JP2007207654A - リチウムイオン電池用負極及びそれを用いたリチウムイオン電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】不可逆容量が小さく、充放電容量が大きなリチウムイオン電池用負極を提供する。
【解決手段】エレクトロスピニング法により高分子材料含有溶液を、支持体、ドラム2又はドラム2上に配設された支持体に向けて噴射して、該支持体、ドラム2又はドラム2上に配設された支持体上に前記高分子材料からなる繊維状物の堆積層を形成し、該高分子材料からなる繊維状物の堆積層を焼成して生成させた炭素繊維を主成分とするリチウムイオン電池用負極である。
【選択図】図1
【解決手段】エレクトロスピニング法により高分子材料含有溶液を、支持体、ドラム2又はドラム2上に配設された支持体に向けて噴射して、該支持体、ドラム2又はドラム2上に配設された支持体上に前記高分子材料からなる繊維状物の堆積層を形成し、該高分子材料からなる繊維状物の堆積層を焼成して生成させた炭素繊維を主成分とするリチウムイオン電池用負極である。
【選択図】図1
Description
本発明は、リチウムイオン電池用負極及び該負極を用いたリチウムイオン電池に関し、特に不可逆容量が小さく、充放電容量が大きなリチウムイオン電池用負極に関するものである。
昨今、携帯用端末やモバイル通信機器の電源として、リチウムイオン電池が広く普及している。該リチウムイオン電池は、現存する二次電池の中でも最もエネルギー密度が高いため、該リチウムイオン電池をハイブリッド自動車や燃料電池自動車の補助電源として、あるいは定置用大型電源として使用することも検討されている。
上記リチウムイオン電池においては、一般に負極を形成する材料としてグラファイトが使用されているが、グラファイトを用いた場合、リチウムイオンがグラファイトにインターカレートされてLiC6が形成されると、それ以上リチウムを挿入することができない。そのため、負極にグラファイトを用いた場合、その充放電容量は、理論容量の372mAh/gが限界である。そして、昨今では、このグラファイトを用いた場合の理論容量は、数多くの研究によって達成されつつある。
しかしながら、グラファイトを用いた場合の理論容量、即ち372mAh/gは、リチウム金属の理論容量の1/10程度に過ぎず、更に容量の大きな負極材料の開発が求められている。これに対し、負極にリチウム金属を使用することも考えられるが、電池の充放電サイクルでデンドライトが発生して、短絡の危険性があるため、安全性の問題から実用化は困難である。
一方、アモルファルカーボンを負極に用いることが研究されている。ここで、アモルファルカーボンを負極に用いると、上記グラファイトの理論容量372mAh/gを超えて、負極がリチウムを収容できるため、充放電容量を向上させることができるが、アモルファルカーボンを負極に用いた場合、不可逆容量が大きくなり、具体的には、初期不可逆容量が15%程度になるという問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、不可逆容量が小さく、充放電容量が大きなリチウムイオン電池用負極、並びに該負極を備えたリチウムイオン電池を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、エレクトロスピニング法により高分子材料からなる繊維状物を形成し、該繊維状物を焼成して生成させた炭素繊維を主成分とする負極を、リチウムイオン電池に使用することで、不可逆容量が小さく且つ充放電容量が大きなリチウムイオン電池が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のリチウムイオン電池用負極は、エレクトロスピニング法により高分子材料含有溶液を、支持体、ドラム又はドラム上に配設された支持体に向けて噴射して、該支持体、ドラム又はドラム上に配設された支持体上に前記高分子材料からなる繊維状物の堆積層を形成し、該高分子材料からなる繊維状物の堆積層を焼成して生成させた炭素繊維を主成分とすることを特徴とする。
本発明のリチウムイオン電池用負極の好適例においては、前記高分子材料からなる繊維状物の堆積層の焼成を非酸化性雰囲気中で行う。
また、本発明のリチウムイオン電池は、上記のリチウムイオン電池用負極を備えることを特徴とする。
本発明によれば、エレクトロスピニング法により高分子材料からなる繊維状物を形成し、該繊維状物を焼成して生成させた炭素繊維をリチウムイオン電池用負極の主成分とすることで、不可逆容量が小さく、充放電容量が大きなリチウムイオン電池用負極を提供することができる。また、かかる負極を備え、不可逆容量が小さく、充放電容量が大きなリチウム電池を提供することができる。
