JP2007198822A - 車輪用軸受外輪の転走面焼入れ深さ測定方法 - Google Patents

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Fumio Ogawa
二美夫 小川
Ikuhiko Sakakibara
育彦 榊原
Satoru Sakai
悟 坂井
Noriyoshi Takaoka
徳義 高岡
Takeshi Yoshikawa
毅 吉川
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Abstract

【課題】超音波により、円すいころ軸受形の車輪用軸受における外輪転走面の焼入れ深さを測定する測定方法を提供する。
【解決手段】軸回転する外輪2の転走面2cに垂直に対向させた超音波プローブ11により発信された超音波の反射波を超音波プローブ11で受信する。所定サンプリング回転角度毎の散乱波のピーク信号を超音波測定手段12により検出する。検出したピーク信号の発信から受信までの伝搬時間より算出することで測定する。所定角度分のピーク位置データを用いて、これらピーク位置を2次元表示面に重ね書き表示する。この重ね書き表示は走査した各軸方向位置について軸方向に並べる。前記重ね書き表示により、散乱確率が高くて塗り潰された部分と散乱確率が低くて塗り潰されない分部の境界位置を読み取ることで、前記転走面2cの焼入れ深さを推定する。超音波深さ測定に先立ち、治具を用いて超音波プローブ11の位置決めを行う。
【選択図】図1

Description

この発明は、複列円すいころ軸受形の車輪用軸受における外輪の転走面の焼入れ深さ、特に高周波焼入れされた外輪の転走面の焼入れ深さを、超音波を用いて測定する方法に関する。
従来、車輪用軸受等の焼入れ部分の深さの検査は、ワークを切断後、硬度計で測定することによって行っていた。このような焼入れ深さの測定方法の場合、切断および硬度測定に時間がかかる、測定後のワークは廃却されるから無駄になる、などの問題点があった。一方、焼入れ深さを非破壊で計測する方法も開発され、特許文献1〜3および非特許文献1,2には非破壊の計測方法として以下のような技術的事項が開示されている。
(a)焼入れ深さの測定に超音波を用いている点。
(b)焼入れ層と母材層の超音波散乱確率の差を元に焼入れ深さの測定を行っている点。(c)超音波散乱確率の差を可視化し、焼入れ深さのパターンを描いている点。
(d)焼入れ深さの測定システムとして、超音波探傷機の信号をパソコンで処理し、計算で深さを求めている点。
(e)超音波で求めた焼入れ深さのデータと硬度による焼入れ深さのデータとの相関を評価している点。
(f)超音波の周波数として50MHz以上の高周波を利用している点。
特開平7−229705号公報 特開平9−257768号公報 特開2004−177159号公報 田中、阪野、森永共著、「超音波による焼入れ深さ可視化技術の開発」、平成9年春季大会講演概要集、超音波計測5、平成9年5月発行、p.93−96 三原、鈴木、伊達、坂野、田中共著、「組織散乱エコーによる硬化深さの評価」、1994年秋季大会資料、p.315−322
上記各文献の技術では、円すいころ軸受形の車輪用軸受における外輪転走面端部などのように、超音波が乱れる部位の焼入れ深さの測定を行う例は示されておらず、したがって円すいころ軸受形の車輪用軸受外輪の転走面への適用はなされていない。
また、超音波プローブの位置決めは測定精度に影響するが、位置決めの方法について具体的に述べられていない。
この発明の目的は、超音波による焼き入れ深さ非破壊測定技術によって、円すいころ軸受形の車輪用軸受における外輪転走面の焼入れ深さを測定することができる焼入れ深さ測定方法を提供することである。
この発明の他の目的は、超音波プローブの位置決めが精度良く行えて、焼入れ深さの測定精度の向上が図れるようにすることである。
