JP2007207392A - 光ピックアップ装置に用いられる球面収差補正板及び光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置に用いられる球面収差補正板及び光ピックアップ装置 Download PDF

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隆彦 西山
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Abstract

【課題】球面収差の補正の際、望ましくない光軸シフトの発生を防止することができる球面収差補正板と、当該球面収差補正板を備えた光ピックアップ装置を提供すること。
【解決手段】球面収差補正板19は、第1補正板31、第2補正板32、及び第3補正板33を有し、第2補正板32は駆動手段によって光軸と直交する方向へ移動可能となっている。第2補正板32の移動にかかわらず、傾斜面31bと傾斜面32a、傾斜面32bと傾斜面33bとの距離が同一距離に保たれ、傾斜面31bと傾斜面32a、傾斜面32bと傾斜面33bとの延在方向がそれぞれ平行に維持されるため、光軸シフトの発生が防止される。
【選択図】図2

Description

本発明は、光ピックアップ装置に用いられる球面収差補正板及び光ピックアップ装置に関する。
周知のように、光ピックアップ装置は、半導体レーザから出射されたレーザを対物レンズによって光ディスクの信号記録面に集光し、その信号記録面からの戻り光を光検出手段である光検出器で検出する装置である。
例えば、光ディスクがBlue-rayディスクなどの高密度な光ディスクの場合、合焦時の光ディスクの信号記録面上でのレーザビームのスポットサイズを小さくする必要がある。このため、発光源であるレーザダイオードの波長を短くし、対物レンズの開口数NAを大きくする手法がとられる。レーザダイオードの波長は、例えば、405nmであり、対物レンズの開口数NAは、例えば、0.85である。
その場合、合焦時のスポットサイズは、例えば、直径φが0.35μmのように、小さくなる。しかしながら、光ディスクのディスク厚のばらつきにより球面収差が発生し、光ディスクの信号記録面上でのレーザビームのスポットサイズが大きくなってしまう。尚、この技術分野において周知のように、光ディスクの「ディスク厚」とは、光ディスクにおけるレーザビームの入射面と信号記録面との間の距離をいう。Blue-rayディスクのディスク厚は、0.1±0.002mmと規格で決められている。また、「球面収差」とは、光軸上の1点から出た光線がレンズを通った後、軸上の1点に集まらないで前後にずれる現象をいう。具体的に述べると、例えば、レンズに平行光が入射した場合に、その光軸近傍の光線と光軸から離れた光線とが異なる軸上の位置で焦点を結ぶことをいう。そのため、再生ジッタ、自己録再ジッタが悪化してしまう
そこで特許出願人は、光ディスクのディスク厚にばらつきがある場合でも球面収差を小さくすることができる光ピックアップ装置を開発し特許出願(特許文献1)を行った。
図5に示すこの光ピックアップ装置は、半導体レーザ(レーザダイオード)113と、回折格子と115、偏光ビームスプリッタ117と、球面収差補正板119と、コリメータレンズ121と、立上げミラー(保持ミラー)123と、1/4波長板125と、対物レンズ127と、センサレンズ129と、光検出器(フォトダイオード)130とを有する。
この光ピックアップ装置においては、半導体レーザ113から出射された1本のレーザが回折格子115により主レーザと2つの副レーザに分離され、偏光ビームスプリッタ117と球面収差補正板119とを透過し、コリメータレンズ121で平行光にされる。そして、コリメータレンズ121からの平行光は、立上げミラー123の反射面で反射されることにより直角に折り曲げられ、1/4波長板125で直線偏光から円偏光とされ、対物レンズ127を介して光ディスク111の信号記録面へ集光(照射)される。
