JP2007206241A - ハイブリッド配向した位相差制御層の形成方法 - Google Patents

ハイブリッド配向した位相差制御層の形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】LCDの視野角を拡大することのできる位相差制御層であって、特にカラーの動画表示に対する光学補償機能に優れ、かつ液晶分子のハイブリッド配向を位相差制御層の全体にわたって均質に得ることのできる位相差制御層の形成方法を提供する。
【解決手段】水平配向膜13を形成した基材12に、紫外線重合型のネマチック液晶モノマー14および重合開始剤を含有する重合性液晶組成物を塗工し、前記ネマチック液晶モノマー14を液晶相温度または等方相温度に加熱して、プレチルト角5乃至15度、空気界面側チルト角20乃至90度のハイブリッド配向をさせ、前記ハイブリッド配向したネマチック液晶モノマー14を紫外線露光により重合させて固定化することを特徴とする位相差制御層15の形成方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、重合性のネマチック液晶モノマーをハイブリッド配向させてなる位相差制御層の形成方法に関する。
カラー液晶表示装置(以下、液晶表示装置をLCDと称する。)は、その薄型、軽量、低消費電力、フリッカーレスといった特徴から、ノートパソコンや大型のデスクトップパソコン用モニターの需要が拡大している。さらに、パソコン用のみならず、従来はCRTが主流であったテレビ向けにも、LCDが広く利用されるようになってきた。ここで、LCDの問題点として、その狭い視野角の問題がある。これは、斜め方向からLCDを観察した場合、本来黒色を表示すべき画素からの光漏れが生じるためであり、これが原因でコントラストの低下や反転が生じ、正しい表示ができなくなるためである。
そこでLCDに光学補償用の位相差制御層を設け、例えば黒色表示すべき画素において視野角が増大した場合に生じる光漏れを補償し、視野角を拡大する技術が各種提案されている。その代表例が、液晶セルと偏光板との間に貼着して用いる位相差補償フィルムである。位相差補償フィルムとして、従来はプラスチックフィルムを製膜方向に延伸した一軸延伸フィルムや、さらにフィルム幅方向にも延伸した二軸延伸フィルムが一般的であったが、近年では光学設計上の自由度が高く、薄膜化が可能であることなどを理由として液晶の配向を固定化した液晶フィルムが広く用いられている。
一方、TN方式やECB方式と呼ばれる、水平配向した駆動用のネマチック液晶分子に電界をかけてこれを立たせることで光の透過と遮断とを切り替える方式の、いわゆるハイブリッドネマチック配向型の液晶セルを有するLCDにおいては、駆動用液晶分子と水平配向膜との間のアンカリングエネルギー(配向規制力)により、電界負荷時であっても配向膜界面側の液晶分子が90度までは立ち上がることができず、これにより液晶セルの面内で位相差(リターデーション)が発生して光漏れが生じることが問題となっている。
かかる問題を解決するため、液晶分子をハイブリッド配向させることで膜厚方向の屈折率を連続的に変化させ、駆動用液晶分子の立ち上がりの不足に起因するリターデーションを補償し、LCD装置の視野角を拡大する液晶フィルム(視野角拡大フィルム)が提案されている。
具体的には、例えば下記特許文献1には、円盤状液晶化合物を支持体に塗布して液晶化合物層を形成し、これに磁場を印加することで円盤状液晶化合物をハイブリッド配向させてなる光学フィルムの製造方法の発明が記載されている。また下記特許文献2には、主鎖末端にカチオン重合性基を有する主鎖型液晶性ポリエステルをフィルム上に液晶配向させ、これをカチオン重合させてなる液晶フィルムの製造方法の発明が記載されている。
特開2005−338597号 特開2002−363266号
円盤型液晶化合物をハイブリッド配向させた視野角拡大フィルムは、棒状のネマチック液晶化合物をハイブリッド配向させた同フィルムに比べ、広い視野角にわたって表示のコントラスト比をより高くすることができるという特徴はあるものの、白黒表示(グレースケール)の表示安定性や、カラーシフトの発生の有無という観点からはこれに劣ることが知られている。一方、液晶テレビや携帯用ゲーム機など、鮮明なカラーの動画表示を求めるLCDへの要望は年々高まりつつあるため、上記特許文献1に記載の光学フィルムでは視野角の拡大の効果を十分に得ることはできなかった。
また上記特許文献2に記載の主鎖型液晶性ポリエステルフィルムは、主鎖型液晶性ポリエステルを溶媒に溶解し、界面活性剤、消泡剤およびレベリング剤などを添加した溶液を基板に塗布し、液晶転移温度以上に加熱して該ポリエステルの自己配向能により配向させてなるものである。
しかし、かかる方法によって視野角拡大フィルムを得る場合、該文献の実施例に記載の主鎖型液晶性ポリエステルはいずれも分子量が10000を超え、ベンゼン環構造が100個程度も直列に連結してなる高分子材料であることから、基材界面側から空気界面側にかけて膜厚方向にチルト角を連続的に変化させるハイブリッド配向を均質かつ十分に得ることができない。すなわち、かかる大きな分子量および分子長を有する高分子材料は分子間ポテンシャルが大きく、表面自由エネルギーによる自己配向能が十分ではないため、空気界面側のチルト角を大きくすることはできず、視野角拡大フィルムとしての性能を十分に得ることが困難である。
かかる問題点を踏まえ、本発明は、LCDの視野角を拡大することのできる位相差制御層であって、特にカラーの動画表示に対する光学補償機能に優れ、かつ液晶分子のハイブリッド配向を位相差制御層の全体にわたって均質に得ることのできる位相差制御層の形成方法を提供することを目的とする。
本発明は、
(1)基材に、重合性のネマチック液晶モノマーおよび重合開始剤を含有する重合性液晶組成物を塗工し、前記ネマチック液晶モノマーを液晶相温度にてハイブリッド配向させ、前記ハイブリッド配向したネマチック液晶モノマーを重合させて固定化することを特徴とする位相差制御層の形成方法;
(2)重合性のネマチック液晶モノマーが、下記一般式(1)で表されることを特徴とする上記(1)に記載の位相差制御層の形成方法
Figure 2007206241
(ただし、Y1とY2のいずれかまたは両方は、この基を介して重合を引き起こすことのできる反応性不飽和二重結合を含む基であり、X1およびX2は、直接結合、エーテル基、エステル基もしくはカーボネート基、またはこれらの少なくとも一つを含む基である。);