この発明の車輪用軸受外輪の転走面焼入れ深さ測定方法は、円すいころ軸受形の車輪用軸受における外輪の転走面の焼入れ深さを測定する方法であって、測定対象となる外輪を回転台により外輪中心回りに回転させながら、外輪の転走面に垂直に対向させた超音波プローブにより、所定サンプリング回転角度毎に転走面に向けて超音波を発信させ、この超音波の反射波を超音波プローブで受信し、受信された反射波における所定サンプリング回転角度毎の散乱波のピーク信号を超音波測定手段により検出し、このピーク信号が現れる転走面表面からの深さ位置であるピーク位置を、検出したピーク信号の発信から受信までの伝搬時間より算出することで測定する。このピーク位置の測定は、外輪の1回転毎に所定ピッチで外輪軸方向に走査することで転走面全域につき行い、各走査位置における外輪の1回転で得られるピーク位置データのうち、所定角度分のピーク位置データを用いて、これらピーク位置を2次元表示面に重ね書き表示する。この重ね書き表示は、走査した各軸方向位置について軸方向に並べたものとする。前記2次元表示面における前記重ね書き表示により、散乱確率が高くて塗り潰された部分と散乱確率が低くて塗り潰されない分部の境界位置を読み取ることで、前記転走面の焼入れ深さを推定する。転走面端部の焼入れ深さは、走面端部の近傍における焼入れ深さの測定値を元に推定する。
車輪用軸受外輪は、一般的に炭素鋼製とされ、その転走面は高周波焼入れ等によって焼入れ処理される。炭素鋼を高周波焼入れすることによって形成される焼入れ層は、マルテンサイトと呼ばれる微細で均質な組織である。一方、母材は、フェライトとパーライトが層状に重なりあった不均質な粗い組織である。測定試料となる車輪用軸受外輪の転走面に表面より例えば50MHz程度の超音波を入射させると、焼入れ層では超音波がほとんど散乱せず、母材層で散乱される。
この発明方法は、この散乱波の散乱確率の差から、焼入れ深さの推定を行う。このための処理として、上記のように、受信された散乱波のピーク信号を検出し、このピーク信号が現れる転走面表面からの深さ位置であるピーク位置を、伝搬時間より算出する。外輪の1回転で得られるピーク位置データのうち、所定角度分、例えば20°分のピーク位置を2次元表示面に重ね書き表示する。この重ね書き表示は走査した各軸方向位置について軸方向に並べたものとする。
この重ね書き表示では、散乱確率が高い部分は塗り潰され、散乱確率が低い部分は塗り潰されないため、両部分の境界位置を目視等で読み取ることで、転走面の焼入れ深さを推定することができる。
転走面端部は、超音波の乱れが発生するため、直接に超音波による測定を行うことができないが、近傍における焼入れ深さの測定値を元に推定をする。
このように、この発明方法によると、超音波による焼き入れ深さ非破壊測定技術によって、円すいころ軸受形の車輪用軸受における外輪転走面の焼入れ深さを測定することができる。
このように推定された焼入れ深さは、硬度測定によって得られる焼入れ深さとは一致しないが、予め両者の相関を調べて変換式を作成しておくことで、超音波による焼入れ深さから、硬度による焼入れ深さの推定を行うことができる。
超音波プローブの位置決めは、次のように治具を用いて行うことで、位置決め精度を高めることができ、測定精度を向上させることができる。超音波プローブは、前記回転台の回転軸心に沿う方向および回転軸心に対して直交する方向に移動可能な走査台に、プローブ取付ブロックを介して取付けるものとする。
治具を用いた位置決めは、例えば次のように行う。前記回転台に前記外輪の代わりにプローブ位置調整用治具を設置し、このプローブ位置調整用治具に対してプローブ取付ブロックの各軸方向の位置を合わせる。これにより、超音波プローブの位置決めを行う。
この方法によれば、測定対象となる外輪を回転させる回転台に対してプローブ位置調整用治具を配置し、この治具に合わせて超音波プローブの位置を調整するため、超音波プローブを外輪に対して精度良く位置決めされた状態として走査台に設置することができる。そのため測定精度の向上が図られる。
この発明の転走面焼入れ深さ測定方法において、前記車輪用軸受は、円すいころ軸受け形のハブ一体型のものである。
この発明の車輪用軸受外輪の転走面焼入れ深さ測定方法は、測定対象となる外輪を1回転させたときの超音波散乱波のピーク位置を所定角度分重ね書きし、散乱確率が高くて塗り潰された部分と散乱確率が低くて塗り潰されない分部の境界位置を読み取ることで、前記転走面の焼入れ深さを推定し、また超音波で直接に測定することが不可能な転走面端部は、近傍の超音波測定値から推定するようにしたため、超音波による焼き入れ深さ非破壊測定技術によって、円すいころ軸受形の車輪用軸受における外輪転走面の焼入れ深さを測定することができる。