光ディスク111の信号記録面からの反射光(戻り光)は、対物レンズ127を通過し、1/4波長板125で偏光方向が往路の偏光方向に対して90°曲げられ、立上げミラー123の反射面で反射されることにより直角に折り曲げられ、コリメータレンズ121および球面収差補正板119を通過し、偏光ビームスプリッタ117で反射され、センサレンズ129を通して光検出器130で検出される。
図6に示すように、球面収差補正板119は、互いに斜面133a、135a同士が対向した状態で配置された2枚の楔形板133、135からなる。2枚の楔形板133、135は一定の屈折率を持ち、図示しない駆動手段よって、それぞれ相対的に光軸と直交する方向(図5において矢印によって示されている方向)へ移動される。
そして、光ディスク111のディスク厚が規定(0.1mm)より厚い場合(図6(a)参照)、ディスク厚が規定(0.1mm)の場合(図6(b)参照)、ディスク厚が規定(0.1mm)より薄い場合(図6(c)参照)において、2枚の楔型板133、135を互いに接近や離間するように移動することにより、コリメータレンズ121から出射される光を発散光や収束光に変化させ、光ディスク111の異なるディスク厚によって生じる球面収差と逆の球面収差を与えて、球面収差をキャンセルしている。
特開2005−71544号公報
2枚の楔型板133、135を有する上記の球面収差補正板119では、図7に示すような望ましくない光軸シフトが発生する場合がある。この光軸シフトは、2枚の楔型板133、135のそれぞれの移動量が異なる場合に生じる。この2枚の楔型板133、135のそれぞれの移動量を正確に管理するためには、これら楔型板の駆動手段の精度を向上させる必要があり、光ピックアップ装置の製造コストの上昇を招くという問題がある。
そこで、本発明は、球面収差の補正の際、望ましくない光軸シフトの発生を防止することができる球面収差補正板と、当該球面収差補正板を備えた光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る光ピックアップ装置に用いられる球面収差補正板は、光ピックアップ装置に用いられる球面収差補正板であって、前記球面収差補正板は、第1補正板、第2補正板、及び第3補正板を順に有し、前記第1補正板は、光軸に対して垂直方向に延在する入射面と、光軸に対して所定角度をもって傾斜している傾斜面とを有し、前記第3補正板は、光軸に対して垂直方向に延在する出射面と、光軸に対して前記第1補正板の傾斜面の傾斜方向とは逆方向の前記所定角度をもって傾斜している傾斜面とを有し、前記第2補正板は、前記第1補正板の前記傾斜面と平行に延在する第1傾斜面と、前記第3補正板の前記傾斜面と平行に延在する第2傾斜面とを有し、前記第1補正板の傾斜面と前記第2補正板の第1傾斜面との間の距離と、前記第2補正板の第2傾斜面と前記第3補正板の傾斜面との間の距離とは同距離であり、前記第1補正板、前記第2補正板、及び前記第3補正板の屈折率は同一であり、前記第2補正板は光軸と直交する方向へ移動可能であることを特徴とする。
さらに、本発明に係る光ピックアップ装置に用いられる球面収差補正板は、前記第1補正板と前記第3補正板とが楔型の断面形状を有するプリズムであり、前記第2補正板は二等辺三角形の断面形状を有するプリズムであることが好ましい。
さらに、本発明に係る光ピックアップ装置に用いられる球面収差補正板は、前記第1補正板の入射面と傾斜面、前記第3補正板の出射面と傾斜面、及び前記第2補正板の第1傾斜面と第2傾斜面には、反射防止コートが施されていることが好ましい。
さらに、本発明に係る光ピックアップ装置は、レーザを出射する半導体レーザと、ビームスプリッタと、球面収差補正板と、コリメータレンズと、対物レンズと、光検出器とを有する光ピックアップ装置であって、前記球面収差補正板は、前記半導体レーザと前記コリメータレンズとの間の発散光中に配置されると共に、第1補正板、第2補正板、及び第3補正板を順に有し、前記第1補正板は、所定の光軸に対して垂直方向に延在する入射面と、光軸に対して所定角度をもって傾斜している傾斜面とを有し、前記第3補正板は、所定の光軸に対して垂直方向に延在する出射面と、光軸に対して前記第1補正板の傾斜面の傾斜方向とは逆方向の所定角度をもって傾斜している傾斜面とを有し、前記第2補正板は、前記第1補正板の前記傾斜面と平行に延在する第1傾斜面と、前記第2補正板の前記傾斜面と平行に延在する第2傾斜面とを有し、前記第1補正板の傾斜面と前記第2補正板の第1傾斜面との間の距離と、前記第2補正板の第2傾斜面と前記第3補正板の傾斜面との間の距離とは同距離であり、前記第1補正板、前記第2補正板、及び前記第3補正板の屈折率は同一であり、前記第2補正板は光軸と直交する方向へ移動可能であることを特徴とする。
