JP2007204456A - リン酸化澱粉を含んでなる動物成長促進剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】澱粉にリン酸化試薬を混合して、そのまま乾燥又は糊化乾燥してから、焙焼して得られるリン酸化澱粉を含んでなる動物成長促進剤、その製造法、及びそれを用いる動物の飼育方法。
【選択図】なし
Description
(1)澱粉にリン酸化試薬を混合して、そのまま乾燥又は糊化乾燥してから、焙焼して得られるリン酸化澱粉を含んでなる動物成長促進剤。
(2)リン酸化澱粉が、乾燥後のpHが5〜7となるように調整して澱粉とリン酸化試薬を混合し、そのまま乾燥又は糊化乾燥してから焙焼して得られるものである前記(1)に記載の動物成長促進剤。
(3)リン酸化澱粉が、澱粉とリン酸化試薬の混合乾燥物を焙焼するに当り、発生する水分を系外に除去しながら加熱して得られるものである前記(1)又は(2)に記載の動物成長促進剤。
(4)リン酸化澱粉のリン酸化率が70%以上である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の動物成長促進剤。
(5)リン酸化澱粉の結合リン含量が0.5質量%以上である前記(1)〜(4)のいずれかに記載の動物成長促進剤。
(6)リン酸化澱粉が精製されたものである前記(1)〜(5)のいずれかに記載の動物成長促進剤。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の動物成長促進剤を含有する飼料。
(8)前記(7)に記載の飼料を用いることを特徴とする動物を飼育する方法。
(9)動物が豚である前記(8)に記載の方法。
(10)澱粉にリン酸化試薬を混合して、そのまま乾燥又は糊化乾燥してから焙焼し、必要に応じて精製することを特徴とする動物成長促進剤の製造方法。
(11)乾燥後のpHが5〜7となるように調整して澱粉とリン酸化試薬を混合することを特徴とする前記(10)に記載の動物成長促進剤の製造方法。
(12)発生する水分を系外に除去しながら焙焼することを特徴とする前記(10)又は(11)に記載の動物成長促進剤の製造方法。
本発明に用いるリン酸化澱粉は、原料が糖質の中で最も安価で大量に消費されている澱粉である。また、リン酸化の技術も広く一般に利用されている焙焼法である。すなわち、得られるリン酸化澱粉は他の糖質では得られないコスト面での優位性を持っている。
原料として使用される澱粉は特に限定されず、一般に利用されている植物由来の澱粉だけでなく、いずれの起源の澱粉でも使用できる。穀類、塊茎、根、豆、草本類などから得られる澱粉が使用可能である。例えばコーンスターチ、ハイアミロース・コーンスターチ、ワキシー・コーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉等が用いられる。更に、澱粉を各種処理して得られる澱粉分解物も原料となり、それらの多くは澱粉と表示されている。従って、本発明において原料として用いられる「澱粉」中には澱粉分解物も包含される。すなわち、澱粉を物理的に一次処理した澱粉、例えば、ドラムドライヤーやエクストルーダー処理した糊化澱粉、又は酸やアルカリで化学的に処理して得られる澱粉やデキストリンも原料として使用できる。
リン含量は澱粉・関連糖質実験法(学会出版センター、中村道徳ら)に記載の方法に準じて測定した。すなわち、リン酸化澱粉のリン含量を測定するため、試料にα−アミラーゼ(ターマミル120L,ノボザイムズ ジャパン製)0.1質量%(対乾燥試料)を加えて95℃、10分間加熱分解して均一な溶液を調製した。直ちに水道水で冷却し、塩酸を加えてpHを2に調整してからFiske-Subbarow法で無機リンを測定した。なお、これらの酵素分解反応では結合リンが無機リンとして遊離しないことを確認している。また、比色分析の発色時に濁りが認められるものは、遠心分離(3000rpm,3分間)して上清の吸光度を測定した。全リン含量は無機リン測定時にpH2に調整した試料を湿式灰化処理して無機リンとしてから、同様にFiske-Subbarow法で測定した。リン酸化澱粉の結合リン含量(質量%)は下記の式で算出した。
結合リン含量(質量%)=全リン含量(質量%)− 無機リン含量(質量%)
リン酸化澱粉のリン酸化率は下記の式で算出した。
リン酸化率(%)={結合リン含量(質量%)÷全リン含量(質量%)}×100
