JP2007198512A - ショックアブソーバのダストカバー及びその製造方法 - Google Patents

ショックアブソーバのダストカバー及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007198512A
JP2007198512A JP2006018251A JP2006018251A JP2007198512A JP 2007198512 A JP2007198512 A JP 2007198512A JP 2006018251 A JP2006018251 A JP 2006018251A JP 2006018251 A JP2006018251 A JP 2006018251A JP 2007198512 A JP2007198512 A JP 2007198512A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dust cover
skirt
shape
shock absorber
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006018251A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Hibi
悟 日比
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP2006018251A priority Critical patent/JP2007198512A/ja
Publication of JP2007198512A publication Critical patent/JP2007198512A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fluid-Damping Devices (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】ショックアブソーバのピストンロッドがダストカバーに対し相対的なこじり運動を生じた場合であってもシリンダ外周面の塗装剥れを生じることのないショックアブソーバのダストカバーを提供する。
【解決手段】サスペンション機構におけるショックアブソーバ10のピストンロッド14を取り囲むように設けられる樹脂の射出成形品としての筒状のダストカバー54において、下端部を末広がりのスカート形状部58となすとともに、そのスカート形状部58の内周面に沿って軸方向に延びる突条部62を径方向内方に突出させる形態で周方向に間隔を隔てて複数条設けておく。
【選択図】 図1

Description

この発明は車両のサスペンション機構におけるショックアブソーバのピストンロッドを取り囲むように設けられる樹脂製の筒状のダストカバーに関する。
従来より、車両のサスペンション機構におけるショックアブソーバのピストンロッドに埃や泥等が付着するのを防止するため、ピストンロッドを取り囲むようにして筒状のダストカバーを設けることが行われている。
下記特許文献1にこの種のダストカバーの一例が開示されている。
図6はその具体例を示している。
同図において200はショックアブソーバで、202はシリンダ、204はそのシリンダ202から突き出したピストンロッドである。
ピストンロッド204は、取付金具206にて車両のボデー208に対しアッパーサポート210を介して弾性的に取付固定されている。
詳しくは、取付金具206における取付板部212と板状の締付金具214とにより、アッパーサポート210の下クッションゴム216,上クッションゴム218を挟み込み、それらをボデー208に対し弾性圧接させる状態に、ピストンロッド204がボデー208に弾性連結されている。
ピストンロッド204は径方向外向きに突出した環状の鍔部220、及び先端部の雄ねじ部222を有していて、そこに締付ナット224が螺合され、それら鍔部220と締付ナット224とで取付板部212と締付金具214とを上下方向に挟み込んでいる。
取付金具206は、中心部にピストンロッド204の挿通孔226を有する上記の取付板部212と、その外周部から立ち上る筒状の周壁部228とを備えた第1保持部230を有しており、そこに下クッションゴム216の下部が嵌め込まれ、保持されている。
取付金具206はまた、取付板部212とその外周部から立ち下がる筒状の周壁部232とを備えた第2保持部234を有しており、そこに筒状をなすゴム等の弾性材から成るバウンドストッパ236の上部が嵌め込まれ保持されている。
バウンドストッパ236は、バウンド時にシリンダ202に当接してピストンロッド204の過度の収縮運動を弾性的に規制するもので、内側にピストンロッド204の挿通空間238を有している。