外輪を回転させる回転台に外輪に代えてプローブ位置調整用治具を設置し、この治具を介して超音波プローブの位置決めを行うようにした場合は、外輪の転走面に対して超音波プローブの位置決めを精度良く行うことができ、測定精度を向上させることができる。
この発明の車輪用軸受外輪の転走面焼入れ深さ測定方法を図1ないし図10と共に説明する。測定対象は、円すいころ軸受形の車輪用軸受における図3に示す外輪2の転走面2cである。外輪2は、軸方向の中央側が小径となるテーパ面からなる複列の転走面2cを有しており、炭素鋼製とされている。これら転走面2cは高周波焼入れが施されている。この外輪2は、ハブベアリングタイプの車輪用軸受を構成するものであり、車輪取付用のフランジ2aを一端に有するハブ一体型のものである。
この外輪2は、図10に示す車輪用軸受1に用いられるものである。同図の車輪用軸受1は、従動輪支持用の外輪回転型の円すいころ軸受であり、上記外輪2と、複列の内輪3と、これら内輪3および外輪2の転走面3a,2c間に介在した円すいころ4と、保持器5とを有する。内輪3は、各列毎に分割して設けられている。内輪3と外輪2間の軸受空間の両端は、シール6により密封されている。
図3において、外輪2の転走面2cの測定箇所は、イ,ロ,ハ,ニ,ホ,ヘの6点である。この内、イ,ハ,ニ,ヘ部は、転走面2cの端部であり、詳しくは転走面2cの端から微小距離(0.5mm)だけ転走面中央側の位置である。ロ,ホ部は転走面3cの中央位置をそれぞれ示す。
これら6点の測定箇所の測定を行うにつき、後述のように転走面2cの全体の測定を行い、その測定結果より上記6点の測定値を定める。
測定系を図1,図2に示す原理図と共に説明する。図1において、測定対象となる外輪2は、水を入れた測定槽10内の回転台10a上に、三爪のチャック10bにより固定する。回転台10aは、サーボモータ10cにより回転させられる。
超音波プローブ11は、外輪2の転走面2cに対して垂直となる姿勢で、走査機構21の走査台22に設置される。走査台22は、回転台10aに固定された外輪2の軸方向Yおよび径方向Xに移動可能なものであり、両方向の合成動作によってテーパ面からなる転走面2cに対して、一定の距離を保った状態で軸方向に移動可能とされる。
図2は、走査機構21の概念構成例を示す。固定フレーム23の水平レール24に沿って走行可能に設置された走行台25に、ロッド状の昇降体26が昇降自在に搭載され、昇降体26の下端に走査台22が設けられている。走行台25は、サーボモータ27の駆動により走行可能とされ、昇降体26はサーボモータ28の駆動により昇降可能とされる。各軸のサーボモータ27,28の駆動による走査台22の移動は、制御手段(図示せず)による制御により、および手動操作手段(図示せず)による手動操作によって可能とされている。
走行体25の各軸方向の位置は、上記各サーボモータ27,28等に設けられたエンコーダ等の位置検出器29,30により検出可能とされる。これら位置検出器29,30の検出データ、および前記回転台10の回転角度を検出する位置検出器31の検出データは、超音波深傷機12に接続されたパーソナルコンピュータ13等の超音波探傷映像化装置に入力され、超音波深傷機12の検出データと関連付けて保存可能とされる。超音波深傷機12は、超音波検出手段であって、超音波プローブ11に超音波の発信および受信を行わせ、散乱波のピーク信号の検出、およびそのピーク信号の超音波発信からの伝搬時間の測定機能を有するものである。
このような測定系を用い、図1のように、外輪2を回転台10aに三爪チャック10bを用いて固定し、超音波プローブ11を、外輪2の転走面2cに対して垂直となるようにセットする。外輪2を回転台10aにより所定の回転速度で回転させ、所定サンプリング回転角度毎の超音波プローブ11による超音波の散乱波のピーク信号を、超音波探傷機12で検出し、その伝搬時間情報をパーソナルコンピュータ13へ送る。