コーンスターチ(王子コーンスターチ製、水分13質量%)1200kgを一定の流速でタービュライザに導入し、同時に第一リン酸ナトリウム・2水塩362kgと無水第二リン酸ナトリウム65kgを水に溶解して全量1345kgのリン酸溶液(溶液中のリン含量6.4質量%、pH6.0)の内、半量を一定の流速で添加して均一に混合した。これをフラッシュ・ドライヤーで水分6質量%となるまで乾燥して得たリン酸混合澱粉に、更にリン酸溶液の残りの半量をタービュライザで均一に混合した。このリン酸混合澱粉をフラッシュ・ドライヤーで水分6質量%となるまで乾燥し、得られたリン酸含浸澱粉(リン含量6.2質量%、pH5.6)の内、500kgを流動層加熱機(王子コーンスターチ製)に投入した。加熱した熱風を供給して流動加熱し、排気される熱風は流動層の系外に排出した。加熱開始後、30分で180℃まで昇温し、熱風の排気はそのまま系外に排出し続けて、180℃で2時間加熱反応した。加熱反応終了後、送風を冷風に切り替え、更に熱風の排気を系外に排出し続けて、品温を100℃以下にまで冷却した。回収されたリン酸化澱粉(結合リン含量5.0質量%、リン酸化率81%)は400kgであった。
実施例1で得られたリン酸含浸澱粉(リン含量6.2質量%、pH5.6)の500gを320メッシュの金網の上に平均厚さ5mmとなるように均一に広げて置き、この金網を棚段乾燥機に装着した。熱風の温度を95℃に設定して1時間乾燥し、リン酸含浸澱粉の水分含量が1%となることを確認した。引き続いて熱風の温度を175℃に昇温して、2時間30分保持した。ヒーターを停止して冷風とし、品温が50℃以下となってからリン酸化澱粉を回収した。同じ方法でリン酸化反応を繰り返し、リン酸化澱粉(結合リン含量5.0質量%、リン酸化率81%)は10kgを回収した。
約25日齢の仔豚(ランドレースとラージホワイトのF1とデュロックの交配種)10頭を1群として、実施例2のリン酸化澱粉を0.25質量%の割合で混合した市販飼料を投与して8週間飼育した。対照は、リン酸化澱粉を含まない飼料であり、最初の35日間は「全農すこやか」を飼料とし、それ以降は「全農シーガル前期」を飼料とした。仔豚の実験開始時と実験終了時の各個体の体重を測定した。飼育結果を表1〜2に示す。仔豚の実験開始時と2週、4週、8週(実験終了時)の血中のグロブリン量、IgG、IgM、IgAを測定し、結果を表3〜6に示した。なお、効果の有意差判定には、Student’s t-testを用いた。
Claims (12)
- 澱粉にリン酸化試薬を混合して、そのまま乾燥又は糊化乾燥してから、焙焼して得られるリン酸化澱粉を含んでなる動物成長促進剤。
- リン酸化澱粉が、乾燥後のpHが5〜7となるように調整して澱粉とリン酸化試薬を混合し、そのまま乾燥又は糊化乾燥してから焙焼して得られるものである請求項1記載の動物成長促進剤。
- リン酸化澱粉が、澱粉とリン酸化試薬の混合乾燥物を焙焼するに当り、発生する水分を系外に除去しながら加熱して得られるものである請求項1又は2記載の動物成長促進剤。
- リン酸化澱粉のリン酸化率が70%以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の動物成長促進剤。
- リン酸化澱粉の結合リン含量が0.5質量%以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の動物成長促進剤。
- リン酸化澱粉が精製されたものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の動物成長促進剤。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の動物成長促進剤を含有する飼料。
- 請求項7記載の飼料を用いることを特徴とする動物を飼育する方法。
- 動物が豚である請求項8記載の方法。
- 澱粉にリン酸化試薬を混合して、そのまま乾燥又は糊化乾燥してから焙焼し、必要に応じて精製することを特徴とする動物成長促進剤の製造方法。
- 乾燥後のpHが5〜7となるように調整して澱粉とリン酸化試薬を混合することを特徴とする請求項10記載の動物成長促進剤の製造方法。
- 発生する水分を系外に除去しながら焙焼することを特徴とする請求項10又は11記載の動物成長促進剤の製造方法。
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