JP2007205902A - 光検知回路、電気光学装置および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光検知回路60は、受光して電力を発生させる光電変換回路70と、光電変換回路からの出力が所定の閾値を超えると、光を検知したと判定する判定回路80と、を備える。判定回路80は、光電変換回路70からの出力の初期値と閾値との差分を調整するシフト電圧生成回路85を備える。光検知回路60によれば、環境光が弱かったり、回路が高温になったりして、光電変換回路70の出力が小さくなっても、シフト電圧生成回路85により、光電変換回路70からの出力の初期値と閾値との差分を小さく設定することで、環境光を確実に検知できる。
【選択図】図2
Description
第1の基板は、複数の走査線、複数のデータ線、ならびに、走査線およびデータ線の交差に対応して設けられた複数の画素回路を有する。また、第2の基板の第1の基板側には、共通電極が設けられている。これら走査線、データ線、画素回路、および共通電極は、制御回路に接続されている。
そこで、例えば、太陽光を含む環境光の強度を光センサで検出し、この検出した環境光の強度に応じてバックライトの出力を制御する電気光学装置が知られている(特許文献1参照)。
図8は、従来例に係る光センサ160の回路図である。
光センサ160は、受光して電力を発生させる光電変換回路170と、この光電変換回路170からの出力が所定期間の間に所定の閾値を超えると、光を検知したと判定する判定回路180と、を備える。
したがって、光電変換回路170は、バックライト光やフォトダイオード自体の温度特性などの影響を相殺して、電気光学装置に入射する環境光にのみ基づいて電流を出力する。
具体的には、ナンド回路182の入力端は、光電変換回路170の出力端に接続される。インバータ183の入力端は、ナンド回路182の出力端に接続される。コンデンサ181の一方の電極は接地され、他方の電極は、ナンド回路182の入力端に接続される。
ナンド回路182には、光電変換回路から出力されてIV変換された検出信号SNSOのほか、基準信号REFが入力される。ナンド回路182は、基準信号REFがHレベルである限り、検出信号SNSOを反転して出力する。一方、基準信号REFがLレベルになると、検出信号SNSOのレベルにかかわらず、Hレベルの信号を出力する。また、基準信号REFとして、クロック信号のように基準となる交流信号を入力する場合もある。
また、判定回路180には、リセット信号RESTが入力される。判定回路180は、リセット信号RESTがHレベルになると、回路状態を初期化する。
まず、環境光が弱い場合について説明する。なお、このタイミングチャートにおいて、基準信号REFは常にHレベルであるとする。
リセット信号をHレベルにして、判定回路180の回路状態を初期化する。すると、時刻t1より光電変換が開始され、検出信号SNSOの電圧が徐々に上昇する。なお、時刻t1の状態では、検出信号SNSOは閾値より低いため、光検知信号PSOは、Lレベルとなる。
時刻t3において、検出信号SNSOの電圧が閾値を越えると、光検知信号は、Hレベルとなる。
時刻t4において、リセット信号が再びHレベルになると、回路状態は初期化され、検出信号SNSOの電圧は急速に低下して、閾値よりも低くなる。そのため、光検知信号PSOも再びLレベルとなる。
リセット信号RESTをHレベルにして、判定回路180の回路状態を初期化する。すると、時刻t1より光電変換が開始され、検出信号SNSOの電圧が徐々に上昇する。なお、時刻t1では、検出信号SNSOは閾値より低いため、光検知信号PSOは、Lレベルとなる。
時刻t2において、検出信号SNSOの電圧が閾値を越えると、光検知信号PSOは、Hレベルとなる。
時刻t4において、リセット信号RESTが再びHレベルになると、回路状態は初期化され、検出信号SNSOの電圧は急速に低下して、閾値よりも低くなる。そのため、光検知信号PSOも再びLレベルとなる。
ディレイタイムとは、リセット信号RESTを判定回路180に入力して初期化してから、光検知信号PSOがHレベルになるまでの時間である。
図10には、環境光の照度が50lx、100lx、250lx、500lxである場合について示されている。
例えば、環境光が弱い場合(例えば、照度が50lx)には、検出信号SNSOの増加率が小さいためディレイタイムが長くなり、フォトダイオードの温度が僅かに上昇するだけで、環境光を検知できなくなる。また、環境光が強い場合(例えば、照度が500lx)でも、フォトダイオードが高温になると、環境光を検知できなくなる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電気光学装置1の構成を示すブロック図である。
