JP2007198786A - 無機系充填剤の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】分析の障害となる不純物が少ない無機系充填剤の製造方法を提供する。
【解決手段】酸性水溶液にテンプレート化合物を加えて溶解させた後に、アルコキシシラン化合物又は水ガラスを加えて溶液をゲル化し、シリカゲルを形成する工程と、シリカゲルを超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素で洗浄してから焼成する、又は、シリカゲルを焼成してから超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素で洗浄する工程とを経ることによって、テンプレート化合物を焼成により分解除去する方法よりも、シリカゲルの細孔内や表面に有機物の付着が少ない高純度の2重細孔シリカゲルを得ることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、無機系充填剤の製造方法、そのような製造方法により製造された無機系充填剤、そのような無機系充填剤が充填された分析用前処理カラム、並びに、そのような分析用前処理カラムを用いた分取対象物質の分取方法、試料の浄化方法、回収対象物質の回収方法に関する。
近年、環境雰囲気中の微量化学物質が人間の健康に与える影響が重要視されてきており、これらの化学物質を測定する需要が増えてきている。環境雰囲気から採取された試料中には、数多くの夾雑物(共存物質)が大過剰に存在している。このため、正確な分析を行うには、予め分析試料を前処理して、夾雑物(共存物質)の含有量を低減させる処理が必要である。
ところで、種々の夾雑物(共存物質)を低減させるためには、抽出と精製工程を必要とし、これらの工程に長時間を要するという問題がある。また、これらの前処理工程によって、分析対象となる化学物質の一部が除かれてしまうこともあり、夾雑物のみを選択的に除去する方法が求められている。さらに、分析対象の化学物質に対して選択吸着性を有する吸着剤を用いて、分析対象物を選択的に吸着させ、その後、抽出力の強い溶剤で分析対象物を溶離させる方法も提案されているが、この方法では、特に分析対象物の濃度が低い場合に、多量の試料が必要であり、また処理に長時間を要するという問題がある。
ここで、分析対象の化学物質としては、例えばPOPs(Persistent Organic Pollutants:残留性有機汚染物質)がある。このPOPsとは、有害性を持ち環境や人間の健康に悪影響を与える有機物質と定義されている。また、代表的なPOPsのひとつであるPCB(ポリ塩化ビフェニル類)は、安定した化学的・物理的性質及び有用な特性を持つために数々の用途があった。しかしながら、その毒性のために1972年に製造が中止され、保管が義務付けられたが、その時点で使用中のものは耐用年数に達するまで使用されてきた。現在、法律に従って本格的なPCB処理が始まっており、PCB処理施設においてはトランスやコンデンサーなどの解体現場や保管場所の室内環境、また建築物内ではPCB含有シーラントや蛍光灯安定器の破損や漏洩による室内環境汚染が懸念されている。このため、環境中のPCB測定の必要性は高まってきている。
下記非特許文献1には、環境大気中のPOPsであるダイオキシン類及びコプラナーPCB類の測定マニュアルが開示されている。この非特許文献1に記載の測定方法は、いわゆるハイボリュームエアーサンプラー法と呼ばれ、ハイボリュームエアーサンプラー(例えば、柴田化学株式会社製HV−500F、HV−1000F(ダイオキシン用))に試料採取用具(石英繊維ろ紙及びポリウレタンフォーム)を取り付け、ここに700L/分の流量で24時間連続、若しくは、100L/分の流量で7日間連続で大気を採取し、その総吸引大気量を約1000mとするものである。この方法では、サンプリング時間が24時間、若しくは7日間必要であること、さらに装置類が高価且つ大きく複雑であり、複数の測定点において同時に測定する場合又は他のPOPsを含めた複数の物質を同時に測定するといった場合への応用には、装置も複数必要になるなどの問題点が多い。
一方、下記非特許文献2には、比較的簡易な装置を用いてPOPsをモニタリングする手法として、固相抽出カラム(ウォーターズ社製 商品名 Sep−Pak(登録商標) PS Air)を用いたローボリュームエアーサンプラー法(PSAir−Low−Vol法)が提案されている。この方法は、ローボリュームエアーサンプラー(例えば、ジーエルサイエンス株式社製大気サンプリングポンプSP204−20L)に先の固相抽出カラム(Sep−Pak(登録商標) PS Air)を接続し、このカラムに対して大気を2〜5L/分の流速で24時間かけて採取する方法である。また、この方法は、室内大気中のPCBのモニタリング法としても有用であるとされている(例えば、非特許文献3を参照。)。
しかしながら、上記の室内大気中のPCBのモニタリング手法により提案されている、PS Air−Low−Vol法では、4m程度の環境又は室内大気を採取するのに24時間かけて行うと規定されていることから、固相抽出カラムにおける大気流速は3L/min程度となる。このように、上記の方法では大気流速が遅いためにサンプリングの時間が長くなるという欠点がある。すなわち、簡易な装置を用いて液体又は気体中のPOPsなどの有害物質を迅速にサンプリングする方法について開示されている例はない。
このPS Air−Low−Vol法はカラムを用いた固相抽出法であり、この種の固相抽出法は近年盛んに用いられるようになってきた方法である。従来、気体中からの試料の抽出には液体吸収法、液体中からの試料の抽出には液−液抽出法が多く用いられてきたが、作業が繁雑で時間と経験を要すること、溶媒を多量に使用することなどの問題があった。これに対して、固相抽出法は、作業が簡単な上に短時間で済み、しかも溶媒の使用量が少ないという特長を持っている。そのため、多数の検体を短期間に処理しなければならない場合に非常に有利であり、自動化も容易である。固相抽出法が近年急速に浸透したことの背景には、吸脱着性能のよい多孔性粒子が開発され、それらが固相抽出用吸着剤として複数のメーカーから市場に提供されるようになったことが挙げられる。固相抽出に用いられる充填剤は、無機系基材としては、シリカゲル又はシリカゲルの表面を化学修飾した化学結合型シリカゲル、有機系基材としては、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体に代表される合成高分子系及びこれらの表面を化学修飾させたものが用いられている(例えば、特許文献1,2を参照)。