240はピストンロッド204を外側から取り囲んで覆う樹脂製の筒状のダストカバーで、上端部に径方向内向きに突出する環状の係止部242を有しており、この係止部242が、バウンドストッパ236の下端部外周面に形成された環状の係止溝244に嵌め込まれて係止されている。
即ちダストカバー240は上端部がバウンドストッパ236の下端部に組み付けられ保持されている。
ここでダストカバー240は樹脂の射出成形品から成るもので、全体が軸方向即ち上下方向にストレート形状をなしている。
ところでこのダストカバー240にあっては、車両の悪路走行や旋回動作等に伴ってピストンロッド204がダストカバー240に対して相対的にこじり運動、即ち図7(A)に示しているようにピストンロッド204の軸心がダストカバー240の軸心に対して傾動する運動を生じることによって、図7(B)に示しているようにダストカバー240の下端内周がダストカバー240の若干の変形を伴って所定周長に亘りシリンダ202の外周面に当り、更にその状態での上下方向入力によりシリンダ202の外周面に沿って上下に摺動運動し、このことがシリンダ202外周面の塗装剥れの原因になるといった問題を有していた。
特開2000−35078号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、ショックアブソーバのピストンロッドがダストカバーに対し相対的なこじり運動を生じた場合であっても、ショックアブソーバのシリンダ外周面の塗装剥れを生じることのないショックアブソーバのダストカバー及びその製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1はダストカバーに関するもので、車両のサスペンション機構におけるショックアブソーバのピストンロッドを取り囲むように設けられる樹脂の射出成形品としての筒状のショックアブソーバのダストカバーにおいて下端部を末広がりのスカート形状となすとともに、スカート形状部の内周面に沿って軸方向に延びる突条部を該スカート形状部から径方向内方に突出させる形態で周方向に間隔を隔てて複数条設けたことを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記突条部は内周端面の横断面形状が径方向内方に凸となる湾曲形状をなしていることを特徴とする。
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記突条部は内周端の横断面形状が径方向内方に凸となる湾曲形状をなしていることを特徴とする。
請求項4のものは、請求項1〜3の何れかにおいて、前記突条部は、前記スカート形状部の内周面を基準として縦断面形状が軸方向の中間部に頂部を有する山形状をなしていることを特徴とする。
請求項5のものは、請求項4において、前記突条部は、前記頂部の前記スカート形状部の内周面と直角方向における肉厚が該突条部の他部よりも厚肉とされていることを特徴とする。
請求項6のものは、請求項4,5の何れかにおいて、前記突条部は内周端の縦断面形状が、前記頂部を境として上側部分が軸方向にストレート形状をなし、下側部分がテーパ形状をなしていることを特徴とする。
請求項7のものは、請求項1〜6の何れかにおいて、前記突条部は、内周端がダストカバーにおける前記該スカート形状部より上部の軸方向のストレート形状の内周面よりも径方向内方に突出しない形状をなしていることを特徴とする。
請求項8はダストカバーの製造方法に関するもので、請求項1のダストカバーを製造するに際し、前記突条部の形状を、該突条部の内周端がダストカバーにおける前記スカート形状部より上部の軸方向のストレート形状の内周面よりも径方向内方に突出しない形状となして、該ダストカバーを雄型と雌型とを有する成形型を用いて射出成形し、その後に該雄型と雌型とを軸方向に分離して成形品を該雄型の側に残し、しかる後押出部材にて該雄型の側に残った成形品の前記スカート形状部の末端を該雄型から離脱する方向に押して脱型することを特徴とする。
請求項9のものは、請求項8において、前記突条部の縦断面形状を、前記スカート形状部の内周面を基準として軸方向の中間部に頂部を有する山形状となすとともに、該頂部の該スカート形状部の内周面と直角方向における肉厚を該突条部の他部よりも厚肉としておくことを特徴とする。
発明の作用・効果
以上のように請求項1のものは、樹脂の射出成形品としての筒状のダストカバーの下端部を末広がりのスカート形状と成して、そのスカート形状部の内周面に沿って軸方向に延びる突条部をスカート形状部から径方向内方に突出させる形態で周方向に間隔を隔てて複数条設けたものである。
本発明によれば、ショックアブソーバのピストンロッドがダストカバーに対して相対的なこじり運動を生じ、これによりダストカバーの下端部がシリンダの外周面に当たることがあっても、スカート形状の内周面に沿って設けた突条部がシリンダの外周面に当たるのみで、突条部と突条部との間の部分はシリンダの外周面に対して非接触状態に保持される。
