JP2007208688A - リング共振器型フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】リング共振器の薄型化及び小型化を実現してフィルタ全体の小型化を図ること。
【解決手段】このリング共振器型フィルタは、第1から第4のリング共振器を多層基板10に設けている。各リング共振器は一対の導体線路(11,12)(13,14)(15,16)(17,18)を備え、一方の導体線路11,14,15,18は多層基板10の表層10aに形成し、他方の導体線路12,13,16,17は内層10bに形成する。一方の導体線路11,14,15,18の一部と他方の導体線路12,13,16,17の一部とを重ね合わせて配置し、両者間を導通路31a,32a,33a,34aで導通接続したものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、各種高周波装置に用いられる高周波フィルタに係り、特にリング共振器を用いたリング共振器型フィルタに関する。
リング共振器は接地点を持たず損失が少ないという特長があり、その共振周波数はリング状伝送線路の電気長が一波長すなわち360゜となるように決定される。従来、複数の一波長リング共振器を平行結合するように複数配列してなるリング共振器型フィルタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図5は特許文献1に記載されたリング共振器型フィルタの構成図である。
3つのリング共振器111,112,113が隣接する共振器同士で互いに平行結合するように配列されている。各リング共振器111,112,113は、ループ形状伝送路を形成する導体線路の両開放端に周波数同調用のコンデンサ111a,112a,113aを接続している。一端のリング共振器111には入出力結合用の容量素子114を介して入出力端子141が結合される。また他端のリング共振器113には入出力結合用の容量素子115を介して入出力端子142が結合される。かかるリング共振器型フィルタに所望の周波数特性を持たせて、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタ等の高周波フィルタを構築している。
上記したリング共振器型フィルタは、各リング共振器111,112,113に接地を設ける必要がないため低損失(高いQ)を実現でき、リング共振器間の結合も平行結合であるためフィルタの構造が極めて単純で、しかも良い特性を得ることもできる。また、導体線路の開放端を集中容量素子(111a,112a,113a)で接続することにより、共振器長を短縮して小型化を図ることもできる。
特開昭64−1303号公報
しかしながら、従来のリング共振器型フィルタは、リング共振器のループ形状伝送路にディスクリート部品からなるコンデンサを設けるため、該コンデンサの厚さにより薄型化が困難であった。また、コンデンサを設けずに基板上に導体線路だけでループ形状伝送路を形成した場合、ループ形状伝送路を一波長にするため小型化が困難であった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、薄型化及び小型化が可能なリング共振器型フィルタを提供することを目的とする。
本発明のリング共振器型フィルタは、多層基板と、前記多層基板に設けられ平行結合するように配列された複数のリング共振器と、前記多層基板に設けられ一方端に配置されたリング共振器と結合する第1の入出力端と、前記多層基板に設けられ他方端に配置されたリング共振器と結合する第2の入出力端とを備え、前記リング共振器は、前記多層基板の第一層に設けられた有端状の一方の導体線路と、前記多層基板の第二層に設けられた有端状の他方の導体線路とを備え、前記一方の導体線路の一端部及び他端部と前記他方の導体線路の一端部及び他端部とが重なり合うように配置され、前記第一層から前記第二層にかけて前記一方の導体線路及び前記他方の導体線路を含むループ形状伝送路が形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、一方の導体線路の一端部及び他端部と他方の導体線路の一端部及び他端部とが重なり合うように配置されるので、双方の導体線路が重なり合う分だけリング共振器の幅を狭くすることができ、小型化を図ることができる。
また本発明は、上記リング共振器型フィルタにおいて、少なくとも一つのリング共振器は、一方の導体線路の一端部と他方の導体線路の一端部とを導通接続する第1の導通路と、前記一方の導体線路の他端部と前記他方の導体線路の他端部とを導通接続する第2の導通路とを具備することを特徴とする。