ところで、上記の吸着剤を充填したディスクやカラムを用いて、大過剰の大気に存在する超微量の残留性有機汚染物質を効率よく吸着するためには、吸着剤粒子の粒径をできるだけ小さくするか(例えば、ジーエルサイエンス株式社製商品名GL−Pak PLSシリーズ、又はバリアン株式会社製商品名ボンドエルートシリーズ(登録商標)等を挙げることができる。なお、これらの固相抽出カラムには、吸着剤として約40〜300μmの粒子径のものが充填されている。)、或いは粒子を圧縮するなどして(例えば、ウォーターズ社製商品名 Sep−Pak(登録商標) PS Air等のプラスタイプのカートリッジに充填されているものを挙げることができる。)、その充填密度を上げて粒子間の隙間をできるだけ小さくすることが好ましい。しかしながら、この場合、通気時にかかる圧力が大きくなるため流速を上げられず、大量の大気を通じるのに長時間を要してしまう。
一方、高速液体クロマトグラフィー(以下、HPLCという。)は、充填剤にシリカゲルやポリマーゲルなどを用いて、液体の流れの中で各々の物質の移動速度の差によって、混合物を分離する手法である。このHPLCの高性能化として、高分離・高速分離が研究されている。高分離を達成するには充填剤の粒子径を小さくし、カラム内のデッドボリュームを小さくするとよい。しかしながら、カラムに負荷する圧力が上昇することによる装置における限界、充填における困難などが存在するため、現状では高分離と高速分離の妥協点として充填剤粒子の多くは約5μmの粒径が限界となっている。例えば1.5μmや2μmの小さな粒径の充填剤も作製されているが、高負荷圧のため、カラムの長さを短くするか、液体の流速を遅くして用いなければならず、真の高性能化が達成されているとはいい難い。
そこで、上述した微粒子充填型HPLCカラムの限界を打ち破るものとして、マイクロメートルサイズのスルーポアと、ナノメートルサイズのメソポアを有する2重細孔シリカゲルが開発されている(例えば、特許文献3,4を参照。)。この2重細孔シリカゲルは、スルーポア径及びメソポア径を独立してコントロールすることが可能であり、スルーポアを大きくすることで負荷圧を小さくすることができる。
ところで、上述した2重細孔シリカゲルを製造する場合には、シリカ中にスルーポアを形成するために、例えばポリエチレンオキサイドなどの水溶性化合物(有機物)をテンプレートとして使用している。すなわち、テンプレート化合物を含む溶液中でゲル化したシリカゲル中には水溶性化合物が残存し、この水溶性化合物がテンプレートとなってシリカ中にスルーポアを形成する。また、この水溶性化合物は、通常は焼成により分解されて除去される。しかしながら、実際にはシリカゲルの細孔内や表面にポリエチレンオキサイドの熱分解により生じたカス(有機物)が付着したものができてしまう。
上述した環境汚染状況の把握の要求が強まるに従って、より微量の化学物質を正確に検出する必要が生じている。それに伴い、上記分析対象物の精製や濃縮などに使用される分析処理用の充填剤にも、分析を妨害する溶出不純物がより少ない清浄なものが求められるようになってきている。したがって、上記2重細孔シリカゲルについても、不純物(カス)が残存しない高純度のものが求められる。このため、予め充填剤を十分に洗浄しておく必要がある。
従来の洗浄方法としては、適当な容器中で水、湯、有機溶媒などの液に未洗浄の充填剤を浸漬、撹拌、分散、超音波処理等行った後、液と充填剤を濾別する方法などがある。例えば、充填剤の製造過程における洗浄方法としては、温水や有機溶媒を用いて充填剤を数回に渡って繰り返し洗浄する、いわゆるバッチ法が用いられている(特許文献5を参照。)。その他にも、洗浄液に充填剤を懸濁させてから撹拌し、その後に洗浄液を濾別過して取り除く一連の操作を繰り返す方法(特許文献6を参照。)や、洗浄液に充填剤を懸濁させる際に超音波を加え、その後、撹拌及び洗浄液の濾別を繰り返し行う方法(特許文献7を参照。)などが挙げられる。
しかしながら、これら特許文献5〜7に記載のバッチ方式による洗浄方法では、洗浄回数を増やす毎に清浄度は高まるが、操作上の手間がかかるうえ、理論上溶出不純物がゼロになることはなく、近年求められるようになってきた清浄度のレベルに十分応えることは困難である。また、ディスクや、カラム、カートリッジ等に充填された充填剤を洗浄する場合も、特許文献5〜7に記載の方法と同様に、洗浄を繰り返し行ったとしても不純物がゼロになることはなく、精製・濃縮・分析・分取の際に障害となる。特に、精製・濃縮を目的とした固相抽出用の用具などでは、使用前の洗浄操作が充分に行えない場合などに大きな障害が生じるおそれがある。
一方、HPLCに用いられるポリスチレン−ジビニルベンゼン共重合体担体を超臨界状態の二酸化炭素と接触させて処理する方法(特許文献8を参照。)や、変性ポリマーのゲルを超臨界乾燥させて疎水性エアロゲルを得るようにした方法(特許文献9を参照)などが知られている。しかしながら、2重細孔シリカゲルの製造においてテンプレートを超臨界二酸化炭素による溶出で除去した例はない。
環境省環境管理局総務課ダイオキシン対策室、「ダイオキシン類にかかわる大気環境調査マニュアル 第3節 環境大気中のダイオキシン類の測定分析方法」、[online]、平成13年8月、環境省、[平成14年9月8日検索]、インターネット<URL:http://www.env.go.jp/air/osen/manual/index.html> 中野武、外6名、「大気中のPOPs分析法の検討」、第10回環境化学討論会講演要旨集、平成13年5月23日、p.472−473 中野武、外3名、「室内大気中のPCBのモニタリング手法」、第10回環境化学討論会講演要旨集、平成13年5月23日、p.582−583 特開昭59−147606号公報 特開平4−334546号公報 特開2002−362918号公報 特開2003−075420号公報 特開2004−271522号公報 特開平7−260762号公報 特開2004−99790号公報 特開昭62−151754号公報 特開平5−279011号公報
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、気体又は液体試料中に存在する極微量の化学物質を効率よく精製・濃縮・分析・分取するため、これら精製・濃縮・分析・分取等の対象となる化学物質の分析の障害となる不純物が極めて少ない無機系充填剤の製造方法を提供することを目的とする。
特に、本発明の目的は、2重細孔シリカゲルを製造する場合において、テンプレートで使用した有機化合物を焼成により分解除去する方法よりも、シリカゲルの細孔内や表面に有機物の付着が少ない高純度の無機系充填剤を得ることにある。
また、本発明は、そのような製造方法により製造された無機系充填剤、そのような無機系充填剤が充填された分析用前処理カラム、並びに、そのような分析用前処理カラムを用いた分取対象物質の分取方法、試料の浄化方法、回収対象物質の回収方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の手段を提供する。