即ちダストカバーは突条部を設けた部分でシリンダの外周面に部分的に当たるだけで、シリンダの外周面に当ったときのシリンダ外周面に対する接触面積は少なくなる。
即ち図7に示しているように従来のダストカバーにあっては、その下端且つ内周が所定周長に亘ってシリンダの外周面に全体的に接触するのに対し、本発明のダストカバーの場合、突条部を設けた部分だけが部分的にシリンダの外周面に当たるだけであり、従ってシリンダの外周面に対するダストカバーの当接及び相対的な上下の摺動運動によるシリンダの外周面の塗装剥れを効果的に防止することができる。
尚、ダストカバーを下端までストレート形状となしておいて、下端部の内側に突条部を設けた場合、ショックアブソーバのピストンロッドが小さくこじり運動した場合にもダストカバーの突条部がシリンダの外周面に当たってしまう恐れが生ずる。
しかるに本発明ではダストカバーの下端部を末広がりのスカート形状となして、そのスカート形状部の内周面に突条部を設けているため、ピストンロッドが小さくこじり運動した場合にも突条部がシリンダの外周面に当たってしまうといった問題を生じない。
ここで上記スカート形状部はテーパ形状となしておくのが好適である(請求項2)。
また突条部の内周端は、その横断面形状を径方向内方に凸となる湾曲形状となしておくことができる(請求項3)。
このようにすれば、シリンダの外周面に対する突条部の当りを横断面において実質的に点当りとなすことができ、シリンダの外周面に対するダストカバーの当り面積(接触面積)をより少なくすることができる。
しかも横断面形状が尖ったエッジ形状をなしていないため、そのエッジ形状によってシリンダの外周面の塗装を削り取ってしまうといったことがない。
次に請求項4は、スカート形状部の内周面を基準として突条部の横断面形状を、軸方向の中間部に頂部を有する山形状となしたもので、この請求項4によれば、縦断面においても突条部をシリンダの外周面に対して実質的に点当りないしこれに近い状態とすることができ、シリンダの外周面に対するダストカバーの当りの面積を更に少なくし得て、シリンダ外周面の塗装剥れをより有効に防止することができる。
この場合においてその突条部は上記頂部の肉厚、詳しくはスカート形状部の内周面と直角方向における肉厚を突条部の他部よりも厚肉となしておくことができる。
またこのように突条部における頂部の肉厚を厚肉としておくことで、ダストカバーを射出成形にて製造する際に次のような利点が得られる。
ダストカバーの製造方法としてブロー成形による製造も従来行われている。このブロー成形では複雑な形状も成形し得る利点があるが、一方で技術的な困難さを伴う問題がある。
これに対して射出成形は成形が容易である一方で、成形品を脱型する際の制約を伴う問題がある。
具体的には、射出成形による場合には雄型と雌型とを有する成形型を用いてダストカバーを射出成形し、その後に雄型と雌型とを軸方向に分離して成形品を雄型の側に残し、しかる後押出部材にて雄型の側に残った成形品の末端(下端)を雄型から離脱する方向に押して脱型する手法が用いられるが、この場合、ダストカバーの下端部が末広がりのスカート形状をなしていると、雄型の側に残った成形品の末端を押出部材により押して脱型する際に、スカート形状部が押出力により広がる方向に大きく変形してしまい、結果的にスカート形状部を有するダストカバーを良好に成形することが困難となる。
しかるに本発明では、スカート形状部の内周面に沿って軸方向に延び且つ周方向に間隔を隔てて複数条設けられた突条部が変形に対する補強リブとしての働きをなし、その補強効果によって、押出部材によるダストカバーの押出しの際にスカート形状部がより広がる方向に変形してしまうのを良好に防止できるのに加えて、押出部材による押出しの際に、変形箇所となりやすい突条部の頂部の肉厚が厚くされているため、そのような変形が更に効果的に防止される利点が得られる(請求項5及び請求項9)。
ここで上記突条部は、内周端の形状を上記頂部を境として上側部分を軸方向のストレート形状となし、下側部分をテーパ形状となしておくことができる(請求項6)。
本発明では、突条部形状をその内周端がダストカバーにおけるスカート形状部より上部の軸方向のストレート形状の内周面よりも径方向に突出しない形状となしておくことができる。
このようにしておけば、ダストカバーの下端部のスカート形状部の内周側に径方向内方に突出する突条部を設けているにもかかわらず、ダストカバーを雄型と雌型とを有する成形型を用いて射出成形する場合においても成形品の脱型を支障なく良好に行うことができる(請求項7,請求項8)。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において10はショックアブソーバで、12はシリンダ、14はそのシリンダ12から上向きに突き出したピストンロッドである。