さらに、本発明に係る光ピックアップ装置は、前記第1補正板と前記第3補正板とが楔型の断面形状を有するプリズムであり、前記第2補正板は二等辺三角形の断面形状を有するプリズムであることが好ましい。
さらに、本発明に係る光ピックアップ装置は、前記第1補正板の入射面と傾斜面、前記第3補正板の出射面と傾斜面、及び前記第2補正板の第1傾斜面と第2傾斜面には、反射防止コートが施されていることが好ましい。
さらに、本発明に係る光ピックアップ装置は、前記光ピックアップ装置により読み取られる光ディスクはBlue-rayディスクであることが好ましい。
請求項1記載の本発明によれば、第1補正板の傾斜面と第2補正板の第1傾斜面との間の距離と、第2補正板の第2傾斜面と第3補正板の傾斜面との間の距離とが同距離であり、第1補正板、第2補正板、及び第3補正板の屈折率は同一であり、第2補正板は光軸と直交する方向へ移動可能であるため、第2補正板が移動しても、第1補正板の傾斜面と第2補正板の第1傾斜面とが、また第2補正板の第2傾斜面と第3補正板の傾斜面とが常に平行に保たれる。このため光軸シフトの発生を防止することができる。また、第2補正板のみを移動させることにより、光軸シフトを発生することなく球面収差補正板の実効板厚を変更することができる。さらに、光軸シフトを発生することなく球面収差補正板の駆動を単一の駆動手段で実現することができる。従って、球面収差補正板の移動精度を容易に管理することができ、製造コストの上昇を回避することができる。
請求項2記載の本発明によれば、第1補正板と第3補正板とは楔型の断面形状を有するプリズムであり、第2補正板は二等辺三角形の断面形状を有するプリズムであるため、一般的なプリズムの形態を用いることができる。このため球面収差補正板の製造コストの上昇を回避することができる。
請求項3記載の本発明によれば、第1補正板の入射面と傾斜面、第3補正板の出射面と傾斜面、及び第2補正板の第1傾斜面と第2傾斜面には、反射防止コートが施されているため、反射防止コートによってレーザの望ましくない反射を防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1を参照しつつ、本発明の実施形態に係る球面収差補正板19を含む光ピックアップ装置1について説明する。光ピックアップ装置1は、光ディスク(光学的記録媒体)11の再生を行う装置である。光ディスク11は、ディスク厚が0.1±0.002mmと規格で決められているBlue-rayディスクである。
光ピックアップ装置1は、無限光学系で構成された光ピックアップ装置であって、半導体レーザ(レーザダイオード)13と、回折格子15と、偏光ビームスプリッタ17と、本発明に係る球面収差補正板19と、コリメータレンズ21と、立上げミラー(保持ミラー)23と、1/4波長板25と、対物レンズ27と、センサレンズ29と、光検出器(フォトダイオード)30とを有する。本実施形態においては、半導体レーザ13から出射されるレーザの発振波長は405nmである。また、対物レンズ27の開口数NAは0.85である。
球面収差補正板19は、光検出器30の合焦位置が変わらないように、偏光ビームスプリッタ17とコリメータレンズ21との間に挿入されている。しかしながら、必ずしもこれに限定されず、球面収差補正板19は、半導体レーザ13とコリメータレンズ21との間の発散光中に介挿されていれば良い。
