JP2007207974A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数枚の製品ウエハを複数枚のダミーウエハと共にボート40によって保持して処理室内に搬入し、処理室内のボトム側からTEOSガスを供給してトップ側に流し、ウエハにTEOS酸化膜を形成するICの製造方法において、製品ウエハが配列される第一領域よりも上流側に設けられた第二領域であるボトム領域における製品ウエハと隣接する部分にダミーウエハを配置し、それよりも上流側にはダミーウエハを配置することなく空とする。ボトム領域のサイドダミーウエハよりも上流側に広い空間を設けることにより、TEOSガスが充分にミキシングされて分解され、TEOSガスが高濃度(過剰な状態)とならないため、処理室を改造しなくても、面内膜厚均一性を向上できる。
【選択図】図3
Description
バッチ式縦形ホットウオール形減圧CVD装置(以下、CVD装置という。)は、ウエハが搬入される処理室を形成するインナチューブおよびこのインナチューブを取り囲むアウタチューブから構成され縦形に設置されたプロセスチューブと、インナチューブ内に原料ガスを導入するガス導入管と、プロセスチューブ内を真空排気する排気管と、プロセスチューブ外に敷設されてプロセスチューブ内を加熱するヒータとを備えている。
そして、複数枚のウエハがボートによって垂直方向に整列されて保持された状態でインナチューブ内に下端の炉口から搬入され、インナチューブ内に原料ガスがガス導入管から導入されるとともに、ヒータによってプロセスチューブ内が加熱されることにより、ウエハにCVD膜がデポジションされる。
この現象の理由としては、ボトム領域では他の領域に比較してガスが過剰に供給されていること等が、考えられる。
しかし、インナチューブが特殊な形状になるために、コストが増加してしまい、また、メンテナンス時の再組み立て作業も複雑になってしまう等の問題点がある。
(1)複数枚の製品基板を複数枚のダミー基板と共に基板保持具によって保持するステップと、
前記基板保持具にて保持した基板を処理室内に搬入するステップと、
前記処理室内の一端側から処理ガスを供給してその反対側に流し、前記基板保持具にて保持した基板を前記処理室内で処理するステップと、
処理後の基板を前記処理室より搬出するステップとを有し、
前記基板保持具は、少なくとも前記製品基板が配列される第一領域と、前記第一領域よりも上流側に設けられる第二領域とを有し、前記第二領域における前記製品基板と隣接する部分に前記ダミー基板を配置し、それよりも上流側には前記ダミー基板を配置することなく空とすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
(2)前記(1)において、前記第二領域におけるダミー基板を配置することなく空とする領域は、前記処理ガスが充分にミキシングされ、充分に分解する程度の広さ(容積)を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(3)前記(1)において、前記第二領域におけるダミー基板を配置することなく空とする領域は、前記第二領域におけるダミー基板を配列する領域よりも広い(容積が大きい)ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(4)前記(1)において、前記処理ガスとは有機系液体原料を気化したガスであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
(5)前記(4)において、前記有機系液体原料ガスとは、BTBAS(ビス ターシャリ ブチル アミノ シラン、SiH2 (NH(C4 H9 ))2 )またはTEOS(テトラ エトキシ シラン、Si(OC2 H5 )4 )であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
(6)前記(1)において、前記処理ガスは前記第二領域よりも上流側から供給されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
(7)前記(1)において、前記基板保持具は、さらに、前記第一領域よりも下流側に設けられる第三領域を有し、前記第三領域にもダミー基板が配置されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
しかも、ダミー基板の使用量を低減することができるので、ランニングコストを削減することができる。
本実施の形態に係るICの製造方法における特徴工程である成膜工程は、CVD装置(バッチ式縦形ホットウオール形減圧CVD装置)によって実施される。