(1) 酸性水溶液にテンプレート化合物を加えて溶解させた後に、アルコキシシラン化合物又は水ガラスを加えて溶液をゲル化し、シリカゲルを形成する工程と、前記シリカゲルを超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素で洗浄してから焼成する、又は、前記シリカゲルを焼成してから超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素で洗浄する工程とを含むことを特徴とする無機系充填剤の製造方法。
(2) 前記テンプレート化合物が、ポリエチレンオキサイド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリアクリル酸のうちの何れかであることを特徴とする前項(1)に記載の無機系充填剤の製造方法。
(3) 前記シリカゲルを焼成する前に、前記シリカゲルを粉砕してから塩基性溶液で処理する、又は、前記シリカゲルを塩基性溶液で処理してから粉砕する工程を含むことを特徴とする前項(1)又は(2)に記載の無機系充填剤の製造方法。
(4) 前項(1)乃至(3)の何れか一項に記載の製造方法により製造して得られることを特徴とする無機系充填剤。
(5) 数平均直径が0.5μm以上25μm以下の範囲であるスルーポアと、数平均直径が2nm以上50nm以下の範囲であるメソポアとを有する2重細孔構造からなることを特徴とする前項(4)に記載の無機系充填剤。
(6) 体積に占める前記スルーポアの細孔容積の割合が30%以上90%以下の範囲であることを特徴とする前項(4)又は(5)に記載の無機系充填剤。
(7) 数平均粒子径が10μm以上1000μm以下の範囲であり、且つ、BET法により測定される比表面積が50m/g以上である粒子形状を有することを特徴とする前項(4)乃至(6)の何れか一項に記載の無機系充填剤。
(8) 前項(4)乃至(7)の何れか一項に記載の無機系充填剤が充填されてなることを特徴とする分析用前処理カラム。
(9) 分取対象物質及び共存物質が含有された分析試料を、前項(8)に記載の分析用前処理カラムに流通させて、前記分取対象物質を前記無機系充填剤に吸着させた後に、前記分析用前処理カラムに溶離液を流通させて、前記分取対象物質を流出させることを特徴とする分取対象物質の分取方法。
(10) 分取対象物質及び共存物質が含有された分析試料を、前項(8)に記載の分析用前処理カラムに流通させて、前記共存物質を前記無機系充填剤に吸着させると共に、前記分取対象物質を流出させることを特徴とする分取対象物質の分取方法。
(11) 前記分取対象物質が、ダイオキシン、ポリ塩化ビフェニル、農薬、環境ホルモン、重金属、タンパク質、アルデヒド類から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする前項(9)又は(10)に記載の分取対象物質の分取方法。
(12) 除去対象物質及び共存物質が含有された試料を、前項(8)に記載の分析用前処理カラムに流通させて、前記試料中から前記除去対象物質を除去することを特徴とする試料の浄化方法。
(13) 回収対象物質及び共存物質が含有された試料を、前項(8)に記載の分析用前処理カラムに流通させて、前記試料中から前記回収対象物質を回収することを特徴とする回収対象物質の回収方法。
以上のように、本発明によれば、気体又は液体試料中に存在する極微量の化学物質を効率よく精製・濃縮・分析・分取するため、それら対象物質の分析の障害となる不純物が極めて少ない無機系充填剤を得ることができる。
特に、超臨界状態の二酸化炭素でテンプレート化合物を溶出した2重細孔シリカゲルは、有機物の分解反応を伴わないため、細孔内や表面に有機物の少ない高純度のものを得ることができる。
したがって、このような無機系充填剤が充填された分析用前処理カラムを用いることによって、簡便且つ安価に、再現性よく、迅速且つ高い回収率を維持しながら、気体又は液体試料中に含まれる極微量の対象物質、例えばダイオキシンや、ポリ塩化ビフェニル、農薬、環境ホルモン、重金属、タンパク質、アルデヒド類などの精製・濃縮・分析・分取といった処理や、試料の浄化、対象物質の回収等が可能となる。
以下、本発明を適用した無機系充填剤の製造方法、無機系充填剤、分取対象物質の分取方法、試料の浄化方法、回収対象物質の回収方法について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明に係るアルコキシシランを原料とする無機系充填剤は、例えば、以下の方法で製造することができる。
先ず、酸性水溶液に、テンプレートとなる水溶性化合物を加えて溶解させる。その後、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等のアルコキシシラン化合物を加えてこのアルコキシシラン化合物を加水分解させる。その後、加水分解と重縮合反応を更に進行させて、溶液がゲル化してシリカ(シリカゲル)が形成されるまでこの溶液を静置する。
この工程により、スルーポアが形成される。すなわち、シリカゲル中に水溶性化合物が残存して、この水溶性化合物がテンプレートとなり、シリカゲル中にスルーポアが形成される。また、この段階でスルーポアの大きさが決定される。すなわち、出発溶液の組成や、重合速度を制御して水溶性化合物の凝集の程度をコントロールすることで、スルーポアの大きさを決定することができる。
本発明においては、上記酸性水溶液として、濃度0.01M乃至1.0Mの硝酸、酢酸等の水溶液を用いることができる。また、テンプレートの水溶性化合物として、分子量100000程度のポリエチレンオキサイド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリアクリル酸等を用いることができる。この水溶性化合物の添加量としては、例えば上記酸性水溶液に対して2質量%乃至15質量%とすることができる。
次に、得られたシリカゲルを超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素で洗浄する。
ここで、超臨界状態とは、臨界温度及び臨界圧力を超えた温度、圧力の状態を意味する。すなわち、超臨界状態とは、臨界温度以上で高密度に圧縮されることにより、拡散しやすい気体の性質と、成分を溶かし出す液体の性質とを併せ持つ状態のことを言う。一方、亜臨界状態とは、超臨界状態には達していないが、それに極めて近い状態に達している状態を意味する。二酸化炭素は、その臨界温度が31.1℃、臨界圧力が7.38MPaである。また、二酸化炭素は、不活性及び無害であり、しかも超臨界条件が温和であることから、被処理材料に過大な加熱を与えることなく処理できる利点がある。また、二酸化炭素は、その分子量が有機溶媒と比べて小さいために、分子量の大きな物質に対する溶解力は小さいものの、無極性の物質のためヘキサンなどの無極性有機溶媒の代替溶媒となり得る。
