JP2007206229A - レジストパターン形成方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

レジストパターン形成方法および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マスクパターンの粗密差により生じるOPE特性を改善し、パターンのデザイン忠実性を高める。
【解決手段】フォトリソグラフィによるレジストパターン形成方法であって、基板上に酸解離性溶解抑制基を有するレジストを形成する工程と、アルコール系溶媒に溶解した酸性ポリマーをレジスト上に塗布し、上層膜を形成する工程と、マスクを通して露光する工程と、ベーク処理をする工程と、アルカリ現像液で処理する工程とを備え、ベーク処理をする工程において、上層膜によりレジストにミキシング層を形成し、マスクパターンのパターン密度の高い領域では、パターン密度の低い領域に比べて、未露光部にミキシング層が厚く形成されることを特徴とする。
【選択図】図11

Description

マスクパターンの粗密差により生じるOPE特性を改善し、パターンのデザイン忠実性が高いレジストパターン形成方法およびそのレジストパターン形成方法を用いる半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置の集積化に伴い、半導体の製造方法も微細加工に適したものが研究、開発されているが、隣接するパターンによる光学近接効果(Optical Proximity Effect)(以下、「OPE」という。)に基くパターンのデザイン忠実性の劣化が問題となっており、微細化において、OPE特性は重要なパラメータである。
フォトリソグラフィにおいては、レジスト膜内で光の多重干渉が起こり、レジスト膜厚の変動に伴ってレジストパターンの寸法幅が変動することが知られている。光の多重干渉は、基板上に形成されたレジスト膜に入射した照射光が、基板からの反射光と干渉して、フォトレジスト膜の厚さ方向で吸収される光エネルギー量が異なることに起因して発生する。
従来、レジスト膜内の光の多重干渉作用を低減する手段として、基板上に反射防止膜を形成する方法が知られている(特許文献1参照)。基板上に反射防止膜を形成する従来のレジストパターン形成方法を図9に示す。この方法は、まず、図9(a)に示すように、半導体基板97上に反射防止膜92を形成した後、レジスト膜91をスピンコートし、つぎに、図9(b)に示すように、レジスト膜91をべークし固める。つづいて、図9(c)に示すように、マスク93を通して露光処理を行ない、露光後、図9(d)に示すように、べークする。その後、図9(e)に示すように、2.38%のアルカリ現像液94で処理し、図9(f)に示すような所定のレジストパターン95を得る。しかし、基板97上の反射防止膜92により、ある程度、干渉作用を低減することができるが、OPEを十分に改善することはできなかった。
レジスト内部での膜内多重反射を防止するために、また大気中のアミンによる化学増幅型レジストの酸の失活を防ぐため、レジスト上に水溶性ポリマーの上層膜を形成する方法が知られている(特許文献2参照)。化学増幅型レジストには、露光した部分に触媒として酸が発生する酸触媒型のレジストがあり、触媒を利用するため、高感度で高解像度のレジストであるが、露光後、ベークを行なうまでの間に、大気雰囲気中に存在する微量のアミンの影響により、露光した部分に発生した酸触媒が不活化し、レジストの線幅および解像度が変化する。このようなPED(Post Exposure Delay)現象を防止するために、上層膜の形成が有効であるとされている。
上層膜を形成する従来のレジストパターン形成方法を図10に示す。まず、図10(a)に示すように、基板17上に反射防止膜12を形成した後、レジスト膜11をスピンコートし、つぎに、図10(b)に示すように、レジスト膜11をべークし固める。つづいて、図10(c)に示すように、水溶性ポリマーの上層膜16を形成した後、図10(d)に示すようにベークして固める。つぎに、図10(e)に示すように、マスク13を通して露光処理を行ない、露光後、図10(f)に示すように、べークする。その後、図10(g)に示すように、2.38%のアルカリ現像液14で処理し、図10(h)に示すような所定のレジストパターン15を得る。しかし、このようにして形成される上層膜は水溶性であるため、レジストへは浸透せず、ミキシング層を形成しないため、レジストパターンの粗密差によって生じるOPE特性を改善することはできなかった(非特許文献1参照)。
特開平8−15859号公報 特開平7−295228号公報 Jeng-Horng Chen et al., ゛Characterization of ArF immersion process for production" Optical Microlithography XVIII, edited by Bruce W. Smith, Proceedings of SPIE 2005, Vol. 5754, p.13-22