この構成によれば、一方の導体線路と他方の導体線路との間を導通接続する第1の導通路及び第2の導通路がループ形状伝送路の一部を構成するので、その分だけ導体線路の長さを短縮でき、リング共振器及びフィルタ全体の小型化を図ることができる。
また本発明は、上記リング共振器型フィルタにおいて、少なくとも一つのリング共振器は、一方の導体線路の一端部と他方の導体線路の一端部とが重なり合う部分に構成した第1の容量素子と、一方の導体線路の他端部と他方の導体線路の他端部とが重なり合う部分に構成した第2の容量素子とを具備することを特徴とする。
この構成によれば、リング共振器におけるループ形状伝送路が、一方の導体線路及び他方の導体線路並びに第1、第2の容量素子で構成されるので、ループ形状伝送路の二箇所に容量素子が介在することとなり、容量を大きくすることで共振器長を短縮することができる。
また本発明は、上記リング共振器型フィルタにおいて、少なくとも一つのリング共振器は、一方の導体線路の一端部と他方の導体線路の一端部との重なり合う部分が導通路を介して導通接続され、一方の導体線路の他端部と他方の導体線路の他端部とが重なり合う部分で容量素子が構成されることを特徴とする。
この構成により、一方の導体線路の一端部と他方の導体線路の一端部とを導通接続する導通路の分だけ一方及び他方の導体線路の長さを短縮でき、かつループ形状伝送路に容量素子が介在することによりループ形状伝送路を短縮する効果も奏することができる。
また本発明は、上記リング共振器型フィルタにおいて、互いに隣接するリング共振器の一方及び他方の導体線路のうち結合すべき双方の導体線路を、前記多層基板の同層に形成したことを特徴とする。
この構成により、結合すべき導体線路を多層基板の同層に形成したことにより、リング共振器間の結合力を強くすることができ、損失の低減を図ることができる。
また本発明は、上記リング共振器型フィルタにおいて、一方の導体線路が、所定幅の直線部と、該直線部の両端部にそれぞれ形成された一対の方形部とからなり、他方の導体線路が、所定幅の直線部と、該直線部の両端部にそれぞれ形成された一対の方形部とからなり、一方の導体線路の方形部と他方の導体線路の方形部とが重なり合うことを特徴とする。
この構成により、一方の導体線路の方形部と他方の導体線路の方形部との間を導通路で導通接続する場合には導通路の長さを確保でき、容量素子を構成する場合には大きな容量を確保することができる。
本発明によれば、リング共振器型フィルタを構成する各リング共振器の薄型化及び小型化が可能で、フィルタ全体としての小型化を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。移動体通信、ワイヤレスLAN等における送受信装置の高周波フィルタとして適用可能なリング共振器型フィルタの一実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1(a)(b)は本発明の実施の形態1に係るリング共振器型フィルタの構成を示す平面図であり、同図(a)は多層基板の表層の平面図、同図(b)は該多層基板の内層の平面図である。
図1(a)に示すように、多層基板10の表層10aに第1のリング共振器1の一方の導体パターン11が形成されている。多層基板10は、ガラスエポキシ又はセラミクス等の誘電体材料で形成され、多層構造となっている。第1のリング共振器1の導体パターン11は、所定幅の直線部11aと、直線部11aの両端部に第2のリング共振器側(図中右側)に突出するように一体形成された方形状のランド11b、11cとで構成されている。
図1(b)に示すように、多層基板10の内層10bに第1のリング共振器1の他方の導体パターン12が形成されている。導体パターン12は、第2のリング共振器側(図中右側)に所定距離ずれた位置に平行に直線部12aが形成されている。直線部12aの両端部であって上記ランド11b、11cに対向する領域に同形状のランド12b、12cが当該直線部12aと一体に形成されている。第1のリング共振器1において一方及び他方の導体パターン11、12が、一方及び他方の導体線路となる。
図2は図1に示すA−A線矢視断面図である。同図に示すように、表層10aに形成されたランド11cと内層10bに形成されたランド12cとを、導通路31を介して導通させている。また、表層10aに形成されたランド11bと内層10bに形成されたランド12bとを、導通路31b(図2では隠れていて見えない)を介して導通させている。このように、第1のリング共振器51は、表層10aに形成された一方の導体パターン11と、第2層10bに形成された他方の導体パターン12とが、導通路31a,31bを介して導通することにより、ループ形状伝送路を形成している。