パーソナルコンピュータ13では、超音波探傷機12の伝搬時間情報から散乱波が最大となる位置(表面からの深さ)を算出する。外輪2を1回転させる毎に1周分のデータを得ることができるが、データの解析には後記するようにそのうちの所定の範囲のみのデータを用いる。また、焼入れパターンを得るために、前記6箇所(イ〜ヘ)の測定部だけでなく、外輪2が1回転する毎に水距離を一定に保ちつつ、所定ピッチで外輪2の軸方向に超音波プローブ11を走査することにより、転走面2c全域の測定を行う。
測定データの解析は以下によって行われる。散乱波のピーク信号が現れる表面からの深さ位置を、外輪2の円周方向の所定の範囲分を重ね書きし、さらに軸方向につなぎ合わせて2次元表示に可視化する。図6はこの可視化した画像を示す。
この可視化画像において、焼入れ層の形状が、散乱波の発生確率が低く白い部分のパターンとして映像化される。焼入れ層との境界付近の母材層では、散乱波の発生確率が高く黒く塗り潰される。この可視化パターンの白い部分と黒い部分の境界位置を目視によって読取り、表面からの深さを超音波深さとする。
超音波深さは、硬度計によって測定される焼入れ深さ(以下、有効硬化層深さと記す)とは一致しない。これは、超音波深さは組織の大きさが変化する境界とほぼ一致するのに対し、必要な硬度で定義される有効硬化層深さ位置は、組織の境界よりも浅い位置にあるためである。さらに、必要な硬度自体、製品によって異なるため、それによって有効硬化層深さも変わることとなる。
図7は、焼入れ層、超音波深さ、有効硬化層深さの関係を示す。通常、焼入れ深さと言えば、有効硬化層深さを表す。そのため、超音波深さを有効硬化層深さに変換する必要がある。そこで熱処理条件を変えて焼入れ深さを変えて製作した外輪2の超音波深さと有効硬化層深さをそれぞれ測定し、最小二乗法によって得られた一次近似式を超音波深さから有効硬化層深さを求める際の変換式とした。
また、図6の散乱波の可視化パターンで転走面2cの端の部分に超音波の乱れによる信号が見られる。これは、転走面2cの端のエッジ部分から超音波の乱反射が発生するためである。端から0.5mm位置では、この超音波の乱れの影響により超音波深さを求めることができない。そこで、端から0.5mm位置の有効硬化層深さは、端から近傍の3mm位置の超音波深さの値から推定することとした。これをまとめると以下のようになる。
(1)転走面2cの中央位置(ロ,ホ部)の有効硬化層深さ←転走面2cの中央位置(ロ,ホ部)の超音波深さから推定。
(2)転走面2cの端0.5mm位置(イ,ハ,ニ,ヘ部)の有効硬化層深さ←転走面2cの端3mm位置の超音波深さから推定。
超音波プローブ11の位置決め方法を説明する。上記外輪2の転走面2cにおいて、特に端付近の部分では位置による焼入れ深さの変化が大きいため、超音波プローブ11の位置決め精度が重要とする。そこで、図4に示す治具20を用いて超音波プローブ11の位置決めを行うこととした。
超音波プローブ11は、前記走査台14に、プローブ取付ブロック16を介して取付角度の調整が可能なように取付けられている。具体的には、プローブ取付ブロック16は、その中央から上方へ延びてプローブ取付アーム17が設けられていて、このプローブ取付アーム17の上端が取付部35で走査台14に取付けられる。この取付部35で、プローブ取付ブロック16の走査台14に介する傾斜角度が調整可能であり、その調整された任意の角度で固定可能とされる。調整可能な傾斜角度は、回転台10aの軸心が含まれる平面内での傾き角度である。
先ず、図4に示すように、回転台10aに対して、外輪2の代わりに、プローブ位置調整用治具20を三爪チャック10bにセットし、高さ基準面Lに水準器(図示せず)を置いてレベリングを行う。次に、プローブ取付ブロック16に取付けられた水準器16aによって、超音波プローブ取付ブロック16のレベリングを行う。このレベリング作業によって、超音波プローブ11の取付角度の調整を行う。
水平方向の位置決めは、プローブ取付ブロック16の下面中央に突出して設けられた位置決めピン16bを、超音波プローブ位置調整用治具20の上面中央に形成された位置決め孔20aに挿入することで行う。位置決めピン16bおよび位置決め孔20aは、断面円形である。この場合、まず、おおよその目見当で位置決めピン16bを位置決め孔20aの真上に移動させ、次に、位置決めピン16bを鉛直下方向に降下させる。この位置決めピン16bの移動は、走査機構21による走査台22の移動によって行う。