電気光学装置1は、液晶パネルAAと、この液晶パネルAAを駆動する外部駆動回路90と、光源としてのバックライト31と、を備える。
液晶パネルAAは、複数の走査線10およびコモン線30と、これら走査線10およびコモン線30に交差し所定間隔おきに設けられた複数のデータ線20と、を備え、画素50は、各走査線10および各コモン線30と各データ線20との交差部に設けられる。
データ線駆動回路21は、画像信号を各データ線20に供給し、オン状態の画素トランジスタ51を介して、画素50の画素電極55に画像データを順次書き込む。
すなわち、走査線駆動回路11から選択電圧を線順次で供給することで、ある走査線10に係る画素50を全て選択する。そして、これら画素50の選択に同期して、データ線駆動回路21からデータ線20に画像信号を供給する。これにより、走査線駆動回路11およびデータ線駆動回路21で選択した全ての画素50に、データ線20から画素トランジスタ51を介して画像信号が供給されて、画像データが画素電極55に書き込まれる。
なお、液晶に印加される駆動電圧は、蓄積容量53により、画像データが書き込まれる期間よりも3桁も長い期間に亘って保持される。
光センサ60は、受光して電力を発生させる光電変換回路70と、この光電変換回路70からの出力が所定期間の間に所定の閾値を超えると、光を検知したと判定する判定回路80と、を備える。
具体的には、第1のフォトダイオード71の出力端は、高電位電源VHHに接続され、入力端は、第2のフォトダイオード72の出力端に接続される。第2のフォトダイオード72の入力端は、低電位電源VLLに接続される。これにより、第1のフォトダイオード71および第2のフォトダイオード72には、逆バイアス電圧が印加されている。
したがって、光電変換回路70は、第1のフォトダイオード71で発生する電流と第2のフォトダイオード72で発生する電流との差分をとることで、バックライト光やフォトダイオードの温度などの影響を相殺して、電気光学装置1に入射する環境光にのみ基づいて電流を出力する。
クロックドインバータ82の入力端は、光電変換回路70の出力端に接続され、出力端は、ラッチ回路83の接点P1に接続される。また、クロックドインバータ82の一方の制御端子は、クロックドインバータ82の出力端に接続され、他方の制御端子は、ラッチ回路83の接点P2に接続される。
インバータ84の入力端は、ラッチ回路83の接点P1に接続される。
コンデンサ81は、光電変換回路70から出力される電流の積分値に比例する電圧を出力することで、光電変換回路70から出力される電流を電圧に変換して、検出信号SNSOを出力する。
このとき、シフト電圧生成回路85は、検出信号SNSOの初期状態における電圧と、後述のクロックドインバータ82で決定される閾値Vthとの差分を調整する。
具体的には、シフト電圧生成回路85は、pMOS851が導通状態でありnMOS852が高インピーダンス状態である場合には、接点P3に高電位電源VHHが導入される。すると、pMOS851が高インピーダンス状態となりnMOS852が導通状態となり、接点P3に低電位電源VSSが導入される。よって、再び、pMOS851が導通状態となりnMOS852が高インピーダンス状態となる。
このクロックドインバータ82は、複数のMOSトランジスタを含んで構成され、入力される検出信号SNSOが、これらトランジスタの特性により決定される閾値Vthより高い場合に、Lレベルの信号を出力する。一方、入力される検出信号SNSOが閾値Vthより低い場合に、Hレベルの信号を出力する。
すなわち、クロックドインバータ82からLレベルの信号が出力されると、このLレベルの信号はクロックドインバータ82の一方の制御端子に入力される。また、ラッチ回路83の接点P1がLレベルになるので、接点P2はHレベルとなり、クロックドインバータ82の他方の制御端子には、Hレベルの信号が入力される。よって、クロックドインバータ82は高インピーダンス状態となり、ラッチ回路83は、リセット信号RESTがHレベルになるまで、クロックドインバータ82から出力される信号を記憶する。
一方、クロックドインバータ82から出力される信号がHレベルである場合には、ラッチ回路83は、この信号をラッチしない。すなわち、クロックドインバータ82からHレベルの信号が出力されると、クロックドインバータ82の一方の制御端子には、Hレベルの信号が入力され、他方の制御端子には、Lレベルの信号が入力されるから、クロックドインバータ82は導通状態である。
すなわち、リセット信号RESTがHレベルである場合、nMOS861が導通状態になって、クロックドインバータ82の他方の制御端子には、低電位電源VSSが導入されて、クロックドインバータ82が導通状態となる。また、この場合、接点P2にも、低電位電源VSSが導入されて、ラッチ回路83に記憶された信号がリセットされる。