<リチウムイオン電池用負極>
以下に、本発明のリチウムイオン電池用負極を詳細に説明する。本発明のリチウムイオン電池用負極は、エレクトロスピニング法により高分子材料含有溶液を、支持体、ドラム又はドラム上に配設された支持体に向けて噴射して、該支持体、ドラム又はドラム上に配設された支持体上に前記高分子材料からなる繊維状物の堆積層を形成し、該高分子材料からなる繊維状物の堆積層を焼成して生成させた炭素繊維を主成分とすることを特徴とする。
以下に、本発明のリチウムイオン電池用負極を詳細に説明する。本発明のリチウムイオン電池用負極は、エレクトロスピニング法により高分子材料含有溶液を、支持体、ドラム又はドラム上に配設された支持体に向けて噴射して、該支持体、ドラム又はドラム上に配設された支持体上に前記高分子材料からなる繊維状物の堆積層を形成し、該高分子材料からなる繊維状物の堆積層を焼成して生成させた炭素繊維を主成分とすることを特徴とする。
本発明のリチウムイオン電池用負極に含まれる炭素繊維は、数十〜数百ナノメートルと細いだけでなく、3次元連続構造を有しており、基板からの導電パスが確保されており、更には高表面積であるため、本発明のリチウムイオン電池用負極は、従来のアモルファスカーボンを用いた負極に比べて、不可逆容量が小さく、充放電容量が大きい。なお、特に限定されるものではないが、本発明のリチウムイオン電池用負極を用いたリチウムイオン電池は、不可逆容量が20%以下であることが好ましく、15%以下であることが更に好ましく、充放電容量が350mAh/g以上であることが好ましい。
本発明のリチウムイオン電池用負極の主成分である炭素繊維は、エレクトロスピニング法により高分子材料含有溶液を、支持体、ドラム又はドラム上に配設された支持体に向けて噴射して、該支持体、ドラム又はドラム上に配設された支持体上に前記高分子材料からなる繊維状物の堆積層を形成し、該高分子材料からなる繊維状物の堆積層を焼成することで得られる。ここで、本発明のリチウムイオン電池用負極における該炭素繊維の含有率は、負極全体の20〜100質量%であることが好ましい。負極中の炭素繊維の含有率が20質量%未満では、リチウムイオン電池の単位重量当りの充放電容量を十分に向上させることができないことがある。
上記炭素繊維の製造に利用するエレクトロスピニング法(エレクトロスプレー法、電界紡糸法)は、電気の力を使用した繊維化方法として知られている。図1に、本発明で利用するエレクトロスピニング装置の概略図を示す。図1において、高分子材料含有溶液を供給するノズル1とドラム2との間に電源3により直流の高電圧を印加すると、ドラム2に向けて高分子材料含有溶液が噴射され、更に高電圧によって発生した電場によってドラム2上に高分子材料が付着する。この際、高分子材料含有溶液は、その表面張力によりノズル1から微小な液滴として噴射されるが、該液滴の表面に電荷が集まり、液適同士が互いに反発する。この電荷の反発力が表面張力を超えると、液滴は分裂し、ジェット4となる。この際、高分子材料含有溶液中の溶媒が揮発し、電荷の反発力が更に増し、ジェット4は、更に分裂して細かいジェット4となる。このジェット4中で高分子材料含有溶液中の高分子材料が配向し、高分子材料が細長い繊維状となって、ドラム2に到達及び凝集して、ドラム2上に高分子材料の繊維状物からなる堆積層が形成される。なお、ドラム2に代えて、支持体を用いたり、ドラム2上に支持体を配設することで、支持体又はドラム上に配設された支持体上に高分子材料の繊維状物からなる堆積層を形成することができる。
上記エレクトロスピニング法において、印加電圧、ノズル1とドラム2等との距離、ノズル1の吐出口径、高分子材料含有溶液の組成等を適宜選択することで、所望の平均直径及び平均長さの高分子材料のナノファイバーが得られる。
上記エレクトロスピニング法における印加電圧は、特に限定されるものではないが、20〜30kVの範囲が好ましい。印加電圧が20kV未満では、高分子材料を十分に繊維化できないことがあり、30kVを超えると、装置や人体に対して危険である。
上記エレクトロスピニング法におけるノズル1とドラム2等との距離は、上記印加電圧や高分子材料含有溶液の粘度及び導電率等によっても異なるが、5〜15cmの範囲が好ましい。ノズル1とドラム2等との距離が5cm未満でも、15cmを超えても、良好な高分子材料のナノファイバーが得られないことがある。
上記エレクトロスピニング法におけるノズル1の吐出口径は、特に限定されるものではないが、300〜500μmの範囲が好ましい。ノズル1の吐出口径が300μm未満でも、500μmを超えても、良好な高分子材料のナノファイバーが得られないことがある。