(3)ネマチック液晶モノマーのハイブリッド配向が、
重合性液晶組成物を塗工する基材の上面に形成した水平配向膜と前記ネマチック液晶モノマーとのアンカリングエネルギーと、空気界面における前記ネマチック液晶モノマーの表面自由エネルギーとによってなされることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の位相差制御層の形成方法;
(4)重合型のネマチック液晶モノマーが、紫外線重合型のサーモトロピック型液晶モノマーである上記(1)から(3)のいずれかに記載の位相差制御層の形成方法;
(5)ネマチック液晶モノマーの重合を、液晶相温度における紫外線露光により行うことを特徴とする上記(4)に記載の位相差制御層の形成方法;
(6)基材に塗工した重合性液晶組成物を液晶相温度または等方相温度に加熱し、基材界面側のネマチック液晶モノマーの光軸と基材界面とのなすチルト角を5乃至15度とすることを特徴とする上記(1)から(5)のいずれかに記載の位相差制御層の形成方法;
(7)重合性液晶組成物に、ネマチック液晶モノマーの重量に対しレベリング剤を0.01〜1重量%添加し、かつ、基材に塗工した前記重合性液晶組成物を等方相転移温度以上重合温度以下の温度に加熱し、空気界面側のネマチック液晶モノマーの光軸と空気界面とのなすチルト角を20乃至80度とすることを特徴とする上記(1)から(6)のいずれかに記載の位相差制御層の形成方法;
(8)基材に塗工した前記重合性液晶組成物を等方相転移温度以上重合温度以下の温度に加熱し、空気界面側のネマチック液晶モノマーの光軸と空気界面とのなすチルト角を80乃至90度とすることを特徴とする上記(1)から(6)のいずれかに記載の位相差制御層の形成方法;
を要旨とする。
さらに本発明においては、
(9)重合して固定化されたネマチック液晶モノマーを、さらに等方相転移温度以上の熱重合温度にて焼成することを特徴とする上記(1)から(8)のいずれかに記載の位相差制御層の形成方法;
(10)熱重合温度が、170℃以上260℃以下である上記(9)に記載の位相差制御層の形成方法;
によっても上記の目的を達成する位相差制御層の形成方法が提供される。
本発明によれば、LCDの駆動用液晶分子の立ち上がりの不足に起因するリターデーションを光学補償し、視野角を拡大することのできる位相差制御層が得られる。かかる位相差制御層にはネマチック液晶材料を用いることから、従来の円盤状液晶化合物からなる液晶フィルムよりもグレースケールの表示安定性に優れ、またカラーシフトを抑制することができる。
また本発明にかかる位相差制御層の形成方法は、分子量や分子長の比較的小さな液晶モノマーをハイブリッド配向させた上でこれを固定化するものであるため、高分子液晶材料を配向させてこれを架橋する従来の液晶フィルムの形成方法に比べ、液晶分子のより均質な配向が得られ、また液晶モノマーの基材界面側のプレチルト角や空気界面側のチルト角を容易に調整可能である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明によって得られる位相差制御層15、およびこれを備える光学素子10を示す概念図である。光学素子10は、光透過性を有するガラス基板や光透過フィルムなどの基材12と、その一方の面に形成された水平配向膜13と、水平配向膜13の上に塗工された重合性のネマチック液晶モノマー(以下、液晶モノマーと略記することがある。)14が重合固定された位相差制御層15とからなる。水平配向膜13には、液晶モノマー14が塗工される面にラビング処理16が施されている。水平配向膜13に塗工された液晶モノマー14は、厚さ方向にその光軸の傾きが徐々に変化するハイブリッド配向をなす。同図では厚さ方向に5層の液晶モノマーがハイブリッド配向した状態を示しているが、当然これに限られるものではない。
位相差制御層15を構成する液晶モノマー14の光軸と基材表面とのなす角をチルト角という。また特に基材界面側の液晶モノマー14のチルト角(αB)をプレチルト角といい、基材12と反対側の最表面に位置する液晶モノマー14のチルト角(αA)を空気界面側チルト角というものとする。ここで、αA>αBである場合、基材界面側から空気界面側にかけて液晶モノマー14が徐々に立ち上がるハイブリッド配向状態となる。
本発明によって形成される位相差制御層は、三次元重合可能な液晶モノマーが液晶状態においてハイブリッド配向した状態を保持したまま互いに重合し、その配向組織が固定化された液晶性材料からなるものである。本発明においては、かかるハイブリッド配向状態の液晶性材料からなる位相差制御層を「Oプレート」と呼ぶことがある。また、液晶性材料からなる位相差層の光軸が基材に垂直で負の複屈折異方性を有する位相差層を「負のCプレート」、同じく位相差層の光軸が基材に垂直で正の複屈折異方性を有する位相差層を「正のCプレート」、同じく位相差層の光軸が基材に水平で正の複屈折異方性を有する位相差層を「正のAプレート」という。なお、本発明において単に「Cプレート」と称するときは、「負のCプレート」及び「正のCプレート」の両方を意味する。また本発明において単に「Aプレート」というときは、「正のAプレート」を意味する。
本実施の形態にかかるOプレートにおいて、位相差制御層15を構成する液晶モノマー14は、基材界面側においては水平配向膜13とのアンカリングエネルギーによりこれと水平となるようネマチック配向し、他方、空気界面側においてはその表面自由エネルギーを小さくするために液晶分子の一端が内部分子に引きつけられて立ち上がろうとする。この結果、基材界面側のプレチルト角(αB)が小さく、空気界面側チルト角(αA)が大きくなり、その中間の液晶モノマー14は連続弾性体理論に基づき、チルト角をαB乃至αAの間で連続的かつ均一な角度差で変化させる。ただし本実施の形態でいう水平配向とは、液晶モノマー14が所定のプレチルト角を有した状態を意味するものであり、必ずしもその光軸と基材とのなす角度が0度であることを意味するものではない。特に、後述のようにプレチルト角を5度以上とすることにより、液晶モノマー14の立ち上がる向きが局所的に逆転するリバースドメインの発生を抑え、全体に均質なハイブリッド配向を得ることができる。