ピストンロッド14は、取付金具16にて車両のボデー18に対しアッパーサポート20を介して弾性的に取付固定されている。
詳しくは、取付金具16における取付板部22と板状の締付金具24とによりアッパーサポート20の下クッションゴム26,上クッションゴム28を挟み込み、それらをボデー18に対し弾性圧接させる状態にピストンロッド14がボデー18に弾性連結されている。
ピストンロッド14は、径方向外向きに突出した環状の鍔部30及び先端部の雄ねじ部32を有していて、そこに締付ナット34が螺合され、それら鍔部30と締付ナット34とで取付板部22と締付金具24とを上下方向に挟み込んでいる。
取付金具16は、中心部にピストンロッド14の挿通孔36を有する上記の取付板部22と、その外周部から立ち上がる筒状の周壁部38とを備えた第1保持部40を有しており、そこに下クッションゴム26の下部が嵌め込まれ保持されている。
取付金具16はまた、取付板部22とその外周部から立ち下がる筒状の周壁部42とを備えた第2保持部44を有しており、そこに筒状を成すゴム等の弾性材から成るバウンドストッパ46の上部が嵌め込まれ保持されている。
バウンドストッパ46は、バウンド時にシリンダ12に当接してピストンロッド14の過度の収縮運動を弾性的に規制するもので、内側にピストンロッド14の挿通空間48を有している。
また外周面には環状溝50が上下方向に所定間隔で複数設けられており、更に下端近傍の上側位置には環状の係止溝52が設けられていて、そこにダストカバー54の上端部の内向きに突出した環状の係止部56が嵌込状態に係止されている。
即ちダストカバー54は、上端部においてバウンドストッパ46の下端部に組み付けられ保持されている。
ダストカバー54は、ピストンロッド14を取り囲んで、ピストンロッド14に埃や泥などが付着するのを防止する働きをなすもので、ここでは樹脂(例えばポリプロピレン樹脂)の射出成形品から成っている。
図2にこのダストカバー54の具体的構成が示してある。
図に示しているようにこのダストカバー54は全体として円筒形状を成しており、その下端部が末広がり形状(詳しくはテーパ形状部)のスカート形状部58とされている。またこれよりも上部が内径Dを有する断面円形の且つ軸方向にストレート形状を成すストレート形状部60とされている。
スカート形状部58の内側には、スカート形状部58の内周面に沿って軸方向に延び、径方向内方に突出する複数の突条部62が周方向に一定間隔ごとに複数条一体成形されている。
ここでスカート形状部58は外周面58a,内周面58bともにテーパ形状をなしている。
このスカート形状部58の末端の肉厚tは、ストレート形状部60の肉厚tと等しい肉厚寸法(ここでは肉厚1mm)とされている。
各突条部62の内周端は、図2(D)の部分拡大図に示しているように横断面形状が径方向内方に凸となる部分円形状(湾曲形状)、詳しくはここでは略半円形状をなしている。
また(B)及び(C)に示しているようにその縦断面形状が、スカート形状部58の内周面58bを基準として、軸方向の中間部に頂部64を有するなだらかな山形状をなしている。ここで頂部64は曲率半径Rの円弧形状に形成してある。
この頂部64はその肉厚、詳しくは内周面58bと直角方向の肉厚が突条部62における他部よりも厚肉とされている。詳しくはここでは頂部64の肉厚tが約3mmとされている。
この突条部62の内周端は、その頂部64を境として上側部分が軸方向にストレート形状をなし、また下側部分がテーパ形状をなしている。
この実施形態ではまた、各突条部62(詳しくは頂部64より上側の部分)の内周端とダストカバー54における軸心Pとの間の寸法が、ダストカバー54におけるスカート形状部58よりも上部のストレート形状部60の内径Dの半分のD/2とされている。
即ち各突条部62は、ストレート形状部60の内周面よりも径方向内方に突き出す形態で設けられておらず、その内周端の全体がストレート形状部60の内周面と径方向において同一位置ないし径方向外方側に位置している。
尚スカート形状部58は、図2(C)に示しているように外周面58aの折曲りの始端(上端)Sと、内周面58bの折曲りの始端(上端)Sの位置が上下にずらせてある。詳しくは内周面58bの始端Sの位置が、外周面58aの始端Sよりも下側にずらせてある。
この結果スカート形状部58は、下端から上方に進むにつれてその肉厚が漸次厚くなっており、スカート形状部58自体の肉厚が内周面58bの始端Sの位置で最も厚くなっている。
図4はダストカバー54の射出成形による製造方法を示している。
同図において66は成形型で、この成形型66は雄型68と雌型70とを有しており、それらの間にダストカバー54に対応した形状の成形キャビティ72を形成している。
尚74は樹脂材料の注入口であり、76は成形品、即ち成形後のダストカバー54を脱型するための押出部材である。