位置決めピン16bの先端はテーパ形状になっており、位置決めピン16bの軸心と位置決め孔20aの軸心がずれている場合、その楔効果により水平方向に大きな力が生じる。そのため、プローブ取付ブロック16を走査台14に対して支持するプローブ取付アーム17に微少な弾性変形が発生し、結果として超音波プローブ取付ブロック16に取付けられた水準器16aのレベリングがずれる。プローブ取付アーム17は、上記弾性変形が生じ易いように、長さ方向の一部または大部分が、2枚の平行な板状部17bにより形成されている。走査機構21により、水準器16aのレベリングずれがなくなる方向に水平方向の微調整を行うことにより、位置決めピン16bの軸心と位置決め孔20aの軸心が一致し、位置決めピン16bが位置決め孔20aの中にスムーズに挿入される。
また、プローブ取付アーム17は、リニヤスライド18に取付けられており、鉛直方向に自由に動くことができる。上記位置決めにおいて、位置決めピン16bの軸心と位置決め孔20aの軸心とが著しくずれていて、位置決めピン16bを超音波プローブ位置調整用治具20にぶつけてしまうような状況では、リニヤスライド18の作用により、超音波プローブ取付ブロック16が上方に逃げることとなり、治具20や走査機構21の駆動装置類の破損を防ぐことができる。
このように、位置決めピン16bが位置決め孔20aに完全に挿入され、超音波プローブ取付ブロック16が超音波プローブ位置調整用治具20に当て止めされた状態でリニヤスライド18をロックすることによって、超音波プローブ11の鉛直方向の取付位置が固定される。
上記のように超音波プローブ11の位置決めを行った後、プローブ位置調整用治具20を取外し、三爪チャック10bに外輪2を図5のようにセットし、焼入れ深さの測定がなされる。この場合、超音波プローブ11は、外輪2の転走面2cの傾き角度で取付けられているため、上記の位置決め作業により、超音波プローブ11の軸方向と外輪2の転走面2cとが垂直にセットされることになる。
最後に超音波探傷機12の画面上で発信エコーから外輪2の転走面2cからの表面反射エコーまでの伝搬時間が所定の水距離となる位置となるように超音波プローブ11を前後させ、超音波プローブ11の位置決めを完了する。
変換式の作成につき説明する。
印加電圧と加熱時間の熱処理条件を変えて焼入れ深さを変えて作成した模範の超音波深さと有効硬化層深さのデータを元に、超音波深さを有効硬化層深さに変換するための変換式を作成した。超音波深さを横軸、有効硬化層深さを縦軸とした時の散布図における最小二乗法での一次近似式が変換式となる。図8(A)〜(F)に超音波深さの散布図および各部の変換式を示す。
各部で熱処理の条件が微妙に異なるため、超音波深さと有効硬化層深さの関係が同じとはならない。そのため、図8では変換式は各部毎に設けている。転走面2cの中央部2箇所(ロ,ホ部)と、転走面2cの端部4箇所(イ,ハ,ニ,ヘ部)をそれぞれ同じ変換式を用いることも可能であるが、その場合若干の推定精度の低下を生じる。
標準的な熱処理条件で加工したサンプルの測定結果を説明する。
上記のように、模範を元に作成した変換式の妥当性を検討するために、標準的な熱処理条件で作成した3個の外輪2について、破壊検査による有効硬化層深さと、超音波深さから変換式を用いて推定した焼入れ深さの関係を調査した。図9に有効硬化層深さと超音波から推定した焼入れ深さの関係を示す。
図9において、有効硬化層深さと超音波から推定した焼入れ深さの値は良く一致している。標準的な熱処理条件で作成した外輪2に関しては、超音波による非破壊検査は破壊検査の実用的な代替手段として用いることが可能であると言うことができる。
この実施例における結果を以下のようにまとめることができる。
・複列円すいころ軸受の外輪転走面の焼入れ深さを、焼入れ層と母材層の超音波の散乱確率の差を検出する方法を用い、精度良く測定することができた。
・超音波の散乱波を可視化することにより、焼入れパターンの形状を映像化することができた。
・超音波で直接測定することができない転走面から0.5mm位置の測定は、近傍の端から3mm位置の測定値から推定することが可能である。