ハイブリッド配向した位相差制御層をLCDに組み合わせた場合に発揮される光学補償機能の原理を以下に説明する。図2は重合性のネマチック液晶モノマー14をハイブリッド配向させた状態で重合固定してなる位相差制御層15と、対向する水平配向膜13にネマチック型の駆動用液晶分子24を封入してなる駆動用液晶層22とを表す模式図である。
位相差制御層15のネマチック液晶モノマー14は、図中下方がプレチルト角αBの基材界面側、上方がチルト角αAの空気界面側であり、その光軸はいずれも紙面前後方向に伸びる立面と平行である。
一方、駆動用液晶分子24は図中上下方向に電圧を負荷され、立ち上がる方向に駆動された状態にある。駆動用液晶分子24の光軸はいずれも紙面と平行である。駆動用液晶層22の厚さ方向の中央近傍においては、駆動用液晶分子24は水平配向膜13に対して垂直に立ち上がっている。これに対し、水平配向膜13の近傍では、配向膜とのアンカリングエネルギーにより、駆動用液晶分子24は十分に立ち上がることができない。すなわち、電圧負荷時の駆動用液晶分子24は、基材界面側では水平に近い状態に寝て、厚さ方向の中央部に向かって次第に立ち上がるハイブリッド配向状態となる。このハイブリッド配向状態が、視野角をゼロ度から変化させた場合にリターデーションを発生させる原因となる。
駆動用液晶分子24がハイブリッド配向した駆動用液晶層22に、液晶モノマー14がハイブリッド配向した位相差制御層15を組み合わせることにより、上記リターデーションを光学補償し、LCDの視野角を拡大することができる。すなわち、駆動用液晶層22の上方にてハイブリッド配向した駆動用液晶分子24と、位相差制御層15にてハイブリッド配向した液晶モノマー14とは互いに直交することから、両者をあわせた屈折率楕円体は円盤状となる。さらにこれと駆動用液晶層22の中央で垂直に立ち上がっている駆動用液晶分子24とをあわせることで屈折率楕円体が球となるため、視野角をゼロ度から正負に変化させた場合の光漏れが抑えられる。これにより、LCDにおいて駆動用液晶分子24の立ち上がりの不足に起因するリターデーションが位相差制御層15により補償され、LCDの視野角の拡大が実現する。
なお図2においては、位相差制御層15はチルト角の小さな基材界面側が駆動用液晶層22と当接するよう組み合わされているが、位相差制御層15の表裏を逆転させても同様の光学補償をすることができる。
また、上下二枚の水平配向膜13の間に駆動用液晶分子24を封入してなる駆動用液晶層22では、両配向膜の近傍においてそれぞれ駆動用液晶分子24の立ち上がりの不足が発生する。したがって、ハイブリッドネマチック配向型のLCDに対しては、液晶セルの上下両面に位相差制御層15を設けることが好適である。
(液晶材料について)
位相差制御層15を構成する液晶材料は、電離放射線照射により液晶状態が固定化されたものであり、詳しくは分子構造中に不飽和結合基を有する液晶分子を、液晶状態で三次元重合させ、その液晶構造の配向特性を保持したまま、該液晶構造を紫外線等の照射により固定化してなる高分子である。本発明においては、液晶分子の配向がより均質に得ることができ、またハイブリッド配向のチルト角や、基材界面側のプレチルト角を容易に調整可能であるという点から、低分子量の重合性液晶モノマーを用いることが好適である。
また、本発明にかかる位相差制御層15をLCDの光学補償に用いた場合に、視野角に対するグレースケールの表示安定性に優れ、カラー表示の色味の変化が少ないという利点を得るため、ネマチック型の液晶モノマーを用いることが好適である。
かかる重合性ネマチック液晶性モノマーとしては、例えば特開平7−258638号公報や、特表平10−508882号公報で開示されているものが好適に用いられる。このような重合性ネマチック液晶モノマーの一例としては、例えば下記[化3]に示す一般式(1)で表される化合物(I)や、下記[化4]に示す一般式(2)で表される化合物(II)が挙げられる。また、一般式(1)で表される化合物(I)の具体例としては、[化5]に例示する化合物(III)を挙げることができる。本発明にかかる位相差制御層15には、化合物(I)〜(III)のうちの1種の化合物または2種以上の混合物を用いることができる。
Figure 2007206241
Figure 2007206241
Figure 2007206241
Figure 2007206241
上記化合物(I)を表す一般式(1)において、Y1とY2のいずれかまたは両方は、この基を介して重合を引き起こすことのできる反応性不飽和二重結合を含む基である。重合性の観点から、特にビニル基、アクリレート基、アクリロイル基、イソプロペニル基、4−ビニルフェニル基、1−クロロエテニル基、エポキシ基、シアネート基またはイソシアネート基が好ましい。またY1とY2は互いに同一でも相違してもよい。
1およびX2は、直接結合のほか、エーテル基、エステル基もしくはカーボネート基、またはこれらの少なくとも一つを含む基であり、互いに同一でも相違してもよい。
また、一般式(1)の中央部のメソゲンを構成する各ベンゼン環には、3個以下の同一または相違する以下の置換基を有していてもよい。該置換基としては、C1〜C20のアルキル基、C1〜C20のアルコキシ基、C1〜C20のアルコキシカルボニル基、C1〜C20のモノアルキルアミノカルボニル基、C1〜C20のアルキルカルボニル基、C1〜C20のアルキルカルボニルオキシ基、C1〜C20のアルキルカルボニルアミノ基、ホルミル基、フッ素基、塩素基、臭素基、シアノ基、ヒドロキシ基またはニトロ基を挙げることができる。
上記化合物(II)を表す一般式(2)において、R1およびR2はそれぞれ水素またはメチル基を示すが、液晶相を示す温度範囲の広さからR1およびR2は共に水素であることが好ましい。Zは、水素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基、シアノ基、ニトロ基のいずれであってもよいが、塩素またはメチル基であることが好ましい。また、化合物(II)の分子鎖両端の(メタ)アクリロイロキシ基と、芳香環とのスペーサーであるアルキレン基の鎖長を示すaおよびbは、それぞれ個別に2〜12の範囲で任意の整数を取り得るが、4〜10の範囲であることが好ましく、6〜9の範囲であることがさらに好ましい。a=b=0である一般式(2)の化合物は、安定性に乏しく、加水分解を受けやすい上に、化合物自体の結晶性が高い。また、aおよびbがそれぞれ13以上である一般式(2)の化合物は、等方相転移温度(TI)が低い。この理由から、これらの化合物はどちらも液晶性を示す温度範囲が狭くなり好ましくない。