この射出成形による製造方法では、図4(I)に示しているように雄型68と雌型70とを合わせ、型締めした状態で射出シリンダから樹脂材料を射出し、これを注入口74から注入して成形キャビティ72に充填する。
これによってダストカバー54が成形したら、(II)に示しているように雄型68と雌型70とを軸方向に分離させる。このとき成形品即ちダストカバー54は、雄型68の側に残される。
その後押出部材76を図中上方に押し上げ、この押出部材76によってダストカバー54の末端、即ちスカート形状部58の下端を上向きに押し上げることによって、(III)に示すように成形されたダストカバー54を脱型する。
以上のように本実施形態によれば、図3に示しているようにショックアブソーバ10のピストンロッド14がダストカバー54に対して相対的なこじり運動を生じ、これによりダストカバー54の下端部がシリンダ12の外周面に当たることがあっても、スカート形状部58の内周面に沿って設けた突条部62の内周端がシリンダ12の外周面に当たるのみで、突条部62と突条部62との間の部分はシリンダ12の外周面に対して非接触状態に保持され、シリンダ12の外周面に対する接触面積は著しく少なくなる。
これによりシリンダ12の外周面に対するダストカバー54の当接及び相対的な上下の摺動運動によって、シリンダ12の外周面の塗装剥れが生じるのが効果的に防止される。
また本実施形態のダストカバー54は、その末端部を末広がりのスカート形状部60として、その内周面に突条部62を設けているため、ピストンロッド14が小さくこじり運動した場合にもダストカバー54の突条部62がシリンダ12の外周面に当たってしまう問題を回避することができる。
更に突条部62の内周端の横断面形状を径方向内方に凸となる半円形状となし、また縦断面形状を軸方向の中間部に頂部64を有する山形状となし且つ頂部64を曲率半径Rの円弧形状となしているため、シリンダ12の外周面に対する突条部62の当りを横にも縦にも点当りとすることができ、シリンダ12の外周面に対するダストカバー54の当り面積(接触面積)をより少なくでき、ダストカバー58との接触によるシリンダ12の外周面の塗装剥れをより有効に防止することができる。
しかも突条部62は横断面,縦断面何れの形状においても湾曲形状をなしていて、尖ったエッジ形状をなしていないためそのエッジ形状にてシリンダ12の外周面の塗装を削り取る恐れがない。
ところで図5の比較例図に示すように肉厚が均一且つ突条部を有しないダストカバー80に単にスカート形状部82を設けただけである場合、ダストカバー80を射出成形にて製造する際に雄型68の側に残った成形品の末端を押出部材76により押して脱型すると、図中2点鎖線で示しているようにスカート形状部82全体が変形を生じてしまい、成形を良好に行うことができない。
しかるに本実施形態によれば、ダストカバー54を射出成形にて製造する際に、スカート形状部58の内周面に沿って軸方向に延びる突条部62が周方向に一定間隔ごとに複数条設けてあるため、それら突条部62の補強リブとしての働きにより、押出部材76にてダストカバー54を押し出す際、スカート形状部58が広がる方向に変形してしまうのが良好に防止される。
加えて押出部材76による押出しの際に変形箇所となりやすい突条部62の頂部64の肉厚が厚くされているため、そのような変形が更に効果的に防止される。
更に本実施形態では突条部62の内周端がダストカバー54における上部のストレート形状部60の内周面より径方向内方に突出しない形状となしてあるため、ダストカバー54の下端部の内周側に径方向内方に突出する突条部62を設けているにもかかわらず、ダストカバー54を雄型68と雌型70とを有する成形型66を用いて射出成形する場合においても、成形品の脱型を支障なく良好に行うことができる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。例えば本発明は上記スカート形状部58を上例以外の形状、例えばなだらかに湾曲して末広がりとなる形状その他の形状となすことも可能であるなど、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態、対応で構成実施可能である。
本発明の一実施形態であるショックアブソーバのダストカバーをサスペンション機構への組付状態で示す断面図である。 図1のダストカバーの単品図である。 同実施形態の作用説明図である。 同実施形態のダストカバーの製造方法の要部工程を示す図である。 同実施形態の利点の説明のために示した比較例図である。 従来のショックアブソーバのダストカバーの一例を組付状態で示す図である。 図6のダストカバーの不具合の説明図である。
符号の説明
10 ショックアブソーバ
12 シリンダ
14 ピストンロッド
54 ダストカバー