マスクを通して得られるマスクパターンの光強度とOPEの関係を図2に示す。図2において、横軸には、同一パターン寸法でのスペースパターンのピッチをとり、密集パターンから孤立パターンまで変化する。また、縦軸には、マスクパターンの光強度と、その光強度により得られるレジストパターンの形状と、空孔部の線幅を示す。照明条件としては、大σの場合を示す。図2から明らかなとおり、パターンピッチが密集に近づくにつれて、マスクパターンの光コントラストは劣化する。また、同一の露光量でのパターン寸法は、密集パターンの線幅w1は、孤立パターの線幅w2より広いため、密集パターンを基準として設計すれば、孤立パターンになるにつれて、線幅は細くなり、OPE特性が低くなるという問題がある。
また、上層膜を形成しない従来のレジストパターン形成方法によるときは、図3(a)に示すように、露光後、ベーク処理をしている間に、大気雰囲気中に存在するアミンにより、発生した酸触媒H+が失活し、化学反応を触媒しないため、ポジレジストの場合、図3(b)に示すように、レジストの頂上部が除去されず残り、レジストの断面形状がT状となる、いわゆる、レジストパターンのT−トップ化が生じるという問題がある。
一方、上層膜を形成する従来のレジストパターン形成方法によるときは、図4(a)に示すように、上層膜46により、大気雰囲気中に存在するアミンの影響は遮断できるが、露光により発生した酸触媒H+が、レジスト41から上層膜46の水溶性ポリマーへ拡散し、酸触媒H+が希釈化するため、化学反応が十分に触媒されず、その結果、図4(b)に示すように、レジストパターンのT−トップ化を招くという問題がある。
レジスト形状の劣化に伴うOPE特性の劣化のメカニズムを図5に示す。T−トップ化などの形状劣化を引き起こす場合、密集パターンの線幅w3は、孤立パターンの線幅w4に比べて広く、未露光部での光の回り込みが大きいため、密集パターンでは、T−トップ化が進行しにくい。その反面、孤立パターンでは、光の回り込みが小さく、アミンなどによりT−トップ化が進行しやすい。したがって、孤立パターンを所定の線幅w6に仕上げるために露光量を上げると、密集パターンでは露光量がオーバーとなり、さらに広がった線幅w5となる。このため、レジスト形状の劣化に伴い、OPE特性がさらに悪化する原因となって、パターンのデザイン忠実性の劣化を引き起こす。
本発明の課題は、上層膜として、アルコール系溶媒に溶解した酸性ポリマーを、レジスト上に塗布し、レジストにミキシング層を形成することにより、溶解コントラストを改善し、マスクパターンの粗密差により生じるOPE特性を改良し、パターンのデザイン忠実性が高いレジストパターン形成方法を提供することにある。また、そのレジストパターン形成方法を用いる半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明は、フォトリソグラフィによるレジストパターン形成方法であって、基板上に酸解離性溶解抑制基を有するレジストを形成する工程と、アルコール系溶媒に溶解した酸性ポリマーをレジスト上に塗布し、上層膜を形成する工程と、マスクを通して露光する工程と、ベーク処理をする工程と、アルカリ現像液で処理する工程とを備え、ベーク処理をする工程において、上層膜によりレジストにミキシング層を形成し、マスクパターンのパターン密度の高い領域では、パターン密度の低い領域に比べて、未露光部にミキシング層が厚く形成されることを特徴とする。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、上述のレジストパターン形成方法を用いて、半導体基板上または半導体基板に形成した下地膜上にレジストパターンを形成する工程と、レジストパターンをマスクにして、半導体基板または下地膜をパターンニングする工程とを備えることを特徴とする。
マスクパターンの粗密差により生じるOPE特性を改善し、パターンのデザイン忠実性を高めることができる。
本発明のレジストパターン形成方法は、基板上に酸解離性溶解抑制基を有するレジストを形成し、つぎに、アルコール系溶媒に溶解した酸性ポリマーをレジスト上に塗布し、上層膜を形成した後、マスクを通して露光し、ベーク処理をし、アルカリ現像液で処理する工程を備え、ベーク処理工程において、上層膜によりレジストにミキシング層を形成する。ミキシング層は、マスクのパターン密度の高い領域では、パターン密度の低い領域に比べて、未露光部にミキシング層を厚く形成することができる。
マスクパターンのパターン密度が高い領域では、回折などにより露光量が大きくなるため、上層膜中の溶媒によるレジストへの浸透性が大きくなる。したがって、ミキシング層が厚く形成され、パターン密度が低い領域では、その逆にミキシング層が薄く形成される。ミキシング層が厚く形成されるほど、現像工程おける溶解度が低下するため、パターン密度の高い領域では、パターン密度の低い領域に比べて、溶解度を大きく低下させることができる。このように溶解度をコントロールすることにより、マスクパターンの粗密差によるOPE特性を改善し、パターンのデザイン忠実性を高めることができる。したがって、このようなレジストパターン形成方法を半導体装置の製造方法に適用し、半導体基板上または半導体基板に形成した下地膜上にレジストパターンを形成した後、レジストパターンをマスクにして、半導体基板または下地膜をパターニングすることにより、パターンの粗密差によるばらつきが低減され、設計寸法通りに精度よくパターンを形成することができる。