上記シリカゲルの洗浄処理には、例えば図1に示すような洗浄処理装置を用いることができる。具体的に、この洗浄処理装置は、液化二酸化炭素(炭酸ガス)が充填されたボンベ1と、ボンベ1内の液化二酸化炭素を昇圧可能に送液するポンプ2と、ポンプ2により昇圧された二酸化炭素が通過する間に、この二酸化炭素を昇温して臨界状態又は亜臨界状態とする昇温用コイル3と、臨界状態又は亜臨界状態とされた二酸化炭素の温度を一定に保つように温度調整を行う恒温槽4と、昇温用コイル3から内部へと流通された臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素により上記シリカゲルの洗浄を行う洗浄用容器5と、臨界状態又は亜臨界状態とされた二酸化炭素の圧力調整を行う圧力調整弁6とを概略備えて構成されている、このうち、昇温用コイル3及び洗浄用容器5は、恒温槽4内に配置されている。また、洗浄用容器5内を流通した二酸化炭素は、圧力調整弁6を通過する間に減圧されて外部へと排出される。
洗浄用容器5の形状は、特に限定されるものではないが、この洗浄用容器5内を均一に二酸化炭素が流れるように留意したものが好ましい。また、処理時の圧力に耐え得る強度を保ちつつ、洗浄時に不要な成分を溶出させない材料からなるものが好ましい。このようなものとしては、例えばステンレスなどの筒型容器などが好適である。
抽出洗浄の温度は、20〜150℃とすることが好ましく、より好ましくは、25〜100℃であり、さらに好ましくは、30〜80℃である。これは、温度が低すぎると二酸化炭素が亜臨界状態にならず、温度が高すぎると上記シリカゲルが処理中に変形するおそれが生じるためである。
抽出洗浄の圧力は、5.0〜25.0MPaとすることが好ましく、より好ましくは、6.0〜20.0MPaであり、さらに好ましくは、7.0〜15.0MPaである。これは、圧力が低すぎると二酸化炭素が亜臨界状態にならず、圧力が高すぎると設備の耐圧性の問題が生じるからである。
二酸化炭素の流速は、処理されるシリカゲル1g当たり気体状の二酸化炭素に換算して、10NmL/min〜20NL/minとすること好ましく、より好ましくは100NmL/min〜15NL/minであり、さらに好ましくは、200NmL/min〜10NL/minである。
また、洗浄時間は、上記充填剤の量や二酸化炭素の流速などに応じて適宜調整すればよい。
以上のような洗浄処理装置を用いて、上記シリカゲルの洗浄を行う場合には、上記シリカゲルを入れた洗浄用容器5に超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素を連続的に流通させて上記シリカゲルの洗浄を行う。これにより、上記シリカゲルから不純物、すなわち上記テンプレートで使用したポリエチレンオキサイドなどの水溶性化合物(有機物)を超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素に溶出させることによって、上記シリカゲルの細孔内や表面から適切に除去することができる。
なお、上記シリカゲルの洗浄については、超臨界流体として超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素を用いる方法であれば、上記洗浄処理装置を用いた連続方式に代えて、例えばバッチ方式による上記シリカゲルの洗浄を行うこともできる。
また、洗浄が終了したシリカゲルは、通常は乾燥する必要はない。しかしながら、より乾燥を行いたい場合には、洗浄用容器5からシリカゲルを取り出して乾燥してもよく、或いはシリカゲルを洗浄用容器5に入れたまま、清浄な窒素や空気などを通気して乾燥させる方法が効率的である。
次に、洗浄したシリカゲルを塩基性溶液により処理する。この工程により、シリカ骨格の溶解・再析出が起こり、メソポアが形成される。塩基性溶液としては、尿素水溶液、アンモニア水溶液等を用いることができる。最後に、シリカゲルを水洗後、高温で焼成(焼結)する。シリカゲルの焼成条件としては、焼成温度300℃乃至600℃の範囲で2時間乃至10時間焼結する条件とすることができる。また、焼成雰囲気は、不活性ガス、例えば窒素ガス雰囲気などがよい。以上の工程を経ることによって、本発明に係る無機系充填剤を得ることができる。
以上のようにして得られた無機系充填剤の形状は、焼成時のシリカの収納容器の内形状に対応した形状となる。例えば、収納容器の内形状が円柱状であれば、円柱状(ロッド状)の無機系充填剤が得られる。また、このロッド状の無機系充填剤を更に粉砕することで、粒子状の無機系充填剤が得られる。
また、粒子状の無機系充填剤は、次のようにして製造することもできる。
すなわち、上述したアルコキシシラン化合物の加水分解により得られたシリカゲルを粉砕してから、超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素で洗浄し、さらに塩基性溶液により処理する、又は、得られたシリカゲルを超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素で先に洗浄し、さらに塩基性溶液で処理してから粉砕してもよい。すなわち、シリカゲルは、焼成する前に粉砕すればよい。
そして、粉砕されたシリカゲルを水洗後、高温で焼成することによって、本発明に係る無機系充填剤を得ることができる。このように、焼成前にシリカゲルの粉砕を行うことによって、粉砕処理による細孔の破壊や閉塞を低減することができる。
シリカゲルを粉砕する手段としては、複数の貫通孔を有する多孔質板材の一面側からシリカゲルを貫通孔に圧入することにより、シリカゲルを粉砕することができる。多孔質板材としては、例えば、金属網、篩材などを例示できる。貫通孔の孔径は、30〜800μmの範囲が望ましく、100〜700μmの範囲がより望ましく、200〜500μmの範囲がもっとも望ましい。孔径が500μm以下であれば、焼成後の粒子径を適正な範囲に制御できる。また、孔径が100μm以上であれば、ゲルを多孔質板材に圧入する際の圧力を小さくすることができる。
このとき、シリカゲルを多孔質板材の一側面から圧入する際に、多孔質板材の出口に分散媒を存在させると、該溶媒中にミセルを形成させることにより粉砕することもできる。分散媒としては、シリカゲルと均一に混合しないような媒体であれば特に制限なく使用することができ、好ましくは、水との相溶性が低い液体を用いることができる。この水との相溶性が低い液体としては、例えば、ヘキサン、トルエン、オクタノールなどの有機溶剤を使用することができる。この時使用する分散媒中に、界面活性剤を存在させておくと、シリカゲルと分散媒が乳化するので、均質に粉砕することができる。界面活性剤としては、カチオン系やノニオン系の界面活性剤を使用することができ、アルキルスルホン酸系や、ポリオキシエチレン系の界面活性剤を使用することができる。具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムや、ポリエチレングリコールアルキルエーテルなどを使用することができる。