58 スカート形状部
60 ストレート形状部
62 突条部
64 頂部
66 成形型
68 雄型
70 雌型
76 押出部材

Claims (9)

  1. 車両のサスペンション機構におけるショックアブソーバのピストンロッドを取り囲むように設けられる樹脂の射出成形品としての筒状のショックアブソーバのダストカバーにおいて
    下端部を末広がりのスカート形状となすとともに、スカート形状部の内周面に沿って軸方向に延びる突条部を該スカート形状部から径方向内方に突出させる形態で周方向に間隔を隔てて複数条設けたことを特徴とするショックアブソーバのダストカバー。
  2. 請求項1において、前記スカート形状部はテーパ形状をなしていることを特徴とするショックアブソーバのダストカバー。
  3. 請求項1,2の何れかにおいて、前記突条部は内周端の横断面形状が径方向内方に凸となる湾曲形状をなしていることを特徴とするショックアブソーバのダストカバー。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記突条部は、前記スカート形状部の内周面を基準として縦断面形状が軸方向の中間部に頂部を有する山形状をなしていることを特徴とするショックアブソーバのダストカバー。
  5. 請求項4において、前記突条部は、前記頂部の前記スカート形状部の内周面と直角方向における肉厚が該突条部の他部よりも厚肉とされていることを特徴とするショックアブソーバのダストカバー。
  6. 請求項4,5の何れかにおいて、前記突条部は内周端の縦断面形状が、前記頂部を境として上側部分が軸方向にストレート形状をなし、下側部分がテーパ形状をなしていることを特徴とするショックアブソーバのダストカバー。
  7. 請求項1〜6の何れかにおいて、前記突条部は、内周端がダストカバーにおける前記該スカート形状部より上部の軸方向のストレート形状の内周面よりも径方向内方に突出しない形状をなしていることを特徴とするショックアブソーバのダストカバー。
  8. 請求項1のダストカバーを製造するに際し、前記突条部の形状を、該突条部の内周端がダストカバーにおける前記スカート形状部より上部の軸方向のストレート形状の内周面よりも径方向内方に突出しない形状となして、該ダストカバーを雄型と雌型とを有する成形型を用いて射出成形し、その後に該雄型と雌型とを軸方向に分離して成形品を該雄型の側に残し、しかる後押出部材にて該雄型の側に残った成形品の前記スカート形状部の末端を該雄型から離脱する方向に押して脱型することを特徴とするショックアブソーバのダストカバーの製造方法。
  9. 請求項8において、前記突条部の縦断面形状を、前記スカート形状部の内周面を基準として軸方向の中間部に頂部を有する山形状となすとともに、該頂部の該スカート形状部の内周面と直角方向における肉厚を該突条部の他部よりも厚肉としておくことを特徴とするショックアブソーバのダストカバーの製造方法。
JP2006018251A 2006-01-26 2006-01-26 ショックアブソーバのダストカバー及びその製造方法 Withdrawn JP2007198512A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006018251A JP2007198512A (ja) 2006-01-26 2006-01-26 ショックアブソーバのダストカバー及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006018251A JP2007198512A (ja) 2006-01-26 2006-01-26 ショックアブソーバのダストカバー及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007198512A true JP2007198512A (ja) 2007-08-09

Family

ID=38453302

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006018251A Withdrawn JP2007198512A (ja) 2006-01-26 2006-01-26 ショックアブソーバのダストカバー及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007198512A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009210076A (ja) * 2008-03-05 2009-09-17 Toyo Tire & Rubber Co Ltd ダストカバー
US20140231198A1 (en) * 2013-02-15 2014-08-21 Stabilus Gmbh Piston-cylinder unit