また、リセット信号RESTがHレベルである場合、nMOS862も導通状態となり、コンデンサ81の電極同士が短絡される。これにより、コンデンサ81に蓄えられた電荷が放出されて、検出信号SNSOが初期化される。
まず、環境光が弱い場合の光センサ60のタイミングチャートについて説明する。
リセット信号RESTをHレベルにして、判定回路80の回路状態を初期化する。すると、時刻t1より光電変換が開始され、検出信号SNSOの電圧が徐々に上昇する。ここで、検出信号SNSOの電圧はシフト電圧VS分だけ閾値Vth側すなわち高位側にシフトされている。時刻t1では、検出信号SNSOは閾値Vthより低いため、光検知信号PSOは、Lレベルとなる。時刻t3において、検出信号SNSOの電圧が閾値Vthを越えると、光検知信号PSOは、Hレベルとなる。
時刻t4において、リセット信号RESTが再びHレベルになると、回路状態は初期化され、検出信号SNSOの電圧は急速に低下して、閾値Vthよりも低くなる。そのため、光検知信号PSOも再びLレベルとなる。
リセット信号RESTをHレベルにして、判定回路80の回路状態を初期化する。すると、時刻t1より光電変換が開始され、検出信号SNSOの電圧が徐々に上昇する。なお、時刻t1では、検出信号SNSOの電圧はシフト電圧VS分だけ高位側にシフトされているが、このようにしても、検出信号SNSOは、閾値Vthより低いため、光検知信号PSOは、Lレベルとなる。
時刻t2において、検出信号SNSOの電圧が閾値Vthを越えると、光検知信号PSOは、Hレベルとなる。
時刻t4において、リセット信号RESTが再びHレベルになると、回路状態は初期化され、検出信号SNSOの電圧は急速に低下して、閾値Vthよりも低くなる。そのため、光検知信号PSOも再びLレベルとなる。
すなわち、ラッチ回路83を設けない場合、例えば、室温条件下では、光電変換回路70からの出力が十分に大きく、検出信号SNSOの増加率が大きいため、光検知信号PSOを安定して出力できる。
しかしながら、高温条件下や環境光が弱い場合には、光電変換回路70からの出力が小さく、検出信号SNSOの増加率が小さくなるため、クロックドインバータ82がオン/オフを繰り返し、光検知信号PSOの出力が不安定になるおそれがあるからである。
環境光が弱い場合、時刻t1より光電変換を開始すると、検出信号SNSOの電圧が徐々に上昇する。時刻t1では、検出信号SNSOは閾値Vthより低いため、光検知信号PSOは、Lレベルとなる。時刻t3において、検出信号SNSOの電圧が閾値Vthを越えると、光検知信号PSOは、Hレベルとなる。
しかしながら、環境光が弱い場合には、検出信号SNSOの増加率が低いため、回路状態によりクロックドインバータ82の閾値Vthが僅かに変動しても、検出信号SNSOが閾値Vthを超えたり超えなかったりしてしまう。その結果、時刻t3〜t4にかけて、光検知信号PSOがHレベルとLレベルとの間で変動し、チャタリングが生じるのである。
(1)光電変換回路70から出力される検出信号SNSOの初期状態の電圧と、クロックドインバータ82で決定される閾値Vthとの差分を調整するシフト電圧生成回路85を判定回路80に設けた。よって、環境光が弱かったり、回路が高温になったりして、光電変換回路70の出力が小さくなっても、シフト電圧生成回路85により、検出信号SNSOの初期状態の電圧と閾値Vthとの差分を小さく設定することで、環境光を確実に検知できる。
図5は、本発明の第2実施形態に係る光センサ60Aの構成を示すブロック図である。
光センサ60Aは、コンデンサ81Aおよびリセット回路86Aの構成、シフト電圧生成回路85の代わりにオフセット回路としての補助電源回路87が設けられている点、および、ラッチ回路83とインバータ84との間にレベルシフタ回路88が設けられている点が第1実施形態と異なる。他の構成は、第1実施形態と同様である。
電源回路87は、任意の電圧を生成するものであり、クロックドインバータ82で決定される閾値Vthを調整する。具体的には、電源回路87は、所定の範囲内で電圧Vrefを生成し、この電圧Vrefを判定回路80Aの負電源とすることで、クロックドインバータ82の閾値Vthを変動させている。
リセット信号RESTがHレベルである場合、nMOS861が導通状態になって、クロックドインバータ82の他方の制御端子には、電圧Vrefが導入されて、クロックドインバータ82が導通状態となる。また、この場合、接点P2にも、電圧Vrefが導入されて、ラッチ回路83に記憶された信号がリセットされる。
また、リセット信号RESTがHレベルである場合、nMOS862も導通状態となり、検出信号SNSOの初期電圧がVssとなる。
一方、リセット信号RESTがLレベルである場合には、nMOS861、862が高インピーダンス状態となる。
まず、環境光が弱い場合の光センサ60Aのタイミングチャートについて説明する。