また図1(b)に示すように、内層10bには第1のリング共振器1の他方の導体パターン12に隣接して、第2のリング共振器2の一方の導体パターン13が形成されている。この導体パターン13は、第1のリング共振器1の導体パターン12の直線部12aに対して平行に配置され磁界結合可能に形成された直線部13aと、この直線部13aの両端部であって第3のリング共振器側(図中右側)に突出するように一体形成された方形状のランド13b、13cとで構成されている。
図1(a)に示すように、多層基板10の表層10aに第2のリング共振器2の一方の導体パターン14が形成されている。導体パターン14は、直線部13aの形成位置から第3のリング共振器側(図中右側)に所定距離ずれた位置に平行に直線部14aが形成されている。直線部14aの両端部であって上記ランド13b、13cに対向する領域に同形状のランド14b、14cが当該直線部14aと一体に形成されている。図2に示すように、表層10aに形成されたランド14cと内層10bに形成されたランド13cとを、導通路32aを介して導通させている。また、表層10aに形成されたランド14bと内層10bに形成されたランド13bとを、導通路32b(図2では隠れていて見えない)を介して導通させている。このように、第1のリング共振器51は、表層10aに形成された一方の導体パターン14と、内層10bに形成された他方の導体パターン13とが、導通路32a,32bを介して導通することにより、ループ形状伝送路を形成している。第2のリング共振器2において一方及び他方の導体パターン13、14が、一方及び他方の導体線路となる。
図1(a)(b)に示すように、第3のリング共振器3及び第4のリング共振器4も上記した第1、第2のリング共振器1,2と同様に構成されている。第3のリング共振器3は、表層10aに形成された一方の導体パターン15と、内層10bに形成された他方の導体パターン16と、表層10a側のランド15cと内層10b側のランド16cとを導通する導通路33aと、表層10a側のランド15bと内層10b側のランド16bとを導通する導通路33bとで形成される。また、第4のリング共振器4は、内層10bに形成された他方の導体パターン17と、表層10aに形成された一方の導体パターン18と、内層10b側のランド17cと表層10a側のランド18cとを導通する導通路34aと、内層10b側のランド17bと表層10a側のランド18bとを導通する導通路34bとで形成される。このように、第3のリング共振器3は、表層10aに形成された一方の導体パターン15と、内層10bに形成された他方の導体パターン16とが、導通路33a,33bを介して導通することにより、ループ形状伝送路を形成している。第4のリング共振器4は、表層10aに形成された一方の導体パターン18と、内層10bに形成された他方の導体パターン17とが、導通路34a,34bを介して導通することにより、ループ形状伝送路を形成している。また、第3のリング共振器3は、表層10aにおいて第2のリング共振器2の他方の導体パターン14と結合し、内層10bにおいて第4のリング共振器4の一方の導体パターン17と結合する。第3及び第4のリング共振器3、4において一方及び他方の導体パターン15、16、17、18が、一方及び他方の導体線路となる。
表層10aにおける第1のリング共振器1側の一端には第1の入出力端21が設けられ、第4のリング共振器4側の他端には第2の入出力端22が設けられている。
図2に示すように、多層基板10は、第1〜第5の誘電体層10−1〜10−5の5層構造で構成されている。第1の誘電体層10−1が内層10aとなり、第5の誘電体層10−5が表層となっている。多層基板10の裏面となる第1の誘電体層10−1の下面にはグラウンド層23が形成されている。導通路31〜34は第3の誘電体層10−3〜第5の誘電体層10−5の間に形成されている。具体的には、各導通路(31a,b〜34a,b)は、第3の誘電体層10−3及び第5の誘電体層(表層)10−5に形成したスルーホールと、第4の誘電体層10−4に形成されこれらスルーホールを導通接続する導体パターンとでそれぞれ構成されている。
以上のように構成された本実施の形態の動作について説明する。
第1の入出力端21に高周波信号が印加されると、第1の入出力端21と第1のリング共振器1の一方の導体線路11とが容量結合又は磁界結合により結合する。第1のリング共振器1に伝搬した高周波信号は、一方の導体線路11、導通路31a、他方の導体線路12、導通路31bで形成されるループ形状伝送路を伝搬する。第1のリング共振器1は高周波信号がループ形状伝送路を伝搬することにより共振する。