CN105980731A (zh) * 2014-02-12 2016-09-28 日立汽车系统株式会社 缸体装置
US10221913B2 (en) * 2016-06-21 2019-03-05 Beijingwest Industries Co., Ltd. Hydraulic damper with a piston rod protective tube
CN113631826A (zh) * 2019-03-22 2021-11-09 Gmt古米金属技术有限公司 弹簧元件和阻燃的覆盖层

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009210076A (ja) * 2008-03-05 2009-09-17 Toyo Tire & Rubber Co Ltd ダストカバー
US20140231198A1 (en) * 2013-02-15 2014-08-21 Stabilus Gmbh Piston-cylinder unit
US9334918B2 (en) * 2013-02-15 2016-05-10 Stabilus Gmbh Piston-cylinder unit
CN105980731A (zh) * 2014-02-12 2016-09-28 日立汽车系统株式会社 缸体装置
US10221913B2 (en) * 2016-06-21 2019-03-05 Beijingwest Industries Co., Ltd. Hydraulic damper with a piston rod protective tube
CN113631826A (zh) * 2019-03-22 2021-11-09 Gmt古米金属技术有限公司 弹簧元件和阻燃的覆盖层
CN113631826B (zh) * 2019-03-22 2024-04-19 Gmt古米金属技术有限公司 弹簧元件和阻燃的覆盖层

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5921353B2 (ja) ホールプラグ
US5672113A (en) Cylindrical boot fixing portion of resin boot with annular exterior convex portion
CN107206182B (zh) 注射器的塞子-活塞
US9423033B2 (en) Dust cover
JP2007198512A (ja) ショックアブソーバのダストカバー及びその製造方法
US10029433B1 (en) Tire vulcanization mold and tire manufacturing method using the same
JP6004580B2 (ja) ダストカバー組立体
US8002538B2 (en) Collapsible core assembly for a molding apparatus
US20120246896A1 (en) Cushion clip
CN102960935B (zh) 化妆品容器及其制造方法
CN105765263A (zh) 车辆用防尘罩组合体及其制造方法
JP2003532531A (ja) 容器ネック上にポンプ又はバルブを装着するための装着装置
JP5263869B2 (ja) 軸受シールおよびその軸受シール成形用金型
JP4732733B2 (ja) 同軸2成分カートリッジ
JP2007162733A (ja) クッション部材およびクッション部材の成形方法
JP2008073885A (ja) 筒状芯体付成形品の製造方法、及び、筒状芯体付成形品
KR100443645B1 (ko) 벤트 플러그 및 그 벤트 플러그를 구비한 타이어 가류 몰드
US7252211B2 (en) Atomiser comprising a pump that forms a stopper
JP6088876B2 (ja) ダストカバー組立体の製造方法
JP2020008063A (ja) ダストカバー付きインシュレータ
JP2008062435A (ja) 筒状芯体付成形品の製造方法
JP2005145024A (ja) タイヤ成形用金型
JP2020063025A (ja) タイヤ
JP4912771B2 (ja) ねじ捲れ防止ねじ
JP2967940B2 (ja) ダストカバーの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20080820

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20090428

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761