(重合性液晶組成物について)
上記の重合性ネマチック液晶モノマーは、溶媒に溶解させた紫外線重合型の重合性液晶組成物の状態で基材12に塗工するとよい。基材12の上面には、液晶モノマー14の水平方向の配向を促す水平配向膜13を形成し、該水平配向膜の上面に重合性液晶組成物を塗工して液晶相温度に加熱し、該液晶モノマーのハイブリッド配向を促す。
重合性液晶組成物は、上述で例示した化合物(I)乃至(III)を1種または2種以上、および必要に応じて光重合開始剤や重合禁止剤を有機溶媒に溶解させて調製する。
本実施の形態にて好適に用いられる有機溶媒、光重合開始剤および重合禁止剤については後述する。
ここで、上記化合物(I)乃至(III)に例示される液晶モノマーを水平配向させてAプレートを得る場合は、重合性液晶組成物に陰イオン性界面活性剤やシリコーン系界面活性剤などのレベリング剤を混合することで液晶モノマーを均一に水平配向させることが一般的であるが、本発明においては、かかるレベリング剤の添加をしない、または添加をする場合もこれを微量に調整することにより、空気界面側においては液晶モノマーの表面自由エネルギーによってこれを十分に立ち上がらせることができ、全体に均質にハイブリッド配向した位相差制御層15を得ることができる。
水平配向膜13に塗工された液晶モノマー14は、液晶相温度に加熱されることにより、基材界面側においては水平配向膜13とのアンカリングエネルギーにより所定のプレチルト角をなし、空気界面側においてはこれよりも大きな所定の空気界面側チルト角をなすハイブリッド配向状態を得ることができる。かかるハイブリッド配向を促進するため、液晶相温度に加熱された重合性液晶組成物に磁場を印加してもよい。なお、重合性液晶組成物を水平配向膜13に塗工する手法としては、たとえばインクジェット法や、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、スピンコート法などが用いられる。
本発明においては、液晶モノマーのプレチルト角を5乃至15度とすることが好適である。プレチルト角が5度を下回る場合、後述のように、基材から液晶モノマーの立ち上がる向きが逆転するリバースドメインの発生する虞がある。またプレチルト角が15度を上回る場合、かかる大きなプレチルト角にて液晶モノマーを均一にハイブリッド配向させることが困難となる場合がある。
また空気界面側チルト角を20度乃至90度とすることにより、ハイブリッドネマチック配向型LCDの駆動液晶分子の立ち上がりの不足に起因する光漏れを実用的なレベルで十分に光学補償することができる。
<プレチルト角の調整>
ハイブリッド配向した位相差制御層15のプレチルト角を上記5乃至15度の範囲で任意に調整するにあたっては、水平配向膜13の配向特性や液晶モノマーに対するアンカリングエネルギーを変化させるか、または水平配向膜13に紫外線重合型の液晶モノマーを塗布した後に所定の温度および時間にてプリベイクすることでこれを好適に行うことができる。
すなわち水平配向膜13のアンカリングエネルギーを小さくすることにより、配向膜界面側の液晶モノマーの一端が表面自由エネルギーによって液晶層内に引き込まれ、より大きなプレチルト角にて立ち上がろうとする。また、液晶モノマーを常温以上に加熱することでその分子運動が活性化されるため、アンカリングエネルギーに抗ってより大きなプレチルト角にて分子が立ち上がることを可能にする。
具体的には、配向膜材料をアンカリングエネルギーの大きいものまたは小さいものに適宜選択したり、水平配向膜13材料へのフッ素原子の導入を行ったりすることでアンカリングエネルギーを調整することができる。
またプリベイクを行う温度については、液晶相温度または等方相温度の中から選択可能である。プレチルト角を5乃至15度の範囲内でより大きなものとする場合、等方相転移温度以上かつ重合温度以下の温度、さらに具体的には90℃乃至150℃にてプリベイクするとよい。一方、プレチルト角を上記範囲内で小さくする場合は、液晶相温度、さらに具体的には50℃乃至90℃でプリベイクするとよい。
またプリベイクを行う時間を十分に長くとることにより、配向膜界面側の表面自由エネルギーによって液晶層内に引き込まれる液晶モノマーの立ち上がりを十分に促すことができ、液晶モノマーのプレチルト角をより大きくすることができる。したがって同一温度に加熱してプリベイクする場合も、その時間を調整することでプレチルト角を所定の範囲内で増減させることができる。
また、ポリアミド樹脂またはポリイミド樹脂等の塗膜を搬送装置に載置し、これをラビングロールにて摩擦して水平配向膜13を得る場合、基板とラビングロールとの距離(ギャップ)を小さくすることで、塗膜表面により深くかつ水平に近いにラビングの溝が形成されるため、プレチルト角をより小さくすることができる。また、ラビングロールの回転速度を速くすることにより、同様にプレチルト角を小さくすることができる。
この他、樹脂の塗膜に対する光配向処理や基材への酸化ケイ素の蒸着によって水平配向膜13を得る場合は、照射光の角度や蒸着の角度を調整することにより、液晶モノマーのプレチルト角を増減させることができる。
以上のように、水平配向膜13の配向特性やアンカリングエネルギー、および/またはプリベイクの温度や時間を適宜選択または調整することにより、当業者であれば、得られた位相差制御層15のプレチルト角を容易に増大または減少させ、所望の値に調整することができる。
<空気界面側チルト角の調整>
ハイブリッド配向した位相差制御層15の空気界面側チルト角を20乃至90度の範囲で任意に調整するにあたっては、重合性液晶組成物に対する後述のレベリング剤の添加量(添加しない場合を含む)、または、重合性液晶組成物を基材に塗工した後に、これを液晶モノマーの液晶相温度乃至等方相温度でプリベイクする時間(プリベイクしない場合を含む)によってこれを行うことができる。さらに、上記に例示する重合性ネマチック液晶モノマーのうち、分子量のより低いものを選択することにより、空気界面側チルト角をより大きなものとすることができる。