第1のリング共振器1の共振動作に伴い、第1のリング共振器1における導体線路12の直線部12aと第2のリング共振器2における導体線路21の直線部とが磁界結合し、第2のリング共振器2に高周波信号が伝搬する。第2のリング共振器2は、第1のリング共振器1と同様の原理で共振し、第2のリング共振器2における導体線路22の直線部と第3のリング共振器3における導体線路31の直線部とが磁界結合する。そして、第3のリング共振器3が共振し、第3のリング共振器3の導体線路32に結合した第2の入出力端5から特定周波数の高周波信号が出力される。
第1のリング共振器1の共振器長となる上記ループ形状伝送路は、共振周波数の一波長分の長さを要する。本実施の形態では、表層10aに形成した一方の導体線路11と内層10bに形成した他方の導体線路12とを導通接続する2つの導通路31a、31bがループ形状伝送路に含まれる。これにより、導通路31a、31bの長さ分だけ導体線路11、12を短縮化でき、ループ形状伝送路を同層に形成する場合に比べて、リング共振器の平面的な実装面積を小さくすることができる。
しかも、導通路31a、31bにおいて、できる限り長い距離を確保できるようにするため、導通路31a、31bの中間部を、互いに対向する一方のランド(11b、11c)の一端から他方のランド(12b、12c)の他端に向けて水平方向に伸びる導体パターンで形成している。これにより、スルーホールだけで直線的に接続する場合よりも導通路部分がより長くなり、導体線路11、12をより短縮化できることとなる。
本実施の形態では、一方の導体線路11の両端部にそれぞれ形成した方形状のランド(11b、11c)と他方の導体線路12の両端部にそれぞれ形成した方形状のランド(12b、12c)とを対向配置している。すなわち、一方の導体線路11の両端部と他方の導体線路12の両端部とを重ね合わせるように配置しているため、ループ形状伝送路を短縮することなく、その重なり分だけリング共振器の平面的な実装面積を小さくすることができる。
また、本実施の形態では、多層基板10にリング共振器1〜4を構築しているものの、導体パターンとスルーホールでループ形状伝送路を形成しているので、チップコンデンサ等のディスクリート容量素子を用いた場合に比べて、大幅な薄型化が実現されている。
(実施の形態2)
本実施の形態2は、容量素子を多層基板で構成し、フィルタの磁界結合を同層で行うようにしたリング共振器型フィルタの例である。本実施の形態2は、上記実施の形態1と同様に多層基板に構築した4つのリング共振器51〜54を配列してリング共振器型フィルタを構成している。
図3(a)(b)は本実施の形態2に係るリング共振器型フィルタの構成を示す平面図であり、同図(a)は表層の平面図、同図(b)は内層の平面図である。
図3(a)に示すように、多層基板50の表層50aに第1のリング共振器51の一方の導体パターン61が形成されている。多層基板50は、ガラスエポキシ又はセラミクス等の誘電体材料で形成され、多層構造となっている。第1のリング共振器51の導体パターン61は、所定幅の直線部61aと、直線部61aの両端部に第2のリング共振器側(図中右側)に突出するように一体形成された方形状のランド61b、61cとで構成されている。
図3(b)に示すように、多層基板50の内層50bに第1のリング共振器51の他方の導体パターン62が形成されている。導体パターン62は、第2のリング共振器側(図中右側)に所定距離ずれた位置に平行に直線部62aが形成されている。直線部62aの両端部であって上記ランド61b、61cに対向する領域に同形状のランド62b、62cが当該直線部62aと一体に形成されている。このように、第1のリング共振器51は、表層50aに形成された一方の導体パターン61と、内層50bに形成された他方の導体パターン62と、表層50aのランド61bと内層50bのランド62bとの間に形成される容量部と、表層50aのランド61cと内層50bのランド62cとの間に形成される容量部とからループ形状伝送路を形成している。このループ形状伝送路は、2つの容量部を含むことになる。
また図3(b)に示すように、内層50bには第1のリング共振器51の他方の導体パターン62に隣接して、第2のリング共振器52の他方の導体パターン63が形成されている。この導体パターン63は、第1のリング共振器51の導体パターン62の直線部62aに対して平行に配置され磁界結合可能に形成された直線部63aと、この直線部63aの両端部であって第3のリング共振器側(図中右側)に突出するように一体形成された方形状のランド63b、63cとで構成されている。