上記ドラム2及び支持体は、良導電性であることを要し、ドラム2の材質としては、鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属等が挙げられ、支持体の材質としては、金属、グラファイト、透明導電膜の付いたガラス基板やフィルム等が挙げられる。また、上記支持体としては、多孔質支持体が好ましく、該多孔質支持体としては、カーボンペーパー、カーボン不織布、カーボンクロス、カーボンネット及びメッシュ状カーボン等が挙げられ、これらの中でも、カーボンペーパーが好ましい。
上記高分子材料含有溶液は、高分子材料と溶媒とからなる。ここで、高分子材料としては、従来炭素繊維の原料として用いられている高分子材料を使用することができ、具体的には、ポリアクリロニトリル(PAN)、セルロース、レーヨン、ポリカルボジイミド、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリアクリル酸等が挙げられる。また、上記溶媒は、上記高分子材料の種類に応じて適宜選択され、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、メタノール及びエタノール等のアルコール類、アセトン及びメチルエチルケトン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン等が挙げられ、高分子材料が可溶であれば、水を使用することもできる。
上記高分子材料含有溶液中の高分子材料の濃度は、特に限定されるものではないが、5〜10質量%の範囲が好ましい。溶液中の高分子材料の濃度が5質量%未満では、原料溶液の粘度が低すぎて、良好なファイバーの形成が困難であり、10質量%を超えると、逆に原料溶液の粘度が高すぎて作業性が悪く、また、良好なファイバーの形成が難しい。
次に、ドラム2等の上に形成された高分子材料の繊維状物を焼成することで、本発明のリチウムイオン電池用負極に用いる炭素繊維を得ることができる。ここで、焼成は、非酸化性雰囲気中で行うことが好ましく、非酸化性雰囲気としては、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気、ヘリウム雰囲気等を挙げることができ、場合によっては水素雰囲気とすることもできる。なお、非酸化性雰囲気は、繊維状の高分子材料が完全に酸化されない限り、少量の酸素を含んでもよい。また、焼成条件としては、特に限定されるものではないが、500〜3000℃の温度範囲で、0.5〜6時間焼成することが好ましい。
上記のようにして得られる炭素繊維は、繊維径が小さいため、高表面積であり、また、導電性にも優れる。ここで、該炭素繊維は、好ましくは、直径が100〜3000nmであり、長さが0.1〜10μmであり、表面抵抗が106〜10-2Ωであり、残炭率が10〜90%である。
上述した炭素繊維を主成分とする本発明のリチウムイオン電池用負極には、必要に応じて導電助剤、結着剤を混合することができ、導電助剤としてはアセチレンブラック等が挙げられ、結着剤としてはポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等が挙げられる。これらの添加剤は、従来と同様の配合割合で用いることができる。
本発明のリチウムイオン電池用負極の形状としては、特に制限はなく、電極として公知の形状の中から適宜選択することができる。例えば、シート状、円柱形状、板状形状、スパイラル形状等が挙げられる。
<リチウムイオン電池>
次に、本発明のリチウムイオン電池を詳細に説明する。本発明のリチウムイオン電池は、上述したリチウムイオン電池用負極を備え、更に、正極、電解質、セパレーター等のリチウムイオン電池の技術分野で通常使用されている他の部材を備える。本発明のリチウムイオン電池は、上述したリチウムイオン電池用負極を備えるため、不可逆容量が小さく、充放電容量が大きい。
次に、本発明のリチウムイオン電池を詳細に説明する。本発明のリチウムイオン電池は、上述したリチウムイオン電池用負極を備え、更に、正極、電解質、セパレーター等のリチウムイオン電池の技術分野で通常使用されている他の部材を備える。本発明のリチウムイオン電池は、上述したリチウムイオン電池用負極を備えるため、不可逆容量が小さく、充放電容量が大きい。
本発明のリチウムイオン電池の正極の活物質としては、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、LiFeO2及びLiFePO4等のリチウム含有複合酸化物、リチウム金属、V2O5、V6O13、MnO2、MnO3等の金属酸化物、TiS2、MoS2等の金属硫化物、ポリアニリン等の導電性ポリマー等が好適に挙げられる。これら正極活物質は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。上記正極には、必要に応じて導電助剤、結着剤を混合することができ、該導電助剤及び結着剤としては、上述の負極の項で例示したものを、従来と同様の配合割合で用いることができる。