具体的には、レベリング剤を添加することなく、また等方相転移温度以上かつ重合温度以下の温度にてプリベイクすることで、空気界面側の液晶モノマーを80乃至90度のチルト角で配向させることができる。このようにして空気界面側の液晶モノマーを十分に立たせた後、これを液晶相温度まで冷却し、連続弾性体理論に基づいて空気界面側から基材界面側まで液晶モノマーをハイブリッド配向させる。さらに紫外線照射により、空気界面側チルト角の大きなハイブリッド配向状態を固定化することができる。
なお、一般に紫外線重合型の液晶モノマーの反応性不飽和二重結合は、熱によっても重合する。したがって、プリベイクを行う際は液晶モノマーの重合温度以下で行うことが好ましい。
本発明においては、プリベイク温度を等方相転移温度プラス40℃乃至プラス80℃、かつ重合温度マイナス70℃乃至マイナス10℃の範囲から選択することで、特に大きな空気界面側チルト角を得ることができる。
一方、液晶モノマーの重量に対してレベリング剤を0.01乃至1重量%(wt%)添加し、樹脂組成物を液晶相温度にて維持することにより、空気界面側の液晶モノマーを20乃至80度のチルト角で配向させることができる。レベリング剤の添加量を上記範囲内で増加させることにより、空気界面側チルト角を上記範囲のうち20度に近づけることができる。かかる状態で紫外線照射を行うことにより、空気界面側チルト角の小さなハイブリッド配向状態を重合固定することができる。
以上のように、レベリング剤の添加量、プリベイクの温度および時間、重合性ネマチック液晶モノマーの分子量の各パラメータを適宜選択または調整することにより、当業者であれば、得られた位相差制御層15の空気界面側チルト角を容易に増大または減少させ、所望の値に調整することができる。
なお、本発明でいう「液晶相温度」とは、樹脂組成物が液晶相を示す温度範囲をいい、液晶相転移温度から等方相転移温度までの温度範囲のほか、樹脂組成物が液晶相を示す限り過冷却状態や過加熱状態の温度範囲も含むものとする。樹脂組成物が等方相を示す温度範囲を意味する「等方相温度」についても同様とする。
ネマチック液晶モノマーがハイブリッド配向した位相差制御層15は、法線方向から見た場合は液晶モノマーがホモジニアス配向した状態にあることから、Aプレートとしての機能をあわせもつ。したがって、チルト角を調整することにより、λ/4やλ/2などの波長板の機能と、駆動用液晶分子の立ち上がり不足を補償する視野角拡大フィルムとしての機能とを併せ持たせることができる。また、ハイブリッド配向状態の上方および/または下方に、液晶モノマーがホメオトロピック配向した層を形成することにより、位相差制御層15にCプレートの機能を併せ持たせることもできる。
チルト角が厚さ方向に連続的に変化するハイブリッド配向状態の上方にチルト角が不変の配向領域を形成する場合は、上記の方法によりハイブリッド配向した位相差層を作製した膜上に、配向膜を成膜してラビングし、その上方に紫外線重合型の液晶モノマーを成膜して、積層構造とすることで得られる。下方に形成する場合は上方に形成する場合とは逆の積層構造とすることで得られる。ネマチック液晶モノマーをホモジニアス配向またはホメオトロピック配向させる具体的な手法や配向膜の種別については、公知のものを使用することができる。
本発明は、分子量が小さく分子長が短いネマチック液晶モノマーを適宜に選択および混合して位相差制御層を得るものであるため、ハイブリッド配向のチルト角が容易に調整可能であるとともに、上記のようにAプレートやCプレートなどの波長板としての機能をも得ることができる。
なお、ハイブリッド配向した位相差制御層15において、液晶モノマー14のチルト角はいくつかの方法により求めることができる。以下に二通りの方法を説明する。第一はシミュレーション、第二は実測による方法である。
シミュレーションによる第一の方法について、図3に示す位相差制御層15の断面模式図を用いて説明する。同図で、上方が空気界面、下方が水平配向膜13の設けられた基材界面である。ここで、位相差制御層15を、同一のチルト角を有する多数の層に厚さ方向に分割(スライス)し、各層におけるチルト角αnと位相差Renとを算出し、これらを合計した位相差量Reを実測値と一致させることにより、未定のパラメータであるプレチルト角と空気界面側チルト角とを求めることができる。
具体的には、図3で位相差制御層15の分割数nを例えば100とし、空気界面側チルト角をα1、基材界面側のプレチルト角をα100とすると、上からk番目の層では、チルト角α=α1−(k−1)×(α1−α100)/(100−1)と書ける。なお、かかる式は、チルト角α(rad)が連続弾性体理論に基づき、プレチルト角α100から空気界面側チルト角α1まで連続的かつ均一な角度差で変化すると考えられることに基づく。
かかるチルト角αをもつk番目の層では、下記[数1]にて表されるSchefferの式に基づき、位相差Rek(nm)が発生する。位相差Rekは上記αと、入射角ψ(rad)の関数である。
Figure 2007206241

ただし、λは波長(nm),n0は常光屈折率,neは異常光屈折率,dは膜厚(nm)である。なお、n0とneとは位相差制御層15を構成する液晶モノマー14に固有の値である。
各層で発生する位相差Rekをk=1〜100まで合計することで位相差制御層15全体の位相差量Reがチルト角αと入射角ψの関数として求まる。この状態から、入射角ψを基材の法線方向から±45度で変化させて、入射角ψと位相差量Reのプロファイルが実測値のそれと良好に一致するものを選び出すことにより、未定のパラメータであったプレチルト角α100と空気界面側チルト角α1を決定することができる。
次に、実測によりプレチルト角と空気界面側チルト角を算出する第二の方法について説明する。これは、位相差制御層15の上層または下層の表面を薄く削り取った場合の位相差量Reの変化量を求める方法である。すなわち、ハイブリッド配向した位相差制御層15に対して基材の法線方向から±45度で入射角ψを変化させて入射角ψと位相差量Reの初期プロファイルを求めておく。次に位相差制御層15の基材界面側を、例えば同層の全体に対して1/100の厚さ分だけ除去した状態で同様に位相差量のプロファイルを求める。これにより、両者の差分から求めた位相差量を上記[数1]の左辺に代入することで、基材界面側の液晶モノマーのチルト角α、すなわちプレチルト角を求めることができる。また位相差制御層15の空気界面側を薄く除去して位相差量の変化を求めることで空気界面側チルト角を算出することができる。ここで、位相差制御層15の表面を削り取る厚さを例えば全体の1/100程度まで薄くすることにより、かかる薄層の内部においては液晶モノマーのチルト角を一定と近似することができる。