図7にパターンの粗密による溶解コントラストの変化を示す。図7においては、従来のパターン形成方法による場合を点線で示し、本発明の方法による場合を実線で示す。従来のパターン形成方法によるときは、パターン寸法に影響を与える未露光部において、パターン密度が高いほど露光量が多いため、レジストの溶解速度が大きくなり、パターン密度の粗密によりレジストの溶解速度に差が生じ、パターンの粗密によりOPE特性が悪化する原因となっていた。本発明によれば、未露光部において、パターン密度が高いほど、レジストの溶解速度が大きく低下するため、パターン密度の高い領域と、パターン密度の低い領域との間で、溶解速度を均等にすることができる。このようにパターン密度に応じて、溶解コントラストを調整することにより、パターン密度差によるOPE特性を向上させることができる。また、レジストとミキシング層を形成することで、露光後からベーク処理にかけて、大気雰囲気中に存在するアミンによる酸触媒の失活を抑えることができるため、レジストのT−トップ化を防ぎ、レジスト形状の劣化に伴うOPE特性を改善することができる。
ミキシング層は、上層膜中の酸性ポリマーと溶媒が、レジスト中に浸透し、拡散して混ざり合うことにより形成される層であり、レジスト組成物の酸解離性溶解抑制基を有するベースポリマー中に、上層膜組成物の水溶性膜形成成分および/またはアルカリ可溶性膜形成成分を含有させた層である。レジスト中の酸解離性溶解抑制基は、露光前は樹脂成分全体をアルカリ不溶とするアルカリ溶解抑制性を有するとともに、レジスト中に含まれる酸発生剤が、露光および露光後のベーク(Post Exposure Bake)(以下、「PEB]ともいう。)をすることで発生する酸により、酸解離性溶解抑制基がはずれ、樹脂成分全体をアルカリ可溶性へ変化させることができる。ただし、レジストに照射される露光量に応じて、酸解離性溶解抑制基のはずれる割合も増加し、結果的に、露光量が多くなるにつれて、上層膜中の水溶性膜形成材料、アルカリ可溶性膜形成成分および溶媒は浸透し易くなるため、ミキシング層は厚くなる。露光部のミキシング層の厚さは、10nm〜100nm程度形成され、未露光部では、0〜30nm程度形成される。また、露光部および未露光部のミキシング層の厚さは、マスクのパターン密度によって回折する光の量も変化するため、パターン密度が増せば、回折する光の量も多くなり、ミキシング層は厚くなる。
基板上に塗布するレジストとしては、ArFエキシマレーザー光により感光するレジストであるArFレジストなどを使用することができる。一方、材質の観点から、ポジ型レジスト組成物として、少なくとも、酸解離性溶解抑制基を有するベースポリマー、酸発生剤、溶媒とからなるレジストを使用することができ、ベースポリマーは、2種以上混合して用いてもよいし、さらに、他の従来公知のフォトレジスト組成物用樹脂を混合して用いることもできる。さらに、レジストパターン形状、経時安定性などを向上させるために、クエンチャーや所望により混和性のある添加剤、たとえばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤などを適宜含有させることができる。
レジスト組成物のベースポリマーとしては、(メタ)アクリル酸エステル単位からなるポリマー、ジカルボン酸の酸無水物含有構成単位を有するポリマー、フェノール性水酸基含有構成単位を有するポリマー、シルセスキオキサン樹脂、α−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸単位を有するポリマー、ジカルボン酸モノエステル単位を有するポリマーなどがある。また、(i)フッ素原子またはフッ素化アルキル基および(ii)アルコール性水酸基またはアルキルオキシ基、を共に有する脂肪族環式基を含むアルカリ可溶性の構成単位を有するポリマーを使用することができる。
酸解離性溶解抑制基としては、脂肪族多環式基を含有する酸解離性溶解抑制基があり、多環式基としては、フッ素原子またはフッ素化アルキル基で置換され、あるいは置換されていないビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどから1個の水素元素を除いた基などを例示できる。具体的には、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基などが挙げられる。多環式基は、ArFレジストとして多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができるが、アダマンチル基、ノルボルニル基、テトラシクロドデカニル基が工業上好ましい。