図2は、本実施形態に係る球面収差補正板19を示しており、図2(a)は光ディスク11のディスク厚が規定(0.1mm)より厚い場合における球面収差補正板19の状態を示し、図2(b)は光ディスク11のディスク厚が規定(0.1mm)の場合(基準の場合)における球面収差補正板19の状態を示し、図2(c)は光ディスク11のディスク厚が規定(0.1mm)より薄い場合における球面収差補正板19の状態を示している。
この球面収差補正板19は、光ピックアップ装置1に用いられる球面収差補正板19であって、球面収差補正板19は、第1補正板31、第2補正板32、及び第3補正板33を順に有し、第1補正板31は、光軸に対して垂直方向に延在する入射面31aと、光軸に対して所定角度をもって傾斜している傾斜面31bとを有し、第3補正板33は、光軸に対して垂直方向に延在する出射面33aと、光軸に対して第1補正板31の傾斜面31bの傾斜方向とは逆方向の前記所定角度をもって傾斜している傾斜面33bとを有し、第2補正板32は、第1補正板31の傾斜面31bと平行に延在する第1傾斜面32aと、第3補正板33の傾斜面33bと平行に延在する第2傾斜面32bとを有し、第1補正板31の傾斜面31bと第2補正板32の第1傾斜面32aとの間の距離と、第2補正板32の第2傾斜面32bと第3補正板33の傾斜面33bとの間の距離とは同距離であり、第1補正板31、第2補正板32、及び第3補正板33の屈折率は同一であり、第2補正板32は光軸と直交する方向へ移動可能であることを特徴とする。
第1補正板31と第3補正板33とは楔型の断面形状を有するプリズムであり、第2補正板32は二等辺三角形の断面形状を有するプリズムである。このため、一般的なプリズムの形態を用いることができ、球面収差補正板19の製造コストの上昇を回避することができる。また、これらプリズムはガラス製や樹脂製等の透明な光学部材であり、同一の屈折率を有している。さらに、第1補正板31の入射面31aと傾斜面31b、第3補正板33の出射面33aと傾斜面33b、及び第2補正板32の第1傾斜面32aと第2傾斜面32bには、反射防止コートが施されている。これらの反射防止コートによってレーザの望ましくない反射を防止することができる。
第1補正板31は、その入射面31aが光軸に対して垂直方向に延在するように固定されている。同様に、第3補正板33は、その出射面33aが光軸に対して垂直方向に延在するように固定されている。一方、第2補正板32は、図2(a)〜(c)に示されているように、図示しない駆動手段によって光軸と直交する方向へ移動可能となっている。このため、第1補正板31の傾斜面31bと第2補正板32の第1傾斜面32aとの間の距離と、第2補正板32の第2傾斜面32bと第3補正板33の傾斜面33bとの間の距離とは、第2補正板32が移動した場合においても常に同距離である。また、第1補正板31の傾斜面31bと第2補正板32の第1傾斜面32aとの間と、第2補正板32の第2傾斜面32bと第3補正板33の傾斜面33bとの間とは、第2補正板32が移動した場合においても常に平行に保たれている。
以下、本実施形態の光ピックアップ装置1の作用効果について説明する。図1に示すように、半導体レーザ13から出射された1本のレーザが回折格子15により主レーザと2つの副レーザに分離され、偏光ビームスプリッタ17と球面収差補正板19とを透過し、コリメータレンズ21で平行光にされる。尚、後述するように、コリメータレンズ21から出射される光は厳密には平行光ではなく、球面収差補正板19の実効板厚によって、発散光になったり収束光になったりする。ここで、「実効板厚」とは、必ずしも物理的な板厚のみを指すのではなく、実効的に屈折率として作用する板の厚さのことを指す。
コリメータレンズ21からの平行光は、立上げミラー23の反射面で反射されることにより直角に折り曲げられ、1/4波長板25で直線偏光から円偏光とされ、対物レンズ27を介して光ディスク11の信号記録面へ集光(照射)される。
光ディスク11の信号記録面からの反射光(戻り光)は、対物レンズ27を通過し、1/4波長板25で偏光方向が往路の偏光方向に対して90°曲げられ、立上げミラー23の反射面で反射されることにより直角に折り曲げられ、コリメータレンズ21および球面収差補正板19を通過し、偏光ビームスプリッタ17で反射され、センサレンズ29を通して光検出器30で検出される。
