基層コンクリートの上側に表層モルタルが一体に形成されているインターロッキングブロックやコンクリート平板などの基層と表層の二層構造を有するコンクリートブロック、あるいは更に中間層を有する三層以上の構造を有するコンクリートブロックに広く適用することができる。
また、本発明のコンクリートブロックは基層と表層の境界に低吸水域が形成されているので、ブロックを車道や歩道に敷き詰めて使用することによって表層が摩耗しても、低吸水域は摩耗しないので長期間安定に白華防止効果を維持することができる。
本発明の白華防止コンクリートブロックは、通常の表打ち製造方法または裏打ち製造方法において、型枠に最初に充填したコンクリートまたはモルタルの表面に水等を散布して予備加圧し、または予備加圧した後に水等を散布することによってコンクリートまたはモルタルの表面部分を緻密にする工程を追加するだけで容易に製造することができる。
〔ブロックの構造〕
本発明に係る白華防止コンクリートブロックの一例を図1に示す。図示するコンクリートブロック10はインターロッキングブロックの例であり、基層コンクリート1の上側に表層モルタル2が一体に積層されている。基層コンクリートは、例えば最大粒径13mm程度の粗骨材(道路用6号砕石ないし7号砕石程度)と砂とを混合した粗粒率3.5〜4.5程度、単位セメント量300〜450kg/m3程度のコンクリートによって形成されており、表層モルタルは粗粒率2.5〜3.5程度の砂(細骨材)、単位セメント量500〜600kg/m3程度のモルタルによって形成されている。なお、粗骨材、細骨材、セメント量などは上記範囲に限定されない。
基層コンクリートの上面部分3はそれより下側の部分より高密度に形成されており、これによって基層コンクリート1と表層モルタル2の境界に低吸水域が形成されている。この低吸水域は基層コンクリートの上面部分に限らず、表層モルタルの下面部分に形成しても良い。
本発明のコンクリートブロックは、基層を通じて浸透した水が上記低吸水域で阻止されるので表層の表面まで水が浸透し難い。具体的には、本発明のコンクリートブロックは、基層コンクリートが飽和吸水状態であるとき、例えば、表層モルタルの吸水量が3%以下、好ましくは1%以下である。
コンクリートブロックについて、基層コンクリートが飽和吸水状態であるときの表層モルタルの吸水量は、例えば、図2に示す試験方法によって測定することができる。具体的には、上面を金網で形成した台40を水槽20に設け、この台40の上に乾燥したブロック10を載せ、基層部分が水に浸るように設置する。基層部分に水が浸透してその浸透高さが基層と表層の境界に達した状態でブロック10を水槽20から取り出し、表層部分の吸水量を測定する。水が浸透した部分はブロックの色が変わるので、この色の変化によって水の浸透高さを把握することができる。また、表層部分の吸水量(S%)は、基層部分の乾燥重量(L1)、基層部分の飽和吸水重量(L2)、表層部分の乾燥重量(M1)、ブロック全体の飽和吸水重量(W)のとき、S%=〔W−(L1+M1)−(L2)〕/M1の式によって求めることができる。
基層と表層の境界に低吸水域を有する構造は、インターロッキングブロックに限らず、基層と表層の二層構造、あるいは中間層を有する三層以上の構造を有するコンクリートブロックに広く適用することができる。三層以上の構造を有するブロックは、最も上側の表層とその直下の層との境界に低吸水域を形成すれば良い。
本発明のコンクリートブロックでは、基層を通じて浸透した水が低吸水域で阻止されるので、表層の表面まで水が浸透し難く、従って、水に溶解している白華原因成分が表層に滲み出し難いので、確実に白華を防止することができる。
〔ブロックの製造方法〕
本発明に係る白華防止コンクリートブロックの製造方法の一例を図3および図3に示す。本発明の白華防止コンクリートブロックは表打ち又は裏打ちの何れの方法によっても製造することができる。図3はインターロッキングブロックの表打ち製造方法であり、図4はモルタルコンクリート平板の裏打ち製造方法である。
図3の表打ち製造方法は、型枠30に基層コンクリート31の上に表層モルタル32を重ね、プレス板34を用いて振動加圧して締固める方法である。表打ち製法によって本発明のブロックを製造するには、型枠30に基層コンクリート31を充填した後に、該基層コンクリート上面に水を散布して予備加圧する。あるいは予備加圧した後に基層コンクリート上面に水を散布し、次いで、その上側に表層モルタル32を充填し、基層コンクリート31と表層モルタル32とを振動下で本加圧して基層と表層を一体に締め固めて脱型し、養生してコンクリートブロックを製造する。
基層コンクリート31および表層モルタル32は、例えば図1に示すコンクリートブロックと同様の材料配合を有し、何れも水セメント比25〜32%程度のやや湿った粉体である。型枠30に充填した基層コンクリート上面に水を散布して予備加圧することにより、または基層コンクリートを予備加圧した後にその上面に水を散布することにより、基層コンクリート31の表面が緻密(高密度)になり、表層と基層の境界に低吸水域が形成される。