酸発生剤としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、(p−tert−ブチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、(4−トリフルオロメチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−トリフルオロメチルフェニル)ジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリ(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネートなどのオニウム塩などが挙げられる。オニウム塩のなかでも、トリフェニルスルホニウム塩は、分解しにくく、有機ガスを発生しにくいので、好ましく用いることができる。トリフェニルスルホニウム塩の配合量は、酸発生剤の合計に対し、好ましくは50モル%〜100モル%、より好ましくは70モル%〜100モル%、最も好ましくは100モル%とする。
レジストの溶剤は、公知の任意の種類を1種または2種以上適宜選択して用いることができる。たとえば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、またはジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類およびその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類などを挙げることができる。これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。
レジストパターン形状、経時安定性などを向上させるためのクエンチャーとして、公知のアミンを用いることができるが、好ましくは、第2級低級脂肪族アミンや第3級低級脂肪族アミンなど、有機カルボン酸またはリンのオキソ酸などの有機酸を含有させることができる。低級脂肪族アミンとは、炭素数5以下のアルキルまたはアルキルアルコールのアミンを言い、この第2級や第3級アミンの例としては、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられるが、特にトリエタノールアミンのようなアルカノールアミンが好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのアミンは、樹脂成分に対して、通常0.01質量%〜2.0質量%の範囲で用いられる。有機カルボン酸としては、たとえば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好適である。リンのオキソ酸若しくはその誘導体としては、リン酸、リン酸ジ−n−ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステルなどのリン酸またはそれらのエステルのような誘導体、ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸−ジ−n−ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステルなどのホスホン酸およびそれらのエステルのような誘導体、ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸などのホスフィン酸およびそれらのエステルのような誘導体が挙げられ、これらの中で特にホスホン酸が好ましい。有機酸は、樹脂成分100質量部当り0.01質量部〜5.0質量部の割合で用いられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの有機酸は、好ましくはアミンと等モル以下の範囲で用いられる。
上層膜材料は、水溶性膜形成成分およびアルカリ可溶性膜形成成分から選ばれる少なくとも1種を含有し、酸性ポリマーと溶剤とを少なくとも含有する組成物であり、所望により界面活性剤などを含有させることができる。
酸性ポリマーとしては、屈折率ndが1.40〜1.80のポリマーを使用することができ、たとえば、酸発生剤および酸性化合物の中から選ばれる少なくとも1種を含有し、酸性化合物が、少なくともフッ素化炭化水素基を有する、カルボン酸、スルホン酸、およびスルホニル化合物の中から選ばれる少なくとも1種であるものを用いることができる。また、窒素化合物を含有し、含窒素化合物が、第4級アンモニウム水酸化物、およびアルカノールアミン化合物の中から選ばれる少なくとも1種であるものを用いることができる。あるいは、含窒素化合物が、アミノ酸誘導体から選ばれる少なくとも1種であるものを用いることができる。