なお、ゲル化は短時間で完結するものではなく、ゲル化の開始と終了にはある程度時間の幅がある。ゲル化が完全に終了した後に押し出して成形しようとすると、押し出す際に圧力がかかり、押し出しが困難となる。したがって、より好ましくは完全にゲル化する前に押し出して成形することが好ましい。また、粉砕する手段としては、上記の他に、スプレードライ法、W/Oエマルジョンによる方法などが知られており(特開平7−069617号公報)、これらの手段で粉砕を行ってもよい。
また、本発明に係る水ガラスを原料とする無機系充填剤は、次のようにして製造することができる。
具体的に、先ず、酸性水溶液に、テンプレートとなる水溶性化合物を加えて溶解させる。その後、水ガラスを加えて、この溶液がゲル化してシリカ(シリカゲル)が形成されるまでこの溶液を静置する。ここで、水ガラスとは、二酸化珪素と炭酸ナトリウムなどのアルカリとを融解して得られる珪酸アルカリの濃い水溶液のことであり、粘り気の強い無色透明の液体である。
この工程により、スルーポアが形成される。すなわち、シリカゲル中に水溶性化合物が残存して、この水溶性化合物がテンプレートとなり、シリカゲル中にスルーポアが形成される。また、この段階でスルーポアの大きさが決定される。すなわち、出発溶液の組成や、重合速度を制御して水溶性化合物の凝集の程度をコントロールすることで、スルーポアの大きさを決定することができる。
次に、得られたシリカゲルをアルコキシシランを原料とした場合と同様にして超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素で洗浄する。これにより、シリカゲルから不純物、すなわち上記テンプレートで使用したポリエチレンオキサイドなどの水溶性化合物(有機物)を超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素に溶出させることによって、シリカゲルの細孔内や表面から適切に除去することができる。
次に、洗浄されたシリカゲルを塩基性溶液により処理する。この工程により、シリカ骨格の溶解・再析出が起こり、メソポアが形成される。塩基性溶液としては、尿素水溶液、アンモニア水溶液等を用いることができる。最後に、シリカゲルを水洗後、高温で焼成する。シリカゲルの焼成条件としては、焼成温度300℃乃至600℃の範囲で2時間乃至10時間焼結する条件とすることができる。また、焼成雰囲気は、不活性ガス、例えば窒素ガス雰囲気などがよい。このようにして得られた無機系充填剤は、アルコキシシランを原料とする場合と同様にして粉砕し、粒子化することができる。以上の工程を経ることによって、本発明に係る無機系充填剤を得ることができる。
また、本発明では、得られたシリカゲル(アルコキシシランを原料とするものと、水ガラスを原料とするものとの何れであってもよい。)を粉砕してから、超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素で洗浄し、さらに塩基性溶液により処理する、又は、得られたシリカゲルを超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素で先に洗浄し、さらに塩基性溶液で処理してから粉砕してもよい。
以上のように、本発明では、上記シリカゲルを通常の有機溶媒によって浸漬・撹拌などのバッチ方式で洗浄するのではなく、超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素を接触させて洗浄することにより、液体又は気体試料中に存在する極微量の目的物質を分析する際に障害となっていた不純物が極めて少ない無機系充填剤を得ることができる。特に、超臨界状態の二酸化炭素でテンプレート化合物を溶出した2重細孔シリカゲルは、有機物の分解反応を伴わないため、細孔内や表面に有機物の少ない高純度のものを得ることができる。
また、本発明では、上記シリカゲルを焼成した後に、超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素で洗浄を行ってもよい。この場合、上記シリカゲルの細孔内や表面にポリエチレンオキサイドなどの水溶性化合物の熱分解により生じたカス(有機物)を超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素で溶出させて適切に除去することができる。
なお、得られた無機系充填剤は、ロッド状、バルク状、粒子状の何れの状態でも使用してもよいが、表面の吸着特性を変更したい場合には、表面に有機化合物をコーティングすることが好ましい。このコーティング方法としては、モノマー吸着重合法(モノマーを無機系充填剤表面上で重合させる方法)、カップリング反応などが挙げられるが、無機系充填剤と化学反応が可能な化合物であれば特に制限はない。カップリングさせる有機化合物としては、液体クロマトグラフィーによく用いられるクロロシラン化合物が好ましい。クロロシラン化合物の例としては、ジメチルクロロシラン、トリメチルクロロシラン、アミノメチルジメチルクロロシラン、ジメトキシメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン、クロロメチルトリメチルシラン、クロロメチルメトキシジメチルシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、アリルジメチルクロロシラン、ジメチルプロピルクロロシラン、1-クロロエチルトリメチルシラン、ジメチルイソプロピルクロロシラン、メチルフェニルクロロシラン、ジメチルオクタデシルクロロシラン、トリベンジルクロロシラン、ジメチルフェニルクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、ジフェニルメチルクロロシランなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
また、上記カップリング反応以外にも、そのシラノール部分と反応させることが可能であり、そのようなものとしては、例えば有機金属化合物、包接化合物、タンパク質、ペプチド、糖タンパク質、糖ペプチド、糖などを挙げることができる。
カップリング反応そのものは公知の反応であり、一般的な手法を用いて行うことができ、例えば下記の参考文献1に記載されている方法を用いることができる。すなわち、水分非存在下で、溶媒としてトルエン中、ピリジンとシランカップリング剤を加えて、加熱還流により反応させる。また、洗浄、乾燥後、エンドキャッピング反応を任意に実施してもよい。
「参考文献1」
特開2002―22721号公報
なお、上記の製造方法に類似する方法として、例えば、以下の参考文献2及び3に詳細に記載されており、本発明に係る無機系充填剤は、これら参考文献に基づいても製造できる。
「参照文献2」
石塚紀生、外2名、「次世代クロマトグラフィーカラム−モノリス型シリカによる超高速・高分離能の実現」、表面、Vol39、No8、p.297―307