なお、基層コンクリート上面に水を散布するのに代えて、微粉末または微粉末スラリーを散布しても良い。微粉末はフライアッシュや粘土粉末などの細骨材より粒度の小さい鉱物質微粉末が適当である。基層コンクリート31の表面に散布された微粉末が基層表面の隙間に入り込み、表面が緻密な吸水性の低い表面が形成される。
図4の裏打ち製造方法は、型枠30に表層モルタル32を充填し、その上側に基層コンクリートを重ねて振動を与えずに加圧締め付けする方法である。この製法ではブロック裏側からプレス圧が加えられることになる。裏打ち製法によって本発明のブロックを製造するには、型枠30に表層モルタル32を充填した後に該表層モルタル32を予備加圧し、この加圧前または加圧後に表層モルタル32の表面に水を散布し、次いで基層コンクリート33を充填して振動を与えずに本加圧して締め固めることによって基層と表層の境界に低吸水域を形成する。
図4の製造方法において、例えば、基層コンクリートとして粗粒率2.0〜3.1程度、単位セメント量350〜550kg/m3、水セメント比25〜45%のモルタルが使用され、表層モルタルとして、粗粒率1.5〜3.5程度、単位セメント量500〜750kg/m3、水セメント比30〜65%のモルタルが使用される。表層モルタルが押圧される型枠底面にはゴム板が設けられている。
この製法では、表層モルタルとして水セメント比の高いモルタルを使用する場合には、加圧時の脱水を促進するために通水孔などを備えた型枠を用いると良く、水に代えて、フライアッシュなどの鉱物質微粉末を表層モルタル表面に散布すると良い。
表層モルタル32を予備加圧し、この予備加圧前後に表層モルタル表面に水または鉱物質微粉末を散布することによって表層モルタル表面が緻密になり、吸水性の低い領域が形成される。成形時の表層モルタルの表面はこの上側に基層モルタルが形成されるので、成形後は表層コンクリート裏面になる。表層モルタルの上側に基層コンクリートを充填し、振動を与えずに本加圧して締め固めることにより、コンクリート平板が形成される。
図1に示すコンクリートブロックは、基層コンクリートおよび表層モルタルからなるものであるが、本発明のコンクリートブロックは、基層コンクリートが基層モルタルであり、および/または表層モルタルが表層コンクリートであっても良い。
〔供試体〕
表1に示す材料を用い、表2の配合に従って図1に示すインターロッキングブロック供試体を製造した。供試体の寸法は、縦横98mmおよび高さ72mmの基層コンクリート部分に厚さ8mmの表層モルタル部分を積層した構造を有するものである。なお、供試体の充填率はエフロを析出しやすくするために84%になるように成形した。
〔製造条件〕
表層モルタル材料を容量5Lのホバート型ミキサを使用して練り混ぜ、基層コンクリート材料を容量20Lのアイリッヒ型ミキサを使用して練り混ぜた。これらの材料を高振動加圧即時脱型コンクリート製品用小型成形機の型枠に充填し、振動数72.5Hz、振幅0.7mm、加圧力0.123MPa、予備振動加圧時間1秒、本振動加圧時間3秒の条件下で加圧成型を行った。なお、本振動時間は供試体の充填率が84%になるように決定した。
〔実施例〕
基層コンクリートを型枠に充填し、その表面に3gの水を噴霧した後に予備振動加圧を行った。次いで基層コンクリートの上に表層モルタルを充填して本振動加圧を行い、即時脱型した。なお、水の噴霧量3gは単位面積当り0.03g/cm2(300g/m2)である。脱型後、温度20℃、相対湿度70%の室内で成形7日間養生し、基層と表層の境界に低吸水域が存在する本発明の供試体を製造した。
〔比較例〕
基層コンクリートを型枠に投入し、水を噴霧せずに予備振動加圧を行った後に、該基層コンクリートの上に表層モルタルを充填して本振動加圧を行い、即時脱型した。脱型後、実施例の供試体と同条件で養生を行って比較例の供試体を製造した。この供試体には基層と表層の境界に低吸水域が形成されていない。
〔表層吸水量の測定〕
コンクリートブロックについて、基層部分の乾燥重量(L1)と基層部分の飽和吸水重量(L2)、および表層部分の乾燥重量(M1)を予め測定する。次いで、図2に示す試験方法に基づき、水槽20の台40に乾燥したブロック10を載せ、基層部分が水に浸るように設置し、基層部分に水が浸透してその浸透高さが基層と表層の境界に達した状態になるまで静置する。この状態でブロックを水槽から取り出し、ブロック全体の飽和吸水重量(W)を測定する。表層部分の吸水量(S%)を、S%=〔W−(L1+M1)−(L2)〕/M1の式に基づいて求める。
〔白華試験〕
室温5℃、相対湿度70%の室内で、図5に示すように、供試体の下部50mmを常時純水に浸漬させた状態に2ヶ月間保持し、風速0.1〜0.2m/secの風を当て、1週間に1回の割合でブロック表面に5mm径の砕氷を載せて白華の析出を促進させる方法によって白華発生試験を行い、浸漬期間経過後に供試体を80℃で1日乾燥し、白華の発生状態を観察した。