本発明のリチウムイオン電池の電解質としては、非水電解液やポリマー電解質を使用することができる。該非水電解液は、通常、非プロトン性有機溶媒に支持塩を溶解させてなり、所望に応じて各種添加剤を含有してもよい。ここで、該非プロトン性溶媒としては、1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、エチルメチルカーボネート等が挙げられる。また、支持塩としては、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiCF3SO3、LiAsF6、LiC4F9SO3、Li(CF3SO2)2N及びLi(C2F5SO2)2N等のリチウム塩が挙げられる。なお非水電解液中の支持塩の濃度としては、特に限定されるものではないが、0.2〜1.5mol/L(M)の範囲が好ましく
また、上記ポリマー電解質は、ポリマーと上記支持塩とを含むことが好ましく、更に上記非プロトン性有機溶媒を含むことが更に好ましく、目的に応じて種々の添加剤を更に含有してもよい。上記ポリマー電解質に用いるポリマーとしては、ポリマー電池用のゲル電解質に通常用いられるポリマーの総てを用いることができ、具体的には、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、エチレンオキシドユニットを含むポリアクリレート等が挙げられる。
本発明のリチウムイオン電池に使用できる他の部材としては、正負極間に、両極の接触による電流の短絡を防止する役割で介在させるセパレーターが挙げられる。セパレーターの材質としては、両極の接触を確実に防止し得、且つ電解液を通したり含んだりできる材料、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、セルロース系、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂製の不織布、薄層フィルム等が好適に挙げられる。これらは、単体でも、混合物でも、共重合体でもよい。これらの中でも、厚さ20〜50μm程度のポリプロピレン又はポリエチレン製の微孔性フィルム、セルロース系、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のフィルムが特に好適である。本発明では、上述のセパレーターの他にも、通常電池に使用されている公知の各部材が好適に使用できる。
以上に説明した本発明のリチウムイオン電池の形態としては、特に制限はなく、コインタイプ、ボタンタイプ、ペーパータイプ、角型又はスパイラル構造の円筒型電池等、種々の公知の形態が好適に挙げられる。ボタンタイプの場合は、シート状の正極及び負極を作製し、該正極及び負極でセパレーターを挟む等して、リチウムイオン電池を作製することができる。また、スパイラル構造の場合は、例えば、シート状の正極を作製して集電体を挟み、これにシート状の負極を重ね合わせて巻き上げる等して、リチウムイオン電池を作製することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例)
下記組成の噴霧原料を調製した。
[噴霧原料組成]
6-ナイロン:20g
ギ酸:80g
[エレクトロスピニング条件]
印加電圧:15kV
キャピラリー先端と基材との距離:15cm
下記組成の噴霧原料を調製した。
[噴霧原料組成]
6-ナイロン:20g
ギ酸:80g
[エレクトロスピニング条件]
印加電圧:15kV
キャピラリー先端と基材との距離:15cm
この噴霧原料を用いて、図1に示すエレクトロスピニング法により、上記条件で、銅箔(厚さ25ミクロン)に、ナイロンのナノファイバーの堆積層を形成した。SEMで観察したところ、直径が80〜300nmで長さが1mm以上のナイロンナノファイバーが、5mg/cm2の割合で銅箔上に生成していることを確認した。得られたナノファイバーを銅箔ごとアルゴン減圧雰囲気下で900℃まで2時間かけて昇温加熱した後、該温度で1時間保持して焼成処理を行った。その後、室温まで冷却した後、得られた焼成物を取り出し、三次元連続状炭素繊維を得た。