・位置決め治具を用いた超音波プローブ位置決め方法を確立することができた。
なお、この発明の転走面焼入れ深さ測定方法の対象軸受として、従動輪支持用の外輪回転型複列円すいころ軸受を例示したが、駆動輪支持用の外輪固定型複列円すいころ軸受においても、この発明の測定方法を適用することができる。また、外輪が車輪取付用のフランジを有するハブ一体型のものである例について述べたが、これに限定されるものではなく、さらに、その他の複列円すいころ軸受形の車輪用軸受における外輪転走面の焼入れ深さの測定にも広く適用されるものである。
この発明の転走面焼入れ深さ測定方法の測定系主要部を示す原理図である。 同測定系の全体の具体例を示す正面図である。 測定対象と測定箇所を示す図である。 位置決め治具を用いた超音波プローブの位置決め方法を説明する図である。 位置決め後に外輪をセットした状態を示す説明図である。 散乱波の可視化パターンを示す図である。 焼入れ層の超音波深さおよび有効硬化層深さの関係を示す図である。 (A)(B)(C)(D)(E)(F)は、各測定箇所における超音波深さと有効硬化層深さの散布図および各部の変換式を示す図である。 有効硬化層深さと超音波から推定した焼入れ深さの関係を示す図である。 この発明方法が対象とする車輪用軸受の一例を示す断面図である。
符号の説明
1…車輪用軸受
2…外輪
2a…フランジ
2c…転走面
10a…回転台
11…超音波プローブ
12…超音波探傷機(超音波測定手段)
14…走査台
16…プローブ取付ブロック
20…プローブ位置調整用治具

Claims (4)

  1. 円すいころ軸受形の車輪用軸受における外輪の転走面の焼入れ深さを測定する方法であって、
    測定対象となる外輪を回転台により外輪中心回りに回転させながら、
    外輪の転走面に垂直に対向させた超音波プローブにより、所定サンプリング回転角度毎に転走面に向けて超音波を発信させ、この超音波の反射波を超音波プローブで受信し、
    受信された反射波における所定サンプリング回転角度毎の散乱波のピーク信号を超音波検出手段により検出し、このピーク信号が現れる転走面表面からの深さ位置であるピーク位置を、検出したピーク信号の発信から受信までの伝搬時間より算出することで測定し、 このピーク位置の測定は、外輪の1回転毎に所定ピッチで外輪軸方向に走査することで転走面全域につき行い、
    各走査位置における外輪の1回転で得られるピーク位置データのうち、所定角度分のピーク位置データを用いて、これらピーク位置を2次元表示面に重ね書き表示し、この重ね書き表示は走査した各軸方向位置について軸方向に並べたものとし、
    前記2次元表示面における前記重ね書き表示により、散乱確率が高くて塗り潰された部分と散乱確率が低くて塗り潰されない分部の境界位置を読み取ることで、前記転走面の焼入れ深さを推定し、
    かつ転走面端部の焼入れ深さを、転走面端部の近傍における焼入れ深さの測定値を元に推定する車輪用軸受外輪の転走面焼入れ深さ測定方法。
  2. 請求項1において、硬度測定によって得られる焼入れ深さと、超音波を用いて前記境界位置の読み取りにより得られる焼入れ深さとの相関関係を示した変換式を作成し、前記超音波を用いて境界位置の読み取りにより得られる焼入れ深さから、硬度測定によって得られる焼入れ深さを推定する車輪用軸受外輪の転走面焼入れ深さ測定方法。
  3. 請求項1または請求項2において、前記超音波プローブは、前記回転台の回転軸心に沿う方向および回転軸心に対して直交する所定方向に移動可能な走査台に、プローブ取付ブロックを介して取付けるものとし、前記回転台に前記外輪の代わりにプローブ位置調整用治具を設置し、このプローブ位置調整用治具に対してプローブ取付ブロックの各軸方向の位置を合わせることで、超音波プローブの位置決めを行う車輪用軸受外輪の転走面焼入れ深さ測定方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記車輪用軸受が、円すいころ軸受け形のハブ一体型のものである車輪用軸受外輪の転走面焼入れ深さ測定方法。
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