以下、本実施の形態に用いることのできる他の材料について順に説明する。
(基材について)
本発明にかかる位相差制御層を形成するための基材には様々なものを選択することができる。位相差制御層を視野角拡大フィルムとして用いる場合は、基材には透明有機材料により形成されたフィルム材を用いることができる。
透明有機材料としては、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、若しくはシンジオタクティック・ポリスチレン等、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂、若しくはポリエーテルニトリル等、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリシクロへキセン、若しくはポリノルボルネン系樹脂等、または、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、若しくは熱可塑性ポリイミド等からなるものを挙げることができるが、一般的なプラスチックからなるものも使用可能である。特に、フィルムとしては、1軸延伸または2軸延伸したフィルムや、面内にリターデーションを有さないTACフィルム等を用いることができる。
この他、LCDの駆動用液晶層を挟み込んで保持するガラスなどの透明無機材料を基材とし、その上に重合性液晶組成物を塗工してこれをハイブリッド配向および重合固定して位相差制御層を形成してもよい。透明無機材料には、熱膨張性が小さく寸法安定性が良好であり、また高温加熱処理における作業性が優れるという特徴がある。透明無機材料には、上記ガラスのほか、シリコンや石英等を用いることができる。
(有機溶媒について)
有機溶媒としては、上記の重合性液晶モノマーを溶解可能であり、基材の配向性能を阻害しない材料であれば特に限定せずに用いることができる。
具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン、n−ブチルベンゼン、ジエチルベンゼン、テトラリンなどの炭化水素類;メトキシベンゼン、1,2−ジメトキシベンゼン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル類;2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤;クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素などのハロゲン系溶剤;t−ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、グリセリン、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類;フェノール、パラクロロフェノール等のフェノール類、などが1種、または2種以上を混合して使用可能である。
(光重合開始剤について)
紫外線重合型の液晶モノマーを紫外線照射により固定化するに際しては、液晶の配向を大きく損なわない範囲で光重合開始剤を添加するとよい。光重合開始剤としては、ラジカル重合性開始剤を使用することができる。ラジカル重合性開始剤は、たとえば紫外線のエネルギーによりフリーラジカルを発生する化合物であって、ベンゾイン、ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン誘導体またはそれらのエステルなどの誘導体;キサントンまたはチオキサントン誘導体;クロロスルフォニル、クロロメチル多核芳香族化合物、クロロメチル複素環式化合物またはクロロメチルベンゾフェノン類などの含ハロゲン化合物;トリアジン類;フルオレノン類;ハロアルカン類;光還元性色素と還元剤とのレドックスカップル類;有機硫黄化合物;過酸化物などがある。好ましくは、イルガキュア184、イルガキュア369、イルガキュア651、イルガキュア907(いずれもチバスペシャリティケミカルズ社製)、ダロキュアー(メルク社製)、アデカ1717(旭電化工業株式会社製)、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール(黒金化成株式会社製)などのケトン類またはビイミダゾール系化合物等を挙げることができる。
これらの開始剤を1種、または2種以上を組み合わせて用いることができる。2種以上を併用する場合には、吸収分光特性を阻害しないようにするとよい。なお、光重合開始剤のほかに増感剤を、本発明の目的が損なわれない範囲で添加することもできる。
このような光重合開始剤の添加量としては、一般的に液晶モノマーの重量に対して0.01〜15重量%(wt%)、好ましくは0.1〜12wt%、より好ましくは0.5〜10wt%の範囲で添加することができる。
(重合禁止剤について)
重合禁止剤には、例えばp−ベンゾキノン、ナフトキノン、パラ−キシロキノン、パラ−トルキノン、2,6−ジクロロキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジカプロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジアエロキシ−p−ベンゾキノン、ヒドロキノン、p−t−ブチルカテコール、2,5−ジブチルヒドロキノン、モノ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、ジ−t−ブチル・パラクレゾール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、ヒドロキノンモノメチルエーテル、α−ナフトール、アセトアニジンアセテートなどを用いることができる。
重合禁止剤の添加量は、液晶モノマーの重量に対して好ましくは0.001〜3wt%、より好ましくは0.01〜2wt%である。上記範囲を下回ると、光散乱等による低い露光量でも硬化してしまい、またこれを超えると紫外線露光感度が低下する。
(水平配向膜について)