図3(a)に示すように、多層基板50の表層50aに第2のリング共振器52の一方の導体パターン64が形成されている。導体パターン64は、直線部63aの形成位置から第3のリング共振器側(図中右側)に所定距離ずれた位置に平行に直線部64aが形成されている。直線部64aの両端部であって上記ランド63b、63cに対向する領域に同形状のランド64b、64cが当該直線部64aと一体に形成されている。このように、第2のリング共振器52は、表層50aに形成された一方の導体パターン64と、内層50bに形成された他方の導体パターン63と、表層50aのランド64bと内層50bのランド63bとの間に形成される容量部と、表層50aのランド64cと内層50bのランド63cとの間に形成される容量部とからループ形状伝送路を形成している。当該ループ形状伝送路は、第1のリング共振器51と同様に、2つの容量部を含むことになる。
図3(a)(b)に示すように、第3のリング共振器53及び第4のリング共振器54も上記した第1、第2のリング共振器51,52と同様に構成されている。第3のリング共振器53は、表層50aに形成された一方の導体パターン65と、内層50bに形成された他方の導体パターン66と、表層50a側のランド65b、65cと内層50b側のランド66b,66cとの間に形成される容量部とで形成される。また、第4のリング共振器54は、内層50bに形成された他方の導体パターン67と、表層50aに形成された一方の導体パターン68と、内層50b側のランド67b,67cと表層50a側のランド68b、68cとの間に形成される容量部とで形成される。第3のリング共振器53は、表層50aにおいて第2のリング共振器52の他方の導体パターン64と結合し、内層50bにおいて第4のリング共振器54の一方の導体パターン67と結合する。
表層50aにおける第1のリング共振器51側の一端には第1の入出力端71が設けられ、第4のリング共振器54側の他端には第2の入出力端72が設けられている。
図4は図3に示すB−B線矢視断面図である。多層基板50は、第1〜第3の誘電体層50−1〜50−3の3層構造で構成されていて、第1の誘電体層50−1の下面にグラウンド層73が形成されている。なお、本実施の形態では、第1の誘電体層50−1を内層50a、第3の誘電体層50−3を表層50aと呼んでいる。同図に示すように、各リング共振器51〜54は、表層50a側に形成した導体パターン(61,64,65,68)と内層50b側に形成した導体パターン(62,63,66,67)とはランド部分が第2の誘電体層50−2を挟んで重なり合うように配置されており、その間に図4(b)に示すように容量部Cを形成している。
次に、以上のように構成された本実施の形態の動作について説明する。
第1のリング共振器51では、表層50aに形成された一方の導体パターン61と内層50bに形成された他方の導体パターン62とランド間(61b,62b)(61c,62c)に形成された容量部とからなるループ形状伝送路が形成され、表層50aと内層50bとに分かれて形成された一対の導体パターン61,62のインダクタ成分(L)とランド間(61b,62b)(61c,62c)に形成された2箇所の容量部の容量成分(C)とから決まる共振周波数にて共振する。
また、第1のリング共振器51と第2のリング共振器52とは内層50bにおいて磁界結合する。これにより、隣接するループ形状伝送路が同一層において結合するので、電磁結合の結合力が強化される。その結果、第1のリング共振器51の他方の導体パターン62の直線部62aから第2のリング共振器52の一方の導体パターン63の直線部63aに高周波信号が効率よく伝搬する。そして、第2のリング共振器52において上記同様に共振する。さらに、第2のリング共振器52と第3のリング共振器53とが表層50aにおいて磁界結合し、第2のリング共振器52から第3のリング共振器53へ高周波信号が伝搬して第3のリング共振器53が共振する。第3のリング共振器53が共振すると、内層50bにおいて第3のリング共振器53と第4のリング共振器54とが磁界結合し、第4のリング共振器54が共振する。その結果、特定周波数の信号が表層50aに形成された第2の入出力端72から取り出される。
このような本実施の形態によれば、各リング共振器51〜54において、表層側のランド(61b,64b,65b,68b)と内層側のランド(62c,63c,66c,67c)とを重ね合わせるように配置するので、ランドが重なった分だけリング共振器におけるループ形状伝送路の平面的な占有面積を小さくでき、リング共振器それぞれの小型化が図られる。