「参照文献3」
Kazuki Nakanishi、「Pore Structure Control of Silica Gels Based on Phase Separation」、Journal of Porous Materials、1997、4、67―112
この場合も、シリカゲルを超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素で洗浄してから焼成する、又は、シリカゲルを焼成してから超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素で洗浄することによって、不純物が極めて少ない高純度の無機系充填剤を得ることができる。
図2に示すように、本実施形態の一例である分析用前処理カラム10は、本発明に係る無機系充填剤20が、充填剤層20aとしてカラム容器30である注射筒型容器(リザーバー)に充填されることにより構成されている。また充填剤層20aの上下には、図示を省略するフィルターが取り付けられている。
この分析用前処理カラム10に液体又は気体等の試料を流し、この試料に含まれる対象物質を一旦吸着させてから抽出する、或いは共存物質を吸着させ、対象物質を流出させることによって、対象物質を分取、回収することができる。また、試料の浄化を行うこともできる。
なお、カラム容器30(リザーバー)の形状は特に制限はない。通常の円筒型であっても、ディスク状であってもよい。カラム容器30のサイズは、分析処理量に対応して適切な大きさのものを使用することができる。通常は、容積0.1〜100ml、好ましくは3〜6ml程度のものがハンドリングの面で好適である。また、カラム容器30(リザーバー)の材質としては、ガラス製、ステンレス製、樹脂製(例えばポリプロピレン、ポリエチレン)のものが好ましく、使用する溶媒に不溶性で、無機系充填剤20が試料の濃縮作業中にカラム容器30から流出しなければよく、その材質、形は特に制限されるものではない。
本発明に係る無機系充填剤20の形状は、ロッド状(充填剤が一つの塊としてカラム容器30の内部とほぼ同じサイズとなっている。)、バルク状(1mm〜5cm程度の塊)、粒子状、繊維状の何れの形状でもよいが、ロッド状又は粒子状にすることが好ましい。粒子状の場合は、破砕型粒子でも球状粒子でもよい。粒子状とする場合の数平均粒子径は、10μm以上1000μm以下の範囲が好ましく、30μm以上700μm以下の範囲がより好ましく、50μm以上500μm以下の範囲が最も好ましい。平均粒子径が10μm未満になると、カラム10に流通させる液体又は気体等の分析試料の流速を上げた場合に、無機系充填剤20からなる充填剤層20aの前後の静圧の差(圧力損失)が大きくなり、高流速で分析試料を流すことができない。また、平均粒子径が1000μmを越えると、対象物質の吸着効率が悪くなるので好ましくない。なお、無機系充填剤20の平均粒子径は、JIS Z 8801に定める試験用ふるいを用いて、JIS Z8815ふるいわけ試験方法通則に準拠して測定する。
本発明に係る無機系充填剤20は、その表面の吸着性を制御するための有機化合物が修飾(コーティング)されたものでもよく、全く修飾(コーティング)されていないものであってもよい。
また、無機系充填剤20は、上記の形状のものを組み合わせて使用することもできる。例えば、バルク状充填剤の隙間に粒子状又は繊維状のものを詰めて使用することも可能である。
なお、本発明の分析用前処理カラム10には、前記の無機系充填剤20の他に通常の充填剤、例えばポリスチレンビーズ、ODS、アルミナビーズを併用することも可能である。すなわち、前記の無機系充填剤の粒子と通常充填剤の粒子又は繊維を混合して、若しくは層状にカラム容器30に詰めて使用することができる。
本発明に係る無機系充填剤20の比表面積は、50m/g以上であることが好ましく、100m/g以上がより好ましい。比表面積が50m/g未満になると、対象物質の吸着効率が悪くなるので好ましくない。なお、比表面積は、BET法により測定されたものである。
また、本発明に係る無機系充填剤20は、シリカにより形成されており、数平均直径が0.5μm以上10μm以下の範囲のスルーポアと、数平均直径が2nm以上50nm以下のメソポアとが相互に連結し、3次元的に広がった細孔構造を持つ2重細孔構造を有する。なお、スルーポアは、充填剤内部を貫通する多数の貫通孔であり、メソポアは、充填剤表面又はスルーポアの壁面に形成された多数の細孔である。
スルーポアの数平均直径は、0.5μm以上25μm以下の範囲が好ましく、0.5μm以上10μm以下の範囲がより好ましく、0.5μm以上7μm以下の範囲が特に好ましい。スルーポアの数平均直径が0.5μm未満になると、カラム10に流通させる液体、気体等の分析試料の流速を上げた場合に、充填剤層20a前後の静圧の差(圧力損失)が大きくなり、高流速で分析試料を流すことができないので好ましくない。また、スルーポアの数平均直径が25μmを越えると、無機系充填剤20自体の空隙率が大きくなり、無機系充填剤20の物理的強度が保てなくなるので好ましくない。
無機系充填剤20の体積に占めるスルーポアの細孔容積の割合は、30%以上90%以下の範囲であることが好ましく、40%以上85%以下の範囲がより好ましく、50%以上80%以下の範囲がより好ましい。スルーポアの細孔容積の割合が30%未満になると、カラム10に流通させる液体、気体等の分析試料の速度を挙げた場合に、充填剤層20a前後の静圧の差(圧力損失)が大きくなり、高流速で分析試料を流すことができないので好ましくない。また、スルーポアの細孔体積の割合が90%を超えると、無機系充填剤20自体の空隙率が大きくなり、無機系充填剤20の物理的強度が保てなくなるので好ましくない。
また、無機系充填剤20の体積に占めるスルーポアの細孔容積の割合は、無機系充填剤20の密度と、無機系充填剤20の質量当たりのスルーポアの細孔容積との積から求めることができる。一方、無機系充填剤20の密度は、スルーポア及びメソポアの細孔容積を含む無機系充填剤20の全体積をその無機系充填剤20の質量で除して求められる。一方、無機系充填剤20の質量当たりのスルーポアの細孔容積は、水銀圧入法により求めることができる。
なお、ロッド状の無機系充填剤20については、シリカの体積、スルーポア及びメソポアの細孔容積を含む全体積を比較的容易に求められるので、その密度の算出が比較的精度よく行うことができるが、バルク状、粒子状又は繊維状の無機系充填剤20については、全体積の算出が難しく、結果的に無機系充填剤20の密度の算出が精度よく行うことができない場合がある。このような場合には、ゲルの調整条件を同一にしてロッド状の無機系充填剤20を製造し、このロッド状の無機系充填剤20の密度をスルーポアの細孔容積の割合の算出に用いればよい。