水溶性膜形成成分としては、たとえば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースヘキサヒドロフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテートヘキサヒドロフタレート、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロース系重合体を使用することができる。また、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリロイルモルホリン、アクリル酸などを単量体とするアクリル酸系重合体を使用することができる。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどのビニル系重合体などを使用することができる。これらの中でも、分子中に水酸基を有しない水溶性ポリマーであるアクリル酸系重合体やポリビニルピロリドンなどが好適である。これら水溶性膜形成成分は単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アルカリ可溶性膜形成成分としては、たとえば、フェノール類(フェノール、m−クレゾール、キシレノール、トリメチルフェノールなど)と、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、ホルムアルデヒド前駆体、プロピオンアルデヒド、2−ヒドロキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシベンズアルデヒドなど)および/またはケトン類(メチルエチルケトン、アセトンなど)とを、酸性触媒の存在下で縮合して得られるノボラック樹脂を使用することができる。また、ヒドロキシスチレンの単独重合体や、ヒドロキシスチレンと他のスチレン系単量体との共重合体、ヒドロキシスチレンとアクリル酸またはメタクリル酸あるいはその誘導体との共重合体などのヒドロキシスチレン系樹脂などを使用することができる。アルカリ可溶性膜形成成分は、単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。水溶性膜形成成分とアルカリ可溶性膜形成成分のうち、本発明の上層膜形成用材料に用いられる成分としては、水溶性膜形成成分が好ましい。
酸性ポリマーに用いられる酸発生剤は、増幅型レジストに用いられる公知の種類を用いることができる。具体的には、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、(p−tert−ブチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、(4−トリフルオロメチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−トリフルオロメチルフェニル)ジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリ(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネートなどのオニウム塩などが挙げられる。
また、酸性化合物としては、たとえば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸などの有機酸を挙げることができる。有機酸は単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸性化合物としては、一般式(1)(2)(3)で表される種類が好適である。
1fCOOH・・・・・(1)
一般式(1)中、R1fは、炭素原子数1〜20の飽和または不飽和の炭化水素基の水素原子の一部または全部をフッ素原子で置換したフッ素化炭化水素基である。
1fSO3H・・・・・・(2)
2f(SO21fn・・(3)
一般式(3)中、R2fは、炭素原子数1〜20の飽和または不飽和のフッ素置換または非置換の炭化水素基あるいはアミノ基であり、nは1〜4の整数である。
ここで、一般式(1)で表されるフッ素置換カルボン酸としては、パーフルオロヘプタン酸、パーフルオロオクタン酸などが挙げられ、また一般式(2)で表されるフッ素置換スルホン酸としては、パーフルオロプロピルスルホン酸、パーフルオロオクチルスルホン酸、パーフルオロデシルスルホン酸などが挙げられる。具体的には、たとえばパーフルオロヘプタン酸にはEF−201(トーケムプロダクツ(株)製)があり、またパーフルオロオクチルスルホン酸にはEF−101(トーケムプロダクツ(株)製)がある。また、一般式(3)で表されるフッ素置換スルホニル化合物としては、トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタン、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アンモニウム、ビス(ヘプタフルオロエチルスルホニル)アンモニウムなどが挙げられる。