本実施の形態に使用されるCVD装置について説明する。
図1に示されているように、処理炉10は加熱機構としてのヒータ11を有する。
ヒータ11は円筒形状であり、支持板としてのヒータベース12に支持されることにより垂直に据え付けられている。
アウタチューブ14は、例えば石英(SiO2 )または炭化シリコン(SiC)等の耐熱性材料からなり、内径がインナチューブ15の外径よりも大きく上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されており、インナチューブ15と同心円状に設けられている。
インナチューブ15は、例えば石英または炭化シリコン等の耐熱性材料からなり、上端および下端が開口した円筒形状に形成されている。インナチューブ15の筒中空部には処理室16が形成されており、基板としてのウエハ1を後述するボートによって水平姿勢で垂直方向に多段に整列した状態で収容可能に構成されている。
マニホールド17はインナチューブ15とアウタチューブ14とに係合しており、これらを支持するように設けられている。マニホールド17がヒータベース12に支持されることにより、プロセスチューブ13は垂直に据え付けられた状態となっている。プロセスチューブ13とマニホールド17により反応容器が形成される。
なお、マニホールド17とアウタチューブ14との間には、シール部材としてのOリング18が設けられている。
排気管20のマニホールド17との接続側と反対側である下流側には、圧力検出器としての圧力センサ21および圧力調整装置22を介して真空ポンプ等の真空排気装置23が接続されており、処理室16内の圧力が所定の圧力(真空度)となるよう真空排気し得るように構成されている。
圧力調整装置22および圧力センサ21には圧力制御部24が、電気配線Bによって電気的に接続されている。圧力制御部24は圧力センサ21により検出された圧力に基づいて圧力調整装置22により処理室16内の圧力が所望の圧力となるよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
シールキャップ25は例えばステンレス等の金属からなり、円盤状に形成されている。シールキャップ25の上面には、マニホールド17の下端と当接するシール部材としてのOリング26が設けられる。
回転機構28およびボートエレベータ27には、駆動制御部30が電気配線Aによって電気的に接続されており、所望の動作をするよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
ガス供給管32のノズル31との接続側と反対側である上流側には、ガス流量制御器としてのMFC(マスフローコントローラ)33を介して図示しない処理ガス供給源や不活性ガス供給源が接続されている。
MFC33にはガス流量制御部34が、電気配線Cによって電気的に接続されている。ガス流量制御部34は供給するガスの流量が所望の量となるよう所望のタイミングにて、MFC33を制御するように構成されている。
温度制御部36は温度センサ35により検出された温度情報に基づきヒータ11への通電具合を調整することにより、処理室16内の温度が所望の温度分布となるよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
圧力制御部24、駆動制御部30、ガス流量制御部34、温度制御部36および主制御部37はコントローラ38として構成されている。
ウエハ1の周縁部が同一段の複数個のスロット44に同時に挿入されることにより、ボート40は複数枚のウエハ1を水平姿勢でかつ互いに中心を揃えた状態で整列させて多段に保持するように構成されている。
なお、ボート40の下部には、断熱部材としての断熱板45が水平姿勢で多段に複数枚配置されている。断熱板45は例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料が使用されて、円板形状に形成されており、ヒータ11からの熱がマニホールド17側に伝わり難くなるよう構成されている。
なお、以下の説明において、CVD装置を構成する各部の動作はコントローラ38により制御される。
この状態で、シールキャップ25はOリング26を介してマニホールド17の下端をシールした状態となる。
また、処理室16内が所望の温度となるようにヒータ11によって加熱される。
この際、処理室16内が所望の温度分布となるように温度センサ35が検出した温度情報に基づきヒータ11への通電具合がフィードバック制御される。
続いて、回転機構28によってボート40が回転されることにより、ウエハ1が回転される。