メソポアの数平均直径は、2nm以上50nm以下が好ましく、5nm以上40nm以下の範囲がより好ましく、8nm以上35nm以下の範囲が特に好ましい。メソポアの数平均直径が2nm未満になると、吸着対象となる物質がメソポア内に入り込めず、吸着され難くなって回収率が低下するので好ましくない。また、数平均直径が50nmを越えると、十分に吸着されなくなるので好ましくない。
本発明の分析用前処理カラム10は、例えば以下のように用いることができる。
図3に示すように、無機系充填剤20を充填した分析用前処理カラム10を用意し、この分析用前処理カラム10に対して試料11を流下させる。この試料11には、分取対象物質12及び分取非対象の共存物質13が含有されている。試料11を流下させると、分取対象物質12が無機系充填剤20に吸着され、分取非対象の共存物質13は吸着されずにそのまま流下される。その後、溶離液を流下させて分取対象物質12を脱着させる。このようにして、試料11に含まれる分取対象物質12を分取することができる。
また、図4に示すように、無機系充填剤20を充填した分析用前処理カラム10を用意し、この分析用前処理カラム10に対して試料11を流下させる。試料11を流下させると、分取非対象の共存物質13が無機系充填剤20に吸着され、分取対象物質12は吸着されずにそのまま流下される。流下させた溶液においては、共存物質13量が大幅に低減される一方、分取対象物質12がほとんどそのまま流出する。このようにして、試料11に含まれる分取対象物質12を分取することができる。
対象物質12を無機系充填剤20に吸着させたり、吸着させなかったりする場合には、例えば、無機系充填剤20の表面にコーティングする有機化合物を適当に選択することで制御することができる。
本発明の分析用前処理カラム10の吸着対象物質としては、人や家畜に蓄積され有害性を引き起こす化合物、人や家畜の尿中に排泄される化合物及びその代謝物、若しくは人や家畜に有用な化合物、環境汚染物質、毒物、生理活性物質などが挙げられる。具体的には、アルデヒド類、ダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニル類、農薬類、環境ホルモン、石油化学誘導体、栄養成分並びにこれらの代謝物、微生物による生成物、毒素、重金属並びにその代謝物等が挙げられる。これらの化合物の例としては、ダイオキシン、ジベンゾフラン、多環芳香族炭化水素(PAHs、ベンゾ(a)ピレンを含む)、ポリ塩化ビフェニル、ポリ臭化ビフェニル、DDT、クロルピリホス、アルドリン、ディルドリン、エンドリン、クロルデン、ヘプタクロル、トリクロロベンゼン、テトラクロロベンゼン、ヘキサクロロベンゼン(HCB)、マイレックス、トキサフェン(カンフェクロル)、ヘキサクロロシクロヘキサン(リンデン(γ−HCH)など)、クロルデコン(ケポン)、オクタクロロスチレン(OCS)、アシュラム、シマジン、1,4−ジオキサン、ノニルフェノール、界面活性剤、女性ホルモン、男性ホルモン、その他のホルモン、ポリフェノール類、抗生物質、抗菌剤、タンパク質、ペプチド、脂質、糖類、核酸関連物質、ビタミン類、神経伝達物質、マイコトキシンやマリントキシンに代表される自然毒、ヒ素、セレン及びこれらの代謝物などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
以上、対象物質の分取方法について説明したが、本発明では試料から対象物質を除去する方法や、対象物質を回収する方法に上記の分取方法をそのまま適用することができる。
また、本発明の分析用前処理カラム1の具体的な用途としては、焼却炉排気ガス、各種製造設備排気ガス、幹線道路上空捕集大気のような環境大気、室内大気、工場排水、河川水、湖沼水、人体や家畜からの排泄物などから選ばれる微量物質であり、高度な濃縮を必要とする前処理などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(実施例1)
実施例1では、無機系充填剤として、2重細孔シリカ粒子を作製した。具体的には、先ず、酸性水溶液として1M硝酸水溶液20gを用意し、この硝酸水溶液に、テンプレートとなるポリエチレンオキサイド(分子量Mv=100,000、Aldrich社製)を1.2g加えて溶解させた。
次に、ソルビトール(和光純薬(株)製)1.0gを加えて溶解させた後、氷浴下で冷却した。氷冷下、アルコキシシラン化合物としてテトラエトキシシラン(信越化学工業(株)製)14mlを激しく攪拌しながら加えた。30分氷冷下で攪拌してから2mlを内径12mmの円筒容器に移し、60℃の恒温装置内に静置した。静置から約2時間程度でテトラエトキシシランが加水分解されてゲル化し、固体状になった。
次に、固形化した円筒形のゲルを、JIS8801で規定されている開口径300μmのステンレス製の網から押し出すことにより粉砕した。
次に、粉砕後のシリカゲルを超臨界状態の二酸化炭素により洗浄した。具体的には、上述した図2に示す洗浄処理装置を用い、得られたシリカゲル粒子をステンレス製カラムの洗浄用容器5に充填した。次いで、ボンベ1から供給される液体二酸化炭素をポンプ2を用いて昇圧しながら昇温用コイル3に供給した。このとき、洗浄用容器5内の温度が60℃、圧力が15MPaとなるように、恒温槽4による温度調整及び圧力調整弁6による圧力調整を行った。昇温用コイル3を通過する二酸化炭素は、加温されて超臨界状態となり、洗浄用容器5内に供給される。そして、この二酸化炭素の超臨界状態を保ちながら、洗浄用容器5内に二酸化炭素を300NL/h(気体に換算)の流量で流通させながら、充填剤の洗浄を0.5時間行った。
次に、シリカゲルを100mlのオートクレーブに入れ、1.5M尿素水溶液を70ml加えた。2時間静置後、110℃まで3時間で昇温してから5時間保持して熟成させた。冷却後シリカゲルを取り出し、純水中に8時間静置することにより洗浄した。
次に、純水を排出してからシリカゲルをるつぼに移し入れ、600℃まで2時間で昇温、600℃で2時間焼成した。このようにして、メソポアとスルーポアとを有する骨格が絡み合った構造を持つ2重細孔シリカ粒子を得た。
なお、得られた無機系充填剤について、BET比表面積、メソポアの数平均直径、スルーポアの数平均直径及び細孔容積を測定したところ、BET比表面積は、94m/g、メソポアの数平均直径は、6nm、スルーポアの数平均直径及び細孔容積は、それぞれ20μm、84%であった。
(比較例1)
比較例1では、粉砕後のシリカゲルを超臨界状態の二酸化炭素で洗浄しなかった以外は、実施例1と同様に2重細孔シリカ粒子を作製した。
そして、これら実施例1及び比較例1の充填剤について、それぞれ1gを容器に取り、10mLのアセトンで超音波下にて30分間の抽出を行った。そして、抽出した液に窒素を緩やかに吹付けて1mLまで濃縮した。そして、濃縮された各抽出液のGC−MS法による高沸点化合物の分析を行った。以下、実施例1の充填剤によるGC−MSスペクトルのトータルイオンクロマトグラムを図5に示し、比較例1の充填剤によるGC−MSスペクトルのトータルイオンクロマトグラムを図6に示す。