次に、球面収差補正板19の作用について図2を参照しつつ説明する。先ず、光ディスク11のディスク厚が規定の0.1mmである場合(基準の場合)、図2(b)に示されるように、第2補正板32は駆動手段によって駆動されない。したがって、球面収差補正板19は、規定(基準)の実効板厚を持つ。この場合、コリメータレンズ21から出射される光は平行光となるので、対物レンズ27には平行光が入射される。これにより、対物レンズ27からの光を、光ディスク11の信号記録面へ集光(照射)させることができる。
光ディスク11のディスク厚が規定の0.1mmより厚い場合には、図2(a)に矢印によって示されるように、駆動手段によって第2補正板32が第1補正板31及び第3補正板33へ近付く方向へ移動される。これにより、球面収差補正板19の実効板厚が基準のとき(図2(b)に示す場合)よりも厚くなる。この場合、コリメータレンズ21から出射される光は発散光となるので、対物レンズ27には発散光が入射される。これにより、対物レンズ27からの光を、光ディスク11の信号記録面へ集光(照射)させることができる。
光ディスク11のディスク厚が規定の0.1mmより薄い場合、図2(c)において矢印で示されるように、駆動手段によって第2補正板32が第1補正板31及び第3補正板33へ遠ざかる方向へ移動される。これにより、球面収差補正板19の実効板厚が基準のとき(図2(b))よりも薄くなる。この場合、コリメータレンズ21から出射される光は収束光となるので、対物レンズ27には収束光が入射される。これにより、対物レンズ27からの光を、光ディスク11の信号記録面へ集光(照射)させることができる。
このように、本発明では、対物レンズ27に入射する無限光学系の光の平行度を変えることによって、光ディスク11の異なるディスク厚によって生じる球面収差と逆の球面収差を与えて、球面収差をキャンセルする。
本実施形態の球面収差補正板19は、図3に示すように、第2補正板32の移動により球面収差補正板19の実効板厚が変更されても光軸シフトが発生しない。これは、第1補正板31、第2補正板32、及び第3補正板33の屈折率が同一であり、第2補正板32が移動しても、第1補正板31の傾斜面31bと第2補正板32の第1傾斜面32aとの間の距離と、第2補正板32の第2傾斜面32bと第3補正板33の傾斜面33bとの間の距離とが同一距離に保たれ、また、傾斜面31bと傾斜面32a、傾斜面32bと傾斜面33bとの延在方向がそれぞれ平行に維持されるためである。
このように、本発明においては、第2補正板32のみを移動させることにより、光軸シフトを発生することなく球面収差補正板19の実効板厚を変更することができる。従って、球面収差補正板19の駆動を単一の駆動手段で実現することができ、また、球面収差補正板19の移動精度を容易に管理することができる。このため、光ピックアップ装置全体の製造コストの上昇を回避することができる。
次に、光ディスク11のディスク厚に応じて、球面収差補正板19の実効板厚を最適な厚さにする方法について説明する。
ここでは、図1に示す光ピックアップ装置において光ディスク11に信号(データ)を記録させる場合について説明する。この場合、光ディスク11にデータを記録させる始めに、球面収差補正板19の第2補正板32を動かし、自己録再ジッタ又はクロストークが最も小さくなる部分を検知し、球面収差補正板19の実効板厚を最適な厚さにする。そのために、予め球面収差補正板19の第2補正板を動かして光ディスク11にテスト記録を行い、再生して判断する。
また、次に述べるような別の方法を採用しても良い。すなわち、球面収差が増加すると、一般的に光ディスク11の信号記録面でのレーザビームのスポットの一次リングが増加する傾向がある。そこで、別途センサ(図示せず)でこの一次リングの増加量を検知し、この一次リングの増加量を補正する回路(図示せず)を設けて、球面収差補正板19の実効板厚を最適な厚さにする。
次に、球面収差補正板19の駆動手段の一例について述べる。球面収差補正板19の第2補正板32をホルダ等に収容し、そのホルダ等にコイルを設ける。一方、筐体側にマグネットを取り付ける。そして、ホルダ側のコイルに電流を流すことで、球面収差補正板19を可動させる。