導入されたガスは処理室16内を上昇し、インナチューブ15の上端開口から筒状空間19に流出して排気管20から排気される。
ガスは処理室16内を通過する際にウエハ1の表面と接触し、この際に熱CVD反応によってウエハ1の表面上に薄膜が堆積(デポジション)される。
その後、処理済ウエハ1はボート40より取り出される(ウエハディスチャージ)。
本発明者は、この現象が起こるのは、ボトム領域では他の領域に比較してガスが過剰に供給されているためであると、考察した。
この考察に基づいて、本発明者は、以下に述べる究明を行った。
TEOS酸化膜の成膜条件は、次の通りである。
処理炉の温度:680℃、処理炉内圧力:66.5Pa、TEOS流量:400sccm(スタンダード立方センチメートル分)、DEPO(堆積)時間:18分。
なお、有機系液体材料を気化させたTEOSガスは、ボート40の製品ウエハが配列される第一領域よりも上流側にある第二領域であるボトム領域よりも上流側に配されたノズル31から供給した。
また、ボート40の製品ウエハが配列される第一領域よりも下流側である第三領域にもサイドダミーウエハを配列した。
次に、全く同じ条件で、図3(a)に示されているように、ボート40の製品ウエハが配列される第一領域よりも上流側にある第二領域であるボトム領域のサイドダミーウエハを最上流側から7枚減らして(1スロット目から7スロット目までを空として)3枚だけ残して(8スロット目から10スロット目までにサイドダミーウエハを装填して)、TEOS酸化膜の成膜を実施した結果、図3(b)に示されているように、ボトムモニタウエハの膜厚面内均一性はウエハの中心部と周辺部との膜厚差が緩和され、±1.79%に改善された。
BTBAS窒化膜の成膜条件は、次の通りである。
処理炉の温度:575℃、処理炉内圧力:24Pa、BTBAS流量:90sccm、DEPO時間:30分。
第一の場合と同様に、有機系液体材料を気化させたBTBASガスは、ボート40の製品ウエハが配列される第一領域よりも上流側にある第二領域であるボトム領域よりも上流側に配されたノズル31から供給した。
また、ボート40の製品ウエハが配列される第一領域よりも下流側である第三領域にもサイドダミーウエハを配列した。
同じ条件で、図5(a)に示されているように、第二領域であるボート40のボトム領域のサイドダミーウエハを最上流側から6枚減らして(1スロット目から6スロット目までを空として)4枚だけ残して(7スロット目から10スロット目までにサイドダミーウエハを装填して)、BTBAS窒化膜の成膜を実施した結果、図5(b)に示されているように、ボトムモニタウエハの膜厚面内均一性はウエハの中心部と周辺部との膜厚差が緩和され、±1.20%に改善された。
これは、上流側のサイドダミーウエハよりも上流側にある程度広い空間を設けることにより、原料ガスが充分にミキシングされて分解され、原料ガスが高濃度(過剰な状態)とならないからと、考えられる。
この空間が狭い(充分でない)場合には、原料ガスが充分にミキシングされずに分解されないために、原料ガスが高濃度(過剰な状態)となり、ボトム領域においてウエハ中央部の膜厚が盛り上がり均一性の悪化の原因となる。
この傾向は、有機系液体材料を気化させた有機系原料ガスを用いる場合に、顕著に見られる。
上流側のサイドダミーウエハよりも上流側に設ける空間は、原料ガスが充分にミキシングされて分解する程度の大きさとする必要があり、少なくとも、上流側のサイドダミーウエハ(3〜4枚)が配列される空間の倍程度すなわち少なくとも6〜8枚のウエハが配列される空間に相当する程度の広さとする必要がある。
このように、ダミーウエハの使用枚数を低減することにより、CVD装置のランニングコストを削減することができる。
Claims (1)
- 複数枚の製品基板を複数枚のダミー基板と共に基板保持具によって保持するステップと、
前記基板保持具にて保持した基板を処理室内に搬入するステップと、
前記処理室内の一端側から処理ガスを供給してその反対側に流し、前記基板保持具にて保持した基板を前記処理室内で処理するステップと、
処理後の基板を前記処理室より搬出するステップとを有し、
前記基板保持具は、少なくとも前記製品基板が配列される第一領域と、前記第一領域よりも上流側に設けられる第二領域とを有し、前記第二領域における前記製品基板と隣接する部分に前記ダミー基板を配置し、それよりも上流側には前記ダミー基板を配置することなく空とすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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