なお、このGC−MS法による分析条件は、以下に示すとおりである。
装置:島津製作所製 GCMS−QP2010
キャリアーガス:ヘリウム 線速度40cm/sec コンスタントフロー
分析カラム:J&W DB−5MS 30m×0.25mm 膜厚 0.25μm
カラム昇温条件:50℃、0min→10℃/min→300℃、5min
イオン化法:EI
測定法:SCAN モード
注入量:1マイクロリットル スプリットレス
一方、実施例1及び比較例1の充填剤について、シリカ粒子1gを容器に取り、5mLの二硫化炭素を加え、超音波下にて30分間の抽出を行った。そして、抽出液のGC−MS法による低沸点化合物の分析を行った。以下、実施例1の充填剤によるGC−MSスペクトルのトータルイオンクロマトグラムを図7に示し、比較例1の充填剤によるGC−MSスペクトルのトータルイオンクロマトグラムを図8に示す。
なお、このGC−MS法による分析条件は、以下に示すとおりである。
装置:島津製作所製 GCMS−QP2010
キャリアーガス:ヘリウム 線速度40cm/sec コンスタントフロー
分析カラム:J&W DB−5MS 30m×0.25mm 膜厚 0.25μm
カラム昇温条件:40℃、0min→10℃/min→200℃、3min
イオン化法:EI
測定法:SCAN モード
注入量:1マイクロリットル スプリットレス
図5乃至図8に示すトータルイオンクロマトグラムから、比較例1の充填剤により抽出された抽出液からは、図6及び図8に示すように、多数のピークが検出されたが、超臨界状態の二酸化炭素により洗浄した実施例1の充填剤により抽出された抽出液からは、図5及び図7に示すように、未洗浄の充填剤よりも大幅なピークの減少が見られた。
以上のことから、本発明のように、超臨界状態の二酸化炭素により洗浄した充填剤を用いれば、この充填剤に含まれる不純物の量を大幅に低減させることが可能であり、試料中に含まれる極微量の化合物、例えば環境ホルモン、化学汚染物質、生物毒素、農薬、医薬などの精製・濃縮・分析・分取を精度良く行うことが可能である。
図1は、洗浄処理装置の一例を示す模式図である。 図2は、本発明を適用した分析用前処理カラムの一例を示す断面図である。 図3は、図2に示す分析用前処理カラムを用いた有機物質の濃縮方法の一例を説明するための模式図である。 図4は、図2に示す分析用前処理カラムを用いた有機物質の濃縮方法の他例を説明するための模式図である。 図5は、実施例1の充填剤により抽出されたアセトンのGC−MSスペクトルのトータルイオンクロマトグラムである。 図6は、比較例1の充填剤により抽出されたアセトンのGC−MSスペクトルのトータルイオンクロマトグラムである。 図7は、実施例1の充填剤により抽出された二硫化炭素のGC−MSスペクトルのトータルイオンクロマトグラムである。 図8は、比較例1の充填剤により抽出された二硫化炭素のGC−MSスペクトルのトータルイオンクロマトグラムである。
符号の説明
1…ボンベ 2…ポンプ 3…昇温用コイル 4…恒温槽 5…洗浄用容器 6…圧力調整弁 10…分析用前処理カラム、20…無機系充填剤、20a…充填剤層、30…カラム容器(リザーバー)

Claims (13)

  1. 酸性水溶液にテンプレート化合物を加えて溶解させた後に、アルコキシシラン化合物又は水ガラスを加えて溶液をゲル化し、シリカゲルを形成する工程と、
    前記シリカゲルを超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素で洗浄してから焼成する、又は、前記シリカゲルを焼成してから超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素で洗浄する工程とを含むことを特徴とする無機系充填剤の製造方法。
  2. 前記テンプレート化合物が、ポリエチレンオキサイド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリアクリル酸のうちの何れかであることを特徴とする請求項1に記載の無機系充填剤の製造方法。
  3. 前記シリカゲルを焼成する前に、前記シリカゲルを粉砕してから塩基性溶液で処理する、又は、前記シリカゲルを塩基性溶液で処理してから粉砕する工程を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の無機系充填剤の製造方法。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の製造方法により製造して得られることを特徴とする無機系充填剤。
  5. 数平均直径が0.5μm以上25μm以下の範囲であるスルーポアと、数平均直径が2nm以上50nm以下の範囲であるメソポアとを有する2重細孔構造からなることを特徴とする請求項4に記載の無機系充填剤。
  6. 体積に占める前記スルーポアの細孔容積の割合が30%以上90%以下の範囲であることを特徴とする請求項4又は5に記載の無機系充填剤。
  7. 数平均粒子径が10μm以上1000μm以下の範囲であり、且つ、BET法により測定される比表面積が50m/g以上である粒子形状を有することを特徴とする請求項4乃至6の何れか一項に記載の無機系充填剤。
  8. 請求項4乃至7の何れか一項に記載の無機系充填剤が充填されてなることを特徴とする分析用前処理カラム。
  9. 分取対象物質及び共存物質が含有された分析試料を、請求項8に記載の分析用前処理カラムに流通させて、前記分取対象物質を前記無機系充填剤に吸着させた後に、前記分析用前処理カラムに溶離液を流通させて、前記分取対象物質を流出させることを特徴とする分取対象物質の分取方法。
  10. 分取対象物質及び共存物質が含有された分析試料を、請求項8に記載の分析用前処理カラムに流通させて、前記共存物質を前記無機系充填剤に吸着させると共に、前記分取対象物質を流出させることを特徴とする分取対象物質の分取方法。
  11. 前記分取対象物質が、ダイオキシン、ポリ塩化ビフェニル、農薬、環境ホルモン、重金属、タンパク質、アルデヒド類から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする請求項9又は10に記載の分取対象物質の分取方法。
  12. 除去対象物質及び共存物質が含有された試料を、請求項8に記載の分析用前処理カラムに流通させて、前記試料中から前記除去対象物質を除去することを特徴とする試料の浄化方法。
  13. 回収対象物質及び共存物質が含有された試料を、請求項8に記載の分析用前処理カラムに流通させて、前記試料中から前記回収対象物質を回収することを特徴とする回収対象物質の回収方法。
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