また、駆動手段の他の例としては、モータ等を用いて球面収差補正板19の第2補正板32を移動させる方法を採用しても良い。
尚、光ディスク11のディスク厚は、光ディスク毎に異なる場合と、1枚の光ディスクの場所(例えば、半径位置)毎に異なる場合とが想定され得る。
前者の場合、当該光ディスクの平均的なディスク厚を検出し、その検出結果に基づいて球面収差補正板19の実効板厚を変化させる。
後者の場合には、次の2つの補正方法を採用することが可能である。第1の補正方法は、記録・再生する前に予め光ディスク11を光ピックアップ装置で半径方向にスキャン(シーク)して、光ディスク11の半径位置毎のディスク厚を検出し、その検出結果を光ディスクの半径位置をアドレスとしてメモリ(図示せず)に記憶しておく。そして、実際に記録・再生するときに、光ディスク11の実際の半径位置をアドレスとしてそのメモリにアクセスして、そのときのディスク厚を得、その得られたディスク厚に基いて球面収差補正板19の実効板厚を変化させる。第2の補正方法は、実時間で光ディスクの光ピックアップ装置のシーク位置でのディスク厚を検出し、その検出結果に基づいて実時間で球面収差補正板19の実効板厚を変化させる。
このように、後者の場合には、1つの光ディスクのわずかなディスク厚の変化に起因する球面収差を補正することができる。
また、検出した光ディスク11のディスク厚に基づいて、球面収差補正板19の実効板厚を変化させる場合には、例えば、次の方法を採用することができる。図4に図示した光ディスクのディスク厚と球面収差が最小となる球面収差補正板19の実効板厚との関係を示すデータを、光ディスクのディスク厚をアドレスとしてROM(図示せず)に予め記憶しておく。実際に、光ディスク11の記録・再生を行うときに、このROMをアクセスすることでそのときに最適な球面収差補正板19の実効板厚を求め、その求めた実効板厚に基いて実際の球面収差補正板19の実効板厚を調整する。
更に、光ディスク11のディスク厚を検出する方法(手段)として、種々のものを採用することができる。例えば、そのような検出方法(手段)は、特開2003−16660号公報、特開2003−22545号公報、特開2003−109239号公報などに開示されている。
以上、本発明について実施の形態によって例を挙げて説明してきたが、本発明は上述した実施の形態に限定しないのは勿論である。例えば、上記実施形態では、Blu-rayディスクの大容量光ディスクを例に説明をしたが、その他CD、DVD用等で使用される光ピックアップ装置にも適用できる。また、上記実施形態では、本発明の球面収差補正板19を図1に図示された光ピックアップ装置1に適用した場合について説明しているが、少なくとも半導体レーザと、ビームスプリッタと、コリメータレンズと、対物レンズと、光検出器とを備えた光ピックアップ装置に適用できる。
本発明の実施形態に係る球面収差補正板19が用いられる光ピックアップ装置1の光学系を示す説明図である。 図1に示す球面収差補正板19の各状態を示す説明図であり、(a)は光ディスク11のディスク厚が規定より厚い場合、(b)は光ディスク11のディスク厚が規定の場合、(c)は光ディスク11のディスク厚が規定より薄い場合を示している。 図1に示す球面収差補正板19の光軸シフトに関する説明図である。 光ディスク11のディスク厚と球面収差が最小となる球面収差補正板の実効板厚との関係の一例を示すグラフである。 従来の球面収差補正板119が用いられる光ピックアップ装置100の光学系を示す説明図である。 図5に示す球面収差補正板119の各状態を示す説明図であり、(a)は光ディスク111のディスク厚が規定より厚い場合、(b)は光ディスク111のディスク厚が規定の場合、(c)は光ディスク111のディスク厚が規定より薄い場合を示している。 図5に示す球面収差補正板119の光軸シフトに関する説明図である。
符号の説明
1、100 光ピックアップ装置
11、111 光ディスク
13、113 半導体レーザ(レーザダイオード)