水平配向膜は、ポリアミド樹脂もしくはポリイミド樹脂等の樹脂を溶解した溶液を基材上に塗布し、これを乾燥させて塗膜形成し、次いで上記塗膜の上面から布を巻き付けたローラ等により所定の方向に摩擦するラビング処理を行うことにより形成することができる。このほか、基材に塗工した樹脂表面を光配向処理する方法や、基板に酸化ケイ素を斜め蒸着する方法などによっても配向膜を得ることができる。水平配向膜の厚さは特に限定されるものではないが、0.01μm〜0.08μmとすることが一般的である。
具体的には、例えば日産化学(株)製の配向膜材料(サンエバー)、日立化成デュポンマイクロシステムズ(株)製の配向膜材料(QL,LXシリーズ)、JSR(株)製の配向膜材料(ALシリーズ)、チッソ(株)製の配向剤(リクソンアライナー)などを用いることができる。
(レベリング剤について)
空気界面側チルト角の小さなハイブリッド配向状態を得るために微量添加するレベリング剤には、非イオン性またはイオン性の界面活性剤を用いることができる。具体的には、シリコーン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・ブロック共重合体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等の非イオン性界面活性剤、または脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物、特殊ポリカルボンサン型高分子界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル等の陰イオン性界面活性剤を好適に用いることができる。
(液晶モノマーの重合について)
所望のプレチルト角および空気界面側チルト角をもつハイブリッド配向をさせた液晶モノマーを、次いで紫外線等の活性放射線を照射するか、または加熱することによって光重合または熱重合する。また活性放射線の照射と加熱とを併用してもよい。これにより、液晶モノマーを基材に対して所望のハイブリッド配向をさせた状態でこれを固定してなる位相差制御層15を得ることができる。
紫外線照射により固定化した位相差制御層において、紫外線のみの硬化では硬化度が不十分である場合は露光後に併せて加熱処理を行い、完全に重合反応を終了させることが好ましい。ここで生産において実質的な反応速度を得るためには、170℃以上に加熱して焼成することが好ましい。またかかる温度は液晶モノマーが片端または両端に有する該不飽和二重結合が開環する温度でもある。このため、170℃以上のポストベイクを行っていない場合、位相差制御層15の形成後に例えば駆動用液晶層のための配向膜などをこの上に高温で焼成すると、あらかじめ紫外線照射により固定化した位相差制御層15において、重合反応が不完全であった液晶分子のハイブリッド配向状態がこの熱によって変化してしまい、位相差量が変動するという問題が生じる。したがって、位相差制御層15をポストベイクする際にはこれらの温度まで加熱し、他の層を焼成する前に十分に液晶モノマーを重合させておくことが好ましい。
一方、加熱温度が高いほど液晶モノマーの重合反応速度は速くなるが、260℃を超える領域では液晶モノマー自身の分解反応が生じ、位相差層自体の劣化が顕著となる。特に両端に反応性不飽和二重結合を有する液晶モノマーの場合、260℃を超える温度に加熱すると、重合した液晶モノマーが熱摂動により配向変化して位相差量が変動し、また重合した位相差制御層15が分解する虞がある。このため本発明においては、ポストベイクの温度は液晶モノマーの種類によらず170℃以上260℃以下の範囲で設定することが好ましい。
さらに、光透過性のガラス基板や上記透明有機材料の上にマイクロカラーフィルタをRGB等の色毎にパターニングした着色層をもつカラーフィルタにおいて、かかる着色層の上に重合性液晶組成物を塗工してこれをハイブリッド配向および重合固定して位相差制御層を形成すれば、ガラス基板の内側(駆動用液晶層側)に位相差制御層を備える、いわゆるインセルタイプのカラーフィルタを得ることができる。この場合、着色層が位相差制御層の基材に相当する。
図4は、位相差制御層15を備えるインセルタイプのカラーフィルタ18の分解斜視図である。12はガラス基材、17は赤色(R),緑色(G),青色(B)のマイクロカラーフィルタをストライプ状にパターニングした着色層である。着色層17の上には、ラビング処理16を施した水平配向膜13を塗膜し、その上に、ハイブリッド配向したネマチック液晶モノマーを重合固定した位相差制御層15を形成している。
なお、かかるインセルタイプのカラーフィルタ18によれば、視野角拡大フィルムをガラス基材12の外側(図4における下側)に貼着する場合に比べ、貼着のための接着層が不要になるという利点がある。これによりLCDを全体に薄型化することが可能になるとともに、接着層にて生じる透過光の散乱を抑えることができる。
本発明にかかる位相差制御層においては、ハイブリッド配向させる液晶モノマーのプレチルト角を5度以上とすることにより、その立ち上がる向きが局所的に逆転してなるリバースドメインの発生を抑制し、該リバースドメインの境界にあたるディスクリネーションライン(線欠損)において視野角拡大機能が不十分となる現象を回避可能である。
すなわち、図5に示すように、水平配向膜上のネマチック液晶モノマーのもつプレチルト角が0度の場合、該モノマーの光軸は基材に対して完全に水平となるため、液晶分子の両端のいずれを上にして空気界面側にかけて立ち上がるかはランダムとなる。このため、立ち上がり方の逆転する液晶モノマー同士の間には、位相差制御機能の不十分なディスクリネーションライン50が形成される。これに対し、上述のように配向膜の材料の選択やフッ素原子の導入等によるアンカリングエネルギーの調整や、ラビング時のラビングロールの回転速度またはラビングロールと基板とのギャップの制御、および/または塗工後の液晶モノマーに対する所定のプリベイク処理などによってプレチルト角を5度以上に調整することにより、水平配向膜上に塗工された液晶モノマーはあらかじめ一端が立ち上がった状態にあることから、均一な向きで空気界面にかけて立ち上がることとなる。
プレチルト角を所定以上とすることによりリバースドメインの発生が抑えられるという現象、および好適なプレチルト角を5度以上と設定することにより得られる上記効果は、特定の液晶モノマーまたは配向膜の選択により発現するものではなく、液晶モノマーがハイブリッド配向により立ち上がろうとする向きを物理的に揃えるという技術に基づくものである。