また、表層側のランド(61b,64b,65b,68b)と内層側のランド(62c,63c,66c,67c)との間に容量部を形成するので、ループ形状伝送路の2箇所に容量素子が設けられることとなり、ループ形状伝送路に容量素子を1つ設ける場合に比べて、大幅に共振器長を短縮でき、フィルタ全体の小型化を実現できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形実施可能である。例えば、実施の形態1に示す一対の導体線路を導通路経由で導通接続するリング共振器(1〜4)と実施の形態2に示す一対の導体線路の間に容量素子を構成するリング共振器(51〜54)とを組み合わせフィルタを構成することもできる。
また、一方の導体線路の一端部と他方の導体線路の一端部との重なり合う部分が導通路を介して導通接続され、一方の導体線路の他端部と他方の導体線路の他端部とが重なり合う部分で容量素子が構成されるようにしても良い。
本発明は、リング共振器を結合してなる高周波フィルタに適用可能である。
(a)本発明の実施の形態1に係るリング共振器型フィルタの表層の平面図、(b)内層の平面図 (a)図1に示すA−A線矢視断面図、(b)同図(a)の部分拡大図 (a)本発明の実施の形態2に係るリング共振器型フィルタの表層の平面図、(b)内層の平面図 (a)図1に示すB−B線矢視断面図、(b)同図(a)の部分拡大図 従来のリング共振器型フィルタの構成図
符号の説明
1、51 第1のリング共振器
2、52 第2のリング共振器
3、53 第3のリング共振器
4、54 第4のリング共振器
11〜18、61〜68 導体線路
21、71 第1の入出力端
22、72 第2の入出力端
10、50 多層基板
10a、50a 表層
10b、50b 内層

Claims (6)

  1. 多層基板と、前記多層基板に設けられ平行結合するように配列された複数のリング共振器と、前記多層基板に設けられ一方端に配置されたリング共振器と結合する第1の入出力端と、前記多層基板に設けられ他方端に配置されたリング共振器と結合する第2の入出力端とを備え、
    前記リング共振器は、
    前記多層基板の第一層に設けられた有端状の一方の導体線路と、
    前記多層基板の第二層に設けられた有端状の他方の導体線路と、
    を備え、
    前記一方の導体線路の一端部及び他端部と前記他方の導体線路の一端部及び他端部とが重なり合うように配置され、前記第一層から前記第二層にかけて前記一方の導体線路及び前記他方の導体線路を含むループ形状伝送路が形成されたことを特徴とするリング共振器型フィルタ。
  2. 少なくとも一つのリング共振器は、一方の導体線路の一端部と他方の導体線路の一端部とを導通接続する第1の導通路と、前記一方の導体線路の他端部と前記他方の導体線路の他端部とを導通接続する第2の導通路とを具備することを特徴とする請求項1記載のリング共振器型フィルタ。
  3. 少なくとも一つのリング共振器は、一方の導体線路の一端部と他方の導体線路の一端部とが重なり合う部分に構成した第1の容量素子と、一方の導体線路の他端部と他方の導体線路の他端部とが重なり合う部分に構成した第2の容量素子とを具備することを特徴とする請求項1記載のリング共振器型フィルタ。
  4. 少なくとも一つのリング共振器は、一方の導体線路の一端部と他方の導体線路の一端部との重なり合う部分が導通路を介して導通接続され、一方の導体線路の他端部と他方の導体線路の他端部とが重なり合う部分で容量素子が構成されることを特徴とする請求項1記載のリング共振器型フィルタ。
  5. 互いに隣接するリング共振器の一方及び他方の導体線路のうち結合すべき双方の導体線路を、前記多層基板の同層に形成したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のリング共振器型フィルタ。
  6. 一方の導体線路が、所定幅の直線部と、該直線部の両端部にそれぞれ形成された一対の方形部とからなり、
    他方の導体線路が、所定幅の直線部と、該直線部の両端部にそれぞれ形成された一対の方形部とからなり、
    一方の導体線路の方形部と他方の導体線路の方形部とが重なり合うことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のリング共振器型フィルタ。
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