次に、三次元連続状炭素繊維を銅箔ごと16mmφのサイズに打ち抜き、負極を作製した。この負極を用いて、リチウムメタルを正極とするハーフセルを組み立て、充放電試験を行った。なお、電解液としては、エチレンカーボネート(EC)及びエチルメチルカーボネート(EMC)の混合溶媒(EC/EMC体積比=1/2)に、LiPF6(支持塩)を1M(mol/L)の濃度で溶解させた非水電解液を使用した。また、充放電試験において、充電は、5mAの定電流で充電後、定電圧で5分間保持して行い、放電は、5mAの定電流で放電し、下限電圧を1.5Vとした。
その結果、得られたハーフセルは、初回の放電容量が600Ah/kgで、20サイクル後の放電容量が570Ah/kgであり、放電容量が従来の電池に比べて著しく大きいことに加え、充放電サイクルによる放電容量の低下が小さく、サイクル特性に優れていた。また、得られたハーフセルは、初回の充放電効率(即ち、充電容量に対する放電容量の割合)が89%で、20サイクル後の充放電効率が98%であり、初回から充放電効率が高かった。
(比較例)
ハードカーボン[クレハ化学社製]と、導電助剤としての熱処理アセチレンブラックとを1:1の質量比で使用し、少量のエタノールを滴下して混練りし、得られた混練物をSUS316(16mmφ)メッシュに圧着して、負極を作製した。こうして作製した負極を用いる以外は、実施例と同様にしてハーフセルを組み立て、充放電試験を行った。その結果、得られたハーフセルは、初回の放電容量が260Ah/kgで、20サイクル後の放電容量が170Ah/kgであり、放電容量が実施例の電池に比べて著しく小さいことに加え、充放電サイクルによる放電容量の低下も大きく、サイクル特性が非常に悪かった。また、得られたハーフセルは、初回の充放電効率が53%で、20サイクル後の充放電効率が97%であり、初回の充放電効率が著しく低かった。
ハードカーボン[クレハ化学社製]と、導電助剤としての熱処理アセチレンブラックとを1:1の質量比で使用し、少量のエタノールを滴下して混練りし、得られた混練物をSUS316(16mmφ)メッシュに圧着して、負極を作製した。こうして作製した負極を用いる以外は、実施例と同様にしてハーフセルを組み立て、充放電試験を行った。その結果、得られたハーフセルは、初回の放電容量が260Ah/kgで、20サイクル後の放電容量が170Ah/kgであり、放電容量が実施例の電池に比べて著しく小さいことに加え、充放電サイクルによる放電容量の低下も大きく、サイクル特性が非常に悪かった。また、得られたハーフセルは、初回の充放電効率が53%で、20サイクル後の充放電効率が97%であり、初回の充放電効率が著しく低かった。
1 ノズル
2 ドラム
3 電源
4 ジェット
2 ドラム
3 電源
4 ジェット
Claims (3)
- エレクトロスピニング法により高分子材料含有溶液を、支持体、ドラム又はドラム上に配設された支持体に向けて噴射して、該支持体、ドラム又はドラム上に配設された支持体上に前記高分子材料からなる繊維状物の堆積層を形成し、該高分子材料からなる繊維状物の堆積層を焼成して生成させた炭素繊維を主成分とするリチウムイオン電池用負極。
- 前記高分子材料からなる繊維状物の堆積層の焼成を非酸化性雰囲気中で行うことを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン電池用負極。
- 請求項1又は2に記載のリチウムイオン電池用負極を備えたリチウムイオン電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006026865A JP2007207654A (ja) | 2006-02-03 | 2006-02-03 | リチウムイオン電池用負極及びそれを用いたリチウムイオン電池 |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=38486915
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2007207654A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2011089754A1 (ja) | 2010-01-21 | 2011-07-28 | 平松産業株式会社 | 炭素繊維製不織布、炭素繊維、及びその製造方法、電極、電池、及びフィルタ |
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-
2006
- 2006-02-03 JP JP2006026865A patent/JP2007207654A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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