プレチルト角を5度以上と設定することによりリバースドメインの発生を劇的に抑えることができるという上記効果は、以下の実施例および参考例を対比することにより明らかとなろう。
(実施例)
(1)基板の前処理
適当な洗浄処理を施し、清浄とした基板として、100mm四方、0.7mm厚さのガラス基板(1737材、コーニング社製)を用意した。
(2)重合性液晶組成物の構成
Oプレートを構成する重合性ネマチック液晶モノマー(メルク社製:商品名「RMM34」)を49重量部、光重合開始剤としてイルガキュアIrg184(チバスペシャリティケミカルズ社製)を1重量部、溶剤としてトルエン50重量部を混合して重合性液晶組成物を調製した。
(3)位相差制御層の作製
上記基板上に、配向膜材料としてSE−5291(日産化学社製)をスピンコート法により塗布し、80℃で15分、さらに180℃で60分加熱し、厚さ700Åの配向膜を形成した。次いでこの配向膜にラビング処理を施して水平配向膜を得た。次に、上記配向膜上面に、上記調整した重合性液晶組成物をスピンコート法により厚さ2.4μmとなるように塗布した。続いて、重合性液晶組成物が塗布された基板をホットプレート上で100℃、5分間加熱し、残存溶剤を除去するとともに重合性液晶組成物に含有される液晶モノマーをハイブリッド配向させた。かかる条件で得られる液晶モノマーのハイブリッド配向は、プレチルト角が5度、空気界面側チルト角が40度であった。
続いて、10J/cm2、365nmの条件で紫外線照射を行い、上記ハイブリッド配向した液晶モノマーを重合固定した。さらに180℃のホットプレート上で60分間加熱して完全に硬化反応を終了させ、本実施例にかかる位相差制御層(Oプレート)を作製した。
このOプレートをクロスニコル下にて顕微鏡で観察した結果を図6(a)に示す。
(参考例)
上記実施例にて用いた配向膜材料をSE−7992(日産化学社製)に替え、同一の条件によりOプレートを得た。かかる条件で得られる液晶モノマーのハイブリッド配向は、プレチルト角が4.5度、空気界面側チルト角が40度であった。かかるOプレートをクロスニコル下にて顕微鏡で観察した結果を図6(b)に示す。
上記実施例と参考例とを比較すると、参考例にかかるOプレートでは液晶分子の立ち上がる向きが局所的に逆転してなるリバースドメインの境界にあたるディスクリネーションライン(線欠損)50が認められたのに対し、実施例にかかるOプレートではこれがまったく認められず、ハイブリッド配向の向きが全体に均一であることが分かった。
これにより、0.5度というわずかなプレチルト角の相違によりリバースドメインの発生が劇的に抑えられ、プレチルト角を5度とする本実施例にかかるOプレートでは、参考例に比してさらに高い光学補償機能が得られることがわかる。
本発明にかかる位相差制御層を備える光学素子の概念図である。 ハイブリッド配向した位相差制御層の機能説明図である。 位相差制御層の断面模式図である。 位相差制御層を備えるカラーフィルタの分解斜視図である。 リバースドメインの発生の原理を示す説明図である。 (a)本発明の実施例にかかる位相差制御層の顕微鏡写真である。(b)参考例にかかる顕微鏡写真である。
符号の説明
10 光学素子
12 基材
13 水平配向膜
14 ネマチック液晶モノマー
15 位相差制御層
16 ラビング処理
17 着色層
18 カラーフィルタ
22 駆動用液晶層
24 駆動用液晶分子
50 ディスクリネーションライン

Claims (8)

  1. 基材に、重合性のネマチック液晶モノマーおよび重合開始剤を含有する重合性液晶組成物を塗工し、前記ネマチック液晶モノマーを液晶相温度にてハイブリッド配向させ、前記ハイブリッド配向したネマチック液晶モノマーを重合させて固定化することを特徴とする位相差制御層の形成方法。
  2. 重合性のネマチック液晶モノマーが、下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1に記載の位相差制御層の形成方法。
    Figure 2007206241

    (ただし、Y1とY2のいずれかまたは両方は、この基を介して重合を引き起こすことのできる反応性不飽和二重結合を含む基であり、X1およびX2は、直接結合、エーテル基、エステル基もしくはカーボネート基、またはこれらの少なくとも一つを含む基である。)
  3. ネマチック液晶モノマーのハイブリッド配向が、
    重合性液晶組成物を塗工する基材の上面に形成した水平配向膜と前記ネマチック液晶モノマーとのアンカリングエネルギーと、空気界面における前記ネマチック液晶モノマーの表面自由エネルギーとによってなされることを特徴とする請求項1または2に記載の位相差制御層の形成方法。
  4. 重合性のネマチック液晶モノマーが、紫外線重合型のサーモトロピック型液晶モノマーである請求項1から3のいずれかに記載の位相差制御層の形成方法。
  5. ネマチック液晶モノマーの重合を、液晶相温度における紫外線露光により行うことを特徴とする請求項4に記載の位相差制御層の形成方法。
  6. 基材に塗工した重合性液晶組成物を液晶相温度または等方相温度に加熱し、基材界面側のネマチック液晶モノマーの光軸と基材界面とのなすチルト角を5乃至15度とすることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の位相差制御層の形成方法。
  7. 重合性液晶組成物に、ネマチック液晶モノマーの重量に対しレベリング剤を0.01〜1重量%添加し、かつ、基材に塗工した前記重合性液晶組成物を等方相転移温度以上重合温度以下の温度に加熱し、空気界面側のネマチック液晶モノマーの光軸と空気界面とのなすチルト角を20乃至80度とすることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の位相差制御層の形成方法。
  8. 基材に塗工した前記重合性液晶組成物を等方相転移温度以上重合温度以下の温度に加熱し、空気界面側のネマチック液晶モノマーの光軸と空気界面とのなすチルト角を80乃至90度とすることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の位相差制御層の形成方法。
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