窒素化合物として、たとえば第4級アンモニウム水酸化物、アルカノールアミン化合物、アミノ酸誘導体などが挙げられる。第4級アンモニウム水酸化物としては、テトラメチルアンモニウム水酸化物、テトラエチルアンモニウム水酸化物、テトラプロピルアンモニウム水酸化物、テトラブチルアンモニウム水酸化物、メチルトリプロピルアンモニウム水酸化物、メチルトリブチルアンモニウム水酸化物などが挙げられる。アルカノールアミン系化合物としては、たとえば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどが挙げられる。
アミノ酸誘導体としては、たとえばグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、メチオニン、セリン、トレオニン、システイン、チロシン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギニン、ヒスチジン、4−ヒドロキシプロリン、デスモシン、γ−アミノブチル酸、β−シアノアラニンなどが挙げられる。
酸性ポリマーを溶解する溶剤としては、レジスト膜と相溶性がなく、酸性ポリマーを溶解し得る溶剤であればいずれも使用可能である。このような溶剤としては、アルコール系溶剤、パラフィン系溶剤、フッ素系溶剤などが挙げられる。アルコール系溶剤としては、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノールなどの慣用のアルコール系溶剤が使用可能であり、特に2−メチル−1−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノールが好適である。パラフィン系溶剤としてはn−ヘプタン、フッ素系溶剤としてはパーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフランが使用可能であることが確認されている。中でも、現像時のアルカリ溶解性の観点からアルコール系溶剤が好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上層膜形成用材料においては、上記成分の他に、陰イオン性界面活性剤の中から選ばれる少なくとも1種を含有させてもよい。陰イオン界面活性剤の具体例としては、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸アンモニウム、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸テトラメチルアンモニウム、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸トリメチルエタノールアンモニウム、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸トリエチルアンモニウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸アンモニウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ジエタノールアンモニウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸テトラメチルアンモニウムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、上記化合物におけるアルキル基は炭素数が5〜18のものであり、また炭素数5〜18のアルコキシ基と置換したものでもよい。これら陰イオン界面活性剤は単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
レジストとの相性を含めたより好ましい態様としては、レジスト組成物のベースポリマーがアクリル酸エステル単位からなるポリマーであり、上層膜中の溶媒をアルコール系溶剤とフッ素系溶剤の混合系とし、添加剤として親水性の界面活性剤を添加する態様がある。
実施例1
実施例1においては、化学増幅ポジ型レジストを用い、本発明のレジストパターン形成方法を使用し、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)を照射し、半導体装置を製造した。その工程図を図1に示す。まず、図1(a)に示すように、半導体基板7上に、シリコン酸化膜とポリシリコンなどの導電膜との積層膜からなる下地膜8を形成し、反射防止膜2(日産化学製ARC029A)を厚さ78nm形成した後、ポジ型レジスト1(東京応化工業(株)製TArF−P6111)をスピンコートした。つぎに、図1(b)に示すように、100℃〜150℃の露光前ベークにより、膜厚250nmのレジスト1を得た。つぎに、図1(c)に示すように、上層膜6(東京応化工業(株)製TILC−016)をスピンコートした。上層膜材料は、酸性ポリマーをイソブチルアルコールなどのアルコール系溶媒に溶解したものを用いた。