リセット信号RESTをHレベルにして、判定回路80Aの回路状態を初期化する。すると、検出信号SNSOの初期電圧がVssとなる。時刻t1より光電変換が開始され、検出信号SNSOの電圧が初期電圧Vssから徐々に上昇する。時刻t1では、検出信号SNSOは閾値Vthより低いため、光検知信号PSOは、Lレベルとなる。時刻t3において、検出信号SNSOの電圧が閾値Vthを越えると、光検知信号PSOは、Hレベルとなる。
時刻t4において、リセット信号RESTが再びHレベルになると、回路状態は初期化され、検出信号SNSOの電圧は急速に低下して、閾値Vthよりも低くなる。そのため、光検知信号PSOも再びLレベルとなる。
リセット信号RESTをHレベルにして、判定回路80Aの回路状態を初期化する。すると、時刻t1より光電変換が開始され、検出信号SNSOの電圧が初期電圧Vssから徐々に上昇する。なお、時刻t1では、検出信号SNSOは閾値Vthより低いため、光検知信号PSOは、Lレベルとなる。
時刻t2において、検出信号SNSOの電圧が閾値Vthを越えると、光検知信号PSOは、Hレベルとなる。
時刻t4において、リセット信号RESTが再びHレベルになると、回路状態は初期化され、検出信号SNSOの電圧は急速に低下して、閾値Vthよりも低くなる。そのため、光検知信号PSOも再びLレベルとなる。
(7)所定の範囲内で電圧Vrefを生成する補助電源回路87を設け、この生成した電圧Vrefを判定回路80Aの負電源とした。よって、生成する電圧Vrefを所定の範囲内で調整することで、判定回路80Aの閾値Vthを自在に調整できる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上述した第1実施形態では、光電変換回路70から出力される検出信号SNSOの初期値をシフト電圧VS分だけ閾値Vth側にシフトさせるシフト電圧生成回路85を設け、上述した第2実施形態では、生成した電圧Vrefを光電変換回路70から出力される検出信号SNSOの初期値とする補助電源回路87を設けたが、これに限らず、光センサにシフト電圧生成回路と補助電源回路とを両方設けてもよい。
次に、上述した実施形態に係る電気光学装置1、1Aを適用した電子機器について説明する。
図7は、電気光学装置1を適用した携帯電話機の構成を示す斜視図である。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002、ならびに電気光学装置1を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、電気光学装置1に表示される画面がスクロールされる。
Claims (7)
- 光を検知する光検知回路であって、
受光して電力を発生させる光電変換回路と、
当該光電変換回路からの出力が所定の閾値を超えると、光を検知したと判定する判定回路と、を備え、
前記判定回路は、前記光電変換回路からの出力の初期値と前記閾値との差分を調整するオフセット回路を備えることを特徴とする光検知回路。 - 前記オフセット回路は、高電位電源および低電位電源に接続された一対のスイッチング素子を備え、当該各スイッチング素子を導通状態または非導通状態とすることで、前記高電位電源および低電位電源に基づいてシフト電圧を生成し、前記光電変換回路の出力の初期値を前記シフト電圧分だけ前記閾値側にシフトさせることを特徴とする請求項1に記載の光検知回路。
- 前記オフセット回路は、所定の範囲内で電圧を生成する電源回路であり、前記判定回路の負電源として前記閾値を変動させることを特徴とする請求項1に記載の光検知回路。
- 前記判定回路は、光を検知したと判定した場合に、当該判定結果を保持するラッチ回路を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光検知回路。
- 前記光電変換回路は、環境光を含む光が照射される第1の光電変換素子と、環境光のみが遮断された第2の光電変換素子と、を有し、前記第1の光電変換素子で発生した電力と前記第2の光電変換素子で発生した電力との差分を出力する請求項1から4のいずれかに記載の光検知回路。
- 電気光学パネルと、当該電気光学パネルに光を供給する光源と、を備える電気光学装置であって、
前記電気光学パネルは、請求項1から5のいずれかに記載の光検知回路と、当該光検知回路の出力信号に基づいて前記光源の光量を制御する制御回路と、を備えることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項6に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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