〔目視評価〕
供試体表面を目視観察して、(イ)白華発生せず、(ロ)白華の発生は僅少であり美観を損なわない、(ハ)白華の発生少ないがやや美観を損なう、(ニ)白華の発生多く美観をかなり損なう、(ホ)白華の発生著しく、美観を著しく損なうの5段階に評価した。この結果を表3に示した。
〔色差計による評価〕
白華試験後の各供試体の表面色を色彩色差計によって測定し、試験前の表面色と比較し、その色差に基づいて白華の発生を評価した。測定はL*a*b*表色系に従い、試験前と試験後の色差ΔE*ab(L*a*b*色差)を次式(1)に従って算出した。表面色の測定は供試体表面を均等に4分割して測定し、その平均値とした。色差の評価は表4に示す6段の基準に従った。この結果を表5に示した。
なお、次式(1)において、ΔL*=(試験前の明度L*)−(試験後の明度L*)、Δa*=(試験前の色度a*)−(試験後の色度a*)、Δb*=(試験前の色度b*)−(試験後の色度b*)である。
色差ΔE*ab={(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)21/2 …(1)
表3および表4に示すように、本発明の実施例に係る供試体A、Bは何れも目視観察において白華の発生が認められない。また、色差計による測定においても、色差が0.1〜0.2であって殆ど色が変化せず、白華が発生していない。一方、比較供試体A、Bは何れも目視観察において白華の発生が著しく、色差計による測定でも別の色系統になる程度の色差を示している。
Figure 2007210282
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本発明に係るコンクリートブロックの部分切欠外観斜視図 吸水性試験装置の概略図 コンクリートブロックの表打ち製造方法を示す断面概略図 コンクリートブロックの裏打ち製造方法を示す断面概略図 白華試験の説明図
符号の説明
1−基層コンクリート、2−表層モルタル、3−基層コンクリート上面部分、10−コンクリートブロック、20−水槽、30−型枠、31−基層コンクリート、32−表層モルタル、33−基層モルタル、40−台。

Claims (9)

  1. 基層コンクリートの上側に表層モルタルを有するコンクリートブロックであって、基層コンクリートと表層モルタルの境界に低吸水域が形成されていることを特徴とする白華防止コンクリートブロック。
  2. 飽和吸水状態の基層コンクリートに対して表層モルタルの吸水量が3%以下である請求項1に記載する白華防止コンクリートブロック。
  3. 基層コンクリートの上面部分が下側部分よりも高密度に形成されていることによって基層コンクリートと表層モルタルの境界に低吸水域が形成されている請求項1または2に記載する白華防止コンクリートブロック。
  4. 表層モルタルの下面部分が基層コンクリートよりも高密度に形成されていることによって基層モルタルと表層モルタルの境界に低吸水域が形成されている請求項1または2に記載する白華防止コンクリートブロック。
  5. 基層コンクリートが基層モルタルであり、および/または表層モルタルが表層コンクリートである請求項1〜4の何れかに記載する白華防止コンクリートブロック。
  6. コンクリートブロックがインターロッキングブロック、またはコンクリート平板である請求項1〜5の何れかに記載する白華防止コンクリートブロック。
  7. 型枠に基層コンクリートを充填し、その上に表層モルタルを充填して振動加圧することによって基層と表層を一体に締固めて脱型養生するコンクリートブロックの表打ち製造方法において、型枠に基層コンクリートを充填した後に該基層コンクリート表面に水を散布して予備振動加圧するか又は予備振動加圧後に基層コンクリート表面に水を散布することによって基層コンクリート上面部分の密度を高めて表層と基層の境界に低吸水域を形成し、この上に表層モルタルを充填した後に本振動加圧して締め固めることを特徴とするコンクリートブロックの製造方法。
  8. 型枠に表層モルタルを充填し、その上に基層コンクリートを充填し加圧することによって基層と表層を一体に締め固めて脱型養生するコンクリートブロックの裏打ち製造方法において、型枠に表層モルタルを充填した後に該表層モルタル表面に水を散布して予備加圧するか又は予備加圧後に表層モルタル表面に水を散布することによって表層モルタル下面部分の密度を高めて表層と基層の境界に低吸水域を形成し、この上に基層コンクリートを充填した後に本加圧して締め固めることを特徴とするコンクリートブロックの製造方法。
  9. 請求項7または8の製造方法において、水に代えて微粉末または微粉末スラリーを散布するコンクリートブロックの製造方法。

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