つぎに、図1(d)に示すように、スピンコートした上層膜6の溶剤を揮発させるために80℃〜150℃で熱処理を施した。その後、図1(e)に示すように、上層膜6とレジスト1の形成された基板7を、高開口数(NA)を持つ縮小投影露光装置に挿入し、マスク3を通してArFエキシマレーザ光(波長193nm)で照射し、上層膜6を通してレジスト1を投影した。その後、図1(f)に示すように、100℃〜150℃のベーク(PEB)処理を行ない、酸を発生させた。つぎに、図1(g)に示すように、2.38%のアルカリ現像液4で処理することにより、図1(h)に示すような所定のレジストパターン5を得た。その後、図1(i)に示すように、形成したレジストパターン5によって、反射防止膜2と下地膜8をエッチングした後、アッシングによりレジストパターン5と反射防止膜2を除去し、図1(j)に示すようなゲートパターンを形成した。さらに、図示しないソース、ドレインなどの注入工程と、層間絶縁膜形成工程と、上層配線形成工程を行ない、半導体装置10を得た。
本発明のレジストパターン形成方法における露光工程から現像工程までの工程を図11に示す。図11(a)に示すように、基板7上に、下地膜8、反射防止膜2、レジスト1と上層膜6を形成した後、マスク3を通して露光した。つぎに、図11(b)に示すように、ベーク処理すると、ArFレジストにミキシング層9が形成され、その後、現像した(図11(c))。ミキシング層9は、レジスト1に照射される露光量が大きくなるほど溶媒の浸透性が増すため、厚く形成される。したがって、マスクパターンのパターン密度が高い領域Aは、パターン密度の低い領域Bに比べて、光の回折などにより露光量が大きいため、露光部では、パターン密度が高い領域A2の方がパターン密度の低い領域B2より、ミキシング層は厚く形成された。また、パターン寸法に影響を及ぼす未露光部でも、同様に、パターン密度が高い領域A1の方がパターン密度の低い領域B1より、ミキシング層は厚く形成された。
従来のレジストパターン形成方法では、光コントラストは、図2に示すように、パターン密度が高くなれば低下し、未露光部でもパターンの粗密によって照射される露光量が大きく変わる。その結果、図7に示すように、未露光部でもパターンの密集部と過疎部との間で溶解速度に大きな差が生じ、パターン粗密による寸法差(OPE特性)の原因となっていた。本発明のレジストパターン形成方法によれば、ミキシング層はパターン密度が高いほど厚く形成されるため、寸法に影響を与える未露光部における溶解速度において、パターンの密集部では、パターン過疎部に比べて、溶解速度がより大きく抑えられる結果、パターンの粗密差による溶解速度差を小さくし、溶解コントラストを改善することができ、光コントラストの劣化を溶解コントラストにより改善することができた。このように、寸法に影響を与える未露光部における溶解速度において、パターンの密集部では、パターン過疎部に比べて、溶解速度をより大きく抑える必要があるため、酸性ポリマーのアルカリ現像液に対する溶解速度は2500nm/s以下が好ましい。ミキシング層の厚さは、上層膜に界面活性剤を添加し、または溶媒の種類を変更し、あるいは複数の溶媒を混合することにより、変化させることができた。
本発明により形成した90nmスペースレジストパターンのOPE特性を図8と表1に示す。マスクは、6%ハーフトーン型位相シフトマスクを用い、照明条件としては、開口数(NA)0.85、σ0.85で実施した。従来の水溶性ポリマーからなる上層膜を用いた場合には、レジストとミキシング層を形成しないため、線幅の平均値は77.0nmであり、上層剤を用いない場合の線幅平均値75.8nmと同様に、OPE特性の改善が見られない。それに比べて、本発明によれば、アルコール系溶媒に溶解した酸性ポリマーをArFレジスト上に塗布し、レジストにミキシング層を形成することで、線幅平均値が85.4nmとなり、溶解コントラストが改善し、マスクパターンの粗密差により生じるOPE特性を向上することができた。このように、マスクパターンの粗密差によって生じるOPE特性が向上するので、半導体装置として、特にSoCデバイスなどのメモリセル部(密集部)とロジック部(過疎部)などを含む素子分離(STI)、ゲート、配線工程などのパターン粗密差が多い工程において、本発明のレジストパターン形成方法は特に有利であった。このように、本発明のレジストパターン形成方法を半導体装置の製造方法に適用することにより、パターンの粗密差によるばらつきが低減され、設計寸法通りに精度良くパターンを形成することができた。また、コンタクト、Viaなどのホール工程においても同様に有効であった。
Figure 2007206229
本発明においては、上層膜に、下層のレジストを溶解しないアルコール系溶媒に溶解した酸性ポリマーを用いることで、ArFレジストにミキシング層を形成した。ミキシング層は、マスクパターンのパターン密度が高いほど厚く形成され、パターン密度が低い場合には薄く形成されるために、現像される際に、パターン密度に応じて溶解コントラストを改善することができた。本来の光コントラストは、パターン密度が高くなれば低下するため、OPE特性の劣化の原因となるが、本発明におけるミキシング層は、パターン密度が高いほど厚く形成されるため、パターン密度の高い未露光部での溶解速度をより大きく抑え、その結果、溶解コントラストを改善し、パターン粗密差による溶解コントラスト差を改善することができた。