15、115 回折格子
17、117 偏光ビームスプリッタ
19、119 球面収差補正板
21、121 コリメータレンズ
23、123 立上げミラー(保持ミラー)
25、125 1/4波長板
27、127 対物レンズ
29、129 センサレンズ
30、130 光検出器(フォトダイオード)
31 第1補正板
32 第2補正板
33 第3補正板
31a 入射面
31b、32a、32b、33b 傾斜面
33a 出射面
133、135 楔形板
133a、135a 斜面

Claims (7)

  1. 光ピックアップ装置に用いられる球面収差補正板であって、
    前記球面収差補正板は、第1補正板、第2補正板、及び第3補正板を順に有し、
    前記第1補正板は、光軸に対して垂直方向に延在する入射面と、光軸に対して所定角度をもって傾斜している傾斜面とを有し、
    前記第3補正板は、光軸に対して垂直方向に延在する出射面と、光軸に対して前記第1補正板の傾斜面の傾斜方向とは逆方向の前記所定角度をもって傾斜している傾斜面とを有し、
    前記第2補正板は、前記第1補正板の前記傾斜面と平行に延在する第1傾斜面と、前記第3補正板の前記傾斜面と平行に延在する第2傾斜面とを有し、
    前記第1補正板の傾斜面と前記第2補正板の第1傾斜面との間の距離と、前記第2補正板の第2傾斜面と前記第3補正板の傾斜面との間の距離とは同距離であり、
    前記第1補正板、前記第2補正板、及び前記第3補正板の屈折率は同一であり、
    前記第2補正板は光軸と直交する方向へ移動可能であることを特徴とする光ピックアップ装置に用いられる球面収差補正板。
  2. 前記第1補正板と前記第3補正板とは楔型の断面形状を有するプリズムであり、前記第2補正板は二等辺三角形の断面形状を有するプリズムである請求項1記載の光ピックアップ装置に用いられる球面収差補正板。
  3. 前記第1補正板の入射面と傾斜面、前記第3補正板の出射面と傾斜面、及び前記第2補正板の第1傾斜面と第2傾斜面には、反射防止コートが施されている請求項1記載の光ピックアップ装置に用いられる球面収差補正板。
  4. レーザを出射する半導体レーザと、ビームスプリッタと、球面収差補正板と、コリメータレンズと、対物レンズと、光検出器とを有する光ピックアップ装置であって、
    前記球面収差補正板は、前記半導体レーザと前記コリメータレンズとの間の発散光中に配置されると共に、第1補正板、第2補正板、及び第3補正板を順に有し、
    前記第1補正板は、所定の光軸に対して垂直方向に延在する入射面と、光軸に対して所定角度をもって傾斜している傾斜面とを有し、
    前記第3補正板は、所定の光軸に対して垂直方向に延在する出射面と、光軸に対して前記第1補正板の傾斜面の傾斜方向とは逆方向の所定角度をもって傾斜している傾斜面とを有し、
    前記第2補正板は、前記第1補正板の前記傾斜面と平行に延在する第1傾斜面と、前記第2補正板の前記傾斜面と平行に延在する第2傾斜面とを有し、
    前記第1補正板の傾斜面と前記第2補正板の第1傾斜面との間の距離と、前記第2補正板の第2傾斜面と前記第3補正板の傾斜面との間の距離とは同距離であり、
    前記第1補正板、前記第2補正板、及び前記第3補正板の屈折率は同一であり、
    前記第2補正板は光軸と直交する方向へ移動可能であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 前記第1補正板と前記第3補正板とは楔型の断面形状を有するプリズムであり、前記第2補正板は二等辺三角形の断面形状を有するプリズムである請求項4記載の光ピックアップ装置。
  6. 前記第1補正板の入射面と傾斜面、前記第3補正板の出射面と傾斜面、及び前記第2補正板の第1傾斜面と第2傾斜面には、反射防止コートが施されている請求項4記載の光ピックアップ装置。
  7. 前記光ピックアップ装置により読み取られる光ディスクはBlue-rayディスクである請求項4記載の光ピックアップ装置。
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