実施例2
上層膜として、東京応化工業(株)製TILC−019を使用した以外は、実施例1と同様にして、半導体装置を得た。上層膜材料は、酸性ポリマーをイソブチルアルコールなどのアルコール系溶媒に溶解したものを用いた。本発明における露光工程から現像工程におけるレジストパターンの形成方法を図6に示す。図6(a)に示すように、基板67上に、下地膜68、反射防止膜62、レジスト61と上層膜66を形成した後、マスク63を通して露光した。つぎに、図6(b)に示すように、ベーク処理すると、上層膜66によりレジスト61にミキシング層69が形成され、その後、現像した(図6(c))。露光後、PEB処理を行ない、大気中のアミンにより酸触媒が失活し、レジストがT−トップ化する場合においても、T−トップ層を除去し、T−トップ化を防ぐことができた。そのため、レジスト形状劣化に伴うOPE特性の劣化も改善することができた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
90nm〜32nmデザインルールの半導体デバイス全般とそれ以降のデザインルールの半導体デバイスの製造において有用なレジストパターン形成方法である。
本発明のレジストパターン形成方法を使用した半導体装置の製造方法を示す工程図である。 マスクを通して得られるマスクパターンの光強度とOPEの関係を示す図である。 上層膜を形成しない従来のレジストパターン形成方法を示す工程図である。 上層膜を形成する従来のレジストパターン形成方法を示す工程図である。 レジスト形状の劣化に伴うOPE特性の劣化のメカニズムを示す図である。 本発明のレジストパターン形成方法を示す工程図である。 パターンの粗密による溶解コントラストの変化を示す図である。 レジストパターンのOPE特性を示す図である。 従来のレジストパターン形成方法を示す工程図である。 従来のレジストパターン形成方法を示す工程図である。 本発明のレジストパターン形成方法を示す工程図である。
符号の説明
1 レジスト、2 反射防止膜、3 マスク、4 アルカリ現像液、5 レジストパターン、6 上層膜、7 基板、8 下地膜、9 ミキシング層、10 半導体装置。

Claims (8)

  1. フォトリソグラフィによるレジストパターン形成方法であって、
    基板上に酸解離性溶解抑制基を有するレジストを形成する工程と、
    アルコール系溶媒に溶解した酸性ポリマーを前記レジスト上に塗布し、上層膜を形成する工程と、
    マスクを通して露光する工程と、
    ベーク処理をする工程と、
    アルカリ現像液で処理する工程と
    を備え、
    前記ベーク処理をする工程において、前記上層膜によりレジストにミキシング層を形成し、マスクパターンのパターン密度の高い領域では、前記パターン密度の低い領域に比べて、未露光部にミキシング層が厚く形成されることを特徴とするレジストパターン形成方法。
  2. 前記酸性ポリマーは、屈折率ndが1.40〜1.80である請求項1に記載のレジストパターン形成方法。
  3. 前記酸性ポリマーは、前記アルカリ現像液に対する溶解速度が2500nm/s以下である請求項1または2に記載のレジストパターン形成方法。
  4. 前記酸性ポリマーは、酸発生剤および酸性化合物の中から選ばれる少なくとも1種を含有し、酸性化合物は、少なくともフッ素化炭化水素基を有する、カルボン酸、スルホン酸、およびスルホニル化合物の中から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載のレジストパターン形成方法。
  5. 前記酸性ポリマーは、窒素化合物を含有し、前記窒素化合物は、第4級アンモニウム水酸化物、アルカノールアミン化合物およびアミノ酸誘導体から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載のレジストパターン形成方法。
  6. 前記酸解離性溶解抑制基は、脂肪族多環式基を含有する請求項1に記載のレジストパターン形成方法。
  7. 前記多環式基は、フッ素原子またはフッ素化アルキル基で置換され、あるいは置換されていないビシクロアルカン、トリシクロアルカンまたはテトラシクロアルカンから1個の水素元素を除いた基である請求項6に記載のレジストパターン形成方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のレジストパターン形成方法を用いて、半導体基板上または半導体基板に形成した下地膜上にレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをマスクにして、前記半導体基板または前記下地膜をパターンニングする工程と
    を備える半導体装置の製造方法。
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